第11回宮城全共に向けて - 社団法人・岩手県畜産協会

昭和44年1月9日第三種郵便物認可
隔月(奇数月)
1日発行 第529号
平成27年3月1日
岩 手 の 畜 産
⑴
平成27年3月号
発 行 所
一般社団法人
岩手県畜産協会
〒020 0605 滝 沢 市 砂 込 389 番 7
01
9ー694ー1
300㈹
FAX0
1
9ー694ー1
305
Internet Address http://iwate.lin.gr.jp
E−Mail Address [email protected]
題 字は達 増 知 事
(定 価1
10円 )会員の購読料は会費に含まれる
印 刷
小 松 総 合 印 刷 株式
会社
第11回宮城全共に向けて
全国農業協同組合連合会 岩手県本部 畜産酪農部長 小 原 俊 英
早いもので、第10回全国和牛能力共進会(長崎
大会)から2年半が経過し、次回大会までの中間
地点を迎えています。
「和牛維新!地域で伸ばそう生産力・築こう豊
かな食文化」をテーマに開催された長崎大会で
は、本県は第1区から第9区までのすべての区に
エントリーし、種牛・肉牛合わせて26頭を出品い
たしました。
結果は、ご案内のとおり強豪九州勢の厚
い壁をぶち破るまでには至りませんでした
が、第1区(若雄の部)の優等賞2席(全
国第2位)を筆頭に、各区ともに上位入賞
を果たし、総合成績で全国第5位と健闘い
たしました。
(1位:宮崎県→第9回鳥取
大会に続き2連覇達成、2位:鹿児島県、
3位:大分県、4位:長崎県、6位:岐阜
県)九州勢を除いては本州トップの成績
で、
「いわて牛」を広く全国に発信できた
ものと考えております。
九州勢は地元開催ということもあり、そ
の強さが際立った大会でありました。出品
牛の仕上がりはもとより、調教等出品技術
の高さや行政・関係団体一体となったPR
演出等々、どれをとっても圧倒されるもの
ばかりでありましたが、何とかこの壁を破
りたい「打倒九州」という思いが込み上げ
てきたのを覚えています。
また、開催県である長崎県は、第8区
(肉牛の部)で名誉賞を獲得し、文字通り
和牛日本一の称号を手にしました。
「長崎
和牛」ブランドは、その後、東京、大阪、福岡を
中心に年々知名度を増し、引き合いが強くなって
います。さらには、家畜市場においても集客力が
高まり、子牛価格も全国平均に比較し、常に高い
相場を形成しており、改めて日本一獲得の経済効
果の高さを実証しています。
全国的に和牛生産基盤の縮小に歯止めがかから
も
ず、素牛不足から子牛価格の高騰が続いています
が、本県においても肉用牛飼養頭数は年々減少の
一途を辿り、平成2年の156,100頭をピークに、
平成25年には97,100頭となり、ピーク時より4割
以上も減少しています。本県は歴史的にも古くか
ら、
「土づくり」に重きを置いた耕畜連携・循環
型農業を志向し、稲作を中心とした有畜農業を実
践してきました。その結果、米どころの県
南地区を中心に和牛生産が広がり、徐々に
全県へと拡大してきた経緯にあります。し
かし、ご案内のとおり現在はコメの需給バ
ランスが大きく崩れ、コメ余り現象から著
しい米価下落を引き起こし、農家所得の大
幅な減少は避けられない状況となっていま
す。この所得減少をカバーするためにも、
今一度、和牛生産に目を向け、繁殖雌牛の
増頭を図り、岩手型農業の再構築が必要で
あると考えています。
さて、こうした状況の中において次回第
11回宮城全共は、平成29年9月7日〜11日
に仙台市「夢メッセみやぎ」において、
「高
めよう生産力・伝えよう和牛力・明日へつ
なぐ和牛生産」をテーマに開催されます。
東北での開催は、第7回岩手全共(平成9
年開催)以来20年ぶりであり、加えて隣県
での開催ということで地の利を活かす絶好
の機会と考えています。
すでに本番出品に向け、県有交配種雄牛
9頭(中央5頭、県南4頭)が決定し、昨
年11月27日から全県において計画交配が始
まりました。厳しい状況だからこそ「打倒九州」
を合言葉に、日本一を目指した絶対に負けられな
い戦いにしなければならないと考えています。今
一度「いわて牛」を全国に強く発信するために、
岩手県が一つになってこの目標を達成するよう皆
様方のご理解、ご協力を宜しくお願いいたしま
す。
く
じ
C O N T E N T S
畜産春秋……………………………………………………………1
平成25年度診断事例分析結果の概要………………………………2
いわて牛の集い盛大に開催!……………………………………3
新マルキン事業の補塡金交付対象牛にご注意を………………4
平成26年度岩手県獣医畜産業績発表会……………………………4
モーモー女性ネットが開催されました…………………………5
いわて肉用牛生産性向上研修会が開催されました……………6
今年も高値でスタート〜和牛子牛市場〜………………………7
畜産の研究…………………………………………………………7
畜産技術情報………………………………………………………8
ミルキングシステム診断で血の通わない機械に牛への思いを込めて……9
家畜の保健衛生……………………………………………………11
書籍紹介……………………………………………………………11
ティータイム子牛市場及び家畜市場成績………………………12
平成27年3月1日
⑵
平成25年度に畜産生産基盤育成強化事業(畜産生
産基盤育成強化)で経営診断を実施した黒毛和種経
営体について分析結果を取りまとめたので報告します。
表−1 調査戸数
平成25年度 診断事例分析結果の概要
表−3 調査結果
区 分
表−2 調査結果
間
月
13.3
14.0
0.7
出 荷 日 齢
日
294
286
△8
出 荷 時 体 重
㎏
264
269
5
出 荷 日 齢
日
287
286
△1
出 荷 時 体 重
㎏
293
296
3
子牛1頭当たり販売
雌
349,674
412,359
62,685
去勢
444,048
500,442
56,394
高
円
360,503
334,339
△ 26,164
売 上 原 価
円
475,978
455,863
△ 20,115
購入飼料費
円
133,654
144,026
10,372
減価償却費
円
101,514
86,880
△ 14,634
労
費
円
109,447
93,363
△ 16,084
年 間 所 得
円
△9,664
6,938
16,602
去勢
価格(円)
成雌牛1頭当たり損益
売
上
働
*増減は H25年− H24年(以下同)
ご宿泊・ご宴会にご利用下さい。
TEL.0195−66−0555 FAX.0195−66−0511
肥育牛出荷1頭当たり損益
隔
雌
娩
増 減
去勢
分
H25年
15戸
4戸
⑵ 肥育経営の状況
肥育期間の平均は、雌が609日(前年比で11
日の減)、去勢で612日(前年比で32日の減)で
あった。出荷時体重は、雌が600㎏と前年比で
14㎏の減、去勢が727㎏と、前年比で19㎏の減
となり、肥育日数が短くなったことに伴い減少
している。肥育期間におけるDG(一頭一日当
たりの増体量)は、雌が前年並みであったが、
去勢は肥育期間の短縮により向上している。
肥 育 牛 出 荷 一 頭 当 た り 売 上 高 は662,133円
と、前年比で39,299円の減となった。一方、売
上原価は、購入飼料費が増えたものの、素畜費
が大巾な低下により、812,248円と、前年比で
65,444円の減となった。
雌
1 分析結果
⑴ 繁殖経営の状況
子牛販売平均価格(税込)は、雌は412,359
円(前年比で62,685円の増)、去勢は500,442円
(前年比で56,394円の増)であった。
子牛販売価格は前年を上回ったものの、分娩
間隔が14.0か月と、前年比で0.7か月伸びたた
め、 成 雌 牛 1 頭 当 た り の 売 上 高 は334,339円
と、前年比で26,164円の減となった。また、購
入飼料費は前年より増加したが、減価償却費と
労働費が減少したため、売上原価は455,863円
と、前年比で20,115円の減となった。この結
果、営業外収益、費用等を加えた成雌牛1頭当
たりの年間所得は6,938円と、前年比で16,602円
の増となった。
雌、去勢ともに、出荷日齢は短縮となってい
るが、出荷時体重は増えており、1日当たり増
体量に改善が見られる。
H24年
繁殖経営
肥育経営
黒毛和種
肉 用 牛 部 門
区 分
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
H24年
H25年
増 減
肥 育 期 間
日
620
609
△ 11
肥育終了時体重
㎏
614
600
△ 14
D
G
㎏
0.556
0.551
△ 0.005
肥 育 期 間
日
644
612
△ 32
肥育終了時体重
㎏
746
727
△ 19
D
G
㎏
0.662
0.703
0.041
高
円
701,432
662,133
△ 39,299
売 上 原 価
円
877,692
812,248
△ 65,444
費
円
366,091
259,513
△ 106,578
購入飼料費
円
278,073
348,937
70,864
減価償却費
円
85,278
106,764
21,486
労
円
83,775
79,081
△ 4,694
売
上
素
畜
働
費
2 課 題
⑴ 繁殖経営
繁殖雌牛飼養頭数に見合う子牛生産頭数と
なっていない経営が多く、分娩間隔の長期化が
そのことを裏付けており、繁殖技術の改善が課
乳製品の自宅宅配承っております。
風車が回る高原の焼肉レストラン
TEL.0195−66−0030 FAX.0195−66−0031
TEL/FAX.0195−68−2010
一般社団法人 葛巻町畜産開発公社
ht t p:/ / w w w .kuzumaki.jp
〒028−5402 岩手県岩手郡葛巻町葛巻40−57−125
TEL.0195−66−0211 FAX.0195−66−0755
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
題と考えられる。
⑵ 肥育経営
素畜費が安かったものの、購入飼料費が増え
たこと、また、枝肉相場が低迷したことで、所
得低下となっており、この3つの価格変動に耐
え得る経営体質の強化が課題と考えられた。
3 分析結果を踏まえた今後の対応
肉用牛を取り巻く環境は今回の分析の対象と
なった時期と比べて、大きな変化を遂げている。
いわて牛の集い盛大に開催!
いわて牛普及推進協議会(会長:小原敏文岩手
県農林水産部長)が主催する「いわて牛の集い」
が、1月22日、東京都港区のグランドプリンスホ
テル高輪で開催されました。本集いは、首都圏の
食肉関係者と産地関係者の交流の場として、今年
度で記念すべき25回目の開催となり、当日は東京
食肉市場の関係者や買参人、いわて牛取扱推奨店
など約150名を招待し、地元からは達増知事をは
じめ、県選出の国会議員、県議会議員、生産者、
JA等関係者約120名が参加しました。
達増知事はあいさつで、「岩手が誇る「いわて
牛」は、これまで長年に渡り築いてきた品質の良
さ、購買者の皆様方の支持により、高い評価を頂
いております。本集いを契機として皆様に岩手県
のファンになっていただき、
「いわて牛」をはじ
め、岩手の農林水産物の購入や、岩手への来県な
平成27年3月1日
⑶
子牛価格は、全国的な繁殖基盤の縮小に伴って、
かつてない高値が続いており、繁殖経営と肥育経
営それぞれの明暗を分けている。
さらに、日豪EPAの発効や、今後TPP交渉
の行方によっては、現在高値水準にある枝肉価格
にもマイナスの影響が出てくることが想定され
る。
そうした中で、生産者には、繁殖技術の徹底に
よる生産性の向上、飼養管理の徹底による事故防
止が一層重要であると考えられる。
どを通じ、今後ともご支援いただきたい」と参加
者に対して PR しました。
また、25回を記念し、これまでいわて牛のブラ
ンド化に貢献いただいた、卸業者(3社)及び生
産者(1名)に対して、協議会会長から感謝状が
贈呈されました。
会場では、いわて牛をはじめ、県産黒豚や南部
かしわのほか、鮭・いくら・ほたて等の海産物な
ど、新鮮な岩手の食材を用いた料理が提供されま
した。特に「いわて牛五ツ星」(いわて牛のうち
5等級に格付けされたもの)の鉄板焼きコーナー
は長蛇の列ができる盛況ぶりで、首都圏ホテルや
外食関係者はじめ参加者は最高級のいわて牛を堪
能していました。
翌日の「第25回いわて牛枝肉共励会」では、去
勢牛が35頭、雌牛が25頭の計60頭が出品され、5
等級が39頭(前年40頭)、4等級が20頭(前年19頭)
と上物率は98.3%(前年98.3% )と非常に高く、
枝肉価格も2,344円/㎏と前年の2,085円/㎏を大幅
に上回りました(出品牛全てで枝肉単価が2,000
最優秀賞
母豚2,000頭の一貫経営
中央畜産会認証第1号
(南山形)
・農場 HACCP 認証農場 ・良質豚ぷん堆肥の供給
・徹底した衛生管理と優良系統豚による斉一性の高い高品質豚肉の生産・供給
「南山形養豚組合」
岩手町大字川口36 242 3
TEL.0195 62 9087 FAX.0195 62 9373
※精肉のご用命は岩手畜流会
(食肉専門店)
へ
⑷
平成27年3月1日
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
円超)
。
「いわて牛」の品質の高さをアピールする
とともに、市場関係者や買参人との信頼関係強化
に役立つ催事となりました。
■受賞者名簿
最優秀賞
優 秀 賞
受賞者
所属農協
性別
父
生後
月齢
BMSNo.
枝肉重量
(㎏)
枝肉単価
(円 /㎏)
佐々木 信 行
いわて平泉
去勢
百合茂
32.5
12
561
3,048
佐々木 康 夫
岩手ふるさと
雌
飛良美継
29.5
12
480
2,764
石 川 正 好
岩手ふるさと
去勢
花之国
34.3
12
523
3,116
皆 川 明 文
いわて平泉
雌
北平安
30.7
12
420
2,604
新マルキン事業の補塡金
交付対象牛にご注意を
肉用牛肥育経営者の皆さん、そして新マルキン
事業の事務に関わっている皆さんにお願いです。通
称「新マルキン事業」と言われている「肉用牛肥育
経営安定特別対策事業」はその名のとおり、肉用牛
肥育経営の安定にとって、とても重要な事業です。
肥育牛を販売したときの粗収益(販売額とほぼ
同じ)の四半期ごとの平均額が、同じく四半期ご
との生産費を下回った場合に、その差額の8割を
補塡金として生産者に交付し、経営継続に役立て
てもらう事業です。
この事業を行う際には、
「牛の肥育を行う」生
産者と当協会の間で契約書を交わしています。そ
平成26年度
岩手県獣医畜産業績発表会
平成26年度岩手県獣医畜産業績発表会が1月22
日、23日の両日、盛岡市内で開催されました。
この発表会は、県内の獣医・畜産関係者が日常
の業務の中で得られた成果や事例ついて発表を行
い、その情報や技術の交換・交流を図ることに
よって、本県の畜産の発展に役立てることを目的
として県が開催しているものです。
の中で、「肥育」とは、「専ら肉量の増加を目的と
して飼養する」ことと定義しています。というこ
とは、「肉量の増加以外の目的で飼養したものは
対象外」ということになります。
このことを知ってか知らずか、全国的に、「繁
殖に用いたもの」を対象にして補塡金を受け取っ
ていた生産者がいることが問題となっています。
この事業には、国民の皆様からの税金が使われて
います。補塡金の不正受給が繰り返されれば、国
民の皆様からの信頼を損ねることになります。
この事業制度の仕組みを十分ご理解の上、間違
いがないようにお願いします。仮に、同じ生産者の
方が、対象外の牛で補塡金を受け取る手続きを繰
り返した場合には、契約を解除し、補塡金を返還
していただくこととなりますので、ご注意ください。
詳しくお知りになりたい方は、農協等の担当者
又は当協会にお問い合わせください。
開会の冒頭挨拶では、小原敏文岩手県農林水産
部長が、「本県畜産部門の産出額は増加している
ものの、肉牛の減少が続いている。酪農を含めて
生産基盤の強化が課題である。この獣医畜産業績
発表会を通じて、技術や新知見を共有し、畜産振
興に役立ててほしい。」と述べられ、業績発表会
へ期待を表しました。
獣医部門では、家畜保健衛生所が13題、NOSAI
が2題の合計15題の発表がありました。今年の特
徴としては、一昨年から全国的に流行した、豚流
行性下痢に関する演題が5題もあったことです。
また、畜産部門では13題の発表がありました。
動物の健康は人の健康につながる
●動物用医薬品販売の全国ネットワークを駆使し、
あらゆる動物の健康維持に貢献します。
動物用医薬品・畜産用資材・器材・医療機器・医薬品
本社:北海道北広島市大曲工業団地6-2-13
盛岡支店:TEL 019(638)3291 一関支店:TEL0191(23)2756
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
特徴として、地域の畜産関係機関・団体がチーム
を組んで、将来、中心的な担い手になると見込ま
れる経営体を対象として、総合的な技術指導や助
言を行ったものや、原発事故で放射性物質に汚染
された草地の除染対策等を契機とした牧草生産性
向上の取組が目立ちました。
審査の結果、各賞の受賞は一覧のとおりとなり
ました。
表彰後、小岩一幸畜産課総括課長から、「肉用
繁殖雌牛飼養頭数の減少により市場上場頭数が
減って、子牛価格の高騰となっている。その影響
は肥育経営にも及んでいる。こうしたことを背景
平成27年3月1日
⑸
として、今年の発表会は、肉牛繁殖に関する演題
が多かった。是非、その成果が本県肉牛振興に役
立つことを期待したい。」との講評がありました。
■受賞者及び演題
表 彰 名
部門
氏 名
所 属
演 題
獣医
福 成 和 博 中央家畜保健衛生所
豚流行性下痢( PED )診断への定量リアルタイム PCR の応用
畜産
小野寺 真希子 一関農業改良普及センター
次世代を担う若手肉用牛繁殖農家への支援〜一関管内における
繁殖巡回指導の取り組み〜
岩手県獣医師会長賞
獣医
熊 谷 芳 浩 県北家畜保健衛生所
ルミナル ・ ドリンカーによる哺乳子牛の死亡多発事例
岩手県畜産協会長賞
畜産
工 藤 茜 県南振興局農政部
女性が輝く畜産経営の取り組み〜奥州金ヶ崎モーモーレディス
の会への活動支援
岩手県畜産技術連盟賞
畜産
須 藤 知 生 中央農業改良普及センター
畜産経営への IT 機器(監視カメラ、発情発見機)導入とその効
果について
岩手県農業共済組合
連合会長賞
獣医
川 向 俊 之 NOSAI 盛岡
1町内における牛ウイルス性下痢・粘膜病( BVD-MD )の発生
状況と撲滅対策
特別賞
畜産
安 部 利 行 広瀬八区生産組合
地域肉用繁殖牛生産組合における放牧事業の取組事例と衛生対策
岩手県知事賞
モーモー女性ネットが
開催されました
「モーモー女性ネット」
(肉用牛に携わる女性の集
い)が、平成26年12月18日、盛岡市繋のホテルで開
催され、ネット会員他65名が集まりました。この集
いは、経営を支えている女性が、交流や研修を通じ
て生産に係る情報を共有し、生産意欲を高めていく
ことを目的として、平成19年からいわて肉用牛躍進
運動推進協議会と当協会が開催しているものです。
今年は、現地視察を組み入れた集いにしてほし
いとの会員からの要望を受けて、事務局が予めビ
デオ撮影していた2戸の経営状況を見た後で、意
見交換を行う形式で進められました。
意見交換会では、まず、6グループに分かれ
て、「元気に牛飼いを続けるために」をテーマに
意見を交わした後、白戸綾子(独)家畜改良セン
ター個体識別部部長の進行で、各グループからの
発表と全体での意見交換が行われました。この意
見交換を通じて、「繁殖農家と肥育農家の間での
交流や世代間の交流が必要であること、仲間づく
りが大切であること、そのためにも、交流や勉強
会が大事だ。」ということに集約されていました。
初対面の会
員が多かった
にも関わら
ず、牛の話に
なると熱が入
り、まだまだ
話が尽きない
様子でした。
熱の入った意見交換会
今までもこれからも。「生命の未来」のために尽くしたい。 <動物用医薬品・ ワクチン・ プレミックス・ 器具機材>
本 社 〒025- 0311花巻市卸町66番地 TEL 0198- 26- 4151㈹
花 巻(営) 0198− 26− 4700 ㈹ 八 戸(営) 0178− 34− 2284 ㈹
大 船 渡(営) 0192− 26− 4740 ㈹ プレミックス工場 0198−26−4726 ㈹ 家畜衛生食品検査センター 0198−26−5375 ㈹ 大館(営),横手(営),青森(営),古川(営),山形(営),酒田(出),福島(営),旭川(営),札幌(営),帯広(営),釧路(出)
⑹
平成27年3月1日
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
いわて肉用牛生産性向上
研修会が開催されました
事例発表 小野清治さん
いわて肉用牛躍進運動推進協議会と岩手県の主
催で、
『つくろう! ふやそう! 良い牛! 良
い経営!』をテーマとした研修会が、1月28日に
岩手産業文化センター(アピオ)で開催されまし
た。研修会の冒頭、主催者を代表して小岩一幸岩
手県畜産課総括課長が、
「本県の和牛子牛市場上
場頭数は、高齢化の進展などにより、減少を続け
ている。一方、長引く子牛高は、肥育素牛や繁殖
素牛導入費を押し上げ、経営の圧迫要因ともなっ
ている。こうした中で、疾病予防を通じた生産性
向上や地域の優良事例について学ぶことが一層重
要であり、本日の研修を経営向上に役立ててほし
い。
」と挨拶を行いました。
研修会では、疾病予防を通じた生産性向上につ
いて学ぶとともに、規模拡大を実践している繁殖
農家や、繁殖部門を導入し経営安定を図る肥育農
家の取組みなど、地域の優良事例の発表がありま
した。
まず、基調講演では、「疾病予防を通じた生産
性向上について」を題して、ジャパンカーフクリ
ニック院長の矢田谷健氏が、①初乳の重要性、②
子牛の栄養、③飼養環境の改善、④生菌製剤の可
能性、について具体的に解説しました。
ました。そして、ロールベーラ等高性能機械を導
入して効率的に良質自給飼料を確保し、配合飼料
高を乗り切っています。増頭には既存畜舎の改築
や、公共牧野を活用することで対応しています。
また、仲間づくりも経営向上には欠かせないもの
と積極的に取組んでいます。特に、繁殖牛経営若
手経営者5人で取組んでいる、繁殖巡回指導への
参加は、お互いの経営技術を確認することができ
るのでレベル向上に役立っています。そして、将
来の家族構成、労働力や飼養頭数を見据えた、ラ
イフプランを策定して、計画的な経営を目指して
います。
基調講演 矢田谷健氏
北上市の千葉洋子さんは、水稲140a と黒毛和
牛肥育50頭、繁殖牛4頭の経営です。繁殖部門は
長男の経営参画時より開始し、10頭程度まで拡大
する計画です。千葉さんは、JAいわて花巻北上
地域肉牛部会の産地銘柄確立に向けた肉質向上の
取り組みや若手後継者で構成するKITAKAM
I牛研究会の情報発信活動、JA肉牛部会女性メ
ンバーを中心に結成されたビーフレディースきた
かみの各種イベント等での牛肉消費拡大の取組み
など、「きたかみ牛」の銘柄確立のための協働活
動を紹介しました。
事例発表 千葉洋子さん
続いて、肉用牛経営者のお二方から、それぞれ
の経営についての事例発表をしていただきまし
た。一関市の小野清治さんは、就農後13年間で繁
殖雌牛22頭から30頭まで増頭した事例を紹介しま
した。留意したのは自給飼料の確保です。地域で
高齢化等により使用されていない転作田等を集積
して、自給飼料基盤を6ha から13ha まで拡大し
}
馬・乳牛 用頭絡手綱・馬衣・乳牛用新型牛衣・ ●牛馬手入用毛ブラシ
●共進会用
・根ブラシ・金ぐし
肉牛 肉牛用牛衣
●普通乗鞍・ウエスタン鞍・ポニー用鞍等乗馬具・輓馬具一式・畜犬具 ●電気工事用革ケース・カバン・ズック製袋カバン・リュックサックバンド・安全帯
●せんてい鋏ケース他造園工具ケース類 ●その他特別御注文のカバン等承って居ります
創業109年品質第一手造りの店
岩手県指定店
塩釜馬具店
盛岡市大沢川原2丁目2の32 TEL019-622-5393 (労働福祉会館隣)
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
今年も高値でスタート
〜和牛子牛市場〜
平成27年最初の和牛子牛市場開催日となった1
月7日に県南家畜市場で関係者の出席のもとに、
初市式が開催されました。
来賓として出席した達増岩手県知事から、「い
わて牛の躍進に向けて、優れた県有種雄牛の造成
と活用を促進するとともに、生産基盤の拡大、さ
らには、肥育農家の経営安定に向けて一貫経営モ
デルの育成を図っていく。また、平成29年に宮城
県で開催される第11回全国和牛能力共進会での上
位入賞に向け、若手の参加と出品牛の計画的な確
保に取り組んでいく」とのご挨拶がありました。
畜 産 の 研 究 (98)
自給飼料でお肉の美味しさアップ!
−飼料用米等を給与した畜肉の官能評価−
⑺
初せりには307頭が上場し、雌、去勢平均価格
で前年より34千円高の590千円で取引され、活気
の初市となりました。この活気が、繁殖経営の強
化や増頭につながることを期待したいと思いま
す。
岩手の肉牛躍進を祈念して鏡開き
飼料用とうもろこしサイレージ20〜30㎏ /
日を給与した日本短角種肥育牛のロース肉
4 飼料用籾米を30%配合した飼料を給与した
肉用鶏のムネ肉
*1は県内の養豚農家、2〜4は畜産研究所の施設
において生産したもの。
**比較に用いた対照畜肉は、慣行肥育で生産した
試験と同じ家畜の同部位の肉。
その結果、黒豚、黒毛和種及び日本短角種で
は自給飼料を配合したもの評価が高い傾向にあ
り、鶏肉では同等の評価でした。
今後、畜肉の成分値と官能評価のデータを詳
細に分析して研究成果に反映していくこととし
ています。
豚肉のサンプル調理
畜産研究所では、自給飼料を給与して生産し
た黒豚、肉用牛および肉用鶏の畜肉について、
その美味しさを慣行肥育で生産したものと比べ
る「2点比較法」による嗜好型官能評価を実施
しました。
今回、当研究所が試験で生産した畜肉4種の
官能評価を企画したところ、(独)東北農業研究
センターや農業研究センター本部からの参加に
より、過去最大の総勢38名による官能評価を実
施することができました。なお、官能評価は、
豚肉及び牛肉はロース肉を切り出し塩味での焼
肉 で、 鶏 肉 は ム ネ 肉 の ミ ン チ 肉 か ら 煮 出 し た
スープで行いました。
サンプルは、飼料用米や大豆から調製した自
給飼料を配合した飼料を給与して生産した4種の
肉で、詳細は以下のとおりです。
1 飼料用玄米を75%配合・粉砕した飼料を給
与した黒豚のロース肉
2 規格外大豆を5% 配合した飼料を給与した
黒毛和種肥育牛のロース肉
3 大豆ホールクロップサイレージ5㎏ / 日と
平成27年3月1日
(岩手県農業研究センター畜産研究所)
家畜改良事業団では、牛凍結精液の他、全国的な評価が高まっている体外受精卵(IVF卵)、発情周期の同調鈍性発情・卵巣
停止に効果を発揮するイージーブリード、凍結精液の保存容器(MVE社製)を取扱っております。ご利用についてのお問い合
わせ・パンフレットのご請求は、盛岡種雄牛センターまでお願い致します。
一般社団法人 家畜改良事業団盛岡種雄牛センター
〒028-4134 岩手県盛岡市玉山区大字下田字柴沢301-5
TEL 019-683-2450 FAX 019-683-1334 http://liaj.or.jp/morioka/
⑻
平成27年3月1日
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
畜 産 技 術 情 報 (47)
表2 石灰資材の種類
1 牧草地の管理
種 類
⑴ 早春施肥
牧草は平均気温5度から生育を開始します。
圃場にトラクタが入れるようになったら早目に
施肥し、一番草の収量を十分確保します。
維持草地の施肥目安は、表1のとおりです。
昨年秋に除染を行った新播草地でも、放射性セ
シウムの牧草への移行を抑えるため、硫安など
窒素成分だけの施肥ではなく、カリウムの施肥
も行ってください。
表1 牧草地の施肥基準(維持草地)
区分
草地種類
採草地
オ−チャ−ド
グラス主体
チモシ−
主体
施肥時期
早春
刈取後(最終刈後除く)
早春
10aあたり施肥量(㎏)
窒素
リン酸 カリウム
10
5
10
5
2.5
5
放牧地
5
10
刈取後(最終刈後除く)
5
2.5
5
早春(牧草ほう芽期)
6
3
3
夏期(7月)
6
3
3
初夏(6月中旬)
6
3
3
6
3
3
スプリング
フラッシュ抑制 夏期(8月上旬)
10
(*5)
「岩手県牧草・飼料作物生産利用指針」より
*チモシー主体草地の窒素の施肥量について、利用初年度は倒伏防止の
観点から、5㎏/10a 程度に抑える
アルカリ分*
特 徴
苦土炭カル 53% 粒状あり。単体では補給しづらい苦土も
一緒に施用できる。
炭
カ
ル 53% 最もおなじみの資材。
粗砕炭カル
−
効き目がゆっくり。1t/10a 程度を散布
する。効果は2〜3年かけて現れます。
てんろ石灰 50% 粒状あり。微量要素を多く含むが、p H
矯正能力は低い。
消
石
灰 60% 速効性あり。
* アルカリ分は製品によって異なります。
程度空けて化成肥料を散布します。
石灰施用量は土壌診断を実施し決定するのが
ベストですが、毎年、散布圃場をいくつか決め
て、そこに100〜200㎏/10a を順繰りに散布と
いった方法でも良いです。
採草地へ炭カルの散布
2 圃場の土壌改良
⑴ 石灰の施用と塩基バランス
経年草地やトウモロコシ畑には、pH6.0を下
回らないように石灰の施用が必要です。石灰の
施用効果は、土壌の酸性矯正の他、微生物の増
殖、有機物の分解促進があります。また、石灰
に含まれるカルシウムには、植物が生長するに
したがって倒れないように細胞を強くしていく
役割があります。
石灰の施用により、牧草・飼料用トウモロコ
シの収量が上がった、嗜好性がよくなったなど
の声が聞かれます。石灰の種類は表2を参考に
して下さい。
石灰は春または秋に散布します。春に散布す
る場合には、
石灰と化成肥料の窒素が結びつき、
アンモニアガスとなって空中に消失してしまう
ので、飼料用トウモロコシ畑の場合は、石灰散
布後土壌と充分混和し、数日空けて化成肥料を
散布します。また、牧草地の場合は、7−10日
石灰散布で収量、
嗜好性向上
また、マメ科牧草は好カルシウム作物なので、
イネ科とマメ科の混播草地でマメ科牧草を維持
するためにも石灰は有効です。
牧草地は、経年化するにつれて土壌p H が低
下し、ミネラルバランスが崩れていく傾向があ
ります。
牧草地のカリウム過剰がよく話題になります
が、カルシウム、マグネシウムの欠乏について
はあまり気にされていないようです。実はカル
シウム、マグネシウムのバランスをとることで、
牧草のカリウム過剰についても改善されます。
隔月 1日発行 第529号
根
バランス良
岩 手 の 畜 産
根
平成27年3月1日
⑼
塩基類の作物の根からの取り込まれ易さ
はカリウム( K )> マグネシウム( Mg)> カ
ルシウム( Ca )の順です。このようにカリ
ウムは吸われる力が強いため、マグネシ
ウムやカルシウムが少なくなると、カリ
ウムばかりが吸収されることになります。
バランス悪
ミルキングシステム診断で
血の通わない機械に牛へ
の思いを込めて
ミルカーはほんとに便利な機械ですね。これが
なかったら酪農はここまで発展してこなかったで
しょう。まさに酪農に革命を起こした機械です。
日本でミルカーが普及し始めたのは1960年代だそ
うです。農村の電化が背景にあったとのことで
す。それまでは一頭一頭手絞りをしていました。
血の通った牛から血の通った人間が搾乳していま
した。作業は大変だったかもしれませんが、牛に
とっては手絞りの方が良かったかもしれません。
さて、ノスタルジックな話はここまでにして、
(一社)岩手県畜産協会が実施している「ミルキ
ングシステム診断」について、平成26年度の実績
と平成27年度の計画について述べたいと思いま
す。この「ミルキングシステム診断」、今では全
国的に同様の取組が行われていますが、岩手県で
は平成6年に、北海道に続いて正式な事業として
の取組が開始されたという歴史をもっています。
当時は、岩手県乳質改善協議会の事業でしたが、
現在では、当協会がそれを引き継いで実施してい
ます。
まず、この事業の目的ですが、搾乳機器(ミル
キングシステム)全般を点検し、その良し悪しを
診断するものです。悪いところが判れば、その治
療
(調整や部品交換)につなげることができます。
搾乳機器の不調・不具合は、牛の健康を損ないま
す。乳房炎の原因にもなります。乳房炎に罹れ
価格安定事業を通して
畜産経営のお手伝い。
(中央農業改良普及センター)
ば、乳質は悪化し、乳量も減少します。酪農経営
にとって何も良いことはありません。「ミルキン
グシステム診断」は、人で言えば健康診断のよう
なものです。定期的に行って、悪いところを早く
見つけましょう。
1 平成26年度実績
診断件数は408基(戸)で、その9割以上は毎年
実施している方々です。受診率は県全体の41.5%
でした。そのうちの56.9%を占める232基で何ら
かの不良が認められました。不良の第3位までは
次のとおりです。
不良の内容
基数
(全体に占める比率)
第1位
プラント全体のエア漏れ
195基(47.8%)
第2位
真空ポンプの能力不足
125基(30.6%)
第3位
真空配管の管経・勾配不良
100基(24.5%)
この他に、洗浄不良、ライナーゴム・チューブ
類の劣化が多数で認められました。
この結果は、受診しなかった残り約6割でも、
同じような不良があって、見過ごされている可能
性を物語っています。おそらくは、不良の状態が
もっと多く、もっとひどい可能性があります。
診断結果を踏まえて、システムの改善を行い、
牛にとって適切な状態に戻します。これが治療に
当たります。治療の結果はどうなっているでしょ
公益社団法人 岩手県農畜産物価格安定基金協会
〒020 0024 岩手県盛岡市菜園一丁目4番10号 第二産業会館2階
TEL 019 651 9634 FAX 019 624 5727
ホームページ: h t t p : / / w w w . i s o p . n e . j p / i w n k i k i n /
平成27年3月1日
⑽
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
は、見積りにより決定することとなりますので、
ご相談ください。
なお、事業を活用された皆様には、それぞれの
経営における乳質データをグラフ化し、調整や部
品交換の効果等について、情報提供していくこと
としています。
はじめで述べたように、牛は血の通った生き物
です。搾乳機械には血が通っていませんが、牛の
健康にダメージを与えないよう、機械の状態を適
切に保つことで、牛に愛情を伝えることができま
す。「ミルキングシステム診断」は、私たちに生
活の糧を与えてくれる牛に報いる行為であるだけ
でなく、その結果は、必ず経営に還ってきます。
是非、事業活用をお願いします。
うか。ミルキングシステム診断実施農家と非実施
農家で違い(平成26年1月から平成26年12月まで
の一年間)を調べてみると、次のとおり、体細胞
数や細菌数に差があることが分かりました。
区 分
体細胞数
細菌数
実施農家平均
204.9千個/ml
24.6千個/ml
非実施農家平均
213.7千個/ml
30.2千個/ml
この結果は、診断実施農家が、ミルキングシス
テムの管理を含めて、飼っている牛を大切に扱っ
ていることを物語るものと思います。
2 平成27年度計画
実施期間は、平成27年4月から平成28年3月ま
でで、診断料金は、次のとおりです。
機器区分
料 金
バケットミルカー
6,480円/基
パイプラインミルカー
7,560円/基
パーラー
見積りにより決定
バルククーラー
9,720円/基
通常よりも高度な診断(北海道方式)の場合に
<参考>
パイプラインミルカーの診断
ミルキングシステム診断項目
項 目
点 検 内 容
真空ポンプ
排気量、オイル・ベルト・各部の状態や汚れ等、運転音
エア漏れ
プラント全体のエアもれ量
真空計
設置の状態、表示真空度
調圧器
真空配管・ミルク配管の標準計による真空度、汚れ・作動の状況
真空パイプ
設置の状態・汚れ・つまり・パッキングの状態、ドレンバルブの状態
ミルクパイプ・受送乳系統
汚れ、設置及びパッキングの状態
バケットミルカー
汚れ、パッキングの状態、ユニット各部の状態
ユニット
ライナー、ミルククロー、チューブ類の洗浄、劣化等
洗浄
汚れの状態、洗浄ブラシ類・スポンジの状態、洗剤・殺菌剤の使用状況
パルセーター
拍動数、拍動比、リンピング
液体窒素、凍結精液保管容器を通じて
畜産界にお手伝いをしています。
東 邦 岩 手
株式
会社
本
社
盛岡営業所
ホームガスセンター
宮古営業所
釜石営業所
水沢営業所
紫波郡矢巾町大字藤沢第10地割136番地
盛 岡 市 み た け 二 丁 目1番 4 5 号
盛 岡 市 み た け 二 丁 目1番 4 5 号
宮 古 市 大 字 赤 前 第4地 割 1 0 8 番 地3
釜 石 市 新 浜 町 一 丁 目2番 1 1 号
水 沢 市 字 八 反 町 8 2 番 1 号
TEL(019)697−4151㈹
TEL(019)641−1195㈹
TEL(019)641−3143㈹
TEL(0193)67−2445㈹
TEL(0193)22−0540 TEL(0197)25−8033㈹
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
平成27年3月1日
⑾
(8)飼養衛生管理基準の遵守状況
家 畜 の 保 健 衛 生 (98)
家畜飼養者の皆様へ
家畜の所有者は、家畜伝染病予防法第12条の4
の規定に基づき、農林水産省令で定める事項を、
毎年、県(家畜保健衛生所)に報告することが義
務付けられています。
1 報告の対象となる家畜と提出期限
対象家畜
提出期限
牛、水牛、鹿、馬、めん羊、山羊、
豚、いのしし
平成27年4月15日
鶏、あひる、うずら、きじ、だちょ
う、ほろほろ鳥、七面鳥
平成27年6月15日
2 報告内容
平成27年2月1日における次の事項について記
入して下さい。
(1)住所、氏名、電話番号等
(2)家畜の種類、飼養頭羽数、畜舎の数
(3)農場の見取り図
(4)衛生管理区域や消毒設備の状況 (5)家畜の飼養密度
(6)埋却候補地の確保状況
(7)担当獣医師の所属・氏名(大規模所有者の場合)
書籍紹介
報告様式は、家畜保健衛生所、市町村及び農協
の畜産担当窓口にあるほか、中央家畜保健衛生所
のホームページからダウンロードすることもでき
ます。
3 提出窓口及び提出方法
提出先は、管轄の家畜保健衛生所です。直接持
参するか、郵送または FAX で提出してください。
市町村及び農協の畜産担当窓口を経由することも
できます。
≪報告にあたっての留意事項≫
◦公共牧野や預託施設は、
管理者が報告して下さい。
◦2月1日の飼養頭羽数が、家畜の出荷・移動な
どにより通常より相当数少ない場合は、常時頭
羽数を記入して下さい。
◦家畜の飼養をやめた場合やご不明な点について
は、管轄の家畜保健衛生所までご連絡下さい。
各家畜保健衛生所の連絡先 中央家畜保健衛生所:019−688−4111
県南家畜保健衛生所:0197−23−3531
県北家畜保健衛生所:0195−49−3006
『 畜産施設機械ガイドブック』
日本の畜産物は、生産性の向上、省力化、低コスト化の実現により安定供給を図ってきました。
それを可能にしたのは経営者とともに発展し技術改革してきた畜産施設・機械です。
本書は畜産経営を支える43社の施設・機械・機具・資材等を用途別に収録しています。地域環境
を踏まえた畜産施設・機械の導入を行う上で、大いに参考となる一冊です。
【主な内容】
第1章 飼料用施設・機械
第2章 牛用施設・機械・器具
第3章 豚用施設・機械・器具
第4章 家きん用施設・機械・
器具
第5章 畜産環境・衛生対策用
施設・機械・器具
第6章 畜産関係資材・その他
第7章 掲載会社一覧
索 引
発行;公益社団法人中央畜産会
監修;中央畜産会施設・機械部会
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(本体2,000円 + 消費税160円)
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⑿
平成27年3月1日
隔月 1日発行 第529号
岩 手 の 畜 産
平成27年2月和牛子牛市場成績〈税込〉
「おれは河原の枯れ
す す き・・・ 花 の 咲
かない枯れすすき」、
「貧しさに負けた いいえ世間に負け
た・・・ 二 人 は 枯 れ
ティータイム
ススキ」激動の昭和
を一生懸命頑張って生きてきたが、日の当
たる表舞台に出ることができず、寒風に
じっと耐えている感じだ。何か、岩手県人
を映し出しているような歌だ。
でも、岩手の人は古くからススキと上手
に付き合ってきた。若草は栄養価が高く再
生力が強いので、放牧地には欠かせない草
だった。ここで育った南部駒を手に入れる
ために源氏が前九年の役を引き起こしたと
の説もある。枯れススキは中空で軽く丈夫
なので、保温性に優れた屋根材とし利用さ
れた。さらに冬場に農家の副業として作ら
れた「炭すご(炭俵)」は岩手の農林業に
は無くてはならないものであった。炭すご
に入れて運ばれ、日本一の産地になったの
が、木炭と南部かんらん(キャベツ)だ。
ススキは、裏方として岩手の農村を支えて
いた。人間のほうでも、ススキが生えてい
る場所を「カヤ場」と言ってヤナギやマツ
が進入してこないようにきちんと手入れを
行い、守ってきた。
この頃、ススキと人間の関係がギクシャ
クしてきている。人間がススキにそっぽを
向きだした。萱葺き屋根の家が無くなり、
炭すごの代わりにダンボールを使うように
なって、カヤ場の手入れをしなくなった。
ススキは「おばな」とも呼ばれ、秋の七
草の一つになっている。狐の尻尾に似てい
るから「尾花」、あるいは、立派な穂をつ
けるので「雄花」と言われている。確かに
目立ちはしないが、お月見や生け花などで
しっかりと脇を固めている。やはり、スス
キは岩手を象徴しているのか。もっと大事
にしよう。
(小)
市場 上 場
(月日) 地 域
性別
ススキ
(全農岩手県本部)
最 高
(円)
頭数
最 低
(円)
平 均 平均 ㎏当
(円) 体重 単価
♀
県南
胆 江 2/12
気 仙 ♂
㈭
計
127
762,480
429,480
567,485 290
1,959
177
871,560
368,280
653,845 317
2,065
304
871,560
368,280
617,767 305
2,023
♀
124
897,480
396,360
560,895 277
2,026
193
874,800
422,280
648,532 312
2,077
317
897,480
396,360
614,251 298
2,059
県南
2/13 磐 井 ♂
㈮
計
宮 古
北 部
奥中山
久 慈
♀
135
749,520
379,080
533,808 279
1,915
♂
208
839,160
411,480
651,998 306
2,131
計
343
839,160
379,080
605,480 295
2,051
滝 沢
中央 雫 石
八幡平
2/19
玉 山
㈭ 岩 手
葛 巻
♀
161
774,360
333,720
558,038 272
2,050
♂
2
653,400
392,040
522,720 287
1,821
♂
274
883,440
320,760
646,605 299
2,165
計
437
883,440
320,760
613,408 289
2,124
波 ♀
岡
巻 ♂
上
野 計
159
810,000
373,680
551,221 282
1,955
229
794,880
398,520
658,399 314
2,094
388
810,000
373,680
614,478 301
2,041
♀
706
897,480
333,720
554,071 280
1,981
中央
2/18
㈬
紫 中央 盛 2/20 花 ㈮ 北 遠 合 計
♂
2
653,400
♂
1,081
883,440
320,760
651,671 309
522,720 287
2,110
計
1,789
897,480
320,760
613,010 297
2,062
※1 平成26年度の中央市場上場順は、次のとおりです。
(前年 3日目→1日目、1日目→2日目、2日目→3日目)
※2 中央市場の売買対比及び増減については、上記※1に準じて算出いたします。
注) 平成26年3月以前開催分については消費税5%で算出いたしております。
※売買対比および増減については消費税率に違いがございます。
子牛価格の推移
65
27年
60
26年
55
←
50
25年
17年
19年
24年
45
23年
40
21年
35
万円
1月
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
平成27年2月岩手県内指定家畜市場取引成績
公益社団法人岩手県農畜産物価格安定基金協会
区 分
黒 毛 和 種
指 定 肉 用 子 牛
頭 数
頭
1,246
金 額
円
750,282,480
(注):金額、価格は消費税込み
平 均 価 格
円
602,153