第18巻7号［宮崎県第7週（2/15～2/21）全国第6週（2/8～2/14）］ 平成28年2月25日 宮 崎 県 感 染 症 週 報 宮崎県健康増進課感染症対策室・宮崎県衛生環境研究所 宮崎県第7週の発生動向 □ 全数報告の感染症（7 週までに新たに届出のあったもの） 1 類感染症：報告なし。2 類感染症：結核 4 例。3 類感染症：報告なし。 4 類感染症：Ａ型肝炎 1 例。5 類感染症：梅毒 1 例、播種性クリプトコックス症 1 例。 2類 4類 5類 疾患名 報告 保健所 年齢群 結核 宮崎市 延岡 日南 高鍋 70 60 60 80 性別 病型 歳代 歳代 歳代 歳代 女 女 男 女 疑似症患者 肺結核 疑似症患者 肺結核 A型肝炎 宮崎市 40 歳代 女 ― 梅毒 宮崎市 20 歳代 宮崎市 60 歳代 女 男 播種性クリプトコックス症 症状なし 症状なし 痰、発熱、呼吸困難 咳、痰、発熱 全身倦怠感、食欲不振、黄疸、 肝機能異常 早期顕症梅毒（Ⅱ期） 梅毒性バラ疹 頭痛、意識障害、項部硬直 ― 《前週との比較》 □ 定点把握の対象となる 5 類感染症 ・定点医療機関からの報告総数は 3,227 人（定点当たり 67.3）で、前週比 100％と横ばいであった。前週に比べ 増加した主な疾患は咽頭結膜炎と流行性耳下腺炎で、減 少した主な疾患はＲＳウイルス感染症であった。 ★インフルエンザ・小児科定点からの報告★ 【インフルエンザ】 ・報告数は 2,408 人（40.8）で、前週比 103％とほぼ横 ばいで、例年同時期の定点当たり平均値＊(26.4)の約 1.6 倍であった。都城(61.3)、延岡(55.9)、日向(44.3)保健 所からの報告が多く、 年齢別では 5 歳未満が全体の 25％、 5-9 歳が 37％、10-14 歳が 16％、15-19 歳が 4％、20-59 歳が 15％、60 歳以上が 3％を占めた。詳細後述。 インフルエンザ 0 10 20 30 40 50 RSウイルス感染症 咽頭結膜熱 溶レン菌咽頭炎※ 感染性胃腸炎 水痘 手足口病 伝染性紅斑 ＊ 過去 5 年間の当該週、前週、後週（計 15 週）の平均値 突発性発疹 インフルエンザ 発生状況 100 90 定 80 点 70 当 60 た 50 り 40 報 30 告 数 20 10 0 症状 等 百日咳 ヘルパンギーナ 流行性耳下腺炎 7週 6週 急性出血性結膜炎 流行警報開始基準値 30.0 流行性角結膜炎 0 3 6 9 12 15 定点あたり報告数 36 41 46 51 4 9 14 19 24 29 34 （週） 2010/2011年 2011/2012年 2012/2013年 2013/2014年 2014/2015年 （前シーズン） 2015/2016年 （今シーズン） 1 ※ Ａ群溶血性レンサ球菌咽頭炎 定 点 あ た り 報 告 数 【感染性胃腸炎】 ・報告数は 413 人（11.5）で、前週比 90％と減少した。例年同時期の定点当たり平均値＊(13.4)の約 0.9 倍であった。日南(24.0)保健所からの報告が多く、年齢別では 1～3 歳が全体の約 4 割を占めた。 感染性胃腸炎 発生状況 感染性胃腸炎 保健所別推移(3 週分) 40 30 定 35 24.0 流行警報 点 25 30 あ 20 開始基準値 20.0 17.7 16.0 25 た 15 10.0 り 20 10.1 9.5 10 6.8 9.0 報 5.0 15 告 5 10 数 0 5 宮 都 延 日 小 高 高 日 中 崎 城 岡 南 林 鍋 千 向 央 0 市 穂 （週） 1 6 11 16 21 26 31 36 41 46 51 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 5週（先々週） 6週（先週） 7週（今週） 【流行性耳下腺炎】 ・報告数は 121 人（3.4）で、前週比 106％とやや増加した。例年同時期の定点当たり平均値＊(0.82) の約 4.1 倍であった。延岡(14.8)、小林(10.3)保健所からの報告が多く、年齢別では 4～6 歳が全体の 約 6 割を占めた。 流行性耳下腺炎 発生状況 5.0 定 点 あ た り 報 告 数 定 18 点 15 あ 12 た 9 り 6 報 告 3 数 0 4.0 流行注意報基準値 3.0 3.0 2.0 1.0 0.0 1 6 11 16 21 26 31 36 41 46 51（週） 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 流行性耳下腺炎 保健所別推移(3 週分) 14.8 10.3 警報 6.0 注意報 3.0 0.4 2.0 1.5 0.0 宮 都 延 崎 城 岡 市 5週（先々週） 3.3 0.8 高 日 中 千 向 央 穂 6週（先週） 7週（今週） 日 南 小 林 高 鍋 ★基幹定点からの報告★ ○無菌性髄膜炎：都城保健所から 1 例報告があった。0～4 歳であった。 ○感染性胃腸炎(ロタウイルス)：高鍋保健所から 7 例、日向保健所から 2 例及び延岡保健所から 1 例 報告があった。0～4 歳が 8 例、5～9 歳が 2 例で、病原体の群別は 不明であった。 定 点 あ た り 報 告 数 感染性胃腸炎(ロタウイルス) 年齢群別割合 (2016 年 1 週～7 週, n=18) 感染性胃腸炎(ロタウイルス) 発生状況 2.0 1.5 5-9歳 17% 1.0 0.5 1-4歳 83% 0.0 1 6 2013年 11 16 21 26 31 36 41 46 51 2014年 2015年 2016年 2 （週） 0.0 ★保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患★ 保健所名 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患 宮崎市 都城 延岡 日南 小林 高鍋 高千穂 日向 中央 インフルエンザ(36.3) インフルエンザ(61.3) インフルエンザ(55.9)、流行性耳下腺炎(14.8) インフルエンザ(28.2)、感染性胃腸炎(24.0) インフルエンザ(33.8)、流行性耳下腺炎(10.3) インフルエンザ(28.8) インフルエンザ(11.0) インフルエンザ(44.3)、流行性耳下腺炎(3.3) インフルエンザ(26.0) ＊流行警報レベル開始基準値＊ ・インフルエンザ(30.0) ・感染性胃腸炎(20.0) ・流行性耳下腺炎(6.0) ＊流行注意報レベル基準値＊ ・インフルエンザ(10.0) ・流行性耳下腺炎(3.0) 全国 2016 年第 6 週の発生動向 □ 全数報告の感染症（全国第 6 週） 1類 感 染 症 2類 感 染 症 3類 感 染 症 4類 感 染 症 5類 感 染 症 報告なし 結核 細菌性赤痢 Ｅ型肝炎 レジオネラ症 アメーバ赤痢 急性脳炎 後天性免疫不全症候群 梅毒 薬剤耐性アシネトバクター感染症 255 6 5 20 11 13 14 46 1 例 例 例 例 例 例 例 例 例 腸管出血性大腸菌感染症 Ａ型肝炎 ウイルス性肝炎 クロイツフェルト・ヤコブ病 侵襲性インフルエンザ菌感染症 播種性クリプトコックス症 5 例 6 例 1 2 2 1 例 例 例 例 デング熱 カルバペネム耐性腸内細菌感染症 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 侵襲性肺炎球菌感染症 麻しん 2 例 18 4 21 1 例 例 例 例 □ 定点把握の対象となる 5 類感染症 定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比 108％と増加した。前週と比較して増加した主な疾患 はインフルエンザで、減少した主な疾患は伝染性紅斑であった。 インフルエンザの報告数は 197,956 人(40.0)で前週比 115％と増加した。43 都道府県で前週と比較 して増加しており、特に愛知県(58.5)、沖縄県(50.8)、埼玉県(49.1)からの報告が多い。また、37 都 道府県で流行警報開始基準値(30.0)を上まわっている。年齢別では 5 歳未満が 21％、5-9 歳が 34％、 10-14 歳が 16％、15-19 歳が 3％、20-59 歳が 21％、60 歳以上が 5％であった。 3 宮崎県 感染症情報 疾病名 インフルエンザ RSウイルス 感染症 咽頭結膜熱 （72定点医療機関 ） 第6週 ﾚﾝｻ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 急性出血性結膜炎 22 266 52 定点あたり 39.69 40.81 36.31 61.30 55.86 28.20 33.80 28.83 11.00 44.33 26.00 72 49 9 10 9 6 4 1 0 9 1 2.00 1.36 0.90 1.67 2.25 2.00 1.33 0.25 0.00 2.25 1.00 19 22 11 5 2 4 0 0 0 0 0 0.53 0.61 1.10 0.83 0.50 1.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 報告数 定点あたり 報告数 報告数 124 117 43 11 14 20 0 6 2 21 0 定点あたり 3.44 3.25 4.30 1.83 3.50 6.67 0.00 1.50 2.00 5.25 0.00 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 肺炎 クラミジア肺炎 57 20 72 53 64 10 27 9 9.50 5.00 24.00 17.67 16.00 10.00 6.75 9.00 12 10 8 0 0 2 0 0 0 0 0 0.33 0.28 0.80 0.00 0.00 0.67 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 2 2 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0.06 0.06 0.00 0.00 0.25 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 36 26 13 7 2 0 0 2 0 1 1 1.00 0.72 1.30 1.17 0.50 0.00 0.00 0.50 0.00 0.25 1.00 26 29 6 5 3 1 1 3 0 4 6 0.72 0.81 0.60 0.83 0.75 0.33 0.33 0.75 0.00 1.00 6.00 2 1 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0.06 0.03 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.25 0.00 1 0 0 0 0 0 0 0 0.03 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0 0.00 0 0 0.00 0.00 114 121 4 9 59 0 31 3 2 13 0 3.36 0.40 1.50 14.75 0.00 10.33 0.75 2.00 3.25 0.00 0 0 0.00 0.00 0.00 15 18 13 2.50 3.00 4.33 0 0 0.00 0.00 0.00 1 1 0 0.14 0.14 0.00 1.00 0.00 4 0 0 0 0 0.57 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0 0 0 0 0 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 定点あたり 報告数 定点あたり 感染性胃腸炎 （ロタウイルス） 101 10.10 3.17 定点あたり マイコプラズマ 413 11.47 報告数 定点あたり 無菌性髄膜炎 458 12.72 定点あたり 定点あたり 細菌性髄膜炎 中央 173 定点あたり 流行性角結膜炎 日向 169 定点あたり 流行性耳下腺炎 高千穂 141 定点あたり ヘルパンギーナ 高鍋 391 定点あたり 百日咳 小林 613 定点あたり 突発性発しん 日南 581 定点あたり 伝染性紅斑 延岡 2408 定点あたり 手足口病 都城 2342 定点あたり 水 痘 宮崎市 報告数 定点あたり Ａ群溶血性 第7週 2016年 第7週（2月15日～2月21日） 報告数 定点あたり 2 10 0.29 1.43 0 0 0 0.00 0 0.00 0 0… … … … … … 0.00 0.00 … … … … … … 4 1 … … … … … … 2.00 1.00 … … … … … 0 0 0.00 0.00 1 0 0 0.00 0 0.00 0 0 0.00 … 0… 0… 0.00 … 0.00 … 0… 0 … 0.00 … 0.00 … 0 … 0 … 0.00 0.00 … 0.00 … 0 0 … 0 … 0.00 0.00 … 0.00 … 0.00 0 0 0 1 0 0 7 … 2 … 0.00 1.00 0.00 0.00 7.00 … 2.00 … 上段：報告数 下段：定点あたり報告数 インフルエンザ定点：59、小児科定点：36（ インフルエンザ定点を兼ねる）、眼科定点：6、基幹定点：7 ●全数把握対象疾患累積報告数（2016年第1週～7週） 2類感染症 結 核 28例(4) 4類感染症 A型肝炎 2例(1) つつが虫病 3例 アメーバ赤痢 3例 カルバペネム耐性腸内細菌感染症 1例 クロイツフェルト・ヤコブ病 1例 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1例 後天性免疫不全症候群 2例 侵襲性肺炎球菌感染症 1例 梅 毒 3例(1) 播種性クリプトコックス症 2例(1) 5類感染症 ( )内は今週届出分、再掲 4 インフルエンザ情報《県内第 7 週、全国第 6 週（再掲） 》 □ 県内第 7 週インフルエンザ発生動向 2016 年 2 月 15 日～2 月 21 日までの 1 週間で 2,408 人（定点当たり 40.8）の報告があった。前週 の約 1.0 倍とほぼ横ばいで、例年同時期の定点当たり平均値＊(26.4)の約 1.6 倍であった（図 1）。保健 所別は都城(61.3)、延岡(55.9)、日向(44.3)保健所からの報告が多く（図 2） 、年齢群別では 5 歳未満が 全体の 25％、5-9 歳が 37％、10-14 歳が 16％、15-19 歳が 4％、20-59 歳が 15％、60 歳以上が 3％を 占めた（図 3）。 （図 1）インフルエンザ 発生状況 (図 2)インフルエンザ保健所別推移(第 5～7 週) 100 90 定 80 点 70 当 60 た 50 り 40 報 30 告 数 20 10 0 定 点 あ た り 報 告 数 流行警報開始基準値 30.0 36 41 46 51 4 9 14 19 24 29 34 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 2011/2012年 2012/2013年 2013/2014年 2014/2015年 （前シーズン） 2015/2016年 （今シーズン） 警報 注意報 55.9 36.3 宮 崎 市 （週） 2010/2011年 61.3 30.0 10.0 44.3 28.2 33.8 28.8 11.0 都 城 延 岡 5週（先々週） 日 南 小 林 高 鍋 6週（先週） 高 千 穂 26.0 日 向 中 央 7週（今週） （図 3）年齢群別割合の推移(第 3～7 週) 3週 461人 4週 1,121人 5週 1,638人 6週 2,342人 7週 2,408人 23% 16% 21% 24% 25% 5歳未満 5～9歳 42% 10% 7% 41% 21% 38% 21% 34% 19% 37% 10～14歳 16% 15～19歳 15% 3% 3% 16% 3% 3% 15% 2% 4% 17% 2% 4% 15% 3% 20～59歳 60歳以上 保健所別インフルエンザ警報・注意報レベル状況 第 3～7 週 定点あたり 報告数 30 10 3週 （県全体 7.8） 4週 （県全体 19.0） 5週 （県全体 27.8） 6週 （県全体 39.7） 7週 （県全体 40.8） □ 全国第 6 週インフルエンザ発生動向 2015 年 2 月 8 日～2 月 14 日までの 1 週間で 197,956 人(40.0)で、前週比 115％と増加した。前週 と比較して増加したのは 43 都道府県で、特に愛知県(58.5)、沖縄県(50.8)、埼玉県(49.1)からの報告が 多い。また、37 都道府県で流行警報開始基準値(30.0)を上まわっている。年齢別では 5 歳未満が 21％、 5-9 歳が 34％、10-14 歳が 16％、15-19 歳が 3％、20-59 歳が 21％、60 歳以上が 5％であった。
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