佐倉市行政改革懇話会 平成26年度第1回会議 日 時 平成27年3月20日(金)午後3時45分~5時00分 場 所 佐倉市役所1号館3階会議室 要録 出 席 者 池田委員、石原委員、川村委員、稗田委員、水野委員 蕨市長 事 務 局 福山企画政策部長、井坂企画政策課長、丸島主幹、上野副主幹、緑川主 査、橘主査補、土屋主任主事 記録者 企画政策課 議 (1)委員長・副委員長の選任 (2)第 5 次佐倉市行政改革について ・事務局説明(第 5 次佐倉市行政改革大綱、実施計画、進捗状況) ・委員より意見(各実施計画について) (3)その他 題 配布資料 傍聴者 土屋 資料1 佐倉市行政改革懇話会委員名簿 資料2 佐倉市行政改革懇話会設置要綱 資料3 第 5 次佐倉市行政改革大綱 資料4 第 5 次佐倉市行政改革実施計画 資料5 第 5 次佐倉市行政改革の推進状況について 0人 市長あいさつ 佐倉市ではこれまで行政改革の取組みを重ねると同時に、市長就任後の平成 19 年度 以降、様々な見直しを行い、財政状況は大きく好転してきた。 しかしながら、日本全体で人口減少、少子高齢化が進む中で、中長期的に見ると税 収減少や、扶助費等の社会保障関連経費の増加が予測される。その他、高い確率で発 生が危惧される首都直下地震対策や、局地豪雨による水害等を考慮すると、より財政 状況を改善しておく必要がある。 多様化する市民ニーズや新たな行政課題に的確に対応しなければならない状況があ る中、 「住んで良かった、移り住んでみたい、選ばれるまち」にするために、新たな視 点で更なる行政改革に取り組む必要がある。 現在進めている第 5 次佐倉市行政改革大綱、実施計画は、これまでの経費削減の視 点に加え、より市民の納得度が上がるような取組みや佐倉市の魅力を高めることも狙 いとして掲げている。 この第 5 次行政改革をより実りあるものとし、その先の第 6 次行政改革に向けて委 員の皆様には、ご協力をお願いしたい。 (市長公務により退席) - 1 - (1)委員長・副委員長の選任 ・佐倉市行政改革懇話会要綱第 5 条による委員の選任 委員長:水野委員、副委員長:稗田委員選出 (2)第5次佐倉市行政改革について 事務局説明 ・第 5 次佐倉市行政改革大綱、実施計画、進捗状況 1.第 5 次行政改革の概要(資料 5) 第 5 次行政改革の計画期間は、平成 25 年度から平成 27 年度である。本改革では、 今後の少子高齢化、人口減少社会の進展、行政需要の多様化、地方分権の到来などの 社会経済状況の変化に対応した持続可能な行財政運営を確立することを重要な課題と している。 これまでの行政改革は、コストの削減に主眼が置かれてきた。第 4 次行政改革では、 集中改革プランと呼ばれた全国的な取組みを行い、平成 17 年度から平成 21 年度の 5 年間に、佐倉市では累積総額約 69 億円に達する大規模な歳出削減を達成した。 第 5 次行政改革の特徴は、経費削減の視点だけではなく市民に納得をしていただけ る、質を高める取組にも注力している点である。また、第 5 次行政改革の実施により、 第 4 次佐倉市総合計画前期基本計画における進捗度を高め、平成 28 年度から始まる後 期基本計画以降のまちづくりへとつなげていく。 第 5 次佐倉市行政改革では、3 つの基本方針、8 つの方策で構成され、これを推進す るために 31 の具体的な取組みを掲げている。推進体制は、市長を本部長、副市長を副 本部長、部長級の職員で構成する佐倉市行政改革推進本部において管理し、さらに市 民と学識経験者によって構成する佐倉市行政改革推進懇話会で意見を伺うこととして おり、本日お集まりいただいた。 2.進捗状況の総論(資料 5) 実施計画を策定して 1 年経過後(平成 26 年 10 月 31 日現在)における、31 の取組 み項目の進捗状況を取りまとめた。進捗状況の区分別では、「完了」が 2 件、「順調」 が 17 件、 「やや遅れている」が 7 件、 「計画期間内の完了が困難」が 5 件である。なお、 「計画期間内の完了が困難」とされた項目は、国などの動向により完了期間を平成 27 年度以降にした方が効率的な案件や市民意見を聴きながら慎重に実施したほうが良い 項目である。 3.進捗状況の各論(資料 5) 「公の施設の管理方法の総点検(P13)」では、現在直営の公共施設における指定管 - 2 - 理者制度の導入の可能性について検討している。これまでの検討により、ミレニアム センター佐倉、公民館、図書館、市民音楽ホールが指定管理者導入の可能性がある施 設となったことから、今後精査していく。 「市主催(共催)行事等の見直し(P19)」では、市主催行事等の必要性、有効性、 市民協働等によるまちづくりの観点から、内容や経費負担等を点検し、統廃合につい て検討するものである。現在、調査結果のとりまとめを行っている。 「各種団体への加入・負担金の見直し(P21)」では、すべての負担金(198 件)に ついて、担当課へのヒアリング調査を行い、使途や効果についての点検を実施した。 結果として、12 の負担金を見直し対象とした。しかし、平成 27 年度予算編成で見直 しを反映したものが 1 つであったため、進捗状況を「やや遅れている」とした。残り の 11 の負担金については、今後精査して、平成 27 年度又は平成 28 年度当初予算から の見直し反映の可否について担当課と調整を行う。 「使用料の見直し(P22)」、「手数料の見直し(P23)」では、進捗状況を「計画期間 内の完了が困難」とした。今後、積算根拠などを整理し、近隣市町村の状況など情報 収集に努め、見直しを進めていくが、利用者の負担増になる可能性が高いことから、 十分に周知して、市民に理解していただく方法を検討する必要があることから、平成 28 年度以降に完了する見込みである。 「窓口サービスの見直し(P24)」では、市民にとって便利で分かりやすい窓口サー ビスを検討している。10 月 31 日時点では、 「やや遅れている」状況だが、現在、職員 で構成する「窓口サービス検討部会」による報告書を取りまとめている。この項目は、 特に本懇話会で今後議論をお願いしたい項目である。 「証明書窓口の拡充(P25)」では、住民票や印鑑登録証明書などの各種証明書の交 付について、市民の利便性を高めるために、コンビニ交付など窓口の拡充を検討して いる。進捗状況が「計画期間内の完了が困難」である理由は、マイナンバー制度の方 針に不透明な点が多い状況であり、個人番号カードの交付が平成 28 年 1 月となること から、本項目の完了はそれ以降となる見込みである。 「定住・交流促進事業の実施(P26)」、「シティセールス戦略の構築(P27) 」におい ては、第4次総合計画で、定住人口の維持、交流人口の増加、選ばれるまちづくりを 重点目標としていることから、この目的の達成に特化した施策を打ち出していくこと が目的である。 10 月 31 日現在の進捗状況は、 「やや遅れている」としたが、その後、市のイメージ 調査を行い、今後活用すべき目玉資源やターゲット層を調査した。施策を実施する財 源は、地方創生に伴う交付金により確保できたことから、庁内の推進体制を整備し、 平成 27 年度には、データに基づく有効な施策を実施する見込みである。 - 3 - 「公共施設の現況調査・分析の実施(P28)」、 「(仮称)公共施設中長期改修計画の策 定(P29)」では、国から平成 28 年度までに策定することが要請されたため、改革期間 を国に合わせて完了を目指す。 「新電力(特定規模電気事業者)制度の導入(P31)」は完了した。電力の購入は、 平成 12 年の電気事業法の改正やその後の規制緩和により、入札による購入を検討して きた。本項目は、前の第4次行政改革でも位置づけられていたが、特定規模電気事業 者(PPS)からの安定的な供給が不明確で、市民生活へ支障をきたす事が懸念されたた め実施が見送られた。しかし、PPS 事業者の電力供給能力や他市の状況を分析する中 で、安定的な供給が見込まれたことから、入札を実施し、1 年間で約 3,130 万円の電 気料金を削減した。 「下水道特別会計の地方公営企業法会計への移行(P36)」では、平成 26 年 4 月 1 日に移行が完了した。この移行により3つのメリットがある。①減価償却費を含めた 真のコストが明確になる、②資産管理により、設備の更新計画や修繕計画が立てやす くなる、③民間企業に準拠した会計となることで、市民に分かりやすいものとなるこ とである。 「有料広告等の導入による収益の拡充(P38)」では、有料広告等の拡充として、市 役所本庁舎 1 階に呼出番号表示用モニターを設置し、5 年間で 2,721,000 円の収入と なる契約を締結した。また、子育て支援ガイドブックを民間事業者と共同発行し、印 刷経費を広告活用により不要とする取組みを実施した。しかし、ネーミングライツの 導入は検討が未着手、担当レベルの情報収集にとどまっているため、進捗状況を「や や遅れている。」とした。 事務局説明への質疑 (川村委員)シティセールス戦略の構築(P27)において、今までの取組みにイメージ 調査を実施するためにターゲット層の検討を行うとあるが、ターゲット層は既に決ま ったのか。また、調査は委託により実施したのか。 ⇒(事務局)今年度、ターゲット層を決めてイメージ調査を実施した。具体的には、 市内在住者、鉄道沿線在住者、東京都(千葉県寄りの特別区、県から離れた特別区、 特別区以外)、神奈川県、埼玉県を対象とした。調査は、委託により実施した。 (池田委員)実施計画の取組項目は、市民の切実な要望を含めた上で決められたもの か。 ⇒(事務局)取組項目は、主に行政側から見た改善点を集約して策定しており、公聴 - 4 - に寄せられる個別具体の要望内容の反映をしたものではない。 (稗田委員)各取組項目の進捗状況は、時間軸を含めた目標値があった上での達成度 を表しているのか。 ⇒(事務局)市内部で構成する行政改革推進本部においても、進捗を測る基準が無い との指摘を受けている。現在の進捗報告は、担当職員の所感による判断となっている 傾向があるため目標値を含めて今後精査していく。 (石原委員)31 個の取組項目は「移り住みたい、選ばれるまち」を達成するために策 定したものなのか。 ⇒(事務局)各取組項目の全てを「移り住みたい、選ばれるまち」につながるものと して定めてはいないが、定住・交流促進事業やシティセールス戦略のような新たな視 点を含めた事業構築を行う事を今回の行政改革の趣旨としている。 ⇒(委員長)今回の取組項目においては、行政当局における改革点の他、前回の第4 次行政改革における提言を反映した内容であり、達成されると「魅力あるまち」につ ながるものとしているところである。 (石原委員)改革の中間段階で、市民の意見を集約して軌道修正することは考えてい るか。 ⇒(事務局)今回の行政改革は、期間を平成 25 年度から3年間としているが、平成 25 年秋に策定したことから、実質2年強の取組期間である。この期間の中で軌道修正 する方法より、2年間の実施内容を第6次行政改革に生かすほうが効率的であると考 えているため、中間見直しは想定していない。また、懇話会の議論により各取組項目 の実施方法を変えることはあり得ると考える。 (池田委員)住民から寄せられる要望は、生活不満足度を表すものが多いが、今回の 取組項目においては満足度を上げていくための取組みという認識でよいか。 ⇒(事務局)お見込みのとおり。行政改革は、現在の行政をどのように変えるかとい う視点からの活動である。これまではコストダウンのみに注力する傾向があったが、 今回は新たな改革の方向性を含んだものである。 (川村委員)有料広告の導入による収入の拡充(P37)にかかる取組みで、2,721,000 円の収入との説明があったが、現在の収入総額なのか。他に活用している媒体はある のか。 - 5 - ⇒(事務局)改革期間中に新たに開始したものの金額である。他にも広告活用してい る事例はある。広告収入の金額は、市の収入規模からはごくわずかであるため、広告 を活用した収入を拡大する旨の方針である。また、ネーミングライツについての改革 方針を挙げているが、対象施設が見つからない現状がある。 (石原委員)自主防災組織への支援(P4)のような助成制度において、助成額が余っ た場合には、市に返還するように周知しているのか。 ⇒(事務局)まず概算払いで助成を実施し、事業完了時点で精算を行うが、その時点 で剰余がある場合には、市に返還してもらう仕組みである。 意見交換(各実施計画について) (石原委員)例えば「計画期間内に完了が困難」とある場合に、困難な理由について の説明が弱いのではないか。やむを得ない理由がある場合には、より明確に提示すべ きである。また、31 個の取組項目が「市の魅力づくり」につながるという説明が不足 していると感じる。 (稗田委員)31 個の取組項目は、取組内容が大きいテーマのものがある一方で、現業 ベースで吸収できる内容の双方がある。いつまでに何を実行するという目標で仕分け を行わないと、担当者の日常業務に支障が出ることが懸念される。目標設定とそれに 対する進捗を明確にした方がよい。 (川村委員)取組項目の中で重点的に実施されたい項目は、①定住・交流促進事業の 実施(P26)、②シティセールス戦略の構築(P27)及び③市政情報の発信策の充実(P7) である。理由は、 「住み続けたいまち、住んでみたいまち、訪れたいまち」が今回の行 政改革における最終目標なのではないかと感じるためである。最大の課題であると思 うが、市の知名度の上昇、佐倉ブランドの確立に最も注力すべきである。 また、推進過程では、数値が重要な指標となる取組項目が多く見受けられることか ら、費用対効果を意識し、できるだけ数値化し数字にこだわって進めていただきたい。 (池田委員) 「どこに住むか」を考える時には、通勤時間、子育て環境、医療の受けや すさ、教育水準の高さ等を考慮すると思うが、一方、市のイメージによるところも大 きいと思う。そのため、情報発信力やイメージアップによる価値の向上に力を入れて いただきたい。 (川村委員)現状、佐倉市の認知度はまだ低いため、市の認知度の向上に取り組む際 は、国内だけでなく国外も視野に入れて情報発信を実施されたい。 (委員長)現在、地方創生の動きが大きく取り上げられている。市においては、あと - 6 - 1年の期間の中で、国、県、他自治体の動向を見ながら、スピード感をもって実践す ることが極めて重要である。 (石原委員)取組内容の公表をする際には、本日の資料だけでなく、グラフ化するな ど見え方の工夫をされたい。 (委員長)本日の委員からの主な意見としては、①改革の優先順位を明らかにする、 ②評価の基準を明らかにする、③進捗管理は金額や数値目標を活用する、④実施が困 難な項目については丁寧な説明を行う。と集約させていただきたい。 (3)その他 事務局説明(窓口サービスの見直しの検討について) 窓口サービスの見直しは、行政改革の実施項目(4-8)に入っている。現在は窓口サ ービス担当職員で構成する内部組織で検討しており、今年度は視察や窓口利用者への アンケートを実施し、報告書を3月末に作成予定である。 報告書を基に本懇話会の委員より「今後の窓口サービスの目指すべき姿、庁舎のあ るべき姿」についてのご提言をいただき、懇話会からの意見書という形で提出いただ きたい。その意見書を今後の検討に活用したいと考えている。検討は、4月以降2~ 3回を予定しているが、ご協力いただける委員はいるか。 (池田委員、石原委員、川村委員、稗田委員を選出) 会議録について (事務局より) 会議録は原則、全文録であるが会議内容が詳細であることから、要録としたいと考 えるが、いかがか。 (委員)同意する。 (委員長)これをもって、本日の議事は終了とする。 事務連絡 次回の懇話会は、①窓口サービスの見直しにかかる提言を懇話会に諮る、②本日の 意見を精査した進捗状況の報告等になる。後日日程調整させていただく。 (午後 5 時 00 分終了) - 7 -
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