泉州電業(9824) - 株式会社ウォールデンリサーチジャパン

URL: www.walden.co.jp
文責: 室谷吉行
E-mail: [email protected]
電話番号:03 (3553) 3769
泉州電業(9824)
連結通期
(百万円)
FY10/2014
FY10/2015
FY10/2016会予
FY10/2015
FY10/2016会予
連結半期
(百万円)
1Q-2Q FY10/2015
3Q-4Q FY10/2015
1Q-2Q FY10/2016会予
3Q-4Q FY10/2016会予
1Q-2Q FY10/2016会予
3Q-4Q FY10/2016会予
売上高
前年比
前年比
営業利益
75,931
76,132
78,700
0.3%
3.4%
売上高
前年比
前年比
2,485
2,345
2,560
(5.6%)
9.1%
営業利益
39,122
37,010
39,500
39,200
1.0%
5.9%
1,304
1,041
1,350
1,210
3.5%
16.2%
経常利益
2,835
2,740
2,880
(3.4%)
5.1%
経常利益
1,468
1,272
1,520
1,360
3.5%
6.9%
純利益
1,663
1,570
1,880
(5.6%)
19.7%
純利益
841
729
990
890
17.7%
22.1%
EPS
DPS
BPS
(円) (円) (円)
158.8
34.0 3,159.8
150.1
36.0 3,305.3
181.2
36.0
EPS
DPS
BPS
(円) (円) (円)
-
出所:会社データ、弊社計算
1.0
エグゼクティブサマリー(2016 年 2 月 1 日)
余剰資金の有効活用
独立系電線総合商社大手の一角を占める泉州電業は、付加価値が高いオリジナル商品の拡販などを通して、中長
期的な利益の拡大を目指す一方、余剰資金の有効活用を進めていくことを明らかにしている。過去 5 年間におけ
る同社の業績動向においては、ROEが安定的に推移してきた一方、潤沢なキャッシュフローの安定的な創造を
背景として、ネットキャッシュが着実な増加を続けてきた。ROEに関しては、4.3%∼5.5%の間での推移とな
った一方、ネットキャッシュは、13,609 百万円(2015 年 10 月期末、CAGR8.9%)にまで拡大した。今後に
向けては、付加価値が高いと同時に、同社の損益に対する貢献度が大きいオリジナル商品の用途先の拡大などを
進めることが計画されている一方、株主還元や企業買収などに対する積極的な取り組みを強化していきたいとの
ことである。同社の中期経営計画においては、2019 年 10 月期に対して、売上高 100,000 百万円、経常利益 5,000
百万円を達成することが業績目標として掲げられている。即ち、2015 年 10 月期を起点とした場合、2019 年 10
月期に向けて、売上高でCAGR7.1%、経常利益でCAGR16.2%が想定されていることになる。
2015 年 10 月期は、売上高 76,132 百万円(前年比 0.3%増)、営業利益 2,345 百万円(5.6%減)
、営業利益率 3.1%
(0.2%ポイント低下)での着地となった。また、売上総利益 10,776 百万円(3.9%増)
、販売管理費 8,430 百万
円(6.9%増)である。売上高に対する比率としては、前者が 14.2%(0.5%ポイント上昇)、後者が 11.1%(0.7%
ポイント上昇)である。商品カテゴリー別の動向において、同社の売上総利益の増加及び売上総利益率の上昇に
最も大きく寄与したと考えられるのは、同社の売上総利益の中核を占めるとされる機器用・通信用電線(FAケ
ーブル)における増収である。単体ベースで、売上高 25,174 百万円(3.0%増)での着地となった結果、単体ベ
ースの売上高(連結売上高の 95.5%)における構成比 34.6%(1.1%ポイント上昇)と、売上総利益率の高い機
器用・通信用電線(FAケーブル)による売上高構成比が上昇した。また、日本国内の自動車業界及びエレクト
ロニクス業界を主要納入先として展開されている機器用・通信用電線(FAケーブル)の売上高の半分近くを占
1
めるとされているのが、メーカーと共同で開発されるオリジナル商品である。同社の売上高の過半を占める純粋
な電線の仕入販売との比較では、自ずと付加価値が高く、売上総利益率も高いとのことである。オリジナル商品
を含む機器用・通信用電線(FAケーブル)と同様に、オリジナル商品の売上高構成比も上昇したと考えられよ
う。ただし、販売管理費が売上総利益以上に増加したため、同社は、営業利益の減少を余儀なくされた。既存ベ
ースでの人員の増加に伴う人件費の増加に加えて、期中に連結子会社が 8 社から 10 社に増加したことに起因す
る費用の純増が発生した。同社は、更なる事業拡大を目的とすると同時に、余剰資金を有効活用するため、2015
年 3 月 27 日、アシ電機株式会社を完全子会社化したのに引き続いて、同年 6 月 30 日、太洋通信工業株式会社を
完全子会社化している。
2016 年 10 月期に対する会社予想では、売上高 78,700 百万円(前年比 3.4%増)
、営業利益 2,560 百万円(9.1%
増)、営業利益率 3.3%(0.2%ポイント上昇)が見込まれている。また、1 株当たり配当金予定 36.0 円(配当性
向 19.9%)である。また、単体ベースでは、売上高 74,300 百万円(2.2%増)が前提とされている一方、機器用・
通信用電線(FAケーブル)に関しては、売上高 25,880 百万円(2.8%増)
、売上高構成比 34.8%(0.2%ポイン
ト上昇)が前提とされている。また、単純に同社が開示している単体ベース及び連結ベースの売上高に鑑みた場
合、連結子会社(合計)で、売上高 4,400 百万円(29.5%増)が前提とされていることになる。ここでは、上述
の新規連結子会社 2 社が通期を通して寄与することが大きな影響を及ぼす。
また、
両新規連結子会社に関しては、
損益面での改善が織り込まれており、これが、同社としての損益向上の一因となる。弊社が推測するところによ
れば、両新規連結子会社の営業損失合計(のれん償却後)は、前年に対して、120 百万円前後に及んで縮小する。
一方、同社が仕入販売を行っている各種の電線に関しては、その主原材料が銅であることから、仕入れにおいて
も販売においても、単価が国際商品市場での銅価格にスライドする。直近の瞬間風速的な動向においては、会社
予想の前提(トン当たり 700 千円、前年比 6.4%減)に対して銅価格が 20%近く下振れているため、同社の売上
高はこの分だけ下振れることになるものの、仕入の単価もスライドするため売上総利益率は維持される。ただし、 2
短期的には、在庫評価方法に「移動平均法」が採用されているため、この分だけ売上総利益率も低下する。
IR窓口:総務部 総務課長 山本 英司([email protected])
2.0 会社概要
独立系電線総合商社大手
商号
泉州電業株式会社
Web サイト
IR情報
株価情報
設立年月日
1949 年 11 月 18 日
上場年月日
1991 年 6 月 24 日:大阪証券取引所 2 部(証券コード:9824)
2002 年 11 月 8 日:東京証券取引所 2 部
資本金
2,575 百万円(2015 年 10 月末)
発行済株式数
10,800,000 株、自己株内数 422,926 株(2015 年 10 月末)
特色

昭和電線ケーブルシステム株式会社が最大手仕入先

スペックインで開発されるオリジナル商品に強み

余剰資金の有効活用に着手
事業内容
Ⅰ. 電線・ケーブル事業
代表者
代表取締役社長 西村 元秀
主要株主
BBHフォーフィデリティロープライスドストックF9.5%、資産管理信信託口(昭和電線H
他)9.6%、西村 元秀 7.5%(2015 年 10 月末)
本社
大阪府 吹田市
従業員数
連結 699 名、単体 516 名(2015 年 10 月末)
出所:会社データ
3
3.0 業績推移
2015 年 10 月期
2015 年 10 月期は、売上高 76,132 百万円(前年比 0.3%増)
、営業利益 2,345 百万円(5.6%減)
、経常利益 2,740
百万円(3.4%減)、純利益 1,570 百万円(5.6%減)での着地となった。また、営業利益率 3.1%(0.2%ポイント
低下)である。一方、当初の会社予想との比較では、売上高で 1,168 百万円(1.5%)下振れ、営業利益で 285
百万円(10.8%)下振れ、経常利益で 140 百万円(4.9%)下振れ、純利益で 110 百万円(6.5%)下振れである。
以上の下振れの主因となったのは、同社の売上総利益の中核を占めるとされる機器用・通信用電線(FAケーブ
ル)の売上高が下振れたことである。
商品カテゴリー別売上高(単体ベース)と連結子会社(合計)の売上高
(百万円)
8,000
電力用ケーブル:左軸
その他電線:左軸
連結子会社(合計):左軸
汎用被覆線:左軸
非電線:左軸
機器用・通信用電線(FAケーブル):右軸
7,000
6,398
6,266
6,435
5,981
4,000
6,275
5,787
6,227
6,237
0
6,000
5,000
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
FY10/2014 FY10/2014 FY10/2014 FY10/2014 FY10/2015 FY10/2015 FY10/2015 FY10/2015
機器用・通信用電線(FAケーブル)の売上高構成比(単体ベース)、同社の売上総利益率
機器用・通信用電線(FAケーブル)売上高構成比(%)左軸
売上総利益率(%)右軸
35.0%
32.1%
32.2%
33.8%
33.1%
32.7%
31.5%
33.6%
32.3%
17.0%
15.2%
30.0%
14.7%
13.2%
13.6%
14.3%
13.3%
13.2%
4Q
FY10/2014
1Q
FY10/2015
18.0%
16.0%
15.0%
14.0%
14.0%
25.0%
13.0%
1Q
FY10/2014
2Q
FY10/2014
出所:会社データ、弊社計算
3Q
FY10/2014
2Q
FY10/2015
3Q
FY10/2015
4Q
FY10/2015
4
当初の会社予想においては、機器用・通信用電線(FAケーブル)に対して、売上高 26,440 百万円(8.2%増)
が見込まれていた。一方、実績値は、売上高 25,174 百万円(3.0%増)である。その結果、ここでの売上高の下
振れ幅が、1,256 百万円(4.8%)と、上述の同社としての売上高の下振れ幅である 1,168 百万円(1.5%)とほ
ぼ同等の水準に及んでいる。また、機器用・通信用電線(FAケーブル)の売上高は、基本的に、主要納入先で
ある国内の自動車業界及びエレクトロニクス業界における設備投資の動向から大きな影響を受けるとされてい
る。
同社が示唆する主要納入先別の動向に鑑みれば、エレクトロニクス業界における想定外の調整が影響を及ぼした
模様である。半導体設備投資関連に関しては、夏場以降の推移において大きな動きが認められないとされている
ことに加えて、液晶パネル設備投資関連も下半期には、調整を余儀なくされた模様である。また、前者に関して
は、2016 年の春から夏に向けて動きが生じる方向性にあるとされている一方、後者に関しては、比較的に早い
段階で動きが生じる可能性があるとされている。一方、自動車業界においては、設備投資が少しずつ強含んでい
く方向性での推移が認められるとのことである。
一方、以上の結果、同社の売上総利益の中核を占めるとされる機器用・通信用電線(FAケーブル)は、上述の
通り、売上高 25,174 百万円(3.0%増)と、前年に対して売上高が増加している。また、これを主因として、同
社の売上総利益も前年に対して増加している。それでも、営業利益が、前年に対して純減 140 百万円となった主
因は、新規連結子会社 2 社が両社合計で営業損失 153 百万円を計上したことである。
2015 年 3 月 27 日、同社は、企業買収を通して、アシ電機株式会社を完全子会社化したのに引き続いて、2015
年 6 月 30 日、太洋通信工業株式会社を完全子会社化している。アシ電機株式会社の主要な事業内容は、自動車
業界向けの制御盤の組立・設計である一方、太洋通信工業株式会社は、NTTのグループ企業などを顧客とした
情報通信機器の商社である。同社は、シナジーを追及しつつ、両事業分野へのエクスポージャーを中長期的に引
き上げていくことを計画している。
ただし、2015 年 10 月期においては、経理関係を含む経営統合に向けての費用が嵩んだとのことである。また、
のれんの償却額は、両社併せて 360 百万円である一方、償却期間は、アシ電機株式会社に関して 3 年、太洋通信
工業株式会社に関して 5 年、そして、2015 年 10 月期における償却額は、両社併せて 33 百万円である。また、
2015 年 10 月期においては、両社併せて、売上高 373 百万円、営業損失 120 百万円であった。のれんの償却後
では、営業損失 153 百万円である。
即ち、2015 年 10 月期における同社では、オーガニックな微増益が達成されている一方、将来の更なる増益に向
けた先行投資負担が発生したと考えられよう。換言すれば、短期的な損益の調整が発生しているものの、これを
もって、中長期的な損益をより大きく引き上げていけるポテンシャルが発生したことになろう。
5
ネットキャッシュとROE
ネットキャッシュ(百万円)
6.0%
5.5%
4.7%
5.0%
5.1%
4.3%
4.0%
3.0%
9,650
9,716
10,874
12,301
ROE(%)
25,000
4.7%
13,609
20,000
15,000
10,000
2.0%
1.0%
5,000
0.0%
0
FY10/2011
FY10/2012
FY10/2013
FY10/2014
FY10/2015
出所:会社データ、弊社計算
過去 5 年間における同社の業績動向においては、ROEが安定的に推移してきた一方、潤沢なキャッシュフロー
の安定的な創造を背景として、ネットキャッシュが着実な増加を続けてきた。また、以上の推移は、機器用・通
信用電線(FAケーブル)の売上高の半分近くを占めるとされるオリジナル商品の拡販によるところが大きいと
考えられる。同社は、今後に向けて、メーカーと共同で開発される付加価値の高いオリジナル商品に関して、食
品業界や医療機器業界への横展開を進めていき、更なる拡販を進めていきたいとしている。
一方、先述の企業買収の実施に鑑みれば、同社は、積み上がったネットキャッシュの有効活用にも取り組み始め
ていると考えられよう。また、もう一つのネットキャッシュの有効活用として、同社は、株主還元の強化にも取
り組んでいる。2015 年 9 月 2 日、同社は、取締役会を開催し、270,000 株(自己株式を除く発行済株式総数に
対する比率 2.58%)
、500 百万円(1 株当たり 1,852 円)、以上を上限とする自己株式の取得を実施(2015 年 9
月 3 日∼2016 年 7 月 31 日)することを決議し、これを速やかに開示している。2015 年 12 月 31 日時点では、
145,500 株、257 百万円(1 株当たり 1,766 円)と、ここで計画されている自己株取得株式数のうち、53.9%に
関して取得が完了している。
6
損益計算書(四半期累計、四半期)
損益計算書
( 百万円)
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
税金等調整前純利益
法人税等合計
少数株主利益
純利益
売上高伸び率
営業利益伸び率
経常利益伸び率
純利益伸び率
売上総利益率
販管費売上高比率
営業利益率
経常利益率
純利益率
法人税等合計 / 税引等調整前純利益
損益計算書
( 百万円)
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
税金等調整前純利益
法人税等合計
少数株主利益
純利益
売上高伸び率
営業利益伸び率
経常利益伸び率
純利益伸び率
売上総利益率
販管費売上高比率
営業利益率
経常利益率
純利益率
法人税等合計 / 税引等調整前純利益
出所:会社データ、弊社計算
連結実績
1Q
10/2014
19,546
連結実績
2 Q累計
10/2014
38,105
連結実績
3 Q累計
10/2014
55,597
連結実績
4 Q累計
10/2014
75,931
連結実績
1Q
10/2015
19,694
連結実績
2 Q累計
10/2015
39,122
連結実績
3 Q累計
10/2015
57,559
連結実績
4 Q累計
10/2015
76,132
前年比
純増減
+201
16,965
2,581
1,971
609
90
699
21
720
311
3
404
+14.2%
+46.3%
+36.8%
+28.2%
13.2%
10.1%
3.1%
3.6%
2.1%
43.2%
32,997
5,107
3,922
1,184
147
1,331
20
1,351
564
11
775
+8.4%
+24.4%
+17.9%
+14.2%
13.4%
10.3%
3.1%
3.5%
2.0%
41.7%
47,924
7,673
5,896
1,777
224
2,001
20
2,021
845
12
1,164
+7.5%
+27.5%
+20.3%
+16.0%
13.8%
10.6%
3.2%
3.6%
2.1%
41.8%
65,559
10,372
7,886
2,485
350
2,835
29
2,864
1,178
22
1,663
+8.8%
+28.3%
+25.0%
+26.2%
13.7%
10.4%
3.3%
3.7%
2.2%
41.1%
17,087
2,606
2,050
556
91
647
20
667
277
2
388
+0.8%
(8.7%)
(7.4%)
(4.0%)
13.2%
10.4%
2.8%
3.3%
2.0%
41.5%
33,742
5,379
4,075
1,304
164
1,468
29
1,497
634
21
841
+2.7%
+10.1%
+10.2%
+8.4%
13.7%
10.4%
3.3%
3.8%
2.1%
42.4%
49,602
7,956
6,236
1,719
315
2,034
(102)
1,932
829
10
1,091
+3.5%
(3.3%)
+1.7%
(6.2%)
13.8%
10.8%
3.0%
3.5%
1.9%
42.9%
65,355
10,776
8,430
2,345
395
2,740
(19)
2,721
1,151
1,570
+0.3%
(5.6%)
(3.4%)
(5.6%)
14.2%
11.1%
3.1%
3.6%
2.1%
42.3%
(204)
+404
+544
(140)
+45
(95)
(48)
(143)
(27)
(22)
(93)
+0.5%
+0.7%
(0.2%)
(0.1%)
(0.1%)
+1.2%
連結実績
1Q
10/2014
19,546
16,965
2,581
1,971
609
90
699
21
720
311
3
404
+14.2%
+46.3%
+36.8%
+28.2%
13.2%
10.1%
3.1%
3.6%
2.1%
43.2%
連結実績
2Q
10/2014
18,559
16,032
2,526
1,951
575
57
632
(1)
631
253
8
371
+3.0%
+7.3%
+2.3%
+1.9%
13.6%
10.5%
3.1%
3.4%
2.0%
40.1%
連結実績
3Q
10/2014
17,492
14,927
2,566
1,974
593
77
670
670
281
1
389
+5.5%
+34.5%
+25.5%
+20.1%
14.7%
11.3%
3.4%
3.8%
2.2%
41.9%
連結実績
4Q
10/2014
20,334
17,635
2,699
1,990
708
126
834
9
843
333
10
499
+12.5%
+30.1%
+37.9%
+58.4%
13.3%
9.8%
3.5%
4.1%
2.5%
39.5%
連結実績
1Q
10/2015
19,694
17,087
2,606
2,050
556
91
647
20
667
277
2
388
+0.8%
(8.7%)
(7.4%)
(4.0%)
13.2%
10.4%
2.8%
3.3%
2.0%
41.5%
連結実績
2Q
10/2015
19,428
16,655
2,773
2,025
748
73
821
9
830
357
19
453
+4.7%
+30.1%
+29.9%
+22.1%
14.3%
10.4%
3.9%
4.2%
2.3%
43.0%
連結実績
3Q
10/2015
18,437
15,860
2,577
2,161
415
151
566
(131)
435
195
(11)
250
+5.4%
(30.0%)
(15.5%)
(35.7%)
14.0%
11.7%
2.3%
3.1%
1.4%
44.8%
連結実績
4Q
10/2015
18,573
15,753
2,820
2,194
626
80
706
83
789
322
(10)
479
(8.7%)
(11.6%)
(15.3%)
(4.0%)
15.2%
11.8%
3.4%
3.8%
2.6%
40.8%
前年比
純増減
(1,761)
(1,882)
+121
+204
(82)
(46)
(128)
+74
(54)
(11)
(20)
(20)
+1.9%
+2.0%
(0.1%)
(0.3%)
+0.1%
+1.3%
7
商品カテゴリー別売上高(四半期累計、四半期)
商品カテ ゴ リー別売上高
( 百万円)
機器用・通信用電線(FAケーブル)
電力用ケーブル
汎用被覆線
その他電線
非電線
売上高( 単体ベース )
連結子会社(合計)
売上高
機器用・通信用電線(FAケーブル)
電力用ケーブル
汎用被覆線
その他電線
非電線
売上高( 単体ベース )
連結子会社(合計)
売上高( 前年比)
機器用・通信用電線(FAケーブル)
電力用ケーブル
汎用被覆線
その他電線
非電線
売上高( 単体ベース )
売上高(単体ベース)
連結子会社(合計)
売上高( 構成比)
商品カテ ゴ リー別売上高
( 百万円)
機器用・通信用電線(FAケーブル)
電力用ケーブル
汎用被覆線
その他電線
非電線
売上高( 単体ベース )
連結子会社(合計)
売上高
機器用・通信用電線(FAケーブル)
電力用ケーブル
汎用被覆線
その他電線
非電線
売上高( 単体ベース )
連結子会社(合計)
売上高( 前年比)
機器用・通信用電線(FAケーブル)
電力用ケーブル
汎用被覆線
その他電線
非電線
売上高( 単体ベース )
売上高(単体ベース)
連結子会社(合計)
売上高( 構成比)
出所:会社データ、弊社計算
連結実績
1Q
10/2014
6,266
6,443
2,208
1,475
2,442
連結実績
2 Q累計
10/2014
12,247
12,194
4,308
2,965
4,833
連結実績
3 Q累計
10/2014
18,034
17,641
6,262
4,147
7,208
連結実績
4 Q累計
10/2014
24,432
24,681
8,543
5,380
9,794
連結実績
1Q
10/2015
6,435
6,579
2,198
1,274
2,560
連結実績
2 Q累計
10/2015
12,710
12,999
4,158
2,432
5,312
連結実績
3 Q累計
10/2015
18,937
18,929
6,177
3,572
7,650
連結実績
4 Q累計
10/2015
25,174
24,797
8,193
4,545
10,023
前年比
純増減
+742
+116
(350)
(835)
+229
18,834
712
19,546
+14.2%
33.3%
34.2%
11.7%
7.8%
13.0%
100.0%
96.4%
3.6%
100.0%
36,549
1,556
38,105
+8.4%
33.5%
33.4%
11.8%
8.1%
13.2%
100.0%
95.9%
4.1%
100.0%
53,294
2,303
55,597
+7.5%
33.8%
33.1%
11.7%
7.8%
13.5%
100.0%
95.9%
4.1%
100.0%
72,830
3,101
75,931
+8.8%
33.5%
33.9%
11.7%
7.4%
13.4%
100.0%
95.9%
4.1%
100.0%
19,046
648
19,694
+2.7%
+2.1%
(0.5%)
(13.6%)
+4.8%
+1.1%
(9.0%)
+0.8%
33.8%
34.5%
11.5%
6.7%
13.4%
100.0%
96.7%
3.3%
100.0%
37,614
1,508
39,122
+3.8%
+6.6%
(3.5%)
(18.0%)
+9.9%
+2.9%
(3.1%)
+2.7%
33.8%
34.6%
11.1%
6.5%
14.1%
100.0%
96.1%
3.9%
100.0%
55,267
2,292
57,559
+5.0%
+7.3%
(1.4%)
(13.9%)
+6.1%
+3.7%
(0.5%)
+3.5%
34.3%
34.3%
11.2%
6.5%
13.8%
100.0%
96.0%
4.0%
100.0%
72,735
3,397
76,132
+3.0%
+0.5%
(4.1%)
(15.5%)
+2.3%
(0.1%)
+9.5%
+0.3%
34.6%
34.1%
11.3%
6.2%
13.8%
100.0%
95.5%
4.5%
100.0%
(95)
+296
+201
+1.1%
+0.2%
(0.5%)
(1.1%)
+0.3%
+0.0%
(0.4%)
+0.4%
+0.0%
連結実績
1Q
10/2014
6,266
6,443
2,208
1,475
2,442
18,834
712
19,546
33.3%
34.2%
11.7%
7.8%
13.0%
100.0%
96.4%
3.6%
100.0%
連結実績
2Q
10/2014
5,981
5,751
2,100
1,490
2,391
17,715
844
18,559
33.8%
32.5%
11.9%
8.4%
13.5%
100.0%
95.5%
4.5%
100.0%
連結実績
3Q
10/2014
5,787
5,447
1,954
1,182
2,375
16,745
747
17,492
34.6%
32.5%
11.7%
7.1%
14.2%
100.0%
95.7%
4.3%
100.0%
連結実績
4Q
10/2014
6,398
7,040
2,281
1,233
2,586
19,536
798
20,334
32.7%
36.0%
11.7%
6.3%
13.2%
100.0%
96.1%
3.9%
100.0%
連結実績
1Q
10/2015
6,435
6,579
2,198
1,274
2,560
19,046
648
19,694
+2.7%
+2.1%
(0.5%)
(13.6%)
+4.8%
+1.1%
(9.0%)
+0.8%
33.8%
34.5%
11.5%
6.7%
13.4%
100.0%
96.7%
3.3%
100.0%
連結実績
2Q
10/2015
6,275
6,420
1,960
1,158
2,752
18,568
860
19,428
+4.9%
+11.6%
(6.7%)
(22.3%)
+15.1%
+4.8%
+1.9%
+4.7%
33.8%
34.6%
10.6%
6.2%
14.8%
100.0%
95.6%
4.4%
100.0%
連結実績
3Q
10/2015
6,227
5,930
2,019
1,140
2,338
17,653
784
18,437
+7.6%
+8.9%
+3.3%
(3.6%)
(1.6%)
+5.4%
+5.0%
+5.4%
35.3%
33.6%
11.4%
6.5%
13.2%
100.0%
95.7%
4.3%
100.0%
連結実績
4Q
10/2015
6,237
5,868
2,016
973
2,373
17,468
1,105
18,573
(2.5%)
(16.6%)
(11.6%)
(21.1%)
(8.2%)
(10.6%)
+38.5%
(8.7%)
35.7%
33.6%
11.5%
5.6%
13.6%
100.0%
94.1%
5.9%
100.0%
前年比
純増減
(161)
(1,172)
(265)
(260)
(213)
(2,068)
+307
(1,761)
+3.0%
(2.4%)
(0.1%)
(0.7%)
+0.3%
+0.0%
(2.0%)
+2.0%
+0.0%
8
貸借対照表(四半期)
貸借対照表
(百万円)
現金及び預金
受取手形及び売掛金
たな卸資産
その他
流動資産
有形固定資産
無形固定資産
投資その他の資産合計
固定資産
資産合計
支払手形及び買掛金
短期借入金
その他
流動負債
長期借入金
その他
固定負債
負債合計
株主資本
その他合計
純資産
負債純資産合計
自己資本
有利子負債
ネットデット
自己資本比率
ネットデットエクイティ比率
ROE (12ヶ月)
ROA (12ヶ月)
在庫回転月数
当座比率
流動比率
出所:会社データ、弊社計算
(在庫回転月数:売上高ベース)
連結実績
1Q
10/2014
11,344
22,020
4,324
319
38,007
13,350
161
5,175
18,687
56,694
21,001
220
1,147
22,368
2,304
2,304
24,673
31,503
518
32,021
56,694
31,958
220
(11,124)
56.4%
(35.3%)
4.5%
4.5%
0.66
149%
170%
連結実績
2Q
10/2014
12,513
21,221
4,451
607
38,792
13,280
159
5,143
18,583
57,375
20,717
220
1,763
22,700
2,329
2,329
25,029
31,874
471
32,345
57,375
32,276
220
(12,293)
56.3%
(38.6%)
4.5%
4.4%
0.72
149%
171%
連結実績
3Q
10/2014
11,002
21,082
4,508
422
37,014
13,219
154
5,524
18,898
55,912
19,182
220
1,454
20,856
2,359
2,359
23,216
32,094
602
32,696
55,912
32,623
220
(10,782)
58.3%
(33.6%)
4.6%
4.8%
0.77
154%
177%
連結実績
4Q
10/2014
12,521
23,933
4,297
529
41,280
13,230
152
5,506
18,889
60,169
22,129
220
2,195
24,544
2,441
2,441
26,985
32,594
590
33,184
60,169
33,099
220
(12,301)
55.0%
(37.7%)
5.1%
4.9%
0.63
149%
168%
連結実績
1Q
10/2015
11,689
24,443
4,516
360
41,008
13,157
157
5,546
18,861
59,869
22,622
220
1,242
24,084
2,084
2,084
26,169
33,026
673
33,699
59,869
33,610
220
(11,469)
56.1%
(34.7%)
5.0%
4.8%
0.69
150%
170%
連結実績
2Q
10/2015
12,745
23,073
4,667
789
41,274
13,174
266
5,512
18,953
60,228
21,789
170
1,899
23,858
2,101
2,101
25,959
33,478
790
34,268
60,228
34,151
170
(12,575)
56.7%
(37.6%)
5.2%
5.1%
0.72
150%
173%
連結実績
3Q
10/2015
12,334
22,880
4,842
709
40,765
13,258
553
4,968
18,779
59,545
21,344
194
1,463
23,001
62
2,196
2,258
25,260
33,540
745
34,285
59,545
34,179
256
(12,078)
57.4%
(36.0%)
4.8%
5.0%
0.79
153%
177%
連結実績
4Q
10/2015
13,807
22,402
4,526
764
41,499
13,203
523
4,613
18,340
59,839
20,960
144
2,060
23,164
54
2,229
2,283
25,448
33,842
549
34,391
59,839
34,299
198
(13,609)
57.3%
(40.2%)
4.7%
4.6%
0.73
156%
179%
前年比
純増減
+1,286
(1,531)
+229
+235
+219
(27)
+371
(893)
(549)
(330)
(1,169)
(76)
(135)
(1,380)
+54
(212)
(158)
(1,537)
+1,248
(41)
+1,207
(330)
+1,200
(22)
(1,308)
+2.3%
(2.5%)
(0.5%)
(0.4%)
-
連結実績
2 Q累計
10/2015
975
(575)
400
(263)
連結実績
3 Q累計
10/2015
-
連結実績
4 Q累計
10/2015
2,403
(895)
1,508
(711)
前年比
純増減
+339
(522)
(183)
(324)
キャッシュフロー計算書(四半期累計)
キャッ シ ュ フロー計算書
(百万円)
営業活動によるキャッシュフロー
投資活動によるキャッシュフロー
営業活動C F+投資活動C F
財務活動によるキャッシュフロー
出所:会社データ、弊社計算
連結実績
1Q
10/2014
-
連結実績
2 Q累計
10/2014
1,770
(157)
1,613
(194)
連結実績
3 Q累計
10/2014
-
連結実績
4 Q累計
10/2014
2,064
(373)
1,691
(387)
連結実績
1Q
10/2015
-
9
2016 年 10 月期会社予想
2016 年 10 月期に対する会社予想では、売上高 78,700 百万円(前年比 3.4%増)
、営業利益 2,560 百万円(9.1%
増)、経常利益 2,880 百万円(5.1%増)
、純利益 1,880 百万円(19.7%増)が見込まれている。また、営業利益
率 3.3%(0.2%ポイント上昇)である。
一方、1 株当たり配当金予定 36.0 円(配当性向 19.9%)である。2015 年 10 月期の 1 株当たり配当 36.0 円(配
当性向 24.0%)との比較では、絶対額が据え置かれることになる一方、配当性向が低下する。ただし、株主還元
に対して積極的な姿勢を示している同社においては、2016 年 10 月期に対して、最終的には、会社予想の想定以
上に及ぶ配当を実施する可能性が指摘できよう。
売上高及び営業利益率
40,000
30,000
売上高(百万円)
3.1%
3.1%
3.4%
3.5%
2.8%
3.4%
3.4%
3.1%
3.1%
19,546
18,559
17,492
20,334
19,694
19,428
18,437
18,573
19,750
19,750
19,600
19,600
1Q FY10/2014
2Q FY10/2014
3Q FY10/2014
4Q FY10/2014
1Q FY10/2015
2Q FY10/2015
3Q FY10/2015
4Q FY10/2015
1Q FY10/2016
2Q FY10/2016
3Q FY10/2016
4Q FY10/2016
0
3.4%
2.3%
20,000
10,000
5.0%
営業利益率(%)
3.9%
0.0%
出所:会社データ、弊社計算(2016 年 10 月期四半期予想:半期会社予想を均等に按分)
連結ベースでは上述の通りの売上高が見込まれているのに対して、単体ベースでは、売上高 74,300 百万円(2.2%
増)が前提とされている。単純に以上に鑑みた場合、連結子会社(合計)で、売上高 4,400 百万円(29.5%増)
が前提とされていることになる。また、単体ベースでは、機器用・通信用電線(FAケーブル)に対して、売上
高 25,880 百万円(2.8%増)
、売上高構成比 34.8%(0.2%ポイント上昇)が前提とされている一方、連結ベース
では、先述の新規連結子会社 2 社が通期を通して寄与することが大きな影響を及ぼす。
また、両新規連結子会社に関しては、損益面での改善が織り込まれており、これが、同社としての損益向上の一
因となる。弊社が推測するところによれば、両新規連結子会社の営業損失合計(のれん償却後)は、前年に対し
て、120 百万円前後に及んで縮小する。同社は、ここでの損益改善の達成を確実なものとした段階で、更なる企
業買収を通した余剰資金の有効活用を進めていきたいとしている。
10
中長期業績見通し
同社の中期経営計画においては、2019 年 10 月期に対する業績目標として、売上高 100,000 百万円、経常利益
5,000 百万円、経常利益率 5.0%、ROE6.0%を達成することが掲げている。一方、2015 年 10 月期の実績は、
売上高 76,132 百万円、経常利益 2,740 百万円、経常利益率 3.7%、ROE4.7%である。即ち、2015 年 10 月期
を起点とした場合、2019 年 10 月期に向けて、売上高でCAGR7.1%、経常利益でCAGR16.2%が想定され
ていることになる。また、経常利益率 1.4%ポイント上昇、ROE1.3%ポイント上昇である。
中長期業績見通し
76,132
78,700
FY10/2015
FY10/2016
5.0%
100,000
75,931
FY10/2014
3.3%
69,790
3.1%
FY10/2013
3.3%
65,124
3.7%
FY10/2012
0
2.8%
3.6%
64,206
50,000
3.4%
3.7%
FY10/2011
100,000
3.2%
営業利益率(%)
6.0%
5.0%
4.0%
3.0%
2.0%
1.0%
0.0%
(1.0%)
(2.0%)
FY10/2019
4.1%
3.7%
経常利益率(%)
FY10/2018
150,000
売上高(百万円)
4.4%
FY10/2017
200,000
出所:会社データ、弊社計算
オーガニックグロースに関しては、メーカーと共同で開発される付加価値の高いオリジナル商品における新用途
先の開拓などを通した拡販に対して大きな期待が寄せられている模様である。売上総利益率が高いオリジナル商
品の拡販は、同社としての売上総利益率、営業利益率、そして経常利益率の上昇を促すことになる。オリジナル
商品の新用途先の開拓に関しては、特に、過去数年間で生産ラインのハイテク化が大きく進捗してきた食品業界
及び医療機器業界における新規採用に向けての期待が高まっている。
また、同社は、エンドユーザーである国内メーカーの生産工場が海外へとシフトしていく動きを受けて、中国、
タイ、フィリピン、台湾に現地法人を設立し、これに対応してきた。2016 年 1 月 6 日に設立されたばかりであ
る台湾の現地法人に関しては、2 月中旬頃より営業が開始されるとのことである。今後に向けては、必要に応じ
て、既存拠点の拡充を進める一方、インドネシア、ベトナムなどのASEAN諸国への新規の拠点展開を検討す
るとのことである。
一方、余剰資金を有効活用した企業買収に関しては、中長期的に同社の利益拡大ポテンシャルを大きく引き上げ
ていく可能性が高い。ただし、現状に至る経緯においては、先述の通り、先行投資負担が文字通り先行して発生
している。
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4.0 ビジネスモデル
独立系電線総合商社大手
独立系電線総合商社大手の一角を占める同社は、「必要な商品を、必要な分だけ、必要なときに届ける」がモッ
トーであるジャストインタイムシステムに則って、物流倉庫管理、販売、納品までの一貫したオペレーションを
確立している。販売体制としては、全国 16 拠点に営業担当者が総計 200 人前後配置されている一方、20,000 種
類以上の商品アイテムが延べ床面積 30,000 平方メートルに及ぶ在庫スペースに常時ストックされている。
また、
以上の商品アイテムは、付加価値の高いオリジナル商品を含む機器用・通信用電線(FAケーブル)、電力用ケ
ーブル、汎用被覆線、その他電線、非電線、以上から構成されている。
商品カテゴリー別売上高構成比(2015 年 10 月期の実績、単体ベース)
13.8%
6.2%
機器用・通信用電線(FAケーブル)
34.6%
11.3%
電力用ケーブル
汎用被覆線
その他電線
34.1%
非電線
12
出所:会社データ
同社の売上総利益の中核を占めるとされる機器用・通信用電線(FAケーブル)とは、主に、自動車業界やエレ
クトロニクス業界の工場内の生産ラインで用いられるケーブルであり、生産ラインの一部を形成する工作機械や
ロボットを動かすために利用される。また、生産作業に伴う動きなどへの耐久性や、温度変化への対応性、防油・
防水・ノイズ対策などの要求を満たす必要があるため、機能面での差別化余地が大きい。
一方、機器用・通信用電線(FAケーブル)と同等の売上高の規模がある電力用ケーブルとは、主にビル、工場、
病院などに用いられる(文字通り)電力用のケーブルであるが、差別化要因が限定的であるため、価格競争が激
しく、売上総利益率が低く留まっているとのことである。また、汎用被覆線に関しては、売上高の規模が小さい
ことに加えて、電力ケーブルと同様の理由で、売上総利益率が低く留まっている。一方、その他電線とは、汎用
被覆線以上に付加価値が低い商品カテゴリーであるとされている。
非電線とは、ワイヤーハーネス加工などを展開する事業のことである。基本的には、納入先の個々のニーズに則
して、調達した既存の製品を加工するのだが、営業担当者が日々の納入先とのやり取りから集めてきた情報やニ
ーズに基づき、同社で独自に開発を進めることもあるとのことである。
ここでの主力となるのは、産業用向けワイヤーハーネス加工であるが、これに加えて、太陽光発電向けのケーブ
ルにコネクターなどを取り付けた状態で納品することなどにも同社は関与している。また、非電線においては、
加工に起因する付加価値創造が発生するため、機器用・通信用電線(FAケーブル)に次ぐ売上総利益率が確保
できているとのことである。
ビジネスモデル(イメージ画像)
物流倉庫
オリジナル商品
電線端末加工
出所:会社データ
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Disclaimer
ここでの情報は、ウォールデンリサーチジャパンが当該事業会社の発信する「IR情報」を中立的かつ専門的
な立場から要約して、レポート形式にまとめたものである。
「IR情報」とは、すなわち当該事業会社に係る①
弊社との個別取材の内容、②機関投資家向け説明会の内容、③適時開示情報、④ホームページの内容等である。
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