統合報告を考えるセミナー 「企業価値を生み出すKPIを使った対話」のご

2015年11月30日
各位
統合報告を考えるセミナー
「企業価値を生み出すKPIを使った対話」のご案内
拝啓 晩秋の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。年末に向かい何かとご多忙な日々をお過
ごしのことと拝察いたします。
さて、
IR活動の現場では、コーポレートガバナンスコード、スチュアードシップコードの2つのコードに促され、社
外取締役が投資家とのコミュニケーションの輪に入り始めるなど、コミュニケーションの形態が少しずつ変わり始
めています。政府が設けたきっかけを民間がどのように活用できるのか、日本企業の知恵が問われているのではな
いでしょうか。
そこで、今年は皆様の年末のひと時をお借りして、投資家から信頼を獲得できるIRコンテンツとして「KPI」の
企業内での議論の深化や、
IR活動への活用方法について一緒に皆様と考えるべく、
「企業価値を生み出すKPI
を使った対話」というテーマでセミナーを開催することにいたしました。セミナーを共催する(株)インベスチャーと
(株)
リンクコーポレイトコミュニケーションズより、ここにご案内差し上げます。
【今回のセミナーの構成】
●
冒頭の基調講演を、青山学院大学の北川哲雄教授にお願いしています。北川教授は、ご存じの方も多いと
思いますが、内閣府 女性の活躍状況の資本市場における「見える化」に関する検討会委員、日本IR協議
会のIR優良企業賞審査委員長、日経アニュアルレポートアウォード審査委員長などを務めておられ、わが
国を代表する企業のディスクロージャー研究の第一人者でいらっしゃいます。北川教授からは、
「投資家を
エンゲージする統合思考に基づく情報開示とは何か∼マテリアリティ分析とKPI開示の重要性∼」 との演
題で、現在進行中の研究課題について語って頂きます。
●
次いで、実務者サイドからリンクコーポレイトコミュニケーションズのシニアコミュニケーションディレクター
の秋山和王より、報告のための統合報告ではなく、ステークホルダーとのコミュニケーションを深める契機
を得るツールとしての統合報告書の現状と課題についてお話しいたします。
●
最後に、コンサルティング会社インベスチャーの代表取締役 松元勲より、
IR活動に生かせる企業のKPIの
特定の仕方やIR活動での活用事例を、日本を代表する企業への豊富なコンサルティング事例よりご紹介い
たします。
季節がら来年度の活動計画を練るにあたって、経営計画策定やIR活動計画策定のベースとなる環境認識や方
法論を皆様と共有できるよう工夫しておりますので、お忙しい最中とは思いますが、ふるってご参加くださりますよ
う強くお勧めいたします。
敬具
株式会社インベスチャー 代表取締役社長 松元 勲
株式会社リンクコーポレイトコミュニケーションズ 代表取締役社長 押見 史久
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セミナーの内容とお申し込みついて
▶ セミナー概要
日時: 2015年12月21日(月曜日)15:00∼17:00(14:30 開場)
場所: AP東京八重洲通り 7階「会場Q+R」
●
JR各線「東京駅」徒歩6分
●
地下鉄銀座線「日本橋駅」徒歩5分
東京都中央区京橋1丁目10番7号KPP八重洲ビル
対象: IR部門、経営企画部門の責任者の方など
▶ 次第
主催者からの挨拶(15:00∼15:05)
Ⅰ.「投資家をエンゲージする統合思考に基づく情報開示とは何か」
マテリアリティ分析とKPI開示の重要性∼(15:05∼15:55)
青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科 教授 北川哲雄
Ⅱ.
「対話を生み出す報告とは」∼現状と課題を踏まえ∼(16:00∼16:20)
(株)
リンクコーポレイトコミュニケーションズ シニアコミュニケーションディレクター 秋山和王
Ⅲ.
「投資家にとって意味のあるKPIの特定の仕方と開示への応用」
(16:20∼16:50)
(株)インベスチャー 代表取締役社長 松元勲
Ⅳ. 質疑応答(16:50∼17:00)
▶ お申し込み方法
貴社名、ご参加者様名、所属部署・お役職、ご連絡先をご用意の上、以下からお申し込みください。
Webサイトから
http://www.link-cc.co.jp/contents/company/ivseminar.html
お電話で
03-3538-8290 担当:藤林(ふじばやし)、工藤(くどう)
E-mailで
[email protected] または
[email protected]
※申し込み多数の場合、抽選とさせていただく場合がございます。
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講演者からのメッセージ
北川哲雄様からのメッセージ
2つのコードの精神を読み解くと長期投資家の存在が期待され、企業側は彼らに対する情報開
示をかなり重要視して考えなくてはならなくなりました。長期投資家が投資対象企業の長期的企
業価値を算定する場合、最低でも5年から7年の業績予想を行います。このことはいわゆるESG
事項についての分析も同時に行わなければならないことを意味します。一方でアセット・オーナー
(年金基金等)側に国連のPRI(責任投資原則)に署名するところも増加。世界最大のアセット・
オーナーであるGPIFも昨年9月署名。機関投資家はGPIFから運用を受託する場合ESG情報を
無視することはできなくなっています。ここで、長期投資家=長期的なファンダメンタルズ価値を
ESGの側面を考慮しながら投資対象を分析する投資家と定義することができます。
そう思って2つのコードをよく読むとESG情報の開示(CGC)と解析(SC)が示唆されているこ
とに気付きます。これらの動きは機関投資家にResponsible Investment( 責任投資)を迫ると
ともに企業にResponsible Business (責任あるビジネスの遂行)を要求するものとなったと解
せます。このことの結果は社会にInvestment and The Good Society をもたらすものと期
待されます。一連のこの動きは統合思考に基づく統合報告の作成を促す一因ともなります。
統合報告の内容が2015年度かなりレベルアップした企業が多いと思われます。マテリアリティ・
マトリックスを表出し、重要象限にあたる領域のKPIを示す企業も散見されるようになりました。
しかし、残念ながら機関投資家は一部を除きそれらを読み込むところまでは至っていません。むしろ
企業側が投資家をエンゲージすることが今の段階では必要かと思われます。
秋山和王からのメッセージ
統合報告の現状はと言うと、統合報告発行企業が増えていますが、形式のみのものも多く、独自
性が薄れています。統合報告の目的が、統合報告の作成になっているケースもあり、この点、統合
報告は対話の入口となり、対話を活性化させることが目的では?と考えさせられます。
長期視点を持つ、発行企業をよく知らない投資家を主ターゲットとしても、アニュアルレポート、
統合報告書は世に溢れるわけで、発行すれば精読してもらえるものではありません。対話の入口と
なるためには、読んでもらえるためのコミュニケーション設計が必要で、そのためには先行事例に
あるようにメッセージを先鋭化し、独自性を重視し、読者の驚きや気づきを生み出すことが効果的
です。
対話を促進するために、メッセージはKPIと連動する必要がありますが、KPIが非合理で雑多で
はメッセージも雑多になります。
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松元 勲からのメッセージ
KPIを一般論で論じても殆ど意味はなく、まずやらなくてはならないのは、会社が重要だと思っ
ているKPIが業績(特にフリーキャッシュフロー)と株価の説明要因になっているのか過去から今
までの検証を行うことが必要です。KPIが株価までつながっていてかつ説得性あるロジックが成り
立つならば、そのKPIを採り上げる意味はありますし、業績や株価につながっていないなら、そこが
何故分断されているのか考える必要があります。
分断されているならば、分断されている理由を仮説でも良いので考えて、それに対して改善策
を打つのであれば、そのKPIが投資家に受け入れられる可能性はあります。その検証をしないで単
に網羅的に開示するのでは、投資家に良かれと思ってする開示でも「So What?」の指標ばかり
並び投資家にとっては情報過多に埋もれる事態となってしまうでしょう。
次に、アナリストやバイサイドが持ちえる視点で会社がKPIと思っていないものも検証すべきで
す。会社はそんなことで評価されたくないと思っていても、投資家から見るとそれが肝心な点で
あることもあります。評価されたくない視点で評価されているのならば、会社はそれを払しょくす
るメッセージを発信する必要があります。インベスチャーは、今まで日本を代表する各産業界の代
表企業の投資家目線のKPIを特定、軽重を判断し見直すお手伝いをしてきました。いくつかの事
例を紹介しながら、中期経営計画策定やIR活動に通用するKPIとは何かを考えていきたいと思い
ます。
以上
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