地 域 再 生 計 画

地 域 再 生 計 画
1.地域再生計画の名称
人と自然が生み出す、魅力・活力・つながりの場創出「羽咋PRIDE創生プロジ
ェクト」
2.地域再生計画の作成主体の名称
羽咋市
3.地域再生計画の区域
羽咋市の全域
4.地域再生計画の目標
<位置図>
4-1 地域の概要
羽咋市は、日本海に突出する能登半島の入口(東西南北の交通結節点)に位置
し、東西及び南北ともに約11km、面積81.85k㎡のコンパクトな都市(人口23,000
人弱)であり、近年、のと里山海道の無料化や、国道159号、415号等の主要幹線
道路の整備促進等から、人・モノ・情報の交流が盛んな地域である。
また、日本で唯一車が走れる砂浜「千里浜なぎさドライブウェイ」や平成23年
の世界農業遺産認証を契機に自然との共生のための環境保全型農業に取り組む稲
作地帯といった『能登の里山里海』と、北陸随一の五重塔を誇る妙成寺や能登一
ノ宮気多大社などの歴史・文化が融合した地方都市である。
4-2 地域の現状
(人口)
羽咋市の人口は、ここ10年を対比すると、平成17年の25,241人に対し、平成27
年には22,707人と2,534人の減少となっており、国立社会保障・人口問題研究所
によると、平成72年(2060年)には8,828人にまで減少すると推計されている。
(表1)
また、年少人口は、平成17年の3,112人に対し、平成27年には2,373人と739人
減少している。対して、老年人口は6,544人から8,042人と1,498人増加してお
り、少子高齢化に拍車がかかっている状況である。[各年人口4月1日住基]
なお、羽咋市の人口推移の特徴(人口動態)としては、「自然動態」では、平成
7年以降死亡数が出生数を上回っており、「自然減」の状況が続いている。出生数
の減少理由としては、年代別にみると結婚適齢期を迎える20~30歳代の転出者が
-1-
多く、男女比では女性の方が就職や婚姻を理由に転出する傾向にあることが挙げ
られる。さらに、女性の社会進出が促されたこと等も起因し、生涯未婚率の上
昇、晩婚・晩産化が生じ、出生数に影響を及ぼしていると考えられる。(表2)
また、「社会動態」では、統計調査が実施された昭和47年以降、一貫して転出
者数が転入者数を上回る「社会減」の状態が続いている。(表3)平成27年度に
実施したアンケート調査によると、特に20~30歳代の若者が進学や就職などを理
由に、県内では金沢市へ、県外では首都圏や北陸地方へ転出する傾向が強く、市
全体の人口減少に拍車をかける状況となっている。
表1 人口の推移
表2 自然動態の推移
-2-
表3 社会動態の推移
(産業)
羽咋市の産業別就業者数では、第一次産業が 5.5%、第二次産業が 32.3%、第
三次産業が 61.3%の割合(平成 22 年国勢調査)となっている。(表4)
農業では、羽咋市中央部に位置する邑知平野を中心とした能登随一の穀倉地帯
が広がっており、水稲耕作を中心に、麦類、豆類、果樹、野菜類を生産してい
る。中山間地域では、全国にも知られるブランド米「神子原米」が栽培されるも
のの、地域限定的な産品であるため、近年は、市全体として農業の成長産業化を
目指し、「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則氏の指導のもと、JAはくいと共
同し、農薬や肥料、除草剤を一切使用しない環境保全型農業の普及を図ってい
る。
一方で、若者の農業離れや農家の高齢化と後継者不足による耕作放棄地の増加
といった問題にも直面しており、総農家数及び農業従事者数(専業)が、平成 12
年の 1,222 戸 701 人から、平成 22 年の 762 戸 541 人(△460 戸△160 人)に減少
している。(表5)また、農業振興を阻害する要因として、獣害(イノシシ)に
よる農業被害の拡大が深刻な状況となっている。平成 24 年度に初めて獣害(イ
ノシシ)が捕獲されて以来、平成 25 年度 40 頭、平成 26 年度 50 頭と捕獲頭数が
増加しており、害獣の捕獲頭数に比例するように、農業被害額も、平成 24 年度
1,501 千円、平成 25 年度 1,860 千円、平成 26 年度 3,635 千円と増加してきてい
る。(表7)
工業としては、古くは中小零細企業による繊維産業が栄えたものの、素材や製
品の海外調達増加に伴い数多くの事業所が閉鎖を余儀なくされた一方で、電子部
-3-
品やベアリング製造関連企業が羽咋市の基幹産業の一つに成長してきている。
商業は、事業者の高齢化や後継者不在、外部資本による大型商業施設等が郊外
エリアへ進出したこと等が影響し、平成 16 年度 287 軒あった地元商店会加盟店
舗数が、平成 26 年度には 178 軒(△109 軒)に減少し、まちなかの衰退が著しい
状況となっている。(表8)
観光については、観光資源として、日本で唯一全長 8km にわたり車が走れる
「千里浜なぎさドライブウェイ」をはじめとした豊かな自然景観地や、北陸随一
の五重塔を誇る「妙成寺」や能登一ノ宮「気多大社」などの県内では金沢市に次
ぐ国指定文化財を保有する神社仏閣が点在している。
観光入込客数としては、平成 19 年の能登半島地震の影響で、一時期大きく減
少したものの、近年回復基調にはあったが、平成 26 年実績では再び減少傾向に
転じている。
また、年間 200 万人程度の観光客が訪れているものの、経済効果の高い宿泊観
光客数が減少傾向にある。宿泊観光客数は、平成 21 年度 170,072 人から平成 26
年度 134,652 人にまで減少(△35,420 人)してきており、平成 21 年度に 31 軒あ
った宿泊施設数が、平成 26 年度 28 軒(△3 軒)に減少するなど、市内消費を促
すに至っておらず、まさに通過型観光地となっている。(表9)
なお、羽咋市には、観光客に対し道路情報や休憩・防災機能を提供する「道の
駅」が存在しないため、現在、「千里浜なぎさドライブウェイ」に近接するエリ
アで「道の駅」整備計画を進めており、平成 27 年 1 月には羽咋市の計画が国土
交通省から重点「道の駅」候補に選定された。国土交通省では、「道の駅」によ
る地方創生拠点の形成を進めており、各選定「道の駅」に対し、まちの特産物や
観光資源を活かして地域外から活力を呼び、地域の元気を創るよう機能の充実を
求めている。
至:輪島
道の駅
整備地
千里浜 IC
温泉宿泊施設
(市所有)
室内レクリエーション施設
(市所有)
「道の駅」位置図
至:金沢
-4-
表4 産業別就業者数(人)
産業別
第一次産業
(農業)
平成 12 年
762
5.8%
701
5.3%
5,035
38.3%
平成 17 年
721
6.0%
670
5.6%
平成 22 年
597
5.5%
541
5.0%
年次
第二次産業
第三次産業
不明
計
7,333
55.8%
9
0.1%
13,139
100.0%
4,167
34.6%
7,108
59.1%
38
0.3%
12,034
100.0%
3,482
32.3%
6,614
61.3%
90
0.8%
10,783
100.0%
出典
国勢調査
表5 総農家数・経営耕地面積の推移
年次
指標
総農家数(戸)
昭和 60 年
平成 2 年
2,250
平成 7 年
1,871
平成 12 年
1,597
1,222
出典
平成 17 年
平成 22 年
1,007
762
羽咋市統計書(農林業センサス)
表6 米の作付面積、収穫量の推移
年次
指標
平成 2 年
平成 7 年
平成 12 年
平成 17 年
平成 22 年
平成 26 年
作付面積(ha)
1,744
2,017
1,630
1,690
1,740
1,810
収穫量(t)
9,069
8,782
8,470
8,800
9,050
9,210
出典
北陸の作物統計(北陸農政局統計部)
表7 害獣(イノシシ)捕獲頭数及び農業被害額の推移
年次
指標
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
平成 26 年
捕獲頭数(頭)
-
-
-
1
40
50
被害額(千円)
-
10
128
1,501
1,860
3,635
出典
イノシシ捕獲数調べ(羽咋市農林水産課)
出典
農業被害額調べ(石川県農林水産部農業安全課)
表8 事業所・事業者数の推移
年次
指標
事業所(所)
従業者数(人)
加盟商店会員数(軒)
平成 3 年
平成 8 年
平成 13 年
平成 18 年
平成 21 年
平成 24 年
2,188
1,960
1,778
1,594
1,502
1,281
13,181
13,129
11,762
10,766
10,625
8,910
425
397
354
260
242
199
出典
-5-
羽咋市統計書及び加盟商店会会員数調べ(市商工会)
表9 観光客入込客数の推移
年次
指標
日帰り観光客数(人)
宿泊観光客数
宿泊施設数
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
平成 26 年
1,670,592
2,041,108
2,268,946
2,273,468
2,221,935
2,024,043
170,072
175,036
167,132
131,215
130,843
134,652
31
31
29
29
28
28
参考
石川県観光入込客数調査(市商工観光課)
4-3 地域の課題
羽咋市の人口は、昭和60年の28,789人を境に減少を続けており、併せて、事業
所数も減少の一途をたどり、地域産業全体が衰退し雇用の場の減少と相まって市
外への人口流出が増加、人口が減少するという負のスパイラルに陥っている。こ
の悪循環を解消し、人口減少の主要因である市外への流出を抑制するためには、
新たな雇用機会や就業の場の創出が必要不可欠となっている。
しかしながら、地元の中小事業者は、独自に新たな雇用機会を増やすほどの体
力を持ち合わせていないのが実情である。また、農業においても、市の基幹産業
と位置付けてはいるものの、若者の農業離れ、農家の高齢化と後継者不足による
耕作放棄地の増加、害獣による農産物被害などといった深刻な問題が山積してい
る。特に、ここ数年でイノシシによる農業被害が拡大してきており、安定的な農
業経営を目指すうえで大きな障害となってきている。
観光においても、能登半島の玄関口に位置しているという立地条件から、いわ
ゆる通過型観光地となっている。そのため、観光施設や商業者等に対する経済波
及効果を促すに至っておらず、後継者の市外転出や廃業を余儀なくされる店舗が
増加するなど、地域経済にも影響を及ぼしている。
これらの課題をビジネスチャンスに転換するため、市として新規就農者の確
保、耕作放棄地の解消による生産量向上、商業者との連携による6次産業化のほ
か、害獣の食肉特産化にも取り組み、能登固有の美しい里山景観の保全と農村集
落における文化や伝統行事の継承といった地域コミュニティ存続並びに市内商業
者の利益拡大に向けた対策に取り組む必要がある。
4-4 計画の目標
羽咋市では、人口減少と地域経済縮小という現状と課題を踏まえ、産業の高付加
価値化等による「しごとの創生」と、就労促進や移住定住促進等による「ひとの創
生」
「まちの創生」という好循環の確立を目指し、“羽咋市まち・ひと・しごと創
生総合戦略”を平成 27 年 10 月に策定した。
本地域再生計画では、羽咋市まち・ひと・しごと創生総合戦略に記載されてい
-6-
る「安定した雇用の創出」や「新しいひとの流れをつくる」という基本目標の実
現に向けて、生産から、加工、販売・流通を通じた6次産業化推進の拠点となる
地域振興施設整備をはじめ、交流人口拡大に向けた地域の魅力発信施設整備、安
全安心な生活基盤づくりなど、各分野を一体的に推進することで地場産業の振興
及び交流人口の拡大を図り、定住人口の増加、持続可能なまちの人口構造への転
換を目指す。
上記を踏まえ、地域再生計画の目標値を以下のように設定する。
(目標1)市内観光施設への観光入込客数及び宿泊観光客数の増加
観光入込客数 2,158,695人(平成26年度)➡3,000,000人(平成31年度)
宿泊観光客数
134,652人(平成26年度)➡ 150,000人(平成31年度)
(目標2)基幹農産物(米)の作付面積、収穫量及び認定農業者数の増加
米の作付面積 1,810ha(平成26年度)➡1,860ha(平成31年度)
収穫量
9,210t(平成26年度)➡9,300t(平成31年度)
認定農業者数
135人(平成26年度)➡ 200人(平成31年度)
(目標3)害獣(イノシシ)による農業被害額の抑制及び害獣商品売上額
農業被害額
3,635千円(平成26年度)➡ 1,500千円(平成31年度)
0千円(平成26年度)➡30,000千円(平成31年度)
害獣商品売上額
(目標4)転入者数の増加
転入者数
481人(平成26年度)➡681人(平成31年度)
5.地域再生を図るために行う事業
5-1 全体の概要
能登半島屈指の観光客数約80万人を誇る「千里浜なぎさドライブウェイ」の北端
終着点から東側に延びる県道若部千里浜インター線沿道に「(仮称)道の駅はく
い」(国土交通省が重点「道の駅」候補に選定)を地域振興施設と一体的に整備す
ることにより、効果的に観光客や道路利用者を誘導し、地場産業の振興及び交流人
口の拡大を図る。
道の駅整備事業では、道路利用者が安全安心に利用できる駐車場やトイレ、休憩
スペース、道路情報、防災機能を提供するため、羽咋市が国土交通省所管の社会資
本整備総合交付金を活用し整備を進める。
-7-
産業振興及び雇用創出の分野では、地場産品の特産化及び魅力創出を図るため、
地域振興施設を整備し、市内の新鮮な農水産物や商業者が生産する発酵食品、ジビ
エ商品等の地場産品の販売や、安全安心な地場産品にこだわった加工商品や郷土料
理を提供する。特に、「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則氏の指導による農薬、
肥料、除草剤を一切使用しない自然栽培農産物や害獣(イノシシ)の食肉化(ジビ
エ商品)を中心とした商品を販売する。また、安定した生活基盤を築くため、農水
畜産物等地場産品の6次産業化を推進し、商品の付加価値化を図るとともに、高齢
者や障害者の働く場の提供や生きがいづくりに貢献する。このことにより、行政と
地域の協力体制を構築し、地域経済の好循環化を図る。
交流人口拡大の分野では、羽咋市の魅力を発信することを目的に、市内に点在す
る観光施設や市内商店、宿泊施設、季節に応じたアクティビティ等の情報に加え、
近接施設との相乗効果向上を目指した魅力ある施設の整備を進める。
また、能登半島のゲートウェイ機能も果たすとともに、広域的な自転車道ネット
ワークも構築し、能登広域観光の魅力創出に寄与する。
5-2
特定政策課題に関する事項
該当なし
5-3
法第5章の特別の措置を適用して行う事業
該当なし
5-4 その他の事業
5-4-1 地域再生基本方針に基づく支援措置
地域再生戦略交付金(内閣府):【B2003】
① 独自の取組として実施する事業(地域再生戦略交付金を活用して行う事業)
イ 地域振興施設整備事業
事業概要
道路利用者のトイレや休憩施設としての「道の駅」整備(国交省補助
部分)に併せ、国交省補助対象外である地域振興施設として、市内や近
隣の生産者が生産した安心安全な地場産品の直売施設をはじめ、農薬を
使用しない野菜から生成されるスープやジェラート、地元産玄米粉を使
用したパンなどを製造する施設、地産地消を促進する飲食提供施設を整
備し、ここだけにしかない商品群の開発も進め、観光客の目的地化を目
指す。
-8-
また、当地域振興施設では、地元の主婦等を雇用するとともに、UIJタ
ーンによる定住者の受入れも行い、雇用創出と定住人口拡大を図る。
実施主体
羽咋市
事業期間
平成27年度~平成28年度
②
独自の取組と密接に関連して実施する事業(各府省庁の補助等を活用して行う
事業)
イ 道の駅整備事業
事業概要
道路管理者である羽咋市が、道路利用者が安全安心に休息できる駐車
場、トイレ、休憩スペース、道路情報や観光情報を提供する「道の駅」
の整備を行う。
地域振興施設整備事業と一体的に整備することにより、施設利用者に
快適かつ魅力的な情報提供を行うことが可能になり、観光誘客促進等の
地域活性化や波及効果向上に繋がるものである。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
国土交通省所管の社会資本整備総合交付金事業(基幹事業)を活用
事業期間
平成27年度~平成28年度
ロ
EVスタンド整備事業
事業概要
電気自動車の普及が進んでいることから、コスモアイル羽咋などEV
スタンドが設置されている市内観光施設や石川県がスマートドライブプ
ロジェクトとしてEVスタンドを設置した能登半島の観光施設と連携す
るために「道の駅」整備地内に電気自動車急速充電スタンドを1基整備
する。
電気自動車利用者の利便性を向上させることで交流人口の拡大が図ら
れる。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
-9-
経済産業省所管の次世代自動車充電インフラ整備促進事業を活用
事業期間
平成28年度
ハ
農産物等ブランド商品開発事業
事業概要
地場農産物の高付加価値化と販売促進のために、市内で採れた食材を
使用したおにぎりや惣菜、発酵食品などの独自料理や、菓子や加工品な
どのテイクアウト商品の開発を行う。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
農林水産省所管の美しい農村再生支援事業を活用
事業期間
平成27年度
ニ
のと里山羽咋自然栽培「聖地」化プロジェクト事業
事業概要
羽咋市がJAはくいと共同で取り組んでいる、肥料や農薬、除草剤を
一切使わない自然栽培農業を普及させ、農業の成長産業化を目指すため
に、羽咋市へ移住してきた新規就農者に対する総合的な支援として、農
機や重機を貸し出すほか、集出荷及び加工施設(食品乾燥や製粉)を整
備する。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
内閣府所管の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生
先行型)を活用
事業期間
平成27年度
ホ
害獣を産業に大転換「イノシシ特産化プロジェクト」事業
事業内容
近年、山間部をはじめとした農村地域における害獣(特にイノシシ)
による農産物への被害が拡大しており、駆除数が急増している。これま
で捕獲された害獣は廃棄処分されていたが、その獣肉を、羽咋市で食肉
- 10 -
にする処理施設を設置することにより、新たな特産品開発及び雇用創出
に繋げていく。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
総務省所管の過疎地域等自立活性化推進交付金を活用
事業期間
平成27年度
①
独自の取組として実施する事業(地域再生戦略交付金を活用して行う事業)
ロ のと羽咋魅力発信事業
事業概要
観光誘客促進を図るために、「道の駅整備事業」で整備する道路情
報・観光情報発信施設のほか、市所有の温泉施設から直接源泉を活用す
る足湯施設や、日本で唯一車が走れる千里浜なぎさドライブウェイ特有
のきめ細かな砂を活用した砂像(砂アート)広場及び砂浜走行後に利用
する簡易洗車施設を「道の駅」機能に併設整備する。
「道の駅」整備計画地に近接する千里浜なぎさドライブウェイや源泉
掛け流し温泉施設との相乗効果を高め、羽咋市が保有する魅力ある地域
資源の認知度向上に貢献する。
実施主体
羽咋市
事業期間
平成27年度~平成28年度
②
独自の取組と密接に関連して実施する事業(各府省庁の補助等を活用して行う
事業)
イ 道の駅整備事業(再掲)
事業概要
道路管理者である羽咋市が、道路利用者が安全安心に休息できる駐車
場、トイレ、休憩スペース、道路情報や観光情報を提供する「道の駅」
の整備を行う。
地域振興施設整備事業と一体的に整備することにより、施設利用者に
快適かつ魅力的な情報提供を行うことが可能になり、観光誘客促進等の
地域活性化や波及効果向上に繋がるものである。
- 11 -
実施主体
羽咋市
国の補助制度
国土交通省所管の社会資本整備総合交付金事業(基幹事業)を活用
事業期間
平成27年度~平成28年度
①
独自の取組として実施する事業(地域再生戦略交付金を活用して行う事業)
ハ 地場特産品販促事業
事業概要
羽咋市が普及に取り組む環境負荷の少ない自然栽培農産物や害獣(イ
ノシシ)の肉を地域ブランド商品として確立させるため、市が生産者や
商業団体、JAなど関係団体と協力し、地場産品を一同に集めるフェス
ティバル形式による販促イベントを実施する。
併せて、新たな商品開発と販促に結びつけるためのコンテストや試食
会も実施し、持続可能な地産地消モデルを構築する。
なお、道の駅の開業前は、道の駅開業プレイベントとして近隣広場で
実施し、道の駅の開業後には、道の駅多目的広場で実施する。
実施主体
羽咋市
事業期間
平成27年度~平成31年度
②
独自の取組と密接に関連して実施する事業(各府省庁の補助等を活用して行う
事業)
ハ 農産物等ブランド商品開発事業(再掲)
事業概要
地場農産物の高付加価値化と販売促進のために、市内で採れた食材を
使用したおにぎりや惣菜、発酵食品などの独自料理や、菓子や加工品な
どのテイクアウト商品の開発を行う。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
農林水産省所管の美しい農村再生支援事業を活用
事業期間
- 12 -
平成27年度
ニ
のと里山羽咋自然栽培「聖地」化プロジェクト事業(再掲)
事業概要
羽咋市がJAはくいと共同で、肥料や農薬、除草剤を一切使わない自
然栽培農業に取り組んでおり、羽咋市へ移住してきた新規就農者に対し
総合的に支援を行うため、農機や重機を貸し出すほか、集出荷及び加工
施設(食品乾燥や製粉)を整備し、農業の成長産業化を目指す。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
内閣府所管の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生
先行型)を活用
事業期間
平成27年度
ホ
害獣を産業に大転換「イノシシ特産化プロジェクト」事業(再掲)
事業内容
近年、山間部をはじめとした農村地域における害獣(特にイノシシ)
による農産物への被害が拡大しており、駆除数が急増している。これま
で捕獲された害獣は廃棄処分されていたが、その獣肉を、羽咋市で食肉
にする処理施設を設置することにより、新たな特産品開発及び雇用創出
に繋げていく。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
総務省所管の過疎地域等自立活性化推進交付金を活用
事業期間
平成27年度
5-4-2 支援措置によらない独自の取組
イ 災害時利用施設整備事業
事業概要
道路管理者である市が、安心できる観光施設づくりを目的として、災
害時に道路利用者が一時避難施設として利用できるよう非常用電源施設
- 13 -
や防災倉庫、防災広場、かまどベンチ、ハイブリッド照明等の施設及び
機能を整備する。
市が単独で実施する地域振興施設整備事業と一体的に整備することに
より、飲食物の提供や宿泊、休憩施設としての利用など、総合的な防災
施設として機能させることができる。また、能登半島方面に甚大な被害
が発生した際の自衛隊や救急車両、ボランティアスタッフなどの後方支
援並びに救援物資中継点として機能させることができ、能登半島の入口
部に位置する羽咋市の特性を発揮することができる。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
国土交通省所管の社会資本整備総合交付金事業(効果促進事業)を活
用
事業期間
平成27年度~平成28年度
ロ
市地域循環バス等路線変更事業
事業概要
市内の中心市街地と郊外地域などを繋ぐ地域循環バス(コミュニティバ
ス)の路線変更並びに能登方面特急バス(金沢駅発着)停留所の設置を行
うことにより、「道の駅」への誘客及び周辺観光施設への交通アクセス確
保など、観光客や地域住民の利便性向上が図られ、交流人口の拡大を後押
しする。
実施主体
羽咋市
事業期間
平成29年度
ハ
自転車道ネットワーク構築事業
事業概要
羽咋市海岸沿いを南北に縦断する2本の自転車専用道を活用し、交流人
口を拡大するため、サイクリングロードマップを作成する。
また、地域内消費を促すことを目的に、市内の既存レンタサイクル事業
者や広域自治体とも連携し、周遊特典取扱店を開拓するなど、道の駅を基
点とした自転車道ネットワークを構築する。
実施主体
- 14 -
羽咋市
事業期間
平成28年度~平成29年度
ニ
新・地域再生マネージャー事業
事業内容
地場農産物の高付加価値化と販売促進を目指し、地域住民との協力体
制構築や地域のグランドデザインといった基盤整備を進めることで、持
続可能性を高めるとともに、さらなるビジネスチャンスを創出するため
に、外部人材を活用する。
全国的にも道の駅の成功事例として取り上げられている運営主体の代
表者やデザイナーが地域ビジネス創造のためのアドバイザーとして支援
するものである。
実施主体
羽咋市
国等の補助制度
一般財団法人地域総合整備財団(ふるさと財団)所管の助成を活用
事業期間
平成28年度~平成30年度
ホ
空き家リフォーム再生事業
事業内容
市内の空き家の有効活用による定住促進を図るため、空き家を居住や
店舗等に活用するための空き家のリフォームや購入に対して費用の一部
を助成する。
実施主体
羽咋市
国の補助制度
国土交通省所管の社会資本整備総合交付金事業(効果促進事業)を活
用
事業期間
平成27年度~平成31年度
ヘ
定住促進家賃補助事業
事業概要
平成24年度から「定住促進家賃補助制度」を創設し、民間賃貸住宅に居
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住する子育て世帯や新婚世帯に家賃の一部を助成し、定住促進に努めてき
たが、平成27年度からは、空き家を活用し転入する世帯にも対象を拡大し
定住促進に繋げる。
実施主体
羽咋市
ト
移住ワンストップ窓口設置事業
事業概要
「地方への新しいひとの流れをつくる」取組として、移住先を検討してい
る人に、羽咋市の就労や住まい、子育て、教育等の総合的な情報を提供する
「移住ワンストップ窓口」を設置し、都市部からの若者等の移住を受け入れ
定住促進に繋げる。
実施主体
羽咋市
事業期間
平成27年4月~
6
計画期間
地域再生計画の認定の日から平成32年3月31日まで
7
目標の達成状況に係る評価に関する事項
7-1 目標の達成状況に係る評価の手法
4に示す地域再生計画の目標については、羽咋市が毎年度、数値の把握を行
い、①転入者数の増加、②基幹農産物(米)の作付面積、収穫量及び認定農業
者数の増加、③害獣による農業被害額の抑制及び害獣商品売上額、④観光入込
客数及び宿泊観光客数の増加について評価するものとする。
(目標1)観光入込客数及び宿泊観光客数の増加については、羽咋市が、市が実
施する観光入込客数調査の公表データに基づき評価を行う。
(目標2)基幹農産物(米)の作付面積、収穫量及び認定農業者数※の増加につ
いては、羽咋市が、市が実施する統計調査の公表データに基づき評価
を行う。
※認定農業者:農業経営の目標に向けて、自らの創意工夫に基づき、経営の改善を進めようと
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する計画を市町村が認定し、これらの認定を受けた農業者
(目標3)害獣(イノシシ)による農業被害額の抑制及び害獣商品売上額につい
ては、羽咋市が、石川県農林水産部農業安全課による農業被害額調べ
や獣肉処理施設の公表データに基づき評価を行う。
(目標4)転入者数の増加については、羽咋市が、毎年4月1日現在の住民基本台
帳による数値にて評価を行う。
7-2 目標達成状況係る評価時期及び評価を行う内容
目標内容・
関連事業
年度
H27年度
H28年度
基準年
H29年度
H30年度
中間目標
H31年度末
最終目標
(目標1)
観光入込客
数の増加
・地域振興施設整備事業
・のと羽咋魅力発信事業
・自転車道ネ ット ワー ク構築事業
宿泊観光客
数の増加
2,159
2,300
2,600
2,800
3,000
千人
千人
千人
千人
千人
135
138
14
142
150
千人
千人
0千人
千人
千人
1,810ha
1,830ha
1,840ha
1,850ha
1,860ha
9,210t
9,220t
9,250t
9,270t
9,300t
135人
150人
165人
180人
200人
3,635
千円
3,000
千円
2,500
千円
2,000
千円
1,500
千円
0円
10,000
千円
15,000
千円
20,000
千円
30,000
千円
481人
531人
581人
631人
681人
(目標2)
基幹農産物
(米)の作
付面積
基幹農産物
(米)の収
穫量
認定農家数
の増加
・地域振興施設整備事業
・農産物等ブランド商品開発
事業
・のと里山羽咋自然栽培「聖
地」化プロジェクト事業
(目標3)
獣害による
農業被害額
の抑制
害獣商品売
上額の増加
・地域振興施設整備事業
・地場特産品販促事業
・害獣を産業に大転換「イノシシ
特産化プロジェクト」事業
(目標4)
転入者数の
増加
・地域振興施設整備事業
・空き家リフォーム再生事業
・定住促進家賃補助事業
・移住ワンストップ窓口設置
事業
7-3 目標の達成状況に係る公表の手法
公表の手法:毎年度、市ホームページ等に目標値に対する実測値及び目標達成に
ついての状況を公表する。また、目標状況の評価及び課題を拾い出
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し、地場産業の振興、地域の活性化、定住促進に繋がっているか、
改善すべき事項、新たな課題設定等について検討を行ない再公表す
る。
8
構造改革特別区域計画に関する事項
該当なし
9
中心市街地活性化基本計画に関する事項
該当なし
10
産業集積形成等基本計画に関する事項
該当なし
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