冬 の 情 景

冬の情景
谷垣滿壽子
足かろく音楽しみて落葉径
寒林に踏み入りて知る明るさよ
貫きて冬真つすぐに向ひ来る
覚悟きめ空支へゐる冬木かな
我が胸と同じ高さに返り花
惜しみなく捨てはじめたり冬支度
葛湯吹く日はかたくなに雲を出ず
失ひし夫とふ宝冬夕焼
待ちし子に鯛焼買はむ列に入る
母の指示想ひ出しつつ年用意
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展景 No. 77
展景 No. 77
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