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プレスリリース
2015 年 3 月 31 日
独立行政法人情報処理推進機構
文字情報基盤の約 6 万種の漢字を、JIS 第 4 水準(JIS X 0213)範囲の約 1 万種の漢字に
置き換えを行う際の参照情報「縮退マップ(検証版)」を公開
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)は、人名等の正確な表記が求められる
行政の実務に必要な約 6 万種の漢字(*1)を、市販コンピュータに通常搭載されている約 1 万種の漢字(*2)
に置き換えて表記する場合に参照するための「縮退マップ(検証版)
」を、2015 年 3 月 31 日に公
開しました。
URL:http://mojikiban.ipa.go.jp/4141.html
IPAでは、内閣官房 IT総合戦略室、経済産業省とともに、人名等の正確な表記が求められる行政の
実務に必要な約 6 万種の漢字を、情報システムで利用可能にするため、文字フォントの整備や文字
コードの国際標準化を行う「文字情報基盤整備事業」を推進しています(*3)。
閣議決定「世界最先端IT国家創造宣言(*4)」では、利便性の高い電子行政サービスの提供を実現する
ために、
「文字の標準化・共通化に関しては、今後整備する情報システムにおいては、国際標準に適
合した文字情報基盤を活用することを原則とする」とされており、また、「政府情報システムの整備
及び管理に関する標準ガイドライン実務手引書(*5)」においても、文字情報基盤の活用に留意するこ
とが記載されています。
しかし、人名等の表記の正確さを必要としない日常業務や生活においても、常に約 6 万種の漢字
を使い分けることは、利便性の上で最適とはいえません。また、使用する文字の範囲を絞り込むこと
により、現状の携帯電話やスマートフォンなど、利用できる情報機器が広がることが期待できます。
そこで、2014 年 4 月に策定された「電子行政分野におけるオープンな利用環境整備に向けたアク
「文字情報基盤の文字(約6万文字)を、市販コンピュータで特別な設定無
ションプラン(*6)」では、
しで活用できるJIS範囲の文字への変換を行う際に参照する縮退マップの提供を実施する」とのプラ
ンが示されました。
これを受け IPA では、約 6 万種の漢字を、JIS X 0213 で規格化された約 1 万種の漢字で置き換え
て表記する際に参照するための「縮退マップ v.0.1(検証版)」を整備し、その利用方法を説明した
「縮退マップ利用ガイド」
(別紙参照)とあわせて、2015 年 3 月 31 日に公開しました。
縮退マップは、約 6 万種の漢字について、JIS X 0213 の範囲内にある漢字との結びつきの有無や
(*1)
IPA が文字情報基盤整備事業で整備し、2011 年に公開した約 6 万種の漢字。
http://mojikiban.ipa.go.jp/
(*2)
日本工業規格 JIS X 0213 で規格化された約 1 万種の漢字。市販コンピュータ等に通常搭載されており、特別な設定
なしで活用できる。
(*3)
2011 年 10 月 26 日発表「行政機関向け文字情報基盤の公開について」
(IPA)
http://www.ipa.go.jp/about/press/20111026_2.html
(*4)
2013 年 6 月 14 日閣議決定、2014 年 6 月 24 日改訂「世界最先端 IT 国家創造宣言」
(内閣官房 IT 総合戦略室)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20140624/siryou1.pdf
(*5)
2015 年 3 月 19 日「政府情報システムの整備及び管理に関する標準ガイドライン実務手引書」
(内閣官房 IT 総合戦略室、総務省行政管理局)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/gyoukan/kanri/infosystem-guide.html
(*6)
2014 年 4 月 25 日「電子行政分野におけるオープンな利用環境整備に向けたアクションプラン」
(各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/cio/dai56/seibi2.pdf
1
関係性を調査し、代替候補となる漢字の対応関係を整理したものです。その対応関係は、①一つの代
替候補が示されるもの、②複数の代替候補が示されるもの、③代替候補が示されないもの、の大きく
3 つに分類されます。そのため、複数の代替候補が示される場合は、目的や用途に応じて適切な代替
候補を選択する必要があります。
(下図参照)
縮退マップ(IPA提供)
変換現場での作業
U+8FBB
MJ025760
…
変換テーブル
U+6681
常用漢字
U+66C9
人名用漢字
…
変換作業
MJ059692
準備作業
• 対応先の確定
• 変換作業時の人の介入有無
等に係るポリシを決め、
変換テーブルを作成
【候補無し】
MJ068029
自動的縮退変換処理
(人の介入が求められる場合もあり得る)
この縮退マップを活用することにより、JIS X 0213 の範囲内のどの漢字で置き換え可能か、代替
候補を容易に見つけることができ、変換に要する作業効率の向上が期待できます。
また、縮退マップには、文字の置き換えの根拠を示す情報も付記されており、適切な置き換えを行
うための参考とすることができます。
なお、IPA では、今回公開した縮退マップ v.0.1(検証版)について、本日より意見募集を行い、
得られた意見を踏まえた改良を行い、2015 年夏ごろに正式版となる縮退マップ v.1.0 を公開する予
定です。
IPA では、文字活用の共通的基盤として文字情報基盤の利便性を高めるため、今後も、文字フォン
ト、国際標準化、文字情報データベースの整備など、文字に関わる各種情報の整備・拡充を継続して
実施します。
■ 「縮退マップ v.0.1(検証版)」の公開と意見募集については、以下のウェブページをご覧く
ださい。
http://mojikiban.ipa.go.jp/4141.html
■ 文字情報基盤整備事業(IPAmj 明朝フォント、MJ 文字情報一覧表など)の関連情報は、以下
のウェブページをご覧ください。
http://mojikiban.ipa.go.jp/
■本件に関するお問い合わせ先
IPA 技術本部 国際標準推進センター 武藤
Tel: 03-5978-7507 Fax: 03-5978-7517 E-mail: [email protected]
■報道関係からのお問い合わせ先
IPA 戦略企画部 広報グループ 横山/一家
Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: [email protected]
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