市民意見募集冊子(骨子案)(PDF形式, 1.89MB)

「京都市中央市場マスタープラン(仮称)」 骨子案
~食への信頼と京の食文化を支える“先進的食品流通拠点”へ~
-市民の皆様からの御意見を募集します-
パブコメくん
御意見募集期間
平成28年1月22日(金)~2月22日(月)※必着
京都市中央市場は,青果物・水産物を取り扱う京都府内唯一の中央卸売市場であり,生産者から
出荷された生鮮食料品を,安全・安心を守りながら安定的に皆様の食卓へ届ける役割を担う,生産
者・消費者双方にとって必要不可欠な生鮮食料品流通の基幹的インフラです。
本市場が将来に渡ってこの大切な役割を果たし,施設の再整備(改修,建替)に併せ,食への信頼
と京の食文化を支える先進的食品流通拠点を実現していくための基本方針として,「京都市中央市場
マスタープラン(仮称)」(計画期間:平成28年度~37年度)を策定することとしております。
これに先立ち,マスタープラン骨子案を作成しましたので,広く市民の皆様からの御意見を募集しま
す。
≪御意見の応募方法・提出先など≫
応募方法
郵送,FAX,Eメール又はホームページの意見募集フォームで御応募
ください。 (様式自由)
提出先・
〒600-8847 京都市下京区朱雀分木町 80 番地
問い合わせ先
京都市中央卸売市場第一市場業務課
電話:075-312-6564
FAX:075-311-6970
Eメール:[email protected]
ホームページ:http://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/soshiki/7-8-3-0-0.html
<御意見の取扱い>
・
この意見募集で収集した個人情報につきましては,
「京都市個人情報保護条例」に基づき
適切に取扱い,他の目的に利用することはありません。
・ いただいた御意見は,
「京都市中央市場マスタープラン(仮称)
」の策定にあたり,参考に
させていただくために利用し,第三者への情報提供は行いません。
・
御意見に対する個別の回答は行いませんが,その概要及び御意見に関する考え方を取り纏め,
京都市中央卸売市場第一市場のホームページで公開します。
・
御応募いただいた書類は返却しませんので,あらかじめご了承ください。
京都市中央市場マスタープラン(仮称)
(骨子案)
食への信頼と京の食文化を支える
“先進的食品流通拠点”へ
京都市
1
京都市中央市場マスタープランの策定にあたって
(1)策定の趣旨
京都市中央卸売市場第一市場(以下,「本市場」という。)は,卸売市場法に基づき京都市が開設・管理・運営する
青果物・水産物を取り扱う京都府内唯一の中央卸売市場です。昭和2年,我が国で最初に開設されて以来,90年
近く京都の食の拠点として,市民の皆様の食生活を支えてきましたが,これから50年,100年先も,食の安全,安心,
安定を守り続けていくため,施設の再整備(改修,建替)を行います。
本市場は,生産者にとっては安心して出荷し所得を得ることができる重要な出荷先であり,消費者にとっては市場の
専門業者の高度な目利きを通した適正な価格形成を経て安全・安心な生鮮食料品が安定的に手に入る,生産者・
消費者双方にとって必要不可欠な生鮮食料品の流通の基幹的インフラです。
本マスタープランは,本市場が将来に渡ってこの大切な役割を果たしていくため,市場を取り巻く環境の変化を踏ま
え,衛生管理水準の向上や流通機能の効率化による競争力の強化,京都府との連携による京都府内農水産業の
支援,観光客の増加や健康長寿の取組と連動した取扱数量の増加,災害時における流通機能の発揮を視点に,先
進的食品流通拠点の実現に向けた取組の指針として策定します。
(2)プランの位置付け
本マスタープランは,平成22年12月に策定された京都市基本計画「はばたけ未来へ!京プラン」を具体化するた
めの分野別計画として策定します。
また,本市場の施設整備の方向性を定めた「京都市中央卸売市場第一市場施設整備基本構想(平成26年3
月)」,施設整備の基本的な枠組みを定めた「京都市中央市場施設整備基本計画(平成27年3月)」と連動し,平
成28年1月に農林水産省が策定した「第10次卸売市場整備基本方針」を踏まえた本市場の「経営展望」として位
置付けるものです。
(3)計画期間
本プランの計画期間は,平成28年度~平成37年度の10年間とします。
このマスタープランの計画期間は,施設整備期間中に当たり,衛生・品質管理水準の強化をはじめとする新たなル
ールを確立する大切な時期と認識しています。そのため,開設者である京都市と場内事業者が一体となって,知恵
を絞り,食の「安全」「安心」「安定供給」を確保し,市場の「信頼」を高めていきます。
計画期間と施設整備の関係
前マスタープラン
~平成27年度
本マスタープラン
平成28年度~平成37年度
水産棟整備
青果棟整備
1
次期マスタープラン
平成38年度~
2
卸売市場の現状
(1)卸売市場の概要
ア
卸売市場の役割
我が国の卸売市場は,毎日,国内外から大量・多品種の生鮮食料品を集め,需要と供給を突き合わせて短時間
で適正な価格を付け,迅速に分荷して買出人に販売するとともに,衛生に関する専門的な知識と技術を持った職員
が検査・監視することで,消費者に安全・安心な食材を安定供給しています。
また,生産量の多寡にかかわらず出荷することができ,迅速で確実な代金決済システムを有する市場の仕組みが
あるからこそ,生産者は安心して生産・出荷することができます。このことは,生産者,産地を守ることにもつながって
います。
近年,産地直送や直売などの市場外流通も増加していますが,取扱いの量,種類などが限定的であることや,取引
の安定性・信頼性の観点からも卸売市場の流通システムに代わるものにはなり得ません。したがって,これからも卸
売市場は,食材流通のベースを支える重要な社会インフラとして維持していく必要があります。
イ
卸売市場の仕組み
中央卸売市場
仲卸業者
卸売業者から買い受けた青
果物・水産物を細かい単位
に仕分け,調整して買出人
に販売する者
卸売業者
生産者
集荷
青果物・水産物を
全国,海外から集
め,仲卸業者,売
買参加者に販売す
る者
出荷者
買出人
市場から青果物・水産
物を買い 入れる 量販店 ,
小売店,飲食店等
販売
売買参加者
消費者
せりなどに参加して卸売業者
から直接買うことができる小
売業者等
実需者※
関連事業者
買出人等に対して便宜を図る,漬物 ・佃煮 等の加 工食料 品や卵 ・肉等 の食料
品,包装資材等の販売業者,運送業 者,飲 食店等
市場内の衛生管理 食品の衛生検査
※実需者…量販店、中食・外食産業 、食品 加工業 者など、生産 者から 仕入れ た商品 を消費 者に提 供している業 者
青果部のせりの様子
水産物部のせりの様子
衛生検査の様子
【生鮮食料品の特徴】
生鮮食料品が卸売市場を通して取引されるのは,次の特徴を有しているためです。
(ア)腐敗しやすく貯蔵性に欠けるため,冷蔵庫などの低温貯蔵施設等を備えた専用の施設で,迅速に取引を行う必要がある。
(イ)品目や品種が多種多様で規格化しにくいため,現物を見て取引する必要がある。
(ウ)生産者と需要者が多数存在するため,1箇所に集めることで効率性を高める必要がある。
(エ)供給量が気象条件等の影響を受けて大きく変動し,不安定であるため,日々,変動要素を踏まえた適正な価格形成をする必要がある。
2
(2)卸売市場を取り巻く状況
ア
人口構造・年齢構成の変化と市民の消費量の減少
少子高齢化の進行に伴い,京都市の人口は,現在の147万人から2040年には128万人まで減少するとされてい
ます。また,65歳以上の人口比率も,2040年には36.8%になるとされており,国全体としての食料消費量も減少
していくことが予想されます。
イ
家族構成等の変化・食の外部化の高まり
京都市においては,少子高齢化と核家族化の進行により,3 人までの世帯と 1 人世帯の増加が顕著です。それに伴
い,また,個食(※1),中食(※2)や外食の増加等,「食の外部化」が今後さらに高まっていくことが想定されます。
※1…家族みんなで食事を取るのではなく,個人個人で食事を取ること。
※2…家庭外で調理されたものを購入,または配達を受けて家庭内で食べること。
ウ
農業・水産業従事者の減少と生産量の減少
農業・漁業ともに,従事者の高齢化と減少が進んでおり,国内の農水産物の生産量も,野菜・果実が昭和54年,魚
介類が昭和59年をピークに年々減少しています。
エ
産地の大型化・集約化の進行に伴う競争の激化
農協や漁協の統合による産地の大型化が進み,物流コスト削減の視点から,出荷先である卸売市場の選別が行わ
れています。
オ
流通形態の多様化に伴う市場経由率の低下
生鮮食料品の卸売市場経由率は,平成24年度で,野菜は69%(国産青果物に限れば85%),水産物は53%,
果実は42%を維持していますが,産地直送や直売に加え,生鮮食料品においてもインターネット販売が増加するな
ど,流通形態の多様化が進んでいます。
さらに,市場での価格形成を必要としない輸入品や加工品等の増加等により,市場経由率は,低下傾向にありま
す。
カ
小売店(青果店,鮮魚店等)の減少
スーパー,コンビニ,産地直送,インターネット販売等,消費者の選択肢の拡大に伴い,いわゆる街の「魚屋さん」
「八百屋さん」等の小売店は,減少しています。
(3)京都市中央市場の特徴
ア
日本初の中央卸売市場
昭和2年に日本で初めての中央卸売市場として開設して以来,89年の歴史を有しています。
イ
京都市の中心部である京都駅西部エリアに立地
京都駅西部エリアに位置し,市内中心部に多くある小売店(青果店,鮮魚店等),量販店,加工業者,飲食業者等
にとって非常にアクセスの良い立地となっています。
ウ
京野菜の生産者を支える
全国の中央卸売市場で唯一,近郷産地(京都府,滋賀県)の野菜を専門に扱う卸売場を有しており,京野菜ブラン
ドと地元農家の経営を支えています。
エ
小売店とのつながり
京都市では,人口あたりの小売店(青果店,鮮魚店等)の数が近隣の大都市と比較して多く,市場から小売店(青
果店,鮮魚店等)への供給割合は,近隣の中央卸売市場と比べて高くなっています。また,小売店(青果店,鮮魚
店等)の組合は本市場の中に事務所を有し,場内団体として日頃から食育事業や鍋まつりなどのイベントも協力して
実施しています。
3
オ
観光需要の増加
外国人を含め,京都市を訪れる観光客数は近年大幅に増加しています。(年間入洛観光客5,564万人,宿
泊観光客1,340万人(平成26年度))それに伴い,観光消費額も大きく増加しており,拡大する観光客の食の
需要を支える役割も担っています。
カ
京の食文化を育み,支え,その魅力を発信
京の食文化ミュージアム・あじわい館や,すし市場等の関連施設を活用しながら,京の食文化の継承および情
報発信,さらには食育の拠点として,食彩市や鍋まつり等,様々なイベントを展開することにより,国際観光都市・
京都の生活文化,京の食文化やユネスコ世界無形文化遺産登録された「和食」を育み,支える役割を担ってき
ました。
京の食文化ミュージアム・あじわい館
鍋まつり
(4)京都市中央市場の現状
ア
京都市中央市場の場内事業者数(平成27年4月1日現在)
本市場では,卸売業者3社(青果部1社,水産物部2社),仲卸業者184社(青果部78社,水産物部106社),売
買参加者は,2社(水産物部2社),関連事業者97社の計286社の事業者が営業しており,約3,000人の人々が
働いています。
イ
供給圏人口
本市場を経由した生鮮食料品は,京都市内はもとより,京都府内や滋賀県,大阪府等の近隣府県へも供給されて
おり,約260万人を超える人々の「食」を支えています。
ウ
取扱数量・金額
(ア)取扱数量の推移
本市場の取扱数量は,青果部で約26万トン,水産物部で約4万トン,これは10年前の青果部の86%,水産物部
の55%となっています。
(野菜:21万9千トン,果実:4万2千トン,生鮮水産物:2万7千トン,加工水産物:1万3千トン(平成26年度))
(イ)取扱金額の推移
本市場の取扱金額は,青果部で約660億円,水産物部で約400億円,これは10年前の青果部の98%,水産
物部の67%となっています。
(野菜:506億円,果実:154億円,生鮮水産物:283億円,加工水産物:121億円(平成26年度))
エ
京都の生鮮食料品流通のベース
京都市民の年間の青果,魚介類の消費量は227千トン(※)です。本市場は,青果・水産物を年間302千トン供給
しており,京都の生鮮食料品流通の根幹を担っています。
※平成26年度農林水産省「食料需給表(概算値)」から推計
4
3
京都市中央市場の課題
課題 1 安全・安心・安定への取組強化
消費者の意識の高まりを背景とし,安全・安心に対する社会的要請に対応し,安定した供給を図るためには,施設
整備により閉鎖型施設やコールドチェーンの確立などが不可欠です。特に,施設整備期間中においては,仮設店舗
等での営業となることから,業務の効率化や衛生管理意識の一層の向上を図るなどの対策を市場関係者が一体と
なって進めていく必要があります。
課題 2 集荷力・販売力の強化
農水産物の生産量の減少等が見込まれる中,安定した集荷を確保するために,京都府をはじめ全国の産地や生
産者と市場との関係を強化していく必要があります。
また,食生活,食習慣の変化等により本市場の取扱数量が減少している中,卸売業者,仲卸業者,小売店がそれ
ぞれの役割を最大限発揮し,取扱数量・金額を維持・拡大するために,物流効率と衛生・品質管理水準の高い施設
を備えた市場への変革が求められています。さらに,今後,高齢化が進む中で,「歩いて買いに行ける距離にある」地
域に根差した小売店(青果店,鮮魚店等)との更なる連携強化も求められています。
課題 3 場内事業者の経営体質強化
本市場の仲卸業者数は,他都市と比較して多く,仲卸 1 社あたりの売上高が少なくなっています。
今後,集荷・販売環境がさらに厳しく,近隣の市場との競争が激化する中で,統合再編を促進する等,場内事業者
の経営体質を強化し,競争力を高めていく必要があります。
課題 4 環境負荷の低減
現施設の大部分は,昭和40年代から60年代までに整備されたものであり,今日の環境・エネルギー問題への社会
的関心の高まりを踏まえた新施設を整備する必要があります。また,省エネ・創エネルギー設備を導入することで,ラ
ンニングコストを低減させ,市場全体の収支改善にもつなげる必要があります。
課題 5 京の食文化の普及促進と観光需要の取り込み
京都市民の京の食文化(行事食や儀礼食など)への認知度は,52.9%となっており,若い世代ほど低くなっていま
す。ユネスコの無形文化遺産に認定された「和食」の中核は,京の食文化であり,その「京の食文化」を市の無形文
化遺産として,より多くの市民への認知度を高めてきましたが,家庭の食卓を通じて次世代へ引き継がれていくよう,
更なる普及啓発を図る必要があります。
また,近年,京都市への観光客は増加の傾向にあります。「食」は,観光の魅力の重要な要素であり,これらの観光
需要を市場流通と結び付ける必要があります。
課題 6 健康長寿社会の実現に向けた市民の理解促進
健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)の延伸は,重要課題の一つです。魚介
類や野菜を中心とした食生活が健康に良いことを広くPRすることで,健康長寿社会の実現とともに市場の取扱数量
等の増加につなげていく取組が求められています。
課題 7 京都駅西部エリアの活性化への寄与
東西本願寺,京都リサーチパーク,島原,京都水族館に加え,平成28年4月に開業予定の鉄道博物館をはじめと
した豊かな地域資源を有する京都駅西部エリアは,未来の京都の発展を牽引する大きな可能性を秘めたエリアです。
このエリアに京都の食の拠点である市場の新施設が加わることで,地域の活性化,賑わい創出,観光創出に大きく寄
与することが期待されています。
課題 8 災害対応力の向上
市内中心部にある本市場は,大規模災害時には,広域的な生鮮食料品調達・供給拠点となります。その役割を果
たすため,施設の耐震化を図るとともに,BCP(事業継続計画)策定や周辺地域との連携強化が求められています。
5
4
課題解決に向けた基本戦略
本市場の課題解決に向けた基本戦略は,以下のとおりです。
基本戦略
本市場の課題
課題1 安全・安心・安定への
取組強化
課題2 集荷力・販売力の強化
基本戦略1
安全・安心な生鮮食料品の
安定供給に向けた取組の推進
課題3 場内事業者の
経営体質強化
基本戦略2
競争力のある市場を
目指した取組の推進
課題4 環境負荷の低減
課題5 京の食文化の普及促進と
観光需要の取り込み
課題6 健康長寿社会の実現に
向けた市民の理解促進
マスター
プランの
目標
基本戦略3
文化と健康を守る
食生活・食習慣の普及促進
課題7 京都駅西部エリアの
活性化への寄与
基本戦略4
災害発生時における
拠点機能の強化
課題8 災害対応力の向上
食
へ
の
信
頼
と
京
の
食
文
化
を
支
え
る
“先
進
的
食
品
流
通
拠
点
”
へ
6
5
先進的食品流通拠点の実現に向けて
基本戦略1
(1)
安全・安心な生鮮食料品の安定供給に向けた取組の推進
衛生・品質管理体制の確立
①衛生水準・品質管理の高度化 [新規]
 HACCP(※)の考え方を採り入れた衛生管理システムを導入。施設整備期間中においても,場内事業者の衛
生管理,品質管理意識の向上と実践
 場内事業者と連携した新施設における新しい品質管理制度,総合品質保証機能の確立
②施設整備に伴う新機能の導入 [新規・施設整備]
 外気や小動物を遮断し,衛生管理の飛躍的な向上を図るため,閉鎖型施設を整備
 閉鎖型施設内を一定温度以下に保つことで,コールドチェーンシステムを整備
 品質管理の徹底と場内物流動線の効率化のため,市場出入口を限定し車両管理ゲートを設置
※HACCP とは…食品の製造過程で発生するおそれのある衛生品質上の危険性をあらかじめ分析し,安全確保のために監視
すべき重要管理点を定め,これを継続的に監視・記録する工程管理の手法
閉鎖型施設とし,売場全体をコールドチェーン化することで,市民の皆様にさらに新鮮で安全・安心
な生鮮食料品をお届けできるようになります。また,これにより産地の皆様にとっても,さらに安心
して出荷していただけるようになります。
(
目
標
値
)
(2)
低温
卸売場
面積比率
現在
(H26 年度実績)
施設整備後
100%
23%
食の量と質の安定確保
①施設整備期間中の安定した食材供給の確保 [継続]
 産地との交流促進や消費者ニーズの伝達等により,産地と本市場との結びつきを強化
 他市場の卸売業者等との連携を強化して共同集荷等を実施することにより,商品の品揃えと集荷力を強化
②施設整備期間中の円滑な物流機能の確保
[新規]
 計画的な整備工程により,円滑な物流動線および荷捌きスペースを確保
 不足が見込まれる駐車場やトラック待機場等を確保することにより,安定的な入荷を実現
 新青果棟に,効率的物流のためコンピューター制御の新オペレーションシステム導入を検討
 限られたスペースを有効活用するための施設の適正配置
施設整備期間中においても,取扱数量を維持・拡大することで,市民の皆様に安定的に生鮮食料品
をお届けします。
(
目
標
値
)
市場
取扱数量
現在
10 年後
(H 26 年度実績)
(H 37 年度目標)
30 万t
10%増加
7
基本戦略2
(1)
競争力のある市場を目指した取組の推進
集荷・販売に関する競争力の強化
①集荷力強化に向けた取組
[新規・継続]
 産地育成や新規就農者支援の取組により,京都府内産の青果物の本市場への出荷誘導を推進
 産地との交流促進や消費者ニーズの伝達等により,産地と本市場との結びつきを強化(再掲)
 他市場の卸売業者等との連携を強化して共同集荷等を実施することにより,商品の品揃えと集荷力を強化(再
掲)
 不足が見込まれる駐車場やトラック待機場等を確保することにより,安定的な入荷を実現(再掲)
②販売力強化に向けた取組
[新規・継続]
 ピッキングスペースの整備や衛生管理・品質管理水準の向上を図ることにより,量販店への対応力を強化
 卸売業者と仲卸業者,青果と水産等の部間を超えた連携等により,量販店や小売店(青果店,鮮魚店等),
飲食店への営業・販売を強化
 小売店(青果店,鮮魚店等),飲食店等のニーズに適切に対応し,仲卸業者との結びつきを強化・再構築
 本市場を経由した生鮮食料品のブランド価値を高める取組を推進
③京野菜のブランド力強化と地産地消への取組 [継続]
 新施設においても,独立した近郷野菜売場を設けることで,流通段階から京野菜のブランド化を促進
 京都府内産農水産物の PR と本市場への出荷増に取り組むことで,地産地消を推進
④増加する観光需要を取り込む取組
[新規]
 京都に新規出店するホテルや料理店等に対する仲卸業者の営業・販売を強化
 京都料理組合等と連携し,市場流通食材を使用した京料理やおばんざい等の PR を実施
⑤輸出の推進
[新規・継続]
 アジア等への輸出拡大のため,海外見本市への出展等のPR活動を継続的に実施
 消費地市場のメリットである商品の品揃えを最大限に活かした輸出推進策の検討
 輸出先が求める衛生・品質管理や加工・調製に対応可能な施設整備の検討
⑥加工・調製・保管・配送機能の充実
[新規]
 場内の加工・調製機能を高めるため,新施設の仲卸店舗内に加工スペースを確保
 場内の保管機能を高めるため,冷蔵庫スペースの確保と設置・運営の共同化を促進
 場内配送機能及び買荷保管機能を高めるため,トラックバース及びピッキングスペースを拡充
施設整備期間中においても,集荷力,販売力を強化し,取扱金額を維持・拡大することで市場の競争
力を高めていきます。
(
目
標
値
)
市場
取扱金額
現在
10 年後
(H 26 年度実績)
(H 37 年度目標)
1,064 億円
10%増加
8
(2)
場内事業者の競争力の強化と民間活力の導入
①事業者の経営力強化
[新規・継続]
 市場全体の競争力を向上させるため,仲卸業者の統合・再編を積極的に支援
 仲卸業者の経営改善に向けて,経営・財務等様々な分野の専門家による相談体制を確立
 場内事業者が連携した,集荷・販売・配送等の取組を促進
②人材確保・人材育成への取組 [新規]
 場内事業者の人材確保を支援するため,就労環境,雇用環境を整備
 従業員研修やOJTの実施を支援し,専門知識や技術を持った次世代の担い手を育成
③民間活力の導入 [新規]
 冷蔵庫等の新たな設備について,民間活力の導入や共同設置・共同管理を検討
 買出人や場内事業者の利便性を高めるために,合理的・効率的な駐車場運営を推進
 青果棟の整備について,民間活力を活かした PFI 等の整備運営手法の導入可能性を検討
④新施設下での場内団体の体制の検討
[新規]
 新施設において,合理的・効率的な市場運用ができるよう,場内団体の役割・体制を再検討
仲卸業者の統合・再編を支援することで,強い経営を促進し,競争力を高めます。
(
目
標
値
)
(3)
売上高 10 億
円以上の仲
卸業者割合
現在
10 年後
(H 26 年度実績)
(H 37 年度目標)
青果
29%
50%
水産
10%
30%
環境配慮・環境保全に関する取組の強化
①市場環境保全への取組
[新規]
 ごみの適正処理を推進するための分別等の取組を徹底
 廃プラスチック,段ボール,発泡スチロール,パレット等のリサイクルを推進
 発泡スチロール等を減容する設備の導入を検討
 ごみの適正処理とリサイクル推進に向けた新施設下における業務ルールの策定・運用
②市場運営のランニングコストの低減と環境配慮の取組
[新規]
 新施設において,創エネ・省エネ・蓄エネに関する設備導入を検討
 光熱水費等の抑制と施設設備のランニングコストの低減を見据え,計画的な施設設計を実施
リサイクルを推進し,再資源化することにより,ごみ減量を進めます。
(
目
標
値
)
発泡
スチロール
の廃棄量
現在
10 年後
(H 26 年度実績)
(H 37 年度目標)
290t
0t
9
基本戦略 3
(1)
文化と健康を守る食生活・食習慣の普及促進
京の食文化の継承や健康長寿につなげる食生活の普及啓発,食育への取組
①若い世代に対する食文化・食習慣の普及啓発 [継続]
 京の食文化ミュージアム・あじわい館を活用し,京都市内の高校,専門学校,大学等と連携した事業を展開し,
食育や京の食文化の普及啓発の取組を推進
 京都市教育委員会と連携した小学校での出前板さん教室や野菜・果物の食農育活動,食の海援隊・陸援隊で
の産地支援活動,旬の食材の料理教室等を引き続き推進し,食育の取組を推進
②魚と野菜の普及とPR
[新規・継続]
 すし市場等で新たな「食」の情報発信イベントを検討
 食彩市,鍋まつりについても,施設整備工事の進捗に応じて実施の可能性を検討
③健康長寿の実現に向けた食生活の啓発
[新規・継続]
 魚や野菜の機能性のPRや旬の時期の情報提供を強化
あじわい館を活用して,食文化の普及啓発や様々な食育プログラムを提供することで,市民や観光客
の皆様に京の食文化や健康長寿の食生活に対する関心を高め,理解を深めます。
(
目
標
値
)
(2)
あじわい館
来館者数
現在
10 年後
(H 26 年度実績)
(H 37 年度目標)
27,738 人
35,000 人
地域の活性化と観光創出への寄与
①京都駅西部エリアの賑わいと観光の創出
[新規]
 地元商店街等と連携し,新たな賑わいの創出に向けた取組を推進
 賑わい施設,鉄道博物館,水族館をはじめとする近隣事業者と連携した取組を推進
 新施設において見学者ルートを整備することにより,市場への理解を進めるとともに,周辺地域の賑わいを創出
地元商店街に新規店舗を増やすことで,地域の活性化を図り,賑わいと観光を創出します。
(
目
標
値
)
地元商店街
等の新規開
業店舗数
10 年間で新規開業店舗 20 軒
10
基本戦略4
(1)
災害発生時における拠点機能の強化
災害時における市場機能の維持
①災害時に安定稼働する施設・設備の整備
[新規]
 新施設において,非常用電源設備,充電スタンド,災害対応型給油所等の施設設備導入を検討
 施設整備により市場施設全体を耐震化し,災害に強い市場を実現
②災害時にも機能するシステムの構築
[新規]
 平常時の人員管理や整理整頓を災害時における業務の早期復旧に繋げるため,災害時を意識した業務運営を
検討・実施
 災害からの早期復旧を図るため,場内事業者の役割を含めた本市場全体としての BCP(事業継続計画)を策
定
施設の耐震化を進めて災害に強い市場施設を整備するとともに,市場業務の継続や早期の復旧が行わ
れるように備えを強化することで,災害時にも市民の皆様へ継続的に安全・安心な生鮮食料品をお届
けします。
本市場の
BCP 策定
(2)
早期に京都市地域防災計画と連動した本市場の BCP を策定し,
多様な災害を想定した災害対応の備えを整えます
災害時における地域への貢献
①災害時における地域防災活動拠点機能
[新規]
 地域との合同防災訓練の実施など,地域防災意識の向上に向けた取組を実施
 災害時における,市場機能を活用した市場周辺地域の復旧支援策を検討
 非常時協定の締結
京都駅西部エリアのまちづくりに携わる地域の一員として,地域防災活動などに参加し,地域ととも
に日頃からの備えに取り組むとともに,災害時には地域防災活動が円滑に行われるように,地域に貢
献します。
非常時
協定等
早期に非常時協定の締結等,
災害時の地域防災活動の備えを整えます
11
<郵送用紙・FAX用紙としてご利用いただけます>
京都市中央市場マスタープラン(仮称)骨子案に対する御意見記入用紙
御意見記入欄
(個人情報を除き,御意見の内容を公開させていただく場合があります。)
※御意見を取りまとめる際の参考としますので,差し支えなければ,以下の項目に当てはまる箇所に○印をご記入ください。
年
齢
20 歳未満 20 歳代 30 歳代 40 歳代
性
別
男性
女性
京都市
京都市域外
お住まい
50 歳代
60 歳代 70 歳以上
この印刷物が不要に
なれば「雑がみ」とし
て古紙回収等へ!
発行:京都市中央卸売市場第一市場業務課 平成28年1月発行 京都市印刷物第 273149 号