N - 公立南丹病院

地 域 の み な 様 と 、 私 た ち を む すぶ 広 報 誌
公立南丹病院
Vol.
26
2015.7
Summer
Nantan General Hospital
夏号
京都府市町村職員厚生会の軟式野球大会が、平成 27 年 5 月 9 日丹波自然運動公園にて開催されました。この大会は、京都府内の市町村
等職員がスポーツを通じて、地方自治の振興・発展と府民の健康・スポーツの振興に寄与することを目的としており、我々公立南丹病院野
球部も毎年出場しています。試合には敗れましたが、野球を通じて様々な職種・年齢の人と交流を深めることができ、仕事の上でも野球
はしもと ゆう た
部で培ったチームワークを、より良い職場作りに活かしていきたいと思います。(地域医療連携室 橋本 雄太)
臨床研修指定病院 京都府がん診療連携病院 救急告示病院
日本医療機能評価機構認定病院 へき地医療拠点病院
第二種感染症指定医療機関 地域周産期母子医療センター
京都府地域リハビリテーション支援センター エイズ拠点病院
京都府難病医療協力病院 地域災害医療センター
DMAT指定医療機関 認知症疾患医療センター
公立南丹病院
〒629-0197 京都府南丹市八木町八木上野 25 番地
TEL 0771-42-2510 ㈹ FAX 0771-42-2096
http://www.nantanhosp.or.jp
公立南丹病院広報誌
病院の理念
公立南丹病院は、この地域の住民
の生命健康を守る最終拠点病院で
ある。このことを病院職員は深く認
識し、患者さんの権利を守り、患者
さん中心の医療を行い、患者さんか
ら愛され信頼される病院をめざす。
患者さまの権利と責務
私たちは患者さまの権利を尊重し、
十分な説明と合意に基づいた医療を
行います。
1. 説明を受ける権利
2. 治療を選択する権利
3. 情報を知る権利
4. 個人匿報の保護を受ける権利
5. 自分の健康情報を正確に提供する責務
6. 説明を理解するまで問う責務
7. 病院での規則に従う責務
2015.7
Vol.26
夏号
CONTENTS
■ 夏の夜空を見上げて ……………………… ①
■ 放射線治療棟の完成と放射線治療装
置設置のお知らせ
∼診療放射線技師の立場から∼ …… ②
■ 診療科紹介 −外科 ………………………… ③
■ 診療科紹介 −麻酔科 ……………………… ④
■ PUSHコース開催について ……………… ④
■ 入院準備センターの開設 ……………… ⑤
■ 地域医療連携室だより ………………… ⑤
■ 公立南丹看護専門学校 ………………… ⑥
■1年目研修医として働いてみて ……… ⑦
■ 看護師として3ヶ月目を迎え …………… ⑦
■
「地域がん診療病院」に
厚生労働大臣から指定
………………… ⑧
■ 院内での携帯電話の使用について … ⑧
■ 一般食堂・レストラン
BLD(ベルデ)の移転
…………………… ⑧
■ 近隣の連携医療機関の先生方 ……… ⑨
十倉佳史胃腸内科クリニック
川西診療所
■ 看護職就職・就学合同フェア2015 … ⑩
■ 看護の日のイベント ……………………… ⑩
■ 公立南丹看護専門学校
学校公開のお知らせ
■ 看護師・助産師募集
■ 編集後記
1
2015.7 Vol.26 Nantan General Hospital
夏の夜空を見 上げて
たつみ
院長 辰巳
てつや
哲也
桜の季節が過ぎ、今年も美しい新緑の季節が
私たちの暮らす地域に訪れました。今年は 5月と
いうのに例年より蒸し暑い夏日のような日が続き、
早くも熱中症の対策を考えねばならないくらい暑い
日がありました。田植えも一段落し、稲が無事育っ
ていくことを楽しみにしていますが、梅雨の季節
となりますと局地的な豪雨が降ることも予想されま
す。皆様方には天候の不順や御体調にくれぐれも
留意されて御活躍頂くことを願っております。
さて昨年 5月には長年にわたり公立南丹病院
を支えて来られました梶田総長が御逝去されまし
た。月日の過ぎ去るものは早いもので、今年の 5
月で1 周忌となりました。病院長室にて梶田先生の優しく微笑んでおられる遺影に
毎日お目にかかり、時々心の中でお話をさせて頂いておりますが、御家族様におか
れましては重ねましてこの場をお借りして、謹んで心よりお悔やみを申し上げます。
さて、夕闇に蛍が飛び交う梅雨時が過ぎると、今年も新しい夏が訪れます。夏は
天の川がとても綺麗に見える季節です。東の空には織姫星(こと座ベガ)と彦星(わ
し座アルタイル)が天の川を挟んで光っており、こと座ベガ、わし座アルタイルと、
はくちょう座デネブをつなげた大きな三角形が夏の大三角と呼ばれています。南の
低い空には、ひときわ明るい赤い星、さそり座のアンタレスがあります。さそり座の
尾の部分の東の方に天の川があり、この中の濃くみえる部分が銀河の中心方向であ
ると言われています。我々の住む地球を含め、銀河系には 2000 ~ 4000 億の恒星
が存在すると言われ、アンタレスが赤いのは、太陽と同じようにその表面温度が高
いためで、直径は太陽の 720 倍、明るさは太陽の 8000 倍ないし1万倍と考えられて
いる赤色超巨星であります。さそり座には狩りの名手であったオリオンをサソリが針
で突き刺して倒したという有名な神話がありますが、昔の人々が天空の星を見上げ
ながら伝承してきた神話を思い浮かべながら夏の夜空を見上げるのも、また心が和
むひと時になるかもしれません。
とは言え、地上に目を向けると、医療を取り巻く環境は大きく変化しており、今後、
日本は世界に類をみない速さで少子超高齢化社会を迎え、医療・介護・福祉など
の社会保障制度が大きく変わっていく時代となります。このような変革を迎えつつあ
る中で、当病院はこの医療圏において急性期疾患を中心とした最終拠点病院であ
る役割を担いつつ、他病院や診療所と密接な連携を取り、医療圏での地域包括ケ
アシステムを構築していかなければなりません。
最近、日本人の主な死因は悪性新生物、心疾患、肺炎であると報告されていま
すが、死因の1位が、がんであることは今後も変わらないと思います。公立南丹病
院は地域がん診療病院に指定されており、今年度 10月には新たに放射線治療施設
を開院する準備を鋭意努力で進めています。がん治療は、治療目的や進行の度合い、
患者さまの全身状態に応じて方針が変わり、外科療法(手術)、化学療法(抗がん
剤)、放射線治療が 3 本柱であると言われています。放射線治療施設が整備され
ることにより、今まで遠方にまで治療に行かれていた患者さまに対しても、当院が
少しでもお役に立つことができ、地域のがん診療に大きく貢献できるものと願って
います。まだまだ慢性的な看護師不足は続いていますが、長年の課題であった一
部の休床病棟も復活させる決意で準備も進めています。医師を含め、看護師、そ
の他のコメディカルスタッフは未だ十分とは言えない環境において、人材育成とワー
クライフバランスを考慮した、働きがいのある職場環境整備に努めていきますので、
今後とも皆様の御協力と御支援をどうか宜しくお願い致します。もし地域医療に興
味を持たれる方や、本気で担う気概のある方がいらっしゃれば、どうか御紹介賜り
ますよう心からお願い申し上げます。
夏の大三角、さそり座のアンタレス、天の川など銀河の星々を眺めていると、地上
の出来事など広大な宇宙に比べればなんと小さなことかと思われてきます。しかし、
不断の問題に対して謙虚な姿勢を失わず、熟慮断行して一つ一つ歩むことが、人に
与えられた宿命のようにも思いながら今日も夜空を見上げています。
放射線治療棟の完成と放射線治療装置設置のお知らせ
~診療放射線技師の立場から~
診療放射線技師長
かわかつ
たかなお
川勝 考直
当院では京都府がん診療連
携病院として設備の充実をは
かるため、昨年8月25日より南
丹医療圏で初となる放射線治
療棟と放射線治療装置(リニ
アック)の整備を進めてきまし
た。本 年3月末に放 射線治療
棟 が 竣 工し、4月から放 射線
治療機器の搬入・組立・調整
が 行われ、6月には施 設 構造
などが原子力規制委員会の許
可の内容に適合していること
を確認するため、原子力安全
技術センターの施設検査を受
けました。
放射線治療装置(リニアック)
また、放射線治療の開始に伴い、担当する診療放射線技師が京都府立医科大学付属病院をはじめ京都市立
病院のご配慮のもとに研修を重ねてきました。今後は、放射線出力の状態について、線量測定・調整などを十
分な期間をかけて行い、品質が担保されていることを検証し、今秋より開始される予定の放射線治療に向けた
作業を進めてまいります。工事期間中は、患者さまや近隣の皆様にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上
げますと共にご協力に感謝いたします。
さて、当院が導入したリニアックは、3種類のX線( 4MV、6MV、10MV)と5種類の電子線エネルギーが選択
できるため、幅広い症例に対応することが可能です。そして、治療計画用マルチスライスCTと高い治療精度を実
現するために必要となる3次元治療計画装置、放射線治療情報の管理システムなどで構成されています。
当院はこれまで、放射線を
利用した診断やIVR(インター
ベンショナル・ラジオロジー)
に関しては幅広く取り組んでき
ましたが、放射線治療に関し
ては他の病院に頼らざるを得
ませんでした。
今 後 は、 外 科 療 法、 化 学
療法に放射線療法が加わるこ
とで、地域のがん医療の水準
向上に貢献して行きたいと考
えています。
治療計画用マルチスライスCT
Nantan General Hospital 2015.7 Vol.26
2
診療科紹介
外科
Surgery
外科部長
ふくだ
けんいちろう
福田 賢一郎
長い間当院の外科を支えてこられた上田祐二副
院長が3月で退職されました。4月からは大阪鉄道
病院の院長に就任され、新天地で要職を担っておら
やまおか の ぶ き
れます。代わって、山岡延 樹先生が統括部長兼外
科部長兼手術部長として洛西ニュータウン病院か
ら赴任され、新体制での外科がスタートしました。
つかもと け ん じ
外科チーム総勢8名、塚 本賢 治(部長兼看護学校
長)、山岡延樹(統括部長兼外科部長兼手術部長)、
は ら だ けんいち
かしもと き ん ご
福田賢一郎(部長)、原田憲一(副部長)、柏本錦吾
かつらはら け い た
い わ た じょうじ
(医長)、葛原啓太(医員)と岩田譲司(小児外科部
いのうえ
ま ほ
長兼救急部長)、井上真帆(小児外科医員)で診療
を行っています。
当科では、食道がん・胃がん・大腸がん・肝臓がん・
胆道がん・膵臓がん・乳がんなどの悪性腫瘍疾患
から胆石症・虫垂炎・腹膜炎・ヘルニア・痔など
の良性疾患まで、小児からご高齢の患者さまに至るまで、
胃がん手術46例中18例
(39%)を、大腸がん手術59例中40
幅広く手術を行っております。また、緊急手術にも24時間
例(68%)を腹腔鏡手術で行いました。今年度はさらに症
365日対応しております。昨年度(平成26年度)は、587件
例数の増加、腹腔鏡手術率の増加が予想されます。腹腔
の手術実績をあげることができました。とくに腹腔鏡手
鏡手術は、開腹手術に比べて圧倒的に傷が小さく、術後
術を用いた低侵襲手術を積極的に導入定着させており、
の痛みが少ない治療法です。術後の回復も早いため、ご
高齢の方にとっても体にやさしい手術と考えております。
手術の方針は、外科チーム全員で行うカンファレンスで
決定しており、毎週2回(月曜、木曜)行い、患者さまごと
に治療法を検討します。日本全国で標準的に行われる治
療、治療効果が証明された治療を、患者さまごとの病状に
合わせた方法で行うためにチーム全員で検討しています。
また、手術を受けられる患者さまが最初に受診されること
が多い消化器内科との連携を深め迅速な対応をさせて
いただくため、毎週、内科・外科合同のカンファレンスも
開催し、常に情報交換を行い円滑な診療を心がけており
ます。
赴 任 のご 紹 介
耳鼻咽喉科医員
はしもと
けいこ
橋本 慶 子
平成 27 年 7月より耳鼻咽喉科医として勤務させていただきます。
慣れないことも多く、ご迷惑をかけることもあると思いますが、南丹地域の医療に少しで
も貢献できるよう頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします。
3
2015.7 Vol.26 Nantan General Hospital
診療科紹介
麻酔科
Anesthesiology
麻酔科部長
はやし
かずこ
林 和子
現在、麻酔指導医、専門医、または認定医資格をもつ
さまを痛みや外科的侵襲からお守りしています。また
4名の常勤医師が勤務しており、術前診察、手術麻酔中
当科では、患者さまが早期に離床して回復されるよう、
の全身管理、術後鎮痛にいたる周術期医療を担当して
ERAS(Enhanced Recovery After Surgery、術後回
います。手術室では、年間約3,000件の手術が施行され
復強化)とよばれるプログラムに基づいた術前、術中、術
ており、その内の約1,400件の主に全身麻酔症例を麻酔
後の周術期管理を心がけています。患者さまが安心し
科医師で管理しております。
て手術に臨まれ、安全に手術を受け、早期に回復できる
今年度より手術室には最新の手術麻酔モニタリング
ように、お役に立ちたいと願っています。
システムが導入され、更に安全な手術麻酔管理が可能
となりました。また、各診療科医師、手術室看護師、臨
床工学技士と共に、緊急手術に備えて24時間、手術麻
酔ができる体制を整えて、南丹医療圏の救急、急性期医
療に臨んでいます。
通常、患者さまは手術が決定しますと、手術麻酔前に
麻酔科術前外来を受診していただきます。ここでは、麻
酔科医が患者さまを診察し、麻酔法を計画し、患者さま
のインフォームド・コンセントを取得します。また、麻酔
説明に関するビデオを観ていただき、手術・麻酔の流れ
をご理解いただいております。
全身麻酔中は、麻酔科医は患者さまのベッドサイド
で、各種モニタリング機器を用いて患者さまの状態を監
視しながら、呼吸循環等の全身管理を行う一方、患者
PUSHコース開催について
研修医と府立医大医学生と共に
救急看護認定看護師
まえだ
え り こ
前田 絵理子
日本では毎年、およそ 7 万人もの方が突然死で亡くなっています。
突然心臓が止まってしまったら、一刻も早く胸骨圧迫(心臓マッサージ)
を開始し、AED による電気ショックを行わなければなりません。私た
ちは地域の基幹病院の職員として、心肺蘇生の定期的な学習を行って
いますが、医療機関に搬送される前の対応が、救命には欠かせません。
現在は心肺蘇生法の普及や AED の設置が広まっていますが、大阪
ライフサポート協会では、短時間で効率よく勉強できるよう工夫され
た PUSH コースが開催されています。私を含め数名の看護師がこの主
旨に賛同し、PUSH コースを受講後コース開催の資格を得ました。簡単なトレーニングキット(通称あっぱくん)を使
用することで、胸骨圧迫と AED の使い方を効率よく学習することができます。また、学校における心肺蘇生教育は、
子供たちにいのちの大切さ・互助の精神の重要性を感じてもらう貴重な機会になります。学習に使用する DVD は、ア
ニメでわかりやすく説明されており、子供たちにも取り組みやすい内容となっています。
8 月 10 日(ハートの日)には、院内での第 1 回目のコース開催を企画していますが、今後は地域の教育機関など様々
なところで、心肺蘇生法の普及のために活動していけたらと思います。この企画に賛同いただける方がおられました
ら是非、PUSH コース開催をご依頼いただきますようお願い致します。
お問い合わせ・お申込みは、E-mail:[email protected] まで
Nantan General Hospital 2015.7 Vol.26
4
入院準備センターの開設
しみず
入院準備センター副センター長 清水
まゆみ
真弓
平成27年4月1日より、入院準備センターが開設
されました。当センターでは、予定入院・手術が
決まった患者さまの負担軽減と、入院前に必要な
検査を十分に行うことで医療の安全を確保し、質
の向上を目的としています。また、医療者にとって
も業務の負担軽減につながります。
「入院準備センターって何をするの?」と思われ
る方も多いと思います。当センターは、対象とな
るクリニカルパス予定入院患者さまに対して、セン
ター内で入院前に必要な検査・説明・問診をチー
ム
(医師・看護師・事務・薬剤師・管理栄養士な
ど)で行っており、外来から入院へ継続した診療・
看護を行っております。
現在は、常勤で看護師2名・事務員1名により、
2階の1室で癒しの空間を作り対応しております。まだ、始まったばかりで対象の疾患も限られておりますが、利用い
ただいた患者さまからはゆっくり話が聞けて、質問もしやすかったと喜びの声も聞かせていただいています。今後は、
少しずつ対象疾患を増やして、規模が拡大されればと日々努力しております。どうぞよろしくお願いします。
地域医療連携室だより
もり
地域医療連携室副室長・退院支援看護師長 森
みずえ
瑞枝
平成26年5月医事課地域医療連携係から地域
医療 連 携室と改め1年がたちました。地域の医
療機関、保健・福祉の各機関との連携を深め患
者さまとそのご家族を適切にサポートするために
日々努めています。また、急性期病院として救急
医療に対応するため、退院支援の早期介入は必
須です。以前から懸案であった退院支援・調整
看護師を本年4月より配置し、社会福祉士ととも
に地域のケアマネジャーと協力しながら入院患者
さまの退院支援を行っています。
退院支援・調整看護師とは、10年程前より各
医療機関の地域医療連携室に配置され始め、今
では病院の規模に関わらず1名から数名配置され
るほど重要性が高まっています。退院支援とは、
患者さまが自分の病気や障害を理解し、退院後も継続的な医療や看護を受けながら、どこで療養するのか、どのよ
うな生活を送るかを自己決定するための支援です。
当院でもそれぞれの病棟で退院支援を学んでいる看護師が数名ずついます。病棟看護師も患者さまや家族の意
向を踏まえて環境・社会保証制度や社会資源を学び、入院直後から患者さまのゴールである
「退院」を見据えた看護
計画を立案し、療養上のお世話やご指導ができるように努力をしています。
今後も入院患者さまやご家族の元に白衣を着ていない地域医療連携室の看護師が訪問します。どうぞよろしく
お願いします。
5
2015.7 Vol.26 Nantan General Hospital
公立南丹看護専門学校
かたら
薬物乱用防止講習会(出前語い:南丹保健所専門職員による講習会 )
なかい
しょうご
つつみの
さ き
いまい
いおり
1年生
中井 章吾
2 年生
堤野 咲輝
1年生
今井 伊織
高校や中学校で危険ドラッグの講義を受けたが、今回改めて知る
ことが沢山あった。薬物で怖いことは、依存や中毒で意識がおかし
くなってしまうこと、乱用すると脳内に薬物が入り、依存や耐性ができ
て止められなくなり、クスリ中心の生活になってしまうことだ。
グループ学習ではいろんな人の意見を聞くことが出来た。危険ド
ラッグを使用しないためには、今回のような講義を聞き知識を持つこ
と、指摘注意してくれる友人を見つけることが大切になる。自分は指
摘・注意ができる強い意志を持った人間になりたいと思った。
園部消防署八木出張所の指導による防災訓練を実施して
防災訓練に参加して、災害時緊急時の対処方法を学び、安全への
知識を高めることが出来た。煙体験では、煙の怖さと低い姿勢、壁
を伝っての避難と冷静に行動することの大切さがわかった。次に、消
火器の取り扱いと屋内消火栓の取り扱いを体験した。まず大きい声
で「火事だー」と周辺の人に伝え、早めの避難と119番通報してもらう
ことの大切さを学ぶことができた。今回の訓練全体を通して、実際
に火災が起きた時は冷静に判断し、素早く行動することが大切であ
ると学んだ。
あ な お じ
1日研修(穴太寺での研修 )を終えて
私は今回の研修で様々な事を学んだ。穴太寺で体験した座禅や写経では、
「無」になることの大切さを知った。何も
考えず、ただボーッとするのではなく、姿勢を整え心を落ち着かせることで、気持ちが整い勉強にも集中できるようにな
ると思った。最初「座禅をすることは苦痛」にしか思わなかったが、実際始めると20分の座禅が10分にも満たない時間
に感じた。写経の時も集中して時間が短く感じた。私でもまじめに取り組むと集中できるのだと思った。
副住職が話してくださった
「一隅を照らす人」の話を聞いて私は看護師を目指す者として、人のために行動ができるよう
日々努力していこうと思った。
Nantan General Hospital 2015.7 Vol.26
6
1 年目研修医として働いてみて
前期研修医
おおた
ま み こ
太田 真見子
4月から前期研修医として勤務させていただいている太田真見子
と申します。原稿を書かせていただいている今、私は働き始めて2ヶ
月がたち、少しだけ医師としての毎日に慣れてきたところです。
働いて2ヶ月が経つと、友人や後輩から、仕事の調子はどうかと
聞かれる機会も増えてきました。そのたびに私はいつも迷いなく、
毎日が楽しいと答えることができています。最初の医局会で自己紹
介をさせていただいた時、
「明日から先生方と働けるのが本当に楽
しみです。」と言った覚えがありますが、2ヶ月経った今もその気持
ちは変わらず、自分でも驚くほど、毎日を本当に楽しく過ごさせてい
ただいています。
もちろん自分の知識の少なさや要領の悪さに落ち込むこともあり
ますし、努力の仕方すらわからなくて途方に暮れてしまうこともあ
りますが、そのたびに、先生方に励ましていただき、いつも頑張る
ことができています。看護師さんには病棟業務全般を教えていただ
き、臨床工学技士さんには超音波検査を教えていただき、薬剤師
さんには投薬内容ばかりか処方のオーダーのしかたまで教えていただきました。いつもみなさんの手を煩わせてばか
りですが、いつも快く指導してくださり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
この2ヶ月は今までの人生で一番大変な2ヶ月でしたが、病院のスタッフの皆様に支えられたからこそ乗り切るこ
とができました。南丹病院を研修先に選んでよかったと思う点は多々ありますが、なにより、最もつらいであろうこ
の時期をここまで楽しく、やりがいをもって過ごすことができたことが、本当に幸せなことだと思っています。
これからの2年間を南丹病院で研修することを考えると楽しみでしかたがないという気持ちは、今もなお変わりは
ありません。そして、そう思わせてくださった、南丹病院の環境と、全ての病院スタッフの皆様に心から感謝してい
ます。これから、まだまだ研修期間は長く、私はまだ迷惑をかけるばかりだと思いますが、1日でも早く、スタッフ
の皆様の役に立てる人材になれるように、日々努力を重ねていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いい
たします。
看護師として 3 ヶ月目を迎え
看護師として働きだして3ヶ月目に入り、日々看護の現場でしか
学べないことを学ばせていただいています。患者さまのケアをさせ
ていただきながら、薬の投与など看護師という資格をもたなければ
できない業務をさせていただき、患者さまの命に関わる仕事である
という恐さや、責任を感じています。
日々先輩方の指導の下、自分の勉強の足りなさを痛感し、先輩
方の患者さまを思いやった看護技術を目の当たりにし、憧れと尊敬
の念を抱いています。そして早く自分も先輩方に追いつきたい一心
です。まだまだ足りないところも多く、迷惑ばかりかけてしまうかも
しれませんが、一日一日成長していきます。今後ともご指導よろし
くお願い致します。
7
2015.7 Vol.26 Nantan General Hospital
第一病棟 5 階
たなか
田中 さくや
「地域がん診療病院」に厚生労働大臣から指定
平成27年3月31日付けで、厚生労働大臣から「地域がん診療病院 」の指定を受けました。また、当院は連携を図る
病院として京都府立医科大学附属病院(がん診療連携拠点病院 )のグループ指定を受けました。
「地域がん診療病院 」とは…
2次医療圏の中で、がん患者に対して集学的治療や標準的治療を提供する
病院で、困難なケース等については、グループ指定を受けるがん診療連携拠
点病院と連携することにより対応します。また、
「専門的な知識及び技能を有
する医師、看護師等の配置 」や「専門的ながん医療を提供するための治療機
器及び治療室等の設置 」が義務付けられています。
当院では、専門の医師、看護師を配置し、がん治療の「手術療法 」
、
「化
学療法 」を実施すると共に、
「放射線治療 」についても今年度に放射線治療棟
を整備し、実施していきます。また、院内に「緩和ケアチーム」を設置して緩
和ケアに取り組むと共に、担当の看護師が患者さまやご家族のがんに対する
疑問や不安・悩みが少しでも和らぐよう「がん相談 」を実施しています。電話や
面談にて、ご相談を承ります(無料 )。事前に、日時を電話にてご予約ください。
【がん相談支援センター】
電話相談日時
面談場所
お問い合わせ
平日 9:00 ~ 16:00
本館 2 階外科外来前(栄養相談室)
0771-42-2510(代)相談支援担当看護師まで
院内での携帯電話の使用について
電波環境協議会より「医療機関における携
帯電話等の使用に関する指針」が策定され、
厚生労働省医政局総務課長及び厚生労働省
医薬食品局安全対策課長名にて、通知が届
きました。従来の院内ルールでは、院内全域
使用禁止となっておりましたが、医療機器等
の影響も1メートル程度離せば問題が無いこ
となどが明記されたことに従い、院内使用の
ルールを変更しました。
場 所
集中治療室・救急室
手術室
検査室
上記以外
院内掲示
使用禁止
携帯電話の電源をお切りください。
携帯電話は、マナーモードにしてご
使用ください。なお、ご使用の際は、
通話マナーをお守りください。
一般食堂 ・ レストラン
BLD(ベルデ)の移転
昨年度まで、リハビリテーションセンターの横で営業して
いましたレストランについては、コンビニの営業に伴い、泌
尿器科外来前に移転しました。営業時間は平日の9:00〜
15:00です。ぜひご利用下さい。
Nantan General Hospital 2015.7 Vol.26
8
十倉佳史胃腸内科クリニック
院長
とくら
よしふみ
十倉 佳 史
川西診療所
かわにし
よしひろ
川西 祥 宏
平成21年2月に豊かな自
然環境と閑静な環境に恵
まれ た 亀 岡 市に開 院し、
早や6年が経ちました。こ
れもひとえに地 域の 皆様
の温かいご指導とご厚誼
の賜物と深く感謝しており
ます。
開院前に梶田前病院長
より口丹波、南丹地区医療圏の地域特性と医療需要につ
いてお話を拝聴し、地域連携室の方に病院内を案内して
いただいた日のことは今も鮮明に記憶に残り、梶田前病
川西診療所は、園部町宮町に私の祖父の川西武夫が開院
院長が逝去された後も辰巳哲也新病院長や職員の皆様に
し、80年余年になります。現在は、叔父の川西康夫院長と
は日頃の病診連携を通じ御厚情賜り、この紙面をお借りし
ともに今年4月より私が加わり日々の診療にあたっています。
て厚く御礼申し上げます。
私は、幼少期を園部で過ごし大学時代からは中部・北陸
これまで愛知医科大学消化器内科、同教室講師として
地方にいましたが、8年前に京都に戻り3年前から南丹病院
様々な消化器疾患に対し診療を行ってきましたが、専門
で内科医および緩和ケア医として勤務していました。在職中
医療がもっと身近に受けられる場を提供したいと開業を
は皆さまには本当にお世話になり、ありがとうございました。
決意し、
「安全で質の高い内視鏡診療の提供 」をモットー
当院は、内科一般を中心とした日々の外来診察のほか、2
に様々な消化器疾患に対し地域に密着した診療を行って
階に介護・療養型の15名の入院治療を行っています。入院さ
おります。急速に膨らむ高齢化社会、子供達の心の健康
れている方の多くは南丹病院などでの急性治療の後に転院
と安全、昨今の医療を取り巻く環境は大きく変化し、家
してこられます。また、私が在宅緩和ケア(がんに伴う痛み
庭医としての職責はますます重要となってまいりました。
をはじめとする症状を薬などで和らげ、がん末期になっても
日本の医療は現在大きな変革期に立ち、より良い医療を
往診や訪問診療・看護で住み慣れた我が家に居たいと思わ
行うにはかかりつけ医と中核病院などの多くの医療機関
れる方やそのご家族を支える医療)を南丹病院勤務時から
が連携し、円滑に情報提供を行い、地域ぐるみで患者様
引き続き行っています。
中心の医療を実現することが大切です。
病院勤務時に主に消化器内科を専攻し多くのがん患者さ
病める人は弱い立場にいることを常に考え、これからも
んをみてきましたが、治療及ばず末期状態になった際に、
密接な医療連携を心掛け、患者様の心と身体の幹、木、
自宅に帰りたいと思いながらも往診医がみつからないなどの
枝葉を診る医療、健康と笑顔をつなぐ医療に心技をつく
理由でそのまま病院で亡くなる方が多くおられました。その
して努めていきたいと考えております。今後とも皆々様の
希望を叶えたいと思い始めた在宅緩和ケアは、まだまだ5年
ご支援とご指導、ご鞭撻をお願い申し上げご挨拶とさせ
ですが、南丹地域において約80名を診させていただきまし
て頂きます。
た。これからの病診連携の新たな形となっていけるよう日々
精進していきます。今後ともよろしくお願い申しあげます。
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2015.7 Vol.26 Nantan General Hospital
看護職就職 ・ 就学合同フェア 2015
ますたに
副看護部長 増谷
てるよ
照代
平成27年4月29日京都府看護協会主催の「看護職就職・
就学合同フェア2015」が、京都市勧業館みやこめっせで開
催され、京都府下の54医療施設が参加しました。看護職
をめざす高校 生、中学生と保護者を対象とした就学相談
も同時開催され、未来に向けた人材確保につながる取り
組みが毎年されています。看護職をめざす学生達の多く
の参加がありました。
当院、公立南丹看護専門学 校も毎年 参加しており、南
丹医療圏の中心的役割を担う当院の特 徴や活動状況を
紹介し、当院の魅力を伝えました。働いている職員の様
子や看護師としてのやりがいなどを伝えるとブースにこら
れた学生達の目がいきいきと輝くのがわかり、この輝きが
更に増すよう魅力ある病院づくり、人材育成、働きやすい
環境を築いていかねばならないと感じました。
現在、当院は看護師不足により、1病棟休床しておりま
す。超高齢化・少子化社会が進展し、南丹医療圏におい
ても高齢化率が 高まっています。患者さまに心温まる看
護の 提 供が できるよう笑 顔を忘れず、チームワークを大
切に職員一同取り組んでいます。地域医療を守り、発展
させていくためには看護職の人材確保が大変重要です。
病院見学・体験など随時 行っています。お気 軽に南丹病
院総務課人事係までご連絡下さい。お待ちしております。
看護の日のイベント
5月12日は看護の日です。フローレンス・ナイチンゲール生誕の日でもあり、
「 看護の心をみんなの心に」をメインテー
マに全国各地でイベントが開催されました。「看護の日・看護週間」事業で、一般の方々に「看護」について考えてい
ただく機会とし、知識と技術を持つプロフェッショナルな職業である看護職に対してご理解頂き、看護職をめざす人
材確保・定着につなげていくための活動です。
当院でも5月12日(火)に「看護の日」を知っていただくために、グッズを配りました。地域住民の皆様が安心して
南丹病院で医療が受けられますよう、私たち看護師は、看護の心を大切に、一人一人の患者さまに満足して頂くこと
ができますよう心尽くして参りたいと思っています。今後ともよろしくお願い致します。
Nantan General Hospital 2015.7 Vol.26
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公立南丹看護専門学校
●オープンキャンパス
学校公開のお知らせ
平成 27 年 8 月 7 日(金)13 時∼ 16 時
【内 容】学校紹介・見学・体験学習・在校生との交流・個別相談ほか
【申し込み〆切】7月30日
(木)17時まで
*体験学習の準備のため、申し込み人数により締め切らせていただく場合があります。ご了承ください。
●学校見学会
1回目 8月29日
(土)10時~11時/申し込み〆切 8月21日
(金)17時まで
2回目 10月31日
(土)10時~11時/申し込み〆切 10月23日
(金)17時まで
申し込み
① 電話またはホームページで次の事項をお申し込みください。
氏名、学校名(在学校名または社会人)、連絡先
② 同伴される保護者の方がおられましたらお知らせください。
なお、保護者の方は体験学習の教室には入れません。
受付は 30 分前より行います。
駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。
〒 629-0196 京都府南丹市八木町南広瀬上野 3 番地 1
公立南丹看護専門学校 TEL 0771-42-5364
http://www.nantan-kango.ac.jp
看護師 ・ 助産師募集
(正職員・臨時職員)
正職員・臨時職員共に院内保育所の利用可。
寮(正職員のみ)利用可(月額10,480 円)
〒 629-0197 京都府南丹市八木町八木上野 25 番地
公立南丹病院 総務課人事係
TEL 0771-42-2510(代)まで
詳しくは公立南丹病院ホームページをご覧下さい。
http://www.nantanhosp.or.jp
平成27年4月号の広報誌(Vol.25)P3「赴任のご挨拶」の総長「伏木信次」先生のふりがなを「ふしきのぶつ
〈お詫びと訂正〉 ぎ」と表記しておりましたが、正しくは「ふしきしんじ」先生でした。P2「お世話になりました」の「西尾春美」様
と表記しておりましたが、正しくは「西尾晴美」様でした。お詫びして訂正させていただきます。
P
MA
夢かなえ橋
公立南丹看護専門学校
●
人は人生で三度ばかり熱中するスポーツ
に出会うといいますが、学生時代のクラブ
活動以来、継続した運動ができていません。
おなか周りもすっかり大きくなり、医療に
携わる者として恥ずかしい限りです。表紙
の野球部員のように、第 2・ 第 3 の生涯ス
ロータリー
第1
病棟
・本
館
至福知山
夢おおい橋
国道9号線
連絡橋
第2病棟
ポーツにチャレンジしていきたいものです。
広報委員 K.M.
公立南丹病院
八木東IC
大堰川(保津川)
至亀岡/京都
編集後記
大堰橋
JR八木駅
JR嵯峨野線(山陰本線)
京都縦貫自動車道(京都丹波道路)
発行:公立南丹病院広報委員会