ドイツ鉄道で 運行中の部品計画

SYNCRON CASE STUDY
課題
ドイチェ・バーン(以下、ドイツ鉄道)
は、グループ全体にわたる在庫計画と
在庫管理プロセスの最適化をするた
めに、IT領域の早急な改善が必要
であると感じていました。また、すべ
ての在庫水準を最適化するだけで
はなく、運用体制の改善や在庫管理
プロセスを持続的に発展させること
も課題としていました。
ソリューション
Syncronのグローバル・インベント
リ・マネジメント・ソリューション
成果
• 在庫水準が最適化され、サービス
レベルが向上
• 拠点間での過剰在庫と不足在庫の
バランスをとるためのプロセスの自
動化
• 各拠点の倉庫を包括する仮想倉庫
計画の実現
• 全体計画の実現
• 例外管理を基にした在庫管理プロ
セスの計画
• SAPとシンクロンのスムーズな連携
ドイツ鉄道の概要
ドイツ鉄道はヨーロッパ有数の技術・
輸送力を持つ、
ドイツ最大の鉄道会社
です。ドイツでは、一日あたり約500万
人がドイツ鉄道を利用し、18万5000本
の列車が3万4000kmの路線網を走り
ます。そのためドイツ鉄道は64万個以
上の部品を100カ所を超える倉庫、サ
ービス設備、ワークショップ、デポにわ
たり保持しています。ドイツ鉄道の従
業員数は30万人以上、売上高は34.4
億ユーロとなっています。
www.deutschebahn.com
ドイツ鉄道で
運行中の部品計画
ドイツ鉄道は、部品の購入プ
ロセスの自動化と一元管理に
よりサービスレベルを上げる
ことができるシンクロンを選
びました。これは生産性と効
率性を改善するうえでは重要
なポイントでした。また、需要
が少なく高価な在庫の対費用
効果を確実に上げるために仮
想倉庫計画を実装しました。
ドイツ鉄道は、シンクロンの
ように的確な需要予測機能を
持ち、保守部品と修理可能品
の両方の最適な在庫水準を
導き出す洗練された在庫管
理システムを必要としていま
した。
プロジェクトの開始
ドイツ鉄道は大手サプライチェーン企業
を含む様々なベンダーを調査していまし
た。その結果、選んだのはシンクロンの
グローバル在庫管理システムです。グロ
ーバル在庫管理システムは、すべての在
庫と予想外の要求を含むすべての需要
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の流れを透明化し、サプライチェーン全
体を最適化します。またグローバル在庫
管理システムは各部品に合った予測手
法やアルゴリズムを自動的に採用しま
す。例えば部品のサイズが大きくなるに
つれ修理やメンテナンスの回数が増え
るケースを考慮し、過去データから予測
がつきにくい状況でもあらかじめ定義さ
れた資材所要量計算法によって調整す
ることができます。
最初のソリューション
ドイツ鉄道がプロジェクトを開始した当
時、需要予測はドイツ鉄道独自の手法
に基づき作成されていました。この作業
は多大な労働を要す反面、予測には限
界があり信頼性は低いものでした。ドイ
ツ鉄道は需要予測の品質を改善するた
めに、各部品の最適化だけではなく主
要部品に対する特殊な需要予測も、明
確な予測手法を持つシンクロンの戦略
に従うことを決めました。以前は計画に
必要なパラメータ類はエクセル上で管理
しており、継続的に見直しを行うことが
難しい状況でした。そのため、在庫の最
適化およびサービスレベルの向上を実
現するには、シンクロンのようなすべて
の部品の計画値を継続的に自動更新す
る機能が必要でした。加えて、日々SAP
「シンクロンのグローバル在庫管理シス
テムの導入により全在庫データが自動的
かつ継続的に最適化され、
サービスレベ
ルを向上させることができました。」
で行われるMRPの所要量計算は非常に
時間のかかる処理でしたが、シンクロン
の例外処理を基にした在庫計画を実施
することで、この作業時間の大幅な削減
に成功しました。
ドイツ鉄道はシンクロンとのプロジェク
トを開始する前は、在庫バランスの計算
だけではなく、供給元の決定も手動で
行っていました。このような状況を変え
るためドイツ鉄道はルールベース機能を
実装し、自動的に供給元を決定できるよ
うにしました。そして社内ネットワークで
部品の手配ができない場合のみ外部から
購入するよう実装し、サービスレベルを向
上させることができました。
過去データとシンクロンの
戦略を融合
シンクロンのグローバル在庫管理システム
では在庫のバランスを最適にするために、
垂直補充・水平補充の両方から部品の調
達先を計算します。水平補充とは当該地域
での再配置ルールに適合する別の倉庫で
の過剰在庫をシステムが特定し、これらを
推奨することです。これにより、
サプライチ
ェーンの別の拠点にある過剰在庫を流用
し、
サプライヤーへの無駄な発注を抑制す
ることができます。
「私達はシンクロンの戦略は効果的であ
り、合理的な在庫管理を実施するうえでは
不可欠だと考えています。」ドイツ鉄道部
品購入部のフェリックス・ハフナー氏はこの
ように述べています。
「シンクロンとのプロ
ジェクトを開始して、部品およびロータブル
部品の供給率を高めるための需要予測や
補充計画、流通プロセスを構築することが
できました。私達は全鉄道の安定した交通
を保証するために、新旧両方の列車に対し
可能な限り生産的で効率的な在庫管理を
追求し続けます。」また、
ドイツ鉄道がシン
クロンのソリューションの中で特に重要視
した機能は、仮想倉庫の実装でした。仮想
倉庫計画は、在庫管理を透明化し在庫費
用の削減を行うことでサプライチェーンの
精度の大幅な向上を提供する概念です。仮
想倉庫は、動きが遅くかつ高価な部品を一
定の場所に保存するのではなく、同じ地域
内の各拠点で利用可能な状態にします。こ
れにより、動きの遅いレアな部品が求めら
れるような状況にも迅速な対応ができるよ
うになりました。
ロータブル(修理可能)品
のプランニング
次のステップは、保守部品の流れをコン
トロールする補修用品サプライチェーン
計画との統合です。ロータブル部品のう
ち、使用頻度が高く、比較的高価な機器
は鉄道業界にとって特に重要です。ドイ
ツ鉄道は、
「ロータブル計画」と呼ばれる
ロータブル部品の在庫管理機能を実装し
ました。ロータブル計画とはグローバル在
庫管理ソリューションの一部で60万SKU
(商品格納管理単位)以上の在庫を管理し
ます。この計画は、自動需要予測機能に
よって異なるノード間にわたる補修用品
サプライチェーンを最適化し、ロータブ
ル部品の補修を計画します。修理オーダ
ーや部品供給の注文は、各倉庫の需要
予測や、修理や供給のリードタイムを考
慮して作成されます。これらの値はサー
ビスレベルを維持、または向上させつ
つ、かつ在庫を最小化することができる
よう設定されます。
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SYNCRON CASE STUDY
DEUTSCHE BAHN AG
シンクロンケーススタディ
シンクロンについて
シンクロンは容易にグローバルサプラ
イチェーンパフォーマンスを最大化し
ます。特定のERPに依存しない当社の
ソリューションであるグローバル在庫
管理、グローバルオーダー管理、グロ
ーバル価格管理、
マスターデータ管理
は他のソリューションより早く低コスト
で導入することが可能です。シンクロ
ンはホスト型ソリューションや永久ラ
イセンスの代替策としてクラウドサー
ビスや Software-as-a-Service (サー
ス:SaaS)に関して数年におよぶ実
績があります。シンクロンはソフトウ
ェアの専門技術と製造や物流業界
での様々な分野での広範な実績を
組み合わせて顧客に最高の成果を
提供します。常に先を行くために、
多くのワールドクラスのリーディング
カンパニーがシンクロンを選んでい
ます:Atlas Copco, Volvo, Tetra Pak,
JCB, Mazda, Alfa Laval, Scania, BAE
Systems, Electrolux, Renault, and
Komatsu。
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詳細については当社ウェブページを
参照ください。
• www.syncron.com/jp
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