平成2 平成25年度市町村経済統計の概要 製造業や建設業がプラスの影響を与え、経済成長率は25市町村でプラス、9市町村 でマイナスとなった。 1 高知県経済の動向 高知県経済は、平成25年度前半は下げ止まりの状態であったものの、後半になると、家計 や企業のマインドが改善し、消費税率引き上げを見据えた駆け込み需要もあり、新設住宅着工 戸数や自動車販売、大型小売店販売額などが年度末にかけて増加するとともに、政府の経済 対策による公共工事の発注も増加したことにより全国の経済の動きに連動し、有効求人倍率が 過去最高を超えて上昇するなど、本県経済も明るい兆しが見られるようになった。 そうした状況の中、高知県産業振興計画の着実な取り組みにより、林業分野では大型製材所 が操業を開始し、製造業では食料品や輸送用機械の業績が好調だったことから、製造品出荷額 等が5年ぶりに5,000億円台に回復した。 また、 観光 面につ いて は、「 高知 家」キ ャン ペーン の取 り組み が始 まり、 幡多 地域で 「楽しまんと!はた博」が開催され、また、本県出身作家の作品が映画化され全国公開される など龍馬パスポートの人気とあいまって本県の知名度も上昇し、県外観光客は、3年ぶりに 400万人を超え、県経済の活性化に寄与した。経済成長率は、名目では前年度比で3.1%、 物価変動を除いた実質では3.4%のプラスとなった。 2 市町村内総生産 (1)市部と郡部 県民経済計算の名目をベースに推計する市町村経済統計では、平成25年度の市町村内 総生産は2兆2,627億円となり、前年度と比べて682億円の増、率で3.1%のプラス となり、3年ぶりにプラス成長となった。市部、郡部別でみると、市部では3.1%、郡部で は3.2%のプラス成長となった。 製造業や建設業が多くの市町村にプラスの影響を与えたが、その傾向は製造業が市部でより 強く表れ、郡部においては建設業が下支えをした。 (2)市町村別 市町村別にみると、プラス成長は25市町村で、電気・ガス・水道業の生産額が増加した 大川村(12.5%)、建設業による黒潮町(8.2%)、製造業による南国市(6.7%)、 建設業による安田町(6.6%)などとなっている。 マイナス成長は、9市町村で、林業の生産額が減少した北川村(△8.4%)、製造業による 馬路村(△6.9%)、林業による梼原町(△3.4%)、水産業による東洋町(△2.9%) などとなっている。 (3)総生産の構成比 市町村ごとに産業別構成比の1位を見ると、サービス業が19市町村で最多となっている。 続いて、公務員給与を中心とする政府サービス生産者5、不動産業4、製造業3、電気・ガス・ 水道業2、鉱業1となっている。 産業別で総生産が県内1位の市町村は、高知市が農業、製造業、建設業ほか第3次産業の 全9区分でトップとなっている。林業は四万十市、水産業は黒潮町、鉱業は仁淀川町となって いる。 (4)主要指標 2 5 年 度 ① 市町村内総生産と 経済成長率 2 4 年 度 2兆2,627億円 +3.1% ② 市部郡部の総生産額 と市町村内総生産に 占める割合 ・市 ・郡 2兆1,945億円 △0.3% ・市 部 1兆8,322億円 (83.5%) ・郡 部 3,623億円 (16.5%) 部 1兆8,889億円 (83.5%) 部 3,738億円 (16.5%) ③ 市部郡部別経済成長率 ・市 部 ・郡 部 +3.1% +3.2% ・市 部 ・郡 部 ④ 総生産額が1,000億円 を超える市町村 ・高知市 1兆700億円(+2.5%) (※県内総生産の47.3%) ・南国市 1,899億円(+6.7%) ・四万十市1,103億円(+3.4%) ・須崎市 1,013億円(+4.9%) △0.1% △1.4% ・高知市 1兆440億円(△0.2%) (※県内総生産の47.6%) ・南国市 1,779億円(+3.1%) ・四万十市1,067億円(△0.7%) 寄与度第1位産業(%) 25年度 24年度 25年度 経済成長率が プラスの市町村数 経済成長率が マイナスの市町村数 25 9 12 22 24年度 県 製造業 +1.0 製造業 △0.5 市部 製造業 +1.1 製造業 △0.5 郡部 建設業 +2.3 建設業 △0.7
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