情報連絡員からの報告(要旨)

情報連絡員からの報告(要旨)
《製造業》
食料品製造業
1.<秋田県 菓子>
クリスマスケーキの売上げは平年並みだったが、原材料等の高騰により経費負担が増加。ま
たコンビニスイーツの進出によって販売環境が厳しくなっている。
2.<福島県 味噌醤油>
東京電力による賠償金の一括請求について、添付書類のハードルが非常に高いとの声が組合
員に多い。県内の中小零細の苦しい現状を再認識すべきではないか。
3.<栃木県 酒類>
寒造りの季節だが、今年は酒造りには気温が高すぎるため、蔵元も四苦八苦している。
4.<新潟県 米菓>
12月は前年並みの売上げを確保。しかし、消費者の低価格志向は依然強く、特売品や低価
格帯の商品の売り上げが増加している状態。
5.<石川県 調味材料>
年末を迎えて売上げは上昇したが、原料は円安・高値傾向と世界的な需給バランスによる下
げ圧力で微妙な値動きとなり、買い付けにかなりの神経を費やさざるを得ない。口数の増加が
望めない以上、収益率の改善・向上を目指すしかないのが実情。
6.<京都府 製茶>
加工食品が軽減税率適用と決定されたが、その対忚を危惧している。食品は8%でも、その
包材は10%になるのか等の疑問が山積みで早期の対忚・説明を求める声が上がっている。
7.<徳島県 菓子>
年末商戦の時期だが、近年は大型量販店やネット通販、またコンビニ各社の攻勢が強く、専
門店としての存続が厳しい状況にある。今後は販路拡大を視野に入れていかなければならない。
8.<香川県 冷凍食品>
高気温の影響もあって外食向け食材が好調に推移したが、鍋用の食材が低迷している。
9.<高知県 水産食料品>
お歳暮商品の売れ行きが悪く、普段と変わらない月だった。26日以降は量販店の影響もあ
り、却って悪くなった。
10.<福岡県 生菓子>
人手不足によって、前年並みの製造・生産が出来ない企業が増えている。
11.<鹿児島県 蒲鉾>
例年、お歳暮・おせち用蒲鉾の受注が増加する月だが、売上げ、客単価ともに下落。全体の
売上げは前年同月比約―5%。また県外デパートや企業からの注文も悪く、依然不況が継続。
12.<沖縄県 豆腐・油揚>
原料大豆の値上げや人件費上昇、排水、おからの処理費用等が高負担となっているが、売価
に転嫁できていない。平成26年4月の消費増税は利益率の減少を招く結果となっている。
繊維・同製品製造業
13.<秋田県 繊維>
暖冬の影響により店頭売上が低迷し、今後の生産調整を危惧している。
14.<茨城県 袋物>
今後の予想動向として、平成28年は海外から撤退する組合員が増える見込みである。
15.<東京都 ニット製品>
円安で原材料価格が高騰する一方で、コスト上昇分の転嫁が進まず、収益状況は改善されず
に経営の足かせとなっている。また繊維産業の国内回帰の流れは着実に進んでいるが、需要の
増加にどこまで対忚できるかも課題となっている。
16.<石川県 撚糸等>
需要不振が継続。高齢化による後継者不足・従業員確保が課題である。設備投資も慎重であ
る。個人消費は依然として低価格志向が続いている。
17.<大阪府 被服>
円安、海外の人件費高による経費負担増加が激しい。主産地である中国からアセアンへ一部
生産拠点も移りつつあるが、インドネシア、ベトナム等も中国と同じく年率2桁%の人件費の
高騰が続いており、コスト上昇は恒常的になりつつある。
18.<和歌山県 その他の繊維製造>
記録的な暖冬で重衣料(コートやダウンジャケット等)が大きく低迷したが、カットソーは春
物の前倒しで繁忙だった。また年明け早々中国の株式相場暴落や中東情勢の緊迫化等もあり、
国内経済への悪影響を憂慮している。
19.<岡山県 アパレル>
引き続き暖冬の影響を受けている。今後はバーゲンに入るため収益も期待出来そうにない。
20.<香川県 手袋>
暖冬のため販売は大きく落ち込んでいる。百貨店では対前年比80%程度、量販店では6
0%程度の販売量となっており、今後の寒さに期待するしかない。
21.<愛媛県 縫製>
人件費等の雇用経費が今後も増加していくことが予想され、安定的な雇用が難しくなってき
ている。経費がますます増加していく中で、加工賃アップが急務の課題となっている。
木材・木製品製造業
22.<岩手県 一般製材>
被災地の宅地造成工事が進んでいるが、災害公営住宅や民間住宅の県産製品への動きは鈍い。
23.<宮城県 木材>
住宅着工数は前年同月比で63%と大きく減少。2カ月連続しての大幅な前年割れであり、
災害公営住宅等に代わる個人の復興住宅が想定より伸びないことが大きな原因である。また1
戸当たりの規模も小さくなっていることから、全体の木材需要が低迷して活況感は見られない。
24.<福島県 製材>
丸太(原木)は順調に出材しているが、全体的に価格が下落。木材需要は避難解除地域向け
の住宅改修需要等はあるが、新築住宅需要は少なく、地場工務店は受注に苦戦。よって木材製
品の需要が伸びてこない。
25.<栃木県 一般製材>
年末で加工数量は多少伸びたが、良好とは言い難い。また12月は員外利用の仕事が多く、
販売価格を抑えた分、収益としては下がっている。
26.<神奈川県 家具>
店頭の売上げ減少が継続。メーカーでは収支圧迫要因として、人手不足による人件費アッ
プ・人材確保の難航や円安、また良い木材が確保しづらいなどの問題も山積しており、一部の
業者を除き、回復感が乏しい。
27.<富山県 一般製材>
国産材はスギ原木の不足により調達に腐心しているなど好材料が見当たらない。また軽減税
率で紛糾するくらいならば、税率を上げるべきではない。消費増税は業況にとっても良いこと
は全くない。
28.<奈良県 製材>
原木は檜材を中心に出材されているが、購買意欲が低く、製品も既製品を中心に動きが悪い
ため、厳しい状態である。
29.<山口県 製材業・木製品>
新設住宅着工戸数は昨年同期を下回っている。木材価格に変動はない。
30.<宮崎県 製材>
住宅着工数が低迷し、製品価格が上がらない状況が続いている。新年1月以降も同じ状況が
続くと予測され、消費税増税による駆け込み需要も大きく見込めないとみられる。
紙・紙加工品製造業
31.<北海道 加工紙>
12月に入り、紙器関係の会社は最大需要期に入ったが短期のパート増員が厳しく、社員の
残業で受注をこなした。短期パートの採用を進めている。
32.<愛知県 段ボール>
年末年始のスポット注文対忚でのアルバイト等の人繰りが難しかった。例年以上に人手不足
感もあり、これから先も心配である。
33.<三重県 紙器段ボール>
暖冬で季節商品の動きが鈍く、それに伴い段ボールの生産量も減少している。
34.<福井県 和紙工業>
産地売上げは低位・足踏み状況が継続。パルプ建値の安定や原油価格の下落が救いとなって
いるが、最低賃金引上げによる原価構成の主となる人件費の上昇傾向への対忚策が見当たらな
い状況も続いている。
35.<大阪府 古紙収集加工>
古紙に関しては、最も発生量が増加する12月にも関わらず増えていない。クリスマスから
年末商戦などに伴って、発生量が増えると期待していたが、年末直前の数日だけという状況。
36.<高知県 機械すき和紙>
生産・出荷ともに順調だったが、小口配送が出来ずに困った。また原油の値下がりによって
燃料費が安くなるので、少々楽になる。
印刷
37.<岩手県 印刷>
依然として需要停滞が続き、価格競争も厳しい。また定期的な発注物も取り辞めや見直しが
入り、厳しい経営環境は来年以降も予断を許さない状態。
38.<群馬県 印刷>
多少は年末受注の活性感はあるが、固定客との継続取引が難しい。取引先等社内での印刷内
製化が急速に進んでいる。
39.<滋賀県 印刷>
売上高は前年同月比で不変だが、どの取引先も年末年始に特別に経費をかけて売り出し広告
を出すということもなく、全般的に節約モードが継続している。
40.<大阪府 シール印刷>
年末需要(特に食品関係)で多少の受注増。しかし、以前と比べ減少幅が大きくなっている。
また他の印刷業種からの参入もあり、ラベル専業の組合員は厳しい状況。化粧品・薬品関係の
特殊ラベルは堅調である。
41.<兵庫県 印刷>
年末需要は期待に反し、伸びなかった。昨年よりも一段と落ち込んでおり、印刷業界の不況
に加えて地域経済の停滞を感じた。
42.<岡山県 印刷>
年末年始の印刷物は、量的には低調に推移。原価格も厳しい低価格での受注競争のために収
益面での改善がなされなかった。
43.<徳島県 印刷>
ボーナス消費やクリスマス等、年末の需要拡大が期待されたが売上高は不変だった。
化学・ゴム
44.<東京都 家庭製薬>
外国人旅行者による爆買いは特定メーカーの一部商品に偏っており、業界全体の売上増加に
は至っていない。また原料価格が高騰しており、新年にかけて予断を許さない状況である。
45.<長野県 プラスチック>
売上げは前年比で若干減少したが、金型でカバーするも約5%増で推移。今後は成形品の受
注に傾注する予定だが、従来1~3月期は低調期であり苦戦する予想。
46.<愛知県 高圧ガス>
価格は低下したが売上げが伸び悩み、少量多品種化が進み生産効率が下がって収益性も悪化。
47.<京都府 プラスチック>
減速気味の尻すぼみ状態で越年した。今後も足踏み状況が継続するのではと懸念している。
48.<和歌山県 化学工業>
有機中間物、高分子、有機精密化学品等が好調で出荷量が大幅に増加したが、収益面では横
ばい。また円安にも拘らず相手国の在庫調整もあり輸出が伸びず、中国等の景気減速や原油安
が資源国の資金不足に繋がり、世界経済の減速懸念も強い。
49.<岡山県 ゴム製品>
昨年に比べ売上高が低迷。年を越した1月も同様の状況。
窯業・土石製品製造業
50.<北海道 砕石>
前年の半分程度の売上げしかなく、公共や民間需要が極端に減少している。
51.<宮城県 生コンクリート>
震災復興工事がピークの石巻・気仙沼地区は好調だが、仙台地区は復興関係工事の終息に加
えて、計画変更等による工事着手の遅れが生じて大幅な出荷減少となった。
52.<山形県 コンクリート製品>
発注(県内工事)が激減。年度末を控え、生産工場の操業にも大きく影響が出そうだ。
53.<長野県 セメント同製品>
三遠南信自動車道、護岸工事、治山工事があり、前月比では出荷量が増えたが、前年同月比
はマイナスと未だ回復の兆しなし。官民ともに出荷量に大きく寄与する建築物件もなく、当面
は土木主体の公共事業に頼るしかない。
54.<静岡県 セメント・同製品>
東北の震災やオリンピック等の影響で資材と人件費と資材が高騰し、コストが上昇。また入
札の不調も多く、計画が遅れている。
55.<福井県 瓦工業>
原油価格を注視して、経営判断に活かしている。もう一段階値下がりしそうな雰囲気ではあ
るが、サウジアラビアとイランの外交関係断絶の影響が懸念される。
56.<愛媛県 窯業>
新築工事が低迷し、葺き替え工事に重点を置いてはいるが、それも停滞気味であり、社寺仏
閣の工事の受注確保に切り替えが必要となっている。
57.<沖縄県 コンクリート製品>
例年は年末及び年度末に向けて、公共部門における道路工事の受注が活発な時期だが、今年
はその動きがなく、売上の大半を占める2月までの発注量に不安が残る状況。
鉄鋼・金属製造業
58.<群馬県 金属被覆・彫刻、熱処理業>
円安による好影響が全くない。中国経済の減速もあり、中国に生産拠点を持つ日本企業の中
にも他国移転及び廃業が出てきている。また組合員は現状維持が精一杯であり、とても海外に
進出できる状況にはない。
59.<神奈川県 工業団地>
大企業優遇としか思われない昨今の経済政策で中小企業にも恩恵が来るのか、大いに疑問。
企業業績が好調な大企業こそ設備投資、賃金アップ等を実施してほしい。
60.<新潟県 作業工具>
除雪用品の出荷は好調だが、暖冬の影響で今後の動向が懸念され、暖房機器の生産も平年を
下回っている。先行きについては不透明感を強めている。
61.<愛知県 鉄構>
依然として設備投資への意欲は無く、今後への警戒感も強い。
62.<岐阜県 鍍金>
住宅関連は受注量の減少が続いている。今後についても消費税増税に伴う駆け込み需要は期
待できないのではないか。また中国生産から国内生産へとシフトする動きも僅かだが出て来て
いる。受注量は前年同月比で住宅関連60%、車関係90%、機械設備関連60%程度である。
63.<富山県 鍍金加工>
電子部品関連はスマートフォンを中心に繁忙期に突入したが、早くも在庫調整に入り、3月
まで減産となり、中国経済の失速も伴い先行きは不透明。また機械関係は工作機械が輸出も含
めて失速気味で、併せて自動車関連も同傾向。
64.<滋賀県 機械部品>
中国経済の悪化と円安で産業用バルブメーカーが苦戦。また水道用・船舶用においても、依
然として価格競争が激しく、収益状況は悪化している。
65.<大阪府 金属熱処理>
雇用情勢はハローワークや人材派遣に求人しても忚募がない。他業種との競合もさらに厳し
くなりそうである。
66.<兵庫県 鉄鋼・金属>
主力原材料の価格が下落傾向で、販売価格に影響が出ている。受注環境が厳しいこともあり、
値下げ競争となれば消耗戦が激しくなる懸念も大きい。
67.<香川県 鍍金>
原油安等コスト面での追い風はあるが、中国経済の減速や米国の利上げが当業界にも影響を
与え始めている。しかし、品質、納期はレベルを落とさないように精進しているところである。
一般機器製造業
68.<北海道 金属工作機械>
売上高・操業度ともに前年同比だが、公共事業や大手メーカーの下請に関しては、操業度が
増加。また暖冬の影響で雪が少ないため、製品の納入に支障がなく物流関係は安堵している。
69.<静岡県 生産用機械器具>
海外市場の賃金高騰により国内に目を向けるメーカーが出てきた。大手企業も中国では採算
が合わなくなりUターンするなど、国内経済にとっても良い前兆だと期待している。
70.<石川県 繊維機械>
主力市場の中国経済減速で繊維機械のみならず、全業種でも設備投資基調が大きく減退。過
去の過剰投資による行き過ぎた生産による過剰在庫が調整しきれていないことが要因。また暖
冬が繊維製品の消費を押し下げており、生産者の設備投資意欲を欠如させている。
71.<奈良県 機械>
造船、自動車関連はやや好調だが、他方で家電・繊維関連の部品等の製造は低迷している。
72.<岡山県 鉄工>
全体的な仕事量に大きな変化はない。ただし、中国向けの建機・鉄道部品等は減少しており、
今後も中国経済の動向を注視している。
73.<山口県 特殊産業用機械>
金型の設備操業度が大幅に低下。昨今は低価格・短納期に対忚しないと仕事がない。短納期
には何とか対忚出来るが、価格競争は厳しい。また価格を下げれば受注可能だが、一旦下げる
と次からは価格が上げられず、製造原価をどう下げて利益を出すかが常に課題となっている。
74.<徳島県 機械金属>
一部に受注量上昇の兆しが見られるが、業況は不変であり、依然として景気への先行き不透
明感が強い。また中国経済の失速や原油価格下落に伴う国内経済への悪影響を懸念している。
75.<香川県 一般産業用機械・装置>
船舶用関連は円安の恩恵を受けて一時大幅な受注を確保したが、売値は数量で補うなど採算
的には厳しい状況。また資源安による世界的な海運市況の低迷で今後の先行きも懸念が強い。
76.<愛媛県 鉄工>
売上は輸出減が響いて低調に推移。また収益面も全般的に為替変動に左右されている。
電気機器製造業
77.<茨城県 電化機器>
生産高は対前年同月比―10.2%。依然として厳しい状況が続いている。
78.<群馬県 電気機械器具>
円安による海外収益のかさ上げや原油安が寄与し、大企業は良好な収益環境が続いているが、
中小では中国経済減速や在庫調整の遅れ・設備投資の伸び悩み等の先行き不透明感が強く、今
後の業況も厳しい冷え込みが予想されるので、賃金アップ要請に忚えられない。
79.<山梨県 電気機械器具>
物量の変動が激しく、短納期・低コストでの受注内容のため、原材料や人件費が割高となり、
受注量が増加しても採算が難しい。
80.<埼玉県 電気機器>
年末にも関わらず、景況は決して良くない。今後の電力の自由化等に期待したい。
81.<三重県 電気機器>
昨年同時期に比べても横這い状態で、コスト競争は相変わらず厳しい。
輸送用機器製造業
82.<茨城県 工業団地>
主得意先の輸出向け受注が減少したが、国内向け製品の受注が増加した企業があり、団地
全体の対前年同月比売上は横ばい。また雇用面では、本年1月から3月の受注増を見込んで
臨時社員を増員した。
83.<静岡県 輸送用機械器具>
軽四輪自動車の落ち込みが大きく、生産量が大幅減。依然として全体的に厳しい状況。
84.<富山県 自動車部分品・付属品>
収益については、経費を削減したものの売上高の減少により悪化した。
85.<兵庫県 輸送用機器>
売上高は前月比-8%、また前年同月比ではー21%で下落。船舶以外はマイナスとなった。
今後も部門毎にばらつきはあるものの、同様の状況が続くと見ている。
86.<三重県 輸送用機器>
例年この時期は大型二輪車の製造が山場を迎えることもあり、比較的繁忙となるが、今年は
四輪車の部品需要が落ちており、全体的に低調感が出ている。
87.<広島県 造船関連団地>
船舶関連については、中国国内で製作して輸入している企業が(輸入はドル建てのため)円
安によって収益が悪化している。
88.<山口県 鉄道車両・同部品>
精密加工部門の生産は持ち直しも見られるが、輸送部門は作業量があっても価格低下が続く
見込みで、厳しい経営が続く。
その他の製造業
89.<東京都 スポーツ用品製造業>
海外の安価商品増加による市場価格の混乱が継続しており、加えて円安の進行やコストアッ
プなどの影響により、利益を圧迫される事態も大きな問題となっている。
90.<石川県 プラスチック製品>
長期間の安値受注、仕事量の減少や加工賃の低迷で、企業体力が落ちている会社もあり、設
備の更新が進まず、苦戦している。為替・原油・中国の状況がどのように推移するのか分から
ず、不安定な1年になりそうである。
《非製造業》
卸売業
91.<栃木県 各種商品>
建設資材は12月に入り徐々に仕事量が増えてきているが、人手不足の状況下にあるため、
工期が1ヶ月ほど遅れることもあり、商品の流れが鈍くなっている。
92.<群馬県 各種商品>
リサイクル機械器具は中国経済の悪化に伴い、リサイクル原料価格の下落や機械設備の需要
が激減している。今後の動向が心配である。
93.<東京都 再生資源>
繁忙期における臨時職員の雇い入れに苦慮。民間求人誌、ハローワークの求人募集を利用し
たが、結果は芳しくなかった。
94.<富山県 非鉄金属製品>
中国頼みのインバウンド需要も陰りが見え始め、高額商品の売れ行きも鈍り、絶対数も減少
して業況も落ち着いてきた。海外観光客向けの商品開発が課題であると同時に、観光客に頼ら
ない国内需要の掘り起こすための商品開発が求められる。
95.<京都府 食料品>
12月の真冬に春の陽気である15~18℃を記録する異常気象のため、水産・青果とも入
荷が激減し、例年一番忙しい年末商戦が大打撃を受けた。
96.<奈良県 水産物>
年末にかけて正月商品が活況を呈してきたが、全般に高額商品が避けられる傾向にあり、低
価格商品は販売増となった。このため、取扱数の割に収益は上がらなかった。
97.<島根県 各種商品>
ハム等の加工品がWHOの「発がん性」報道の風評もあり、業界全体が前年比10%程度の
落ち込み。また暖冬で日本酒など時期的に販売量が増加するものも伸び悩んでいる。
98.<広島県 総合卸>
暖冬の影響で商品売上げが低調となり、特に作業服や婦人服の在庫が増加している。
99.<福岡県 電設資材>
暖冬による高温傾向でエアコン関連の資材設備の売れ行きが悪い。
100.<佐賀県 陶磁器>
5月からの連続前年対比100%超えが途絶えた。年末注文が生産体制の不備により、対忚
出来ずに数字が伸び悩んだ。
101.<大分県 農産物>
例年、年末に向けて需要が伸びてくる時期だが、今年はそうではなかった。消費が落ちてい
るのは承知だが、それ以上の落ち込みである。スーパー等の売れ行きも昨年3割減とのこと。
102.<沖縄県 青果>
暖冬で国産果実が高騰したが、野菜類は前進出荷の供給過多によって価格が下落。また年末
商戦向けの販売についても、需給バランスの不調もあって収益確保が厳しい状況。
小売業
103.<青森県 食料品>
年末商材の仕入不足により、販売ロスが生じた。また例年のお歳暮商戦も芳しくなかった。
104.<岩手県 青果・果実>
全国的な暖冬で特に野菜が価格安で推移したが、果実は逆に高値相場。冬物商材が全く動か
ずに消費全体が停滞していることに加えて、元旦営業も多くなり年末ムードがなく、お盆を含
めて季節感と時期的盛り上がりは全くといってなかった。
105.<栃木県 食肉>
牛・豚肉の国産と輸入品の相場が高騰したが、売価に反映できずに薄利が続いた。
106.<群馬県 生花>
暖冬で需給のミスマッチが起こり、小売店だけでなく生産側も苦しい状況。特に年末商材の
松や千両が不作で割高のため年末商戦が低迷した。また近年は量販店でも正月花を相当数販売
しており、今後の対策が必要である。
107.<新潟県 スポーツ用品>
暖冬でスキー場に雪が無く、冬季スポーツ部門の動きが悪い。その反面、一般スポーツ品は
屋外活動ができるため、ボール等の消耗品の動きが良い。取扱品目により優劣が出ている。
108.<長野県 自動車・自転車>
登録車は2ヵ月連続増加したが、軽自動車は12ヵ月連続の減少。一昨年の消費増税・昨年
の軽自動車増税から抜け出せない状況が続く。
109.<静岡県 機械器具>
暖冬の影響から暖房機器の販売が伸び悩み、前年同月を下回る残念な結果となった。
110.<愛知県 タイヤ>
12月中旪までスタッドレス交換作業で多忙だったが、その後の暖冬で一気に低迷し、厳し
い結果となった。特に乗用車用スタッドレスの売上が悪かった。当月の売上目標は達成したが、
前年同月比は減少。
111.<富山県 食肉>
加工品の「発がん性上昇」の風評でお歳暮ギフトが売上減少となり、年末商戦が大変な苦戦
を強いられた。その中でも牛の価格相場は相変わらず高値で推移しており、収益面も悪化。
112.<徳島県 繊維>
売上高は不変だが収益状況は悪化。大都市圏と地方圏及び大手企業と中小企業において、景
況に対する落差が鮮明になりつつある。経営資源(情報・人・モノ・金)の差が成長性等での
格差を生み出している。
113.<福岡県 燃料>
原油安が長期化し、市場は供給過剰が続きガソリン市況も大幅に下落したが、それでも需要
は伸びず、また冬物商品の灯油等も暖冬の影響によって前年比で売上げが下回っている。
114.<大分県 青果>
年末商戦が振るわず、収益の悪化に直結して販売が不振。需要より供給の方が多くなり、暖
冬もあって野菜価格が暴落。
115.<鹿児島県 石油販売>
原油価格は下落傾向が続いており、頼みの季節商品である灯油や重油が暖冬の煽りを受け、
前年を大きく割り込んだ。これで在庫回転が低下し、マージンの悪化を誘引した。
商店街
116.<青森県 弘前市>
暖冬小雪の影響が需要を低迷させている。また元旦営業の定着化で、年末商戦の盛り上がり
にも欠けている。
117.<秋田県 秋田市>
暖冬のために除雪用具の販売が不振だったことに加えて、お歳暮等の売上げも減少している。
118.<福島県 郡山市>
12月は特に冬物衣料が暖冬の影響で苦戦。現状では今後の冬物セールの見通しも厳しい。
119.<千葉県 柏市>
師走感が全く無く、平月と同じか下落している業種もある。売上げが上がらない上に周辺大
型店の時給が上がり、当方も対忚を迫られて収益が圧迫されている。また暖冬によって重装が
惨敗。コートは特に売れずセール価格に下げても売上げは悪い。
120.<岐阜県 高山市>
冬物衣料等の季節需要が盛り上がらず、商店街の売上げは伸び悩んだ。しかし、外国人観光
客は年末まで好調な状況が続いた。景況感が好転しないのは、地域の総所得が減少しているこ
とや消費増税の影響から脱しきれない現状がある。
121.<京都府 京都市>
降雪がほとんどなく暖冬傾向にあり、冬物衣料等需要の伸びが鈍化。ガソリン、灯油等の価
格が下落し消費者負担が軽減されてはいるが、地方は可処分所得が低い層が多く、依然として
消費意欲は喚起されていない。
122.<大阪府 大阪市>
大手量販店が元旦営業を始めてから約20年になり、年末の買いだめという習慣がなくなっ
た。かつての様な商店街の盛況を見せた師走の情景はなく、年末消費は低迷している。
123.<兵庫県 豊岡市>
生産地での慢性的な人件費の高騰に加え、昨年9月以降の急激な円安や運送費の値上げによ
り、コスト増。また本年に入り、円高が加速して納入原価の変更依頼も出てきた。こうした中
での消費税10%増税は不況をさらに悪化させる懸念がある。
124.<長崎県 佐世保市>
暖冬のために冬物の定番商品や高額商品等の売上げが商店街全体で苦戦している。
125.<沖縄県 沖縄市>
顧客層が高齢化するに従い周辺地域の景気は、ますます悪化傾向。これは単に個店だけでは
なく、年末に商店街で行われた福引き抽選会も昨年に比べると集客が悪くなっている。
サービス
126.<岩手県 旅館>
忘年会の取扱いは前年並だったが、暖冬傾向による雪不足でスキー場来場者の出足が鈍り、
経営状況は上向かなかった。
127.<宮城県 クリーニング>
暖冬の影響で衣替えの時期を逸したため、売上減少が続いている。
128.<山形県 情報処理>
年末は仕事が増加したが単価は上がらず、逆に下落している。
129.<静岡県 ITサービス>
開発者の首都圏への集中傾向があり、県内の人材不足が深刻化。
130.<三重県 警備業>
12月は毎年受注が多くあるが、従業員不足で受注できないのが現状である。
131.<滋賀県 理容>
12月期は賞与支給や歳末消費に伴って動きがあり、平月に比べると売上げが上昇している
が、昨年比では変動がなかった。まだ一般的には好況感が出ていない。
132.<奈良県 広告>
受注の減少に歯止めが掛からない。大企業の設備投資は増加傾向のようだが、中小は困難。
133.<鳥取県 観光>
大山地域では年末になっても積雪がなく、キャンセルが多発している。
134.<高知県 飲食店>
年末にも関わらず、忘年会等が非常に少なかった。また大手のコンビニチェーンの出店も多
く、特にランチタイムなどは地域によっては閑散としていた。
135.<鹿児島県 美容>
本来12月は繁盛月だが、全体の売上げは前年同月比で横這い・微増だった。メニュー別に
みると単価の高いパーマの比率が落ちている。パーマの支出縮小傾向は、一向に改善されない。
136.<沖縄県 ホテル旅館>
今年は年末年始の日並びが悪く、連泊客が例年より減少。また仏テロの影響から海外回避で
来沖者の増加も期待されたが、昨年の新幹線開通もあって旅行客が北陸方面に流れたようだ。
建設業
137.<宮城県 建設>
復旧・復興事業の終了に伴い、今後の仕事量が極端に減少することが予測されており、地域
における建設業の存続に大きな危機感を抱いている。危機管理産業としても、復興後も安定
的・継続的な防災・減災のための公共事業費の確保が望まれる。
138.<群馬県 一般土木建築>
地域に密着した建設業が担う公共投資の事業量は近年になく減少している。
139.<埼玉県 板金工事>
新築工事が減少。改修工事やリフォームが主で売上げも減少し、良い状況ではない。
140.<神奈川県 電気工事>
新規案件は好転しているが、従来取引は収益悪化。ハウスメーカー関係は、単価安だが仕事
量は多い。全般的には仕事量は多くない。また大手企業と中堅では、同じ官公庁の仕事でも予
算が倍以上違っており、単価は継続的に下落している。
141.<山梨県 管工事>
技能士不足による人件費増や円安による原材料の上昇分が価格競争によって転嫁できなく
なっており、経営は厳しい状況にある。
142.<静岡県 総合工事>
仕事量は確保できていても、請負金額が安いため利益が出ない。
143.<大阪府 建設>
中小企業向けの設備投資が全く動かない。官の支援が無ければ、現状においてさえ高齢化して
いる技術者、技能者の退職、廃業を一層促進する事態になる。
144.<長崎県 建設>
公共工事の減少及び発注地区の偏りで、地域格差が起きている。また人手不足も深刻で様々な
対策を講じているが、担い手確保は難航している。
145.<熊本県 塗装工事>
12月は昨年より売上高や件数は多く感じられるが、人手不足による工期の延長も多い。また
これから年度末にかけては繁忙期であり、人手不足、下請価格の上昇等でクラッシュコストとな
り採算割れの工事も出てくる。国、県、市町村は工期の分散化、平準化に努めて欲しい。
運輸業
146.<山形県 一般貨物自動車>
燃料価格の低下で救われているが、好景気の実感はない。多少利益が確保されても、人員確保
に予算を割く企業が多い。暖冬で冬物の荷物が早く終わり、その後すぐに春物が動き出した。
147.<東京都 港湾運送>
中国経済の減速や東京港における貿易貨物量の減少などにより、来年の輸出入貨物の取扱量に
関して不透明感が増している。
148.<和歌山県 運輸・通信>
軽油価格が安値で推移しており、荷主より運賃値下げの圧力が強くなる可能性がある。
149.<島根県 道路貨物>
12月だが全体的に荷動きは低調。車両も特に不足感がなく、保有車両数に見合った貨物需要
しかないが、平ボディー車は需要に対する車両不足が常態化。輸送量及び稼働率が低調な要因は
中国経済の景気減速によって、輸出関連等の受注が減少している実態がある。
150.<岡山県 バス運送>
暖冬による積雪不足で主力商品のスキーツアーが奮わず(前年比26%)非常に厳しい状況。
全体としても集客数は前年比55%と大不調の月となった。
151.<広島県 トラック運送>
柑橘類や冬物貨物の出荷が本格的に始まり、県内各地で車両不足となった。しかし、車両不足
を理由に得意先からの通常の輸送依頼は断れないため、自社で輸送できないものは同業者に外注
している状態である。よって輸送原価が高くなり、利幅も少なくなっている。
152.<山口県 一般貨物自動車>
年末にかけて機械や原料などの工業製品の荷動きが減少し、逆に食品関係の輸送はクリスマス
や年末年始商戦の荷動きが出た。またドライバーの人員不足が相変わらず続き、稼働していない
トラックもあり、稼働率を上げて売上げを伸ばすことが喫緊の課題である。
153.<長崎県 一般貨物自動車>
燃料費は減少しているが、人件費等、他のコストが増加。また人手不足も継続。
154.<宮崎県 貨物運送>
燃料価格は値下げ基調だが、需要の停滞により車両の稼働率が悪化している。
その他の非製造業
155.<新潟県 砂利採取>
暖冬少雪のために除雪仕事がないことに加えて、公共工事等も少なく、厳しい状況が継続。