噴霧冷却装置 - リューベ

L-0134-1
噴霧冷却装置
MH20N
MH40N
取扱説明書
・ あなたの安全を守るため、作業に入る前にこの取扱説
明書をよく読み、十分内容を理解すること。
・ この取扱説明書を必要なときすぐ読めるように、常に
所定の場所に保管すること。
リューベ株式会社
はじめに
■本装置の用途について
冷却噴霧装置“MH 型”は、機械上の切削加工点に比較的少量
の切削液を噴霧塗布する装置です。
これ以外の用途には使用しないでください。
■本説明書に使用のマークについて
この説明書では、身体に障害を招く事故を防止するための安全
注意事項を以下のマークを付けて表示しています。これらのマ
ークが付いた注意事項を必ず読み、完全に内容を理解してから
作業を始めて下さい。
警告
記載事項を守らないと、死または重度の
障害を負う恐れのある事項
注意
記載事項を守らないと、軽度または中程
度の障害を負う恐れのある事項
また、この説明書では、以下のマークが使われています。この
装置を正しくご使用いただくために、これらのマークが付いた
事項を必ずお読み下さい。
作業時に気をつけるべき事項です。
この装置や機械本体の破損を招く恐れがありま
す。
この作業を行うとき参考となる情報です。
参照する項目を示します。
1
■質問問い合わせ先
この説明書の内容について質問や不明点がありましたら、下記
までお問い合わせください。
■ 日本
リューベ株式会社 本社
〒169-0051
東京都新宿区西早稲田 3-30-16(ホリゾン1ビル)
TEL:03-3204-8431 FAX:03-3204-8520
URL http://www.lube.co.jp
■ 中国
魯布潤滑机械(上海)有限公司
上海市外高橋保税区泰谷路 88 号 3 F-C
TEL:021-5868-3818
FAX:021-5868-3880
■ U.S.A
LUBE USA , Inc.
781 Congaree Road,Greenville,S.C.29607
TEL:800-326-3765 FAX:864-242-1652
■仕様変更について
装置の改良にともない、この説明書に記載されている説明や図
が実際の装置と多少異なることがありますので、あらかじめご
了承ください。
■装置の転売/貸与について
装置を転売したり貸与する場合は、この説明書及び装置納入時
に添付されていた書類一式を装置とともにお渡しください。
■装置/オイルの廃棄について
装置またはオイルを廃棄する場合は、国と地方の定める法律・
規則に従って処理してください。
2
目次
はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
目
次 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
1.安全上の注意事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1-1 基本的安全注意事項
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
1-2 ラベル
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
1-2-1 ラベルの種類
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
1-2-2 ラベルの貼付位置
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
4
4
4
5
6
2.仕様と概要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
2-1 仕様
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7
2-2 各部の名称
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 8
3.取り付けについて
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
3-1 使用環境条件
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
3-2 取り付け方法
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
3-3 電気配線方法
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥12
3-4 配管接続方法
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
4.ポンプ制御方法について
・・・・・・・・・・・・・・・・14
5.使用油と補給について
・・・・・・・・・・・・・・・・・15
5-1 使用油
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
5-2 補給方法
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
6.保守整備について
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
6-1 サクションフィルター
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17
6-2 トラブルシューティング ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥18
付録.潤滑油の汚染原因と対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・20
3
1.安全上の注意事項
1-1
基本的安全注意事項
警告
・この説明書をよく読み、内容を完全に理解してか
ら作業に入ること。
・この説明書は、必要なときすぐ読めるよう、所定
の場所に保管すること。
・この装置の取り扱いは、冷却噴霧装置の設置・調
整の知識と技能を持つものだけが行なうこと。
・ 当社の許可なく、この装置を改造したり、変更し
たりしないこと。
1-2 ラベル
この冷却噴霧装置には、次のラベルが貼り付けられ
ています。
もしラベルが汚れたり傷ついたりして読みにくくな
ったときは、すぐに当社にお申し出ください。新し
いラベルを送付いたします(有償)。
注意
・この説明書をよく読み、内容を完全に理解してか
ら作業に入ること。
4
1-2-1
ラベルの種類
MH20N,MH40N
①
DUALUBE
MODEL MH20N
SERIAL NO. 0508001
CODE NO. 222051
注 意
・液を補充する時は、空気供給を中止し
て給油口をゆっくり開け、タンク内の
圧力を抜いてから行ってください ・タンク内のサクションフィルターを 一年に一回洗浄してください。
②
給油口をあけるときは
空気供給を中止してから
ゆっくりあけて下さい。
Stop supplying air
and slowly open
the lid before
reflling.
③
ターミナル結線図
ソレノイド
接
続
オイルレベル
スイッチ
側
5
1-2-2
ラベルの貼付位置
(1) MH20N,MH40N
①
DUALUBE
MH20N
注 意
②
(2) MH20N-**,MH40N-**
③ *端子箱ふたの内側
①
DUALUBE
MH40N
注 意
②
6
2.仕様と概要
2-1
仕様
項
目
仕
様
冷却噴霧装置型式
MH20N
MH40N
最大空気圧力
MPa
0.7
0.7
使用空気圧力
MPa
0.1~0.3
0.1~0.3
3.0
2.0
5.0
4.0
タンク全容量
有効容量
使用粘度範囲
10~100 m㎡/s
最大使用電圧
オイルレベル
接点開閉容量
スイッチ *1
電
磁
AC,DC200V
30W又は5A(抵抗負荷)いずれか小さい方
接点型式
A(下限ON)
電
AC100V
AC200V
圧
弁
*2
ポート数
2方向
3方向
*1 オイルレベルスイッチ付は型式に L がつきます
*2 電磁弁は型式でポート数・電圧を表します
7
2-2
各部の名称
(1)MH20N
取付け板
12
レベルゲージ
空気出口
DUALUBE
Rc1/8
238
150
MH20N
201
110
オイル出口
M8X1.0
空気入口
Rc1/8
注 意
取付穴
4-φ9
175
205
給油タンク
補給口
(2)MH40N
取付け板
12
レベルゲージ
110
オイル出口
M8X1.0
空気出口
DUALUBE
Rc1/8
281
238
MH40N
230
空気入口
Rc1/8
注 意
給油タンク
取付穴
4-φ9
175
205
8
補給口
(3)MH20N-**
取付け板
レギュレーター
圧力計
DUALUBE
オイル出口
M8X1
エアー入口
Rc1/8
110
12
MH20N
エアー出口
150
238
270
Rc1/8
注 意
取付穴
4-φ9
175
205
補給口
レベルゲージ
給油タンク
(4)MH40N-**
レギュレーター
取付け板
圧力計
DUALUBE
オイル出口
M8X1
エアー入口
110
12
MH40N
Rc1/8
エアー出口
350
238
Rc1/8
230
注 意
補給口
取付穴
4-φ9
175
給油タンク
205
レベルゲージ
9
3.取り付けについて
3-1
使用環境条件
この冷却噴霧装置は、下記の環境で使用してくださ
い。
・周囲温度 :0~+40℃
・湿度
:35~85% RH
3-2
取り付け方法
注意
冷却噴霧装置は、確実に固定すること。
取り付けが不十分な場合、装置が動きケガをする恐
れがある。
冷却噴霧装置は、重量に十分耐える垂直平面に固
定してください。
MH20N・MH40NはM8ボルト(4個)
で取り付けてください。
振動を受けることが予想される場合は、
防振ゴムを介して取り付けてください。
冷却噴霧装置の周囲には、使用・保守作業に必要
ですので次ページのスペースを設けてください。
10
ポンプ重量および必要スペース
B
■
DUALUBE
MH20N
A
A
* :オイル重量は含みません。
型式
コード
N0.
電磁弁
ポート数・電圧
オイルレベル
スイッチ
重量
*
(kg)
6
MH20N
222051
なし
なし
MH20N-21
MH20N-21L
MH20N-22
MH20N-22L
222055
222057
222059
222061
2 方向・100V
2 方向・100V
2 方向・200V
2 方向・200V
なし
MH20N-31
222063
3 方向・100V
なし
MH20N-31L
MH20N-32
222065
222067
3 方向・100V
3 方向・200V
付き
MH20N-32L
MH40N
MH40N-21
MH40N-21L
MH40N-22
MH40N-22L
222069
222052
222056
222058
222060
222062
3 方向・200V
付き
なし
なし
2 方向・100V
2 方向・100V
2 方向・200V
2 方向・200V
なし
MH40N-31
222064
3 方向・100V
なし
MH40N-31L
MH40N-32
222066
222068
3 方向・100V
3 方向・200V
付き
MH40N-32L
222070
3 方向・200V
付き
11
必要スペース
(mm)
付き
なし
付き
6.2
A:150
B:150
なし
8
付き
なし
付き
なし
8.2
A:150
B:150
3-3
電気配線方法
警告
配線作業は、電気工事の有資格者のみが行なうこと。
MH20N型には電気配線はありません。
供給エアー制御用機器の電気配線は、ご使用の機器取り扱
い説明書に従って行なってください。
MH20N-**、MH40N-**型には電磁弁がついてい
ます。スプレイジェットノズルへのエアー供給の制御をお
こないます。タイマー等で開閉制御してください。
MH20N-**L、MH40N-**L型はオイルレベルス
イッチが内臓されています。
オイルレベルスイッチはオイル量不足の異常信号として配
線してください
外部引出線が、手や機械の外側、周囲の物などに接触する
場合は、絶縁線を使用してください。
電磁弁、オイルレベルスイッチは端子台に結線し
てあります。端子台へ接続してください。
端子台の接続側へ配線してください。
端子台配線図
ターミナル結線図
ソレノイド
接
続
オイルレベル
スイッチ
12
側
3-4
配管接続方法
噴霧冷却装置のオイル吐出口(M8X1)にスプレイジェット
ノズルのオイル側を配管接続してください。
オイル吐出口には、逆流防止のアウトレットチェックバル
ブがついています。
噴霧冷却装置のエアー吐出口(Rc1/8)にスプレイジェット
ノズルのエアー配管を接続してください。
配管は、使用圧力2MPa以上の圧力に耐える
ものを使用してください。
配管は、手で回らなくなるまで締めてからスパナなどで
2/3回転程度締め付けてください。
適正締め付けトルクは“ 6-2 トラブルシュー
ティング”の『配管部の締め付け量』を参照くだ
さい。
配管終了後、継手からオイル、エアーが漏れないことを確
認してください。
13
4.ポンプ制御方法について
噴霧冷却装置の運転・休止は供給エアーを電磁弁等で制御し
て行ないます。電磁弁等の開閉サイクルを設定してください。
運転時間と休止時間に制限はありません。
噴霧冷却装置をエアーで加圧運転している時間内は連続でオ
イルが吐出します。
警告
供給エアーは必ず圧力調整してください。
噴霧冷却装置に 0.7 MPa以上のエアー圧力をかけ
るとエアーもれや装置破損をおこし、爆発するおそ
れがあります。
噴霧量はエアー圧力やスプレイジェットノズルの
ニードルバルブ開閉量で変わります。
噴霧量の調整はエアー圧力を調整したあと、スプレイジェッ
トノズルからの吐出状態を見ながら行なってください。
噴霧冷却システムの配管部品としてスプレイジェッ
トノズル、スプレイブロック、デュアルホース等を
ご利用ください。
14
5.使用油と補給について
5-1
使用油
工業用潤滑油を使用してください。
ISO粘度 10~100m㎡/s の範囲内で使用してくだ
さい。
推奨以外のオイルは使用しないでください。
同じメーカーの同グレードのオイルを補給してく
ださい。
5-2
補給方法
タンクの油がレベルゲージで L レベルになったら補給し
てください。
オイルレベルスイッチを使用している場合は、油面低下の
信号がでたら補給してください。
警告
オイルを補給するときは必ず供給エアーを停止し
てください。
また噴霧冷却装置のタンク内にもエアー圧力が残
っています。スプレイジェットノズルなどからエ
アーを放出してタンク内の圧力を抜いてくだい。
オイルは新油を補給してください。異物が混入す
ると噴霧冷却システム内で使用するノズルの目詰
まりを起こし吐出しなくなります。
15
水溶性オイルを希釈する水は酸化鉄分等を含まな
いものを使用してください。噴霧システム内で錆
が発生し、異物としてノズルの目詰まりを起こし
吐出しなくなります。
オイルはポンプフランジ上の補給口から補給してください。
補給口ふたはタンク内のエアーを抜いてからあけてくだい。
補給口のフィルターは取り外さないでください。
補給は H レベル部まで入れてください。
警告
補給口ふたは最後まできちんと閉めてください。
閉めてないとタンク内エアーが噴出したり、補給口
ふたがエアー圧力で飛び出したりします。
油があふれたり、外部へ漏れたらすぐ拭き取って
ください。
オイルレベル位置
MH40N
補給口
DUALUBE
MH40N
MH20N
DUALUBE
MH20N
オイルHレベル
オイルHレベル
オイルLレベル
オイルLレベル
オイルレベルゲージ
16
6.保守整備について
6-1
サクションフィルター
サクションフィルターは年一回交換または定期的に洗浄し
てください。
警告
噴霧冷却装置の保守整備をするときは、必ず供給エア
ーを停止して噴霧冷却装置内のエアー圧力がゼロに
なってから作業すること。
噴霧冷却装置や配管からエアーが噴出したり、部品が
飛ばされたりします。
サクションフィルターが目詰まりしたり、汚れたり
すると油の吸い込みが悪くなり、噴霧量が少なくな
ります。
サクションフィルター洗浄のため、タンクを分解・
組み立てをしたら必ずエアーもれがないことを確認
してください。
上下フランジは4箇所のねじを均等に締めてください。
フィルターブラケット
サクションフィルター
フィルター押さえ
サクションフィルター
17
6-2 トラブルシューティング
トラブルが発生したときは、下表に従い、処置を行なってください。
現 象
原 因
噴霧冷却装置から油 給油タンクの油面低下
が出ない
処 置
使用している油と同銘
柄・同一グレードの油を
補給する
“5.使用油と補給”を参
照してください
サクションフィルターの目 フィルターの洗浄または
詰り
交換、場合によっては新
油と取り替える。
“6-1 サクションフィルタ
ー”を参照してください
油の粘度が濃すぎるため油 使用油を確認し、適正オ
を吸い込まない
イルに交換する
“5.使用油と補給”を参
照してください
エアー圧力が低い
供給エアー圧力を適正値
に調整する
エアー配管接続部からもれ 適正トルクで締め付ける
る
“配管部の締め付け量”
を参照してください
エアー配管が破損している
破損した配管を交換する
スプレイジェットノ 上記いずれかの原因で噴霧 上記の処置に従う
ズルからオイルが出 冷却装置から油が出ない
ない
スプレイジェットノズルの スプレイジェットノズル
目詰まり
を交換する
配管接続部からもれる
適正トルクで締め付ける
“配管部の締め付け量”
を参照してください
配管が破損している
18
破損した配管を交換する
■ 配管部の締め付け量
締め付け量
参考トルク
(N・m)
外径4mm ナイロンパイ コンプレッション・ブッシングを
プ
手で回らなくなるまで締め、その
(主配管)
後スパナ等で 2/3 回転締め付ける
3.4
外径6mm ナイロンパイ コンプレッション・ブッシングを
プ
手で回らなくなるまで締め、その
(主配管、エアー配管)
後スパナ等で 2/3 回転締め付ける
3.4
外径4mm銅管、鋼管
(主配管)
コンプレッション・ブッシングを
手で回らなくなるまで締め、その
後スパナ等で 2/3 回転締め付ける
4.1
管用テーパーネジ Rc1/8
くい込み継手を手で回らなくなる
(装置の IN,OUT、ジャンク まで締め、その後スパナ等で2回
ション)
転半~3回転締め付ける
7.1
19
付録.潤滑油の汚染原因と対策
■汚染原因
潤滑油の汚染原因は、装置の取り付け前と運転中とに分けて
考えられます。
○ 装置の取付前
ポンプ配管、タンク等への異物混入による。
(組立部品、配管部品の製造管理上の不具合、および工事
中の不適格によるもの)
○ 装置の運転中
外部からの異物の混入、および内部での発生による。
(温度変化による空気中の水分の凝縮、潤滑油自体の酸化
によるスラッジ)
■対策
1.タンクをきれいにし、異物を除去する。
2.補給用潤滑油の管理に十分注意する。
装置の設置場所や潤滑油の保管場所が屋外の場合、雨や
ホコリ等が潤滑油に混入しないように対策を取る。
20