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在留邦人の皆様へ
2016 年 1 月 20 日
在ハンブルク日本国総領事館
2016 年 1 月 24 日から,ハンブルク州立歌劇場(Staatsoper Hamburg)において,作曲
家・細川俊夫氏の新作オペラ「海、静かな海(Stilles Meer)
」の世界初演が詳細次のとお
り始まりますのでお知らせいたします(演出:平田オリザ氏,指揮:ケント・ナガノ氏)。
1.公演概要
細川俊夫氏新作オペラ「海、静かな海(Stilles Meer)
」
制作:ハンブルク州立歌劇場
指揮:ケント・ナガノ
演出:平田オリザ
舞台美術:杉山至
衣装:正金彩
照明:ダビエル・レヴィ
ドラマトゥルク:ヤニーナ・ツェル
出演:
クラウディア(ソプラノ)
:スザンヌ・エルマーク
ハルコ(メゾソプラノ)
:藤村実穂子
シュテファン(カウンター・テナー):ベジュン・メータ
ヒロト(テノール)
:ヴィクトール・ルート
漁師サカモトタロウ(バリトン):マレク・ガセツェッキ
ハンブルク・フィルハーモニカー
合唱:Vokalsolisten Hamburg
2.あらすじ
高台から海への眺めが広がっている。クラウディアは,夫のタカシと息子のマックスが
2011 年 3 月 11 日の津波によって命を落として以来,しばしばここに立っている。死者の
鎮魂のために海へ流す灯籠は,各々が津波で大切な人を失ったということを意味している。
マックスの実の父であるクラウディアの元恋人シュテファンは,
「現実を直視しろ」とクラ
ウディアに懇願する。けれども,海にさらわれ帰ってこない死者こそが,クラウディアに
とっての現実なのであった
―
避難によって死者の捜索が阻まれている。とある儀式に
より,死んだ息子の魂がクラウディアの前に姿を現した。クラウディアは息子を手放すこ
とができない。しかしその幻はクラウディアの腕の中で消えてしまう。
「私たちを家に帰し
て,死んだ人たちをそれぞれの家に帰してよ」とクラウディアは言う。
細川俊夫氏にとって,自然とは聞き取ることのできる象徴的なかたちとして表れるもの
である。したがって,どんな音や静寂も精神性を有している。福島原子力発電所での災禍
といった日本の歴史が作曲の原動力になるというようなことは,
「ヒロシマの声なき声」に
おいても同じことが言える。
3.公演日程等
・プレミア A 公演:2016 年 1 月 24 日(日)
・プレミア B 公演:2016 年 1 月 27 日(水)
・その他公演:2015 年 1 月 30 日(土)
,2 月 9 日(火)
,2 月 13 日(土)
上記公演のほか,以下の公演外プログラムも開催されます。
(1)細川俊夫氏の横顔(2016 年 1 月 21 日(水)19:30 より)
同氏との対談及びクロスアート・アンサンブルによる室内音楽
(2)作品ガイダンス(於:劇場内 Stifter-Lounge)
全公演対象,上演 40 分前に開催
(3)干潮―津波後の日本(2015 年 1 月 24 日~2 月 13 日,於:劇場内ロビー)
写真家のデニス・ルーブル氏による写真展
(4)
「夢」―黒澤明監督作品上映(2016 年 1 月 30 日 22:00 より,於:Metropolis Kino)
(5)避難点―日本(2016 年 2 月 13 日 21:30 より,於:劇場内ロビー)
平田オリザ氏座談会(ハンブルク大学協力)
4.その他
(1)切符購入案内(ハンブルク州立歌劇場ホームページ,独語)
http://www.staatsoper-hamburg.de/
(2)細川俊夫氏関連ウェブサイト(日本語)
作品紹介 http://www.schottjapan.com/news/2015/151201_113530.html
作品関連インタビューhttp://www.schottjapan.com/news/2016/160118_182535.html