平成 27 年 4 月 17 日 平成 27 年度賃金改定計画・ 新入社員の初任給改定計画について [ 調査要領 ] 調査時点 対象企業 回答状況 質問項目 株式会社 鹿 児 島 銀 行 株式会社 鹿児島経済研究所 平成 27 年 3 月下旬(第 139 回県内企業・業況調査時) 県内主要企業 500 社 回答企業 350 社、回答率 70.0% ・ 平成 27 年度賃金改定計画について ・ 新入社員の初任給改定計画について 「調査結果のポイント」 1.平成 27 年度賃金改定計画 ①賃金改定を「実施予定」とした企業は前年よりやや減少したものの、 「実施予定」 とした企業はほぼ全て「引き上げる」と回答した。 ②賃金引き上げ率で最も多いのは、前年同様「1~2%未満」(53%)であった。 ③賃金を「引き上げる」と回答した企業の割合は、その他産業以外の業種は全て 減少した。また、小売業の減少幅が特に大きかった。 ④引き上げる方法は、「定時昇給」が 73%と最も多く、「ベースアップ」(43%)、 「年間一時金」(25%)の順となった(複数回答)。 2.新入社員の初任給改定計画について ①全ての学卒者の D.I. (「引き上げる」-「引き下げる」、回答企業割合)はプ ラスとなり、水準も改善した。 1.平成 27 年度賃金改定計画について 平成 27 年度の賃金改定計画で、回答企業のうち「実施予定」 (54%)とした割合 は、水準は高いものの前年(57%)よりやや減少した(図表 1)。一方、「実施予定」 と回答した企業のほぼ全て(53%)が「引き上げる」を選択し、「引き下げる」と 回答したのは 1%であった。全国的には賃上げの機運が前年度以上に高まっている が、本県は産業構造の違いなどにより、賃上げの動きは前年度をやや下回ってい る。 賃金引き上げ率で最も多いのは、前年同様「1~2%未満」(53%)であり、次い 1 で「2~3%未満」(25%)、「1%未満」(12%)の順となった。 「引き上げる」と回答した企業の割合を業種別にみると、その他産業は増加(前 年 55%→本年 59%)したものの、前年は消費増税前の駆け込み需要で業績が回復 した小売業が大幅に減少(同 60%→45%)し、卸売業もやや減少(同 61%→57%) した。また、公共工事の一服により建設業はやや減少(同 53%→51%)し、製造 業も減少(同 59%→52%)した。 回答企業のうち「実施しない」(14%)とした割合は、前年(14%)と同じであ った。 賃 金 の 改 定 要 因 と し て は 、 前 年 と 同 じ く 「 自 社 の 業 績 」( 同 60% → 61% ) の 回 答が最も多かった。以下「同業他社の改定状況」(同 19%→26%)、 「国内景気動向」 (同 17%→17%)などが多かった。 賃金の引き上げ方法をみると、 「ベースアップ」を選択した企業の割合(同 56% → 43% ) は 減 少 し た も の の 、 そ の う ち 「 実 施 予 定 」 ま た は 「 実 施 を 検 討 中 」 と し た企業の割合は 9 割近くにのぼった(図表 2)。また、 「年間一時金」を選択した企 業の割合(同 48%→25%)も減少したものの、そのうち「実施予定」または「実 施を検討中」とした企業の割合は 77%であった。なお、「定時昇給」を選択した企 業の割合(同 69%→73%)は増加した。 2.新入社員の初任給改定計画について 新入社員の初任給改定計画をみると、全産業の D.I.は全ての学卒者がプラスと なり、水準も前年より改善した(図表 3)。企業が新入社員確保のため、初任給引 き上げによる待遇改善へ積極的に取り組む姿勢がうかがわれた。 業種別にみると、建設業と卸売業は全ての学卒者の D.I.が大幅に改善し、製造 業は大学卒の D.I.は横ばいながら、他の学卒者は改善した。また、その他産業も 大学卒と大学院卒の D.I.は悪化したものの、他の学卒者の D.I.は大幅に改善した。 一方、小売業は全ての学卒者の D.I.が悪化した。 【本件に関するお問い合わせ】 ㈱鹿児島経済研究所( ℡ 099-225-7491) 2 <特別質問項目> 図表1 平成27年度の賃金改定計画について (単位:%) 全産業 27年 前年 27年 建設業 前年 27年 卸売業 前年 27年 小売業 前年 27年 その他産業 前年 27年 前年 54 57 52 59 51 53 57 61 45 60 61 55 53 12 53 25 6 3 1 0 0 1 50 0 0 0 0 0 50 0 61 26 17 57 14 49 24 6 4 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 60 19 17 52 12 58 26 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 60 20 14 59 7 60 27 2 2 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 62 10 14 51 8 34 29 17 8 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 63 42 16 53 4 37 26 15 15 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 60 30 25 57 16 63 16 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 60 13 33 61 17 50 13 4 4 4 4 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 50 31 25 45 6 71 23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 57 29 29 60 23 42 27 4 0 0 0 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 70 17 13 59 15 49 28 4 4 0 0 0 2 50 0 0 0 0 0 50 0 63 29 8 55 19 47 24 8 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 57 18 16 14 7 14 0 5 15 13 13 29 9 13 7 8 8 10 20 9 14 5 21 0 0 15 5 7 0 19 25 14 7 9 13 11 11 11 27 実施しない 14 14 18 18 12 12 10 10 17 17 10 12 未 定 32 29 30 23 37 35 33 29 38 23 29 33 (参考)回答企業数 350 357 106 104 59 59 41 42 47 47 97 105 引き上げる※ 1%未満 1~2%未満 引 き 上 げ 率 2~3%未満 3~4%未満 4~5%未満 5~6%未満 6%以上 未 定 引き下げる 実 施 予 定 製造業 1%未満 1~2%未満 引 き 下 げ 率 2~3%未満 3~4%未満 4~5%未満 5~6%未満 6%以上 未 定 自社の業績 同業他社の改定状況 改 国内景気動向 定 国内主要企業の 要 改定状況 因 県内景気動向 その他 注)計数は構成割合。賃金改定要因は複数回答 ※引き上げ方法の内訳は図表2参照 -別1- <特別質問項目> 図表2 賃金の引き上げ方法 (単位:%) 全産業 製造業 建設業 卸売業 小売業 その他産業 27年 前年 27年 前年 27年 前年 27年 前年 27年 前年 27年 前年 43 56 48 53 41 58 57 56 33 54 35 60 89 81 84 81 87 89 90 78 100 80 94 79 500円未満 2 9 0 12 0 0 0 18 0 0 6 12 500~1,000円未満 17 9 20 4 14 22 33 0 0 8 13 12 1,000~1,500円未満 10 17 15 28 14 14 0 18 17 25 6 4 1,500~2,000円未満 10 13 15 16 14 7 11 0 17 17 0 15 2,000~3,000円未満 21 26 15 16 14 21 23 18 17 25 31 42 3,000円以上 28 15 20 16 44 7 33 37 32 8 25 11 未 12 11 15 8 0 29 0 9 17 17 19 4 11 19 16 19 13 11 10 22 0 20 6 21 25 48 33 47 22 52 33 40 28 46 12 53 77 43 70 41 40 32 83 60 100 46 100 43 1%未満 11 7 10 9 0 0 20 0 0 17 17 8 1~3%未満 46 37 50 37 50 0 60 50 60 50 17 38 3~5%未満 11 20 0 0 0 60 20 17 20 17 17 23 5~10%未満 11 10 20 9 50 0 0 0 0 16 0 15 10%以上 14 19 10 36 0 40 0 17 20 0 32 8 7 7 10 9 0 0 0 16 0 0 17 8 本年度は支給(前年度は支給なし) 8 6 12 11 0 6 17 0 0 0 0 7 未定 15 51 18 48 60 62 0 40 0 54 0 50 定時昇給 73 69 77 71 70 58 71 76 67 75 74 68 未定 5 4 2 3 0 13 0 0 11 0 10 2 ベースアップ 実施予定・実施を検討中 引 き 上 げ 額 賃 金 の 引 き 上 げ 方 法 定 未定 年間一時金 実施予定・実施を検討中 引 き 上 げ 率 未 定 注)計数は構成割合。賃金の引き上げ方法は複数回答のため、合計は100にならない。 -別2- <特別質問項目> 図表3 新入社員の初任給改定計画について (単位:%) 全産業 27年 高 校 卒 ( ) 専 高修 専学 校 卒 短 大 卒 大 学 卒 大 学 院 卒 製造業 前年 27年 建設業 前年 27年 卸売業 前年 27年 小売業 前年 27年 その他産業 前年 27年 前年 引き上げる 16 11 8 11 40 23 25 5 0 15 18 7 前年並み 84 88 92 85 60 77 75 95 100 85 82 93 0 1 0 4 0 0 0 0 0 0 0 0 16 10 8 7 40 23 25 5 0 15 18 7 回答企業数 171 169 53 47 30 26 12 19 25 20 51 57 引き上げる 18 12 9 11 43 20 22 0 5 20 21 10 前年並み 82 86 91 82 57 80 78 100 95 80 79 90 0 2 0 7 0 0 0 0 0 0 0 0 18 10 9 4 43 20 22 0 5 20 21 10 回答企業数 126 116 35 27 21 20 9 12 22 15 39 42 引き上げる 17 9 6 8 37 18 30 0 6 10 19 9 前年並み 83 89 94 84 63 82 70 100 94 90 81 91 0 2 0 8 0 0 0 0 0 0 0 0 17 7 6 0 37 18 30 0 6 10 19 9 回答企業数 119 121 35 26 19 17 10 14 18 21 37 43 引き上げる 15 13 2 5 42 21 21 5 8 17 13 18 前年並み 85 86 98 92 58 79 79 95 92 83 87 82 0 1 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 15 12 2 2 42 21 21 5 8 17 13 18 回答企業数 159 151 45 37 26 24 19 21 24 24 45 45 引き上げる 13 11 3 8 42 15 25 0 7 8 13 17 前年並み 87 87 97 84 58 85 75 100 93 92 87 83 0 2 0 8 0 0 0 0 0 0 0 0 D.I. 13 9 3 0 42 15 25 0 7 8 13 17 回答企業数 90 88 32 26 12 13 8 7 14 12 24 30 引き下げる D.I. 引き下げる D.I. 引き下げる D.I. 引き下げる D.I. 引き下げる 注)計数は構成割合。 -別3-
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