第一生命の対話活動への取組(2015 年度) 当社は、中長期的な観点から利益成長や配当等による株主還元が期待できる上場企業を対象 として株式投資を行っております。このような株式の投資目的に加え、スチュワードシップ・コードお よびコーポレートガバナンス・コードにおいて、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」が特 に重視されていることを踏まえ、当社は、今般、組織体制の強化を含め、対話活動に係る取組をよ り一層充実させていくこととしましたので、その概要についてお知らせします。 1. 対話活動の全体像 当社は、スチュワードシップ活動方針に則り、投資先企業(国内上場企業)の持続的成長をサポ ートし、中長期的な株式投資リターン拡大を図ることを目的とし、対話活動を実施していきます。 (参考)スチュワードシップ活動方針 http://www.dai-ichi-life.co.jp/dsr/investment/pdf/ssc_001.pdf 当社では、対話活動を大きく、日常的な調査活動・意見交換と、建設的な「目的を持った対話」 の2つに分けており、前者では、良好な関係を構築することや企業価値向上の取組をサポートする ことを目的として、各種情報交換や情報提供を行う等、投資先企業と幅広い接点を持って様々な 活動を行います。 後者、建設的な「目的を持った対話」では、企業価値の持続的向上を促すことを目的として、中 長期的な経営計画、株主還元の方針、ガバナンス体制等を中心に、より具体的で建設的な意見交 1 換を行うこととし、必要に応じて、当社としての要望事項を伝えていきます。当社は、このような建設 的な「目的を持った対話」の機会について、当社・投資先企業双方にとっての重要性、改善の必要 性等を総合的に勘案した上で、投資先企業へ働きかけを行ってまいります。また、投資先企業から 当社に対し対話の申し出があった場合にも積極的に対応してまいります。 なお、当社が成長分野への投資の一つとして取組む「国内成長株ファンド(社内ファンド)」にお ける投資先企業については、更に積極的に企業価値向上をサポートすることを目的として、より高 い頻度で対話を実施します。 2. 対話活動を支える体制 当社は、従来、株式部投資調査室の株式アナリストが中心となって対話活動を実施してまいりま したが、2015 年度からは、対話活動の取組をより一層充実させるべく、株式部内に対話活動を専 門に行う新組織「スチュワードシップ活動推進チーム」を新設し、体制の強化を図っていくこととしま した。 2 3. 建設的な「目的を持った対話」の具体的活動 (1) 対話内容の準備 当社は対話において、以下の3つの視点を重視します。対話する内容は、投資先企業への理解 を深めた上で行う必要があることから、投資調査室の担当株式アナリストが、日常的な調査活動・ 意見交換や過去に行った対話を元に内容の分析・検討を行い、担当の株式アナリストおよびスチ ュワードシップ活動推進チームで協議を重ねた上で対話に臨みます。 (2) 対話の実施 建設的な「目的を持った対話」は、中長期的な経営に係る事項等について、双方の意見交換を させて頂くものであり、その重要性に鑑み、主に経営や財務戦略を担う役員・経営幹部の方と対面 にて実施させて頂きます。(ただし、例外的に、対面以外の手段(電話等)で実施させて頂く場合も あります。) また、投資先企業と建設的な意見交換を行った結果として、必要に応じて、当社としての要望事 項をお伝えすることがあります。例えば、資本水準や現預金の水準が十分な状況にも関わらず、大 きな設備投資の予定もない場合には、増配や自己株式の取得等を要望することがあります。また、 当社成長株ファンドにおける投資先企業に対しては、期待する成長シナリオに沿った経営状態で あるかを確認し、期待する成長シナリオから乖離する場合はその理由を検証し、今後の経営の方 向性について、意見交換させて頂きます。 3 なお、対話において、未公表の重要事実(インサイダー情報)を受領することがないよう細心の 注意を払い対話に臨みます。万一、未公表の重要事実を受領した場合には、当社社内規則に則 り、厳格に情報管理を行います。 (3) 対話実施後の振返り 対話実施後、当該内容について議論・論点の整理を行い、次回以降の対話において、より効率 的で密度の濃い意見交換ができるよう努めます。また、年間の対話実績に基づく課題点やコーポ レートガバナンスを中心とした社会の動向を踏まえた上で、適切に対話内容を見直す等、常にPD CA(Plan,Do,Check,Action)サイクルを回すことによって、対話活動のレベルアップを図ります。 なお、対話活動への取組状況(概要)については、今後、ホームページ上で定期的にご報告し ていく方向で検討しています。(ただし、投資先企業個別の対話状況については開示することはご ざいません。) 4
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