2016年2月26日 (No.1,769) 〈マーケットレポートNo.4,684〉 「民泊」が始まる(日本) 「民泊」には様々な定義がありますが、一般住宅やマンションなどでの宿泊サービスを旅行者に有料で提供する ことです。外国人旅行者の増加により、宿泊施設の不足が問題になっていますが、「民泊」はその受け皿として 注目されています。本格的な普及には、旅館業法などの種々の規制を緩和することが不可欠となっていますが、 その経済効果が注目されます。 宿泊施設の不足に対応 既に仲介インターネット業者が存在 ■昨年の外国人訪日客数はほぼ2,000万人に達し、政府の当初目標を前倒しで達成しましたが、一方で宿 泊施設の不足が深刻になっています。「民泊」は、その打開策として注目されています。既に海外のインター ネット仲介業者が存在し、日本でも実際に仲介業務を行っています。 ■ただし、継続的に自宅や空き部屋を有料で提供するサービスは、旅館業法の適用を受けます。このため、厚 生労働省と国土交通省は同法の規制緩和により、「民泊」を推進しようとしています。 大田区では条例で「民泊」を推進 大阪府、大阪市も条例を可決 ■羽田空港の所在する東京都大田区では、国家戦略 特区の枠組みを利用して、一般住宅に有料で外国 人旅行者らを泊めることを認める「民泊条例」を昨年 末に公布しました。一定の条件のもとに「民泊」に対し 旅館業法の適用除外を行うものです。1月末には条 例が施行され、現在、事業者の認定が進められてい る模様です。 ■この他にも、大阪府および大阪市が、特区での「民 泊」制度の導入に向けて、関連条例案を既に可決し ています。 経済効果は大きい ■ 「民泊」事業への進出が活発化 ■10兆円の経済効果との試算も 大手のマンション業者、インターネット業者などの中に は、「民泊」事業に参入する企業の動きが活発化して います。稼働率さえ確保できれば、「民泊」での宿泊 料の方が賃貸利回りよりも有利になることが背景と思 われます。また、利用者にとっては、ホテル料金より割 安に宿泊できるメリットがあります。 新経済連盟( 代表理 事 :楽天社長の三木谷 氏)は昨年秋に、「民泊」推進による経済効果とし て10兆円超が見込まれるとの提言を行っています。 「民泊」によりあらたに2,500万人の外国人旅行者 の受け入れが可能になり、その消費金額と、事業主 体が新規に行う設備投資などの合計額です。 2016年 2月22日 1月の「外国人旅行者」好調(日本) 2016年 2月16日 最近の指標から見る日本経済(2016年2月) ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘 するものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、 今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾 者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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