はじめに 「2016 年度入試 東京大学推薦入試・京都大学特色入試」について

平成 28 年 2 月 16 日
進 路 指 導 部
はじめに
2月も中旬に入りました。67回生が基町高校に登校するのもあと数日となりました。
さて、高校生までは学年については「○年生」と言います。しかし、大学生では私は「○年生」ではなく、
「○回生」と数えていました。Jタウン研究所という機関が、「大学の『学年』、どう数える?」をテーマに、
都道府県別のアンケート調査を行った(総投票数 1685 票、2015 年 11 月 19 日~16 年 1 月 13 日)ところ、以下
のような結果になったそうです。
全投票をあわせた数値は、「1 年生、2 年生...」が 1023 票(60.7%)、3人に2人は「○年生」と数えると
のこと。「1 回生、2 回生...」は 615 票(36.5%)で、約3分の1強が「○回生」と呼んでいます。
北海道 (83.9%)、青森県(90%)、岩手県(83.3%)、宮城県(80%)など、北日本の各県では、「1 年
生、2 年生...」率が高く、栃木県(92.9%)、群馬県(88.2%)、埼玉県(91.1%)、千葉県(87%)など、
関東各県も同様です。ちなみに東京都は 60.9%です。
一方、「1 回生、2 回生...」と数える地域は、関西と四国にかたまっています。京都府(88.6%)、大阪府
(78.4%)、兵庫県(85.1%)、奈良県(80%)と、近畿地方の「1 回生、2 回生...」率は圧倒的に高いよう
です。
私は関西の大学に通っていましたから、「○回生」と呼ぶのに何の違和感もありませんでしたが、こんなと
ころにも地域による文化の違いを見いだすことができます。
「2016 年度入試 東京大学推薦入試・京都大学特色入試」について
2月7日に東京大学推薦入試、10日に京都大学特色入試の発表がありました。結果は以下の通りでした。
(1)東京大学推薦入試
〔学部別合格者数〕
学部・学科
法 学 部
経 済 学 部
文 学 部
教 育 学 部
教 養 学 部
工 学 部
理 学 部
農 学 部
薬 学 部
医学部医学科
医学部健康総合科学科
計
募集人員
10人程度
10人程度
10人程度
5人程度
5人程度
30人程度
10人程度
10人程度
5人程度
3人程度
2人程度
100人程度
〔科類別合格者数〕
入学許可科類
合格者数
文科一類
15
文科二類
4
文科三類
8
理科一類
32
理科二類
18
理科三類
2
計
77
出願者数
24
7
10
9
17
47
32
12
4
9
2
173
第1次選考合格者数
24
7
10
6
11
44
24
12
4
5
2
149
最終合格者数
14
4
3
4
2
24
11
9
3
2
1
77
募集人員100人程度に対して、出願者数は173名、合
格者は77人でした。
当初は、3倍程度の倍率が予想されていましたが、結果的
に低倍率入試となった要因として、高校の推薦枠が各校で男
女各1人までとされたことに加えて、推薦要件及び学部が求
める書類・資料が高いレベルであったことがあげられます。
〔京都大〕
学部・学科・専攻
募集人員
出願者数
第一次
合格者数
29
9
12
第二次
合格者数
最終
合格者数
5
7
5
総合人間
5
29
文
10
40
教
育
6
25
7
法
20
324
経
済
25
77
61
25
理
5
59
59
5
5
医
5
5
5
1
人 間 看護学
10
13
13
10
1
医
健 康 理学療法学
3
7
7
4
2
科
作業療法学
3
2
2
2
2
薬
薬
3
2
2
2
0
地球工
3
0
0
0
0
電気電子工
5
12
3
工
情報
2
1
1
1
1
工業化
若干
0
0
0
農
食料・環境経済
3
20
10
3
なお、合格者が募集人員に満たない場合は、その欠員分は一般入試(前期日程)の募集人員に加えられます
ので注意してください。
新聞記事の投書から
2月10日付の毎日新聞朝刊の投書欄に、2人の高校生の投書が掲載されていました。自立に向かって頑張
っていこうとする姿がよく伝わってきます。
力づけてくれた母の手紙(宮崎県在住)
「スマイル・スマイル。楽しみなさい」-それは大学受験の時だった。1教科目が緊張のあまりうまくいか
なかった。周りの受験生らは「簡単だったね」「できた」と言い合っており、一人落ち込んだ。その直後の昼食
時は試験のことばかり考えていた。
その時、弁当包みの中にある見慣れない手紙に気付いた。母からの手紙で、丸っこい字はまるでそこに母がい
るかのようであった。文の最後に書かれた「楽しみなさい」という言葉がどんなに力強かったことか。それは試
験の出来、不出来ばかり気にしていた今までの気分を変えた。これまで多くの勝負の場面で、いつもそばには母
がいた。
この手紙のおかげで、残りの教科と闘うことができ、無事今年の4月からは大学生だ。これから先、予測もし
ない困難に出くわすかもしれない。その時のためにこの手紙は大切に持っておこうと思う。自分を信じ夢を夢で
終わらせずに実現する。それこそが母への最高の恩返しになるだろう。
大学で大人の準備をしたい(東京都在住)
高校生も終わろうとする。私はよく「大人になることは大変なことだ」と、思う。
受験の準備や進路についてもう「人任せ」ではいられないのだ。子供の頃はただ漠然と勉強して大学に行って
就職して結婚するものだと思っていた。しかし、このどれをとっても苦労なくして越えることができないのだと
気づかされる。
そういう視点で町を歩いてみると全ての大人がいつもより立派に見えた。私にもできるだろうか。
自分なりの生きがいや目標も見つけなければならない。また、先のことばかりを考えて今の時間を犠牲にしてし
まうのももったいない。人生は忙しい。私は、大学受験を控えている。大学生になることは大人になる準備をす
る良い時間になる。まずこの大事な一歩をしっかり踏みしめよう。不安も多い。だが、町を歩く大人たちの輪に
入るため、精いっぱい努力したい。
終わりに
少し前までは、夕方の6時頃はもう真っ暗でしたが、いつの間にか周囲の色彩が識別できるようになりました。
春は確実に近づいています。今年度もあと少しとなりました。インフルエンザが流行っていますが、体調をうま
くコントロールしながら、この時期を乗り切っていきたいと思っています。(文責:進路指導部 池本 邦彦)