農業研究本部

地方独立行政法人
第1期中期計画(平成22~26年度)における農業研究の
推進方向及び現在取り組んでいる代表的研究内容
ごあいさつ
北海道立総合研究機構
地方独立行政法人北海道立総合研究機構(略称:道総研)
豊かな食生活を支える農業の推進
戦略 研
究
北海道の総合力を生かした付加価値向上による食産業活性化の推進
(中央他H22~26年)
トラクタの運転席から操作できる次世代ポテトプランタ
重点 研
究
(中央H24~26年)
経常 研
究 作物品種開発事業(各場H25~31年)
重点 研
究
飼料自給率向上を目指した牧草・とうもろこしサイレージ給与による
肉牛生産の実証(畜試H25~27年)
重点 研
究 採草地における雑草対策技術の体系化(畜試他H25~27年)
重点 研
究
冬季の野菜生産等における無加温ハウスでの生産流通体系の確立
(道南他H26~28年)
農業研究本部農業試験場の前身は、明治時代の開拓使牧牛
場や農事試験場などで、すでに100年を越える歴史を持っ
ており、幾多の統廃合などの変遷を経てきました。
現在では、北海道で作付けされている水稲、小麦、大豆
ほっかいどうの希望をかたちに !
等の品種のほとんどが道総研農業試験場の育成品種となっ
ているなど、北海道農業の開発・発展に大きく寄与しています。
平成22年4月には、6分野22の北海道立試験研究機関を統合して、道総研が創
設されました。農業研究本部では、その中の8つの農業試験場を統括しております。
今後とも、北海道農業のため、複雑で多様な課題を迅速に解決するため、試験
研究を推進してゆきますので、農業試験場の活動にご理解ご協力をお願いします。
農業研究本部長 品田 裕二
環境と調和した持続的農業の推進
地域・産業特性に応じたエネルギーの分散型利用モデルの構築
戦略 研
究 (中央他H26~30年)
公募型研
究
ジャガイモシストセンチュウの根絶を目指した防除技術の開発と
防除モデルの策定(北見H24~26年)
公募型研
究
積雪寒冷地での土壌有機物を活用した温暖化対策の研究
(中央H22~26年)
地域の特色を生かした農業・農村の振興
経常 研
究
戸別所得補償制度下における水田作・畑作経営の規模拡大に向けた
経営指標の策定(中央他H24~26年)
道北地域における食用かぼちゃ種子の安定生産体制の確立
重点 研
究
(上川他H24~26年)
北海道の普及事業との連携
各試験場に、北海道から駐在する普及指導員とともに技術普及室を設置し、
地域課題対応、技術指導などを行っています。
また、地域ごとに、北海道の各(総合)振興局、農業改良普及センター等と
地域農業技術支援会議を組織し、試験研究・行政・普及が一体となって、地域
課題の把握や研究課題の設定、課題解決につなげています。
毎年の新たな研究成果については、農業改良普及センターを通じて地域の農
業団体や農業者に周知され活用されています。
主な沿革
明治9 (1876)年
開拓使牧牛場(現在の畜産試験場)を札幌市真駒内に設置
明治34 (1901)年
北海道農事試験場設立(札幌市北18条西11丁目)
大正14 (1925)年
本場を琴似村(現在の農試公園付近)に移転
昭和25 (1950)年
北海道立農業試験場設立(国立と道立との分離)
昭和41 (1966)年
中央農業試験場を札幌市琴似町から長沼町に移転
平成8 (1996)年
花・野菜技術センターを設立
平成22 (2010)年
道総研の設立に伴い、農業研究本部及び8場1支場体制
農業研究本部・農業試験場の住所・電話番号
場 名
住 所
電話番号
農業研究本部
069-1395 北海道夕張郡長沼町東6線北15号
0123-89-2001
中央農業試験場
069-1395 北海道夕張郡長沼町東6線北15号
0123-89-2001
073-0013 北海道滝川市南滝の川363-2
0125-23-3195
遺伝資源部
岩見沢試験地 069-0365 北海道岩見沢市上幌向町216-2
上川農業試験場
天北支場
078-0397 北海道上川郡比布町南1線5号
0126-26-1518
0166-85-2200
098-5738 北海道枝幸郡浜頓別町緑ヶ丘8丁目2 0163-42-2111
道南農業試験場
041-1201 北海道北斗市本町680番地
十勝農業試験場
082-0081 北海道河西郡芽室町新生南9線2番地 0155-62-2431
根釧農業試験場
086-1135 北海道標津郡中標津町旭ヶ丘7番地
0153-72-2004
北見農業試験場
099-1496 北海道常呂郡訓子府町字弥生52
0157-47-2146
畜産試験場
北海道の農業を支える
8つの農業試験場
0138-77-8116
081-0038 北海道上川郡新得町字新得西5線39 0156-64-5321
花・野菜技術センター 073-0026 北海道滝川市東滝川735
0125-28-2800
見学・研修
・各試験場では、随時、見学・研修を受け付けております。
職員数:農業研究本部428名(うち研究職員269名)平成26年4月現在
・花・野菜技術センターでは、花き・野菜技術研修を行っております。
予算:約18億円、うち試験研究費約7億円(平成26年度、人件費除く)
・各試験場のホームページの案内をご覧ください。
平成26年11月作成
農業研究本部
農業試験場
地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部
069-1395 北海道夕張郡長沼町東6線北15号
TEL:0123-89-2001 FAX:0123-89-2060
URL:http://www.hro.or.jp/list/agricultural.html
近年の主な成果(担当試験場)
畜産分野
酪農及び畜産に関する研究
病虫分野
農業試験場では、作物開発、花・野菜、畜産、農業環境、
病害虫の発生・予察診断、総合病害虫管理等に関する研究
病虫、生産システムの6つの分野研究を行っています。
作物開発分野
黒毛和種種雄牛
勝早桜5
(かつはやざくら)
(畜試H26年)
作物と果樹の品種開発、バイテク及び品質等に関する研究
牛マイコプラズマ乳房炎の感染実態とまん延防止策(畜試H26年)
ハマナスW2交雑豚の発育能力と肥育技術(畜試H25年)
牧草サイレージ主体飼養での乾乳期短縮の効果(根釧H23年)
水稲品種
ゆめぴりか
(上川H20年育成)
牛マイコプラズマ乳房炎の感染実態と蔓延防止策(畜試H26年)
ジャガイモのウイルス病
診断キットの開発
(中央H23年)
誰でも無理なく実行できる小麦の雪腐病の薬剤防除法(中央他H26年)
化学農薬によらない水稲種子の消毒法・保管技術(上川他H22年)
大豆のマメシンクイガに対する防除対策(十勝他H23年)
牛マイコプラズマという病原菌は伝染性が高く、泌乳停止などの
経済損失をもたらすため、病原菌の感染実態や感染経路を解明することにより、伝播
を防止する飼養管理方法などのまん延防止策を示しました。
水稲品種:きたくりん(中央H24年育成)、空育180号(中央H26年育成)
小麦品種:きたほなみ(北見H18年育成)、つるきち(北見H24年育成)
大豆品種:ゆめのつる(中央H23年育成)、とよみづき(十勝H24年育成)
生産システム分野
農業環境分野
水稲品種「きたくりん」(中央H24年育成)
農業経営、農業機械、水稲栽培等に関する研究
バイオガス精製装置の処理フロー
土壌肥培管理、生産基盤、環境保全等に関する研究
いもち病抵抗性を強くすることで、ほ場でのいもち病の農薬の
散布をなくすことができるようになり、クリーン農業に一役買っています。
2030年代に想定される地球温暖化が収量・品質に及ぼす影響
(中央他H23年戦略)
花・野菜分野
花・野菜に関する栽培方法等に関する研究
ハイブリッド型
やまのいも
「きたねばり」
ながいも
やまのいも品種 きたねばり
(十勝H23年育成)
スターチスの茎葉黄化防止対策(花野セH26年)
たまねぎ品種:ゆめせんか(北見H24年育成)
ベビーリーフ(葉菜)の品目特性と土耕栽培技術(道南H24年)
原料(余剰)
バイオガス
小麦「きたほなみ」の最適施肥量推定法(中央H26年)
有機物の肥効評価と畑作物・野菜に対するリン酸減肥指針(花野セ他H25年)
水田集中管理孔を活用した転作作物の地下灌漑技術(中央他H25年)
精製
バイオガス
ハイブリッドでバイオガスの精製効率アップ(中央H26年)
ブランド米生産に向けた「ゆめぴりか」の栽培指針(中央他H25年)
冬の土壌凍結深の制御による野良イモ対策技術(十勝H22年)
レーザー式生育センサを利用した秋まき小麦の追肥法(十勝H24年)
有機物の肥効評価と畑作物・野菜に対するリン酸減肥指針
(花野セ他H25年)
育苗時のポット内でのリン酸を増肥、あるいは苗に葉面散布することにより、畑
でのリン酸施肥量を最大で5割程度削減できることがわかり、肥料コストを節減で
きるようになりました。
稲作経営の収益阻害要因の解明(中央H22年)
情報交換度合い(ネットワーク)が低い生産
者集団ほど収量水準が低いことがわかり、グループ活動を積極
的に行うことを中心とした指導法を提案しました。