35 研究会開催主旨 本研究会は、昭和57年6月に医薬品 GMP 研究会として第1回を開催して以来、今年で 35回目を迎えることとなりました。 日本は、昨年7月1日にPIC/Sへ加盟することができました。それまでの過程で、施 行通知の改正、GMP事例集の改正も行われ、その後、GMP の国際整合性に向けて取組み が着実に定着して参りました。また、ICH Q11、Q7(Q&A)並びにPIC/S GDP ガイドラインの進展など、GMPのグローバル化が急速に進められています。今後、 GQP・GMPのあり方もさらに大きく変化の時代を迎えようとしています。本年度は統一 テーマとして「PIC/S 加盟後の品質保証について」として、各方面からご講演をいただ くことにいたしました。 本研究会では厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課より「最近の薬事監視行政とP IC/S加盟に係る話題について」のご講演に続き、独立行政法人 医薬品医療機器総合機 構 品質管理部より「GMP適合性調査等に関する最近の指導状況とPMDAの活動につい て」、地方庁から「GQP及びGMPに関する指導について」をご講演いただく予定にして おります。午後の部は、厚生労働科学研究班メンバーより「医薬品品質システムの取り組み 状況及び品質リスクマネジメントの活用状況に関するアンケート、解析状況及び今後の方 針」についての特別講演、日薬連品質委員会より「PIC/S GDPガイドラインに関す るアンケート結果」、キッセイ薬品工業株式会社より「キッセイ版医薬品品質システムの構 築・運用事例について」、株式会社ツムラより「漢方エキス製剤、生薬製剤における安定性 モニタリングの実施事例」の講演の他、大阪医薬品協会品質委員会 品質システム研究部会 より「「参考品・保存品」に関するアンケート調査の結果について」を予定しております。 本研究会が、皆様の GQP・GMP 関連業務に役立ち、より一層の研鑽の場となることを祈 念しております。製造販売業者、製造業者等の現場の方々の他、今後の全社的品質マネジメ ントシステムを見据えて、経営層の方々の積極的なご参加もお待ちしております。 1. 研究課題 PIC/S加盟後の品質保証について 2. 開催日・場所 東京会場 : 平成27年10月27日(火) 「メルパルク東京ホール」 東京都港区芝公園2-5-20 TEL 03-3459-5501 大阪会場 : 平成27年11月5日(木) 「メルパルク大阪ホール」 大阪市淀川区宮原4-2-1 TEL 06-6350-2128 富山会場 : 平成27年11月10日(火) 「タワー111スカイホール」 富山県富山市牛島新町5-5 TEL 076-432-1414 第35回 医薬品 GQP・GMP 研究会プログラム 時 間 テ ー マ 9:30~10:00 講 師 参 加 者 受 付 日本製薬団体連合会 品質委員会 委員長 富塚 弘之 10:00~10:10 開会挨拶 10:10~10:50 最近の薬事監視行政とPIC/S加 盟に係る話題について 厚生労働省 医薬食品局 監視指導・麻薬対策課 10:50~11:30 GMP適合性調査等に関する最近の 指導状況とPMDAの活動について 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 品質管理部 11:30~12:10 (東京会場)関東甲信越ブロックの 活動と埼玉県のGMPに関する 指導について (大阪会場)大阪府におけるGMP 及びGQPに関する指導につい て (富山会場)GQP及びGMPに関 する指導について (東京会場)埼玉県 保健医療部薬務課 医薬品化粧品審査・監視担当 主査 大村 厚子 (大阪会場)大阪府 健康医療部薬務課 医薬品生産グループ 副主査 濵﨑 紀行 (富山会場)富山県 厚生部くすり政策課 指導係 副係長 松長 実子 12:10~13:10 休 憩 13:10~14:00 特別講演: 医薬品品質システムの取り組み状況 及び品質リスクマネジメントの活用 状況に関するアンケート、解析状況 及び今後の方針 厚生労働科学研究班 (東京会場)独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 品質管理部 主任専門員 原 賢太郎 (大阪会場)日本製薬団体連合会 品質委員会 副委員長 大久保 恒夫 (富山会場)日本製薬団体連合会 品質委員会 副委員長 蛭田 修 14:00~14:30 PIC/S GDPガイドラインに 関するアンケート結果 日本製薬団体連合会 品質委員会 副委員長 松本 欣也 14:30~14:50 休 憩 14:50~15:20 キッセイ版医薬品品質システムの構 築・運用事例について キッセイ薬品工業株式会社 信頼性保証本部 品質保証部 15:20~15:50 漢方エキス製剤、生薬製剤における 安定性モニタリングの実施事例 株式会社ツムラ 茨城工場 「参考品・保存品」に関するアン ケート調査の結果について 大阪医薬品協会品質委員会 品質システム研究部会 (東京会場)田辺三菱製薬株式会社 製薬本部 品質保証室 松本 克司 (大阪会場)常盤薬品工業株式会社 品質保証グループ マネージャー 木村 修 (富山会場)東洋製薬化成株式会社 品質保証部 部長代理 上木 辰彦 15:50~16:20 16:25 閉 会 竹内 巧 工場長 関根 隆志 最近の薬事監視行政とPIC/S加盟に係る 話題について 厚生労働省 医薬食品局 監視指導・麻薬対策課 医薬品等製造販売業者及び製造業者にあっては、GQP・GMPにより医薬品等の製造販 売、製造全体として品質を保証する体制が求められており、さらにGMP分野においては、 国際整合化に向けた調査体制の強化が図られている。 本研究会では、薬事監視全般に関する話題と自主回収の事例及び薬機法に係る違反事例を 紹介し、あらためて品質保証の重要性について説明する。また、去る平成26年7月1日付 でPIC/Sに加盟したが、これまでのPIC/S加盟に向けたGMPの国際整合化及び行 政の取り組みやGMP調査体制の強化対策について説明する。 GMP適合性調査等に関する最近の指導状況と PMDAの活動について 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 品質管理部 医薬品医療機器等法の施行やPIC/S加盟に伴い、独立行政法人医薬品医療機器総合機 構(PMDA)品質管理部では、PIC/S加盟国としての活動を開始している。また、新 たに再生医療等製品の適合性調査体制を整備し、GMP、GCTP分野の更なる国際調和に 向けた活動に日々取り組んでいる。一方、昨今の低コスト地域を生産拠点とした医薬品の増 加により、特にアジア諸国の製造所に対する実地調査体制の強化も喫緊の課題となってい る。以上を踏まえ、本講演では、最近のGMP適合性調査等における指導事例を紹介し、製 品品質に対するリスクベースでのGMP管理の在り方について説明したい。また、適合性調 査申請時及び調査中の留意点や、GMPに関連するPMDA品質管理部の活動内容について 紹介する。 関東甲信越ブロックの活動と埼玉県のGMP に関する指導について 埼玉県保健医療部 薬務課 医薬品化粧品審査・監視担当 主査 大村 厚子 日本のPIC/S加盟により、医薬品を取り巻く環境は、国際的整合化に向け、より一層 進んできております。調査権者に対しては、PMDAと47都道府県の査察の同等性が求め られ、国主導によりGMP調査に対する質の確保に向けた体制づくりが強化されておりま す。それに伴い、関東甲信越ブロックにおいても、「関東甲信越ブロックGMP/QMS会 議」を設置し、GMP調査体制の強化・連携を図っております。 本研究会では、関東甲信越ブロックの取り組みとして、GMP調査に対する情報共有及び 協力体制を紹介します。また、埼玉県の最近のGMP調査実施状況として、適合性調査の進 め方、確認事項や主な指摘事例について紹介します。 本発表が皆様のGMP活動に対する今後の取り組みの参考になれば幸いです。 大阪府におけるGMP及びGQPに関する 指導について 大阪府健康医療部薬務課 医薬品生産グループ 副主査 濵﨑 紀行 PIC/S加盟を受けて、GMP調査員の更なる資質向上とともに、日本のGMP調査当 局における品質管理監督システムの継続的な改善及び浸透が求められている。また、大阪府 では従来から、GMP、GQP調査の合理性、透明性の向上を図りながら、適正かつ円滑な 調査を実施することを目的として調査方針を示している。本府のGMP調査に関しては、 「大 阪府におけるGMP調査方針について(平成27年3月27日付 薬第4711号 大阪府健 康医療部長通知)」で調査方針を示していたところである。本講演においては、厚生労働省 より発出されたGMP省令に係る一部改正施行通知や事例集の内容を踏まえた上記の方針 (6つのギャップに関する指導を含む)について紹介する。 さらに、本府のGQP調査については、「平成27~31年度 医薬品等製造販売業の立 入調査について(平成27年3月30日付 薬第4732号 大阪府健康医療部長通知)」で 調査方針を示していたところであり、その調査手法等、概況も紹介する。 GQP及びGMPに関する指導について 富山県厚生部 くすり政策課 指導係 副係長 松長 実子 平成26年7月1日より、日本はPIC/S加盟当局となりました。これに先立ち、平成 25年8月にGMP省令の取扱いについて通知が発出され、富山県ではこの通知に基づき、 GMP適合性調査を実施しています。 また、県内の医薬品等製造販売業者及び製造業者の4割以上が、平成28年度に許可の更 新を迎えます。このため、皆様方にご協力いただき、本年より計画的に業許可更新調査を実 施しています。 今回の研究会では、最近の指摘事項で留意すべき事例、本県のGQP及びGMP調査の進め 方、確認事項等について紹介します。皆様の今後の取組みの参考にしていただければ幸いです。 特別講演 医薬品品質システムの取り組み状況及び品質リスクマ ネジメントの活用状況に関するアンケート、解析状況 及び今後の方針 厚生労働科学研究班 (東京会場)独立行政法人医薬品医療機器総合機構 品質管理部 主任専門員 原 賢太郎 (大阪会場)日本製薬団体連合会 品質委員会 副委員長 大久保 恒夫 (富山会場)日本製薬団体連合会 品質委員会 副委員長 蛭田 修 平成25年8月30日付のGMP課長通知の改訂により品質リスクマネジメントの活用が 広く求められるようになったこと、PIC/Sガイドラインに対して医薬品品質システムの 導入が示唆されていることを受け、厚生労働科学研究班(研究課題名:GMP、QMS、G TP及び医薬品添加剤のガイドラインの国際整合化に関する研究/研究代表者:櫻井信豪) では、これらの概念を取り入れたGMP管理モデルを提言することにより、国内製造所への 取り込みを促進することを目的として研究に取り組んでいるところである。その第一歩とし て、国内製造所がこれらの概念を取り込む際に課題となっていた点を抽出するため、「医薬 品品質システムの取り組み状況及びリスクマネジメントの活用状況に関するアンケート」を 実施した。 その結果400件を超える回答が寄せられた。回答内容から、 「リソース不足」に加え「評 価方法の選択」、「評価後の判断方法の決定」及び「手順書間の関連性を明確にすること」が 困難であること等が品質リスクマネジメントの活用、医薬品品質システムの導入を阻む問題 点であることが示唆された。本発表では、アンケート結果の詳細を報告したい。 PIC/S GDPガイドラインに関する アンケート結果 日本製薬団体連合会 品質委員会 副委員長 松本 欣也 日本は2014年7月1日付けでPIC/Sに加盟したが、その直前の同年6月1日付け で、GDP(医薬品の適正流通基準)ガイドラインがPIC/S委員会で採択され、法的拘 束力のないガイダンス文書として発効された。 GMPのみでは管理できない輸送・流通過程での車両内、倉庫内及び拠点間で発生する事 象等を管理、モニタリングし、製品の品質、完全性、正当性及び同一性を患者様に渡るまで 確保するために、品質保証の考え方を製品の市場出荷後、輸送・流通過程に至るまで適用し たものがGDPである。 将来的に日本へPIC/S GDPガイドラインが導入された場合を想定し、製造業及び 製造販売業側の現行活動とのギャップ、不都合・問題点等々をまとめる目的で、日薬連品質 委員会にGDPワーキンググループを立ち上げ、アンケートを作成し、日薬連加盟団体及び 日本医薬品原薬工業会に回答を依頼し、GDPワーキンググループで結果を取りまとめた。 本日はその結果を紹介する。 キッセイ版医薬品品質システムの構築・ 運用事例について キッセイ薬品工業株式会社 信頼性保証本部品質保証部 竹内 巧 2010年のICH Q10ガイドライン発出、EU GMPにおける医薬品品質システム (PQS)の取り込み、日本の規制当局のPIC/S加盟等、製薬企業におけるPQS構築 は徐々に必須のものとなりつつある。当社においてもまずは商業生産段階におけるPQSを 立ち上げるべく、信頼性保証本部、生産本部が中心となり2012年にPQS構築の為のプ ロジェクトチームを発足させた。プロジェクトではその中に5つの分科会を配し、分科会と 全体会議でそれぞれ検討を進め、昨年4月より正式運用を開始した。 本事例発表では、プロジェクトでの検討状況、構築したPQSの各要素の紹介、PQS発 足に伴い新たに組織した委員会及びマネジメントレビュー会議等の組織体、既存のGQP/ GMP体制へのPQSの取り込み状況等、キッセイ版医薬品品質システム(KPQS)全体 の枠組みについて報告するとともに、運用開始1年を経過したKPQSの現況について報告 する。 漢方エキス製剤、生薬製剤における 安定性モニタリングの実施事例 株式会社ツムラ 茨城工場 工場長 関根 隆志 平成25年8月30日付薬食監麻発0830第1号「医薬品及び医薬部外品の製造管理及 び 品 質 管 理 の 基 準 に 関 す る 省 令 の 取 り 扱 い に つ い て 」及 び 改 正 さ れ た G M P 事 例 集 (2013年度版)において、安定性モニタリングの実施および取扱いが明示されました。 弊社ではGMP施行通知改正前から医療用漢方エキス製剤129品目に加え、一般用漢方 エキス製剤、生薬製剤の最終製品に関して、保存条件を室温から25℃±2℃、60%RH ±5% RH に変更して継続的な安定性評価を実施していました。今回、これらに原薬(最終製品以 外の「刻み生薬を除く」)を加えて安定性モニタリングを開始しました。弊社の最終製品は 比較的容積が大きいことから、すべての品目のサンプルを保存するために大型の恒温恒湿保 管室を設置しました。今回は、弊社における安定性モニタリングの実施事例について、恒温 恒湿保管室の設置から、現在の実施状況について概要を紹介します。 「参考品・保存品」に関するアンケート調査の 結果について 大阪医薬品協会品質委員会 品質システム研究部会 (東京会場)田辺三菱製薬株式会社 製薬本部 品質保証室 松本 克司 (大阪会場)常盤薬品工業株式会社 品質保証グループ 木村 修 (富山会場)東洋製薬化成株式会社 品質保証部 上木 辰彦 日本のGMPに関する国際整合性の観点からGMP省令の施行通知が改正され、その後、 日本がPIC/Sに加盟してから1年以上が経過しています。現在、各企業ともGMPの国 際整合性を円滑に推進するために、施行通知改正で示されたキーワード(いわゆる6つの ギャップ)に鋭意取り組まれているものと思います。また、一方で具体的にどのようにすべ きか、どこまですべきか等、悩んでおられることもあると存じます。こうした状況を踏まえ、 大阪医薬品協会品質委員会品質システム研究部会では、その中の1つである「参考品・保存 品の考え方<効率的な運用について>」をテーマに選定し研鑽を進めて参りました。 このたび、「参考品・保存品」の保管状況の実態を把握し、品質リスクに応じた効率的な 品質管理業務の遂行について提案を行なうことを目的として、大阪医薬品協会品質委員会加 盟各社のご協力のもとアンケート調査を実施しましたので、その結果ならびに考察について 発表を行います。 研究会参加要領 1. 参加申込み方法 東京・大阪・富山会場のいずれにも自由にご参加下さい。ただし、ご参加には申込が必 要ですので、必ず事前にお申し込み下さい。 各会場とも参加申し込み人数が定数を越えた場合はキャンセル待ちにお申し込み、順番 待ちをして下さい。 (1)申し込み方法 日薬連ホームページから講演会等受付システムに入りお申し込み下さい。 (2)日薬連ホームページから講演会等受付システムの入り方 日薬連ホームページ(http://www.fpmaj.gr.jp/)の(左下にある) 「講演会等受付シス テム」をクリックして下さい。 (3)申し込み期限 東京会場:平成27年10月23日(金) 大阪会場:平成27年11月02日(月) 富山会場:平成27年11月06日(金) (4)キャンセル キャンセルは、申し込み期限までにお願いします。ご欠席の場合は、後日参加費を請求 させていただきますのでご了承下さい。 2.参加費 1名につき5,000円 3.参加方法 (1)申し込み終了後、受講票を印刷のうえ、当日ご持参下さい。 (2)当日会場受付にて参加費をお支払い下さい (つり銭のないようにご用意下さい) 。 なお、会場受付は、9時30分より開始しますが、受付の際に、領収書及び発表の要 旨集をお渡し致します。 4.問い合わせ先 日本製薬団体連合会 品質委員会事務局(諸橋鉄男、須賀久江) 電話 03-3270-0581 FAX 03-3241-2090 e-mail:[email protected] (諸橋) [email protected] (須賀) 会 場 略 図 東 京 会 場 メルパルクホール 港区芝公園2-5-20 ☎ 03(3459)5501 ○JR山手線・京浜東北線・東京モノレール 浜松町駅北口徒歩約8分 浜松町駅南口(金杉橋方面)徒歩約8分 ○都営地下鉄三田線芝公園駅A3徒歩約2分 ○都営地下鉄浅草線・大江戸線 大門駅A3・A6徒歩約4分 タワー111 スカイホール
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