2020年代に向けた 新たな電波利用と今後の展望について

電波の日記念講演会
講演 1
2020 年代に向けた
新たな電波利用と今後の展望について
総務省
総合通信基盤局長
吉良 裕臣
氏
電波の日記念講演会
2020年代に向けた
新たな電波利用と今後の展望について
平成27年5月25日
総合通信基盤局長
吉良 裕臣
総務省の総合通信基盤局長の吉良でございま
また、常日ごろから私どもの情報通信行政に
す。この講演会で電波行政についてお話をする
つきましてご理解とご支援をいただいておりま
機会は今回で3回目でございまして、またこう
す。このことに対しましても厚く御礼申し上げ
いう機会を設けていただきましてありがとうご
たいと思います。
ざいます。
1
目
次
1 電波利用の現状
2 電波政策ビジョン懇談会における検討
と最終報告を踏まえた取組等
3 最近の電波政策に関するトピックス
4 電波政策における今後の主な課題
本日の話の中身ですが、まず、「1 電波利用
第5世代移動通信システムと、ドローンを含む
の現状」についてお話をした後、「2 電波政策
ロボットにおける電波利用の高度化についてご
ビジョン懇談会における検討と、最終報告を踏
紹介し、最後に、「4 電波政策における今後の
まえた取組等」ということで、昨年の12月にと
主な課題」ということで総括的なお話をいたし
りまとめられました最終報告を踏まえて、具体
ます。なお、途中で電波政策ビジョンを踏まえ
的にどう施策を今後推進していくのかというこ
た電気通信事業法等の改正についても触れます
とについてお話しします。それから「3 最近の
が、この中で競争政策関連や、利用者保護の関
電波政策に関するトピックス」ということで、
連についてもあわせてお話をいたします。
2
我が国の電波の利用形態
3
周波数
3kHz
(3千Hz)
30kHz
(3万Hz)
300kHz
(30万Hz)
3MHz
(300万Hz)
30MHz
(3千万Hz)
300MHz
(3億Hz)
3GHz
(30億Hz)
30GHz
(300億Hz)
波長
100km
10km
1km
100m
10m
1m
10cm
1cm
長 波
LF
超長波
VLF
主な利用分野
短波
HF
中 波
MF
船舶・航空機用ビーコン 船舶通信
AMラジオ
標準電波
航空機用ビーコン
超短波
VHF
船舶・航空機無線 防災行政無線
アマチュア無線 消防・警察無線
航空管制通信
短波放送
FM放送
700
800
900
1.5
MHz帯 MHz帯 MHz帯 GHz帯
(平成24年
6月割当)
0.1mm
マイクロ波
SHF
ミリ波
EHF
サブ
ミリ波
携帯電話・PHS
無線LAN
広帯域移動無線
アクセスシステム
地上デジタル放送
衛星測位
携帯電話
無線LAN
衛星放送
衛星通信
衝突防止レーダー(車)
環境計測
(センシング)
2.5GHz帯
赤外線
可視光
紫外線
・ビル陰や木陰にも電波が
伝わる
・大量の情報の伝送が可能
3.4GHz帯
(平成24年
3月割当)
NTTドコモ NTTドコモ
NTTドコモ
KDDI
KDDI
イー・アクセス
1.7
2
GHz帯 GHz帯
1mm
極超短波
UHF
使いやすい帯域
[携帯電話等への割当て状況]
300GHz
3000GHz
(3千億Hz) (3兆Hz)
KDDI
ソフトバンク ソフトバンク
モバイル
モバイル
NTTドコモ
NTTドコモ
UQコミュニケーションズ
KDDI
イー・アクセス
ソフトバンク
モバイル
Wireless City Planning
広帯域移動無線
アクセスシステム
第3世代携帯電話
3.4~3.6GHzに
ついて、今後、
新たに割当てる
予定
第4世代
移動通信システム
※PHS(1.9GHz帯)・・・ウィルコム
900MHz帯につきましては、既存無線局の移
1. 電波利用の現状
初めに現状ということで3ページに我が国の
行が進みまして、ソフトバンクモバイルにおき
電波利用の全体像を示しております。
ましてサービスエリアを順次拡大しております。
UHF帯におきまして、携帯電話や、無線LAN
また700MHz帯につきましては、既存無線局の
が幅広く利用されております。この帯域は、ビ
免許人との調整を行いつつ、先行的に6地域に
ル陰だとか木陰にも電波が伝わる、それから、
おいて基地局を開設しております。
NTTドコモ、それから、KDDIは本年5月から
大量の情報の伝達が可能であるというようなこ
とから、使いやすい帯域ということで大変混み
サービスを開始しております。
合っております。携帯電話等への割当状況です
3.5GHz帯につきましては、昨年の12月に3社
が、700MHz帯と900MHz帯につきましては、
の第4世代移動通信システムに割り当てており
平成24年に基地局開設計画を認定しまして、現
ます。
在、各社とも終了促進措置を実施しているとこ
ろです。
3
4
(1) 携帯電話等の発展
1.携帯電話
第1世代
第2世代
(1980年代)
(1993年(平成5年)~)
第3世代(IMT)
3世代
数kbps
スピード(情報量)
384kbps
(2014年(平成26年)~)
高速移動時 100Mbps
低速移動時 1Gbps
(光ファイバと同等)
100Mbps
動画
音楽、ゲーム、映像配信
各国毎に別々の方式 各国毎に別々の方式
(デジタル)
(アナログ)
通信方式
(IMT-Advanced)
3.9世代
14Mbps
メール
インターネット接続
音声
主なサービス
第4世代
3.5世代
(2001年(平成13年)~) (2006年(平成18年)~) (2010年(平成22年)~)
【 世界標準方式(デジタル) 】
PDC(日本)
GSM(欧州)
cdmaOne(北米)
W-CDMA
CDMA2000
HSPA
EV-DO
LTE(※)
① LTE-Advanced
(※)Long Term Evolution
900MHz帯
備考
平成24年1月、国際電
気通信連合(ITU)におい
て2方式の標準化が完了
ソフトバンクモバイルへ割当て
(平成24.7~サービス開始)
平成24年7月に終了
700MHz帯
3.5GHz帯
イー・アクセス、NTTドコモ、
KDDIグループへ割当て
(平成27年頃サービス開始)
NTTドコモ、KDDIグループ、ソフ
トバンクモバイルへ割当て
(平成28年頃サービス開始)
2.その他
無線アクセス
100Mbps
【屋外等の比較的広いエリアで、モバイルPC等でインターネット等が利用可能】
通信方式
スピード(情報量)
無線LAN(Wi-Fi)
(※)BWA (Broadband Wireless Access System)
広帯域移動無線アクセスシステム
BWA(※)
高度化BWA
(2009年(平成21年)~)
WiMAX、XGP
20~40Mbps
2011年(平成23年)~
WiMAX2+、AXGP
100Mbps~
② Wireless MANAdvanced
【家庭内など比較的狭いエリアで、モバイルPC等でインターネット等が利用可能】
11Mbps
54Mbps
(1) 携帯電話等の発展
300Mbps
超高速
無線LAN
1Gbps
右端の第4世代につきましては、昨年12月に
4ページは、携帯電話の発展を第1世代から第
割り当てております。
4世代まで表示しております。第3.9世代の700
と900MHz帯につきましては、平成24年に周波
数を割り当てております。
5
移動通信トラヒックの推移
月間平均トラヒック
(Gbps)
1000
最繁時トラヒック
6000
1400
1289.5
1年で
900
871.8
1.49倍
800
に増加
700
546.4
586.2
1.48倍
に増加
1000
に増加
600
234.8
181.3
200
100
0
2000
3965
2063
1799
1430
1000
270.0
0
0
H23.12
H24.03
H24.06
H24.09
H24.12
H25.03
H25.06
H25.09
H25.12
H26.03
H26.06
H26.09
H26.12
4435
2528
2425
522.9
350.2
200
5209
2985
3000
487.7
417.9
400
3751
4750
3276
712.7
H23.12
H24.03
H24.06
H24.09
H24.12
H25.03
H25.06
H25.09
H25.12
H26.03
H26.06
H26.09
H26.12
300
349.0
1.33倍
869.5
823.3
800
328.9
274.3
1年で
5000
979.8
623.2
469.8
400
1096.4 1214.4
4000
500
422.0
5293
1年で
1200
822.4
729.9
671.7
600
1加入者あたり
平均トラヒック
(bps)
(23時台の平均トラヒック)
H23.12
H24.03
H24.06
H24.09
H24.12
H25.03
H25.06
H25.09
H25.12
H26.03
H26.06
H26.09
H26.12
(Gbps)
○移動通信トラヒックは、直近1年で約1.5倍増加している。
(各社のスマートフォン利用者数の増加や、動画等の大容量コンテンツの利用増加等が主要因と推測される。)
移動通信のトラヒック、すなわち情報量トラ
につきましても約1.5倍に増えております。(5
ヒックが大きく増加しておりまして、一番左の
ページ)
グラフですが月間平均トラヒックが1年で約1.5
こうした移動通信の伸びが、年間1.5倍となっ
倍。真ん中のグラフですが、最繁時トラヒック
ている現状から、総務省では、今後の周波数の
4
確保の目標を定めまして、周波数再編アクショ
今の目標は、無線LANを含めて約2,700MHz
ンプランにより、これを計画的に遂行していく
幅ということで、2020年までに確保するという
こととしております。(12ページ)
ことにしております。今後、既存の電波利用者
昨年までは、2020年までに約2,000MHz幅を
に別の周波数に移行してもらったり、あるいは、
確保するという目標でしたが、今後の移動通信
廃止してもらったりして周波数の再編を行って
用データトラヒックの増加や、M2Mの新たなサ
いくこととしております。
ービスの普及、Wi-Fiの利用拡大、さらには、
東京オリンピック・パラリンピック対応を考慮
しまして、この目標を見直しました。
6
地上テレビジョン放送デジタル化後の空き周波数の有効利用
【VHF帯アナログテレビジョン放送】
170~222MHz帯
90~108MHz帯
(1~3ch)
(4~12ch)
【UHF帯アナログテレビジョン放送】
470~770MHz帯
(13~62ch)
アナログテレビジョン放送は、平成23(2011)年7月24日まで使用
デジタルテレビジョン放送
(13~52ch)
90
(18MHz幅) 108 170
(52MHz幅)
222
(240MHz幅)
470
※ 岩手県、宮城県は2013.4.1から使用可能
※ 岩手県、宮城県、福島県は2012.4.1から使用可能
170~222MHz(旧4~12ch)
95 99
(移動体向けの
マルチメディア放送等)
748
④ 移動通信システム
(携帯電話の端末用)
※ 基地局用:773-803MHz
755
765 770
⑤ ITS
(高度道路交通
システム)
ガードバンド
(安全・安心の確保)
③ 放送
710 714 718
ガードバンド
② 自営通信
222
ガードバンド
(移動体向
けのマルチメ
ディア放送)
ガードバンド
( ※
)
① 放送
(AM放送
のFM補
完局等)
710~770MHz(旧53~62ch)
202.5 207.5
108 170
ラジオマイク
90
770
UHF帯【平成24(2012)年7月25日から使用可能】
VHF帯【平成23(2011)年7月25日から使用可能】
90~108MHz(旧1~3ch)
(60MHz幅)
710
(※)当初はガードバンドとして使用
18MHz幅
32.5MHz幅
14.5MHz幅
30MHz幅
10MHz幅
現状
① 放送
□ V-Lowマルチメディア放送
○車載器や携帯端末での受信が中心、地域向けの放送
・2009.10 技術基準に関する情通審答申
・2012~ 実証実験中
・2013.9 周波数の割当て・制度整備に関する基本的方
針の公表
・2013.12 技術基準に関する省令改正
□AM放送のFM補完局等
○難聴対策や災害対策のために開設されるAM放送のF
M補完局等
・2014.1 基本的方針の公表
・2014.5 制度整備
・2014.12 放送開始
② 公共ブロードバンド移動通信
④ 移動通信システム(携帯電話)
○災害現場の映像情報等を伝送可能
○防災関係機関等の間で現場の映像を共有するな
どにより、効果的な連携対応が可能
・2010.3 技術基準に関する情通審答申
・2010.8 技術基準に関する省令改正
・2013.3 導入
○移動通信システムの周波数需要の増加への
対応
・2012.2
技術基準に関する情通審答申
・2012.4
技術基準に関する省令改正
・2012.6
事業者認定
・2015.3~
サービスインに向けて試験的に
無線局を開設
⑤ ITS(高度道路交通システム)
○車車間・路車間通信による安全運転支援通
信システムの導入
・2011.8 技術基準に関する情通審答申
・2011.12 技術基準に関する省令改正
・2013.4 導入可能
・2015
商品化(予定)
③ V-High放送
○携帯端末での受信が中心、全国一律の放送
・2009.10 技術基準に関する情通審答申
・2010.4 技術基準に関する省令改正
・2012.4 事業開始
6ページでは、地デジ化後の空き周波数の有
験的にサービスインをしておりますし、サービ
効利用を示しております。UHF帯(700MHz帯)
スインにつきましては、面的に対応ができた段
につきましては、再編が一定程度進んでおりま
階でサービスインすることにいたしております。
⑤ の ITS に つ き ま し て は 、 本 年 ト ヨ タ が
す。
700MHz帯を使った商品化を図る予定です。
移動通信システムについては、この図では④、
赤で表示しておりますが、本年春からサービス
このように、地デジ化後の空き周波数の有効
インに向けた試験的基地局の設置を開始してお
利用は着実に進んでいるということが言えよう
ります。再編の同意が取れているところから試
かと思います。
5
7
第4世代移動通信システム(LTE-Advanced)の導入
LTE-Advancedとは、最大伝送速度1Gbpsの通信サービスを提供可能とする
次世代の移動通信規格。
● 平成25年7月の情報通信審議会からの答申を踏まえ、既存の携帯電話用周波数帯及び3.4GHz~3.6GHz
帯を対象に、LTE-Advancedの導入に必要な技術的条件に関する制度整備を実施。(※それぞれ平成25年12月
及び平成26年9月に実施。)
● 平成26年9月に開設指針を策定し、3.48GHz~3.6GHz帯(合計120MHz幅)の割当てを希望する者を募集
したところ、NTTドコモ、KDDIグループ、及びソフトバンクモバイルの3者から申請。これらの申請に
ついて開設指針に沿って審査を行い、同年12月にこれらの3者に対しそれぞれ40MHz幅ずつ割当て。
● 各者とも、平成28年頃サービスを開始する予定。
特長1:光ファイバ並みの超高速通信を実現
○最大伝送速度の目標値 ・・・ 低速移動時:1Gbps(高速移動時:100Mbps)
映画DVD
2時間
3.6GByte
第3世代(384kbps)
3.5世代(14Mbps)
3.9世代(100Mbps)
第4世代(1Gbps)
約21時間
約34分
約4.8分
大容量の映像コンテンツでも短時間でダウンロード可能
約30秒
キャリアアグリゲーション
特長2: 柔軟性の高い電波利用を実現
7ページは第4世代移動通信システムの導入
~
~
○複数の通信波を束ねて高速通信を実現するキャリア
アグリゲーション技術等により、現行の携帯電話より
柔軟で周波数利用効率の高い電波利用を実現
通信波
A
通信波
B
通信波
C
周波数
異なる周波数の通信波を複数束ねて広い帯域幅
を確保し、高速通信を実現
第4世代の特長というのは一つには、光ファ
についてです。
イバ並みの高速通信を実現できるということで
これは、昨年12月に3.48GHz帯から3.6GHz
す。また二つ目としては、複数の異なる周波数
帯までの周波数帯合計120MHz幅について割り
帯を束ねて広い帯域幅を確保して高速通信を実
当てを行ったものです。NTTドコモ、KDDIグ
現するキャリアアグリゲーションの技術により
ループ、ソフトバンクモバイルの3社に対しま
まして効率の高い電波利用を実現できるという
して、それぞれ40MHz幅ずつ割り当てておりま
ことです。
す。
各社とも、平成28年にサービスを開始する予
定です。
6
(2) ITS構築の推進
8
ITS実現のための電波の活⽤
官⺠ITS構想の実現
(1)VICS, プローブ(渋滞回避)
・交通事故削減、交通渋滞緩和、⾼齢者等の移動⽀
援等の観点から、2030年に世界⼀となる⽬標を設定
する⽅針を明確化。
・東京オリンピック・パラリンピックを活⽤し、⽇本をイノベー
ションの中⼼地に。
(1)Text display type
(2)Simplified Graphic display type
(3)Map display type
【社会⾯】
2020年までの⽬標
(現指標)
2030年までの⽬標
2030年までに、「世界⼀安全で
円滑な」道路交通社会を構築。
2020年までに世界⼀安
全な道路交通社会を構築
(2)レーダー(衝突防⽌)
24/26GHz帯UWBレーダー,
79GHz帯高分解能レーダー
安全運転⽀援
システムの普及等
【産業⾯】
・交通事故削減に係る指標:
「2018年を⽬途に交通事故死
者数を2,500⼈以下とする。」
ショーケース・デモ
・⾃動⾛⾏システムの普及率
・⾞両⽣産・輸出に係る指標
・インフラ輸出に係る指標
2020年までに世界最先端のITSを構築
(3)安全運転⽀援(事故減少)
分類
車車間通信等により衝突を回避
・交通事故削減に係る指標
・交通渋滞状況に係る指標
・⾼齢者等の移動⽀援に係る指標
2020年以降、⾃動⾛⾏システム化に係るイノベーションに関し、世界の中⼼地となる。
研究開発、実証、
実⽤化、データ整備等
60/76GHz帯長距離レーダー
⾃動⾛⾏シス
テムの普及等
※今回新たに設定する⽬標
市場化期待時期
情報提供型
市場化済み
レベル1:単独型
市場化済み
レベル2:システムの複合化
2010年代半ば~2017年
レベル3:システムの高度化(半自動運転)
2020年代前半
レベル4:完全自動運転
(無人運転:試用時期)
2020年代後半以降(今後見直し)
さらに官民ITS構想ということで、2020年に
(2) ITS構築の推進
8ページは、ITS構築の推進についてです。
開催される東京オリンピック・パラリンピック
ITS実現のための電波の活用としまして、カ
を活用して交通事故削減、交通渋滞緩和、それ
ーナビに渋滞情報を流すシステムであるVICS。
から高齢者等の移動支援の観点から、2030年に
それから最近では衝突防止のためにミリ波のレ
世界一安全で円滑に走れる道路となるように目
ーダーも広く使われるようになっております。
標を掲げて官民一体となって取り組んでいると
また安全運転支援ということで、700MHz帯の、
ころです。
いわゆるプラチナバンドを使って、車車間で通
信を行って衝突を回避するというようなことが
間もなく実用化する予定です。
7
2020年に向けた動き
東京2020オリンピック・パラリンピック
立候補ファイル
(2013.1に招致委員会が国際オリンピック
委員会(IOC)へ提出)
9
<戦略的な取組>
 競技会場や選手村、練習会場を結ぶオリンピッ
ク・レーン等の設置
 ITSなどの最先端の情報通信技術を駆使した大会
輸送運営システムの構築
 使用車両等へ徹底した環境配慮技術の導入
<輸送目標>
 安全で確実、迅速快適な輸送サービスを提供
 72%の選手が選手村から各競技会場へ10分以内
に確実にアクセス可能
 国際放送センター等から約85%の競技会場まで
30分以内に輸送
 IOCホテルから約94%の競技会場までは30分以
内に輸送
(注)立候補ファイルから一部抜粋・要約
我が国の次世代ITSに関する国際的アピール
 日本のITS技術の優位性等を国内外にアピールする良い機会となることから、関係府省
や東京都、自動車メーカー等と相談し、我が国の高度なICTを活用した次世代ITSを訪日外国
人等に直接見て頂けるような取組(システムの現地展開、イベント実施等)を検討。
9ページは、ITSの推進関連として、2020年に
それから、東京オリンピック・パラリンピッ
クが日本のITS技術の優位性等を国内外にアピ
向けた動きです。
オリンピック・パラリンピック誘致に当たっ
ールするいい機会になるということから、関係
ての立候補ファイルの中で、
「ITSなどの最先端
省、東京都、自動車メーカー等が連携して、次
の情報通信技術を駆使した大会輸送運営システ
世代ITSを訪日外国人に直接見ていただけるよ
ムの構築」に取り組むことが掲げられており、
うな、例えばシステムの現地展開やイベントの
輸送目標として、安全で確実な輸送サービスの
実施等の取組を検討中であるということです。
実現に取り組むことが掲げられています。
8
2. 電波政策ビジョン懇談会における検討と
を改正する法律についてご説明をしたいと思い
最終報告を踏まえた取り組等
ます。なお、電気通信事業法「等」というのは、
電波政策ビジョン懇談会における検討と、本
電波法と放送法が含まれております。
年5月に成立しました電気通信事業法等の一部
(1) 電波政策ビジョン懇談会 最終報告書の概要
10
~世界最先端のワイヤレス立国の実現・維持に向けて~
(平成26年12月最終報告書とりまとめ)
電波政策ビジョン懇談会の位置付け、検討事項
 総務副大臣/総務大臣政務官が主催する懇談会として開催。
 無線通信の高度化への期待及びニーズが高まる中にあって、①電波逼迫解消のための政策の見直し、②世界最先端の
ワイヤレス(モバイル)立国の実現・維持のため、下記の3点を中心に検討。
(1) 新しい電波利用の姿
(2) 新しい電波利用の実現に向けた新たな目標設定と実現方策
(3) 電波利用を支える産業の在り方
構成員
開催状況
荒川
薫
大木 一夫
大谷 和子
清原 聖子
近藤 則子
関口 和一
(座長) 多賀谷一照
中村 秀治
根本 勝則
(座長代理) 服部
武
林
秀弥
藤原
洋
三友 仁志
森川 博之
山田 澤明
吉川 尚宏
明治大学総合数理学部教授
(一社)情報通信ネットワーク産業協会専務理事
(株)日本総合研究所法務部長
明治大学情報コミュニケーション学部准教授
老テク研究会事務局長
日本経済新聞社論説委員兼産業部編集委員
獨協大学法学部教授
(株)三菱総合研究所情報通信政策研究本部長
(一社)日本経済団体連合会常務理事(6月3日から※)
上智大学理工学部客員教授
名古屋大学大学院法学研究科教授
(株)インターネット総合研究所代表取締役所長
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授
東京大学先端科学技術研究センター教授
(株)野村総合研究所常勤監査役
(50音順 敬称略)
A.T.カーニー(株)パートナー
※6月2日までは、椋田 哲史 元 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事
第1回(1月31日):構成員の意見交換
第2回(2月17日):プレゼンテーション(将来の電波利用)
《 検討課題の意見募集(2月5日~3月4日)》
第3回(3月25日):意見募集結果報告、ヒアリング(移動通信等)
第4回(4月4日):ヒアリング(映像系、無線LAN等)
第5回(4月18日):ヒアリング(有識者、メーカー等)
第6回(4月25日):ヒアリング(メーカー、人材育成等)
第7回(5月16日):中間とりまとめ骨子(案)
第8回(5月30日):中間とりまとめ(案)
《 中間とりまとめ(案)に対する意見募集(6月10日~30日) 》
第9回(7月11日):中間とりまとめ
第10回(8月25日):ヒアリング(関連産業、人材育成等)
第11回(9月8日):ヒアリング(移動通信・放送等)
第12回(10月6日):最終とりまとめ骨子(案)、ヒアリング(有識者)
第13回(11月10日):最終とりまとめ(案)
第14回(12月22日)・・・最終報告書とりまとめ
(1) 電波政策ビジョン懇談会最終報告の概要
つの目的がありました。一つは、電波逼迫解消
まず、電波政策ビジョン懇談会の最終報告書
のための政策の見直し、もう一つは、世界最先
端のワイヤレス(モバイル)立国の実現・維持
の概要についてご説明します。(10ページ)
電波政策ビジョン懇談会は、総務副大臣と政
です。その中では新しい電波利用の姿、それか
務官が主催する懇談会として開催され、昨年の
らこれが重要なことですが、新しい電波利用の
12月に最終報告書が取りまとめられました。
実現に向けた目標の設定と実現方策、さらには
現在、総務省ではこの報告書を踏まえて各種
電波利用を支える産業のあり方ということを中
心に検討されました。
施策を進めているところです。この懇談会は二
9
① 新しい電波利用の姿
(1)
11
無線伝送技術の進化
電波利用に関する現状
○我が国における無線局数は1億6,030局(携帯電話が1億4,665万局)。これに加え、
多数の免許不要局等が存在。
○移動系の超高速ブロードバンド契約数は5,901万加入(1年間で約2倍増)。
○移動通信のデータ通信量(月間平均トラヒック)は706.5Gbps(1年間で約1.5倍増)
○無線伝送技術の進化により通信速度は30年間で約10,000倍高速化。
(2)
5G
通信速度は30年で約1万倍!
①モバイルコミュニケーション
の質的・量的な拡大
(第5世代)
4G
100M
3.9G
我が国における電波利用の将来
(新しい電波利用の姿)
1G
IMT-Advanced
LTE
(第4世代)
(第3世代)
(電波利用の具体的な姿)
(第1世代)
(第2世代)
○第4/第5世代移動通信システム(光ファイバ並の速度)
○ウェアラブル端末等の多様なデバイスの普及
出典:総務省作成
第5世代移動通信システム推進ロードマップ
第5世代移動通信システム推進ロードマップ
③高精細度映像の利用の
進展・通信サービスとの融合
○タブレット等による移動中の視聴も普及
○現実空間と仮想空間の融合・拡張現実・体感共有
⑥通信以外の電波利用の
進展
(3)
○災害時におけるライフラインや放送・通信手段確保
○効果的対応を実現するため周波数共用の推進
○レーダー、測位、センサリングへの活用
○ワイヤレス電力伝送システムの普及
(参考 )
第4世代移動通信システム
⑤公共分野における効果的
対応の実現
○M2Mによる社会インフラ老朽化や保守対応
○準天頂衛星やG空間を活用した見守りや災害対応
2014
2015
2016
2017
2018
電波産業会
「2020 and Beyond Adhoc」
9/30
設立
2019
ラグビーW杯
2020
2021年
東京オリンピック・
パラリンピック
第5世代モバイル推進フォーラムによる活動
研究開発、標準化活動、国際連携、周知啓発を戦略的に方向付け
産学官連携による5G関連技術の研究開発
研究開発を通じた5G用周波数帯の検討
制度整備、周波数割当て、
基地局の整備等
国際対応・
標準化
④無線通信システムを駆使
した安心安全の確保
2013
研究開発
○あらゆるものがワイヤレスでつながりうる社会(IoE)
○多様な分野における電波利用の拡大(スマートグリッド等)
推進体制
②人を介しない機器間通信
(M2M、IoT)の拡大
2012
要求条件・サービスイメージ検討
国際電気通信連合(ITU)
インタフェース提案・評価
●ITU‐R報告書 IMT.FUTURE TECHNOLOGY TRENDS
●ITU 5Gワークショップ ●ITU‐R勧告 IMT.VISION
世界無線通信会議
(WRC‐15)
世界無線通信会議
(WRC‐12)
5G 標準化活動
・4G用周波数の追加
・5G用周波数の議論
国際電気通信連合(ITU)
世界に
先駆け
5G
実現
世界無線通信会議
(WRC‐19)
・5G用周波数帯の特定
国際的な連携をとりつつ、
世界無線通信会議に向けて
5G用周波数帯を検討
無線通信総会
(RA‐12)
国際標準の策定
(IMT‐Advanced)
国際
標準化
共用条件の検討、
技術基準の策定
周波数の
割当
基地局の
整備
実用化
順次エリア拡充
2020年以降の主要な移動通信システム
○携帯電話 ・・・ 第4世代移動通信システム(4G)の早期導入と2020年頃の第5世代移動通信システム(5G)実現
○無線LAN ・・・ 利用増を踏まえた使用周波数帯の拡張(5GHz帯等)とWi-Fi利用環境の向上(東京五輪を見据えた対応)
○高度道路交通システム(ITS) ・・・ 安全運転システムや自動走行システムを可能とする次世代ITSの実現に向けた研究開発等を推進。
こうした電波利用を支えるために、携帯電話
まず、1つ目の検討項目である「新しい電波
では4Gの早期導入と5Gの実現、それから、無
利用の姿」についてです(11ページ)。
ここでは、モバイルコミュニケーションの質
線LANについては5GHz帯等の使用周波数の拡
的、量的拡大、あるいは、人を介しないM2M,
張や、Wi-Fi利用環境の向上、ITSについては次
IoTの拡大、それから、4K、8Kなどの高精細映
世代ITSの実現に向けた研究開発の推進が提言
像の利用の推進、それから、通信サービスの融
されております。
合というようなことで、6つの新しい電波利用
の姿が掲げられております。
10
12
② 新しい電波利用の実現に向けた目標設定と実現方策
(1)周波数割当ての新たな目標設定
■ 移動通信用データトラヒック量増加、M2M等の新たなサービスの普及、無線LAN(Wi-Fi)の利用拡大、東京五輪対応等を
考慮し、携帯電話等移動通信システム用周波数の確保目標を見直す。 (従来目標・・・2020年までに計約2000MHz幅を確保)
携帯電話・BWA・PHSに加え、新たに無線LANについても一体的に追加周波数帯を確保
○ 6GHz以下:
公共業務システム等との周波数共用を一層進め、2020年までに、無線LANを含めて計約2700MHz幅を確保
○ 6GHz以上の周波数帯
8.4GHz帯~80GHz帯のうち、計約23GHz幅を対象に、利用技術の研究開発や国際標準化を推進
移動通信システム用周波数の確保目標の見直し
6GHz以下
現在
携帯電話等*
約740MHz幅
6GHz以上
無線LAN**
700/800/900MHz帯
1.5/1.7/2/2.5/3.5GHz帯
約350MHz幅
2.4GHz帯
5.6GHz帯
現状
・利用実績
・確保目標 なし
2020年
現在の
目標***
携帯電話等
約2000MHz幅
1.7/3.4/4/5GHz帯
新規追加
約350MHz幅
新たな
目標設定
携帯電話等
無線LAN
約350MHz幅
約2000MHz幅
新規目標 合計約2700MHz幅
* 携帯電話のほか、PHS、BWAを含む。
** 屋内限定の周波数は除く。
*** ワイヤレスブロードバンド実現に向けたアクションプラン(平成22年11月)
(無線LANを含む)
携帯電話・
無線LAN等
追加周波数帯候補の
検討対象の明確化
2020年代に向け、以下の周
波数帯(計約23GHz幅)を
対象に研究開発等を推進
8.4/14/28/40/48/70/80GHz帯
1.7/2.3/2.6GHz帯
5.3/5.4/5.8GHz帯
次に、二つ目の検討項目である「新しい電波
電話とBWA、それから、PHSでしたが、これら
利用の実現に向けた目標設定と実現方策」につ
に、新たに無線LANについても一体的に追加周
いてです。(12ページ)
波数を確保することにしております。こういう
新しい電波利用を実現するためには、目標設
ことで、6GHz帯以下につきましては、無線LAN
定を行うとともに、その実現方策について、事
を含めまして合計約2,700MHz幅を確保するこ
業者、電波を利用する人、電波関連の技術者に
とが提言されております。
それから、6GHz以上の高い周波数帯につき
認識してもらって、予見可能性を持っていただ
ましては、 目標は従来 ありません でしたが、
くことが重要となります。
まず、目標設定についてです。従来の目標は、
2020年までに約23GHz幅を対象に利用技術の
2020年までに2,000MHz幅を確保するというよ
研究開発を推進することが提言されているとこ
うなことでしたが、従来の目標というのは携帯
ろです。
11
13
② 新しい電波利用の実現に向けた目標設定と実現方策(続き)
(2)今後の移動通信用周波数割り当ての方向性
■ 電波の有効利用の徹底を図っていく観点から、以下を踏まえて割当てを実施
ア)企業行動に即した「グループ性」の扱い
(周波数割当にあたっては、資本関係、意思決定、取引関係等も踏まえグループ企業の同時申請を禁止)
イ)「周波数のひっ迫」に関する評価の重点化
(既存事業者については、同一グループ内の周波数保有量や契約数を踏まえ、ひっ迫度を評価)
ウ)競争政策との連携
(MVNO事業者に対するネットワーク開放、多様な料金設定等、電波の能率的利用に資する通信サービス内容につき考慮)
(3)電波有効利用の実現方策
① 周波数再編のためのPDCAサイクルの徹底
② 周波数共用の一層の推進
③ 研究開発の戦略的推進
(電波の利用状況調査、周波数再編アクションプランの更新、既存施策のレビュー等)
(TVホワイトスペース、公共業務システムとの周波数共用等)
(ロードマップを官民で共有し、産学官連携による戦略的な研究開発・実証実験・標準化を推進)
④ 電波の適切な利用を確保するための無線機器市場の監視・制度対応
・重要無線通信を行う無線局等に混信・妨害を与える基準不適合設備の製造・販売業者に対し、適切な対応
を求める方策等につき検討。
電波法改正関連
⑤ 海外からの来訪者への対応
・海外から日本国内に一時的に持ち込まれる端末(携帯電話やWi-Fi等)の円滑な利用方策を具体的に検討。
電波法改正関連
⑥ 電波の安全性に関する取組み(電波の人体等への影響の調査研究を継続し、正確な情報を発信)
13ページでは実現方策が示されています。
基準に盛り込まれたところです。
(2)の今後の移動通信周波数割り当ての方向
(3)の電波有効利用の実現方策としまして、周
において、ア)「グループ性」の扱い、イ)「周波数
波数再編のためのPDCAサイクルの徹底、周波
のひっ迫」に対する評価の重点化、ウ)競争政策
数共用の一層の推進、研究開発の戦略的推進な
との連携、と書かれておりますが、ア)とイ)
どが提言されているところです。
につきましては、既に4Gの割り当ての際に審査
③ 電波利用を支える産業の在り方
(1)電波利用・関連産業の動向と展望
14
電波関連産業の市場規模予測
① 次世代社会基盤としての電波利用
・世界最高水準の電波利用環境は、イノベーション創出や経済成長の鍵を握る重
要な社会基盤 → 必要周波数や適正な電波利用環境の確保、標準化等が重要
90
② 電波関連産業の市場規模
・電波関係産業(通信・放送事業等) ・・・ 電波利用を通じて事業収益を得るとと
もに、電波利用のためのインフラを整備・提供し堅調に成長。
・電波利用産業 ・・・ 電波利用範囲の拡大、M2M・IoT・IoE等の進展や新たな
アプリケーションの創出等により飛躍的に拡大。
・技術基準適合性の確認や無線設備の修理等関連産業の活性化も重要。
70
市場規模(
兆円)
我が国の電波関連産業の市場規模(予測)
2013年(平成25年) 2020年(平成32年) 2030年(平成42年)
34.3兆円
60.5兆円
84.0兆円
80
60
その他応用分野
コマース・金融分野
応用機器・製造分野
ICT関連PF・機器
コンテンツ・アプリ
デバイス
通信・放送インフラ
電波
利用産業
電波
関係産業
50
40
30
20
10
5.3
2.3
2.2
2.9
3.4
3.1
12.7
14.7
60.5
5.3
2.6
3.4 14.4
3.2
3.6
3.3
8.6
10.5
41.2
37.0
34.3
84.0
4.9
32.6
15.1 21.6 15.7 22.5 16.3 23.5 18.9
2013年
2014年
2015年
(短期)
2020年
(中期)
7.6
6.6
5.0
27.9 23.0
34.5
~
0
49.5
18.5
12.5
6.3
3.0
4.9 17.7 4.7
4.8
3.5
3.8
4.3
3.5
~
~
③ グローバル産業を育てる観点からの電波政策
・戦略的な標準化活動 (国際協調を図りつつ、5GやWi-Fi等の標準化にコミット)
・パッケージ型の展開 (M2M/IoT等を活用して相手国の課題解決に貢献)
・2020年東京五輪を活用した最先端の無線通信技術のショーケース
・官民連携した取組みの推進 (トップセールス・官民ミッション等の活用)
・周波数利用の中長期ビジョンの提示 (産業界による新技術の研究開発促進)
(兆円)
2030年
(長期)
(2)電波利用を支える人材の育成
①国際的ルール形成に向けた日本発の発信やリーダーシップの強化
・国際標準化機関で議長・副議長等の役職を担う者への支援、先進的な研究開発や国際標準化活動を支える人材の育成
②モバイルブロードバンドに十分な知見を有する人材の育成
・モバイルブロードバンド全般(無線技術+IP関連技術、Web関連技術)に関する人材の育成等が重要。
国際的なリーダーや電波+IP/Web関連技術者の育成支援、電波リテラシーの向上などについて、様々な分野からの参加を得て継続的に議論
おわりに 電波政策に関するレビューの実施
電波利用環境は常に変化しており、電波政策について継続的なレビューが必要。技術進展や利用動向を戦略的に踏まえつつ、適切なタイミングで
個々の施策の取組状況につきしっかりと検証を行い、さらなる改善や取組みの強化につなげる。
14ページは三つ目の検討項目である「電波利
2013年に34.3兆円であったものが、2020年には
60.5兆円、2030年には84兆円、と予測しており
用を支える産業の在り方」についてです。
ここでは、通信・放送事業等の電波関係産業
ます。また、グローバル産業を育てる観点から、
と電波利用産業を合計して、電波関連産業とし
戦略的な標準化活動や2020年オリンピックを
て市場を予測しております。これによりますと、
活用したショーケースなどが提言されています。
12
(2) 電気通信事業法等の一部を改正する法律 (平成27年5月15日成立)
15
電気通信市場の競争状況及び電気通信事業法等改正事項
固定通信市場
NTT持株
100%出資 ※株式政府保有比率33.3%
法改正事項
「事後届出制導
入等」
NTT東西(市場支配的事業者)
ネットワークの貸出し(接続・卸※5)
競争関係
(公正競争の確保)
競争事業者
CATV
※5 光回線の卸売りの提供につい
て本年2月から開始
※6
(光シェア2.9%)(サービスベース)
(例:近鉄ケーブルネットワーク)
電力系事業者
※2 禁止行為規制 :
現行法上、NTTドコモに対し、NTTグループ内の事業者のみ
と排他的に提携するなど、特定の電気通信事業者への不当な優遇や
製造業者等への不当な規律・干渉などを禁止する制度。
KDDI グループ
(携帯電話等シェア28.4% ※3 )
UQコミュニケーションズ
法改正事項
「登録の更新制の
導入」
※6 収益の50%超
が通信事業
法改正事項
「接続ルールの充
実等」
5.8
(携帯電話等シェア29.4% ※3)
固定通信
Wireless City Planning
に参入
(旧ウィルコム、旧イー・アクセスを吸収合併している。)
※3 各グループの携帯電話等シェアはグループ内取引調整後の数値。単純合算の場合のシェ
アは、NTTドコモ38.4%、KDDIグループ29.1%、ソフトバンクグループ32.5%。
※4 MVNO (Mobile Virtual Network Operator):
電波の割当てを受けてサービスを提供する電気通信事業者から無線ネットワークを借りて、
移動通信サービスを提供する電気通信事業者。
(光シェア12.6%)(同上)
法改正事項
「代理店に対する指導等」
ソフトバンク グループ
(光サービス)
(光シェア8.8%)(同上)
(例:ケイ・オプティコム)
KDDI
法改正事項
「禁止行為規制
緩和」
MVNO ※
4(
シェア %)
※2 禁止行為規制 :
現行法上、NTT東西に対し、NTTグループ内の事業者のみと排他 的に提
携するなど、特定の電気通信事業者への不当な優遇や製造業者等への不
当な規律・干渉などを禁止する制度。
(携帯電話等シェア42.2%※3)
(禁止行為規制※2適用事業者 )
ネットワークの貸出し(
接続・卸)
※1 NTT東西は、ボトルネック設備(競争事業者の事業展開に不可欠な設
備。例:加入者回線等)を有することから、現行法上、NTT東西に対し、接続
約款(競争事業者にネットワーク設備を貸し出す際の料金その他の条件を記
載したもの)の認可等を課している。
移動通信市場
NTTドコモ(市場支配的事業者)
ネットワークの貸出し(
5)
卸 ※
(光シェア71%)(サービスベース)、
( 同上 78%)※1(設備ベース)
(禁止行為規制※2適用事業者)
63.3%出資
販売代理店
利用者
法改正事項
「利用者・受信者の保護」
(2) 電気通信事業法等の一部を改正する法律
計の整理・公表やネットワーク提供計画の公表
本年の5月15日に成立しました電気通信事業
が義務づけられております。また一方で、禁止
法等の一部を改正する法律についてお話ししま
行為ということで、現行法上、NTT東西に対し
す。(15ページ)
まして、NTTグループ内の事業者のみと排他的
これは、電気通信分野における競争政策と、
に連携するなど、特定の電気通信事業者への不
利用者保護などを内容とするものです。その内
当な優遇や製造業者等への不当な干渉・規律を
容に入る前に、現在の電気通信市場の競争状況
禁止しております。
につきまして、この図で触れます。半分から左
例えば、NTT東西がNTTドコモとのみセット
が、加入者回線サービスや光回線サービスの固
割をするというのは、禁止行為に当たるわけで
定通信市場、右が携帯電話等の移動通信市場で
す。これは縦の線で見ますと、CATV(今CATV
す。
というのは収益の50%以上が通信事業)、電力系
左の固定通信市場ですが、これはNTT東西が
事業者、それから、KDDI(ネットワークの貸
市場支配的事業者として電気通信事業法上位置
し出しをしている一方で競争関係にあるわけで
づけられております。光のシェアでいいますと、
す)といった競争事業者との公平競争の確保を
サービスベースでは71%、それから、設備ベー
図る観点となります。
スで見ますと78%。これはメタルで見ますと実
右の 移 動通 信市 場 につ きま し ては ドコ モ 、
に99.8%ということになりますが、競争事業者
KDDIグループ、ソフトバンクグループと書い
がサービスを提供しようというときには、必ず
ておりますが、ドコモが同様に市場支配的事業
NTT東西の回線と接続しなければならないと
者と位置付けられております。ドコモは携帯電
いうことで、NTT東西はボトルネック設備、競
話のシェアが42.2%、KDDIグループが28.4%、
争事業者の事業展開に不可欠な設備を保有して
ソフトバンクグループが29.4%ということで、
いることから、現行法上、NTT東西に対しまし
右のほうにネットワークの貸し出しということ
て接続約款の認可を課しております。
で、MVNOに貸しているわけですが、このシェ
アが5.8%、今170社ほどあります。
そのほか、透明性の確保の観点から、接続会
13
NTT東西による光回線の卸売サービス(サービス卸)について(イメージ図)
16
現在(NTT東西による直接販売)
フレッツ光などを提供
NTT東西
一般消費者
【参考】1,861万契約(FTTHシェア:70.6%)
※2014年12月末時点
卸売り形態になると
→光回線の卸売りで多様なサービスが見込まれる
卸売り
NTTグループ
ドコモなど
スマホと光回線のセットなど
各社が独自サービス
一般消費者
NTT東西
格安スマホ会社
(MVNO)、インターネッ
トプロバイダー(ISP)
主要移動通信事業者
他分野企業
警備会社、医療機器メーカー
今回、NTT東西が本年の2月1日からサービス
というようなことでして、NTTは「光と企業の
を提供した光回線の卸サービスによりまして、
コラボレーション」と呼んでおりますが、これ
競争環境に変化が生じております。
(16ページ)
によりまして51.1%と言われる光の利用率を高
現在は、NTT東西が自らの光回線を用いて、
めようとするものです。この光回線の卸サービ
直接消費者にフレッツ光などのサービス名で光
スによりまして、環境に変化が生じているとい
回線サービスを提供しておりますが、これが卸
うことで、先ほどの15ページですが、右側の
売り形態になりますと、NTT東西がNTTグルー
NTTドコモ、ソフトバンクが光回線サービスを
プのドコモ、それから、下から2番目にありま
提供するということになりますと、左の下にあ
すが、ソフトバンクなどの主要移動通信事業者、
りますCATVや電力系事業者と、大手の携帯電
それから、ISPなどに光回線サービスを卸す形
話事業者との間で、競争が生じてくるわけです。
態になります。そうしますと、NTT東西という
左下のCATV、電力系事業者から見ますと、
のは、消費者との関係では出てきません。いわ
大手携帯電話事業者が携帯電話と共に大きい資
ば黒子になるわけです。例えば、ドコモがドコ
金力を持って光サービスに参入して、それから、
モ光サービス、ソフトバンクがソフトバンク光
例えば、過度のキャッシュバックや過度の割引
というようなことで、携帯電話サービスととも
サービスにより市場に参入してくる。そうしま
に光回線サービスを提供するということになり
すと、公正競争上の懸念が生じるということで
ます。
す。
さらに、一番下の方にありますが、他分野の
また右側ですが、設備ベースで78%のシェア
企業におきましても、警備会社がオンライン防
を持っているNTT東西が、NTTグループ、例え
犯サービスと光回線サービスを提供することが
ば、ドコモにだけ安い料金や有利な提供条件で
可能になります。この卸サービスによりまして、
卸すのではないかという懸念が生じたところで
一般消費者と接点のあるドコモが光の営業販売
して、この点の公平性や適正性、透明性の観点
を行う、さらに、他の事業者が光の販売を行う
から制度上の措置をしたのが今回の改正です。
14
電気通信事業法等の一部を改正する法律の概要
1
電気通信事業の公正な競争の促進
17
(電気通信事業法)
1 光回線の卸売サービス等※に関する制度整備
※光回線の卸売サービス等:NTT東西が約80%の回線シェアを占める光回線を用いて提供する卸
売りサービス。本年2月より開始。このほか、携帯電話事業者がM
VNOに対して提供する卸売サービスについても併せて制度整備。
→ 主要事業者が提供する卸売りサービスについて、事後届出制を導入するとともに、届出内容を総務大臣
が整理・公表※する制度を整備
※ 整理・公表: 整理・公表に当たっては、以下のような運用を想定。
① 必要に応じ、NTT東西とNDA(秘密保持契約)を締結した競争事業者から意見聴取を行うとともに、審議会に報告。
② 提供条件の公平性、適正性が確保されているか等を整理・公表することにより、透明性を確保。
2 禁止行為規制の緩和
→ 移動通信市場の禁止行為規制※を緩和し、事前禁止の対象をグループ内の事業者への優遇に限定す
※ 禁止行為規制:市場支配的事業者(固定通信市場:NTT東西、移動通信市場:
るとともに、製造業者等との連携を可能とする
NTTドコモ)に対し、特定の電気通信事業者を不当に有利・不利
に扱うこと、製造業者等に不当に規律・干渉すること等を事前に
禁止する制度。
3 携帯電話網の接続ルールの充実
→ MVNO※の迅速な事業展開を可能とし、移動通信市場の競争促進を図るため、主要事業者(二種指定
事業者)の携帯電話網の接続ルールについて、①必要な部分だけを借りられる制度、②接続料の算定
制度を整備
※ MVNO(Mobile Virtual Network Operator ):電波の割当てを受けた事業者から
移動通信ネットワークを借りて独自
のサービスを提供する事業者。
4 電気通信事業の登録の更新制の導入等(合併・株式取得等の審査)
→ 主要事業者が他の主要事業者等と合併・株式取得等する場合は、事業運営(経理的基礎等)や公正競争
に与える影響を審査するため、登録の更新を義務付け等
今回の電気通信事業法等の一部を改正する法
ているか等を整理・公表することによって、透
律は、大きく三つの観点から改正を行っていま
明性を確保する。公平性の観点から、本当に問
す。
題があれば、これは改善命令ということになる
わけです。
まず、一つ目は「電気通信市場の公正な競争
2番目が、禁止行為規制の緩和。これはNTT
の促進」の観点です。(17ページ)これをさら
ドコモに関する禁止行為規制の緩和です。事前
に四つに分けてご説明します。
1番目は、光回線の卸サービス等に関する制
禁止の対象をグループ内への事業者への優遇に
度整備です。
「等」とありますのは、携帯電話大
限定するということで、従来ありました製造業
手はMVNOに卸という形で無線のネットワー
者との連携は可能にするものです。
3番目が、携帯電話網の接続ルールの充実と
クを貸しているので、これもあわせて制度上整
いうことで、携帯電話網の接続ルールにつきま
備するということです。
ここで書いておりますが、主要事業者、これ
して、必要な部分だけを借りられる制度、いわ
はNTT東西、NTTドコモ、KDDI、ソフトバン
ゆるアンバンドルの制度、それから、接続料の
クが提供する卸サービスについて、事後届出制
算定制度を整備しているものです。
を導入しまして、届出内容を総務大臣が整理・
4番目が、電気通信事業の登録の更新制の導
公表する制度を整備しました。ここで、整理・
入ということで、主要事業者が他の主要事業者
公表とありますのは、必要に応じてNTT東西と、
と合併・株式取得する場合には、事業運営、経
NDA(秘密保持契約)を締結した競争事業者か
営的基礎等や公正競争に与える影響を審査する
ら意見聴取を行って、審議会にも報告する。そ
ために、登録の更新を義務づけているところで
れから、提供条件の公平性、適正性が確保され
す。
15
18
2
電気通信サービス・有料放送サービスの利用者・受信者の保護
(電気通信事業法、放送法)
1 書面の交付・初期契約解除制度の導入
→ 電気通信事業者・有料放送事業者に対し、主要な電気通信サービスについて、契約締結書面の交付を義
務付け。また、利用者が、契約締結書面受領後等から8日間は、相手方の合意なく契約解除できる制度
(サービス契約を対象とし店舗販売の端末等は対象外。具体的なサービスは総務大臣が指定。)を導入
2 不実告知・勧誘継続行為の禁止
→ 電気通信事業者・有料放送事業者及びその代理店に対し、主要なサービスについて、不実告知や事実不
告知、勧誘を受けた者が契約を締結しない旨の意思を表示した場合、勧誘を継続する行為を禁止
3 代理店に対する指導等の措置
→ 電気通信事業者・有料放送事業者に対し、代理店への指導等の措置を義務付け
今回の法改正の二つ目の観点は、
「 電気通信サ
1番目が、書面の交付、初期契約解除制度の
ービス・有料放送サービスの利用者・受信者の
導入というようなことで、契約締結の書面の交
保護」です。(18ページ)
付を義務づけるということと、契約締結書面受
領後等から8日間は相手の合意なく契約解除で
これは、ICTサービスの高度化や多様化、さ
きる制度を導入いたしております。
らに複雑化が進展してきておりまして、利用者
からの苦情・相談件数が増加しているというよ
2番目が、事実でないことを告知することの
うなことから、利用者・受益者の保護につきま
禁止。それから、執拗な勧誘行為の禁止です。
して制度整備を行うものであり、三つに分けて
3番目が、代理店に対する電気通信事業者の
指導等の措置ということで、これを義務づけて
説明します。
おります。
16
3
その他
19
(電気通信事業法、電波法)
○ ドメイン名の名前解決サービスに関する信頼性等の確保
→ ①大規模な事業者、及び②一番右端に国又は地方自治体の名称(「.jp」「.tokyo」等)を用いたドメイン名の
名前解決サービスを提供する事業者に対し、電気通信事業の届出、管理規程の作成・届出等を義務付け
<電波法関係規定の整備>
(1) 海外から持ち込まれる無線設備の利用に関する規定の整備 等
○ 現行制度では、電波の混信等を防止するため、無線設備は我が国の技術基準に適合することが必要。
今後、訪日観光客等が我が国に持ち込む携帯電話端末及びWi-Fi端末等について、電波法に定める技
術基準に相当する技術基準 (米国のFCC認証や欧州のCEマーク等)に適合する等の条件を満たす場合に我が国で
の利用可能とする 等
(2) 基準不適合設備の製造・販売に係る規定の整備
○ 他の無線局に混信・妨害を与える無線設備(基準不適合設備)の製造業者・販売業者に対し、総務大臣が
※ 「勧告」の要件の見直し:従来は、他の無線局に混信等を与えた無線局と「同一の設計」の無線設備
行う「勧告」※の要件を見直す。
が販売されている場合のみが「勧告」の対象。これを「類似の設計」の無線
設備が販売されるおそれがある場合も勧告の対象とする。
○ また、勧告に従わないことを公表されてもなお正当な理由なく措置を講じない者に対して、勧告に従う旨の
「命令」を行うことを可能とする 等
(3) 電気通信業務に係る開設計画に関する規定の整備
○ 携帯電話等の基地局の開設計画の認定において、電気通信事業の登録を受けることを要件に追加。
○ 開設計画の認定を受けた者が、電気通信事業法上の登録の拒否又は取消しを受けた場合に、当該認定
開設者の開設計画の認定の取消しを行うことを可能とする。
二つ目は、基準不適合設備の製造販売に係る
その他今回の法改正の三つ目の観点をご説明
規定の整備ということで、基準不適合設備の製
します。(19ページ)
電気通信事業法の関係で、ドメイン名の名前
造業者と販売業者に対しまして、総務大臣が行
解決サービスに関する信頼性の確保を図るほか、
う勧告の要件を見直すということです。従来は、
電波法関連で大きく二つの改正事項があります。
他の無線局に混信等を与えた無線局と同一の設
一つ目は、海外から持ち込まれる無線設備の
計の無線設備が販売されている場合のみ勧告の
利用に関する規定の整備です。現行制度では、
対象となっていたわけですが、これを類似の設
電波の混信等を防止するために、無線設備は我
計の無線設備が販売されるおそれがある場合も
が国の技術基準に適合することが必要です。こ
勧告の対象にするものです。類似の設計とはど
の規制緩和をするわけですが、訪日外国人が我
ういうものかというと、例えば、アンテナだと
が国に持ち込む携帯端末とWi-Fi等につきまし
かモジュール等の一部の部品の変更だとか、型
ては、これを電波法に定める技術基準に相当す
番が変更されたような場合も勧告の対象にする
る技術基準、これに適合する等の条件を満たす
ということです。これに従わない場合には、従
場合に我が国の利用が可能になる。例えば、米
う旨の命令を行うことを可能にしております。
国のFCC認証や欧州のCEマークです。これは
混信しないことが確認されておりますので、こ
ういうものに広げるということです。
17
3. 最近の電波政策に関するトピックス
ら、ドローンを含むロボットにおける電波利用
次に最近の電波政策に関するトピックスとい
の高度化についてお話をしたいと思います。
うことで、第5世代移動通信システム、それか
(1) 第5世代移動通信システム(5G)
20
◆5Gに求められる要件
○ 有線に匹敵する超高速性、超低遅延性
○ センサーネットワーク等における多数の機器の
同時接続





現行LTEの1,000倍のシステム容量
同100倍の接続機器数
10Gbps以上のピーク速度
1ミリ秒以下の遅延(無線アクセス網)
低消費電力化 等
◆5Gの円滑な標準化と導入に向けた課題
 高速通信を実現し、2010年比1,000倍のトラヒックを捌くには、より広い周波数幅を確保する必要
 5G以降のシステムでは、単一の周波数帯の電波のみを使うのではなく、VHF帯からミリ波までの
複数の周波数帯の電波を組み合わせて、場所、時間、アプリケーションなどにより最適な使い方
を採用する柔軟な周波数使用を実現。
ミリ波帯をはじめとした高い周波数帯も含め、早い段階から、個別要素技術の研究開発や国際
標準化、使用周波数の国際共通化等の取組を並行して推進することが重要。
(1) 第5世代移動通信システム(5G)
年比1,000倍のトラヒックをさばくには、より
20ページは第5世代移動通信システム(5G)に
広い周波数を確保する必要があります。それに
関する取組です。5Gにつきましては、2020年
は、VHF帯からミリ波までの複数の周波数帯の
の実現に向けて研究開発を本年から本格的に進
電波を組み合わせて、場所、時間、アプリケー
めているところであり、有線に匹敵する高速性
ションなどにより、最適な使い方を採用する柔
を 目 指 し 、 4Gは 1Gbps で す が 、 5Gは さ ら に
軟な周波数使用を実現する必要があります。そ
10Gbps 以上のスピードなどを実現しようとす
こで、ミリ波帯を初めとした高い周波数帯も含
るものです。
めまして、早い段階から個別要素技術の研究開
また、M2M、ITS、他のセンサーネットワー
発や国際標準化、使用周波数の国際共通化等の
取組推進が重要となっています。
ク等、多数の機器が同時に接続することを目指
しております。5Gの導入につきましては、2010
18
21
5G実現に向けた推進体制
■ 5G推進のための産学官連携による推進体制として、2014年9月30日、「第5世代モバイル推進
フォーラム(5GMF)」が設立
第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)
• 電気通信事業者、通信機器メーカー、研究機関、アプリケーション・コンテンツ関係者など52社により
構成(平成27年4月時点)
• 学識経験者、民間企業役員、関係公益法人など約30名からなる顧問会議を設置
第5世代モバイル
推進フォーラム
総会
事務局
(ARIB, TTC)
ARIB:(一社)電波産業会
TTC:(一社)情報通信技術委員会
・会長:
吉田進 京都大学 特任教授・名誉教授
・副会長:
篠原弘道 日本電信電話㈱副社長
坂内正夫 NICT理事長
顧問会議
企画委員会
技術委員会
委員長:森川博之
東京大学教授
委員長:三瓶政一
大阪大学教授
アプリケーション委員会
ネットワーク委員会
委員長:岩浪剛太
㈱インフォシティ
代表取締役
委員長:中尾彰宏
東京大学教授
この5Gの実現に向けた推進体制といたしま
現在このフォーラムは52社により構成され
して、昨年の9月に、「第5世代モバイル推進フ
ておりまして、学識経験者等からなります30名
ォーラム」が設置されております。
(21ページ)
の顧問会議を設置して標準化、技術開発、従来
の利活用の形態などについて議論をいただいて
いるところです。
22
2020年に向けた5Gロードマップ
○ 2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックは貴重なショーケースとなり得るため、5G実現
を見せる場として活用することが重要
⇒ 明確なロードマップを産学官で共有し、研究開発等を推進
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
推進体制
電波産業会
「2020 and Beyond Adhoc」
9/30
設立
2019
ラグビーW杯
2020
2021年
東京オリンピック・
パラリンピック
第5世代モバイル推進フォーラムによる活動
研究開発
研究開発、標準化活動、国際連携、周知啓発を戦略的に方向付け
産学官連携による5G関連技術の研究開発
研究開発を通じた5G用周波数帯の検討
制度整備、周波数割当て、
基地局の整備等
国際対応・標準化
要求条件・サービスイメージ検討
国際電気通信連合(ITU)
インタフェース提案・評価
●ITU‐R報告書 IMT.FUTURE TECHNOLOGY TRENDS
●ITU 5Gワークショップ ●ITU‐R勧告 IMT.VISION
世界無線通信会議
(WRC‐15)
世界無線通信会議
(WRC‐12)
5G 標準化活動
・4G用周波数の追加
・5G用周波数の議論
第4世代移動通信システム
(参考)
国際電気通信連合(ITU)
世界に
先駆け
5 G
実現
世界無線通信会議
(WRC‐19)
・5G用周波数帯の特定
国際的な連携をとりつつ、
世界無線通信会議に向けて
5G用周波数帯を検討
無線通信総会
(RA‐12)
国際標準の策定
(IMT‐Advanced)
国際
標準化
共用条件の検討、
技術基準の策定
周波数の
割当
基地局の
整備
実用化
22ページは2020年に向けた5Gロードマップ
順次エリア拡充
数確保に向けた国際的な調整のスケジュール等
です。研究開発、ITUを中心とした標準化周波
を示しています。
19
我が国における5Gに関する研究開発
23
総務省 電波利用料R&D
• 2015年度開始の電波利用料R&Dでは、5G
の研究開発として、特に重要度が高い「大容
量化」、「高速化」、「周波数有効利用」の3つ
を選定し、これらの柱で実施
総務省 戦略的情報通信研究開発
推進事業(SCOPE)による研究開発
情報通信研究機構(NICT)による
取組み
• 2015年度(平成27年度)開始案件は、2018年
度末までの4年間で実施
大学、学術機関による取組み
• 初年度(平成27年度)は、約18億円
~
• このほか、ミリ波帯を活用したアクセス技術な
ど、4Gの高度化に関するR&Dを継続中(平
成27年度は約8億円(同))
民間企業による取組み
5G関連で合計約26億円(H27)
2017年度からの実証、2020年の実現
10Gbps 、電波有効利用を選定して実施してい
総務省では、本年度から4カ年の計画で、5G
くことにしています。
実現に向けた研究開発を進めております。(23
これを 2018 年度末までの 4 カ年で実施する
ページ)
ことにしており、2020 年には実現というような
2015年開始の電波利用料を用いたR&Dでは、
5Gの開発として特に重要度の高い大容量化、
ことを目指しているところです。
LTE の 1,000 倍 の シ ス テ ム 容 量 、 高 速 化 、
20
(2) ロボット(ドローン等)における電波利用の高度化
ロボット政策に関する
政府全体の動き
24
日本再興戦略
平成25年6月策定、平成26年6月改定
 日本が抱える課題解決の柱として、ロボット革命の実現を提言
 地域活性化・地域構造改革の実現を提言
ロボット革命実現会議
ロボット新戦略
事務局:内閣官房
近未来技術実証特区検討会
平成27年1月策定
事務局:内閣府
 自動飛行、自動走行等の「近未来技術に関する実証プ
ロジェクト」と、その実現のための規制改革等を検討
 プロジェクトの実施主体となる民間企業等の提案を公
募、採用するべき技術実証プロジェクトや、その実現
のための規制改革について検討
 2020年にロボット革命を実現するための5カ年計画
を策定
 ロボットの利活用を支える新たな電波利用システム
の整備についても言及
社会への普及
総務省
ドローン
救助用ロボット
ロボットの活用ニーズの
高まり
ロボットにおける電波活用ニーズの高度
化に応えるため、電波利用に係る環境整
備について、技術的検討が必要。
 人が立ち入れない場所において作業を行うためのロ
ボットの重要性
 手軽に入手可能な新しいタイプのロボットの登場
 様々な分野へのロボットの活用可能性
電波関連では、ロボットの利活用を支える新
(2) ロボット(ドローン等)における電波利
用の高度化
たな電波利用システムの整備についても言及さ
最近の電波政策に関するトピックスとしまし
れております。
それから、もう一つの流れとしまして、近未
て、ドローンと関係のあるロボットにおける電
来技術実証特区検討会があります。ここでは、
波利用の高度化があります。(24 ページ)
昨年来の動きとして、昨年6月に策定されま
自動飛行や自動走行の近未来技術に関する実証
した日本再興戦略において、我が国が抱える課
プロジェクトについて、その実現のための規制
題解決の柱として、ロボット革命の実現が提言
改革を検討しております。
電波の関係でいえば、出力を強く、遠くまで
されております。
電波を飛ばしたいというようなニーズが出され
これを受けて、ロボット革命実現会議のロボ
ているところです。
ット新戦略というのが出ておりまして、この中
で2020年にロボット革命を実現するための5カ
年計画を策定しております。
21
25
ロボットにおける電波利用イメージ
ロボットの利用イメージと電波の利用イメージ
 画像伝送
空中撮影
ドローン
社会インフラ維持・管理
(1.2GHz帯、2.4GHz帯、50GHz帯等)
 データ伝送
(920MHz帯、2.4GHz帯等)
操縦者
農薬散布
ラジコンヘリ
ドローン
 操縦コマンド伝送
(73MHz帯、400MHz帯、920MHz帯、2.4GHz帯等)
各種産業用
無人重機
救助用ロボット等
無人化施工
画像伝送のイメージ
災害対応
現在でも、ロボットの運用(画像伝送、データ伝送、操縦コマンド等)に使用可能な周波数帯は複数存在するが、ド
ローンの普及等により、特に高画質や長距離の画像伝送用途等についてのニーズが高まっており、利便性向上のため、
使用可能周波数の拡大、最大空中線電力の増力などに向けた検討が必要となっている。
25ページはロボットにおける電波利用のイ
すので、電波利用の高度化が大変重要であると
メージです。電波はこのようなものに使われま
いうことです。
情報通信審議会における検討
26
本年3月12日に開催された情報通信審議会技術分科会において、「ロボットにおける電波利用の
高度化に関する技術的条件」の検討につき新規諮問
■ 情報通信審議会における具体的検討課題
 ロボットの用途(災害用、産業用、レジャー用等)に応じた電波利用の要求条件
 ロボットにおける電波利用の高度化に関する技術的条件(ロボットにおいて使用される
無線システムの使用周波数、空中線電力等)
 既存無線システムとの周波数共用条件
■ 検討体制
 情報通信審議会技術分科会の陸上無線通信委員会に「ロボット作業班」を設置して検討
■ 検討スケジュール
 平成27年3月
陸上無線通信委員会において検討開始(提案募集を実施)
 平成27年4月~
提案募集の結果等も踏まえロボット作業班において検討
 平成28年3月頃
(一部)答申を予定
■ 答申が得られた際の行政上の措置
 省令改正等、所要の制度整備を速やかに実施
26ページに総務省における具体的な検討状
技術的要件、既存システムとの周波数共用条件
況を示します。
が掲げられています。そして、これらを検討す
ここで、情報通信審議会における具体的検討
るロボット作業班というのを陸上無線通信委員
課題ということで、ロボットの用途に応じた電
会に設置して、28年の3月に一部ですが答申予
波利用の要求条件、電波利用の高度化に関する
定です。
22
ロボット等に利用可能な周波数帯(主な無線設備)
参考資料
27
注:下表の伝送速度や通信距離の値は、一般的な設備を想定した参考値であり、無線設備の仕様や利用環境等により異なる。
■無線操縦 (操縦者⇒無人機器)
周波数帯
送信出力
伝送速度
通信距離
無線局免許
73MHz帯*
※1
5kbps
1~5km
不要
微弱無線 *ラジコン専用波
備 考(システム名称、無線局種)
350MHz帯
1W
5kbps
2~10km
登録
簡易無線局
400MHz帯
10mW
5kbps
500~3km
不要
特定小電力無線
920MHz帯
20mW
~1Mbps
1~3km
不要
特定小電力無線
1.2GHz帯
10mW
20kbps
500~2km
不要
特定小電力無線
2.4GHz帯
10mW/MHz※3
200kbps
500m~3km
不要
150MHz帯
50W
9.6kbps
~10km以上
要
携帯局(狭帯域デジタル無線)
400MHz帯
50W
9.6kbps
~10km以上
要
携帯局(狭帯域デジタル無線)
通信距離
無線局免許
~10km
要
陸上移動局(公共BB移動無線)
携帯局
小電力データ通信システム
■画像伝送等 (無人機器 ⇒ 操縦者)
周波数帯
送信出力
200MHz帯
5W以下
伝送速度
1.2GHz帯 ※2
1W
アナログ
1~3km
要
2.4GHz帯
10mW/MHz※3
3Mbps
~300m
不要
50GHz帯
30mW
アナログ
1~5km
要
備 考(システム名称、無線局種)
小電力データ通信システム
簡易無線局
※1:500mの距離において、電界強度が200μV/m以下。
※2:他の無線局へ妨害を与えず、かつ、他の無線局からの混信を許容することが運用条件。
※3:FH方式の場合は1MHz当たり3mW以下。
小型無人機(ドローン等)の安心・安全な活用に向けた取組み
28
○ 適正に利用される限りにおいては、ドローンは経済社会に対して大きなインパクトを与え
うる。このため、ドローンの適正な利用を確保するための検討が必要。
具体的な検討課題
・ドローンにより収集した情報に係るプライバシー保護
・電波監理の在り方
等
 ドローンの利用におけるプライバシー保護等安心・安全面については、4月20日に総務省の「ICT
サービス安心・安全研究会」において検討することを決定、本年7月頃を目途にとりまとめ予定。
 4月28日には、『小型無人機「ドローン」による撮影映像等のインターネット上での取扱に係る注意喚起』
を実施。
無人の小型飛行機である「ドローン」は、普段人の目が届かない民家やマンションの部屋の中などを空から撮影することが可能です。
そして、ドローンを用いて撮影した画像・映像を被撮影者の同意なくインターネット上で公開する場合には、被撮影者のプライバ
シー及び肖像権を侵害するおそれがあります(注1)。
このため、ドローンを用いて撮影した画像・映像をインターネット上で公開する場合には、被撮影者のプライバシー及び肖像権、並び
に個人情報の保護に配慮するようお願いいたします。
具体的には、撮影の際には被撮影者の同意を取ることを前提としつつ、同意を取ることが困難な場合には、以下のような措置を取
るようお願いいたします。
1.人の顔や車のナンバープレート等(注2)プライバシー侵害の可能性がある撮影映像等に対しては、ぼかしを入れるなどの配慮
をすること
2.特に、ドローンによる撮影映像等をインターネット上で公開できるサービスを提供する電気通信事業者においては、削除依頼に
対する体制を整備すること
 民間団体や関係省庁と連携しながら、ドローンにおける電波の適正な利用の確保のための電波監理
の在り方を検討しつつ、周知・啓発活動を推進。
このようなロボットの高度化の検討とは別に、
共的業務、あるいは、産業用に限るかなどの検
一方でドローン等の安心・安全な活用といった
討が必要です。安心・安全面、プライバシー保
取組も行っております。(28ページ)
護等につきましては、本年7月に報告を取りま
具体的な検討課題としまして、ドローンによ
とめることにいたしております。周知・啓発活
り収集した情報に係るプライバシー保護、電波
動ということで、例えば、外国で使用されてい
監理のあり方。特に、電波監理の在り方につき
るものが日本で認められない機器である場合も
ましては、電波免許のあり方で、どういう資格
ありますが、周知・啓発活動をしっかりやって
が必要かとか、例えば、強い電波について、公
いきたいと思っております。
23
電波政策における今後の主な課題
29
1.移動通信用周波数の確保
- 公共業務との周波数共用等の推進
- 国際調整(ITU WRC-15)
- 無線LAN用周波数を含めた周波数確保
2.第5世代移動通信システム(5G)の早期実現
- 戦略的な研究開発の推進
- 国際戦略(国際標準化、海外展開)
3.電波利用料制度の見直し
- 平成29年度~平成31年度に向けた電波利用料制度・料額の見直し
この動向をしっかり押さえて政策を推進して
4. 電波政策における今後の主な課題
最後に、電波政策における今後の主な課題を
いきたいと考えております。また、3番目に電
まとめております。(29ページ)
波利用料制度の見直しとありますが、平成29年
以上、総務省の電波行政、それから、情報通
から31年度に適用になり、電波利用料制度・料
信行政についてお話をさせていただきました。
額の見直しを本年末から開始いたします。
さまざまな論点・課題がありますが、携帯電
このことも含めまして、皆様方のご理解、ご
話を含めて特に移動体通信は発展、成長の分野
支援をよろしくお願いしたいと思っております。
です。1番目の移動通信用周波数の確保と2番目
ありがとうございました。
の第5世代移動通信システム(5G)の早期実現に
ついては、成長分野だけに、課題それから実行
しなければならない政策であります。
24