FX Weekly(2016年2月5日)

FX Weekly
平成 28(2016)年 2 月 5 日
GLOBAL MARKETS RESEARCH
チーフアナリスト
内田 稔
三菱東京 UFJ 銀行
A member of MUFG, a global financial group
Table of contents
1
今週のトピックス
2
来週の相場見通し
3
来週の経済指標・イベント
4
マーケットカレンダー
1. 今週のトピックス
(1) マイナス金利付き QQE のドル円相場への影響
チーフアナリスト
内田 稔
(2) 設備投資の伸びないもとでのイエレン議長の議会証言
シニアマーケットエコノミスト
鈴木 敏之
2. 来週の相場見通し
(1) ドル円:マイナス金利決定後の円安一服、要下値警戒
予想レンジ
1.今週のトピックス(2)の第
6 図のタイトルに誤りがござ
いましたため、訂正させて頂
きました。大変申し訳ござい
ませんでした。
115.50 ~ 118.50
(2) ユーロ:金融市場のリスク回避姿勢に引き続き注目
予想レンジ
対ドル:
1.1000 ~ 1.1400
対円:
128.50 ~ 132.50
(3) 豪ドル:緩和姿勢継続を背景に上値余地は限定的
予想レンジ
対ドル:
0.6900 ~ 0.7300
対円:
81.50 ~ 85.50
(4) 人民元:外貨準備の結果に注目が集まる
予想レンジ
1
FX Weekly | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
対ドル:
春節により休場
対円:
17.50 ~ 18.10
(1) マイナス金利付き QQE のドル円相場への影響
マイナス金利導入後、
ユーロ圏では大幅な
ユーロ安が実現
欧州中央銀行(ECB)が、預金ファシリティ金利をマイナス圏
(▲0.1%)へと引き下げた 2014 年 6 月以降、ユーロの対ドル相場
は 1.36 付近から 1.05 割れへと最大で約 23%も下落した(第 1 図)。
もちろん、このユーロ安ドル高の中には、利上げ観測を背景とした
ドル高の要素も多分に含まれる。ただ、その他の主要通貨に対して
みても、やはりユーロは同期間に、約 8%も下落している。ECBの
マイナス金利の導入は、強力なユーロ安要因になったとみられる
(ECBは、14 年 9 月に▲0.2%へ追加利下げ)。一方、マイナス金
利付き量的質的金融緩和(以下、マイナス金利付きQQE)導入決定
後の 1 週間、円は直後こそ幅広い通貨に対して下落したもののその
後、対ドルのみならず、全ての主要通貨に対して上昇している。発
表直後のサプライズによる円安は、少なくとも短期的にみると一巡
した感が強い。
第 1 図:2014 年以降のユーロドル相場
(㌦/ユーロ)
1.45
1.40
1.35
マイナス金利▲0.1%へ
1.30
▲0.2%へ
1.25
1.20
1.15
1.10
1.05
▲0.3%へ
1.00
14/1
14/4
14/7
14/10
15/1
15/4
15/7
15/10
16/1 (年/月)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
円安一巡の背景
2
こうした背景として挙げられるのは、日本の期待インフレ率がほ
とんど上昇しておらず、実質金利の低下が限定されていることが挙
げられる。また、ユーロ圏に次ぐ日本のマイナス金利付きQQEの影
響を受け、世界的な利回り低下にも拍車がかかっている。日本の対
外金利差がさほど拡大していないこともその理由だろう。加えて、
マイナス金利付きQQEの経済効果や金融仲介機能低下、国債入札に
おけるいわゆる札割れといった副作用への見通しや解釈などが、未
だ定まっていないことも、持続的な株価の上昇と円安を阻んだ可能
性はあるだろう。ただ、何よりも円の名目金利がそもそも低位にあ
り、低下余地が限定的であることが挙げられる。例えば、ECBがマ
イナス金利を導入した際、ユーロ相場への影響が強いドイツの金利
水準は、10 年国債でみて 1.4%台にあり、これがその後の 9 ヶ月間
で 0.1%台まで約 130bpも低下。こうした幅広い年限の金利低下や
マイナス化が、ユーロの先安観とも相俟って、対外証券投資フロー
を誘発。為替市場での大幅なユーロ安圧力をもたらしたと考えられ
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
る(第 2 図)。翻って、日本では、マイナス金利付きQQEの発表後、
9 年国債まで利回りはマイナス圏へと沈んだほか、10 年国債利回り
も 0.01%台と史上最低水準を更新。実際に当座預金へのマイナス金
利適用が始まる 2 月 16 日以降、さらに深いマイナス圏へと金利低
下が促される可能性が高い。ただ、金利の低下余地を比べると、当
時のドイツと比べ、かなり限定的であることは明らか。これが、円
安を限定的なものに留めている可能性がありそうだ。このため、マ
イナス金利付きQQEの円安への波及効果は、少なくともECBのマイ
ナス金利を受けたユーロ安の程度に比べ、かなり限定される可能性
が高い。
第 2 図:ドイツ国債のイールドカーブ利回り曲線(14 年 6 月と 15 年 4 月)
(%)
3.0
①-②
2.5
①
②15/4/17
2.0
①14/6/4
1.5
1.0
②
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
-2.5
1M
3M
6M
1Y
2Y
3Y
4Y
5Y
6Y
7Y
8Y
9Y
10Y 15Y 20Y 25Y 30Y
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
カギを握るのは、円投
を伴う対外証券投資フ
ロー
とは言え、今後、マイナス金利付きQQEが、円安圧力となる経路
には、十分な注意も必要だ。ECBや日銀の緩和スタンスの強化に続
き、例えば、中国も金融緩和を強化し、ここに米国の利上げ後ずれ
観測が台頭。ドル安による原油価格の反発といったシナリオが実現
すれば、市場のセンチメントが一転し、リスクオンへと傾斜する可
能性は少なからずあるだろう。緊張緩和により、円高圧力が和らぐ
上、マイナス金利下の円が、いわゆる調達通貨となる場合だ。ただ、
最も重要なカギを握るのは、いわゆるポートフォリオリバランス効
果だろう。即ち、円金利の低下や幅広いマイナス金利化に後押しさ
れ、本邦からどの程度の対外証券投資フローが、活発化するかどう
か。無論、重要なのは、為替ヘッジ付きではなく、実際の円投(円
売り)を伴う対外証券投資であることは言うまでもない。多くの投
資家は、来年度の投資方針策定まで、今しばらく時間を要すると見
込まれ、こうしたフローの見極めには、まだしばらく時間を要する
だろう。もっとも、米国の利上げと日銀のマイナス金利付きQQEと
いう、言わば究極の金融政策の格差が実現したにもかかわらず、ド
ル円は大方の予想に反して 116 円台まで再び下落してきた。こうし
た値動きも踏まえると、低金利を嫌う代わりに、為替リスクを取る
投資家が、それほど多いとは現段階では考えにくい。
チーフアナリスト
3
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
内田 稔
(2) 設備投資の伸びないもとでのイエレン議長の議会証言
米景気拡大の軟化は製
造業から経済全体に波
及
米国経済に減速の動きは以前から見えていた。しかし、一部の製
造業の指標のことであって、それも、一時的な要因という解釈の雰
囲気があった。しかし、ここへきて緊張を高める動きが出てきてい
る。市場の動揺がおさまらない。マクロの経済指標でも全米経済活
動指数(CFNAI)、GDP、ISM非製造業景気指数などに、軟化の動
きが広がっているからである。米国経済をみる上で、最大の心配事
である労働生産性の伸び率の低下も、第 4 四半期は、前期比年率
▲3.0%という厳しい数字が発表された。源にあるのが、設備投資の
伸び悩みという問題意識が要ることを指摘したい。
第 1 表: 動揺する市場
2015/12/15
2015/12/17
2015 年末
2016 年 1 月末
2016/2/4
ニューヨークダウ
17524.91
17495.84
17425.03
15466.30
16416.58
S&P 500
2043.41
2041.89
2043.94
1940.24
1915.45
ナスダック
4995.357
5002.553
5007.412
4613.953
4509.559
VIX 指数
20.95
18.94
18.21
20.20
21.84
米 10 年債
2.2658
2.2234
2.2694
1.9209
1.8395
米 2 年債
0.9639
0.9844
1.0477
0.7737
0.6984
130
123
122
115
114
ドル貿易加重指数
94.0877
95.2142
94.4564
94.5871
-
ドル円
121.68
122.56
120.22
121.14
116.78
ユーロドル
1.0931
1.0826
1.0862
1.0831
1.1209
ドル / 人民元(CNH)
6.5399
6.5689
6.5686
6.5936
6.5756
18565.90
19353.56
19033.71
17518.30
17044.99
37.35
34.95
37.04
33.62
31.72
174.2269
170.7013
176.1439
166.7525
163.4528
10 - 2 年 スプレッド
日経平均
WTI 原油価格
CRB 商品市況指数
(注) 12 月 15 日は FOMC の利上げ決定前日、12 月 17 日は翌日。
『10 – 2 年のスプレッド』の単位は BP。
(資料)ブルームバーグのデータより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
① 米 GDP 0.7%という低成長よりも内容の悪さが問題
GDP では民間最終需
要が軟化、設備投資は
マイナス寄与
4
米国の 2015 年第 4 四半期のGDP統計は、前期比年率 0.7%という
低成長であった。0.7%という低い数字も問題であるが、より緊張を
みるのが、その内容である。最終需要の柱のひとつである設備投資
がマイナス寄与だったのである。また、完全雇用といってもよい
5.0%まで失業率が低下しているのに、個人消費の寄与も小さくなっ
た。
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
第 2 表: 民間国内最終需要の動き(成長寄与度)
14 / 3Q
14 / 4Q
15 / 1Q
15 / 2Q
15 / 3Q
15 / 4Q
個人消費
2.34
2.86
1.19
2.42
2.04
1.46
設備投資
1.12
0.09
0.20
0.53
0.33
-0.24
住宅投資
0.11
0.31
0.32
0.30
0.27
0.27
民間最終需要合計
3.57
3.26
1.71
3.25
2.64
1.49
GDP
4.3
2.1
0.6
3.9
2.0
0.7
(注) 『個人消費』、『設備投資』、『住宅投資』、『民間最終需要合計』は、寄与度、単位 %
(資料)米商務省データにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
FOMCは、米国の潜在成長率を 2.0%とみていると、その経済見
通しから解釈できるが、その数字をはるかに下回る弱さである。潜
在成長率を上回る成長をするから、供給能力の余剰(スラック)が
縮小し、インフレ率の上昇が見込める、だから利上げが妥当だとい
う主張が崩れてしまっている。全体の数字は、在庫投資の変動で大
きく振れるが、米国の国内民間最終需要はしっかりしているはず
だった。その主張も崩れてしまっている。
② 雇用者一人当りの実質消費の伸び率鈍化
問題の根源は労働生産
性の伸び悩み
消費の勢いも鈍った。雇用は 1 月までの数字で見ると、絶好調と
いってよいほど順調に拡大していた。問題は、その果実が、最終需
要に回っていないことだろう。その要因がうかがえるのが、労働生
産性の伸び悩みといえよう。この生産性の伸び悩みは、設備投資が
出なくなったことに問題があると、グリーンスパン元FRB議長が、
下記で指摘している。
http://www.cfr.org/united-states/conversation-alan-greenspan/p37305
第 3 図: 労働生産性の伸び悩みと個人消費の伸び悩みの同調
110
105
100
95
90
危機時に伸び悩みがみられた
その鈍さが再来
85
80
75
労働生産性
雇用者一人当りの実質個人消費 (2009年9月=100)
(資料)米商務省、労働省のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
5
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
15/12
15/05
14/10
14/03
13/08
13/01
12/06
11/11
11/04
10/09
10/02
09/07
08/12
08/05
07/10
07/03
06/08
06/01
05/06
04/11
04/04
03/09
03/02
02/07
01/12
01/05
00/10
00/03
70
③ 設備投資の伸び悩みは続きそう
設備投資の前期比縮小
をもたらしたのは、実
質の金利の上昇
その設備投資であるが、GDPの前年からの増加分<加速度原理>、
社債の実質李利回りの二つの説明変数(2 期ラグ)で推計を行うと、
次が得られる。当面も伸び悩みが続くという見込みになる。この停
滞を引きこしているのは、実質社債利回りの上昇である。
第 4 図: 停滞の続きそうな民間設備投資
500
3,000
(十億ドル)
2,800
400
2,600
300
2,400
200
2,200
100
2,000
1,800
0
1,600
‐100
1,400
‐200
1,200
(十億ドル)
‐300
1,000
乖離
民間設備投資
推計
(資料)米商務省、FRB のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
第 5 図:実質社債利回り上昇が設備投資を抑制
0.0
40.0
実質金利 低 ↑
(%)
30.0
1.0
20.0
2.0
10.0
3.0
0.0
4.0
‐10.0
5.0
‐20.0
6.0
‐30.0
実質金利 高 ↓
‐40.0
7.0
‐50.0
8.0
設備投資伸び率<左目盛>
実質社債利回り<右目盛>
(年/月)
(資料)米商務省、FRB のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
④ 議会証言で継続利上げの方針は保持しても実行は難しい
成り立っていない利上
げ継続、金融政策正常
化の根拠
6
2 月 10 日と 11 日に、イエレンFRB議長の半年次の議会証言が予
定されている。継続的に利上げをするといっていた方針を言い続け
るとみられるが、市場の動揺もあり、データ次第を強調するなど
トーンダウンが見込まれる。
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
おそらく、次の利上げの時期などについて確たることは言わない
であろう。継続利上げに進む論拠が成り立たなくなっているからで
ある。第一は、期待インフレ率が安定していれば、スラックが縮小
することで、インフレ率が上がるという論点が崩れかけている。原
油価格が下がることで、期待インフレ率も下がってしまっているの
が現実で、期待インフレ率が安定していない。第二に、民間最終需
要が強いという話も、設備投資が弱いので成り立たない。
第 6 図:期待インフレ率と原油価格
(ドル)
100
(%)
3.5
3.3
80
3.1
60
2.9
40
2.7
20
2.5
0
2.3
-20
2.1
1.9
-40
1.7
-60
-80
1.5
01/01
03/01
05/01
07/01
09/01
11/01
13/01
FRBの示す5年から先5年のブレークイーブンインフレ率 〈左目盛〉
原油価格(前年同月比) 〈右目盛〉
15/01
(年/月)
(資料)米商務省、FRB のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
金融政策の正常化、継続利上げの方針は言うが、行動は見込みき
れない。この状態は、市場にとって重苦しい不透明が続くことにな
る。
シニアマーケットエコノミスト
7
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
鈴木 敏之
(1) ドル円:マイナス金利決定後の円安一服、要下値警戒
今週のレビュー
短期的にはマイナス金
利のサプライズ円安は
終了、ドル売りも加わ
りドル円 116 円台へ
今週のドル円相場は、前週末の日本銀行(日銀)によるマイナス
金利付き量的質的金融緩和策の導入決定を受け、週初は 121 円台で
底堅く推移した。但し、前週末の高値(121.70)を前に次第に上値
が重くなると、リスク回避色も残る中、円買いがやや強まった。米
国では、ISM製造業景況感指数が 3 ヶ月連続となる 50 割れを記録。
ISM非製造業景況感指数も 53.5 と 2014 年 2 月(52.6)以来の低水
準を記録すると、内需の鈍化も意識された。連邦公開市場委員会
(FOMC)で副議長を務めるニューヨーク連銀ダドレー総裁による
昨年 12 月利上げ以降の金融状況のひっ迫を考慮する必要があると
いった発言も報じられると、米国の 3 月利上げの織り込みがおよそ
1 割程度にまで後退。これを受け、米国債の利回りが低下すると、
幅広い通貨に対するドル安圧力が強まった。さらに、日銀は今週に
入って、マイナス金利付き量的質的金融緩和の補足説明として、実
際にマイナス金利が適用される金額が、当座預金残高約 260 兆円の
内、10~30 兆円程度にとどめるとの見方を示した。海外勢からは、
これが小規模と受け取られ、失望の円買い戻しを誘った可能性もあ
りそうだ。いずれにせよ、今週は円買いとドル売りとが相俟った結
果、ドル円は週後半に入って、特に下げ足を速め、116 円台半ばま
で下落し、米雇用統計を迎える見込みとなっている(2 月 5 日正午
のドル円スポット 116.83~85)。
第 1 図: 今週の為替相場推移
(円)
122.0
↑円安
121.0
120.0
119.0
118.0
117.0
116.0
↓円高
2/1
2/2
2/3
2/4
2/5
(月/日)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
~下値警戒、115 円台
も~
8
日銀によるマイナス金利導入決定後にみられた円安の動きは、短
期的にみれば、完全に終息してしまった。この背景として、不冴な
経済指標を受け、米国債利回りも低下したことに加え、日本の予想
物価上昇率(期待インフレ率)が上がらず、日本の実質金利低下が
それほど低下しなかったことが挙げられよう(第 2 図、第 3 図)。
日本の予想物価上昇率低下の背景は、低調な世界経済を受けたもの
と言え、日本の政策効果の限界が意識されたと考えられる。加えて、
マイナス金利の効果や副作用に関する見方が交錯。金融機関の株価
が大きく下落するなど、短期的にはかえって市場の混乱を招いた点
もありそうだ。本邦では、既に、9 年物国債の利回りまでマイナス
圏に突入し、10 年債も史上最低となる 0.03%台を記録。2 月 16 日
以降、実際のマイナス金利適用開始に向け、市場では一段とマイナ
来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
ス金利が浸透すると見込まれ、一定の円高への歯止めにはなるだろ
う。また、ドル安が進む結果、ドル相場と逆相関性が強い原油先物
相場が小反発すれば、リスク回避姿勢が後退し、円高圧力が和らぐ
可能性もある。とは言え、日銀の追加緩和後の上昇分を全て失った
上、ドル安圧力も警戒されている。何より、日銀の追加緩和後のド
ル円上昇が限定的であったとの残像が、なおさらドル円の下落期待
を高めよう。米国の雇用統計が良好な場合も、こうしたセンチメン
トを覆すのは容易ではないと思われ、来週のドル円相場は、再び
115 円台まで軟化する可能性が高いと考えられる。
第 2 図: 米国債の利回り
第 3 図:日本のブレークイーブンインフレ率(10 年)
(%)
1.6
(%)
3.0
2年
10年
2.5
約0.45%低下
2.0
1.4
1.2
原油価格下落加速
消費税引き上げ
1.0
追加緩和(14/10)
1.5
0.8
人民元急落
1.0
約0.4%低下
0.6
米、利上げ
0.5
0.4
マイナス金利決定
0.0
15/10
15/11
15/12
16/1
16/2
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
0.2
14/1
14/7
15/1
15/7
イエレン議長の議会証
言、想定以上にハト化
なら、ドル円を下押し
尚、来週は 2 月 10 日、11 日にイエレンFRB議長が議会証言を行
なう予定だ。イエレン議長から、現在の米経済の景気認識や今後の
正常化の進め方に関するヒントが得られる可能性が高い。イエレン
議長は、基本的に米経済の底堅さを指摘し、正常化継続の基本姿勢
を示すだろう。しかし、それと同時に年初来の国際的な市場の混乱
やそれが米国経済に及ぼす影響に一定の警戒を示した上、足元での
弱めの指標も踏まえ、今後の利上げペースは、経済情勢次第である
といった慎重姿勢も打ち出そう。市場は、年内利上げの有無そのも
のにさえ、足元では疑念を持っており、新たな材料とはなりにくい
と考えられる。ただ、イエレン議長が示す慎重姿勢が予想以上に強
ければ、ドル安が勢いづく可能性があり、要注意だろう。
予想レンジ
ドル円:115.50 ~ 118.50
チーフアナリスト
9
16/1(年/月)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
内田 稔
(2) ユーロ:金融市場のリスク回避姿勢に引き続き注目
今週のレビュー
今週のユーロドル相場は、リスクオフによるユーロキャリート
レードの巻き戻しと米利上げ期待の後退から上昇した(第 1 図)。
第 1 図: 今週の為替相場推移
(ドル)
1.130
↑ユーロ高
1.120
1.110
1.100
1.090
↓ユーロ安
1.080
2/1
2/2
2/3
2/4
2/5
(月/日)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
ユーロドルは、先週末の日銀によるマイナス金利導入を好感し、
金融市場のリスク回避姿勢が弱まることを期待する中で、週初に
1.08 ドル台前半で寄り付いた。しかし、原油価格下落、世界的な株
価下落などから金融市場のリスク回避姿勢が再び高まり(リスクオ
フ)、ユーロキャリートレードの巻き戻しによってユーロドルは 2
日に 1.0940 まで上昇した。
加えて、3 日には、金融市場の混乱が強まる中で、ダドレーNY
連銀総裁は、「金融環境が前回利上げ時よりも著しく逼迫している」
と指摘した上で「こうした状況が 3 月まで継続するようなら、金融
政策決定を行う上で考慮する必要がある」と発言した。更に、米 1
月ISM非製造業景況指数が市場予想を下回ったことが嫌気され、米
利上げ期待の後退とともにドル売りが強まった。ユーロドルは 4 日
に 1.1239 まで上昇した。
第 2 表: 相場に影響した主な経済指標
発表日
2/3
経済指標名
米 1 月 ISM 非製造業景況指数
結果
53.5
市場予想
55.1
前回
55.8(上方修正)
(資料) Bloombeg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
来週は、独 12 月鉱工業生産(2/8)、独 12 月貿易収支(2/9)、
ユーロ圏 4QGDP(2/12)等の経済指標が発表される。ユーロ圏景
気指標は原油安や物価下落による実質購買力の増加を受けた個人消
費の増加、ユーロ安を受けた輸出の持ち直しから、引き続き良好な
結果となろう。
しかし、ユーロ圏景気はデフレギャップ(GDPギャップがマイナ
ス)が引き続き大きい上に、消費者物価指数(HICP)は最近の原
油価格下落によって前年比マイナス転化が予想される。欧州委員会
による冬季経済見通しでは、消費者物価指数が 2016 年前年比+
0.5%(前回同+1.0%)、2017 年同+1.5%(前回同+1.6%)に下方
修正された。そのため、ECBによる追加緩和が期待される。4 日に、
10 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
ドラギECB総裁は「超低インフレへの対応が遅すぎるリスクは、早
すぎるリスクよりも重大」との認識を示した。
DAX indexは理論株価から大きく下回り、割安に放置されている
(第 3 図)。しかし、原油価格下落等に起因する世界同時株安など
か ら 金 融 市 場 の リ ス ク 回 避 姿 勢 を 示 す と 考 え ら れ る VIX index
(S&P500 の予想変動幅、「恐怖指数」と称される)が 21.84%(4
日)と高水準にあり、金融市場の混乱は続いている。リスクオフ局
面で、ユーロキャリーポジションの巻き戻しが生じ易い。
第 3 図 :DAX index
13,000
EPS成長率予想
2015年前年比+12%
2016年同+4%
12,000
PER15倍
11,000
PER14倍
10,000
9,000
DAX
8,000
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
16/7
17/1
(年/月)
(資料)Bloomberg ,IBES より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
こうした金融市場の混乱を受けて、米国では、フィッシャーFRB
副議長やダドリーNY連銀総裁等が 3 月FOMCでの利上げに慎重な
姿勢を示し、利上げ期待が後退、ドル売りが生じ易くなった。
来週のユーロドルは、金融市場のリスク回避姿勢の高まりによる
ユーロ買い戻しが引き続き意識される。加えて、金融市場の混乱を
受けた米利上げ期待の後退によるドル売りにも注意したい。
ユーロ円は、日銀によるマイナス金利導入から日欧金融政策格差
が縮まったため、当面は概ね横這い圏で推移しよう。
予想レンジ
ユーロドル:1.1000 ~ 1.1400
ユーロ円:128.50 ~ 132.50
シニアアナリスト
11 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
天達 泰章
(3) 豪ドル:緩和姿勢継続を背景に上値余地は限定的
今週のレビュー
今週の豪ドル相場は 0.70 台後半にて寄り付いた後、ややハト派
寄りとなったRBA声明(2/2)を背景にその後軟化。資源価格の下
落も相俟って、週央には、安値となる 0.7003 を示現した。しかし、
ダドレーNY連銀総裁による発言が報じられると一転、対主要通貨
でドル売りが加速。豪ドルも一時高値となる 0.7242 まで反発した。
もっとも、同水準では上値も重く、豪小売売上高が市場予想を下回
ると再び軟化。本稿執筆時点では 0.71 台後半にて推移している
(第 1 図)。対円相場は週初に高値 86 円台前半を記録するも、そ
の後は上値重く推移。週央にかけて安値 83 円台前半を示現した後、
結局 84 円絡みへ小反発している。
第 1 図: 今週の為替相場推移
(ドル)
0.725
↑豪ドル高
0.720
0.715
0.710
0.705
↓豪ドル安
0.700
2/1
2/2
2/3
2/4
2/5
(月/日)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
RBA声明(2/2)では、企業景況感の改善、雇用情勢の力強さ、
企業向け貸し出しペースの回復など、総じて国内景気の堅調さが示
された。一方、世界景気については、新興国を中心に減速懸念が見
られるなど、先行きに対する不透明感を強調した。金融政策につい
ては、データ次第とのスタンスを維持しつつも、「最近の金融市場
の変動が世界および国内需要の弱まりの前兆なのかどうか判断して
いく(whether the recent financial turbulence portends weaker global and
domestic demand)」との見方を指摘。また「低インフレが続けば、
需要喚起の為、一段の緩和措置もあり得る(Continued low inflation
may provide scope for easier policy, should that be appropriate to lend
support to demand)」と、追加緩和の可能性も温存した。市場では
ややハト派寄りの内容と受け止められ、豪ドル相場の下落に繋がっ
た。豪州経済には足許でやや持ち直しの兆しが見られるものの、設
備投資やインフレ圧力の弱さなど、依然として不透明感も根強い。
足許では商品市況の不安定化を背景に、交易条件の一段の悪化も警
戒されている。こうした中、RBAによる緩和的な金融政策は続けら
れる公算が大きく、余程強い米ドル売り圧力が加わらない限り、豪
米金融政策の方向性の違い、世界的なリスクオフの動きを背景に、
豪ドル安基調が続くと予想する。
予想レンジ
対ドル:0.6900 ~ 0.7300
対円:81.50 ~ 85.50
アナリスト
12 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
藤瀬 秀平
(4) 人民元:外貨準備の結果に注目が集まる
今週のレビュー
今週のオンショア人民元(CNY)は、6.57 台半ばで寄り付いた後、
週央にかけて、安値となる 6.5800 を記録した。しかし、対主要通
貨でドル売りが強まると一転、当局による対ドル基準値の元高設定
も相俟って、週後半には高値となる 6.5630 を示現した。オフショ
ア人民元(CNH)も同様に、週央にかけて安値となる 6.6507 を記
録するも、週後半に反発。高値となる 6.5617 を示現し、同水準に
て越週する見通しだ。旧正月を前に、ポジション調整の動きが活発
化しており。オンショアとオフショアの価格差は足許で再び縮小し
ている(第 1 図)。
第 1 図 :人民元相場の推移
(人民元)
6.8000
0.5000
オンショアとオフショアの価格差
0.4500
6.7000
オンショア人民元相場
0.4000
6.6000
6.5000
オフショア人民元相場
0.3500
0.3000
6.4000
0.2500
6.3000
0.2000
(スプレッド)
6.2000
6.1000
0.1500
6.0000
0.1000
5.9000
0.0500
5.8000
0.0000
5.7000
15/01
-0.0500
15/03
15/05
15/07
15/09
15/11
16/01
(年/月)
(資料) Bloomberg より 三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
中国情勢を巡っての不透明感が高まる中、通貨オプション市場で
はインプライドボラティリティが上昇している(第 2 図)。とりわ
け、今週末発表(2/7)の外貨準備高(1 月末時点)に注目が集まっ
ており、市場では外貨準備の減少に対する警戒感が根強い。2013
年 9 月末時点で約 4 兆ドルあった中国の外貨準備高は、昨年 12 月
末時点で約 3.3 兆ドルまで急減(第 3 図)。今般発表される 1 月末
時点のデータには、1/11 の大規模介入観測分が含まれる為、外貨準
備の一段の減少が警戒されている。こうした動きが、中国当局の介
入余力の低下を想起させ、世界的なリスク回避志向を高めると共に、
為替市場での元の先安観構築を助長。実際、こうした元安圧力の高
まりを背景に、リスクリバーサルはドル高人民元安方向へ拡大して
いる(第 4 図)。加えて、今月 26-27 日に上海にて開催されるG20
においても、様々な思惑などから元安圧力が高まる公算が大きい。
また、実体経済の減速が続く中、製造業PMI指数は国家統計局版、
マークイット版共に景気判断の分岐点 50 を下回るなど(第 5 図)、
足許では元安に繋がり易い地合が整っている。とはいえ、資本流出
を防ぐべく、当局は昨年後半以降、様々な規制および窓口指導を実
施。今年に入ってからは、個人による持ち出し規制の厳格化に加え、
企業の外貨買い方向の為替取引制限、オフショアへの資金移動制限
13 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
なども強化。こうした中、一部では当局が資本規制に踏み切るとの
見方も強まっている。事実、先日のダボス会議(スイス)にて黒田
総裁は、個人的見解だと断った上で、「中国の人民元防衛について、
市場介入によって外貨準備を取り崩すよりも、資本規制を通じた取
り組みの方がよい」との見解を述べている。このように、中国を
巡っては、様々な思惑が錯綜としており、依然として不透明感が根
強い。メインシナリオとしては、①実体経済の減速懸念、②当局の
通貨政策の変化への思惑、③外貨準備減少に伴う警戒感などを背景
に、元安トレンドが続くと予想する。しかし、元安圧力が強まれば
強まるほど、当局が資本規制を導入する可能性も高まる為、引き続
き両睨みの神経質な展開が続くだろう。
第 2 図: USDCNH ボラティリティ(3 ヶ月物)の推移
第 3 図: 人民元の対ドル基準値の推移
(%)
(兆ドル)
11.00
(兆ドル)
4.50
0.15
外貨準備前月比増減(右目盛)
10.00
4.00
中国外貨準備高
9.00
0.10
3.50
8.00
3.00
7.00
6.00
2.50
5.00
2.00
0.05
0.00
4.00
-0.05
1.50
3.00
1.00
2.00
-0.10
0.50
1.00
0.00
15/01
-0.15
0.00
15/03
15/05
15/07
15/09
15/11
16/01
05
(年)
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
(年)
(資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
(資料)中国人民銀行より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
第 4 図: USDCNH リスクリバーサル(3 ヶ月物)の推移
第 5 図: 製造業 PMI 指数の推移
(%)
(指数)
5.00
54.0
製造業PMI(国家統計局)
53.0
製造業PMI(マークイット)
4.00
52.0
51.0
3.00
50.0
2.00
49.0
48.0
1.00
47.0
0.00
15/01
46.0
15/03
15/05
15/07
15/09
15/11
16/01
(資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
予想レンジ
(年)
13
14
15
ドル人民元:春節により休場
(年)
人民元円:17.50 ~ 18.10
アナリスト
14 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
16
(資料)マークイット、国家統計局より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリ
サーチ作成
藤瀬 秀平
来週の主な経済指標
8 日 (月)
9 日 (火)
10 日 (水)
8:50
14:00
14:00
16:00
16:00
0:00
0:00
0:00
4:00
22:30
19:00
19:00
22:30
22:30
0:00
0:00
日
日
日
独
独
米
米
米
中
日
米
米
ユ
ユ
米
米
米
米
経常収支(12 月・億円)
景気ウォッチャー調査-現状(1 月)
景気ウォッチャー調査-先行き(1 月)
鉱工業生産(前月比、12 月)
貿易収支(12 月・億ユーロ)
卸売売上(前月比、12 月)
卸売在庫(前月比、12 月)
求人労働異動調査(12 月・万人)
マネーサプライ M2(1 月)*
市場休場
財政収支(1 月・億ドル)
新規失業保険申請件数(2/6・万件)
鉱工業生産(前月比、12 月)
GDP(前年比、4Q 速報)
輸入物価指数(前年比、1 月)
小売売上高(前月比、1 月)
ミシガン大消費者信頼感指数(2 月速報)
企業在庫(前月比、12 月)
8:50
日
日銀金融政策決定会合主な意見(1/28, 29 分)
0:00
3:30
0:00
0:00
米
米
米
米
イエレン・FRB 議長議会証言(下院金融委員会)
ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
イエレン・FRB 議長議会証言(上院銀行委員会)
ダドリー・ニューヨーク連銀総裁会見
中
米
日
米
ユ
米
ユ
ユ
米
ユ
中国春節(7~13 日)
オバマ・米大統領が予算教書を議会に提出
30 年債入札
3 年債入札
2 年債入札(ドイツ)
10 年債入札
ユーロ圏財務相会合
3 年債入札(イタリア)
30 年債入札
EU 経済・財務相理事会
11 日 (木)
12 日 (金)
13 日 (土)
中央銀行関連
8 日 (月)
9 日 (火)
10 日 (水)
11 日 (木)
12 日 (金)
13 日 (土)
その他
8 日(月)
9 日(火)
11 日(木)
12:45
3:00
19:35
3:00
12 日(金)
19:00
3:00
10 日(水)
※市場予想は Bloomberg 調査中央値
時刻は日本時間
*印は作成日(2/5)現在で未確定のもの
15 来週の経済指標・イベント | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
予想
10,309
48.2
48.2
0.5%
200.0
▲ 0.1%
13.5%
101
0.3%
▲ 6.8%
0.1%
92.5
0.2%
前回
11,435
48.7
48.2
▲ 0.3%
205.0
▲ 1.0%
▲ 0.3%
543.1
13.3%
▲ 144
28.5
▲ 0.7%
1.6%
▲ 8.2%
▲ 0.1%
92.0
▲ 0.2%
マーケットカレンダー
月
火
水
2016/2/8
9
独/鉱工業生産(12 月)
日/日銀金融政策決定会合
米/求人労働異動調査(12 月)
卸売在庫・売上(12 月)
主な意見(1/28, 29 分) 独/貿易収支(12 月)
国際収支速報(12 月)
木
10
金
11
米/財政収支(1 月)
中/マネーサプライ M2*
ミシガン大消費者信頼感指数
速報(2 月)
対外対内証券売買等の状況
(1 月)
ユーロ圏/GDP 速報(4Q)
鉱工業生産(12 月)
景気ウォッチャー調査(1 月)
米・イエレン FRB 議長議会証言
米・ニューヨーク連銀総裁会見
米・イエレン FRB 議長議会証言
米・30 年債入札
米・サンフランシスコ連銀総裁講演 ユーロ圏財務相会合
米・10 年債入札
日市場休場
米・大統領予算教書議会提出
米・3 年債入札
中国春節(7~13 日)
12
米/輸出入物価指数(1 月)
小売売上(1 月)
企業在庫(12 月)
15
16
17
ユーロ圏/貿易収支(12 月)
中/貿易収支(1 月)
日/GDP 速報(4Q)
米/NY 連銀景況指数(2 月)
証券投資収支(12 月)
ユーロ圏/EU27 ヵ国新車登録
米市場休場
米・フィラデルフィア連銀総裁講演
米・ボストン連銀総裁講演
米・セントルイス連銀総裁講演
EU 経済・財務相理事会
18
19
米/FOMC 議事要旨(1/26,27 分) 米/フィラデルフィア連銀景況
米/消費者物価指数(1 月)
住宅着工件数(1 月)
指数(2 月) ユーロ圏/消費者信頼感指数
建設許可件数(1 月)
景気先行指数(1 月)
速報(2 月)
生産者物価指数(1 月)
ユーロ圏/ECB 理事会議事録
台数(1 月)
独/ZEW 景況指数(2 月)
鉱工業生産(1 月)
経常収支(12 月)
豪/RBA 議事要旨(2/2 分)
設備稼働率(1 月)
中/消費者物価指数(1 月)
日/機械受注(12 月)
生産者物価指数(1 月)
日/貿易収支速報(1 月)
豪/雇用統計(1 月)
22
ユーロ圏/製造業 PMI 速報
23
米/ケース・シラー住宅価格指数
(2 月)
サービス業 PMI 速報(2 月)
米・30 年 TIPS 債入札
EU 首脳会議(~19 日)
24
米/新築住宅販売(1 月)
米/耐久財受注速報(1 月)
(12 月)
CB 消費者信頼感指数(2 月)
FHFA 住宅価格指数(12 月)
ユーロ圏/マネーサプライ M3
中古住宅販売(1 月)
独/Ifo 景況指数(2 月)
29
26
米/GDP 改定(4Q)
個人所得・消費支出(1 月)
ユーロ圏/欧州委員会景況指数
(1 月)
(2 月)
消費者物価指数確報(1 月) 日/消費者物価指数
(都区部 2 月、全国 1 月)
米・セントルイス連銀総裁講演
米・5 年債入札
欧州議会本会議(~25 日)
米・2 年債入札
米/シカゴ PM 景況指数(2 月)
ユーロ圏/消費者物価指数速報
米・クリーブランド連銀総裁講演
25
3/1
米・サンフランシスコ連銀総裁講演 G20 財務相・中央銀行総裁会議
米・7 年債入札
(~27 日)
2
3
米/ISM 製造業景況指数(2 月) 米/地区連銀経済報告
米/ISM 非製造業景況指数(2 月) 米/貿易収支(1 月)
建設支出(1 月)
ADP 雇用統計(2 月)
製造業受注指数(1 月)
雇用統計(2 月)
自動車販売(2 月)*
ユーロ圏/生産者物価指数(1 月) ユーロ圏/小売売上(1 月)
(2 月)
独/小売売上(1 月)*
ユーロ圏/失業率(1 月)
豪/GDP(4Q)
日/鉱工業生産速報(1 月)
中/製造業 PMI(2 月)
住宅着工件数(1 月)
日/法人企業統計(4Q)
完全失業率(1 月)
家計調査(1 月)
豪/RBA 理事会
米・スーパーチューズデー
*印は作成日(2/5)現在で日程が未確定のもの
16 マーケットカレンダー | 平成 28(2016)年 2 月 5 日
4
照会先:三菱東京UFJ銀行 グローバルマーケットリサーチ
チーフアナリスト 内田 稔
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139189)、英国金融行為監督機構の規制とプルーデンス規制機構の限定された規制の対象となっています。英国プルーデンス規制機構によるBTMUロンド
ン支店の規制の範囲の詳細は、ご請求いただいた方にお渡ししております。
17 FX Weekly | 平成 28(2016)年 2 月 5 日