内容 - 長崎県警察

長崎県警察速度管理指針
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総合的な速度管理の必要性
県内の交通事故の分析結果から、車両の走行速度の抑制が交通事故の抑止及び被害軽
減に結びつくことが明らかであるため、道路・地域の特徴を踏まえた適切な速度規制を
行うとともに、交通指導取締り、交通安全教育、広報啓発活動等の効果的な実施により
当該速度規制の遵守を図る総合的な速度管理が必要と認められる。
(1) 走行速度と交通事故の関係(過去5年間)
走行速度が高いほど死亡重傷率が高くなる。
※ 走行 速度とは、交通事故統計で用いる危険認知速度(原動機付自転車(以
下「原付」という。)以上の車両の運転者が走行中に相手方の車両、人又は物
を認め、危険を認知した時点の速度又は事故直前の速度)をいう。
※ 死亡重傷率とは、死傷者数に占める死者数と重傷者数の割合をいう。
(2) 規制速度の超過による被害の増大(過去5年間)
原付以上の車両が第 1当事者となった交通事故全体 に占める交通死亡事故の割合
は、
・ 規制速度の超過を伴わない交通事故では0.5%
・ 規制速度の超過を伴う交通事故では3.0%
であり、規制速度の超過を伴う場合が6.0倍になっている。
※ 第1当事者とは、最初に交通事故に関与した車両等(列車を含む。)の運転
者又は歩行者のうち、当該交通事故における過失が重い者をいい、過失が同程
度の場合には人身損傷の程度が軽い者をいう。
2
道路・地域の特徴を踏まえた分類と分類ごとの目標の提示
総合的な速度管理に当たっては、県内の道路・地域をその特徴を踏まえて下記のよう
に分類し、過去5年間の交通事故の分析結果に基づき、それぞれの特徴に応じた対策を
講じる。
(1) 生活道路
ア 特徴
・ 主として地域住民の日常生活に利用されており、歩車道の整備が不十分で、歩
行者、自転車及び自動車が混在している道路が多い。
・ 幅員の狭い道路が多く、特に長崎市内及び佐世保市内では傾斜地にも生活道路
が発達している。
・ 子供と高齢者の交通事故の割合が県全体の場合と比べて高く、発生時間帯は朝
夕が多い。
イ
目標
・ 車両の走行速度を抑制し、交通事故の被害軽減を図る。
・ 通過交通を抑制し、交通事故の抑止を図る。
(2) 幹線道路
ア 特徴
・ 人貨の輸送の基幹となる道路であり、交通量が多い。
・ 原付以上の車両が第1当事者となった交通事故をみると、 規制速度の超過を
伴う交通事故の約7割が幹線道路で発生している。
・ 歩行者の交通死亡事故の割合が高い。
イ 目標
・ 走行車両に速度規制を遵守させることにより、交通事故の抑止及び被害軽減を
図る。
・ 歩行者事故の抑止を図る。
・ 円滑な交通の流れを確保する。
(3) 市街地
ア 特徴
・ 商店その他の事業所が建ち並ぶ地域であり、昼間の業務用車両の交通量が多
い。
・ 交通事故及び交通死亡事故の半数以上が発生している。
・ 夜間の歩行者事故の割合が高い。
イ 目標
・ 走行車両に速度規制を遵守させることにより、交通事故の抑止及び被害軽減を
図る。
・ 夜間の歩行者事故の抑止を図る。
・ 時間帯による交通量の変化に応じた円滑な交通の流れを確保する。
3
分類ごとの施策の例示
各分類における目標を実現するため、道路・地域の実態を考慮しつつ、下記の施策に
取り組む。
(1) 生活道路
ア 面的な交通規制の実施
車両の低速度化を促進するため、面的な速度規制及び分かりやすい標識標示等
を行う。
イ 交通環境の整備
道路管理者と連携して、減速対策及び歩道整備を進めるなど、総合的な道路交
通環境の改善を図る。
ウ 街頭活動の実施
生活道路を通行する運転者に速度規制の遵守を働き掛けることを目的とした街
頭活動を行う。
エ 運転者教育及び広報啓発活動の実施
生活道路を通行する運転者に対する運転者教育及び広報啓発活動を行う。
(2) 幹線道路
ア 交通規制による円滑な交通の確保
交通量及び交通流に応じて速度規制を見直すとともに、補助標識の積極的な活
用等により当該規制の趣旨を運転者に分かりやすく伝え、速度規制の遵守を図る。
イ 速度違反取締り等の実施
速度違反取締り及び白バイ・パトカーによる警戒活動を組み合わせ、幹線道路
を通行する運転者に対し速度規制の遵守を働き掛ける。
ウ 運転者教育及び広報啓発活動の実施
幹線道路を通行する運転者に対する運転者教育及び広報啓発活動を行う。
(3) 市街地
ア 交通流に応じた交通規制の実施
交通流に応じた交通規制及び信号制御を行う。
イ 夜間の重点的な速度違反取締り等の実施
夜間の歩行者事故の抑止を図るため、速度違反取締り及び赤色灯を点灯させた
パトカーによる警戒活動を重点的に行う。
ウ 運転者教育及び広報啓発活動の実施
市街地を通行する運転者に対する運転者教育及び広報啓発活動を行う。
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具体的な路線・地域の例示
3に掲げる施策を推進する具体的な路線・地域の例は、以下のとおり。
(1) 生活道路
ゾーン30(面的な速度規制を行っている地区)は、次のとおり。
・ 長崎市市役所周辺地区
・ 長崎市樺島周辺地区
・ 長崎市城栄町地区
・ 長崎市平野町地区
・ 長崎市日見地区
・ 長崎市上戸町1、2丁目地区
・ 長崎市曙町地区
・ 長崎市中町・筑後町地区
・ 時津町時津東小校区西部地区
・ 時津町時津東小校区東部地区
・ 諫早市馬渡町地区
・ 島原市広馬場周辺地区
・ 大村市古賀島町地区
・ 大村市三城地区
・ 大村市富の原1丁目地区
・ 佐世保市広田3丁目地区
・ 佐世保市コモンライフ日宇ヶ丘地区
・ 佐世保市相浦地区
今後、必要により交通情勢に応じて追加整備を行う。
※ゾーン30の地区は平成27年12月末現在
(2)
幹線道路
速度違反取締り等を行う路線は、平成27年中の交通死亡事故件数が前年と比べて増
加した
・ 国道206号
・ 国道251号
・ 国道499号
のほか、速度規制の遵守と交通事故の抑止を図るため速度違反取締り等を行う必要が
あると認められるその他の幹線道路とする。
(3) 市街地
速度違反取締り等を行う地域は、交通事故が多く発生している
・ 長崎市県庁周辺
・ 諫早市市役所周辺
・ 佐世保市佐世保駅周辺
のほか、速度規制の遵守と交通事故の抑止を図るため速度違反取締り等を行う必要が
あると認められるその他の地域とする。