H26ふれあいトークレポート;pdf

市民と市長の意見交換会
平成26年度
ふれあいトーク・レポート
平成26年度に実施したふれあいトークの概要などを記載しています。
ふれあいトークについて
「ふれあいトーク」は、市民の皆さんと市長が地域の課題や市
政について直接意見交換する事業です。平成22年度から平成
25年度までは、市内21地区(全ての地域自治区と合併特例
区)で毎年実施し、平成26年度は、テーマ別と地域別に分け
て、計16回実施しました。
ふれあいトークの目的
意見交換を通して、課題解決に向けての方向性や具体的な方策について確認することで、
地域と行政との相互理解を一層深めるとともに、連携の充実、市民目線での市政運営を推
進していきます。
ふれあいトークのポイント
1
ポイント
市長が意見交換を進行し、
参加者の意見に回答!
2
ポイント
スクリーンで発言内容を
会場内に表示!
3
ポイント
傍聴者を含めた会場全体
での意見交換も実施!
ポイント2
ポイント1
ポイント3
◆ 実施概要
テーマ別
地域のきずなを深め、市民総力戦で宮崎を元気にしてい
くため、「40万人スクラムプロジェクト」で推進する
「8つのチカラ」(右図参照)をテーマに、参加者を一
般公募で募集するなど、計8回実施しました。
地域別
行政と住民との協働による一体的なまちづくりがより一
層進められるよう、「住民主体のまちづくり」をテーマ
に、地域に密着して活動していただいている自治会長を
対象に、計8回実施しました。
地域力
経済力
滞在力
防災力
40万人
スクラム
プロジェクト
ブランド力
環境力
健康力
人財力
8つのチカラ
◆ 開催日程
テーマ別
No.
地
区
開催日
開催時間
開催場所
1
高岡地区
7月15日(火)
19:00~20:30
高岡地区農村環境改善センター
2
中央地区A
7月24日(木)
19:00~20:30
市保健所
3
佐土原地区
9月25日(木)
19:00~20:30
佐土原保健センター
4
北部地区
10月21日(火)
19:00~20:30
市保健所
5
清武地区
11月20日(木)
19:00~20:30
清武町文化会館
6
南部地区
2月5日(木)
19:00~20:30
市民プラザ
7
田野地区
2月12日(木)
19:00~20:30
田野文化会館
8
中央地区B
2月20日(金)
19:00~20:30
市民文化ホール
No.
テーマ
開催日
開催時間
1
人財力
7月3日(木)
19:00~20:30
市保健所
2
環境力
8月7日(木)
19:00~20:30
市民文化ホール
3
健康力
10月1日(水)
19:00~20:30
市保健所
4
ブランド力
10月14日(水)
19:00~20:30
市保健所
5
防災力
10月30日(木)
19:00~20:30
市民文化ホール
6
滞在力
11月18日(火)
19:00~20:30
市保健所
7
地域力
12月18日(木)
19:00~20:30
市民プラザ
8
経済力
1月20日(火)
19:00~20:30
市民プラザ
地域別
開催場所
「ふれあいトーク」は、平成26年度で
編 集 5年目を迎え、実施回数も延べ100回
後 記 となりました。いただいたご意見を参考
にさせていただきながら、防災対策や地
域活性化策を推進してきたところです。
市政・地域の課題解決には、行政だけでなく、市
民・事業者・NPOなどと連携・分担し、市民総力
戦で取り組んでいく必要があります。ふれあいトー
クは、市民の皆様の意見を直接聞くことができる貴
重な機会ですので、今後も課題解決への一助となる
よう、効果的な手法を検討しながら、実施していき
たいと考えています。
【平成26年度実績】 トーク参加者206人 傍聴者608人
〈お問い合わせ〉
宮崎市 秘書課 広報広聴室
TEL 21―1737
FAX 21―1909
E-mail [email protected]
地域別
◆ 参加者の主な意見
自治会
自治会が直面している共通した課題として、「自治会加入率低下」「自治会員の
高齢化」「自治会役員の後継者不足」との意見が多かったものの、課題解決に向
けた具体的な提言や取り組み事例の報告もあり、市と自治会が協働することの重
要性について、多くの発言がありました。
自治会加入促進対策
・市民課窓口等での加入案内
・公共施設に加入促進の看板等設置
・自治会加入促進条例の制定
・不動産業者との協定書締結
・マンション居住者、家主への啓発強化
・市職員への加入促進
・学校、保護者への自治会活動の広報
・市広報紙などで加入促進に向けての広報
・長期的、継続的な勧誘で加入率向上
・活動を活性化し、自治会の魅力を向上
・地域別に加入率低下の原因を分析し、効果的な対応策検討
自治会活動の促進
・小規模自治会に対する活動支援
・リーダーや人材育成の促進
・事務の簡素化による自治会長の負担軽減
・イベントを通じて世代間交流の促進
・公民館や駐車場を整備し、活動拠点の確保
・活動を広く広報し、参加者を増やす
自治会活動補助金
・アパート・マンションなどは、世帯名簿がなくても補助金の対象としてほしい。
・電気料金の値上げで防犯灯維持費が増加しているので、補助率をアップできないか。
・世帯数だけでなく、地域性も考慮した補助金の算定をしてほしい。
・補助金が減額になると活動に支障をきたすので、今後も支援を継続してもらいたい。
・補助金と自治会費で活動しているが、加入率低下による予算不足を懸念している。
自治会加入率の推移
単位:世帯
加入率
200,000
59.9%
58.8%
58.1%
56.9%
60%
宮崎市内の世帯数は増加してい
ますが、自治会加入世帯は減少し
150,000
ています。そのため、加入率は年々
世帯数
減少しており、10年前に比べると
10%程度低下しています。
171,252
176,438
55%
加入世帯
く異なっており、高い地域は約90%
ます。
174,930
100,000
なお、地域で自治会加入率は大き
、低い地域では約30%となってい
173,306
50,000
102,502
23年度
101,850
24年度
101,634
25年度
100,383
26年度
50%
地域別
◆ 参加者の主な意見
その他
自治会に関する意見の他には、21の地域自治区・合併特例区に設置されている
「地域協議会のあり方」、安全・安心な生活環境を確保するための「環境(ごみ)
対策」「空き家・空き地対策」に関する意見が多くありました。
地域協議会・地域まちづくり推進委員会のあり方
・地域住民に組織、役割、活動が知られていないので、一層の周知、広報が必要である。
・地域の企画提案の内容によって、地域コミュニティ活動交付金を上乗せする。
・地域魅力発信プランの活用方法が、地域住民に理解、周知されていない。
・地域コーディネーターの役割や機能をもっと強化してほしい。
・地域まちづくり推進委員会の活動は、地域の課題解決のための手段であり、イベント
や予算消化にならないよう注意する必要がある。
・交付金や補助金が適切に活用されているか、客観的な評価や確認が重要である。
環境(ごみ)対策
・ごみステーション化の推進、補助金の拡充
・集合住宅へのごみ集積所設置指導
・自治会未加入者へのごみ分別指導の強化
・分別大使への支援の強化
・不法投棄防止に監視カメラの設置
・山などへの不法投棄監視の強化
・資源物持ち去り防止対策の強化
・資源物回収報奨金の充実、継続
空き家・空き地対策
・条例制定による対策の強化、推進
・管理不十分な空き家や空き地の把握
・空き家を活用した地域拠点づくり
・空き家を把握し、若者への物件紹介
・企業誘致などでの人口流入を促進
・災害時を想定した対策の推進
市長コメント(要旨)
【自治会】
・条例を制定することで、住民一人一人がまちづくりに参画
する意識を高め、自治会が活性化するようにしていく。
・自治会全体で役割分担し、役員の負担軽減を図ってほしい。
・マンションやアパートごとでの自治会結成を促すことで、
地域活動への参加を推進し、地域活性化につなげていく。
【その他】
・地域自治区ごとに「地域魅力発信プラン」を策定した。地域の特色を生かしながら、
プランの目標が達成できるよう、市としても支援していく。
・防犯、防災、環境(ごみ)は、市民生活にかかわる重要な問題。地域と行政が一体と
なって、連携強化しながら解決に向けて取り組んでいく。
・空き家条例制定によって、所有者の責務を明確化するとともに、活用策の検討など
も含めて、総合的な対策を進めていく。
◆ 参加者の主な意見
人財力の向上
テーマ別
~ みやざきっ子の育成について ~
・拠点施設整備によって、相談窓口の一元化や組織体制の充実など、男女共同参画社会づく
りの推進を図ってほしい。
・女性の社会参加には、意識改革が必要。子育てが女性の仕事と決め付けないことで、子育
てと仕事の両立である「ワーク・ライフ・バランス」を実現することができる。
・男性の育児休暇取得率が低いので、育児休暇を取りやすい環境整備が必要である。
・行政ではなく、地域が主体となって子育て支援を充実させることが重要である。
・中高校生の頃から学校などで、将来、親になるための教育をすることで、親になることに
への意識(責任感)が生まれ、虐待防止も期待できるのではないか。
市長コメント(要旨)
・男女共同参画推進拠点施設は、愛称を募集す
るなど、市民が利用しやすく、馴染みやすい
施設にすることで、組織や機能の強化を図っ
ていく。
・子どもを中心としたまちづくりを考えること
で、将来の宮崎を担う人材を育てていく。
環境力の向上
~ エコタウンの実現を目指して ~
・自然エネルギーは災害に強い。太陽光・風力・水力などの発電の推進を図ってほしい。
・地球温暖化防止は、県・市で連携した取り組みや仕組みづくりが必要である。
・太陽光発電には設置届出義務がなく、自治体で安全性などの設置状況の把握ができない。
・環境美化活動が顕著な自治会に市長表彰するなど、積極的な啓発をしてはどうか。
・行政、環境団体、住民をつなげる「環境コーディネーター」の役割が必要である。
・子どもの頃から自然での遊びを通じて、環境保護への意識付けをしていく。
・宮崎市は花は多いが、植え方と見せ方の工夫が必要と感じる。コスモスの花をシンボル
とした「コスモスロードプロジェクト」など、花に関心のある人とない人をマッチング
させる取り組みも必要である。
市長コメント(要旨)
・地球温暖化防止を推進するため、市民への啓
発や防犯灯LED化などによって、省エネル
ギーや二酸化炭素削減に取り組んでいく。
・花は「癒しの源」。宮崎の強みである「花」
をPRするため、地域での花づくりの担い手
を増やしていきたい。
テーマ別
◆ 参加者の主な意見
健康力の向上
~ 健康に暮らせるまちづくりについて ~
・市民への啓発のため、地域や団体で健康に関する様々なイベントや講座を実施している。
市からの支援の継続と充実をお願いしたい。
・市民によって健康に対する意識の差が大きい。意識向上への啓発を強化する必要がある。
・市内の総合型地域スポーツクラブは、活動拠点となるべきクラブハウスをほとんど所有し
ていない。国の予算を活用した補助制度などを検討してほしい。
・地域包括支援システムによって、住み慣れたまちで安心安全な生活をするためには、地
域包括支援センターや自治会などの関係団体が連携しなければならない。市のリーダー
シップによって、宮崎らしいシステムづくりをお願いしたい。
市長コメント(要旨)
・市民の健康づくりのため、市民一人一人の健
康意識の向上と地域・関係団体の連携に取り
組んでいきたい。
・子どものスポーツ環境には様々な課題がある
が、学校、地域、関係団体と協議しながら、
課題解決に取り組んでいく。
ブランド力の向上
~ みやざきブランドの定着について~
・宮崎はブランドアピールが不足している。宮崎牛にしても知名度はまだまだ低い。
・業界団体同士を連携させるため、行政にはコーディネーター役をお願いしたい。
・安くて量を確保することを重視し、「主張しない」ブランドを目指している。
・コストはかかるが、こだわりを重視し、安全安心な農作物を生産していきたい。
・ブランド化の手法は一つではない。消費者に知られ、食べてもらうことが重要である。
・宮崎は単一作物の農家が多い。6次産業化には莫大な設備投資がかかるため、促進するに
は、規制緩和なども同時に進めていく必要がある。
・知名度を上げるには、従来のような消費者ニーズから模索していくのではなく、商品への
アイデアやストーリーなど、付加価値をつけて売れる仕掛けをする必要がある。
市長コメント(要旨)
・みやざきとして統一したブランドイメージを
つくり、都市部での知名度を高めながら、地
元素材のこだわりをPRしていく。
・「みやPEC推進機構」を活用して、関係団
体と一体となって、農商工連携や6次産業化
の取り組みを支援していく。
◆ 参加者の主な意見
防災力の向上
テーマ別
~ 防災に強いまちづくり ~
・自主防災隊は組織されているが、活動が少なく形骸化している。市には資機材の補助だ
けでなく、活動を活性化させるためのてこ入れもお願いしたい。
・消防団員の高齢化が進んでおり、組織化も難しくなっている。災害に対する救助方法、
支援方法は、消防局・消防団だけでなく、市全体で考えていくことが重要である。
・地域防災力の向上のため、地域主体で「地区防災計画」作成を推進する必要がある。
・災害時はボランティアの役割が重要。市、SVC(災害時救援ボランティアコーディネ
ーター)、市民活動センター、市社会福祉協議会などが連携できる体制を整備する。
・避難場所の確認や非常食の備蓄など、家庭内での防災意識を一層高める必要がある。
市長コメント(要旨)
・地域防災力を向上させるため、自主防災隊の
組織率を高めるとともに、出前講座なども利
用し、活動の促進も促していく。
・学校でも防災主任を配置するなど、防災教育
を進めている。学校・家庭・地域で防災意識
を浸透させていきたい。
滞在力の向上
~ 魅力ある観光都市を目指して ~
・観光客が滞在時間の延長や宿泊するためには、魅力あるコンテンツを継続して実施しなけ
ればならない。早朝、夜間もイベントを実施することで、宿泊につながるのではないか。
・「観光」ではなく、五感で感じてもらう「感幸」を進めていく。行政も民間同様のスピー
ド感、熱意が必要であり、市民と一緒に活動していくことが重要である。
・宮崎には神話にまつわる素晴らしい景観が多くある。それを生かすためには、ガイドボ
ンティアの育成や拠点施設、専門家の充実・整備が必要である。
・スポーツ関係の大会は週末に多く開催されるが、日帰り客も多い。敗戦チームでフレンド
リーマッチを開催するなど、連泊につながる仕掛けをしていくことはできないか。
・外国人の観光客も多いが、多言語での看板やパンフレットはまだまだ少ないと感じる。
市長コメント(要旨)
・滞在力の向上につながる「花」や「食」など
の多くの素材があるので、県外に向けて効果
的なPRを行なっていく。
・四季折々の花が楽しめるまちであることをP
Rするため、今後も、市民と連携・協力しな
がら、「花のまちづくり」を進めていく。
◆ 参加者の主な意見
地域力の向上
テーマ別
~ 特色を生かした地域づくり ~
・住民主体のまちづくりには、近所同士のコミュニケーションが基本となる。
・地域にもそれぞれ特色があり、地域課題を解決するための画一的な方法はない。
・40万人スクラムプロジェクトを成功させるには、まちづくりに関心のない市民も取り込
む必要がある。地域住民に啓発・周知し、まちづくりの機運を高めていく。
・地域のために地域を盛り上げたい人はいるが、具体的にどのように活動していいか分から
ない人も多くいる。地域で受け皿をつくり、担い手を増やしていくことが重要である。
・若い世代は、仕事や子育てに忙しくて時間がない。地域活動に参加することで、自分の時
間が奪われことを危惧しており、参加を躊躇している人が多い。
市長コメント(要旨)
・各地域自治区で地域魅力発信プランを策定し
た。具体的な対策を講じながら、地域の魅力
をPRしていきたい。
・地域活性化には人づくり・絆づくりが必要で
ある。まちづくりしたい人材を掘り起こし、
地域での仲間づくりを進めていきたい。
経済力の向上
~ 雇用の促進について ~
・宮崎は非正規雇用の割合が高く、大学卒業生の2割は非正規職員となっている。また、転
職者の割合も高くなっており、若年者の3年以内の離職率が約5割と高い状況である。
・県内の大学生は地元志向が強いものの、希望する求人が少ないため県外に就職している。
・地方の学生は都市部の学生に比べ、「情報」や「意識」が不足している。大学、企業など
で教育・訓練の機会を設けることで、人材育成も進めていく必要がある。
・優良企業には優秀な人材が集る。宮崎でも企業内で職員同士が切磋琢磨していきながら、
企業や学生の意識の底上げをしていかなければならない。
・ワークライフバランスを重視し、働く人のサポートができる支援策の充実が必要である。
・雇用のミスマッチなどを解消するには、データに基づいた分析・戦略が重要である。
市長コメント(要旨)
・宮崎市40万人の人口減少に歯止めをかける
ため、企業誘致や雇用創出によって、若者が
地元で就職できるまちづくりをしていく。
・雇用促進には子育てしやすい環境づくりも重
要である。国・県と連携しながら、子育て支
援の充実を図っていきたい。