ZEHの普及に向けて① ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス 2020年に大手ハウスメーカー・工務店等が 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー小委員会 新築する住宅の過半数がZEHとなることを目指す。 Z EH (ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは 快適な室内環境を保ちながら、住宅の高断熱化と高効率設備により できる限りの省エネルギーに努め、太陽光発電等によりエネルギー を創ることで、 1年間で消費する住宅のエネルギー量が正味(ネット) で概ねゼロ以下となる住宅。 エネルギーを極力 必要としない 年間で消費する エネルギーを上手に使う (夏は涼しく、冬は暖かい住宅) 住宅のエネルギー量が 暖房 冷房 換気 正味で概ねゼロ以下 照明 給湯 エネルギーを創る 削減 暖房 冷房 換気 照明 給湯 ZEH化に向けた背 景 ① 住宅における、近年のエネルギー消費の増加 1世帯当たりの機器の保有台数の推移 2.0 90 2.3 11 1.3 90 2.7 11 1.2 90 1.3 03 0.1 90 1.3 11 0.0 90 1.0 11 0.0 90 1.4 11 出所:エネルギー・経済統計要覧(2013) ZEH化によって 1990年度を1とした場合の指数 住宅における近年のエネルギー消費の増加には、世帯数の増加や機器使用の増加などライフスタイルの 変化が大きく影響していると考えられており、 住宅部門におけるエネルギー消費量と世帯数の推移 徹底的な省エネルギーの推進が強く 1.35 エネルギー消費量 求められている。 世帯数 1.30 エネルギー消費量 / 世帯数 1.25 1.20 1.15 1.10 1.05 1.00 0.95 0.90 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 出所:平成24年度エネルギー需給実績 住宅部門において大幅な省エネルギーが可能 ② 住宅のエネルギー自給(自立)の必要性 近年の東日本大震災や国際情勢の変化等により、住宅のエネルギー自給(自立)の必要性が強く認識された。 エネルギー セキュリティ観点 の重要性 ZEH化によって 東日本大震災における電力需給の逼迫 国際情勢の変化による、エネルギー価格の不安定化 電力需給が逼迫する際でも、戸建住宅単位での対応が可能 ZEHの普及に向けて② ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス 2020年に大手ハウスメーカー・工務店等が 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー小委員会 新築する住宅の過半数がZEHとなることを目指す。 官民が連携してZEHの周 知 活 動・ブランド化を推 進 ≪住宅外皮の高断熱化はZEHの最重要ポイント≫ 高断熱外皮と省エネ設備の組合せが暮らしの価値を高めます。 ●家じゅうが「夏涼しく」 「冬暖かい」快適空間に。 ●全館断熱だから少ないエネルギーで快適性を確保できる。 ●冷房・暖房、給湯などの温度設定を控えめにしても快適。 ◎風通しを考えて窓を配置すれば、春秋など中間期は自然の風でより快適に。 ◎機密性も高くなるので温度ムラが発生しづらくなる。 ●省エネ機器を選ぶことで省エネ効果アップ。光熱費も大幅削減。 ●小規模な太陽光発電による創エネルギー量でもZEH達成が可能。 住宅をZEH化することのメリット 高断熱化による 光熱費削減効果 エネルギー自立化による 快適性・健康性の向上 防災・減災性能の向上 実際にZEHにお住まいの人に、暮らしについて聞いてみました Q1. 室内環境は快適ですか? 約97%が 「快適」と回答 Q3. 夏 冬 快適だった 快適だった (N=596) (N=596) 97.8% 96.8% Q2. 冷暖房時に、温度ムラによる不快はありましたか? 約91%が 「不快ではない」 と回答 以前の住まいとZEHの住まいで、冷房・暖房の 温度設定はどのように変わりましたか? 冷房設定温度 S r e m m u 暖房設定温度 夏 冬 あてはまらない あてはまらない 91.1% 91.4% (N=610) (N=614) ※1 r e t Win 朝・晩 日中 就寝中 約 1.0 ℃ 高い温度設定で快適 な住まいを確保 以前の住まい ZEHの住まい 25.7 ℃ 26.5 ℃ 以前の住まい ZEHの住まい 朝・晩 25.4 ℃ 以前の住まい 26.2 ℃ ZEHの住まい 日中 26.0 ℃ 26.8 ℃ 就寝中 約 1.0 ℃ 低い温度設定で快適 な住まいを確保 以前の住まい ZEHの住まい 24.2 ℃ 23.2 ℃ 以前の住まい ZEHの住まい 23.8 ℃ 以前の住まい 22.9 ℃ ZEHの住まい 23.4 ℃ 22.7 ℃ ZEHの暮らしは、快適性が確保させていることがわかります。 ZEHの年間光熱費ってどれくらいなの? ZEHを建てたら、気になる光熱費は今の住まいと比較して、年間どれくらい削減できるのか。二つのケース ※2をご紹介します。 CASE 1 賃貸マンション (築15年) 新築戸建の場合 [ 6地域(東京)] 以前の住まい ZEH 築年数 構造 延床面積 給湯器 主たる居室の暖房 主たる居室の冷房 太陽光発電出力 築38年 鉄骨2階(一戸建) 92㎡ ガス給湯器 ガスストーブ 個別AC なし 年間光熱費 197,746円 CASE 2 賃貸マンション (築15年) 新築戸建の場合 [ 6地域(東京)] 以前の住まい ZEH 木造平屋 94㎡ 潜熱回収型ガス給湯器 温水式床暖房+個別AC 高効率個別AC 3kW 築年数 構造 延床面積 給湯器 主たる居室の暖房 主たる居室の冷房 太陽光発電出力 築15年 RC造マンション 60㎡ ガス給湯器 個別AC 個別AC なし 木造2階建 120㎡ 潜熱回収型ガス給湯器 温水式床暖房+個別AC 高効率個別AC 37,101円 年間光熱費 168,254円 プラス26,819円 年間約16万円の削減 4kW 年間約20万円の削減 ※1 : 一般社団法人 環境共創イニシアチブ「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業 調査発表会 2015」より抜粋 ※2 : ZEHの年間光熱費は、電力料金、ガス料金の支払額から太陽光発電による売電価格を引いて算出しています。 ZEHの普及に向けて③ ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー小委員会 2020年に大手ハウスメーカー・工務店等が 新築する住宅の過半数がZEHとなることを目指す。 ZEHロードマップ ZEHロードマップ委員会は、ZEHの普及に向けたロードマップを策定した。 2016年度 国 が 業 界 団 体・民 間 事 業 者 と 連 携 して 取 組 むべき 施 策 定義の確立 定義確立 2017年度 2020年度 延長したとしても限定的 <ZEH建築へのインセンティブ付与〔2016年度∼(遅くとも)2018年度〕> ●ZEHの低価格化及びZEHの浸透を目的として、 『ZEH』を実現した住宅に対して支援を検討する。 ●ハウスメーカー・工務店等により自律的に普及されるような支援制度を検討する。 ●支援を受けた住宅の住まわれ方や、エネルギー使用実績データの取得・分析を検討する。 中小工務店等のノウハウ確立 技術者の育成 2019年度 (必要に応じて)定義の見直し 建築補助 事業者の補助 2018年度 ノウハウ確立状況を踏まえ終了時期を見極め <中小工務店等の省エネルギー住宅建築ノウハウの確立> ●中小工務店等の省エネルギー性能に優れた住宅の建築に係る取組への支援を実施する。 ZEH広報/ブランド化 業 界 団 体・民 間 事 業 者 が 国 と 連 携 して 取 組 むべき 施 策 広 報 <ZEHの広報・ブランド化(2015年度∼)> ●官民それぞれ、及び官民連携によるわかりやすい広報活動を推進する。 ●ZEH化による便益を明確化・定量化し、ZEHの便益に対する一般消費者の理解度を高める。 ZEHの標準仕様化 技術開発 <高性能化/低コスト化のための標準仕様の検討(2016年度∼)> ●高断熱外皮や高性能設備機器等、ZEH関連技術の標準仕様への適用拡大を進める。 自主的な行動計画等に基づくデータ収集・進捗管理・定期報告 目標の設定 <ZEH普及の目標設定と進捗管理(2016 年度∼)> ●業界各社・各団体がZEHの普及に関する目標設定を行い、PDCAによりZEHの取組を継続的に 改善していく。 目 標 ZEHの普及 ZEHの自律的普及/ 新築戸建住宅の過半数をZEH化 ZEHの普及に向けて④ ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス 支援策 平成26年度補正 ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業(導入補助) 高断熱外皮、高性能設備と制御機構等を組み合わせ、年間の一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロ となる住宅 (ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を新築する、ZEHの新築建売住宅を購入する、 または既築住宅をZEHへ改修する者に定額130万円 ※1を補助する制度。 ※1 ただし、 「寒冷地特別仕様」 (1,2,3地域において高断熱外皮の性能がUA値0.25以下、またはQ値1.0以下の場合)は、定額150万円 ■ 補助対象 断熱材等及び空調(暖房・冷房)・給湯・換気・照明設備等の設備・機械装置・建築材料等 ※太陽光発電システム、燃料電池、リチウムイオン蓄電池、エネルギー計測装置は補助対象外 【参考】ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業の過去実績 ≪交付決定件数内訳≫ 443 平成24年度 1,056 平成25年度 938 平成26年度 平成26年度 補正 6,147 ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業 平成28年度の制度概要(予定) これまでの支援制度に加え、平成28年度は主に以下の内容が盛り込まれる予定です。 ● 予算額:110億円(ZEBと合わせて) ● 高性能建材や高性能設備機器に加え、蓄電池の組み合わせによる導入も補助対象とする。 ● 業界各社がZEHの普及に関する目標設定をして、ZEHへの取組を継続的に実施・改善することを 求める。 太陽光発電 夏期 日射遮蔽 冬期 」 高効率照明設備 (LED等) 植栽 涼風 高断熱窓 高効率 空調設備 省エネ換気設備 HEMS 排出 熱 高断熱外皮 補助対象 高効率給湯設備 パッシブ 蓄電池システム アクティブ ⇒ 国による支援を継続することにより、ZEHの普及を後押しします。
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