「自分の考えを適切に述べる、書く」ことが課題

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愛 と 英 知 と 創 造
相模原市立上溝南小学校
学校だより
平成 27 年 10 月 23 日
第14号
www.sagamihara-kamimizominami-e.ed.jp/
「自分の考えを適切に述べる、書く」ことが課題
~全国学力・学習状況調査結果の分析から~
学校長
全国学力・学習状況調査
平成 19 年度から、毎年、全国の小 6・中 3 を
対象に、国語・算数(数学)について、主に知識・
理解を問う A 問題、知識の活用を問う B 問題を
出題(いずれも前学年までに学習した内容)。ま
た同時に児童生徒への質問紙で学習環境や生活
習慣等も調査。(※平成 22,24 年度は全国3割の
抽出調査、23 年度は東日本大震災により中止。)
なお、本年は平成 24 年度に続き2度目の理科も
出題された。今回は平成 27 年4月 21 日に実施
し、結果は、8 月 25 日に公表されている。
西 山 俊 彦
本校では、8 月 27 日に学校に届いた調査結
果を職員皆で共有するとともに、内容を詳しく
分析し、本校児童の学力や学習・生活状況等に
ついての傾向を掴んでみました。その結果を、
この学校だよりをとおして、保護者の方々にお
伝えします。
本学力調査は、文部科学省が子どもたちに身
につけて欲しい内容や能力をいくつかの設問
にして構成し出題しています。毎年実施してい
るので、過去の結果と比べることで学校の特徴
や変化等も見ることができます。これまでの傾
向を総合し、課題を以下にまとめてみました。
学力調査結果の状況
◆国語・算数・理科それぞれの平均正答率は、全国と比べて下回っている状況である。
ただし、設問ごとでみると、全国より高い正答率の問題もあるが、反面、全国平均の半分程度の正
答率であった問題もある。
◆文章で解答する設問(B 問題)は、全体的に正答率が低い状況であり、さらに、無解答率も高い。
◆制限時間内に解答し終えることができず、無解答となる状況もうかがえる。
◆設問の趣旨、問題の内容が理解できない。また、充分理解しないまま解答している状況が見受けら
れる。
教科ごとの特に課題となる内容や能力
・書かれている複数の情報を的確に関係づけてまとめること
・調べてわかったこと、事実に対する自分の考えを理由や根拠を明確にして書くこと
語 ・目的に応じて文章と図とを関係づけて読むこと、中心となる語や文を捉えること
・登場人物の行動を基にして、場面の移り変わりをとらえること
国
算 ・小数・分数の四則演算、角の測定、時間や時刻を求めること、図形の構成、グラフの読
み取り等、基本的な知識・理解に関すること
数 ・割合の意味を理解すること
・図形の約束や性質を用いて、事象を的確に判断したり説明したりすること
・根拠となる事柄を過不足なく説明すること
理 ・実験器具の名称や操作方法を理解すること
・適切な表現を用いて考察(仮説と実験結果を照らし合わせて考えをまとめる)すること
科 ・見出した問題を解決するために実験を的確に構想、計画すること
共通課題
相
手
に
わ
か
る
よ
う
に
説
明
す
る
(
話
す
・
書
く
)
考
え
た
こ
と
を
整
理
す
る
、
適
切
に
ま
と
め
る
、
学びにむかう気持ちは負けてない!!
H27 児童質問紙(アンケート)からみる学習に対する状況(一部)
①「当てはまる」に回答
②「どちらかといえば、当てはまる」に回答
※数字は本校、( )内は全国平均
◆読書は好きですか。
①55.8%(48.9%)
②25.8%(23.9%)
◆学級の友達との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができていると思
いますか。
①29.2%(25.2%)
②39.2%(41.7%)
◆授業の中でわからないことがあったら、どうすることが多いですか。
*その場で先生に尋ねる 32.5%(16.1%) *友達に尋ねる 34.2%(30.8%) *自分で調べる 10.0%(11.2%)
◆国語の授業で文章を読むとき、段落や話のまとまりごとに内容を理解しながら読んでいますか。
①41.7%(37.2%)
②34.2%(40.0%)
◆算数の授業で新しい問題に出会ったとき、それを解いてみたいと思いますか。
①55.8%(52.7%)
②25.0%(24.8%)
◇算数の授業で問題を解くとき、もっと簡単な方法はないか考えますか。
①38.3%(46.9%)
②40.0%(32.2%)
◇理科の授業で、観察や実験の結果から、どのようなことが分かったのか考えていますか。
①39.2%(44.4%)
②35.8%(36.0%)
これらの回答から、本校の児童は、学びに向かう気持ちや取組は、全国と比べて高い状況であり、学
習に対して意欲的な面がうかがえますが、詳しく考えたり、振り返ったりすることが苦手であったり消
極的であったりすることもわかります。そこで、本校では、それぞれの学年が、次の点を意識して授業
づくりに取り組んでいきます。
課題や児童の状況をふまえて、今後、授業で取り組むこと
●もっと学びたい、解決したいという意欲を引き出し、学習に向かう積極的な姿勢を育てること
●学習のめあてやねらい、問題や課題の意味や趣旨を確実につかんで学習に取り組むようにすること
●一人一人が自分の考えをしっかりもち、仲間との交流をとおして考えを深めたり広げたりすること
●自分の考えを説明する、書き記す等の学習活動を充実させ、適切な表現ができるようにすること
学習以外の場面でも、考える力、考えることに挑戦し
ようとする意欲が育つよう、校長からの問題『上南仮面
からの挑戦状』を始めました。
第一弾は「かぼちゃの重さ」問題です。5つのかぼち
ゃの重さの順を当てる問題と、かぼちゃの重さをズバリ
当てる問題です。休み時間になると校長室前に子どもた
ちがやってきて、かぼちゃを持ってみたり、重さがわか
るヒント(500gのペットボトル等)と持ち比べたりし
て、問題に挑戦していました。
2週間の応募期間中
206 名が参加、うち 74
名が順番を当てること
ができ、重さをピタリ
当てた人は3名もいま
した。考えに至った理
由をしっかり答えてい
た人もいました。
第二弾も近日中に出
題予定。子どもたちの
取組を期待します。
♪♪♪ 第一弾の様子はホームページで紹介しています。第二弾もお見逃しなく ♪♪♪