冬の情景 谷垣滿壽子 足かろく音楽しみて落葉径 寒林に踏み入りて知る明るさよ 貫きて冬真つすぐに向ひ来る 覚悟きめ空支へゐる冬木かな 我が胸と同じ高さに返り花 惜しみなく捨てはじめたり冬支度 葛湯吹く日はかたくなに雲を出ず 失ひし夫とふ宝冬夕焼 待ちし子に鯛焼買はむ列に入る 母の指示想ひ出しつつ年用意 12 展景 No. 77 展景 No. 77 13
© Copyright 2025 ExpyDoc