Ostuni オストゥ―ニ - Italia Today

オストゥーニ - 白い街
OSTUNI - la città bianca
白い家々がまるで身を寄せ合うように立つ、高
さ240メートルにそびえるオストゥーニの街。
中世の旧市街に入ると、曲がりくねった狭い道
に立つ家々の壁や階段に塗られた石灰の白が、
ドアや窓の青と調和している。
街の中心リベルタ広場には、14世紀の修道院が
現在は市庁舎として残り、その脇には1304年建
造のサン・フランチェスコ教会が立つ。広場の
奥、装飾性豊かな街の守護聖人オロンツォの尖
塔は、ジュゼッペ・グレコの作。そこから数歩
ゆくと、薄肉彫りの美しいサント・スピリト教会。旧市街への入り口、上り坂のカッテドラーレ通り
を入ってすぐの目立たない建物は、1300年には裁判法廷として機能していた。30メートル先、ネオ
クラシック様式のファサードは、ゼヴァッロス家の邸宅。扉はルネサンス様式だ。数十メートルでサ
ンソーネ広場に出る。さらに行くと左手のヴィンチェンティ通りに沿って、モナチェッレ修道院そし
て隣接するバロック様式のサンタ・マリア・マッダレーナ教会が現れる。石造りのトンネルのアーチ
をくぐりインカルツィ邸を過ぎると、大聖堂(カッテドラーレ)。付け柱で3つに分かれた後期ゴシ
ック様式の見事なファサードが迎えてくれる。ロマネスク-ゴシック様式の、プーリアで最も美しい
教会の一つだ。
扉の裏に隠された歴史
LE STORIE DIETRO DEI PORTONI
旧市街にある邸宅には、石造りの美しい扉が数多く見られる。例えば、貴族ビサンティッツィ
家が長く住んでいたバロッコ-ロココ様式の贅沢な邸宅の扉。一族の血を引く最後の娘がスペイ
ンの大貴族に嫁ぎ、家系は途絶えてしまった。18世紀バロック様式のギオンダ邸は、とりわけ
名高い司祭の姿が描かれているので有名。現在ではナポリ出身の貴族が住む豪奢なザッカリア
邸と、それとは逆に控え目で上品なペトラローロ邸では、大きな紋章が目を引く。バロック趣
味が最も強い例(15世紀のプーリアの傾向を表していると言ってもよいが)としては、1483
年にオストゥーニ全土を7千ドゥカートで買い取った、タッリアコッツォの伯爵婦人カテリー
ナ・サンセヴェリーノのもの。さらに1507年、それをポーランド女王である娘のボナ・スフ
ォルツァに譲ったバーリの公爵夫人イザベッラ・ダラゴーナのものがある。
その他にも、シンプルで品のあるマルセリア邸、”法の獅子”の意味を持つ名からローマ出身と
思われるジュルレオ邸(最初の法律はローマで制定された)、城塞のようなカラモ邸など、数え
上げれば切りがない程だ。
オストゥーニの名産
LE SPECIALITA' DI OSTUNI
有名なのはオリーブオイル。ワインでは白
のオストゥーニ、オッタヴィアネッロの赤
がよく知られている。さらに乳製品も特産
品のひとつ。中でも擦り下ろしタイプの熟
成リコッタがおいしい。
オストゥーニ
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1 サン・オロンツォの塔-18世紀
13 ファルゲーリ邸の14世紀の扉
COLONNA DI S.ORONZO-SEC.XVIII
2 旧裁判所-18世紀
PALAZZO DELLA CORTE-SEC.XVIII
3 公爵邸のルネサンス様式の扉
PORTALI RINASCIMENTALI DELL'ANTICO
PALAZZO DUCALE
4 中世の広場 PIAZZA DEL CENTRO MEDIEVALE
5 音楽館 PALAZZO DELLA MUSICA
6 モナチェッレ修道院-18世紀(バロック様式のサンタ・マ
リア・マッダレーナ教会が隣接)
CONVENTO DELLE MONACELLE SEC.XVIII, CON
ANNESSA CHIESA BAROCCA DI S.MARIA
MADDALENA
7 先古代南ムルジア文明博物館
MUSEO DELLE CIVILTA' PRECLASSICHE DELLA
MURGIA MERIDIONALE
8 大聖堂-15世紀 CATTEDRALE-SEC.XV
9 司教館-18世紀 PALAZZO VESCOVILE-SEC.XVIII
10 カステッロ通りの展望台
TERRAZZA PANORAMICA IN VIA CASTELLO
11 ビザンティッツィ邸のバロック-ロココ様式の扉
PORTALE BAROCCO-ROCOCO' DEL PALAZZO
BISANTIZZI
12 ギオンダ邸の扉(17世紀バロック様式)
PORTALI PALAZZO GHIONDA (PORTALI
SETTECENTESCO)
PORTALE QUATTROCENTESCO DEL PALAZZO
FALGHERI
14 パルミエーリ邸の扉と開廊-18世紀
PORTALE E LOGGIATO DEL PALAZZO
PALMIERI-SEC.XVIII
15 サン・ジャコモ・イン・コンポステラ教会-15世紀
CHIESA DI S.GIACOMO IN COMPOSTELASEC.XV
16 サン・デメトリオ門-18世紀 PORTA S.DEMETRIOSEC.XVIII
17 サンタ・マリア・デッラ・ステッラ教会-19世紀
CHIESA S.MARIA DELLA STELLA-SEC.XIX
18 セリオ邸のバルコニー PALAZZO SERIO (BALCONE)
19 ノーヴァ門-15世紀 PORTA NOVA-SEC.XV
20 インフォメーション・オフィスAPT
UFFICCIO INFORMAZIONI TURISTICHE APT
21 市庁舎 MUNICIPIO
22 ロペス・イ・ローヨ邸-17世紀
PALAZZO LOPEZ Y ROYO-SEC.XVII
23 スカローネ邸の2連窓(ゴシック様式)
BIFORE DEL PALAZZO SCALONE (STILE GOTICO)
24 骨董市(毎月第二日曜)
MERCATINO DELL'ANTIQUARIATO (SECONDA
DOMENICA DI OGNI MESE)
オストゥーニの
おいしいパン屋さん
1 フォルノ・ア・レーニャ ”ポルタ・ノーヴァ”
Forno a legna "PORTA NOVA"
Via G. Petrarolo, 28 - Ostuni (BR)
Tel. 339-8999422 / 338-2448701
e-mail: [email protected]
家族で経営している小さな店。オストゥーニ旧市街をポルタ・ノ
ーヴァから入り、同名のレストランを左手に過ぎると目の前にあ
る。右のもう一つの入り口からは、大きな窯でパンを焼いたり、
フェンネル・シードや白ごま入りのタラッリを夫婦で作っている
様子が見える。もちろん全て自家製で、レシピは秘密、だそうだ。
主人のジュゼッペさんは、プーリア地方のパンやお菓子作りのレ
ッスンもしている(電話かEメールで要予約。但しイタリア語と
フランス語のみ)。
特にお勧めなのが、天然酵母を使ったフリセッリーニ”ポルタ・
ノーヴァ”。水に浸して柔らかくし、塩、トマト、オレガノ、オ
黄色の扉が目印、店の入り口
リーブオイルで味付けして食べる。タラッリーニ”ポルタ・ノー
ヴァ”もある。
お菓子類では、レモンやアーモンドのビスコッティ、天然酵母を使
ったビスコッティ・アル・ラッテ、ジャムの入ったモナケッレなど。
営業 09:00-13:30 17:00-20:30
香ばしい匂いのする、明るい店内
日曜定休
見る間に出来上がってゆく
タラッリーニ
バリエーションいろいろ、
アーモンドのビスコッティ。
商品は海外発送も少量からして
くれる。注文は上記E-メールで。
オストゥーニ
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この大きな窯で毎日パンが焼かれる