星光 PMC (4963・東証 1 部) 2015 年 4 月 8 日 原料ロジン価格は高止まりも、採算は改善へ ベーシックレポート 製紙用薬品の大手 印刷した際ににじみが出るのを防ぐサイズ剤 や、強度を高める紙力増強剤補助薬品など、製 (株)QBR 伊藤 健悟 紙用薬品の大手。各種印刷インキ用樹脂やトナ ー向けの樹脂なども手がける。14 年に KJ ケミカ ルズを子会社化し、化成品分野に参入した。 会 社 概 要 14/12 期は原料高などで大幅減益に 14/12 期の連結業績は、売上高が 240 億円、営業利益が 3.2 億円、純 所 在 地 東京都中央区 代 表 者 滝沢 智 損益が 18 百万円の赤字。前期の決算期変更のため、単純比較はできな 1968/1 いが、前年同期間との比較では売上高が 12%増、営業利益が 65%減だ 設 立 年 月 資 本 金 2,000 百万円 った。主力の製紙用薬品事業は値上げの効果で微増収を確保したが、 (2014/12/31 現在) ロジンをはじめとした原料価格の高騰と海外での苦戦で大幅な減益 上 場 日 に。印刷インキ用・記録材料用樹脂事業は、オフセットインキ用樹脂 U R L 1996/12/17 などの出荷が落ち込んだうえ、ここでも原料高の影響が厳しく、営業 http://www.seikopmc.co.jp/ 業 種 利益は半減した。期中に KJ ケミカルズを買収して新たに加わった化成 品事業は、販売面では順調に推移したが、買収に伴う減価償却費負担 化学 で赤字となり、連結全体でも大幅な営業減益を強いられた。中国事業 主 要 指 標 2015/4/6 現 在 株 価 974 円 990 円 (15/1/5) 902 円 (15/1/16) 年初来高値 年初来安値 発行済株式数 30,743,604 株 売 買 単 位 100 株 時 価 総 額 29,944 百万円 予 想 配 当 12 円 ( 会 予 想 社 ) E P S 25.39 円 ( ア ナ リ ス ト ) 実 績 業 P B R 績 2014/12 動 2016/12 売上高 百万円 向 海外での拡販と前期中の値上げの効果で利益は回復へ 15/12 期の連結業績について QBR では、売上高が前期比 9%増の 261 億円、営業利益が同 3.1 倍の 10 億円を予想する。原料ロジン価格が高 止まりしているうえ、国内では、製紙用薬品などの販売数量の大幅な 伸びは見込めないが、顧客ニーズに対応した高付加価値品などの拡販 と、中国をはじめとした海外事業の伸長、化成品事業の通年寄与など により、連結全体で増収となる見通し。利益面では、中国での合理化 効果や、減価償却費負担の軽減、前期実施した値上げによる採算の改 善などにより、大幅な増益となろう。続く 16/12 期も、海外や化成品 事業を中心とした業績の拡大が続くと考える。中長期的には、セルロ ースナノファイバーなど新規開発製品の業績への寄与を期待する。 前期比 % 営業利益 百万円 当期純利益 百万円 前期比 % EPS 円 - -18 - -0.61 想 (2015 年 2 月発表) 26,350 9.9 1,000 212.6 1,060 103.4 830 - 27.37 ア ナ リス ト 予想 26,100 8.9 1,000 212.6 1,080 107.2 770 - 25.39 ア ナ リス ト 予想 27,700 6.1 1,200 1,280 920 19.5 30.34 アナリストレポート・プラットフォーム 20.0 521 前期比 % - 予 - 経常利益 百万円 23,970 社 319 前期比 % 績 実 会 2015/12 1.48 倍 に関して減損損失を計上したため、純損益は赤字となっている。 18.5 1 えんけつ 会 社 会 社 概 概 要 要 印刷した際のにじみを防ぐサイズ剤をはじめ、紙の強度を高める紙力増強 剤、印刷適性向上剤、各種補助薬品など製紙用薬品を手がける。オフセット 会社概要 インキ、グラビアインキなど各種印刷インキ用の樹脂や、プリンター・コピ ー機用トナー向けの樹脂などにも展開する。14 年 4 月に、興人フィルム& ケミカルズの化成品事業を継承し、KJ ケミカルズとして子会社化した。 経 営 者 代表取締役社長 滝沢 智 氏 「私たちは、住みよい社会、豊かな未来の創造に貢献します」という経営理 経 営 理 念 念の下、コア事業である製紙用薬品、印刷インキ用・記録材料用樹脂の拡販 や新製品開発、海外での事業展開などに取り組む。 沿 革 1951 年 4月 兵庫県神戸市に星光化学工業株式会社を設立 1953 年 4月 星光化学工業が製紙用サイズ剤の製造販売を開始 1962 年 5月 星光化学工業が印刷インキ用樹脂の生産・販売を開始 1968 年 1月 製紙用化学薬品の製造・販売を目的に、大日本インキ化学工業 株式会社(現 DIC)と米国 Hercules Incorporated の折半出資で ディック・ハーキュレス株式会社を設立 1992 年 9月 10 月 1996 年 2003 年 大日本インキ化学工業とハーキュレス社の合弁を解消 ディック・ハーキュレスが日本ピー・エム・シーに称号を変更 7月 日本ピー・エム・シーが日本 PMC に商号を変更 12 月 日本 PMC が東京証券取引所第 2 部に株式を上場 4月 日本 PMC を存続会社として星光化学工業と合併し、商号を星光 PMC に変更 2005 年 4月 中国における生産拠点として、江蘇省張家港市に 100%子会社、 星光精細化工(張家港)有限公司を設立 2006 年 3月 中国における販売拠点として、上海市に 100%子会社、星悦精 細化工商貿(上海)有限公司を設立 2012 年 1月 東京証券取引所第 1 部に指定 2014 年 4月 興人フィルム&ケミカルズの化成品事業を買収し、KJ ケミカル ズとして子会社化 アナリストレポート・プラットフォーム 2 会 大 社 概 株 要 主 株主 会社概要 所有株式数 (千株) 所有比率 (%) 1 DIC 16,527 53.76 2 日本製紙 1,261 4.10 3 北越紀州製紙 1,261 4.10 4 星光 PMC 従業員持株会 596 1.94 5 乗越 314 1.02 6 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 312 1.02 7 寺岡製作所 229 0.74 8 長瀬産業 220 0.72 9 富士紡ホールディングス 180 0.59 日本パーカライジング 164 0.53 10 厚生 (出所)14/12 期有価証券報告書 アナリストレポート・プラットフォーム 3 事 事 業 業 概 の 内 要 容 会社概要 印刷のにじみを防ぐサイズ剤、紙の強度を増す紙力増強剤、印刷適性向上 剤、各種補助薬品など製紙用薬品を主力とする。また、オフセットインキ、 グラビアインキ、新聞インキ、フレキソインキなど各種印刷インキ用の樹脂、 プリンター・コピー機用トナー向けの樹脂も手がける。14 年に参入した化 成品事業では、製紙用薬品の原料や、塗料、インキ、接着剤、化粧品などの 幅広い分野で使用される各種機能性モノマーを製造、販売する。 部 門 別 事 業 内 容 (1) 製紙用薬品事業 製紙業界の高品質化、生産性向上に資する各種製紙用薬品の開発に加え、 「薬品システム」の開発・提供を行う。 図 1.製紙工程と製紙用薬品の使用状況 製紙工程(簡略図)および製紙用薬品の使用状況 塗工液 (水+薬剤) チップ サイズ剤 表面サイズ剤 乾燥紙力剤 表面紙力剤 サイズプレス(拡大図) 湿潤紙力剤 ワイヤー パルプ プレス 古紙 パルプの水分散物 ドライヤー 紙 サイズプレス パルプの脱水 キャレンダー (出所)会社説明会資料 ・ サイズ剤:紙に耐水性を付与し、インクなどのにじみを防ぐ目的で 使用される。筆記用紙、PPC 用紙、インクジェット用紙などの印刷 用紙、液体容器に使用される。原料にロジン(松やに)を用いるもの のほか、石油化学系原料を用いる ASA サイズ剤の生産・販売も行う。 図2.表面サイズ剤の効果 表面サイズ剤の効果 表面サイズ剤無 表面サイズ剤有 (出所)会社説明会資料 アナリストレポート・プラットフォーム 4 事 業 概 要 ・ 紙力増強剤:紙の乾燥時の強度を高める目的で使用される乾燥紙力 会社概要 増強剤、紙を水に浸した際に紙力が低下するのを防ぐ湿潤紙力増強 剤がある。乾燥紙力増強剤は紙・板紙の製造時に広く用いられ、古 紙を再生利用する際の強度低下を防ぐ目的でも使用される。湿潤紙 力増強剤は主にティッシュペーパーや紙タオルに用いられる。 図 3.水に濡れたときの強度の違い <水に濡れたときの強度の違い> 湿潤紙力増強剤 なし 湿潤紙力増強剤 あり (出所)会社説明会資料 ・ その他の製紙用薬品:印刷を美しく仕上げるため、コート紙の製造 時に添加する印刷適性向上剤、インクジェット印刷物が水に濡れて もインクがにじまないようにするインクジェット耐水化剤、紙の製 造工程において、パルプ繊維や填料の歩留まりを向上させ、生産性 を高める歩留向上剤などを手がける。 図4.濡らした後のインキにじみの違い <濡らした後のインキにじみの違い> インクジェット耐水化剤 なし インクジェット耐水化剤 あり (出所)会社説明会資料 アナリストレポート・プラットフォーム 5 事 業 概 要 ・ 板紙アルカリ抄紙システム:板紙の抄紙 ph を酸性からアルカリに 会社概要 転換し、リサイクル古紙の安定的な使用に貢献するとともに、生産 性を向上させ、排水削減などにもつながるシステムを開発・提供す る。 ・ 新製品:近年進行している印刷用紙、新聞用紙の高品質化、薄物化 (軽量化)に伴って求められる紙の不透明度アップ、生産性向上など のニーズに応える製品の開発に注力。嵩高書籍用紙、高級ティッシ ュペーパー・トイレットペーパーなどの差別化に寄与する高機能薬 剤の開発を進める。 ・ 中国市場:2006 年に生産拠点を稼働させ、高成長を続ける中国市場 での製紙用薬品の販売を進める。特に、高付加価値の湿潤紙力増強 剤や印刷適性向上剤なども拡販に注力。 (2) 印刷インキ用・記録材料用樹脂事業 印刷インキ、記録材料向けの樹脂を手がける。 ・ オフセットインキ用樹脂:ロジン、アルキルフェノールなどをベー スにした樹脂。最近の印刷の傾向である高速化と再生紙の使用に対 応し、高粘度低タック(粘着性)樹脂に対する要求に対応する。 ・ その他:印刷インキ、塗料、インクジェット用インク、接着剤、ク リアコーティング剤、紙加工用薬品などで広く使用され、優れた顔 料分散性や表面光沢・耐性の付与に寄与する樹脂。 ・ トナー用樹脂:レーザービームプリンターやコピー機のトナーに使 用される。高画質化、高速化、カラー化のニーズに対応、更なる省 エネ・高速化をテーマにより高機能な製品の開発に取り組む。 図5.印刷インキ用・トナー用樹脂 樹脂製品 印刷インキ、トナーの性能を決定付ける重要成分 印刷インキ用樹脂 トナー用樹脂 オフセット、水性グラビア、 水性フレキソインキ用樹脂 印刷インキの構成成分 トナー用樹脂 顔料 インキ用樹脂 (20-50%を占 める) 溶剤・油脂・水 助剤 顔料 離型剤 0% 20% 40% 60% 80% 100% その他 (出所)会社説明会資料 アナリストレポート・プラットフォーム 6 事 業 概 要 ・ (3) 化成品事業 14 年 4 月に KJ ケミカルズを子会社化してこの分野に参入。 会社概要 各種機能性モノマーを生産、販売しており、その用途は木工用 UV コー ト剤、水系塗料、製紙用薬品、粘・接着剤、石油掘削、UV インキ、化粧 品、電子材料など多岐に渡る。 売 上 構 14/12 期の実績で、製紙用薬品事業が売上高の 65%を占める。海外では中 成 国の製紙用薬品事業などを手がけるが、依然としてその構成は低く、国内の 需要が伸び悩む中、今後、印刷インキ・記録材料用樹脂、化成品を含めて成 長分野の 1 つとして拡大に取り組んでいく。 図6.14/12期連結売上高構成比 化成品 11% 印刷インキ用・ 記録材料用樹脂 25% 製紙用薬品 65% (出所)決算短信よりQBR作成 アナリストレポート・プラットフォーム 7 事 業 環 境 分 析 ● 国内の紙・板紙の生産量は漸減傾向 製紙業界の動向 国内では、新聞・雑誌、書籍、折り込み広告などの発行部数低迷や頁数 会社概要 の減少、デジタル化の進展などを背景に、紙の生産量は漸減傾向が続いて いる。このうち、印刷・情報用紙は、14 年は消費税増税前の駆け込み需 要があったが、その後はマイナス基調に転じ、年間でも生産量は微減に。 一方、板紙は需要が比較的堅調に推移したほか、為替が円安基調で推移し たことで輸入量が減少したことも下支え要因となったが、紙・板紙の合計 ではほぼ前年並みの生産量にとどまった。 国内のマクロ経済環境などから判断すると、今後も印刷用紙などの国内 需要は徐々に減少する公算が大きい。このため、国内の製紙大手各社は設 備や拠点の統廃合による生産能力の適正化・合理化に取り組んでいる。板 紙についても、非化石原料を用いた梱包資材などとして、需要は底堅いも のの、大きな伸びは見込めない状況だ。 図7.紙・板紙の国内生産量 (万トン) 3,500 板紙 紙 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 2003年2004年2005年2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年 (出所)経済産業省生産動態統計よりQBR作成 図8.紙・板紙の輸入量の推移 (万トン) 250 板紙 200 紙 150 100 50 0 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 (出所)財務省貿易統計よりQBR作成 アナリストレポート・プラットフォーム 8 事 業 環 境 分 析 ● 中国市場の重要性が増す 一方、08 年に米国を抜いて世界最大の紙生産国となった中国では、そ 会社概要 の後も経済発展に伴って需要量が増加。生産も拡大を続け、12 年には生 産量が 1 億トンを突破して日本の 4 倍に達した。経済成長ペースの鈍化に 伴って足元では伸び悩んでいる模様だが、日本の国内需要が縮小する中、 今後はますます重要な市場となりそうだ。また、生産設備に関しても、日 本国内よりも大型・新鋭の機器が多く導入されており、段ボールの軽量化 などの点でも日本国内以上に高度化が進んでいる。 図9.中国の紙生産量の推移 (万トン) 12,000 10,000 8,000 その他の紙・ 板紙 6,000 板紙 4,000 紙 2,000 0 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 (出所)RISIなどの公表データよりQBR作成。13年は紙、板紙の合計 印刷用インキの市 場も伸び悩む ●印刷用インキも生産量は低迷 もう 1 つの主要仕向け先である印刷用インキの市場も、出版物の発行部 数減少や新聞の頁数減少などが影響して国内生産は低迷を続けている。電 子書籍の普及なども影響し、今後もこの傾向に大きな変化はない模様だ。 この分野でも、中国では環境対応型の水性インキなどの需要が増加してお り、技術的な強みを発揮できる分野として拡販に注力していく方針。 アナリストレポート・プラットフォーム 9 事 業 環 境 分 析 図10.各種印刷インキの国内生産量 会社概要 (トン) 500,000 450,000 400,000 350,000 300,000 新聞インキ 250,000 その他のインキ 200,000 グラビアインキ 150,000 樹脂凸版インキ 100,000 オフセットインキ 50,000 0 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 (出所)経済産業省生産動態統計よりQBR作成 ●大手 3 社で市場を寡占 製紙用薬品業界の 動向 国内の製紙用薬品は、星光 PMC と荒川化学(4968)、ハリマ化成グループ (4410)の 3 社でほぼ市場を寡占。このうち、荒川化学は製紙用薬品事業の 売上高の過半を王子製紙グループ向けが占め、星光 PMC とハリマ化成グル ープは日本製紙グループ向けが主力だが、星光 PMC は国内の大手製紙メー カー全社と取引があり、分散が進んでいる。国内の紙・板紙生産量の低迷 を受けて、これら製紙用薬品 3 社の売上高も総じて伸び悩んでいる。総生 産量の減少に加え、製紙メーカーが合理化による薬品使用量削減などの努 力を続けていることも、売上高低迷の一因だ。 一方で、紙を生産する際の速度向上・歩留まり改善や、軽量化ニーズの 高まりなどにより、製紙用薬品の役割は重要さを増している。こうした要 求に応えるため、製紙用薬品各社は古紙の配合率を高めても強度を維持で きる紙力増強剤など、新製品の開発・販売に注力している。 あわせて、成長の続く中国をはじめとした海外市場での拡販を進め、量 的な成長を図る。星光 PMC は、中国ではこれまで、品質を求めないローエ ンド分野では現地の薬品メーカーとの価格競争が厳しいため、ハイエンド の薬品に注力していたが、販売が想定ほど伸びなかった。このため、現在 はその中間に当たる市場での拡販に力を入れており、日本で培った技術力 を生かしたハイエンド市場での販売増とあわせ、売上高の成長と収益性の 改善を図っていく方針。 アナリストレポート・プラットフォーム 10 事 業 環 境 分 析 図11.大手3社の製紙用薬品部門の業績推移 会社概要 星光PMC売上高(左) ハリマ化成売上高(左) 荒川化学営業利益(右) (億円) 250 荒川化学売上高(左) 星光PMC営業利益(右) ハリマ化成営業利益(右) 200 150 100 50 0 07年度 08年度 09年度 10年度 11年度 12年度 13年度 (億円) 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 14年度 (注)星光PMCの13年度は決算期変更を考慮した13年1~12月の値。 荒川化学、ハリマ化成の14年度は会社計画 (出所)各社決算短信よりQBR作成 ロジン価格が収益 性のキー ●ロジンの価格が採算を大きく左右 同社の収益性の鍵を握るのが、製紙用薬品、印刷インキ用樹脂の両分野 で原材料として用いるロジンの価格動向だ。ロジンはその大半を中国から の輸入に依存しており、その収穫量、需給環境に投機的な動きもあってド ル建ての価格が大きく変動する傾向があるうえ、為替変動の影響も受ける。 ロジンの価格は、 13 年春先まで中国からの輸出価格が 1 トン当たり 1700 ドル~1800 ドル程度で推移していたのに対し、収穫量が大きく減少する との思惑が働いたことで、同夏場から急騰。10 月には同 2800 ドル程度ま で上昇した。同秋以降の市況は落ち着きを取り戻したが、一方で急激な円 安が進行したことで、日本の輸入価格は円建てでみると 1kg 当たり 250 円前後で高止まりした状態だ。 ロジンだけでなく、アクリルアマイドなど石化系原料を含め、その市況 変動を製紙用薬品などの製品価格に転嫁することが、採算を維持するため に重要になる。足元では、14 年秋以降の原油市況下落に伴って石化系原 料の市況も低下しているが、今後の先行きには予断を許さない状況だ。 アナリストレポート・プラットフォーム 11 事 業 環 境 分 析 図12.ロジンの輸入単価の推移 会社概要 (円/kg) 350 300 250 200 150 100 50 0 (出所)財務省貿易統計よりQBR作成 アナリストレポート・プラットフォーム 12 業 績 ●14/12 期は前年同期間比で大幅営業減益 14/12 期の動向 会社概要 14/12 期の連結業績は、売上高が 240 億円、営業利益が 3.2 億円、経常利 益が 5.2 億円、純損益が 18 百万円の赤字で着地した。13/12 期は決算期変 更(3 月末→12 月末)に伴って 9 カ月の変則決算だったため、単純比較はでき ないが、前年同期間の実績との比較(以下、同様に比較)では、売上高が 12% 増、営業利益が 65%減、経常利益が 59%減となり、純損益は赤字に転じて いる。製紙用薬品事業は値上げの効果で微増収を確保したものの、原料高に よる採算悪化をカバーしきれず、大幅な減益に。印刷インキ用・記録材料用 樹脂事業は、オフセット印刷用を中心とした印刷インキ用樹脂の出荷減によ り減収となり、原料高の影響で営業利益は半減した。期中に KJ ケミカルズ 社を新規連結して参入した化成品事業は、売り上げ面では業績に寄与したも のの、買収に伴う減価償却費負担が重く、営業損失を計上。連結全体では前 年同期間比で大幅な営業減益を避けられなかった。KJ ケミカルズの新規連 結に際して負ののれんが発生し、特別利益を計上したものの、苦戦の続く中 国事業で減損損失を計上したため、純損益は赤字となっている。 表1.連結業績の推移 (単位:百万円) 16/12期 QBR予想 伸率 17,600 6.0% 14,900 2.8% 3,500 25.0% -800 - 会社計画 16,710 14,636 2,727 -654 15/12期 QBR予想 16,600 14,500 2,800 -700 伸率 7.4% 2.2% 84.8% - -4.6% 6,164 6,000 0.8% 6,300 5.0% 2,558 23,970 774 881 -118 11 11.5% -27.1% -20.4% -66.7% 3,476 26,350 1,137 933 175 29 3,500 26,100 1,170 1,000 140 30 36.8% 8.9% 51.1% 13.5% 172.7% 3,800 27,700 1,380 1,140 210 30 8.6% 6.1% 17.9% 14.0% 50.0% 0.0% 63 -52.4% 198 150 139.2% 170 13.3% 化成品 -92 175 180 調整額 -269 -425 -510 -500 営業利益 922 319 -65.3% 1,000 1,000 経常利益 1,283 521 -59.4% 1,060 1,080 純利益 856 -18 830 770 (注)14/12期実績は、千円単位を四捨五入して表示。伸び率は、13年1~12月の実績との比較 (出所)決算資料などよりQBR作成。予想はQBR 213.5% 107.2% - 200 -550 1,200 1,280 920 11.1% 10.0% 20.0% 18.5% 19.5% 製紙用薬品事業 国内 海外 調整 印刷インキ用・記録材料 用樹脂事業 化成品 売上高 製紙用薬品事業 国内 海外 調整 印刷インキ用・記録材料 用樹脂事業 アナリストレポート・プラットフォーム 14/12期 13年 1~12月 15,265 13,764 1,643 -142 実績 15,461 14,184 1,515 -238 伸率 1.3% 3.1% -7.8% - 6,237 5,951 21,502 1,062 1,107 -78 33 129 13 業 績 ●製紙用薬品事業は原料高と海外での苦戦で利益が落ち込む 会社概要 製紙用薬品事業は前年同期間比で売上高が 1%増、営業利益が 27%減だっ た。先述のように、14 年の国内の紙・板紙の生産量は若干ながら前年より も増加。これに対応してサイズ剤などの販売に努めたのに加え、13 年後半 からのロジンなどの原料価格上昇に対応して期中に小幅ながら値上げが進 んだこともあり、国内売上高は堅調に推移した。一方、中国を中心とした海 外では、製品の納入に向けた入札などでの競合激化で減収となり、事業全体 で売上高は微増にとどまった。利益面では、国内では値上げが進んだものの、 原料高の影響を吸収するには不十分だったため、大幅な減益に。海外では数 量減の影響で若干ながら赤字が拡大し、事業全体で苦戦を避けられなかった。 ただし海外では、人件費などの合理化を進めるとともに、期中に減損処理を 実施して減価償却費負担が軽減されたこともあり、4Q だけをとると若干な がら黒字を確保している。 ●印刷インキ用・記録材料用樹脂事業は販売面でも苦戦 印刷インキ用・記録材料用樹脂事業は前年同期間比で売上高が 5%減、営 業利益が 52%減となった。記録材料用樹脂は堅調に推移したものの、オフ セットインキ用樹脂や水性インキ用樹脂の販売が苦戦。ここでもロジンなど 原料市況高騰の影響が厳しく、減収、大幅減益を強いられた。 ●化成品事業は赤字だが、想定通りの売上高を確保 化成品事業は、売上高が 26 億円、営業損益が 92 百万円の赤字だった。2Q から加わったこの事業では、電子材料用や化粧品向けなどを中心に各種機能 性モノマーの出荷が順調に推移。ほぼ想定通りの売上高を確保した。しかし 損益面では、事業買収に際して設備などに関する減価償却費を前倒しで計上 したため、この期は赤字を避けられなかった。 15/12 期の業績 見通し ●国内では数量面で厳しいが、値上げの効果で業績は回復へ 15/12 期の連結業績について QBR では、売上高が前期比 9%増の 261 億円、 営業利益が同 3.1 倍の 10 億円を予想する。国内の製紙用薬品事業は、大幅 な販売数量増は見込めないが、前期中に実施した値上げの効果で若干の増収 となる見込み。中国を中心とした海外は、引き続き競合は激しいものの、中 規模メーカー向けの積極展開や、湿潤紙力増強剤や印刷適性向上剤など高付 加価値製品の伸びにより、大幅な増収となろう。利益面では、原料ロジンの 価格が依然高値圏にあるものの、足元では安定しているため、前期中の値上 げの効果で採算が改善する見込み。中国では前期までに実施した減損処理や 合理化の効果で今期は年間で黒字となり、事業全体で利益は大きく増加する と予想する。印刷インキ用・記録材料用樹脂事業も、引き続きインキ需要低 迷の影響を免れないが、電子材料向けなど高付加価値製品の拡販と値上げ、 合理化の効果で業績が回復しよう。化成品事業は、前期の 9 カ月間に対して アナリストレポート・プラットフォーム 14 業 績 今期は年間を通じて寄与するのに加え、電子材料向けなど幅広い分野で販売 会社概要 が増加し、売上高は大きく増加する見通し。損益面でも、前期前倒しで計上 した減価償却費負担が軽減するほか、この事業では円安の効果も大きく、今 期は黒字となろう。なお、15/12 期の会社計画は売上高が 264 億円、営業利 益が 10 億円となっており、概ね違和感のない水準だと考える。 ●16/12 期以降、新製品や海外事業が業績に寄与へ 16/12 期の業績 見通し 続く 16/12 期の連結業績については、売上高が前期比 6%増の 277 億円、 営業利益が同 20%増の 12 億円を予想する。洋紙や印刷用インキなどの国内 生産は今後も漸減傾向を辿る公算が大きく、この分野で販売数量を伸ばすの は難しいとみているが、板紙向けは引き続き堅調な推移が見込めるほか、電 子材料向けなどでも拡大が予想される。併せて、中国に加えて現在注力中の 東南アジア諸国でも製紙用薬品などの販売が徐々に寄与し始める公算が大 きく、後述する新製品群の実績化も期待される。継続的な合理化の効果とあ わせ、業績は着実に拡大しよう。なお、従来は設立 50 周年にあたる 18/12 期に連結売上高 350 億円、営業利益 35 億円を目指していたが、今期中に改 めて次期中期経営計画を策定する方針。 ●CNF はパイロット設備が完成し、顧客の評価段階に セルロースナノファ イバーと銀ナノワイ ヤの事業化を急ぐ 同社は現在、新規事業としてセルロースナノファイバー(CNF)と銀ナノワ イヤの実用化を急いでいる。CNF は植物繊維をナノサイズまでほぐすことで 得られるもので、鋼鉄の 5 倍の強度を持ちながら、重さはその 5 分の 1 であ り、熱膨張性もガラスの 50 分の 1 にとどまるという特徴を持つ。これを補 強用繊維として用い、各種プラスチックと複合化することで、高い強度を持 つ樹脂複合材料が得られる。用途としては、低燃費化を目的とした軽量化が 重要になっている自動車向けで、既存の樹脂製品の代替や、金属部材の置換 などが期待されるほか、家電、モバイル機器などでも採用拡大が見込まれる。 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)などと協力して開発を進めてお り、現在、パイロット設備で生産し、これを顧客側が評価を進めている段階 で、今後は早期に採用の具体化が待たれる。 アナリストレポート・プラットフォーム 15 業 績 図 13.変性セルロースパウダー 会社概要 (出所)会社説明会資料 図14.変性セルロース配合樹脂ペレット (出所)会社説明会資料 銀ナノワイヤは、直径がナノメートル(100 万分の 1 ミリメートル)サイズ、 長軸の長さがマイクロメートル(1000 分の 1 ミリメートル)サイズの筒状の 導電性材料で、柔軟性を併せ持つ。ここでは、その特性を生かし、タッチパ ネルやフレキシブルディスプレイへの展開が期待される。スマートフォン市 場の成長に伴って急激に市場が拡大したタッチパネルには、触った位置など を特定するために透明電極が形成されており、現在は一般的に ITO(酸化イ ンジウムスズ)が用いられている。しかし、ITO フィルムを製造するために は、蒸着やスパッタリングなどの大型設備が必要なうえ、加工の工程も複雑 なため、コストが高い。また、画面を大型化すると、抵抗値が増加して応答 速度が低下するほか、折り曲げる、丸めるなど画面のフレキシブル化にも対 応が難しいという欠点がある。一方、銀ナノワイヤは、これをフィルムの表 面に塗布することで低コストで透明電極を形成できるうえ、フレキシブル化 アナリストレポート・プラットフォーム 16 業 績 への対応が可能で、光の透過性も高いという特徴を持つ。ITO フィルムを短 会社概要 期間で代替するとは期待できないが、まず、ITO ではコスト面で不利になる 大型ディスプレイなどでの採用が期待できそうだ。これも、14 年秋からサ ンプル出荷を開始しており、次期中期経営計画での収益寄与が期待される。 図 15.銀ナノワイヤ 銀ナノワイヤ(AgNW) nmサイズの直径、 μ mサイズの長軸長 nmサイズ μ mサイズ 銀由来の性質 ・導電性 ・柔軟性 銀ナノワイヤ 導電膜への適用(タッチパネル用部材等) フレキシブルディスプレイへの応用 ナノワイヤ由来の性質 ・塗膜透明性 ワイヤ間の広い隙間を光が透過 (ディスプレイの視認性良好) 銀ナノワイヤ透明導電膜の原理 タッチパネル (出所)会社説明会資料 この他、光学弾性樹脂(OCA)の製品化も進めている。これは、ウレタンア クリル樹脂をベースとした溶剤フリーの液状樹脂で、紫外線照射により各種 の厚みを持つシートが容易に製造できる。高い透明性や柔軟性、耐久性を持 っており、液晶ディスプレイやタッチパネルモジュールなどの製造工程にお いて、その貼り合わせなどに用いることができる。これは 15 年中にも一部 実績化する見通しで、今後は業績への本格的な寄与が期待される。 アナリストレポート・プラットフォーム 17 業 績 図 16.光学弾性樹脂 会社概要 (出所)会社説明会資料 アナリストレポート・プラットフォーム 18 (出所)㈱QUICK 上記チャート図の一部又は全部を、方法の如何を問わず、また、有償・無償に関わらず第三者に配布してはいけません。 上記チャート図に過誤等がある場合でも㈱QUICK 社及び東京証券取引所は一切責任を負いません。 上記チャート図の複製、改変、第三者への再配布を一切行ってはいけません。 2013/3 株 価 推 移 2013/12 2015/12 予 (アナリスト) 2014/12 株価(年間高値) 円 400 548 1,978 - 株価(年間安値) 円 278 327 474 - 月間平均出来高 百株 4,295 17,169 267,998 - 高 百万円 21,122 16,750 23,970 26,100 売 上 営 業 利 益 百万円 1,139 656 319 1,000 経 常 利 益 百万円 1,215 923 521 1,080 百万円 727 627 -18 770 業 績 推 移 当 期 純 利 益 E P S 円 24.00 20.70 -0.61 25.39 R O E % 3.7 3.1 -0.1 3.8 流動資産合計 百万円 17,061 17,825 18,263 - 固 定資産合 計 百万円 9,629 10,069 10,771 - 資 百万円 26,690 27,895 29,035 - 産 合 計 貸借対照表 流動負債合計 百万円 6,457 6,943 7,806 - 主 要 項 目 固定負債合計 百万円 372 818 1,310 - 負 百万円 6,829 7,762 9,116 - 株主資本合計 百万円 19,774 20,038 19,746 - 純 資 産 合 計 百万円 19,860 20,133 19,918 - 営業活動による CF 百万円 2,228 941 774 - 投資活動による CF 百万円 -1,748 -708 -201 - 財務活動による CF 百万円 -410 -363 -278 - 現金及び現金同等 物 の期末残 高 百万円 531 448 790 - キャッシュフ ロー計算書 主 要 項 目 債 合 計 アナリストレポート・プラットフォーム 19 リ 事 関 ス ク す 業 る リ 会社概要 分 析 に ス ク 需要動向 同社の製品の出荷量は、国内製紙メーカーや各種印刷用インキメーカーの 生産量に大きく左右される。これらの製品の需要は、出版物の発行部数減少 や新聞の頁数減少、デジタル化の進展などの影響で漸減傾向にあり、今後も 国内の総需要が大きく増加しない中での販売競争が続く見込み。また、円高 が進行すると紙の輸入量が増加し、国内生産が減少することになるため、需 要低迷に一時的に拍車がかかることになる。 競争環境 国内の製紙用薬品の市場は同社を含む 3 社でほぼ寡占状態となっており、 新規参入によるシェア低下などのリスクは小さいが、3 社間での競合のほか、 顧客である大手製紙メーカーの合理化・生産設備統廃合などの影響による販 売減少などには注意を払っていく必要がある。 海外事業 国内需要の伸び悩みを受けて、同社は中国をはじめとした海外市場での製 紙用薬品の拡販を図っている。マクロ経済の成長を追い風に、中国での紙の 生産は拡大を続けているが、低価格品に強みを持つ現地メーカーを含めて製 紙用薬品の販売競争は厳しく、今後の事業展開にも予断を許さない。 原料市況 製紙用薬品事業、印刷インキ用・記録材料用樹脂とも、ロジン、アクリル アマイドなど原燃料市況の変動に採算が大きく左右される。特にロジンは天 然物であるため、原産地である中国での市況変動が大きいうえ、為替市況の 影響も避けられない。これが製品価格に転嫁できるまでには一定のタイムラ グが発生するため、原料高局面では一時的に採算が大きく悪化する傾向があ る。 新製品 新規事業として、セルロースナノファイバーと銀ナノワイヤの早期事業化 に取り組んでいるが、特にセルロースナノファイバーでは、海外の大手製紙 メーカーを含めて競合が厳しい。同社は技術力を活かしたライセンス供与の ような形での事業展開も視野に入れている模様だが、規模の点では競合相手 に劣るため、今後は事業展開のスピードが一段と重要になる。 アナリストレポート・プラットフォーム 20 デ ィ ス ク レ ー マ ー 1.本レポートは、株式会社東京証券取引所(以下「東証」といいます。 )が実施する「アナリストレポー ト・プラットフォーム」を利用して作成されたものであり、東証が作成したものではありません。 会社概要 2.本レポートは、本レポートの対象となる企業が、その作成費用を支払うことを約束することにより作 成されたものであり、その作成費用は、当該企業が東証に支払った金額すべてが、東証から株式会社Q BR(以下「レポート作成会社」といいます。)に支払われています。 3.本レポートは、東証によるレビューや承認を受けておりません(ただし、東証が文面上から明らかに 誤りがある場合や適当でない場合にレポート作成会社に対して指摘を行うことを妨げるものではありま せん) 。 4.レポート作成会社及び担当アナリストには、この資料に記載された企業との間に本レポートに表示さ れる重大な利益相反以外の重大な利益相反の関係はありません。 5.本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的として作成されたもので、有価証券の 取引及びその他の取引の勧誘又は誘引を目的とするものではありません。有価証券の取引には、相場変 動その他の要因により、損失が生じるおそれがあります。また、本レポートの対象となる企業は、投資 の知識・経験、財産の状況及び投資目的が異なるすべての投資者の方々に、投資対象として、一律に適 合するとは限りません。銘柄の選択、投資判断の最終決定は、投資者ご自身の判断でなされるようにお 願いいたします。 6.本レポート作成にあたり、レポート作成会社は本レポートの対象となる企業との面会等を通じて、当 該企業より情報提供を受けておりますが、本レポートに含まれる仮説や結論は当該企業によるものでは なく、レポート作成会社の分析及び評価によるものです。また、本レポートの内容はすべて作成時点の ものであり、今後予告なく変更されることがあります。 7.本レポートは、レポート作成会社が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、東証及 びレポート作成会社は、本レポートの記載内容が真実かつ正確であり、そのうちに重要な事項の記載が 欠けていないことやこの資料に記載された企業の発行する有価証券の価値を保証又は承認するものでは ありません。本レポート及び本レポートに含まれる情報は、いかなる目的で使用される場合におきまし ても、投資者の判断と責任において使用されるべきものであり、本レポート及び本レポートに含まれる 情報の使用による結果について、東証及びレポート作成会社は何ら責任を負うものではありません。 8.本レポートの著作権は、レポート作成会社に帰属しますが、レポート作成会社は、本レポートの著作 権を東証に独占的に利用許諾しております。そのため本レポートの情報について、東証の承諾を得ずに 複製、販売、使用、公表及び配布を行うことは法律で禁じられています。 <指標の説明について> 本レポートに記載の指標に関する説明は、東京証券取引所ウェブサイトに掲載されております。 参照 URL ⇒ http://www.jpx.co.jp/listing/reports/analyst-report/03.html アナリストレポート・プラットフォーム 21
© Copyright 2025 ExpyDoc