第二章 青色申告のメリット 本資料は2015年12月現在の情報で作成しています。 確定申告の種類 白色申告と青色申告 青色申告 必要 帳簿作成 白色申告 必要 青色申告決算書 決算書 収支内訳書 承認手続 なし (貸借対照表・損益計算書) あり あり (65万・10万) あり あり 青色申告 特別控除 赤字の 繰り越し その他 税制優遇 節税効果 なし なし なし 青色申告の主なメリット その1 青色申告特別控除 10万円又は65万円を「所得」から「減らす」ことができ る • 「帳簿付け」とその帳簿に基づいた「決算書」を提出 すること 所得区分 複式簿記 簡易簿記 事業所得 不動産所得※① 65万円※② 65万円※② or 10万円 10万円 ※①不動産所得の場合、事業的規模により控除額が変動 ※②申告期限後に申告書を提出する場合は、10万円控除 【参考】65万円特別控除の威力を確認 経費や基礎控除などを差引いた 「所得400万円」 白色申告 青色申告 所 得 4 0 0 万 円 複式簿記で 特別控除 65万円 所 得 4 0 0 万 円 特別控除 なし 課税所得は 課税所得は 335万円 400万円 所得税額は 所得税額の差は 所得税額は 24万2500円 13万円 37万2500円 青色申告の主なメリット その2 赤字の繰越し 事業の赤字は「3年間」繰り越して黒字と相殺すること ができる +100万円 +150万円 +300万円 黒 字 1年目の赤字で相殺 1年目の赤字で相殺 1年目 2年目 3年目 2年目の赤字で相殺 3年間繰り越せる 赤 字 3年間繰り越せる -300万円 -100万円 4年目 5年目 青色申告の主なメリット その3 家事関連費 自宅と事業所を兼用としている場合、「仕事で使用し た」と証明できれば、家事関連費を必要経費へ計上する ことができる。 項目 家賃 たとえば 床面積の割合 電気代 使用機器のワット数×使用時間、 コンセントの数 電話代 使用時間、使用頻度 ガソリン代 走行距離、使用日数 青色申告の主なメリット その4 青色事業専従者給与 家族に支払う「給与」は全額経費にすることができる 生計を同じにしている15歳以上(学生は不可)の配偶者・親族であること その年で6か月を超えてその仕事に就いていること 仕事内容に対して適正な給与であること 「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出していること 白色申告 青色申告 所 得 5 0 0 万 円 控除86万 給与200万 専従者の給与 は全額控除 配偶者は86万 親族は50万 課税所得は 課税所得金額の差は 課税所得は 300万円 114万円 414万円 所 得 5 0 0 万 円 青色申告の主なメリット その5 減価償却の特例 減価償却とは固定資産の購入に要した支出を、その資産が使用可能 な期間にわたって費用配分をすること。つまり、経費計上できる。 青色申告なら購入価格によって償却方法の選択ができる。 取得価額 - ~10万円 未満 ~20万円 未満 ~30万円 未満 償却方法 償却期間 減価償却 その資産の 耐用年数 備考 通常は定額法 即時償却 買ったときに 全額費用にできる 一括償却 該当する資産の金額を 合計(一括)して償却する 即時償却 (青色申告の特例) 3年 1年 少額減価償却資産の特例 (年間300万円を上限とする)
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