特定事業主行動計画(後期計画)実施状況報告(H25 年度) 平成22年度に策定した佐賀市特定事業主行動計画について、次世代育成支援対 策推進法第19条第5項の規定に基づき、本市における平成25年度の実施状況を 報告します。 また、把握した結果は、今後の対策や計画に定めた取組みの着実な実施と計画の 推進に役立てることとします。 1 妊娠中及び出産後における配慮 (1) 実施状況 ・ 母性保護及び母性健康管理の観点から設けている特別休暇の制度等についての 情報や、育児休業等を取得しやすい雰囲気の醸成への取組み等について掲載した 「佐賀市職員の子育て支援マニュアル」 (以下「マニュアル」という。)を作成し、 庁内イントラネットに掲示し周知しました。 ・ マニュアルや、「人事・給与の手引き」(人事・給与関係について人事課がまと めた手引書)を庁内イントラネットに掲示し周知しました。 ・ 男女共同参画に関する職員向け広報誌「男女共同参画の窓から」で、男性の育児 休暇(出産補助休暇や男性育児参加休暇)・育児休業について掲載し、周知を図 りました。 ・ 新任課長級研修時において、職場における妊娠中及び出産後の職員に対する必 要な配慮について再確認をしていただきました。 (2) 今後の課題、方向性等 職員アンケートによると、職場において妊娠中や育児中の職員に対する必要な 配慮が「十分に行われていない」と回答した職員が10.4%います。そう感じ る理由として「業務分担が大きい時の配慮」や「超過勤務を行っているときの配 慮」が不十分であると回答しています。 ま た 、「 佐 賀 市 子 育 て 支 援 マ ニ ュ ア ル 」 を 知 っ て い る か と の 問 い に 2 9 . 9 % の職員が知らないと回答していました。 一方、所属の妊娠中や育児中の職員に対して必要な配慮を「講じた」と回答し た管理・監督職は35.1%で「講じなかった」2.8%と比較するとほとんど の管理・監督職が高い関心を示しています。 妊娠中及び出産後における配慮については、子育てを行う職員を含む全ての職 員の理解と協力が大切であることから、職員への次世代育成支援に関する情報提 供や、管理・監督職を対象とした意識啓発への取組みが今後も必要です。 2 子どもの出生時における父親の休暇の取得促進 (1) 実施状況 ・ 毎年度、各所属長宛に文書を発し、年次休暇と併せて特別休暇の周知と取得促 -1- 進について依頼しました。 ・ マ ニ ュ ア ル や 「 人 事 ・ 給 与 の 手 引 き 」 で 周 知 を 図 り ま し た 。( 庁 内 イ ン ト ラ ネ ットに掲載) ○ 出産補助・男性育児参加休暇の取得状況 後期計画目標値(~H26年度):対象職員の取得率 対象年度 対象人数 100% 取得人数 取得率 平成21年度 41 30 73.2% 平成22年度 34 31 91.2% 平成23年度 35 27 77.1% 平成24年度 31 28 90.3% 平成25年度 33 22 66.7% (2) 今後の課題、方向性等 職員アンケートによると、育児中の男性職員のうち、出産補助休暇や男性育児 参加休暇を「取得した」と回答した者が昨年と比較して4.4%増加しており、 年々男性の育児参加に関する関心が高まっています。 しかし、一方で「取得しなかった」理由として「制度を知らなかった」と回答 した男性職員が25.6%もいることから、男性職員に対する制度の周知方法を 再度検討する必要があります。 父親として、子どもを持つことの喜びを実感するとともに、子育ての始まりの 時期に家族・親子の時間をより多く持ち、出産後の配偶者を支援することは大切 です。 子どもの出生時には、父親が特別休暇や年次有給休暇をより取得しやすくなる よう男性職員への制度周知はもとより、職場での業務協力体制や雰囲気づくりを 行うなど、取得しやすい環境の整備が必要です。 3 育児休業等を取得しやすい環境の整備等 (1) 実施状況 ・ 育 児休業 等の 制度や 育児 休業を 取得 した職 員の 円滑な 職場 復帰に 向け ての内 容 について、マニュアルや「人事・給与の手引き」で周知しました。 -2- ○ 育児休業の取得状況 ア 男性職員 後期計画目標値(~H26年度):対象職員の取得率 対象年度 イ 対象人数 取得人数 10% 取得率 平成21年度 41 3 7.3% 平成22年度 34 2 5.9% 平成23年度 35 1 2.9% 平成24年度 31 1 3.2% 平成25年度 33 0 0.0% 女性職員 後期計画目標値(~H26年度) :対象職員の取得率 対象年度 対象人数 取得人数 100% 取得率 平成21年度 25 25 100.0% 平成22年度 20 20 100.0% 平成23年度 19 18 94.7% 平成24年度 19 19 100.0% 平成25年度 25 25 100.0% (2) 今後の課題、方向性等 職員アンケートによると、女性職員が育児休業を取得する際に障害になった事 項として、 「復帰後の職場や仕事の変化に対する不安」や「経済的な不安」をあげ る者が多いことが分かります。一方、男性職員の多くは「業務の遂行に支障がな いようにする」や「経済的な不安」と回答していました。 「昇任、昇格等に差がつ く」と回答した者が男女ほぼ変わらない結果となっております。 職業生活と家庭生活の調和を目指すためには、職員が必要な時に必要な期間(ま たは時間)の育児休業等を、不安や気兼ねなく取得できるようにすることが大切 です。そのため、職場全体の雰囲気の醸成や職場の協力体制づくりが必要です。 4 超過勤務の縮減 (1) 実施状況 ・ 超過勤務の適正な運用及びその縮減を図るよう、庁議等で各所属長に対して 周知・啓発を行いました。 ・ 毎週水曜日のノー残業デー実施の徹底を図るため、庁内放送や全庁宛のメー ルで意識啓発しました。また、水曜日にノー残業デーを実施できない場合は、 他の日に実施することも勧めています。 ・ ノー残業デーに、人事課から各職場を訪問し、ノー残業デーの徹底を促しま した。 ・毎月1日を「親子ふれあいデー」として定時退庁を推進しました。 -3- ・ 事務の簡素合理化について、業務改善運動により推進しています。 ・ ノー残業推進週間を実施しました。 ・ 佐賀県が実施した「ゆとりチャレンジ」に事業所として参加し、期間中毎週 水曜日に実施しているノー残業デーの徹底及び県民総参加ノー残業デー参加 を推進しました。 ・ 管理職の職員を対象に「ワークライフバランス研修」を行いました。 ○ 超過勤務時間について 後 期 計 画 目 標 ( ~ H 2 6 年 度 ): 各 職 員 の 1 年 間 の 時 間 外 勤 務 時 間 数 を 3 6 0 時 間以内に縮減する 対象年度 年間360時間を越えた職員の割合 平成21年度 4.6% 平成22年度 9.1% 平成23年度 4.4% 平成24年度 6.4% 平成25年度 6.4% ※平成22年度に増加した主な原因としては佐賀市北部豪雨災害への対応及び 応援業務等です。 ※平成24年度に増加した主な原因としては九州北部豪雨災害への対応及び応 援業務、衆議院議員選挙事務等です。 ※平成25年度に増加した主な原因としては参議院議員選挙、市長及び市議会 議員選挙事務等です。 (2) 今後の課題、方向性等 職員アンケートによると、時間外勤務時間数が平成24年度と比較して「減っ た」と回答した職員は5.5%減少し、アンケート結果の半数を占める「変わら ない」と回答した職員が2.8%増加した。実際、年間360時間以上時間外勤 務を行った職員の割合は前年度と比較して変わっていません。 また、時間外勤務時間を減らすために効果的と思われる方法としては、 「業務の 簡素化、合理化」「職場全体の雰囲気づくり」が半数を占めています。 子育て中の職員だけでなく、超過勤務を縮減して家庭や地域での生活が充実す ることは、職員が持てる能力を十分に発揮し、意欲的に職務を遂行する上で重要 な要素です。また、職員の健康維持の観点からも超過勤務の縮減は重要です。こ のため、超過勤務の縮減に向けた取組みの推進が必要です。 -4- 5 休暇の取得の促進 (1) 実施状況 ・ 毎年度、各所属長宛に文書を発し、年次休暇・特別休暇の・連続休暇の取得促 進についてお願いしました。 ・ 自己啓発等休業制度を導入しました。 ○ 年次有給休暇平均取得日数 後期計画目標値(~H26年度):取得割合 対象年度 取得日数(日) 80% 取得割合 平成21年度 12.1 60.5% 平成22年度 11.9 59.5% 平成23年度 12.4 62.0% 平成24年度 12.3 61.5% 平成25年度 12.2 61.0% (2) 今後の課題、方向性等 職員アンケートによると、年次有給休暇を「取得できた」と回答した職員が平 成24年度と比較して6.6%減少し、取得割合は0.5%減少しています。休 暇取得促進のために必要な取り組みについては、男女共に「業務遂行体制の工 夫 ・ 見 直 し 」「 職 場 の 意 識 改 革 」 が 5 0 % を 占 め 、 次 に 「 職 員 や 家 族 の 記 念 日 に おける休暇や学校行事への参加等のための休暇の取得促進」や「ゴールデンウィ ーク期間、夏季等における連続休暇の取得促進」に取り組むべきであるという回 答になります。 職場全体で休暇を取得しやすい環境づくりを行うことは、職業生活と家庭生活 の調和を推進する上で大変重要です。職員の相互支援ができる体制の整備や、安 心して休暇取得のできるような職場環境づくりに努めていく必要があります。そ うすることで職員一人ひとりが仕事と生活のバランスを意識し、互いに協力しな がら休暇の取得促進を図ることが望まれます。 6 職場優先の環境や固定的な性別役割分担意識等の是正のための取組 (1) 実施状況 ・ 職場優先の固定的な性別分担意識等の是正についての意識向上のため、職員に 対して広報誌「男女共同参画の窓から」を作成し周知・啓発しています。 (男女 共同参画課) ・女性職員のスキルアップとモチベーションの向上を図るとともに、その能力が 発揮されることによる、職場における役割の拡大、更には、組織の活性化へと つなげていくため、女性職員キャリアデザイン研修を実施しました。 -5- (2) 今後の課題、方向性等 「男は仕事、女は家庭」という考え方について、女性職員は「賛成」2.6% 、 「反対」48.7%、 「どちらともいえない」47.7%でした。一方男性職員は 「賛成」7.9%、「反対」30.7%、「どちらともいえない」59.6%とな っており、男性職員の意識はまだ低いことが分かります。 また、 「キャリア相談員」が誰なのか知らなかったと回答した女性職員が39% となっており、女性職員に対する制度の周知方法を再度検討する必要があります 。 職場優先の固定的な性別分担意識等の是正や職員の職業生活と家庭生活との調 和を図るための取組みが求められています。 7 子どもとふれあう機会の充実 (1) 実施状況 ・ 職員の子ども等の家族を対象とした職場見学会を実施しています。 ・ 職員の1人2役運動や「子どもへのまなざし運動」において、全庁的に地域貢 献活動を推進しています。 (2) 今後の課題、方向性等 子どもとふれあう機会を十分もしくはある程度持っていると回答した職員が6 1.5%、あまり持っていないと回答した職員が34.1%いました。あまり持 っていない理由について、 「身近に子どもとふれあう機会がないから」と回答した 職員を除くと、依然として「仕事が多忙のため」とする職員が19.6%いまし た。親子がふれあう時間が増えることにより、子どもの成長や職員自身にプラス になると考えられることから、子どもとふれあう時間の充実は大切です。 また、職員は地域社会の構成員であり、子育て中の職員のみならず地域におけ る子育て支援の取り組みに積極的に参加することが期待されています。職員が地 域活動に参加しやすい雰囲気の醸成も必要です。 -6-
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