総務省における「IoT、AI、ロボット」 に関する取組について 平成28年2月18日 総 務 省 情報通信審議会 「IoT/ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策の在り方」 第一次中間答申(昨年12月)の概要及び今後の取組 1 目指すべき方向性 飛躍的に増大するデータの利活用とそれによる価値の創造 世界最高水準のICT基盤(「データ」「人材」「ネット ワーク」) 新たなサービスにより投資・雇 用が生まれ、各地域が活性化す る「第4次産業革命」の実現 具体的な課題例と取組 課題① データ利活用 課題② サービスの質 データの取扱いに関する ルールの整備等によって、 イノベーションを生み出す 日本ならではの「安全・安心」 で「高品質」なIoTサービス を実現する テストベッドによる新 たな事業の創出 サイバーセキュリティに関 する演習体制の整備 新たな人材の育成 データ利活用ルール 課題③ インフラの質 多様なデータを支える柔軟で 効率的なネットワーク・インフラ を整備する 今国会に法案提出 ネットワーク投資の促進 次の成長戦略に反映 国際標準化の推進 G7会合へインプット 情報通信審議会への諮問 「IoT/ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策の在り方」 1.背景・問題意識 (1)IoT/ビッグデータ時代が到来し、多種多量に収集されるデータの利活用が新しい価値を創造。その成否が、 国際競争力・社会的課題の解決のみならず、生産性の向上や成長分野への投資を通じた雇用の創出にとって決定的に重要。 (2)こうした経営革新・社会変革を実現するため、IoT/データのオープン化、プライバシー・セキュリティへの対応等の課題を 解決するとともに、IoT時代に即したネットワークの在り方、国際的なルールづくりについて集中的に検討する必要。 情報通信審議会 情報通信政策部会 IoT政策委員会 委員 2.情報通信審議会における検討 村井 純 慶應義塾大学環境情報学部長・教授 (1)総務省は、平成27年9月25日、IoT/ビッグデータ 時代に向けた新たな情報通信政策の在り方について、 情報通信審議会に諮問。 谷川 史郎 株式会社野村総合研究所 理事長 森川 博之 東京大学先端科学技術研究センター 教授 青野 慶久 サイボウズ株式会社 代表取締役社長 (2)情報通信政策部会の下に「IoT政策委員会」を新設。 阿部 展久 株式会社みずほフィナンシャルグループ インキュベーションPT PT長 猪子 寿之 チームラボ株式会社 代表取締役社長 岩田 一政 公益社団法人日本経済研究センター 理事長 (主査:村井 純 慶応義塾大学環境情報学部長兼教授) 3.検討スケジュール (1)平成27年12月14日に中間答申 (2)平成28年春に「中間取りまとめ」を予定。 4.アウトプット (1)必要に応じて、制度整備・予算等に反映。 (2)来年4月に高松で開催されるG7情報通信大臣会合 及びG7伊勢志摩サミットに反映。 内永 ゆか子 栄藤 稔 加賀 邦明 加藤 百合子 NPO法人J-Win 理事長 株式会社NTTドコモ 執行役員 株式会社地球快適化インスティテュート 代表取締役社長 株式会社エムスクエア・ラボ 代表取締役社長 越塚 登 東京大学大学院情報学環 教授 砂田 薫 国際大学GLOCOM 主幹研究員・准教授 竹村 詠美 玉置 肇 光行 恵司 宮坂 学 Peatix Inc. 共同創業者 株式会社ファーストリテイリング 執行役員 株式会社デンソー 情報企画部 部長 ヤフー株式会社 代表取締役社長 2 3 IoT推進コンソーシアムの概要 IoT/ビッグデータ/人工知能時代に対応し、企業・業種の枠を超えて産学官で利活用を促進するため、民主導の組織として「IoT推進コ ンソーシアム」を設立。(平成27年10月23日(金)に設立総会を開催。) 技術開発、利活用、政策課題の解決に向けた提言等を実施。 総 会 会長 副会長 会長 村井 純 慶應義塾大学 環境情報学部長兼教授 鵜浦 博夫 日本電信電話株式会社 代表取締役社長 中西 宏明 株式会社日立製作所 執行役会長兼CEO 副会長 運営委員会 (15名) 運営委員会メンバー 大久保 秀之 越塚 登 小柴 満信 齊藤 裕 坂内 正夫 志賀 俊之 篠原 弘道 技術開発WG (スマートIoT推進フォーラム) ネットワーク等のIoT関連技術 の開発・実証、標準化等 委員長 村井 純 慶應義塾大学 環境情報学部長兼教授 三菱電機株式会社 代表執行役 東京大学大学院 教授 JSR株式会社 社長 株式会社日立製作所 副社長 情報通信研究機構 理事長 産業革新機構 会長(CEO) 日本電信電話株式会社 副社長 先進的モデル事業推進WG (IoT推進ラボ) 先進的なモデル事業の創出、規 制改革等の環境整備 須藤 修 堂元 光 徳田 英幸 野原 佐和子 程 近智 林 いづみ 松尾 豊 東京大学大学院 教授 日本放送協会 副会長 慶應義塾大学大学院 教授 イプシ・マーケティング研究所 社長 アクセンチュア株式会社 会長 弁護士 東京大学 准教授 IoTセキュリティWG IoT機器のネット接続に 関するガイドラインの検討等 協力 協力 総務省、経済産業省 等 データ流通促進WG データ流通のニーズの高い分 野の課題検討等 4 IoT推進コンソーシアム 各WGの取組状況等 技術開発WG (スマートIoT推進 フォーラム) 先進的モデル事業 推進WG (IoT推進ラボ) IoTセキュリティWG データ流通促進WG 目 的 先進的な技術開発、実証、 標準化を推進し、多様な サービスを実現。 資金支援や規制改革等を 通じ、先進的なIoTサービ スを実現。 IoTのセキュリティを確保し、 国民が安全で安心して暮ら せる社会を実現。 企業間のデータ流通時に生 じる課題を抽出・検討し、 データ流通を促進。 テーマ 技術開発・実証 テストベッドの活用 国際標準化 企業連携支援 資金支援 規制改革支援 IoT特有の性質に注目 したセキュリティガイドラ インの策定 事例に即した検討 企業間のデータ取引に 関するルール検討 昨年12月 第1回会合 3月4日 第1回合同 作業部会 3月~ プロジェクト実施 昨年10月 第1回会合 1月 企業連携イベント 3月 資金支援イベント 1月 第1回会合 春頃 第2回会合 5月頃 ガイドライン公表 1月 第1回会合 2月 第2回会合 3月頃 論点整理 スケジュール 成果案 技術開発・標準化戦略を策 定し、重点分野における技術 開発や実証を推進。 (例) スマートシティ・ハウス ネットワーク制御ロボット・車 スマート農業 等 個別プロジェクトを選定し、 事業化を支援。 (例) 製造 観光 等 IoT機器等の設計・製造・ 構成・管理及びIoT機器 の通信ネットワークへの接 続に係る セキュリティガイドラインの 策定。 データ特性に応じた契約条項 やデータの権利帰属の考え方 等を整理。 (例) プローブ情報 スマホアプリの移動情報 等 AI・脳研究分野等の先端技術分野のプロジェクト推進方策の検討 5 ~情報通信審議会 技術戦略委員会における検討について~ GDP600兆円の強い経済実現に向けて、ICTの中でも、IoT/ビッグデータをもとに新しい知識や価値を創造 する技術について重点的に検討を進めていくことが必要。 生産性革命・未来社会の実現を図るために、特に重要となる①人工知能、②自動制御・自動走行等の技術 課題について具体的推な進方策を検討(情報通信審議会 技術戦略委員会 AI・脳研究WG、先端技術WGを設置)。 ① 人工知能 小型ロボット等のIoT機器にも搭載可能な 超小型かつ省電力で自ら学習する高性能な 次世代人工知能(AI)の実現を目指す。 ビッグデータから知能 を創造する研究 融合 脳機能に学び知能を 創造する研究 次世代人工知能(AI)の実現 環境・状況・制約を認知して、省電力で 自ら学習する高性能な人工知能の実現が期待 現在の人工知能研究 脳科学の知見 (ディープラーニング、 ニューラルネットワーク) (脳活動と知覚・行動 との関係の解明) 融合 ② 自動制御・自動走行 安全・安心な生活や多様な経済活動の生産性向上を 図るため、自動走行技術を実装した自律型モビリティ システム※の実現を目指す。(※電気自動車、支援ロボット、ドローン等) 電気自動車、 統合 情報の伝送遅延を 最小化した次世代 支援ロボット、 IoTネットワーク ドローン 等 統合 リアルタイムに 更新される高度 地図データベース 自律型モビリティシステムの実現 高度地図データベースと情報の伝送遅延を最小化した 次世代IoTネットワーク等による自律型モビリティ社会の実現が期待 各種の自律型モビリティ システム(電気自動車、 電動車いす等) 自動走行技術等の社会実装を加速化し、ITSをより高度化 安全・安心で快適な社会の実現 過疎地向け電気自動車 どうしたい・どうありたいかを 話す・考える・身振り手振りで伝えると コンピュータは自分で必要な知識・情報を 学び、考え、人を支援。 多様な応用分野 (ロボット、ドローン等) 荷物運搬用自動飛行ドローン 効率の良い通信方式により、 高度地図情報のリアルタイム更新・配信 IoT時代におけるイノベーションに向けた取組 ロボット(ドローン等) 事例 6 自動走行 ALSOK等 事例 トヨタ自動車等 高層ビルディング建設現 場で鉄骨の施工状況を 確認し、建設現場の安全 性を担保 高速道路で行った自動 走行デモ。センサー情報 と高精細地図を突き合 わせて、経路を判断 総務省における取組 《ICTサービスの将来動向を踏まえた諸課題への対応》 「近未来におけるICTサービスの諸課題展望セッション」において、今後重要となるテーマごとに予想される課題を整理 ドローン、コミュニケーションロボットなどの様々なモノや、製造・建設、農業など様々な分野を対象に議論 「「ドローン」による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」の策定 《自動走行に関する技術開発(「自律型モビリティシステムの開発・実証」平成28年度9.8億円)》 緊急時の自動停止等の安全・安心対策技術 リアルタイムに情報が更新される高精細地図により、高精度の移動を可能とする技術 《ドローン等の更なる利活用に向けて必要となる制度整備(未来投資に向けた官民対話における総務大臣方針(昨年11月))》 ドローンを含むロボットにおける高度な電波利用に関する環境整備に向けて、所要の制度整備を今夏までに措置予定。 「情報通信審議会」において、ドローンの操作等に用いる周波数帯の拡大や電波の出力の引き上げを検討中。 携帯電話の上空利用に係る技術上・運用上の課題等を整理し、実現に向けた対応方針を検討中。 AIネットワーク化検討会議 7 (正式名称:ICTインテリジェント化影響評価検討会議) 1 目的 AIネットワーク化(ICTインテリジェント化)に関し、最新の動向と展望を踏まえ、目指すべき 社会像及びその基本理念を検討するとともに、インパクトスタディ及びリスクスタディを行い、 当面の課題を整理することを目的とする。 2 検討体制 3 スケジュール 【座長】 須藤 修 東京大学大学院情報学環教授 2月2日 【顧問】 村井 純 慶應義塾大学環境情報学部長 5月中(目途) 最終報告書取りまとめ 【構成員】 理工学系及び人文・社会科学系の 有識者36人(座長及び顧問を含む。) 第1回会合 【参考】4月29日・30日 G7香川・高松情報通信大臣会合 4 当面の課題(例) ○研究開発の原則・基本指針の策定 ○消費者等の保護 ○イノベーティブかつ競争的なエコシステムの確保 ○セーフティネットの整備 ○データ及びコンテンツに関する制度的課題 ○社会の基本ルールに関する検討 ○セキュリティの確保 ○ネットワークAI(インテリジェントICT)に関する ガバナンスの在り方 ○情報通信ネットワークの高度化の加速
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