Ball Screw/Spline ボールねじ・スプライン BNS/NS 直線運動+回転運動 回転運動と直線運動を組合わせた装置に最適 , CATALOG No.327-1 ボールねじ・スプライン BNS/NS 1本の軸にボールねじ溝とボールスプライン溝を設けたことで、 回転運動と直線運動およびスパイラル運動を実現したボールねじです。 シール 軸 カラー シムプレート シール エンドキャップ シール シムプレート 外輪 シール ボール 外輪 スプライン外筒 ボールねじナット 外輪 ボール リテーナ リテーナ 外輪 45 ° 45° ( 60° 30 ° ) BNS-A形 構造 BNS形 ° 60 ) 0° 3 ( サポートベアリングの構造 BNS/NS形は、1本の軸にボールねじ溝とボールスプライン溝をクロスして設け、ボールねじナット、スプライン 外筒それぞれの外周に専用のサポートベアリングをダイレクトに組み込んだストローク・回転ユニットです。 ボールねじナット、スプライン外筒を回転あるいは停止させることにより1軸で回転運動、直線運動およびスパ イラル運動を得ることができます。 用途として、スカラ形ロボットのZ軸・組立ロボット・オートローダ・マシニングセンタのATC装置など、回転運動 と直線運動を組合せた装置に適しています。 1 特長 1 軽量・コンパクト 2 静音でスムーズな動き ボールねじナットとサポートベアリングが一体構造 ボールねじのボール循環方式はエンドキャップ方式 のため、 高精度でコンパクトな設計が可能です。 のため、静音でスムーズな動作が実現します。 またボールねじナットが軽量で慣性力が小さいため 高い応答性が得られます。 3 簡単な組付け 4 高剛性のサポートベアリング ボールスプライン外筒は、軸から外筒を抜いても ボールねじ側のサポートベアリングはアキシアル方 ボールの脱落しない構造のため組付けが容易に行え 向に 60 °の接触角、ボールスプライン側のサポート ます。 ベアリングはモーメント方向に30°の接触角をもた 取付けはハウジングにボルトで固定するだけで簡単 せているので、剛性のある軸支持が得られます。 に取付けられます。 また、標準で専用ゴムシールが付いているため、 異物 (ハウジング内径公差はH7を推奨します) 5 の流入を防ぎます。 軸方向すきま ゼロ ボールスプラインは回転方向にバックラッシのない アンギュラコンタクト構造になっているため、高精 度の位置決めが可能です。 種類と特長 BNS-A 形 (コンパクトタイプ:直線運動+回転運動) NS-A 形 (コンパクトタイプ:直線運動) BNS 形 (重荷重タイプ:直線運動+回転運動) NS 形 (重荷重タイプ:直線運動) 2 精度規格と軸方向/回転方向すきま ●精度規格 BNS/NS形の精度は、ISO規格(ISO3408)に準じて精度管理されています。 リード精度測定は、 信頼性のあるレーザー測定器により精度保証しています。 ねじ部有効長さ 呼び移動量 移動量誤差 基準移動量 基準移動量の目標値 変動/2π 変 動 代表移動量誤差 実移動量 代表移動量 図1 リード精度用語 【実移動量】 実際のボールねじを測定した移動量誤差です。 【基準移動量】 【代表移動量】 実移動量の傾向を代表する直線で、実移動量を示す 曲線から、最小二乗法により求めます。 一般には呼び移動量と同じですが、使用目的に応じ 【代表移動量誤差 (±表示) 】 代表移動量と基準移動量の差です。 て意識的に呼び移動量を補正した値をとることがで きます。 【基準移動量の目標値】 ねじ軸の振れ防止にテンションをかけたり、外部荷 重や温度による伸縮を考慮し、あらかじめ基準移動 量を「マイナス」または「プラス」に製作すること ができます。このような場合には基準移動量の目標 値をご指定ください。 3 【変動】 代表移動量に平行に引いた 2 本の直線ではさんだ実 移動量の最大幅です。 【変動/300】 任意のねじ部長さ 300mm の変動です。 【変動/2p (よろめき) 】 ねじ軸の 1 回転内の変動です。 BNS/NS形は下記の仕様で製作されています。 【ボールねじ】 表1 リード精度 (許容値) 精度等級 軸方向すきま : 0以下 リード精度 ねじ部有効長さ(mm) : C5 (表1) 単位:μm C5 代表移動量 変動 こえる 以下 誤差 - 100 18 18 100 200 20 18 200 315 23 18 (CL:軽予圧) 回転方向すきま: 0以下 315 400 25 20 精度 400 500 27 20 500 630 30 23 630 800 35 25 800 1000 40 27 1000 1250 46 30 1250 1600 54 35 1600 2000 65 40 2000 2500 77 46 2500 3150 93 54 3150 4000 115 65 4000 5000 140 77 5000 6300 170 93 6300 8000 210 115 8000 10000 260 140 【ボールスプライン】 : H級 C A E A A H B D B B F A B ボールねじナット スプライン外筒 A B I スプライン外筒 BNS形 ボールねじナット NS形 表2 取付部精度規格 呼び形番 BNS 0812 NS 0812 BNS 1015 NS 1015 BNS 1616 NS 1616 BNS 2020 NS 2020 BNS 2525 NS 2525 BNS 3232 NS 3232 BNS 4040 NS 4040 BNS 5050 NS 5050 単位:mm C D E F H I 0.014 0.017 0.014 0.016 0.010 0.013 0.014 0.017 0.014 0.016 0.010 0.013 0.018 0.021 0.016 0.020 0.013 0.016 0.018 0.021 0.016 0.020 0.013 0.016 0.021 0.021 0.018 0.024 0.016 0.016 0.021 0.021 0.018 0.024 0.016 0.016 0.025 0.025 0.021 0.033 0.019 0.019 0.025 0.025 0.021 0.033 0.019 0.019 4 軸の製作限界長さ 表3 精度等級別ねじ軸の製作限界長さ 単位:mm ねじ軸外径 中実軸 中空軸(Kタイプ) 中空軸(Nタイプ) 8 300 200 - 10 450 300 - 16 1000 800 600 20 1500 1000 700 25 1500 1500 900 32 1600 1600 1200 40 2000 2000 1400 50 2000 2000 1500 Kタイプ(厚肉タイプ) Nタイプ(薄肉タイプ) サポートベアリングの許容回転数 表4 サポートベアリングの許容回転数 呼び形番 ボールねじ部 単位:min-1 ボールスプライン部 グリース潤滑 油潤滑 グリース潤滑 油潤滑 BNS 0812A - - 6900 9300 BNS 1015A - - 5900 7900 BNS 1616A 4200 5600 4000 5400 BNS 2020A 3500 4700 3600 4900 BNS 2525A 2900 3900 3200 4300 BNS 3232A 2400 3300 2400 3300 BNS 4040A 1900 2600 2000 2700 単位:min-1 呼び形番 5 ボールねじ部 ボールスプライン部 グリース潤滑 油潤滑 グリース潤滑 油潤滑 BNS 1616 4000 5600 4000 5400 BNS 2020 3200 4300 3600 4900 BNS 2525 2800 3700 3200 4300 BNS 3232 2400 3300 2400 3300 BNS 4040 1800 2400 2000 2700 BNS 5050 1600 2200 1600 2200 作動パターン BNS 形 基本作動 + ボールねじナット ボールねじナットプーリ:N1 スプライン外筒 軸 + スプライン外筒プーリ:N2 R:ボールねじリード (mm) + N1:ボールねじナット回転数 (min-1) N2:スプライン外筒回転数 (min-1) + 入 力 動 き 作動方向 1. 上・下 上下方向→下へ ① 1 2 ① 2 ② プーリ N1 -N1 N1 上下方向→ 0 -N1 上下方向→ 上へ ① 回転方向→正転 0 1 ② 回転方向→逆転 0 上下方向(速度) 回転方向(回転数) V = N1・R 0 (N1 ≠ 0) 0 V = -N1・R 0 (N1 ≠ 0) N2 0 (正転) -N2 N2 -N2 (-N2 ≠ 0) N(正転) 2 (N1 = N2 ≠ 0) 0 (逆転) (N2 ≠ 0) 上下方向→下へ 2 0 (逆転) 上下方向→ 0 回転方向→逆転 3. スパイラル プーリ 上下方向→上へ 回転方向→正転 1 ボールスプライン側 (正転) 回転方向→ 0 2. 回転 ボールねじ側 回転方向→ 0 ② 軸 の 動 き -N(逆転) 2 (-N1 = -N2 ≠ 0) V = N2・R V = -N2・R N2 (正転) -N2 (逆転) 6 作動パターン NS 形 基本作動 + ボールねじナット ボールねじナットプーリ:N1 スプライン外筒 軸 R:ボールねじリード (mm) (min-1) N1:ボールねじナット回転数 + 入 力 動 き 作動方向 1. 上・下 ① 1 7 2 ② 上下方向→下へ 上下方向→上へ ボールねじ側 プーリ 軸 の 動 き 上下方向(速度) N1 V = N1・R (正転) (N1 ≠ 0) -N1 V = -N1・R (逆転) (N1 ≠ 0) BNS 形 応用作動 入 力 動 き 1. 上方向→下方向→正転 →上方向→下方向→逆転 1 2 4 5 作動方向 ボールねじ側 ボールスプライン側 プーリ プーリ -N1 0 N1 0 2. 下方向→上方向→正転 →下方向→上方向→逆転 6 3 1 4 2 5 3. 下方向→正転 →上方向→逆転 4 1 2 →正転→逆転 4 3 2 V = -N1・R (N1 ≠ 0) 上下方向→上へ ② 上下方向→下へ ③ 回転方向→正転 N1 (正転) ④ 上下方向→上へ -N1 0 ⑤ 上下方向→下へ N1 0 ⑥ 回転方向→逆転 -N1 (逆転) ① 上下方向→下へ N1 0 ② 上下方向→上へ -N1 0 V = -N1・R (N1 ≠ 0) ③ 回転方向→正転 N1 N2 0 ④ 上下方向→下へ N1 0 ⑤ 上下方向→上へ -N1 0 V = -N1・R (N1 ≠ 0) ⑥ 回転方向→逆転 -N1 -N2 0 ① 上下方向→下へ N1 0 ② 回転方向→正転 N1 N2 0 ③ 上下方向→上へ -N1 0 V = -N1・R (N1 ≠ 0) ④ 回転方向→逆転 -N1 -N2 0 ① 上下方向→下へ N1 0 ② 上下方向→上へ -N1 0 V = -N1・R (N1 ≠ 0) ③ 回転方向→逆転 -N1 -N2 0 ④ 回転方向→正転 N1 N2 0 (逆転) (正転) N2 -N2 3 4. 下方向→上方向 上下方向(速度) 回転方向(回転数) ① 3 6 軸 の 動 き V = N1・R (N1 ≠ 0) 0 V = -N1・R (N1 ≠ 0) V = N1・R (N1 ≠ 0) 0 V = N1・R (N1 ≠ 0) V = N1・R (N1 ≠ 0) V = N1・R (N1 ≠ 0) V = N1・R (N1 ≠ 0) 1 0 0 N2(正転) (N1 = N2 ≠ 0) 0 0 -N2(逆転) (-N1 = N2 ≠ 0) 0 0 N2 (N1 = N2 ≠ 0) 0 0 -N2 (-N1 = N2 ≠ 0) 0 N2 (N1 = N2 ≠ 0) 0 -N2 (-N1 = N2 ≠ 0) 0 0 -N2 (-N1 = N2 ≠ 0) N2 (N1 = N2 ≠ 0) 8 BNS-A(ねじ軸外径 8~40mm) コンパクトタイプ:直線運動+回転運動 ‘ 6-φd1 (60° 等配) 4-S 4-φd1 等配) (90° 等配)(90° 4-S (90° 等配) P2 P2 P1 P1 ボールねじ部 (BNS 0812A、1015A形) ボールねじ部 (BNS 1616A、4040A形) L2 L1 B6 B7 B5 B4 t H H1 φBEφD φD7 φBE1 Te φD1 φD3 φD4 φdp φdb φd φD6 φD5 ボールねじ部 (BNS 0812A~4040A形) 呼び形番 BNS 0812A BNS 1015A BNS 1616A BNS 2020A BNS 2525A BNS 3232A BNS 4040A ねじ軸 ねじ軸 リード 外径 内径 ボールスプライン部 (BNS 1616A~4040A形) ボールねじ寸法 基本定格荷重 ボール Ca C0a 中心径 外径 谷径 D フランジ径 全長 D3 D4 d db Ph kN kN dp dc g6 D1 L1 h7 H7 8 10 16 20 25 32 40 — 12 15 16 20 25 32 40 1.1 1.7 3.9 6.1 9.1 13 21.4 1.8 2.7 7.2 12.3 19.3 29.8 49.7 8.4 10.5 16.65 20.75 26 33.25 41.75 6.6 8.3 13.7 17.5 21.9 28.3 35.2 32 36 48 56 66 78 100 44 48 64 72 86 103 130 28.5 34.5 40 48 58 72 88 22 26 36 43.5 52 63 79.5 19 23 32 39 47 58 73 — 11 14 18 23 29 ボールスプライン寸法 呼び形番 BNS 0812A BNS 1015A BNS 1616A BNS 2020A BNS 2525A BNS 3232A BNS 4040A 基本定格荷重 C C0 kN kN MA N・m 1.5 2.7 7.1 10.2 15.2 20.5 37.8 2.6 4.9 12.6 17.8 25.8 34 60.5 5.9 15.7 67.6 118 210 290 687 呼び形番の構成例 9 基本定格トルク 外径 フランジ径 D7 全長 CT C0T N・m N・m g6 D5 L2 h7 BE1 2 3.9 31.4 56.8 105 180 418 2.9 7.8 34.3 55.8 103 157 377 32 36 48 56 66 78 100 44 48 64 72 86 103 130 25 33 50 63 71 80 100 24 28 36 43.5 52 63 79.5 16 21 31 35 42 52 64 MB MC 静的許容モーメント BNS2020A +500L 呼び形番 静的許容 モーメント 軸全長 (mm表示) MA MB D6 4-S1×t1 4-φdS1 (90° 等配) 6-S1×t1 6-φdS1 (90° 等配) (60° 等配) (60° 等配) P4 P4 P3 ボールスプライン部 (BNS 1616A~4040A形) P3 ボールスプライン部 (BNS 0812A,1015A形) L2 L2 B6 B7 B6 B7 H1 H1 H2 φD6 φD5 φD7 φBE1 φD6 φD5 φD7 φBE1 ボールスプライン部 (BNS 1015A形) ボールスプライン部 (BNS 0812A形) 単位:mm サポートベアリング ナット慣性 ねじ軸慣性 ボールねじ ナット 基本定格荷重 モーメント モーメント Ca BE 19 23 32 39 47 58 73 H B4 B5 Te P1 P2 3 10.5 7 1.5 38 3 10.5 8 1.5 42 6 21 10 2 56 6 21 11 2.5 64 7 25 13 3 75 8 25 14 3 89 10 33 16.5 3 113 14.5 18 25 31 38 48 61 S M2.6 M3 M4 M5 M6 M6 M8 t d1 10 11.5 13.5 16.5 20 21 24.5 3.4 3.4 4.5 4.5 5.5 6.6 9 kN 0.8 0.9 8.7 9.7 12.7 13.6 21.5 C0a kN 0.5 0.7 10.5 13.4 18.2 22.3 36.8 軸 質量 質量 kg・cm J kg・cm /mm kg kg/m 0.03 0.08 0.35 0.85 2.12 5.42 17.2 3.16×10 0.08 0.15 0.31 0.54 0.88 1.39 3.16 0.35 0.52 0.8 1.21 1.79 2.96 4.51 2 2 -5 7.71×10-5 3.92×10-4 9.37×10-4 2.2×10-3 5.92×10-3 1.43×10-2 単位:mm サポートベアリング 基本定格荷重 C H1 B6 B7 H2 P3 P4 S1×t1 3 3 6 6 7 8 10 10.5 10.5 21 21 25 25 33 6 9 10 12 13 17 20 3 38 42 56 64 75 89 113 19 23 30 36 44 54 68 M2.6×3 M3×4 M4×6 M5×8 M5×8 M6×10 M6×10 — — — — — — dS1 kN 3.4 3.4 4.5 4.5 5.5 6.6 9 0.6 0.8 6.7 7.4 9.7 10.5 16.5 外筒慣性 モーメント ボールスプライン ナット 質量 C0 kN kg・cm2 kg 0.2 0.3 6.4 7.8 10.6 12.5 20.7 0.03 0.08 0.44 0.99 2.2 5.17 16.1 0.08 0.13 0.35 0.51 0.79 1.25 2.51 *潤滑 BNS-A形は、リチウム石けん基グリース2号(AFB-LFグリース)が標準で封入されています。 他のグリースをご希望の場合やグリース封入無しの仕様をご希望の場合は、 THKにお問い合わせください。 10 BNS(ねじ軸外径 16~50mm) 重荷重タイプ:直線運動+回転運動 θ (60° 等配) 6-φd1 4-S P2 P1 ボールねじ部 呼び形番 BNS 1616 BNS 2020 BNS 2525 BNS 3232 BNS 4040 BNS 5050 ねじ軸 ねじ軸 リード 外径 内径 ボールねじ寸法 基本定格荷重 Ca ボール 中心径 C0a 谷径 外径 d db Ph kN kN dp dc 16 20 25 32 40 50 11 14 18 23 29 36 16 20 25 32 40 50 3.9 6.1 9.1 13 21.4 31.8 7.2 12.3 19.3 29.8 49.7 77.6 16.65 20.75 26 33.25 41.75 52.2 13.7 17.5 21.9 28.3 35.2 44.1 フランジ径 D 0 –0.007 52 62 72 80 110 120 0 –0.007 0 –0.007 0 –0.007 0 –0.008 0 –0.008 全長 D3 D1 L1 h7 68 78 92 105 140 156 43.5 54 65 80 98 126 40 50 58 66 90 100 ボールスプライン寸法 呼び形番 BNS 1616 BNS 2020 BNS 2525 BNS 3232 BNS 4040 BNS 5050 基本定格荷重 C C0 kN kN 7.1 10.2 15.2 20.5 37.8 60.9 12.6 17.8 25.8 34 60.5 94.5 静的許容 モーメント MA N・m 67.6 118 210 290 687 1340 基本定格トルク CT C0T 外径 フランジ径 全長 N・m N・m D7 D5 L2 68 72 78 105 130 156 50 63 71 80 100 125 31.4 56.8 105 180 418 842 34.3 55.8 103 157 377 768 52 56 62 80 100 120 0 –0.007 0 –0.007 0 –0.007 0 –0.007 MB 0 –0.008 0 –0.008 MC 呼び形番の構成例 静的許容モーメント BNS2525 +600L 呼び形番 11 軸全長 (mmで表す) MA MB B5 H L2 L1 B4 B6 H1 B7 (60° 等配) 6-S1×t1 6-φd S1 t Te φD1φD 3 φD 4 φdp φdb φd φD 6 φD 5 φD φD7 注)U ボールねじ部 P4 P3 ボールスプライン部 ボールスプライン部 単位:mm サポートベアリング ナット慣性 ねじ軸慣性 ボールねじ 基本定格荷重 モーメント モーメント ナット D4 Ca H7 H 32 39 47 58 73 90 5 27.5 9 6 34 11 8 43 12.5 9 55 14 11 68 16.5 12 80 25 B4 B5 C0a Te P1 P2 S t d1 θ° kN kN 2 2 3 3 3 4 60 70 81 91 123 136 25 31 38 48 61 75 M4 M5 M6 M6 M8 M10 12 16 19 19 22 28 4.5 4.5 5.5 6.6 9 11 40 40 40 40 50 50 19.4 26.8 28.2 30 59.3 62.2 19.2 29.3 33.3 39 74.1 83 質量 質量 kg kg/m kg・cm J kg・cm /mm 2 0.48 1.44 3.23 6.74 27.9 58.2 2 3.92×10-4 0.38 9.37×10 -4 2.2×10-3 5.92×10-3 1.43×10-2 3.52×10-2 軸 0.68 1.1 1.74 3.95 6.22 0.8 1.21 1.79 2.96 4.51 7.16 単位:mm サポートベアリング ナット慣性 ボールスプライン ナット 基本定格荷重 モーメント D6 質量 C C0 h7 H1 B6 B7 P3 P4 S1×t1 dS1 U kN kN kg・cm2 kg 39.5 43.5 53 65.5 79.5 99.5 5 6 6 9 11 12 37 48 55 60 74 97 10 12 13 17 23 25 60 64 70 91 113 136 32 36 45 55 68 85 M5×8 M5×8 M6×8 M6×10 M6×10 M10×15 4.5 4.5 4.5 6.6 9 11 5 7 8 10 13 13 12.7 16.2 17.6 20.1 37.2 41.6 11.8 15.5 18 24 42.5 54.1 0.52 0.87 1.72 5.61 14.7 62.5 0.51 0.7 0.93 1.8 3.9 6.7 注) U寸法は六角穴付ボルトのボルト頭からボールねじナット端面までの寸法を示します。 *潤滑 BNS形は、リチウム石けん基グリース2号(AFB-LFグリース)が標準で封入されています。 他のグリースをご希望の場合やグリース封入無しの仕様をご希望の場合は、 THKにお問い合わせください。 12 NS-A(ねじ軸外径 8~40mm) コンパクトタイプ:直線運動 ‘ 45° 4-φd1 (90° 等配) 4-S (90° 等配) 45° 4-φdS1キリ通シφd2ザグリ深サh (90° 等配) P3 P2 ボールスプライン部 (NS 0812A、1015A形) P1 ボールねじ部 (NS 0812A、1015A形) L1 B 5 B4 L2 H t B6 H1 φBE φD Te φD7 r φD1 φD3 φD4φdp φd φD5 2-φd0 ボールねじ部 (NS 0812A、1015A形) 呼び形番 NS 0812A NS 1015A NS 1616A NS 2020A NS 2525A NS 3232A NS 4040A ねじ軸 ねじ軸 リード 外径 内径 ボールスプライン部 (NS 0812A、1015A形) ボールねじ寸法 基本定格荷重 Ca C0a ボール 中心径 外径 谷径 D フランジ径 全長 D3 D4 d db Ph kN kN dp dc g6 D1 L1 h7 H7 8 10 16 20 25 32 40 — 12 15 16 20 25 32 40 1.1 1.7 3.9 6.1 9.1 13 21.4 1.8 2.7 7.2 12.3 19.3 29.8 49.7 8.4 10.5 16.65 20.75 26 33.25 41.75 6.6 8.3 13.7 17.5 21.9 28.3 35.2 32 36 48 56 66 78 100 44 48 64 72 86 103 130 28.5 34.5 40 48 58 72 88 22 26 36 43.5 52 63 79.5 19 23 32 39 47 58 73 — 11 14 18 23 29 ボールスプライン寸法 呼び形番 NS 0812A NS 1015A NS 1616A NS 2020A NS 2525A NS 3232A NS 4040A 基本定格荷重 C C0 kN 1.5 2.8 7.1 10.2 15.2 20.5 37.8 kN MA N・m C0T N・m N・m 2.6 4.9 12.6 17.8 25.8 34 60.5 5.9 15.7 67.6 118 210 290 687 2 3.9 31.4 56.8 105 180 418 2.9 7.8 34.3 55.8 103 157 377 外径 D7 軸全長 (mmで表す) フランジ径 0 D5 -0.2 MB MC 16 21 31 35 42 49 64 静的許容モーメント NS2020A +500L 13 基本定格トルク CT 呼び形番の構成例 呼び形番 静的許容 モーメント MA MB 0 –0.011 0 –0.013 0 –0.013 0 –0.016 0 –0.016 0 –0.016 0 –0.019 32 42 51 58 65 77 100 45° 6-φd1 4-S (90°等配) 45° (60° 等配) 4-φdS1キリ通シφd2ザグリ深サh (90° 等配) P3 P2 ボールスプライン部 (NS 1616A~4040A形) P1 ボールねじ部 (NS 1616A、4040A形) L1 B5 B4 L2 H t B6 φBE φD φD7 r Te φD1φD3φD4 φdp H1 φd φD5 φdb 3-φd0 ボールねじ部 (NS 1616A~4040A形) ボールスプライン部 (NS 1616A~4040A形) 単位:mm サポートベアリング ナット慣性 ねじ軸慣性 ボールねじ ナット 基本定格荷重 モーメント モーメント Ca BE H 19 23 32 39 47 58 73 3 10.5 7 1.5 38 3 10.5 8 1.5 42 6 21 10 2 56 6 21 11 2.5 64 7 25 13 3 75 8 25 14 3 89 10 33 16.5 3 113 B4 B5 Te P1 C0a 軸 質量 質量 P2 S t d1 kN kN kg・cm J kg・cm /mm kg kg/m 14.5 18 25 31 38 48 61 M2.6 M3 M4 M5 M6 M6 M8 10 11.5 13.5 16.5 20 21 24.5 3.4 3.4 4.5 4.5 5.5 6.6 9 0.8 0.9 8.7 9.7 12.7 13.6 21.5 0.5 0.7 10.5 13.4 18.2 22.3 36.8 0.03 0.08 0.35 0.85 2.12 5.42 17.2 3.16×10-5 0.08 0.15 0.31 0.54 0.88 1.39 3.16 0.35 0.52 0.8 1.21 1.79 2.96 4.51 2 2 7.71×10 -5 3.92×10-4 9.37×10-4 2.2×10-3 5.92×10-3 1.43×10-2 単位:mm ボールスプライン ナット 取付穴 全長 給脂穴 L2 25 33 50 63 71 80 100 0 –0.2 0 –0.2 0 –0.3 0 –0.3 0 –0.3 質量 H1 B6 r d0 P3 dS1 d2 h kg 5 6 7 9 9 10 14 7.5 10.5 18 22.5 26.5 30 36 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 1.5 1.5 2 2 3 3 4 24 32 40 45 52 62 82 3.4 4.5 4.5 5.5 5.5 6.6 9 6.5 8 8 9.5 9.5 11 14 3.3 4.4 4.4 5.4 5.4 6.5 8.6 0.04 0.09 0.23 0.33 0.45 0.58 1.46 *潤滑 NS-A形は、リチウム石けん基グリース2号(AFB-LFグリース)が標準で封入されています。 他のグリースをご希望の場合やグリース封入無しの仕様をご希望の場合は、THKにお問い合わせください。 14 NS(ねじ軸外径 16~50mm) 重荷重タイプ:直線運動 (60° 等配) 6-φd1 θ 4-S P2 P1 ボールねじ部 呼び形番 NS 1616 NS 2020 NS 2525 NS 3232 NS 4040 NS 5050 ねじ軸 ねじ軸 リード 外径 内径 ボールねじ寸法 基本定格荷重 ボール Ca C0a 中心径 谷径 外径 フランジ径 全長 D3 d db Ph kN kN dp dc D D1 L1 h7 16 20 25 32 40 50 11 14 18 23 29 36 16 20 25 32 40 50 3.9 6.1 9.1 13 21.4 31.8 7.2 12.3 19.3 29.8 49.7 77.6 16.65 20.75 26 33.25 41.75 52.2 13.7 17.5 21.9 28.3 35.2 44.1 68 78 92 105 140 156 43.5 54 65 80 98 126 40 50 58 66 90 100 52 62 72 80 110 120 0 –0.007 0 –0.007 0 –0.007 0 –0.007 0 –0.008 0 –0.008 ボールスプライン寸法 呼び形番 NS 1616 NS 2020 NS 2525 NS 3232 NS 4040 NS 5050 基本定格荷重 静的許容 モーメント 基本定格トルク C C0 C0T 外径 kN MA N・m CT kN N・m N・m D7 7.1 10.2 15.2 20.5 37.8 60.9 12.6 17.8 25.8 34 60.5 94.5 67.6 118 210 290 687 1340 31.4 56.9 105 180 419 842 34.3 55.9 103 157 377 769 MB MC 呼び形番の構成例 静的許容モーメント NS2525 +600L 呼び形番 15 軸全長 (mmで表す) MA MB 31 35 42 49 64 80 0 –0.013 0 –0.016 0 –0.016 0 –0.016 0 –0.019 0 –0.019 L1 B5 (90° 等配) 4-φdS1キリ通シφd2ザグリ深サh L2 B4 H B 6 H1 t 45° Te 45° r φD7 φD φD1 φD3 φD4φdp φdb φd φD5 3-φd0 P3 ボールねじ部 ボールスプライン部 ボールスプライン部 単位:mm サポートベアリング ナット慣性 ねじ軸慣性 ボールねじ 基本定格荷重 モーメント モーメント ナット D4 H7 H B4 B5 32 39 47 58 73 90 5 27.5 9 6 34 11 8 43 12.5 9 55 14 11 68 16.5 12 80 25 Ca C0a Te P1 P2 S t d1 θ° kN kN 2 2 3 3 3 4 60 70 81 91 123 136 25 31 38 48 61 75 M4 M5 M6 M6 M8 M10 12 16 19 19 22 28 4.5 4.5 5.5 6.6 9 11 40 40 40 40 50 50 19.4 26.8 28.2 30 59.3 62.2 19.2 29.3 33.3 39 74.1 83 kg・cm2 J kg・cm2/mm 0.48 1.44 3.23 6.74 27.9 58.2 質量 質量 kg kg/m 3.92×10-4 0.38 9.37×10-4 0.68 2.2×10-3 5.92×10 -3 1.43×10-2 3.52×10-2 軸 1.1 1.74 3.95 6.22 0.8 1.21 1.79 2.96 4.51 7.16 単位:mm ボールスプライン ナット 取付穴 フランジ径 全長 D5 L2 51 58 65 77 100 124 50 63 71 80 100 125 給脂穴 0 –0.2 0 –0.2 0 –0.3 0 –0.3 0 –0.3 0 –0.3 質量 H1 B6 r d0 P3 dS1 d2 h kg 7 9 9 10 14 16 18 22.5 26.5 30 36 46.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 1 2 2 3 3 4 4 40 45 52 62 82 102 4.5 5.5 5.5 6.6 9 11 8 9.5 9.5 11 14 17.5 4.4 5.4 5.4 6.5 8.6 11 0.23 0.33 0.45 0.58 1.46 2.76 *潤滑 NS形は、リチウム石けん基グリース2号(AFB-LFグリース)が標準で封入されています。 他のグリースをご希望の場合やグリース封入無しの仕様をご希望の場合は、 THKにお問い合わせください。 16 ●静的安全係数 ボールねじ・スプラインに振動や衝撃荷重が作用する場合、安全な使用に適しているかを、静的安全係数にて 確認します。 ボールねじ・スプラインの静的安全係数は、ボールねじ部とボールスプライン部のそれぞれを算出して確認し ます。静的安全係数は、次式より求められます。 【ボールねじ部】 Famax = C0a fS ……… (27) Famax:許容軸方向荷重 C0a :基本静定格荷重※ fS :静的安全係数 (kN) (kN) (表5参照) 【ボールスプライン部】 fs = C0 P fS :静的安全係数 C0 :基本静定格荷重※ P :計算荷重 (表5参照) (kN) (kN) 表5 静的安全係数(fS) 使用機械 一般産業機械 工作機械 荷 重 条 件 fSの下限 振動・衝撃のない場合 1.0∼3.5 振動・衝撃が作用する場合 2.0∼5.0 振動・衝撃のない場合 1.0∼4.0 振動・衝撃が作用する場合 2.5∼7.0 ※基本静定格荷重(C0a、C0)とは、最大応力を受けている接触部において、ボールの永久変形量と転動溝の永久変形量との和が、 ボールの直径の0.0001倍になるような、方向と大きさの一定した静止荷重を言います。ボールねじでは軸方向荷重、ボールスプ ラインではラジアル荷重で定義してあります。 17 ●寿命検討 ボールねじ・スプラインの寿命 ボールねじ・スプラインが外部荷重を受けて運動する場合、転動溝やボールにはたえず繰り返し応力が作用 し、限界に達すると、転動溝は疲れ破損し、表面の一部がうろこ状にはく離します。これをフレーキングと呼ん でいます。ボールねじ・スプラインの寿命は、転動溝あるいはボールのいずれかに材料の転がり疲れによる最 初のフレーキングが発生するまでの総回転数をいいます。 ボールねじ・スプラインの寿命は、同じように製作されたものを同一運動条件で使用しても、バラツキがあり ます。このためボールねじ・スプラインの寿命を求める目安として、つぎのように定義された定格寿命を使用 します。 定格寿命とは、一群の同じボールねじ・スプラインを同じ条件で個々に運動させたとき、そのうちの90%がフ レーキング(金属表面のうろこ状のはく離)をおこすことなく到達できる総回転数、総走行距離をいいます。 ボールねじ・スプラインの定格寿命は、 ボールねじ部とボールスプライン部のそれぞれを算出して確認します。 定格寿命は、次式より求められます。 定格寿命計算【ボールねじ部】 ボールねじの定格寿命は基本動定格荷重(Ca)と負荷軸方向荷重から求められます。 ●定格寿命(総回転数) L= ( Ca fW•Fa 表6 荷重係数(fW) ) 3 6 10 L Ca Fa fw :定格寿命(総回転数)(rev) 振動・衝撃 :基本動定格荷重 (N) :負荷軸方向荷重 (N) ※ :荷重係数 (表6参照) 微 小 中 大 速度(V) fW 微速の場合 V≦0.25m/s 1∼1.2 低速の場合 0.25<V≦1m/s 中速の場合 1<V≦2m/s 高速の場合 V>2m/s 1.2∼1.5 1.5∼2 2∼3.5 ※基本動定格荷重(Ca)は、ボールねじが荷重を受けて運動する場合の寿命の算出に使用します。基本動定格荷重(Ca)とは、一群 の同じボールねじを個々に運動させたとき、定格寿命がL=106revとなるような、方向と大きさの変動しない荷重をいいます。 (基本動定格荷重(Ca)は、寸法表中に記載してあります。) ※定格寿命は、良好な潤滑が確保でき、理想的な取付条件で組立てることを前提に荷重計算を行い算出しております。取付部材の 精度および変形によっては寿命に影響を与える恐れがあります。 ●寿命時間 毎分回転数が求められている場合、定格寿命(L)から寿命時間が求められます。 Lh = L 60 N = 2 L Ph 60 n ℓS Lh N n Ph :寿命時間 (h) :ボールねじのリード (mm) ℓS :ストローク長さ (mm) :毎分回転数 (min-1) :毎分往復数 (min-1) ●走行寿命 定格寿命 (L)とボールねじのリードから走行寿命が求められます。 LS = L Ph 6 10 LS :走行寿命 Ph :ボールねじのリード (km) (mm) 18 定格寿命計算【ボールスプライン部】 ボールスプラインの定格寿命は、トルクを負荷しながら運動する場合は基本動定格トルク(CT)と計算負荷ト ルクから求め、 ラジアル荷重を負荷しながら運動する場合は基本動定格荷重(C)と計算ラジアル荷重からそれ ぞれ求められます。 ●トルク負荷の場合 L= fT • fC CT • fW TC 3 50 ●ラジアル荷重負荷の場合 L= C fT • fC • fW PC 3 50 L :定格寿命 ………( CT7):基本動定格トルク TC :計算負荷トルク C :基本動定格荷重 PC :計算ラジアル荷重 fT :温度係数 ………( fC 8):接触係数 fW :荷重係数 (km) (N・m) (N・m) (N) (N) ●寿命時間の算出 前記の式で定格寿命(L)が求められるとストローク長さと毎分往復回数が一定の場合、寿命時間は(11)式に より求められます。 2 3 10 n1 60 ………(11) Lh :寿命時間 ℓS :ストローク長さ n1 :毎分往復回数 fT:温度係数 1.0 ボールスプラインの使用環境が 100 ℃をこえるような高 0.9 温の場合は、悪影響を考慮して図2の温度係数を乗じます。 また、ボールスプラインも高温対応の製品にする必要があ りますのでご注意ください。 注) 使用環境温度が80℃をこえる場合は、シール、リテーナの材 質を高温仕様に変更する必要がありますのでTHKにお問い 温度係数 fT Lh = L ℓS (h) (m) (min-1) 0.8 0.7 0.6 0.5 100 合わせください。 150 200 転動溝温度(℃) 図2 温度係数 (fT) fC:接触係数 表7 接触係数 (fC) 直動案内をするスプラインナットを密着状態で使用する場 密着時のスプラインナット数 接触係数fC 合、モーメント荷重や取付面精度が影響して均一な荷重分 2 0.81 布を得ることが難しくなります。このために複数のスプラ 3 0.72 インナットを密着使用する場合は、 表7の接触係数を基本定 4 0.66 5 0.61 格荷重 (C) ( 、C0) に乗じてください。 注) 大型の装置で不均一な荷重分布が予想される場合は表5の接 通常使用 1 触係数を考慮してください。 fW:荷重係数 一般的に往復運動をする機械は、運転中に振動や衝撃を伴 振動・衝撃 速度(V) fW うものが多く、特に高速運転時に発生する振動や、常時繰 微 微速の場合 V≦0.25m/s 1∼1.2 返される起動停止時の衝撃などのすべてを正確に求める ことは困難です。実際にボールスプラインに作用する荷重 19 表8 荷重係数 (fW) 小 が得られない場合や、速度、振動の影響が大きい場合は、経 中 験的に得られた表8の荷重係数を基本定格荷重( C)、 ( C 0) 大 に除してください。 低速の場合 0.25<V≦1m/s 中速の場合 1<V≦2m/s 高速の場合 V>2m/s 1.2∼1.5 1.5∼2 2∼3.5 ●潤滑 ボールねじ・スプラインを使用する際は、 必ず良好な潤滑をする必要があります。 無給脂のままでの走行や、走行中に潤滑剤がなくなると、ボールおよびボール転動溝の摩耗が増加し、早期寿 命の原因となります。 潤滑剤には次の役割があります。 1)走行部の摩擦を小さくして焼付きを防ぎ、摩耗を減らす。 2)転がり面に油膜を形成させ、表面に働く応力を緩和させ、転がり寿命を長くする。 3)金属表面を油膜で覆い、さびの発生を防ぐ。 ボールねじ・スプラインの機能を十分に発揮させるためには、使用条件に応じた潤滑および給脂が必要です。 (AFB-LFグリース)が標準で封入されています。 ボールねじ・スプラインは、 リチウム石けん基グリース2号 ●防錆 錆は水 (水蒸気含む) と酸素がある環境ならば、どこでも起こりえる現象です。 ボールねじ・スプラインに錆が発生すると、錆の箇所が剥がれ異物となりボールねじ・スプラインに悪影響を 与えるほか、潤滑剤の機能低下を促し、 早期破損の原因となります。 錆びやすい環境としては、水のかかる箇所、屋外での使用、海上(近く)での使用などがあります。 ボールねじ・スプラインは、使用環境により防錆処理を施すことが必要となります。防錆処理については、THK にお問い合わせください。 表面処理 特長 外観 工業用の硬質クロムメッキに相当し、 マルテンサイト AP-HC 系ステンレス鋼とほぼ同等の耐食性が得られます。 また、皮膜硬さが 750HV 以上と非常に硬いため耐 摩耗性に優れています。 耐食性の向上を目的とした工業用の黒クロム皮膜 AP-C 処理で、マルテンサイト系ステンレス鋼に比べ低コ ストで、 それ以上の耐食性が得られます。 黒クロム皮膜処理+特殊フッ素樹脂コーティング AP-CF の複合処理で高い耐食性を要求される場合に適し ています。 転動溝に表面処理を施した製品を使用される場合は安全係数を高めに設定してください。 20 ●組付例 BNS形の組付例 プーリ シール サポート ベアリング サポート ベアリング ボール ねじナット スプライン外筒 シール 軸 ●ボールねじナットとスプ ライン外筒の入力用プー リを外ー外に組付けた例。 ハウジングの長さは最小 プーリ プーリ ●ボールねじナット用 プーリをハウジング内 に組付けた例。 におさえられる。 NS形の組付例 プーリ シール サポート ベアリング ボール ねじナット 軸 スプライン外筒 プーリ ●ボールねじナット用プー リをハウジングの外に組 付けた例。 ハウジングの長さは最小 ●ボールねじナット用 プーリをハウジング内 に組付けた例。 におさえられる。 ●使用例 (BNS形) プーリ ボールねじナット 軸 ストローク ボールねじ入力モータ スプライン入力モータ サポートベアリング プーリ チャック ストローク スプライン外筒 スカラロボットのZ軸 21 ●ボールねじ・スプライン 取扱い上の注意事項 【取扱い】 (1)重量(20kg以上)のある製品を運搬する際は、 2人以上または運搬器具を使用しておこなってください。けがや破損 の原因となります。 (2)各部を分解しないでください。機能が損失する原因となります。 (3)軸およびナットを傾けますと、自重で落下する場合がありますのでご注意ください。 (4)落下させたり、叩いたりしないでください。けがや破損の原因となります。また、衝撃を与えた場合、外観に破損が 見られなくとも機能が損失する可能性があります。 (5)組立時には、 ナットを軸から抜かないように作業をおこなってください。 (6)製品を扱う場合は、必要に応じて保護手袋、 安全靴等を着用して安全を確保してください。 【使用上の注意】 (1)切り粉やクーラントなど異物の流入のないようご注意ください。 破損の原因となります。 (2)切り粉、クーラント、腐食性のある溶剤、水などが製品内部に流入するような環境下で使用される場合は、ジャバラ またはカバー等により製品への流入を避けてください。 (3)80℃を超えての使用は避けてください。耐熱仕様を除き、この温度を超えると樹脂、ゴム部品が変形、損傷する恐 れがあります。 (4)切り粉などの異物が付着した場合は、洗浄した後、 潤滑剤を再封入してください。 (5)微揺動の場合は、転動溝とボールの接触面に油膜が形成されにくく、フレッチングを生じることがありますので耐 フレッチング性に優れたグリースをご使用ください。また、定期的にナット1回転程度の動作を加えることにより 転動溝とボールに油膜を形成させることを推奨します。 (6)製品に位置決め部品(ピン、キー等)を無理に打ち込まないでください。転動溝に圧痕が生じ機能を損失する原因と なります。 (7)軸の支持部とナットの芯違いや倒れがあると極端に寿命が短くなる場合がありますので、取付部品、組付精度には 十分ご注意ください。 (8)ボールがナットから脱落した場合は、そのまま使用せずTHKまでお問い合わせください。 (9)縦軸に使用される場合は、落下防止の安全機構を追加する等の対処をしてください。ナットが自重で落下する恐れ があります。 (10)許容回転数をこえての使用はしないでください。部品の破損や事故につながります。使用回転数は弊社の仕様範 囲内でお願いします。 (11)ナットをオーバーランさせないでください。ボールの脱落、循環部品の損傷、ボール転動溝に圧痕等を発生させ、 作動不良を起こすことがあります。また、その状態での継続使用の場合、早期摩耗、循環部品の破損につながるこ とがあります。 (12)取付部材の剛性不足および取付面精度が悪いと、ボールねじ・スプラインに予期せぬ荷重が作用し、早期破損の原 因となります。 したがって、ハウジングやベースの剛性、 精度について十分検討ください。 【潤滑】 (1)防錆油をよく拭き取り、潤滑剤を封入してからお使いください。 (2)異なる潤滑剤を混合しての使用は避けてください。増ちょう剤が同種類のグリースでも、添加剤などが異なること により、 お互いに悪影響を及ぼす恐れがあります。 (3)常に振動が作用する箇所、クリーンルーム、真空、低温、高温など特殊環境下で使用される場合は、仕様、環境に適し たグリースをご使用ください。 (4)グリースニップル、油穴が付いていない製品を潤滑する場合には、転動溝に直接潤滑剤を塗布し、内部にグリース が入るよう慣らしストロークを数度おこなってください。 (5)温度によりグリースのちょう度は変化します。ちょう度の変化によってボールねじ・スプラインのトルクも変化し ますのでご注意ください。 (6)給脂後はグリースの攪拌抵抗によりボールねじ・スプラインの回転トルクが増大する可能性があります。必ず慣ら し運転をおこない、グリースを十分なじませてから、 機械の運転をおこなってください。 (7)給脂直後は余分なグリースが周囲に飛び散る可能性がありますので、 必要に応じて拭き取ってご使用ください。 (8)グリースは使用時間とともに性状は劣化し潤滑性能は低下します。使用頻度に応じたグリース点検と補給が必要 です。 (9)使用条件や使用環境により給脂間隔が異なりますが、走行距離100km(3∼6ヶ月)を目安に給脂してください。最 終的な給脂間隔、量は実機にて設定願います。 (10)取付け姿勢やナットの給油口によっては、潤滑油が廻らず潤滑不良となる恐れがありますので、設計時に十分ご 検討ください。 (11)ボールねじ・スプラインを使用する際には、良好な潤滑をする必要があります。無給脂のままで使用すると、転が り部の摩耗が増加し、 早期寿命の原因となる場合があります。 【保管】 ボールねじ・スプラインは、 弊社の梱包および荷姿で、 高温、 低温、 多湿を避け、 水平な状態で室内に保管してください。 長期間保管された製品は内部の潤滑剤が経時劣化していることがありますので、潤滑剤を再給脂してからご使用くだ さい。 【廃棄】 製品を処分する場合は産業廃棄物として適切な廃棄処置をおこなってください。 22 ボールねじ・スプラインBNS/NS J15 J15 ●本カタログ記載の図・写真と実際の製品とでは異なる場合があります。 ●改良のため予告なしに外観、仕様等変更することがありますので、 ご採用の時は事前にお問い合わせください。 ●カタログの制作には慎重を期しておりますが、誤字・脱字等により生じた損害については、責任を負いかねますのでご了承ください。 ●弊社製品・技術の輸出及び輸出の為の販売につきましては、外国為替及び外国貿易法、及びその他の法令の遵守を基本方針としております。 尚、弊社製品の単品での輸出については、予めご相談ください。 無断転載を禁ずる Global site : http:/ /www.thk.com/ 東日本第一営業統括部 東 京 支 店 TEL 03(5434)0341 FAX 03(5434)0345 東日本第一営業統括部 上 野 支 店 TEL 03(5812)2071 FAX 03(3832)3051 東 (5434) (5434) 川京 越 支 店 TEL 03 049 (224)0341 7180 FAX 03 049 (225)0345 3187 上 (5812) 2071 FAX 022 03(3832) 3051 仙野 台 支 店 TEL 03 022 (206)1301 (206)1305 川 越 支 店 TEL 049 秋田営業所 018(224) (892)7180 6061 FAX 049 018(225) (839)3187 9560 仙 台 支 店 TEL 022 宇都宮支店 028(206) (683)1301 2225 FAX 022 028(206) (663)1305 4113 秋田営業所 (892) (839) 長 岡 支 店 TEL 018 0258 (37)6061 1011 FAX 018 0258 (37)9560 0853 宇都宮支店 日 立 支 店 TEL 028 029(683) (271)2225 9311 FAX 028 029(663) (271)4113 9313 長 岡 支 店 TEL 0258(37)1011 FAX 0258(37)0853 日 立 支 店 TEL 029(271)9311 FAX 029(271)9313 東日本第二営業統括部 東日本OFC TEL 046(228)4070 FAX 046(228)4077 東日本第二営業統括部 八王子支店 TEL 042(645)8101 FAX 042(646)0509 東日本OFC 厚 木 支 店 TEL 046(228) (229)4070 0808 FAX 046(228) (229)4077 0809 八王子支店 静 岡 支 店 TEL 042 054(645) (251)8101 8261 FAX 042 054(646) (251)0509 8265 厚 木 支 店 TEL 046 沼津営業所 055(229) (924)0808 4001 FAX 046 055(229) (923)0809 4854 静 浜岡 松 支 店 TEL 054 053(251) (413)8261 7871 FAX 054 053(251) (413)8265 7874 沼津営業所 甲 府 支 店 TEL 055(924) (273)4001 6827 FAX 055(923) (273)4854 1159 浜 (413) (413) 諏松 訪 支 店 TEL 053 0266 (53)7871 1144 FAX 053 0266 (53)7874 1146 甲 府 支 店 TEL 055 (273) (273) 上田営業所 0268 (23)6827 8506 FAX 055 0268 (23)1159 8507 諏 訪 支 店 TEL 0266(53)1144 FAX 0266(53)1146 上田営業所 TEL 0268(23)8506 FAX 0268(23)8507 ※東日本OFCは八王子・厚木支店エリアのお客様が 対象となります。それ以外のエリアのお客様は各 ※東日本OFCは八王子・厚木支店エリアのお客様が 支店・営業所へお問い合わせ下さい。 対象となります。それ以外のエリアのお客様は各 支店・営業所へお問い合わせ下さい。 Global site : http:/ /www.thk.com/ 中部営業統括部 中 部 O F C TEL 052(857)0311 中部営業統括部 名古屋支店 TEL 052(883)0851 中 C TEL 052 (857) 0311 豊部 田O 支F店 0566 (82)3007 名古屋支店 (883) 小 牧 支 店 TEL 052 0568 (72)0851 2031 豊 (82)3007 金田 沢 支 店 TEL 0566 076(238) 6158 小 牧 支 店 TEL 0568(72)2031 金 沢 支 店 TEL 076(238)6158 西日本第一営業統括部 西日本OFC TEL 077(553)6301 西日本第一営業統括部 大 阪 支 店 TEL 06(6222)8211 西日本OFC 京 滋 支 店 TEL 077(553)6301 2431 大 (6222) 神阪 戸 支 店 TEL 06 078 (325)8211 3621 京 滋 支 店 TEL 077(553)2431 神 戸 支 店 TEL 078(325)3621 FAX 052(857)0315 FAX 052(883)0855 FAX 0566 052(857) (82)0315 3870 FAX 052 (883) 0568 (73)0855 1894 FAX 0566 (82)0246 3870 076(238) FAX 0568(73)1894 FAX 076(238)0246 FAX 077(553)6341 FAX 06(6222)8212 FAX 077(553)6341 2421 FAX 06 (6222) 078 (325)8212 3622 FAX 077(553)2421 FAX 078(325)3622 西日本第二営業統括部 西日本OFC TEL 077(553)6510 西日本第二営業統括部 福 岡 支 店 TEL 092(474)4471 西日本OFC 広 島 支 店 TEL 077 082(553) (568)6510 4315 福岡 山 支 店 TEL 092 084(474) (973)4471 1501 広 松島 山 支 店 TEL 082 089(568) (913)4315 5505 福 山 支 店 TEL 084 徳島営業所 088(973) (638)1501 0100 松 熊山 本 支 店 TEL 089 096(913) (212)5505 3630 徳島営業所 TEL 088(638)0100 熊 本 支 店 TEL 096(212)3630 海外営業統括部 TEL 03(5434)0351 海外営業統括部 TEL 03(5434)0351 FAX 077(553)6441 FAX 092(474)5429 FAX 077 082(553) (568)6441 4325 FAX 092 084(474) (973)5429 1502 FAX 082 089(568) (913)4325 5507 FAX 084 088(973) (638)1502 0101 FAX 089 096(913) (212)5507 3633 FAX 088(638)0101 FAX 096(212)3633 FAX 03(5434)0353 FAX 03(5434)0353 【製品・技術に関するお問い合わせ先】 テクノセンター 応用技術統括部 【製品・技術に関するお問い合わせ先】 〒144-0033 東京都大田区東糀谷4-9-16 TEL ノセンター 応用技術統括部 03(5735)0225 テク FAX 03(5735)0273 〒144-0033 東京都大田区東糀谷4-9-16 TEL 03(5735)0225 FAX 03(5735)0273 ※OFC=オーダーフルフィルメントセンター 価格・納期・製品等お問い合わせ先 ※OFC=オーダーフルフィルメントセンター 価格・納期・製品等お問い合わせ先 ©THK CO., LTD. 201511010 J15 Printed in Japan ©THK CO., LTD. 201511010 J15 Printed in Japan
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