( 別添 ) 北海道大学連合同窓会のあり方検討委員会・最終報告 ――新たな全学的な組織の枠組みと活動内容について―― 北海道大学連合同窓会のあり方検討委員会 平成28年1月 目 次 ページ 1 経緯等 ··························································································· 1 2 新たな組織の必要性及び方向性 ·························································· 1 3 新たな組織の枠組み ········································································· 1 (1)基本的な要素 ··············································································· 2 (2)財政基盤の確立 ············································································ 2 (3)組織の整備 ·················································································· 3 4 校友会がめざす役割と事業活動 ·························································· 3 (1)「整備」する =会員情報の整備活動················································ 3 (2)「支援」する =在学生、卒業生等への支援活動 ································ 4 (3)「交流」する =会員間の交流活動··················································· 4 (4)「発信」する =情報発信及び広報活動 ············································ 4 (5)「研鑽」する =学内外への教育啓発活動 ········································· 4 (6)「提言」する =重要課題への提言活動 ············································ 5 5 今後の対応 ····················································································· 5 <参考1> 北海道大学連合同窓会のあり方検討委員会の構成員及び開催経過 ·········· 6 <参考2> 北海道大学校友会(仮称)の組織のイメージ図 ·································· 7 北海道大学連合同窓会のあり方検討委員会・最終報告 ――新たな全学的な組織の枠組みと活動内容について―― 2016 年(平成 28 年)1 月 1 経緯等 2014 年(平成 26 年)6 月の北海道大学連合同窓会評議員会・幹事会合同会議(連合同 窓会総会)において、連合同窓会の今後のあり方について新たな提案がなされた。議論の 結果、本会をより実質的な全学組織として再構築する必要があると認識され、新しい組織 のあり方について検討する「北海道大学連合同窓会のあり方検討委員会」 (以下「検討委員 会」という。 )を設置することが了承された。 その後、連合同窓会会長が指名する委員による検討委員会が 2015 年(平成 27 年)1 月 に発足し、今年度中に結論を出すことを目標にして、鋭意議論を行ってきた。この報告(案) は、これまで開催された検討委員会での議論をもとに、新たな組織の枠組み及びその活動 内容に関する基本的な考え方をまとめたものである。 2 新たな組織の必要性及び方向性 北海道大学が真のスーパーグローバル大学として自他共に認める世界トップレベルの教 育と研究活動を実現していくためには、大学自らが改革プラン(北大近未来戦略 150 等) を実行することに加えて、学部同窓会や国内外の地区同窓会の垣根を越えた横断的な連携 関係を構築するとともに、卒業生に加え、大学の教職員、在学生・院生、さらには保護者 等を含めた全ての関係者で構成する新たな全学的な組織を設立して大学への支援体制を強 化し、新たな協働・連携を創造していく必要がある。 この点、北海道大学は、総合大学としては最も北にあり、多くの卒業生が働く企業や官 公庁等が集積する首都圏、京阪神、中京圏からは遠く離れていることから、そのハンディ キャップを乗り越えて広範に結集・連携し、随時必要な活動に対応できる機動的な運営体 制を構築することが重要と考える。 今後、新たな全学的な組織においては、 (1)近い将来、国内外において「学問の深耕や垣根を越えた活動により新たな知の価値 を創造し、社会・地域の課題解決に貢献し社会改革を主導する」ことが嘱望される在 学生・院生の就職、教育及び研究活動への支援 を最重要課題に位置付けて取り組むほか、 (2)世代、職域等を超えた卒業生と在学生・院生、教職員との連携・交流の強化 (3)財政基盤の確立と実行機能の充実による情報発信、研鑽、提言等の活動の展開 (4)中長期的には、同窓会の海外での組織化と大学のグローバル活動への積極支援 をめざすものとする。 3 新たな組織の枠組み 新たな全学的な組織においては、従来の枠組みを超えた幅広い活動と広域的な連携が求 められることから、機動的な組織運営をめざす必要があり、組織の基本的な枠組みに関し ては、以下のとおりとする。 -1- (1)基本的な要素 卒業生を含めた全学の関係者が一つに結集できることが重要であり、学内や組織内だけ でなく対外的にも広く開かれた組織となることが望ましい。そのために、会員の範囲、組 織の名称、組織の形態等の基本的な枠組みについては、以下のとおりとする。 ア 会員の範囲 卒業生に加え、学部、大学院等の在学生、研究生、教職員、そのOB、OG(一時的 な在籍者を含む。 )、さらには在学生の父母等の保護者を含む、全ての北海道大学関係者 を対象とする。 イ 新たな組織の名称 新しい全学的な組織の名称は、最終報告の公表後、全ての北大関係者を対象に名称の 公募を行い最もふさわしい名称を採用する。ただし、設立までの間、北海道大学校友会 (仮称)(以下「校友会」という。 )とする。 ウ 組織の形態 校友会は、対外的に広く開かれた組織であることが望ましいとの観点から、発足当初 は従来の同窓会と同様に任意団体とするが、将来的には別途設置する法人化準備委員会 等での検討を経て、新公益法人制度における一般法人法に基づく一般社団法人への移行 をめざす。 エ 組織の機関設計 一般社団法人への円滑な移行をめざすことから、意思決定機関としての総会、役員と しての理事及び監事、業務執行機関としての理事会等の設置を検討する。 (2)財政基盤の確立 財政基盤を盤石なものとするために、会員からの会費(納入方式や会費の額)を適正な 仕組みにする必要がある。また、その他の収入源として校友会活動に関係する個人・団体・ 企業等からの支援の仕組みが必要となる。会費その他の収入源の枠組みについては、以下 のとおりとする。 ア 会費の種類及び額 会費の種類については、経理の効率化の観点から、他大学や一部の学部同窓会でも採 用されている一括納入制や終身会員制の採用を基本とする。 また、一括納入会費の額については、できるだけ多くの会員の加入を可能とし、また 財政基盤の安定化も期待できる水準として 2 万円とする。 イ 会費の納入方式 会費の納入時期は、入会時に納入することを基本(例えば、新入生は入学時)とする が、在学生は卒業時まで、院生は修了時まで、それぞれ会費納入を猶予、又は分割納入 (最大4回)することができるものとする。 ウ その他の収入源 大学側の協力の下、企業研究セミナーの参加費収入については、校友会の収入源とし て活用できるよう検討を進める。また、卒業生を始め関係者から校友会に寄せられた寄 附金等についても、有効な活用方策を検討する。 -2- (3)組織の整備 校友会の要となる事務局の体制、活動の実行機能、学部、地区等同窓会との関係、支部 の設置等については、以下のとおりとする。 ア 常設事務局の整備 本部に常設事務局を設置し、専従職員を配置して実行機能を明確化することにより、 業務に集中できるようにする。 イ 設立に向けての体制整備 校友会の設立に向けて、役員候補の選定、設立準備会議(仮称)の設置等の体制整備 を進める。 ウ 大学からの支援 大学は、校友会事務局に対し、校友会の設立に際して事務室の貸与等の協力、運営の 開始、活動の本格化に際して指導、助言等の支援を行う。 エ 実行機能の充実 事務局と連携して各種活動を円滑かつ効率的に推進するための仕組みとして、担当者 で構成する委員会を設置する方式を採用する。 (設置する委員会の例:総務委員会、財務委員会、情報処理委員会、組織委員会、広 報委員会等々) オ 学部、地区等同窓会の位置付け 学部、地区等同窓会は、校友会の運営を支える基礎同窓会に位置付け、校友会は、複 数の基礎同窓会が連携して行う活動等を支援する。校友会設立時に既に基礎同窓会の会 員である者は、自動的に校友会の会員となる。 カ 支部の設置 大学内に校友会の本部を置くが、校友会の運営が本格化した段階で、国内及び海外の 拠点に校友会の支部を置く。それまでの間、ほっかいどう、東京、関西等の主要な地区 同窓会は、幹事同窓会として同窓会自らの活動に加え、校友会の支部的業務も担当する。 4 校友会がめざす役割と事業活動 校友会においては、個別同窓会の会員情報の収集・整備及び一体的管理に加え、大学に 求められる役割の多様化に対応して在学生・院生や若手卒業生、さらには大学への支援活 動に積極的に取り組むこととする。事業活動の概要は、以下のとおりとする。 (注1)事業活動の名称は、いずれも関係者のイメージを共有するための現時点での仮称である。 (注2) (※)は、校友会の基盤となる活動であり、優先検討課題として位置付ける。 (1)「整備」する =会員情報の整備活動(※) 校友会会員と学部、地区等の同窓会と大学の間の情報交換を密にできる連携体制を構築 する。そのために、最新の情報管理システムや多機能カードシステムを導入し、従来個別 に収集されていた学部、地区等同窓会の会員情報を収集・整備し、一体的に管理・運用で きるようにする。 -3- <主な活動項目> ○校友会に登録される全ての同窓会の会員情報の収集、整備及び管理 ○LINE、Facebook 等新たな媒体を活用した校友会オンラインコミュニティの構築 ○会員への各種の特典や優待サービスとリンクした校友会カードシステムの整備 (2)「支援」する =在学生、卒業生等への支援活動(※) 国内外の多様な職場で活躍され、多くの経験や情報を有する卒業生が集う校友会の特質 を生かし、在学生・院生へのインターンシップ受入先の紹介や個別面談等による就活支援 を行うとともに、卒業生への転職相談や斡旋等の支援を行う。また、在学生への活動資金 や奨学金の交付、院生、若手研究者への研究資金の交付、ベンチャー等の起業支援を行う。 <主な活動項目> ○国内外企業におけるインターンシップ受入先の紹介 ○同窓生先輩の生の声による就活及び再就職相談 ○卒業生への転職相談や再就職斡旋等の支援 ○新渡戸カレッジ・スクール等へ卓越した経歴を有するフェローの派遣 ○在学生への活動資金の支援、奨学金の交付等の支援 ○院生、若手研究者への研究資金の交付、ベンチャー等の起業支援 (3)「交流」する =会員間の交流活動(※) 従来の学部同窓会や地区同窓会の枠組みを超えた交流イベント、海外の同窓会や留学経 験者を巻き込んだ国際的な交流イベント、さらには他大学同窓会等との連携セミナー、合 同活動報告会等を開催する。また、国内外の新たな地域や職域での同窓会設立に対して組 織立ち上げのノウハウや会員名簿の管理をサポートする。 <主な活動項目> ○大学主催のホームカミングデー開催への協力 ○在学生と卒業生との交流を活発化する入学歓迎会、卒業前イベント等への積極関与 ○海外在住の卒業生や留学経験者を含めたアラムナイ(Alumni)交流セミナーの開催 ○新たな地区、職域、海外等同窓会の設立支援、名簿管理業務へのサポート (4)「発信」する =情報発信及び広報活動(※) メールマガジン、Web 総合サイト、会報誌等あらゆる媒体を活用し、国内外の全ての校 友会関係者に、校友会や個別同窓会、大学の最新の動きを発信する。 <主な活動項目> ○校友会行事、同窓生向けセミナー等の案内をするメルマガ通信の配信 ○国内外の個別同窓会の活動状況を紹介する総合サイト「Web 版同窓会だより」の開設 ○校友会会報誌の発刊(冊子に加え、Net で配信) (5)「研鑽」する =学内外への教育啓発活動 他分野の知識や学術情報について触れる機会を多くつくり、共有知の充実を図る。その -4- ために、校友会と大学が連携して相互の優れた知見を持ち寄り、在学生・院生向けの実践 講座、新たな寄附講座、支援講座、卒業生向けの生涯学習講座等を開講するとともに、定 期的なセミナー、シンポジウム等を開催する。 <主な活動項目> ○第一線で活躍する卒業生の知識と英知による寄附講座の設置、支援講義等の実施 ○時事テーマやホットニュースに関する公開型学習塾・セミナーの開講 ○卒業生、在学生・院生にかかわらず参加可能な自己啓発セミナーの開講 (6)「提言」する =重要課題への提言活動 大学の使命・ビジョンを実現していくための課題や日本社会の重要課題について、さま ざまな分野で活躍している卒業生、多様な研究領域の大学教員、在学生・院生との間で解 決方策や進路について積極的に提言活動を実施する。 <主な活動項目> ○第一線で活躍している卒業生と大学関係者の討論を通じた提言活動の実施 ○日本の重要課題について提言するフォーラムの開催 5 今後の対応 本報告については、広く北大関係者の叡智を結集することにより、盛り込まれた内容を 踏まえ、2016 年(平成 28 年)半ばを目途に新たな全学的な組織「北海道大学校友会(仮 称)」の設立を目指すものとする。 校友会が、大学コミュニティに関係する全ての方々が、集い交流する場となることで、 会員間の交流が促進され、卒業生と大学、教職員、在学生・院生、保護者等々との関係も より強化されることによって、恒常的で多方向的かつ有機的な結合による新たな連帯関係 が構築され、来るべき北大創基 150 年に向けて「世界の課題解決に貢献する」大学として の基盤がより強固になり、さらに発展していくことを期待する。 -5- <参考1> 北海道大学連合同窓会のあり方検討委員会の構成員及び開催経過 1 構成員 委員長 委 員 委 員 委 員 委 員 委 員 委 員 委 員 委 員 委 員 事務局 幹 事 氏 名 松沢 幸一 杉江 和男 小林 董和 名和 豊春 波多野隆介 寺沢 浩一 吉岡 充弘 谷藤 和三 吉川 謙造 石澤 登 三上 隆 伊藤 洋 所属同窓会及び役職 学部・卒年 東京同窓会副会長 農 1971(S46) 連合同窓会副会長 工 1970(S45) 法学部同窓会副会長 法 1969(S44) 工学部同窓会会長 工 1977(S52) 農学部同窓会理事 農 1978(S53) 医学部同窓会副会長 医 1978(S53)(第 3 回まで) 医学部同窓会副会長 医 1984(S59)(第 4 回以降) ほっかいどう同窓会事務局長 工 1969(S44) 宮城県同窓会会長 工 1965(S40) 関西同窓会副会長 農 1962(S37) 連合同窓会代表幹事 工 1972(S47) 東京同窓会特命理事 農 1973(S48) 2 開催経過 2015 年 (平成 27 年)1 月 15 日(木) 第 1 回検討委員会 検討の進め方について あり方検討に際しての課題と対応策 〃 3 月 3 日(火) 第 2 回検討委員会 新たな全学的な組織における事業活動の内容 〃 5 月 7 日(木) 第 3 回検討委員会 新たな全学的な組織の枠組み 連合同窓会総会への中間報告(案)の取りまとめ 〃 6 月 16 日(火) 2015(平成 27)年度連合同窓会総会 あり方検討委員会中間報告(案)の説明・了承 〃 7 月 2 日(木) 第 4 回検討委員会 中間報告(案)へのご意見等の集約 あり方検討における残された課題等の整理 〃 9 月 3 日(木) 第 5 回検討委員会 校友会の全体イメージの集約 最終報告に向けて詰めるべき事項の議論 〃 11 月 2 日(月) 第 6 回検討委員会 最終報告(案)の取りまとめ 関係者への意見照会の進め方 2016 年 (平成 28 年)1 月 19 日(火) 第 7 回検討委員会 各同窓会及びパブコメ意見照会結果の取りまとめ 最終報告の答申及び連合同窓会長への提出 -6- <参考2> 北海道大学校友会(仮称)の組織のイメージ図(案) 北 海 道 大 学 連携・協力 総 会 会(代議員) <校友会> 員 (卒業生、在学生、教職員、 保護者等) 監 事 自動的に会員 理事会 事務局 <主な事業活動> ①会員情報の整備、②在学生・卒業生への支援、 ③校友間の交流、④母校支援、⑤地域貢献等 <基礎同窓会> <委員会> ○ 学部・研究科等同窓会(19) 総務委員会 ○ 地区同窓会(26) ○ 海外同窓会(7) 財務委員会 ○ その他同窓会 情報処理委員会 組織委員会 ○○委員会 海外支部 ○○支部 ○○支部 ○○支部 ○○支部 ○○支部 ○○支部 ○○支部 関西支部 東京支部 北海道支部 -7-
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