News Flash China Tax and Business Advisory 中国における BEPS 行動計画の導入、改 定 2 号文が近く公布予定 July 2015 Issue 31 概要 経済協力開発機構(OECD)/G20 による税源浸食と利益移転(BEPS)プロジェクトの 15 の行動計画 が 2013 年 7 月に提言されてから、2 年が経とうとしています。この間、プロジェクトに参加する管轄 地域において、行動計画を如何にして実践するかを提案する報告草案が多数公表されてきました。 BEPS 問題に取り組むために国内税法(或いは提案)を改定した海外の管轄地域もある中で、中国 国家税務総局(SAT)は BEPS 問題に関する詳細な見解や方策を何ら公表していません。今までの ところ、中国は一方的な行動をほとんど取っていないように見えます。しかし、それは事実ではありま せん。実際には、OECD の BEPS 行動計画の進展について、SAT は積極的に取り組み続けていま す。一連の国内規定や外国との租税条約の改定を通じて、BEPS 行動計画を導入するために懸命な 研究や作業が続けられてきました(訳注:BEPS 行動計画の「導入」について、SAT は中国語で「落 地」という用語を使用)。2015 年末に OECD の BEPS 行動計画が完成するのと同時に、SAT がいく つかの BEPS 行動計画の導入について公表しようとしていると、私どもは理解しています。 その中で、中国移転価格および反租税回避法規に関するマスターガイドである国税発[2009]2 号 (以下、「2 号文」)の改定(および、より正確に言えばアップグレード)が進められており、納税者や税 務専門家、その他多くの利害関係者の関心を集めています。2 号文の改定は、国内の税法や租税 条約に導入される他の新原則や新規定とともに、BEPS 推奨案への中国の反応を反映し、中国のク ロスボーダー税制の景観を劇的に変えるものと考えられます。 本期の中国税務 News Flash では、2 号文の改定(及びアップグレード)に関して予測される SAT の 方策や手法、公布時期に関して、私どもの考察及びコメントを提供いたします。 詳細 国際レベルにおいて、中国は BEPS プロジェクトに関して積 極的且つ十分に関与してきた にもかかわらず、SAT としては 2014 年 9 月 17 日に公式ウェ ブサイトにて BEPS プロジェク トについての全般的な見解を 発表した後は、BEPS 行動計 画の実施に関して方策、手法、 スケジュールを示す包括的な 文書を発表していません。しか し実際には、SAT 職員は、多く の公的な場面において、進行 中の提案や行動について開示 し、議論を展開しています。最 近の例では、2015 年 6 月 8 日に一部の納税者、税務専門 家、学術機構が参加して山東 省済南市で行われた BEPS シ ンポジウムがあります。 ました。2009 年、SAT はこれ らの原則や規定についてのよ り詳細な解釈や実務上の要求 を、2 号文として、試行版の形 式で公布しました。 BEPS 行動計画において議論 される幅広い領域の問題は、 行動計画 3(被支配外国企業)、 中国で 2008 年に公布された 行動計画 4(利子控除)、行動 「企業所得税法」では、「特別 計画 8-10(無形資産と移転価 納税調整」と総称される、被支 格)、行動計画 13(移転価格 配外国企業(CFC)、過少資本、 同時文書及び国別報告)など 一般的租税回避防止規定 いずれも 2 号文と密接に関わ (GAAR)等を含む移転価格及 るものです。SAT は、2014 年 び反租税回避に関する一連の 9 月の時点で既に、BEPS 提 原則と規定が制定・導入され 2 号文の改定 www.pwccn.com News Flash — China Tax and Business Advisory 言への対応、及びその「導入」として、 極力早期に 2 号文改定に取り組むこ とを公言していました 1。SAT の関連 職員が最近公表したところによると、 一般社会からの意見を求める改定草 案(意見募集稿)は近くこの夏に公開 されることが暫定的に予定されており、 2、3 ヶ月後に予定されている BEPS 関連成果物の発表と時期的に重なる 可能性があります。以下では、2 号 文改定(及びその意見募集稿で明ら かにされる可能性のある内容)にお いて SAT が採りうる方策、手法及び その公布時期に関して、私どもの考 察とコメントを提供いたします。 売価格基準法、原価基準法)や利益 法(取引単位営業利益法、利益分割 法)が直接適用できないような関連 者間の持分譲渡取引の取り扱いに おいて、資産評価方法(コスト・アプロ ーチ、マーケット・アプローチ、インカ ム・アプローチなど)の適用に関する ガイドラインを 2 号文改定に含めるも のと予測されます。 移転価格同時文書(TPD)と国別報 告書(CbCR) 私どもが SAT 職員と交わしてきた多 くの議論の内容からすると、OECD の推奨している移転価格同時文書と 国別報告書という枠組みは、世界の 独立企業原則と移転価格算定方法 税務当局が把握を望む多国籍企業 2008 年制定の「企業所得税法」で規 のグローバルな税務執行状況につい 定された独立企業原則が、今後も移 てより多くの情報を提供するものであ 転価格税制の基本原則とされること り、SAT が新たな移転価格同時文書 に、異論の余地はありません。しかし と国別報告書の要求を、改定 2 号文 ながら、国連の「発展途上国のため に組み込む可能性は高いと見られま の移転価格マニュアル」(国連移転価 す。この新たな枠組みは世界的に認 格マニュアル)の中でも述べられてい められた基準に則っているため、三 る通り、独立企業原則を適用するの 層構造の文書化要求(マスターファイ に適切な比較対象取引が見つからな ル、ローカルファイル、国別報告)、文 い場合は、その他の代替的な手法に 書化の収入基準、移転価格同時文 ついても SAT は模索しています。 書及び国別報告書の提出時期など SAT が積極的に採用している経済活 の点を含め、SAT はかなりの範囲に 動や価値創造に応じた課税という おいて OECD の提言を参照し、それ BEPS の取り組みによって、前述した に従うものと見られます。また、中国 SAT による代替手法の模索はいっそ 税務局が無形資産や役務提供に係 う奨励されることになります。そのた る関連者間取引について注目してい め、この点が 2 号文改定にも反映さ ることから、新たな移転価格同時文 れ、特に無形資産やグループ内の役 書においては、これらの取引やその 務提供取引といった複雑な問題に関 分析に関するグループの方針や取り して、利益分割法や寄与度分析の重 決めについて、より詳細な情報開示 要性が強調される可能性があります。 が求められることになると、私どもは 地域固有の優位性(LSAs)について、 予測しています。 SAT はこれまで国連移転価格マニュ 一方、OECD が推奨する移転価格同 アルでの提唱を含め、長年にわたり 時文書及び国別報告書の枠組みが、 重要性を強調してきましたが、LSAs 全くの変更なしにそのまま改定 2 号 (主にマーケットプレミアム、ロケーシ 文に組み込まれることはないと見ら ョンセービングへの言及)がどのよう れます。多国籍企業が作成し、最終 な状況において考慮されるべきで、 的には国外企業により所有されるマ また利益分配にそれらがどのような スターファイル及び国別報告書をどう 影響を与えるかといった点も含めて、 入手するのかは別途検討されるべき 改定 2 号文の中に組み込まれるもの 問題です。OECD により異なる管轄 と見られます。さらに、中国税務当局 地域間で情報交換を行う方法(EoI) は近年、関連者間持分譲渡取引に が提唱されているものの、状況によ 対する審査をますます強化していま っては EoI では情報の入手が間に すが、明確なガイドラインはいまだに 合わない可能性もあることから、SAT 公表されていません。SAT は伝統的 な算定方法(独立価格比準法、再販 2 ではより「手っ取り早い」方法を模索 しているようでもあります。 無形資産 近年、SAT は無形資産の位置付け について極めて高い関心を示してき ました。そのため改定 2 号文の中で は、重要な無形資産に関する関連者 間取引の評価において、寄与度分析 及びバリューチェーン分析が引き続 き重要視されると予測されます。最近 公布された国家税務総局公告 [2015]16 号(以下、「16 号公告」)に 照らしても、SAT は無形資産の価値 創造への各関連者の寄与度を測る ため、無形資産の開発、強化、維持、 保護、応用、普及において各関連者 が果たす機能、使用する資産、負担 するリスクについて、納税者による分 析を要求し、それにより各当事者が 稼得すべき経済的利益を確定しよう としています。さらに SAT は、多国籍 企業が無形資産の経済的利益を評 価する際、中国市場における地域固 有の優位性及びその他の要素(グル ープシナジー効果など)を考慮に入 れることを提唱しており、このことも 2 号文改定に反映されるものと見られ ます。 関連者間役務提供 無形資産と同様に、国外関連者に対 する役務費支払についても、SAT は 16 号公告においてそれが独立企業 原則に合致するかどうか、並びにそ の損金算入の可否について、ガイド ラインを公表しています。多国籍企業 の各関連者に賦課する役務費を決 定する配賦基準を用いるのに際し、 グループ間役務提供の間接的な賦 課方法に関して、SAT がより多くのガ イドラインを公表することが望まれま す。また、付加価値の低い役務提供 に関する最終報告が OECD より発 表されようとしていますが、SAT が改 定 2 号文の中で、より簡易な方法 (簡易受益性テスト及びコストマーク アップ率に基づくセーフハーバーレン ジを含む)の適用を認めることが、強 く望まれます。 コストシェアリング契約 (CSA) 2015 年 7 月に SAT より公布された 45 号公告で、コストシェアリング契約 PwC News Flash — China Tax and Business Advisory についての管理規定が変更されまし た。納税者はコストシェアリング契約 の実施にあたり SAT の承認を取得 する必要がなくなり、契約実施の効 率性が大きく向上しました。しかしな がら、中国税務当局に対する契約の 届出は依然として要求されており、移 転価格同時文書や企業所得税申告 書に関連契約書を添付することが必 要となる可能性があります。従って、 改定 2 号文における、コストシェアリ ング契約の要求書類に関する明確 化が望まれます。 れる BEPS 問題に対して OECD が 提案する複数の方法に比べると、2 号文における中国の過少資本税制 は関連者間取引にのみ適用され、よ り直接的な手法であるように見えま す。このことは、納税者、税務当局双 方にとって、履行しやすいものとなっ ています。現在のところ、SAT は既存 の規定にさほど懸念を抱いていない と見られることから、2 号文の改定に よって、利子控除に関するより複雑な 仕組みが導入される可能性は低いで しょう。 渡(既に国家税務総局公告[2015]7 号で規定)及び租税条約濫用防止の ための目的性テスト(現在 SAT にて 起草中)などがあります。 留意点 現行 2 号文に取って代わる改定 2 号文(より正確にはアップグレード)は、 中国の BEPS 提言の導入における 最も重要な成果となることは確かで す。SAT が改定 2 号文の公布時期 を OECD の BEPS 行動計画完了に 合わせて 2015 年末まで延期したこ とは、それにより多国籍企業や他の 被支配外国企業 多国間相互協議 (MAP) /事前確認 BEPS 提言の管轄地域への影響や 協議 (APA) 国家税務総局公告[2014]38 号によ 反応を観察し、それらから学ぶため り、中国居住者に対して国外投資情 異なる管轄地域において、クロスボ の時間を確保した意味で賢明といえ 報を開示し、被支配外国企業申告書 ーダーの税務紛争が起きている近年 ます。しかし一方で、実施において厳 を届け出ることが要求されましたが、 の傾向に対して、SAT は MAP の機 しいスケジュールが設定されると、多 被支配外国企業規定に関する明確 能的・量的な能力を強化し、インバウ 国籍企業にとっては新たな基準と要 な説明と基準がないために、被支配 ンドとアウトバウンドの国際的な税務 求に適応するのにわずかな時間しか 外国企業に関する申告書の記入は 問題の解決に対処しようとしています。 与えられないことになります 。 実際のところ多くの納税者にとって大 国家税務総局公告[2013]第 56 号 多国籍企業におかれては、この夏の 変困難な作業となっています。現行 (以下、「56 号公告」)では整理され 意見募集稿の公表を待って、それが の 2 号文で示されている、被支配外 た MAP の申し立て手順が公表され 自身のビジネスに及ぼす影響、税務 国企業規定の適用に関するガイドラ ましたが、遺憾ながら、これは APA 管理、コンプライアンス負担について インはあまりにも一般的なものであり、 を含む移転価格関連の MAP に適用 調査検討し、適時に企業としてのコメ その規定は有効な運用をできるほど されません。2 ント及び提案を SAT にフィードバック 具体的なものではありません。 現行 2 号文と同様に、改定 2 号文に されることを強く提案いたします。 OECD により提案されている被支配 おいても、対応的調整に関連し APA 私どもは 2 号文の改定のほか、納税 外国企業規定は、世界の最良の事 及び MAP が確実に盛り込まれるこ 者が留意する必要のある、多くの 例に基いて作成されたものであり、 とが望まれます。同時に、56 号公告 BEPS 対応の行動計画が、SAT の議 且つ大変複雑に考慮されたものです。 に含まれていなかった APA や移転 題となっていることを理解しています。 そのため、SAT が中国国内の税制に 価格関連案件に関する MAP 申請の それらの名目のみ一例を挙げると、 応用できる多くの経験が含まれてい 手続き要件が早急に明確化される必 2015 年に公布された最新版の「税収 ます。しかしながら、一連の厳格な被 要があります。 徴収管理法改定草案(意見募集稿)」 支配外国企業規定と、国が現在推進 一般的租税回避防止規定(GAAR) において言及された、タックスプラン している、いわゆる「一帯一路」構想 ニングに関する開示要求、近年締結 一般的租税回避防止規定は税務当 という国外投資戦略との微妙な関係 された中国と外国との租税条約(中 局にとり、租税回避に対処するため について、SAT は懸念を抱いている 国-チリ二国間租税条約)における、 の最後の手段であるとされています。 ようです。結果として、改定 2 号文に 条約の反濫用規定、PE(恒久的施設) SAT が 2014 年に公布した 32 号法 おける被支配外国企業規定は、中国 に関する税収徴収規定などがありま 令では、クロスボーダー取引におい の居住者企業である納税者にとり、 す。SAT はこれらの課題を完成する て一般的租税回避防止規定を実施 それほど厳格なものとはならないでし 明確なスケジュールを提示していま するに当たっての手続要件が既に明 ょう。被支配外国企業として認定され せんが、国外或いは国内で機会が到 確化されているため、改定 2 号文で るための持分比率基準や被支配外 来すれば、最適なタイミングで施策さ これについて繰り返す必要はありま 国企業として認定される所得は、現 れることになるはずです。税収規定 せん。むしろ、「合理的商業目的」の 行 2 号文と同様の扱いとなることが の改善のほかにも、中国税務機関で 評価方法についての明確化が待た 予測されます。 は税務調査の体制を拡充することで、 れています。 過少資本 ポスト BEPS 社会における国際的な 特定の取引形態に一般的租税回避 租税回避対策(移転価格、過少資本、 利子控除(損金算入)によりもたらさ 防止規定を適用することについて、2 被支配外国企業、一般的租税回避 号文改定とは別に、国外持分間接譲 3 PwC News Flash — China Tax and Business Advisory 防止調査などを通じて)が講じられる ものと思われます。 これまでに述べた全ての進展に、 BEPS が中国の税制方針及び税収 管理体制にもたらしている影響ととも に、中国の BEPS プロジェクトに対す る取り組みが反映されているものと 私どもは見ています。 4 2015 年下半期において、特に今夏 注記 の意見募集稿公表後は、BEPS の各 1. China Tax News Flash Issue 23, 行動計画の導入が中国において極 2014 をご参照ください。 めて迅速に実行に移されるものと予 2. China tax News Flash Issue 27, 測されます。私どもは引き続き重要 2013 をご参照ください。 な進展を見守り、China Tax News Flash、ウェブキャスト、セミナーなど、 さまざまなチャンネルで最新の情報 を皆様と共有してまいります。 PwC News Flash — China Tax and Business Advisory お問い合わせ 今回のニュースフラッシュ掲載内容に関するお問い合わせは、 PwC’s China BEPS Task Force までお気軽に ご連絡ください。 Transfer Pricing Services Jeff Yuan [email protected] Qisheng Yu [email protected] Winnie Di [email protected] Mei Gong [email protected] Paul Tang [email protected] Cecilia Lee [email protected] Kevin Wang [email protected] Kenneth Wong [email protected] David Smith [email protected] Fergus Wong [email protected] Global Structuring Services Jenny Chong [email protected] Markets Spencer Chong [email protected] National Tax Policy Services Matthew Mui [email protected] 本ニュースフラッシュでは、中国または中国大陸とは中華人民共和国を指しますが、香港特別行政区、マカオ特別行政区、台湾は含まれません。 本刊行物に含まれる情報は、一般的ご案内であり、包括的でありますことを目的としておりません。法律の適用と影響は、具体的な状況により大きく変化しま す。行動に移される前に、PwC クライアントサービスチームより御社の状況に特化したアドバイスをお求めになれますようお願いいたします。本ニュースフラッ シュの内容は 2015 年 7 月 8 日時点に編集されたものでありその時点の法律および情報に基づいております。なお日本語版は英語版を基にした翻訳で、翻 訳には正確を期しておりますが、英語版と解釈の相違がある場合は、英語版に依拠してください。 本ニュースフラッシュは中国及び香港の PwC のナショナル・タックス・ポリシー・サービスにより作成されたものです。当該チームはプロフェッショナルのチー ムであり、現行または検討中の中国、香港、シンガポール及び台湾の税収及びその他ビジネス政策を随時フォローアップし、分析または研究に専念していま す。良質のプロフェッショナルサービスを提供することで PwC の専門家をサポートし、関連税務およびその他政府機関、研究機関、ビジネス団体、専門家、ま た私どもの専門知識へ関心をお持ちの方とシェアすることによって先進的理念を維持することと目的としています。 お問い合わせは、以下の担当パートナーまでお気軽にご連絡ください。 Matthew Mui +86 (10) 6533 3028 [email protected] 既存または新たに発生する問題に対する実践的見識と専門的ソリューションは、中国 PwC のウェブサイト http://www.pwccn.com または香港 PwC のウェブサイト http://www.pwchk.com にてご覧いただけます。 © 2015 PricewaterhouseCoopers Consultants (Shenzhen) Ltd. All rights reserved. In this document, “PwC” refers to PricewaterhouseCoopers Consultants (Shenzhen) Ltd. which is a member firm of PricewaterhouseCoopers International Limited, each member firm of which is a separate legal entity. News Flash China Tax and Business Advisory Localisation of BEPS Actions is moving ahead in China July 2015 Issue 31 In brief Nearly two years have passed since the 15 action plans were identified by the Organisation for Economic Co-operation and Development (OECD) in the OECD/G20 Base Erosion and Profit Shifting (BEPS) project in July 2013. During this period, the OECD has published a number of reports to provide recommendations in draft on how to implement these action plans in jurisdictions that participated in the project. While some foreign jurisdictions have already revised their domestic tax laws (or proposals) in order to tackle their respective BEPS issues, the Chinese State Administration of Taxation (SAT) has not publicised any positions and strategies in detail to respond to the BEPS issues. It seems that very few unilateral actions were taken by China so far. However, that is not the truth. In fact, the SAT has been actively participating all along in the OECD’s BEPS action plans development. It has also been studying and working very hard to attempt “localising” the BEPS action plans through revision to a series of domestic tax laws and regulations as well as Sino-foreign tax treaties. We understand that the SAT is keen to promulgate some of them in conjunction with the finalisation of the OECD’s BEPS action plans by the end of 2015. Among them, the revision (and, to be precise, upgrading) of SAT Circular Guoshuifa 2009 No.2 (Circular 2), a master guide on the Chinese transfer pricing (TP) and anti-tax avoidance rules, is under its way and is attracting most of the attention of taxpayers, tax professionals, and many other stakeholders. The revised Circular 2, together with other new principles and rules to be introduced in the domestic tax laws and tax treaties, is expected to reflect China’s response to the BEPS recommendations and change the cross-border tax landscape of China dramatically. In this issue of our China Tax News Flash, we will provide our observations as well as comments on the strategy, approaches and timing that the SAT may likely take in its revision (and upgrade) of Circular 2. In detail Although China is actively and heavily involved in the BEPS project at the international level, the SAT has not publicised any comprehensive document to illustrate its strategies, approaches or timetable on implementing the BEPS recommendations after its general response to the BEPS project was posted on the SAT’s official website on 17 September, 2014. In fact, the relevant SAT officials have disclosed and discussed many proposals and actions in progress in various public occasions, with the most recent BEPS meeting with a selection of taxpayers, tax professionals, and academia held in Jinan, Shandong on 8 June, 2015. Circular 2 revision China’s Corporate Income Tax Law (2008) legislated and introduced a set of TP and antitax avoidance principles and rules, including controlled foreign corporation (CFC), thin capitalisation, and general antiavoidance rules (GAAR) etc., collectively called “Special Tax Adjustments”. In 2009, the SAT promulgated Circular 2 to further interpret and provide implementation requirements on these principles and rules in a format of trial version. A wide range of issues discussed in the BEPS action plans, including Action 3 (CFC), Action 4 (interest deduction), Action 8-10 (intangibles and TP considerations) and Action 13 (TP documentation and reporting) are all effectively relevant to Circular 2. As early as September 2014, the SAT already announced its agenda to revise Circular 2 as a response to and “localisation” of the BEPS recommendations as soon as possible1. The relevant SAT officials recently News Flash — China Tax and Business Advisory confirmed that a draft for public sounding (Public Sounding Draft) will be released soon, tentatively in this summer, potentially to coincide with the release of the relevant BEPS deliverables, which may still be a few months away. In the following context, we will provide our observations as well as comments on the strategies, approaches and timing that the SAT may likely take in its revision of Circular 2, and thus possibly appearing on the Public Sounding Draft. The arm’s length principle and TP methodology There is no doubt that the arm’s length principle will still be the cornerstone of TP administration as it is stipulated in the Corporate Income Tax Law (2008). However, the SAT has also been exploring other alternative approaches in circumstances where it believes no appropriate comparables are available for applying the arm’s length principle, as it has stated in the United Nations Practical Manual on Transfer Pricing for Developing Countries (UN TP Manual). The BEPS initiative to align taxation with economic activities and value creation, which the SAT has enthusiastically embraced, may further encourage the SAT to explore such alternative approaches. It is likely, therefore, that such encouragement would be reflected in the revised Circular 2, particularly in areas of complex TP issues such as pricing for intangibles and intra-group services to reinforce the importance of profit split or contribution analysis. Location Specific Advantages (LSAs), which the SAT has been advocating for many years including in the UN TP Manual, would also likely be elaborated and incorporated in the revised Circular 2, including under what circumstances LSAs (mainly referring to market premium and location savings) would need to be considered, and how LSAs can impact profit attribution. In addition, since the Chinese tax authorities have been increasingly scrutinising on related party equity transfer transactions in recent years but no clear guidance has been provided in this area, the SAT may include in the revised Circular 2 guidance on the application of valuation techniques (such as cost approach, market approach and income approach) in dealing with equity transfer transactions between related parties where the traditional transaction methods (i.e. comparable 7 uncontrolled method, resale price method and cost plus method) and transactional profit methods (i.e. transactional net margin method and profit split method) cannot be directly applied. TP Documentation (TPD) and Country-by-Country Reporting (CbCR) Based on our various discussions with the SAT officials and in view of the OECD’s recommended TPD and CbCR regime would provide tax authorities around the globe with more information on what they would want to know about Multinational Corporations (MNCs) global tax profiles, the SAT would very likely incorporate the new TPD and CbCR requirements in the revised Circular 2. As the new regime relies on an agreed international standard, the SAT would likely follow the OECD’s recommendations to a large extent, including the three-tier documentation requirements (i.e. master file, local file and CbCR), monetary threshold for implementation, and the time frame for provision of TPD and CbCR. Given the Chinese tax authorities’ focus on related party transactions involving intangibles and services, we expect the new TPD requirements to include more specific requirements on disclosing group policies and arrangements with respect to intangibles and intra-group services, and on analysing such transactions. It is unlikely that the OECD’s recommended TPD and CbCR regime would simply be replicated in the revised Circular 2 without any changes. Another consideration should be on how to access to the master file and CbCR documents prepared by MNCs ultimately owned by overseas companies. Although the OECD has recommended the exchange of information (EoI) approach among different tax jurisdictions, we have observed that the SAT may also want to develop some “fast tracks” considering that information obtained through the EoI approach may not be timely enough under some circumstances. Intangibles In recent years, the SAT has been very vocal about its technical positions on intangibles. We expect the SAT in the revised Circular 2 to continue emphasising the importance of contribution analysis and value chain analysis in assessment of the related party transactions involving significant intangible assets. As in the recent SAT Public Notice 2015 No. 16 (Public Notice 16), we expect the SAT to continue requiring taxpayers to analyse each related party’s functions performed, assets employed and risks assumed in the development, enhancement, maintenance, protection, exploitation and promotion of intangibles to determine the contributions made by each party to the value creation of the intangibles, in order to ascertain the economic benefits that each party is entitled to. In addition, the SAT has been advocating that LSAs and other factors (such as group synergies) in the China market should be taken into consideration when MNCs determine the economic returns of the intangibles, and this may also be reflected in the revised Circular 2. Intercompany services Similar to intangibles, the SAT provides guidance on the arm’s length nature as well as deductibility of outbound intercompany service payment in SAT Public Notice 16. We hope the SAT can provide more guidelines on the indirect charge method of the intra-group services, where allocation key(s) is used to determine the service fee charged to the respective affiliates of the MNCs. In addition, since OECD is about to release final report on low valueadding services, we hope the SAT can agree to a simplified approach (including a simplified benefit test and the safe harbour range for cost markup ratios) for such services in the revised Circular 2. Cost Sharing Agreement (CSA) SAT has issued Public Notice 2015 No.45 to change the administration procedures on CSA in early July 2015. Taxpayers are no longer required to get the SAT’s approval before implementing their CSA, which would significantly improve the efficiency of the implementation. However, record filing of these agreements with the Chinese tax authorities is still necessary, and thus inclusion of these agreements in the TP documentation or corporate income tax return is possible. Consequently, the revised Circular 2 should offer clear guidance on the documentation requirements for CSA. CFC After the release of SAT Public Notice 2014 No. 38, which imposed PwC News Flash — China Tax and Business Advisory requirements for Chinese tax residents to disclose outbound investment information and file CFC forms, many taxpayers found that, with a lack of interpretation and criteria on CFC rules, it is quite difficult practically to complete the CFC forms. The existing Circular 2 only offers some very general guidelines on the application of the CFC rules and the provisions are too general and not specific enough for the implementation effectively. The OECD’s proposed recommendation on CFC rules is well established based on the best practice worldwide and is considered to be very complicated. So there are a lot of experiences that the SAT can bring into China’s domestic tax legislation. However, we have observed that the SAT may also be concerned about the subtle relationship between a set of stringent CFC rules and the State strategy on outbound investments known as “One Belt, One Road” which China is currently promoting. As a consequence, it is expected that the interpretation of the CFC rules in the revised Circular 2 may not be too harsh to the China resident taxpayers. Some key criteria, such as the threshold of shareholding percentage and income to be classified as a CFC, would possibly remain the same as the existing Circular 2. Thin capitalisation Comparing with the OECD’s proposed recommendations on different approaches to address BEPS through interest deduction, China’s thin capitalisation rules under Circular 2 only apply to related party transactions and seem to be rather straight forward. This makes it much easier to follow by both taxpayers and tax authorities. We have observed that so far the SAT does not have too many concerns about the existing rules; hence the chance of introducing a more complex interest deduction system into the revised Circular 2 is not high. Mutual agreement procedure (MAP) / Advance pricing arrangement (APA) Given the trend of cross border tax disputes among different tax jurisdictions in recent years, the SAT is gearing up the MAP capability and capacity to deal with both inbound and outbound tax issues. The SAT 8 Public Notice 2013 No. 56 (Public Notice 56) provides a set of streamlined MAP procedures, but unfortunately it does not apply to TPrelated MAP procedures, including APA.2 Similar to the existing Circular 2, we hope that the revised Circular 2 would certainly cover APA and MAP in relation to the corresponding adjustments. In addition, there is an urgent need to clarify the procedural requirements for the application of MAP procedures for APA and other TP cases which Public Notice 56 has not covered. GAAR GAAR is regarded as the last resort for tax authorities to counter taxavoidance schemes. Since the SAT decree No. 32 enacted in 2014 has already specified the procedural requirements on implementing GAAR in cross-border transactions, the revised Circular 2 does not need to repeat it. Instead, we hope it should articulate more on how to assess “valid commercial purposes”. Apart from the revised Circular 2, application of GAAR in specific types of transactions has been or will be dealt with in separate SAT circulars, for example, offshore indirect equity transfers (already covered in SAT Public Notice 2015 No. 7), and application of purpose test to tackle treaty abuse (still on the SAT’s agenda). The takeaway There is no doubt that the revised Circular 2 to replace (or, to be precise, upgrade) the existing Circular 2 would earmark one of the most important developments for China’s localisation of the BEPS recommendations. The SAT is smart to defer the promulgation of the revised Circular 2 towards the end of 2015 in conjunction with the OECD finalisation of the BEPS action plans, so that the SAT could gain more time to learn and observe the impact to and responses of MNCs as well as other jurisdictions on BEPS recommendations. However, on the other hand, it may leave little time for MNCs to respond and adapt to the new standards and requirements, if China takes a harsh timeline for the implementation. After the Public Sounding Draft is released in this summer to collect comments, we would urge MNCs to study, examine and consider how it could impact their business, tax management and compliance burden and respond to the SAT timely with their comments and recommendations. Besides the revision of Circular 2, we understand that there are also various other action plans on the SAT agenda in relation to BEPS that taxpayers should also pay attention to. Just to name a few examples, the mandatory disclosure of aggressive tax planning schemes has appeared in the latest Discussion Draft of Tax Collection and Administration Law (2015); antitreaty abuse rules in the recently negotiated Sino-foreign tax treaties (e.g. Sino-Chile double tax treaty), and tax administration rules on Permanent Establishment. Although the SAT has not announced a clear timetable for accomplishing these tasks, we believe that it would capture the most appropriate timing, as soon as opportunities arise internationally or domestically. Besides improving tax legislation, the Chinese tax authorities may also increase using their tax audit resources to crack down on international tax avoidance (i.e. through TP, thin-capitalisation, CFC and GAAR investigation) in the postBEPS environment. In our view, all these developments have demonstrated China’s commitments to the BEPS project, as well as the influences that BEPS is bringing to the Chinese tax policy and administration environment. We foresee that in the second half of 2015, the “localisation” of the BEPS action plans in China would be kicked off in a very rapid pace, in particular after the Public Sounding Draft is released in this summer. We would continue to monitor any critical developments and share the first hand information with you via different channels, namely our China Tax News Flash, webcasts, and seminars. Please stay tuned. Endnote: 1. Please refer to our China Tax News Flash Issue 23, 2014. 2. Please refer to our China tax News Flash Issue 27, 2013. PwC News Flash — China Tax and Business Advisory Let’s talk For a deeper discussion of how this issue might affect your business, please contact a member of PwC’s China BEPS Task Force: Transfer Pricing Services Jeff Yuan [email protected] Qisheng Yu [email protected] Winnie Di [email protected] Mei Gong [email protected] Paul Tang [email protected] Cecilia Lee [email protected] Kevin Wang [email protected] Kenneth Wong [email protected] David Smith [email protected] Fergus Wong [email protected] Global Structuring Services Jenny Chong [email protected] Markets Spencer Chong [email protected] National Tax Policy Services Matthew Mui [email protected] In the context of this News Flash, China, Mainland China or the PRC refers to the People’s Republic of China but excludes Hong Kong Special Administrative Region, Macao Special Administrative Region and Taiwan Region. The information contained in this publication is for general guidance on matters of interest only and is not meant to be comprehensive. The application and impact of laws can vary widely based on the specific facts involved. Before taking any action, please ensure that you obtain advice specific to your circumstances from your usual PwC’s client service team or your other tax advisers. The materials contained in this publication were assembled on 08 July 2015 and were based on the law enforceable and information available at that time. This China Tax and Business News Flash is issued by the PwC’s National Tax Policy Services in China and Hong Kong, which comprises of a team of experienced professionals dedicated to monitoring, studying and analysing the existing and evolving policies in taxation and other business regulations in China, Hong Kong, Singapore and Taiwan. They support the PwC’s partners and staff in their provision of quality professional services to businesses and maintain thought-leadership by sharing knowledge with the relevant tax and other regulatory authorities, academies, business communities, professionals and other interested parties. For more information, please contact: Matthew Mui +86 (10) 6533 3028 [email protected] Please visit PwC’s websites at http://www.pwccn.com (China Home) or http://www.pwchk.com (Hong Kong Home) for practical insights and professional solutions to current and emerging business issues. © 2015 PricewaterhouseCoopers Consultants (Shenzhen) Ltd. All rights reserved. In this document, “PwC” refers to PricewaterhouseCoopers Consultants (Shenzhen) Ltd. which is a member firm of PricewaterhouseCoopers International Limited, each member firm of which is a separate legal entity.
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