非鉄金属市況と需給動向2016年2月

非鉄金属市況と需給動向
 非鉄金属市況(銅、亜鉛、ニッケル、金・白金)
平成28年2月2日
非鉄金属市況(2016.1/8~2016.1/29)
ベースメタル
1月上旬は、年明けに急落した上海株がさらに続落し、加えて原油安となったことが圧迫材料となり下落傾向となった。
中旬には中国12月貿易統計が市場予想を上回ったこと等を好感して一時小幅に反発したものの、15日に発表された中
国12月新規人民元建て融資が予想を大幅に下回ったことを嫌気して再び下落。下旬には、中国2015年通年のGDP統
計が25年ぶりの低水準となったことから同国経済の成長鈍化に対する懸念が広がり、さらに日本や欧州の中央銀行が
金融緩和を示唆したことに伴うドル高観測が下方材料となり、足元軟調に推移。
貴金属
1月上旬は、中国経済成長鈍化への懸念がくすぶる中、金・プラチナはほぼ横ばい推移。パラジウムは中国の自動車
販売の伸び率が3年ぶりの低水準となったことを受けて下落傾向となった。中旬には、仏自動車大手ルノーが排ガス不
正問題で仏当局より調査を受けたとの報道を受けてプラチナが下落、約7年ぶりの安値水準となった。下旬には原油価
格が持ち直したことを好感し、概ね堅調に推移。
米国経済
12月の製造業PMIは51.2。 労働省発表の12月非農業部門雇用者数は前月比+29.2万人(前月:+21.1万人)と市場予想の+20万人を大きく上回
り、失業率は5.0%(前月:5.0%)と2008年4月以来の低水準を維持した。
中国経済
12月製造業PMIは、国家統計局発表が49.7(前月:49.6)、同HSBC発表12月速報値では48.2(前月:48.6)と引き続き景気縮小傾向。
欧州経済
12月製造業PMIは53.2(前月:52.8)と小幅に上昇。
9.00
鉛
8.00
銅
7.00
金
6.00
5.00
4.00
亜鉛
ニッケル
アルミニウ
ム
3.00
2.00
1.00
Jun-03
Oct-03
Feb-04
Jun-04
Oct-04
Feb-05
Jun-05
Oct-05
Feb-06
Jun-06
Oct-06
Feb-07
Jun-07
Oct-07
Feb-08
Jun-08
Oct-08
Feb-09
Jun-09
Oct-09
Feb-10
Jun-10
Oct-10
Feb-11
Jun-11
Oct-11
Feb-12
Jun-12
Oct-12
Feb-13
Jun-13
Oct-13
Feb-14
Jun-14
Oct-14
Feb-15
Jun-15
Oct-15
0.00
主要非鉄金属価格推移(2003年5月=1) (JOGMEC作成)
欧米中の製造業購買担当者景況指数(PMI)
1
非鉄金属市況(2016.1/8~2016.1/29)
本報告期
期初
直近
最高値
2016年
(当年)
ニッケル
LME現物
(US$/t)
LME現物
(US$/t)
LME現物
(US$/t)
金
プラチナ
パラジウム
平均
1,478.5
1,610.0
1,610.0
1月29日
1,453.5
1月12日
1,509.4
8,405.0
8,545.0
8,725.0
1月22日
8,180.0
1月12日
8,483.1
1,099.7
1,115.4
1,116.5
1月28日
1,085.0
1月13日
1,099.2
875
865
883.5
1月28日
815.5
1月21日
847.0
501.5
497
505.5
1月22日
467.5
1月12日
492.0
3か月
4,535.5
1,609.0
8,585.0
-
-
-
12か月
24か月
4,520.0
4,525.0
4,6450
4,541.5
4,647.0
1月5日
4,310.5
1月15日
4,462.8
6,309.0
4,702.0
6,448.0
5月12日
4,515.5
11月23日
5,493.6
1,650.0
1,665.0
1,600.0
1,610.0
1,610.0
1月29日
1,453.5
1月12日
1,512.2
2,183.5
1,600.0
2,405.0
5月6日
1,487.0
11月19日
1,927.9
8,835.0
8,935.0
8,515.0
8,545.0
8,725.0
1月22日
8,180.0
1月12日
8,483.0
14,880.0
8,665.0
15,455.0
1月7日
8,160.0
11月23日
11,806.4
-
-
1,077.5
1,115.4
1,116.5
1月28日
1,077.5
1月4日
1,096.5
1,193.6
1,062.3
1,294.1
1月23日
1,053
12月3日
1,159.2
-
-
885.5
865
890
1月5日
815.5
1月21日
853.7
1,108.0
872.0
1,283.0
1月21日
830
11月30日
1,052.1
-
-
550.0
497
544.5
1月5日
467.5
1月12日
499.2
775
547.0
829.0
3月5日
528
12月3日
690.1
期初
直近
最高値
最安値
2015年
(前年)
亜鉛
4,486.5
4,541.5
4,553.5
1月28日
4,310.5
1月15日
4,428.1
最安値
先物
(1月29日)
銅
平均
期初
期末
最高値
最安値
平均
銅市況と需給動向(2016.1/8~2016.1/29)
■LME価格:当該期間4,486.5US$/tでスタートした銅は、年明け以降下落が続く上海株や原油安を嫌気して引き続き下落傾向を辿り、
1/15には4,310.5US$/tの安値を付けた。その後は、中国12月新規人民元建て融資が予想を大幅に下回ったことや中国の2015年通
年GDP統計が25年ぶりの低水準となったことを受けて、中国政府の追加景気刺激策への期待感から4,440.5US$/tまで上伸。その後、
中国経済の成長鈍化懸念などから一時反落したものの、下旬には、ECBが追加金融緩和実施を示唆したことで進んだ欧米株高や
原油相場の大幅反発、さらにインドネシアGrasberg鉱山における供給減懸念などを好感し上昇。足元4,541.5US$/t(1/29) 。
■需給動向:LME在庫は8月下旬以降減少傾向、12月末以降やや増加し、足元で24.2万 t(約3.9日分)。当該期間で0.4万tの増加。
✍ 国際銅研究会(ICSG)による2015年1-10月累計の需給バランスは、 6万 tの供給過剰。2015年10月単月は2千 tの供給過剰と
なった。また、ICSG2015年秋季大会の予測によると、 2015年は 4.1万 t の供給過剰、2016年は12.7万tの供給不足。
✍ 主要鉱山操業状況:Glencore・ザンビアMopani鉱山、DRコンゴKatanga鉱山(総年間生産量:28万t)18か月間の操業停止(9/7)。
Anglo American、Glencore・チリCollahuasi銅鉱山で約3万tの削減計画を発表(9/29)。
4,463
LME在庫
需給バランス
10
4,629
2016年1月
7
4,808
2015年12月
4
2015年11月
0
2015/1
5,223
7
5,208
2015年10月
10
2015年9月
2,000
4
5,089
2014/1
2015年8月
4,000
10
5,457
7
2015年7月
4
5,834
2013/1
2015年6月
6,000
10
6.301
7
2015年5月
4
6,027
2012/1
2015年4月
8,000
10
5,917
7
2015年3月
4
5,670
2011/1
2015年2月
700
600
500
400
300
200
100
0
(100)
(200)
(300)
10,000
10
5,494
7
2015年
4
6,862
2010/1
2014年
需給バランス /
LME在庫(千t)
800
銅地金の需給バランスと価格動向
価格(US$/t)
12,000
10
7,321
7
2013年
4
US$/t
2009/1
銅平均価格
LME価格(Cash settlement)
3
亜鉛市況と需給動向(2016.1/8~2016.1/29)
■LME価格: 1月上旬は、上海株の下落や原油安が下方材料となり軟調に推移し、1/12には1,453US$/tと2009年5月以来の安値を
付けた。その後は概ね横ばい推移していたが、1/19に発表された中国2015年GDPが低水準だったことを受けて同国が追加の景気刺
激策を行うとの期待感が広がり上昇。一時は在庫増による供給過剰懸念が高まり下落したものの、1/22には原油相場の大幅反発を
好感して1,527US$/tまで値を回復した。その後は、ドル安傾向や昨年12月の中国亜鉛地金購入量高水準との発表を受けさらに上伸
し、足元1,610US$/t(1/29)。
■需給動向:LME在庫は、9月前半に10万tの在庫増となった後は緩やかに減少し、足元は47.5万 t(12.7日分)。
✍ 国際鉛亜鉛研究会(ILZSG) による2015年1-11月累計の需給バランスは、 17.6万 tの供給過剰。2015年11月単月は2.74万tの供
給不足となった。また、ILZSG 2015年秋季大会の予測によると、2015年は 8.8万tの供給過剰、2016年は15.2万tの供給不足。
✍ 主要鉱山操業状況:MMG・豪州Century鉱山資源量枯渇により7月末採掘停止、11月選鉱場停止(年間生産量48万t)。Glencore
豪・Lady Loretta鉱山とペルー・Iscaycruz鉱山の生産停止により年間50万tの削減を発表(10/9)。中国亜鉛生産者10社が価格低
迷の状況を考慮し合計55万tの協調減産を発表(11/20)。Nyrstar社、経営改善のため米・Middle Tennessee亜鉛3鉱山の操業停
止、同社による減産はこれで計55万t(12/7)。
LME在庫
需給バランス
LME価格(cash settlement)
7
1,512
10
2016年1月
4
1,522
-200
2015/1
2015年12月
0
10
1,582
7
2015年11月
0
4
1,728
500
10
1,719
2015年10月
200
2014/1
1,810
2015年9月
7
2015年8月
400
1000
4
2,002
600
2013/1
2015年7月
1500
10
2,087
7
2015年6月
800
4
2,290
2012/1
2015年5月
1000
2000
10
2,202
7
2015年4月
4
2,029
1200
2011/1
2015年3月
需給バランス /
LME在庫(千t)
1400
2500
10
2,119
7
2015年2月
4
1,928
2010/1
2015年
10
2,164
亜鉛地金の需給バランスと価格動向
7
2014年
価格
(US$/t)
3000
4
US$/t
2009/1
亜鉛平均価格
4
ニッケル市況と需給動向(2016.1/8~2016.1/29)
■LME価格:1月上旬は、上海株の続落と原油安を嫌気して軟調に推移し、1/12には8,180US$/tと2か月ぶりの安値を付けた。その
後は、原油相場の下落が一服したことや中国が人民元の相場安定を目指して新たな措置を打ち出したことを好感し、上昇傾向に転
じた。1/19にLME在庫が約2万t急増したことを受けて供給過剰懸念が高まり一時下落傾向となったものの、1/22には原油相場が大
幅に反発したことが好材料となり上伸。その後はほぼ横ばい推移し、足元価格は8,585US$/tとなっている(1/29)。
■需給動向:LME在庫は12月に大幅増加した後、緩やかに減少していたところ、1月中旬に再び増加し、足元は44.8万t(96.5日分)。
✍ 国際ニッケル研究会(INSG) による2015年1-11月の需給バランスは5.32万 tの供給過剰。2015年11月単月は 3,400tの供給不足
となった。また、INSG 2015年秋季大会予測によると、2015年は 4.9万tの供給過剰、2016年は2.3万tの供給不足。
✍ 主要鉱山操業状況:KGHM社・カナダMc Creedy West鉱山(年産生産量17千t)10/1~操業停止(9/20)。中国主要ニッケル生産
者8社、12月~合計10万tの減産実施の見込み(11/26)。
ニッケル平均価格
US$/t
2014年
16,867
2015年
11,806
2015年2月
14,535
2015年3月
13,746
2015年4月
12,783
2015年5月
13,509
2015年6月
12,780
2015年7月
11,386
2016年1月
450
20,000
350
15,000
250
10,000
150
5,000
50
10,342
8,483
LME在庫
需給バランス
LME価格(Cash settlement)
10
7
4
2015/1
10
7
4
2014/1
10
7
4
10
2013/1
7
4
2012/1
7
10
4
(50)
2011/1
8,692
0
10
9,232
7
10,344
4
9,898
2010/1
2015年12月
25,000
10
2015年11月
550
7
2015年10月
30,000
4
2015年9月
需給バランス /
LME在庫(千t)
一次ニッケルの需給バランスと価格動向
2009/1
2015年8月
価格
(US$/t)
5
金・プラチナ・パラジウム市況(2016.1/8~2016.1/29)
■金市況:当該期間1,099.7US$/ozでスタートした金は、上海株の続落を受けて安全資産としての需要が高まり、年明けから引
き続き1月上旬も堅調な値動きとなった。1/13には中国12月貿易統計が市場予想を上回ったことで一時下落したものの、軟調な
原油相場を受けて世界経済の先行きに対する懸念がくすぶり、中旬は1,086-1,090US$/ozのレンジでほぼ横ばいに推移。下旬
は世界的な原油安や株安を受けて再び安全資産としての買いが入り上昇傾向となり、足元価格は1,112.4US$/oz(1/29)。
■プラチナ・パラジウム市況:欧州経済の回復が意識される中、堅調な値動きとなっていたプラチナ価格は、1月上旬から中旬に
かけて続いた原油安に加えて、仏自動車大手ルノーが排ガス不正問題で仏当局より調査を受けたとの報道を受けて下落傾向
となり、1/21には815.5US$/ozの安値をつけた。その後、原油相場回復などから上昇傾向に転じ、1/25には南ア・Impalaプラチナ
鉱山での火災発生の報道を受けて供給不安が高まり大幅続伸し、足元865US$/oz(1/29)。一方、中国自動車販売の伸びが3
年ぶりの低水準となったことを受けてパラジウムは下落が続き、1/12に467.5US$/ozと約5年半ぶりの安値をつけた。その後は
原油相場の回復等を好感して緩やかな上昇傾向を辿り、足元497US$/oz(1/29)。
金・プラチナ
平均価格
金
US$/oz
プラチナ
US$/oz
パラジウム
US$/oz
2014年
1,244
1,423
734
2015年
1,159
1,052
690
2015年2月
1,240
1,211
782
2015年3月
1,177
1,148
808
2015年4月
1,195
1,147
744
2015年5月
1,198
1,146
787
2015年6月
1,182
1,090
728
2015年7月
1,131
1,014
643
2015年8月
1,118
984
595
2015年9月
1,125
967
607
2015年10月
1,157
976
690
2015年11月
1,087
886
576
2015年12月
1,068
860
551
2016年1月
1,097
854
499
6