座談会 在宅歯科診療の実際~現場で抱える問題点;pdf

(昭和35年10月24日事三脚拷可) 日 歯 広 報 2009年(平成21年) 3月25日 第1468号(毎月3固5の日発行) 【4]
∼現場で抱える問題点と解決策を探∼
だいた。文中敬称略。 【4-8面】
日本歯科医師会副会長
箱崎 守男氏
長崎県歯科医師会専務理事
居宅介謙支援事業所介護支援専門員 特別養護老人ホーム君珠苑
角町 正勝氏
耽:A.5,見ることを望んでい 耶柵以上の高齢者が目宅で かJい。これは、8・1%の 死・JB1 ・3%にしか過ぎ 平仙川年には、在宅死は全 へ=〃化宅死を超えて以来、 れ、似和5 1年に病院死の割 死目減少傾向になってお
円空Jは昭和27年以降在宅
なのでしょうか。
⑳人口動態統計上'
志岐 美津子氏
-なぜ在宅診療が必要
長崎市医師会理事
宅歯科診療を行うに当たってのヒントなどを語っていた 科歯 連携のあり方、現場での問題点、歯科開業医が在 崎県歯専務理事が出席の下、在宅歯科診療の必要性や医 珠苑居宅介護支援事業所介護支援専門員、角町正勝・長 長崎市医師会理事、志岐美津子・特別養護老人ホーム恵 機構の機構長である箱崎守苧臼歯副会長の他、白髭苧 宅歯科診療の調査・研究を行ってきた日本歯科総合研究 していただくべ 、座談会を企画した。座政会では、在
(ケアマネジャー)を交えて、現場での問題点などを示
在宅医療を進めている歯科医師、医師、介護支援専門員 で抱える問題点と解決策を探る∼」をテーマに、実際に ている昨今、臼歯広報では「在宅歯科診療の実際∼現場
高齢社会を迎え、在宅歯科診療の重要性が高まってき
自髭 豊氏
n.W 畔(しらひげ・ゆたか)
似棚63句三に出方i医科大学鑑学部鮎学
科を卒業後、長崎大学第一内科へ入局。
平成2年に国立がんセンター中央病院
内科へ勤務し、米国留学、長崎大学第
一内科を経て平成7年に長崎市で白髭
で自宅療養したいと回答し 6割以上の方は何らかの形 状態の患者となった場合、 と、自分が痛みを伴う末期 糞等検討会報告書」による の「終末期医療に関する翻
また、平成16年の厚労貧
る状況です。 は極端に病院死に偏ってい 諸外国と比較しても、日本 ています。 もかけ離れ ることから
内科医院を開業。全国で最も先進的な
取り槻みの一つである在宅医療の連携
システム「長崎在宅ドクターネット」
が平成14年に括成された当初から、事
務局長として中心的な役割を担ってい
る。平成16年より長崎市医師会介輩保
険・医療情報担当理事。
自髭豊氏
当然在宅歯科診療の重要性は増してくる
高齢者が病院から退院さ
態を肌で感じています。 在宅に帰さざるを得ない実 ここ2、3年、重度の万を や療養病床群の廃止に伴い いますが'医療制度の改正 らケアマネジャーに就いて 険制度が開始された当初か
はないかと認識してい蔓り の重要性が増してくるので に伴い'当然在宅歯科診療 低下した認知症患者の増加 高齢者の増加や屯噂機能が また、校合支持が不十分な とは明らかにされており、 肺炎予防に効果的であるこ
◎平成1 2年に介護保
《5面に続く》
近年、口腔ケアが誤噸性
ます。 要不可欠ではないかと考え 医療を展開していくのは必 で患者の希望を支えて在宅 うことを考えれば、多職種 者、家族の希望'意思とい と患っています。そして患 況であるの法を得LJない と'在宅医療が不可欠な状 ることなどの状況を考える 船遊病床群が廃止されてい 推進されていること、介護 端的本法で在宅緩和ケアが が榊難であること、がん対 ことや、病院での長期入院 宅死の内型が増加している るcyJ・rに、在宅医療'在 療の収州がされてきてい 診折や介雌報酬で在宅医
日本の朴会情勢上、保険
かびたが∴しいます。 望に沿っていない実情が浮 死亡場所が心督家族の希 7・0%に過ぎず、実際の がん患者の在宅死は僅か ています。しかし、実際の
[5】 2009年(平成21年) 3月25日 第1468号(旬月3回5の日発行) 臼 歯 広 報 昭和35年10月24El弗三脚槻可)
対応していた患者とは全く は、実際に我々が診療室で とです。そこで見たもの 職種の方から教えられたこ 平成元年に署の状況を他 付かなかった。きっかけは 科診療の必要性に当初は気
師は貴重な存在です。 宜彦寂をしていただける医 んでいる方が多いので、在 ければならないところに住 近くの階段を昇り降りしな で行くのに50段、10 段 面地が多いために、車道ま
と患います。 診蕨の重要性は増していく 重であり、今後'在宅歯科 れは医師と同様、本当に貴 行っていただいている。そ 整に'どのような場所にも ない」方に対する義歯の調 のを亭スない」「訴えられ
歯科医師についても、「も
また、長崎市は階段や斜
ます。 にかなりの労力を要してい らず'通院さえも心身とも 中心の生活ができるとは限 介護」です。しかも、介護 の介触著も高齢者で「老 儀なくされている中で、そ せられ、在宅での生活を余 《4面から続き》
⑳私達は在宅訪問歯
が進んでい
高齢社会
た。
になりまし く患うよう らないと強 なければな 与していか 横棲的に関 なおのこと 知らされ、 いう事実を に起こると 態等が塀回 して骨折し、再入院する等 校合支持が悪いために転倒 ことや'誤嚇性肺炎の問題、 退により低栄養状態に陥る 理している中で、食欲の減
その後、様々な情報を整
態でした。 ました。当初はそういう状 いのではないのか」と感じ 入していかなければならな のではないのが。そしに介 き忘れてきた対象者がいる 臨床の中に取り残した、置 態を見せられ、「今までの 力で来院できないという共 ることができず、また、自
した。
しかも、患者は何も訴え
腔内は本当に悲惨な状況で 違い、身体状況に加えて口
箱崎守男副会長
歯科の介入で健康長寿への寄与明らか
医療の推進」を掲げ、その テーマとして、「在宅歯科 構赤手ち上げ、その皐初の 歯内に日本歯科総合研究機
いきたいと考えていました。 況下で、何とか推し進めて 会からも要帝されている状 の歯科医漬、歯科保健が社 齢者に対する在宅や施設で ました。臼歯としても、高 正等で諸々の課題が出てき が、高齢化の進展や制度改 で、下地は多少ありました 代にスタートしましたの
そうした中で1昨年、臼
訪問歯科珍寮は昭和60年
きるようになりました。 管理にも、計画上で関与で 他、歯科医師が経口維持・
います。 ける可能性もあると思って 「片手落ち」だと指摘を受 が'言葉は悪いのですが' ければ歯科医療そのもの う。そこに目を向けていな た環境が増えてくるだろ く申、今まで以上にそうし
算定されやすい形になった いても口腔機能向上抑算が 2 1年度の介護報酬改定にお 機能という意味では'平成 きています。さらに、口腔 診療への重要性は高まって 位置付けており、在宅歯科 活の基本を支えるもの」と 下機能等を通じ、国民の生 省も歯科医療を「摂食・峨 シフトしていく中で'厚労 院完結型から地域完結型に 能になりました。また、病 ファレンス等への参画が可 職種との連携やケアカン 歯科診療所が設けられ、多 療報酬改定で在宅療養支捜
◎平成2。年度歯科診
た。在宅療養を希望する入 ネット」を立ち上げまし して「長崎在宅ドクター 携、診 連携を行う阻織と
でしょうかo の連携が行われているの な在宅歯科診療、歯科と
」・ ⊥宍際には、どのよう
あると認識しています。 療を推進する必要が十分に の方々に対する在宅歯科診 としても、高齢者や障苔者 ある。そつした中で、臼歯 り、しかも社会的な要論も とが明らかにされつ あ 入が健康長寿に寄与するこ
いずれにせよ、歯科の介
ついては、現在分析中です。 も出ています。その要因に 命予後が良いというデータ 科医がいる人ほど、最も生
章近では、かかりつけ歯
いる研究結果もあります。 につながることを示唆して あることが健康長寿への道 かりと阻噂できる環境下に ことができる。つまり、しっ 様に良好な健康状態を保つ がしっかりしていると、同 ていたとしても義歯詞立等 仮に不幸にして歯券毒矢し ど健康状態は良好であり、
もいくつな甲きています。 与できることを示すデータ て、健康の維持・増進に寄 ある程度回復し、結果とし 関与することで健康状態が よる口臭軽減など、歯科が 態からの回復'口腔清掃に 機能の改善による低栄養状
また、8020達成者ほ
誤嚇性肺炎の予防や口腔
対応に取り患んできまLkJ.
◎平成1 5年に病診連
をカバーし合う利点もあ 主治医で異なる専門分野 はもとより、主治医、副 件である24時間対応の実現
在宅寮責支援診凍所の要
バーに周知します。 をメーリングリストでメン
ステムでtLy崎市のほぼ全 在宅医を斡旋するというシ となって純院側と患者側に ない場A=に、事務居が森口 院患者の⊥船医が見つから
て疾患、居住地等の情報 医師から個人情報を考慮し 後、コーディネーター役の 報が伝達されます。その 頼があれば、耶務揃から情 院などから在宅旺斡旋の依 ディネーターを配配し、病 市内を5地区に分けてコー 応する点です。貝体的には 医を設け、粒数の医師が対 式で主治供に加えて副主治 最大の特徴は'手挙げ方 域を網締しています。
志岐美津子(しき・みつこ)
耶和56年に大阪肘、■j公卿l'm '.
LIj.PFl!t;・''.iセりu大阪ll.雅人′1-''1) (1
腰料卒業後、大阪肘;(.ihT院にyTJJ
顔(循環器科、外科、内科、 fr
鼻科、婦人科)。平成7年から
解和会病院訪問看護ステーショ
していただいています。 し、病診連携の橋渡し役を 例の紹介や専門的な助吾を 参加し、在宅へ移行する症 らに'市内の病院の医師も て往診も行っています。さ な助言に加え'必要に応じ 医」として参加し、医学的 高い診療科の医師も「協力 科、脳外科などの専門性の 科、眼科、精神科、形成外
度の小人数のグループ制 所同士の連携として3人程 6地域で きており、診療 ネットとほぼ同様の狙織が
全国的には'ドクター
できるようにしています。 い、スムーズに在宅に移行 合同でカンファレンスを行 スタッフが 宅、病院の きるだけ在 院前にはで ります。退
ドクターネットには皮膚
ン、平成12年から特別養護老人
ホーム恵珠苑に勤務している。
現在は恵珠宛居宅介獲支援事業
所管理者、長崎市介護支援専門
員連絡協議会南部ブロック研修
委員などを務めるo
志岐美津子氏
口腔ケアに感激。以宇宙人が人間に票つだ'
このケースでは人間が人
一つ目は要介護5の83歳の して2事例紹介しますが、
るまで回復しました。 になり、車椅子散歩もでき き、食事も食べられるよう 果'徐々に胃頻が外れてい や端座位の訓練をした結 から経口摂取に向けた訓練 リを実施し、さらに'胃連 経症でしたが、口腔リハビ は摂食障害があり、不安神 ないような方です。この方 状態にあり、寝返りができ 女性で、ほとんど寝たきり
歯科との異体的な連携と
います。 る事例も積み上がってきて ですが'口腔ケアを実施す するだけでなく、少しずつ して妨間歯科診寮をお願い 連携し、「協力歯科医」と 長崎市歯の口腔リハ部会と 上がった半年後ぐらいから は'ドクターネットが立ち
る髪廃っています。 近くの歯科医師にお願いす スによる申込書を遭じて、 合、長崎市歯にあるファク 者家族から相敦があった場
◎長崎市では、利用
《6面に続く》
特に歯科との連携として
ます。 有機的な連携を展開してい 種にも参画していただき' そして歯科医師などの多職 管理栄養士、訪問看護師、 ケアマネジャー、ヘルパー、 ンバー外ではありますが'
ています。 な医煮連携の試みがなされ ループ制を組むなど、様々 や、1 0人弱で地区全体のグ
ドクターネットでは、メ
掘和35年1 0月24日窮三毎迩摩鞠認可)
臼 歯 広 報 2009年(平成21年) 3月25日 芸削468号(毎月3回5のE)発行) [6】
好物の菓子も食べられるま ができるようになり、また' ケアを行ったことで、会話 で継続して歯科診療や口腔 た。しかし、退院後も在宅 退院を余儀なくされまし が'在院日数の類縮により、 科診療を受けていました 性です。入院中から訪問歯 であった要介諜4の87歳女 もま ならず、ミキサー食
もう一つの事例は、発語
ントだと思いました。 の評価は極めて重要なポイ メントする上での口腔機能 かりましたし、ケアマネジ は生きること」の意味も分 論としては、「食べること 感激を受けました。私の結 人が人間に戻ったぐらいの 間に戻ったのですが、宇宙 《5面から続き》
角町正勝(つのまち・まきかつ)
昭和46年に九州歯科大学卒業後、新潟大
学歯学部文部教官を経て昭和5 1年に角町歯
科医院開業。平成3年に長崎県歯公衆衛生
担当理事就任後、長崎県保健・医療対策協
トから理学的検査、QOL、 ニング。基本チェックリス の把握・口腔機能スクリー
次に、利用開始・終了時
もあります。 ています。最後に評価項目 生士にREI,ス介護者が参加し としても歯科医師、歯科衛 く実施されており、担当者 どこで、どのようにと細か ア実施方法としては、いつ、 本人の目標、ケア項目、ケ ケア目標に対する問題点、
過報告にも驚きました。 る際の歯科衛生士からの経
まず、口腔ケアフラン表。
在宅歯科診療を行ってい
く事例です。 ましたが、本当にこれも驚 族の方からも非常に喜ばれ ました。家 でに回復し
議会委員(企画鋼を部会)等の任に就き、現
在、長崎県在宅医療検討委員会委員、長崎
県地域リハビリテーション協議会委員、日
本リハビリテーション病院施設協会口腔リ
ハビリテーション推進委員会委員、長崎口
のリハビリテーション研究会事務局長等を
務める。平成18年より長崎県歯専務理事。
角町正勝氏
デンタルネット立ち上げ医療連携を虚聞
下の評価をしながら病院か でいます。Iつは、摂食礁 きなモデル事業に取り組ん 補助事業として、二つの大 いる老人保健の健康増進の
その他にも、現在進めて
います。 報共有や人的交流を図って 緒に研究会を実施して'情 ち上げ、多職種の万々と一 ビリテーション研究会を立 けて1昨年には、口のリハ
こうした一連の流れを受
に努めてきました。 係職種の機能分担の明確化 ア研究会等を立ち上げ、関 ション協議会や長崎在宅ケ 崎摂食・喋下リハビリテー 図ってきました。また、長 医科歯科診 連携の強化を ステムを構築、機能分担と 会在宅ケアネットワークシ 事業を開始し'長崎市三師 等歯科治療連携推進モデル 度からの3カ年は要介護者 ケア支授事業を、平成1 2年 長崎市脳卒甲患者等の口腔 噂事業を、平成9年度には 長崎市在宅訪問口腔衛生指
その後、平成5年度には
たと思います。 みとしては全国で最初だっ が、恐らく阻織的な取り観 科保健事業が始まりました たきり者及び在宅障害者歯 市歯が巾心になって在宅寝 市の補助事業として、長崎
ました。 するような情報をいただき すが、私達の方がびっくり 価表やモニタリングをしま
ケアマネジメントでも評
に評価されていました。 食事'衛生等が事前・事後
⑳平成2年度に長崎
を図っています。 援、連携できる体制の構築 ターネットをしっかり支 性化に向け、医科のドク での在宅訪問歯科診療の活 げました。こ では、地域 デンタルネット」を立ち上 県下全壊を網羅した「長崎 成講習会の実施を受けて、 の健康力推進歯科医師等養
そうした中で今年度、歯
の形ができてきています。 病院から在宅における連携 ていく体制を作っており、 時カンファレンスに関わっ 様々な支援をしながら退院 科医師が参加し、治寮や 院にオープンシステムで歯
さらに、回復期の専門病
す。
ということを実施していま 供し、それを保険請求する をチェックしながら情報提 し'具体的に患者の口腔内 レンスに歯科医師が参加 ですが、退院時カンファ
◎在宅歯科診療を進
題等について意見交換を行 診療を進めていく上での課 1昨年に開催し、在宅歯科 科連携ワークショップ」を 宅医療推進のための医科歯 リ・ケア学会と合同で「在 ましては、日本プライマ
また、医科との連携とし
くことを進めています。 テーションを位置付けてい ケア・摂食機能リハビリ
また、すでに実践済み
リティカルパスの中に口腔 続、さらには、地域連携ク な口腔ケアの実施及び継 供、維持網における専門的 駒に向けての食の情報提 践・普及、回復駒から維持 レンスへの歯科の参画の実 口腔ケアや退院時カンファ 復期病棟における専門的な が連携する取り組みで、回 と医科診凍所、歯科診療所 す。きっ1つは、中小病院 携につなげるという事業で ら在宅の病診連携、診 連
ています。 非常に大きな成果だと捉え ができたという意味でも、 スタートラインに立つこと いることが重要ですので、 岡に歯科が位置付けられて めていくためには'医療計 めて、医摂連携を門衛に進 ました。在宅歯科診療も含 計画の中に歯科が明記され より、ほとんどの県で医寮 として示しました。これに 長崎県の事例を全国に見本 を切っていたこともあり、 その際には、長崎県が先鞭 れるよう呼びかけました。 みの中に歯科が位置付けら とりわけ4疾患への取り狙 画における4疾患5事業、 はまず、都道府県の医療計
ない。しか 中は分から 医師は口の けれども、 かっている ている。分 とは分かっ 題があるこ 中に何か問 中で、口の 行っている 宅医磨を できる。在 はよく理解 れないのが、「歯科の実情 を図ってきました。忘れら し、医科歯科適例の只体化 取り組み」について渦供 歯科医療における臼歯の の介護保険垂貝会で「在宅
同じく7昨年には、日医
このことを踏まえて臼歯
います。 築していくことだと思って 行うことができる環境を構 は、現場の先生方が円滑に めていく上での臼歯の役割
思っています。 になったのではないかと さらに1歩進められる環境 題等が指摘されたことで、 とですoしかし、現在は課 るのですか」と言われたこ 科医師は訪問診療をしてい が、1番駕いたのは、「歯 どの裸題が指摘されました 報発膚が不足している」な して、「靖彦が少ない」「情 では、歯科医師側の課題と いました。ワークショップ
自髭豊氏
宣伝が足りない。システム確立と周知を
周知が最も重要ではないで
にありがたいことですが、
宗介システムの確立と
《7両に続く》
トが立ち上がったのは非常 出しにくい。デンタルネッ 感じてもその第l歩を梢み ています。しかし、必要と 沢山いることは十分理解し めて口腔ケアが必要な方が すので、寝たきりの万を含
私も在宅で多く診ていま
かっていません。 積極的に行っているかも分 療養支捜歯科診療所として してやどこの診療所が在宅 が現状だと思いますし、ま たことも知られていないの 支援歯科診療所が新設され 宣伝が足りない。在宅療養
でしょうか。 間頭として挙げられるの る上でどのようなことが 際に在宅歯科診療を進め だということですが、実 携は今まで以上に不可欠
⑳まだまだ医科への
ないかと思っています。 く。これがやはり重要では しながら全国に発信してい どの事例をできるだけ紹介
-由科と多職種との連
トップランナーの長崎県な 駄目です。突破口として、 が足鞘みしていたのでは 医師が多くいる中で、臼歯 ていませんが、理解空不す
この課題はまだ解決でき
きり言われたことです。 を日歯で作るべき」と、はっ 組みもできていない。それ かが分からないし、その仕 うにして連絡したら良いの し、どの歯科医師にどのよ
[7〕 2009年(平成21年) 3月25日 第1468号(旬月3回5の日舞行) El 歯 広 報 (剛】3昨10月24E捕三脚
非常に残念です。 サー負で終わらせており、 の希望を聞く間もなくミキ ですよ」と聞いたら'本人 ミキサー食ですよ二義歯 い。スタッフも「この人は スでも全然機能していな もかかわらず、デイサービ んでいる高齢者が多いのに れましたが、歯の問題で悩 口腔ケア機能遮昇が設けら
ン上位置付けられている 立場から言うと、ケアプラ
きたい。 の低い窓口を設けていただ 遠慮してし亭つので、敷居 は忙しいだろうと、いつも しょうか。実際、歯科医師 ムを構築するのはどうで が歯科医師につなぐシステ 設け、そこから歯科衛生士 ローチできるような窓口を とで歯科衛生士に直接アプ
要だと患います。 で、窓口の有無と周知が必 ケアマネジャーも多いの の必要性を分かっていない になります。訪問歯科診療
それから'平成1 8年度に
また'ケアマネジャーの
しょうか。
《6両から続き》
もう-点'口腔ケアのこ
◎やはり窓口の問題
ネジャー等から歯科に係る 治医や訪問看護師'ケアマ す。在宅に移行する際に主 く少なくなってしまいま 題まで主張することは著し すると、患者白身が口の問
そうした中で在宅に移行
されています。 患者の身体状況から切り離 ないために、歯科の情報は の場合、病院の中に歯科が きた方々です。しかも多く 病院の生活を経て退院して る寝たきり患者は基本的に る連携不定です。在宅で診
を願っています。 ズにできる環境になること ら、スムー 要ですか は極めて重 担当者会議 す。しかし' 気を遭いま のは非常に 出席を促す 歯科医師に されている すが、診療 行っていま 当者会議を サービス担
も、問題が2蒙ります。
まず-点目は、情報に係
⑳ご指摘の点の他に
箱崎守男副会長
茸の向上と診療報酬・制度面の改善盛事
は、全身管理を伴う診療を てきます。在宅や施設で は異なる対応が必要になっ 療や指導には歯科診衷所と 医療であるので、実際の治 科診療は生活の場での歯科 が不足しています。在宅歯 すが'臨床研修や大学教育 研修会等が開催されていま は、都道府県歯の多くでは ん。在宅歯科診療に対して 科医師の研修も欠かせませ
他方、現場で対応する歯
要だと患います。 と時間を短縮することが肝 困難なケースが多い。もっ で、長時間の体幹の維持が の多くは有病者であるの や施設で診療を受ける患者 が、ナンセンスです。在宅 は20分以上とされています 分以上、訪問衛生指導2で
不可欠です。 みをより充実させる上でも 題の解決は医療連携の仕組
今歯科訪問診療2では3
ていません。 の仕阻みが、まだ改善され ても、継続しつらい制度上 の希望に応じて診療を行っ まだ残されています。患者 ない制度上の仕阻みがまだ など、現場の実態にそぐわ 診療時間に設定されている に負担を与見るような長い る制度ヒの問題です。患者
ます。 にできていないことを感じ 我々はその点の連携が上手 置かれている環境の中で、 ば、もっと琴っ。患者が 聞き出すような状況があれ
情報を含めて、十分情撃
もう1つは訪問診療に係
◎確かに、制度の問
期のがん患者の退院時に
器具の充実が重要です。 酬面の改善、そして機材・ 科医師の質の向上'診療報
と考えますか。 のようにしていけば長い 広げていくためには、ど に行っていくには、また、
-在宅歯科診席を円滑
連携の充実化と現場の歯
課題です。 ればならない今後の大きな の改善は解決していかなけ のためにも、診療報酬面で ピード感が出てこない。そ に踏み出す上での全体のス がなければ、在宅歯科診療 思います。インセンティブ ブを付与する必要があると い。何らかのインセンティ 歯科診寮との両立は厳し ない限り、外来診療と在宅 が、診療報酬面で改善され 自体は増えてきています 低い。在宅歯科診療の件数 関は全体の1 8・2%と依然 を実施している歯科医療機 と、在宅歯科医療サービス _ 7年の厚労省の調査による 態に即した改善です。平成 は'診療報酬上の現場の実 応しなければならないの
ただ、臼歯としてまず対
充実も重要です。 ための機材・器具の充足・
必要になってくる。 のための研修と対応が当然 し違う視点が必要です。そ を沿寮する歯科医療とは少 とんどですから'健康な人 ている方々を診ることがほ 始め、何らかの疾患を持っ
また、外に持ち運びする
⑳特に脳卒中や末
に対する知識を得るための 介護専門職が在宅歯科診寮 と思います。そのためにも、 抱かせることが必要不可欠 域の関心を高める、興味を ためには'現場関係者や地 と同等の意識に持っていく 要性を、今までの医療体制
ん。 広がっていくかもしれませ れば、それがコアになって
在宅専門の歯科診療所があ ムの確立・周知に加えて' 診療所の啓発と斡旋システ
また'在宅療養支穫歯科
ます。 取っていただきたいと思い に、歯科医師会で音頭を 共同指導料-が広まるよう 患います。歯科での退院時
だきたいと思います。 すし'歯科からもしていた うな働きかけを、私もしま 問のような場を設定するよ ので、歯科と医科の同日訪 療報酬上は問題ありません ん。もし可能であれば、診 はあまり認識していませ がなされているのかを医師
わりが今後非常に大切だと など'早期からの歯科の関 は、退院時カンファレンス
もう1つ、口腔ケアで何
◎在宅歯科診療の必
できますの と情報提供 含めて色々
「話す」を
患います。 ならないと ことに努めていかなければ の連携の形を構築していく 今は地域の多職種の万々と 的に稼働し始めています。 る医寮連携がいくつか具体
も「食べる」 同様に歯科 ています。 を多く立て 生活の目標 等に応じた 患者の環境
す。
テムがあれば良いと思いま を上手に取れるようなシス いう形で歯科医師とも連携 当1覧を出しました。こう どが全て載っている窓口担 や担当医、窓口の担当者な 方法として、診療可能日時 機関に連絡する場合の連絡 が'ケアマネジャーが医療
医師は、
る必要があると思います。 的に開催し、周知徹底を図 啓発活動、研修活動を積極
平成1 4年に長崎県医師会
⑳現在、地域におけ
志岐美津子氏
啓発及び研修活動の積極的展開が不可欠
求められてきます。 の再教育をしていくことも み返す力を身に付けるため ますので、我々の側では読 な情報を沢山いただいてい 種の方々からは非常に適切 もう忘れています。他の職 必要ですが、残念ながら、 しっかりと読み切ることが するためには'検査値を 象となる患者のことを理解
ました。 引きをすることに取り阻み うに段階に合わせてライン できるようにする。このよ に出たり、摂食嚇下に特化 は、退院時カンファレンス ら始める。階層によって りあえず診に行くところか 有無だけでも良いので'と 中を診て'治療の必要性の があれば訪問し、すぐ口の ことを基本に、最初は要請 分の患者であれば必ず行く る方法を試行しました。自 階的に在宅歯科診療に関わ 科医師等養成講習会で、段 今年度の歯の健康力推進歯
また、長崎の場合には、
《8面に続く》
ただ、私達歯科医師が対
という意味も含めてです。 病ごとの役割分担を果たす 医師なら歯科医師として疾 種間で共有しながら、歯科
それは患者の情報を多職
ければな急仏いと思い章。 作成する努力をしていかな できるような連携シートを の生活目標をきちんと整理 ランが一体となって、患者 ケアプランと歯科のケアプ ケアマネジャーが作成した に発信していくためにも、 で、歯科医師の役割を明確
(研】35年10月24日♯三脚偲可) 日 韓 広 専 2009年(平成21年) 3月25日 第1468号(毎月3図5のEl発行) 【8]
を設置し、多職種間で情報 のための「連携協栽会」等 歯としては、連携体制構築 ことが今後不可欠です。臼 もっと密接に連携していく 含めた多職種の狙織闇が 歯科医師会'ヘルパー達を
また、各地域の医師会と
だと思います。 うに進めていくことが肝心 に描いた餅で終わらないよ ピード感が出てきます。絵 動に移すに当たってのス 発借することで現場で行 りない。郡市区まで広げて 信しても'それだけでは足 よね。都道府県レベルで発
いくと思います。 歯科診寮はさらに広がって いくことができれば、在宅 を作成し、会員に理供して までのきめ細かなメニュー で、治寮から看取りに至る とができると思いますの それに近い状況で関わるこ と診て指元を出す。歯科も 合は聴診器1本でしっかり 慣れていません。医科の場 科は治療ということにしか いう津常の流れの中で'歯 療、ケア'リハ、看取りと
在宅歯科診療における治
《7面から続き》
⑳やはり連絡網です
大の一助に も、背及拡 成すること ブックを作 のハンド 宅歯科診療
います。 きたいと思 に進めてい 供を積極的 して情報提 ら'臼歯と なりますか 関係職種も看過できなく 化していけば、行政も医煮 なります。声や動きが活発 は'それはおかしなことに 人にはできないというので ことができて、岩手にいる 医師に在宅で診ていただく んでいる人だけ医師や歯科 国民にとっても'長崎に住 広がっていくと思います。 ただく方が、現実的に早く きるところから実践してい して、行動に移すことがで
トップランナーの事例を示 しいので、長崎のような ワッといくのはなかなか難
また、在
います。 けていくことも必要だと思 共有していくことを廟きか
絵を描いて全国一斉に
角町正勝氏
関係職種間での情報の共有と発僧が重要
からないケアマネジャーも らどうしたら良いのかが分 で終わってしまい、そこか 事の形態はどうですかヱ
ことが反省材料です。 セスメントの取り方が浅い ましては、口腔に対するア
「口は義歯ですかヱ「食
私達ケアマネジャーとし
います。 にご活用いただきたいと思 き'ケアマネジャーを存分 ネジャーを聞いていただ の歯科医師に患者のケアマ れています。ですから'町 とを、皆さんf番頼りにさ とができる。近所にあるこ 番頼りです。歩いて行くこ
けば良いと思います。 けるような環境が整ってい も積極的に参画していただ が現状です。今後歯科医師 が登場することは少ないの ていますが、まだ歯科医師 だくことがかなり増えてき ファレンスに参画していた 局の薬剤師に退院時カン なってきています。保険薬 師の関与が非常に大切に 定されるようになり、薬剤
g院時共同指導料1が算
ます。 向いていただきたいと思い ス等、病院などに一緒に出 です。退院時カンファレン の見える関係を作る」こと
◎町の歯科医師が7
せん。臼歯としても'その が一押しされるかもしれま 歩踏み込んでいく上で背中 であれば'外来主体から1 思います。顔が見える関係 すいし、全くその通りだと に良い表現です。分かりや を作る」というのは、非常
口腔乾燥状態、誤峨性肺
「か りつけの歯科医師は
でいきたいと思います。 で、今後はもっと踏み込ん Lに直結すると患いますの ろです。食べることはQO いたというのが正直なとこ 深いアセスメントが欠けて 誰ですか?」。そこまでの
み合わせはどうですか?」 の環境はどうですかヱ「噛 多いと患います。「口の中
きます。 じように診療することがで ある意味、通常の患者と同 持期に入っていますから、 いますが、状況としては維 戸惑う面も出てくるとは思 要がありますので、色々と 場での諸状況を考慮する必 診療は患者の負担や在宅の
⑳「顔の見える関係
者に対応できるような仕狙 復嗣等で同じ状況で常に患 要になります。維持期・回 有・発膚していくことが必 態の情報を関係職種間で共 様々な事例等を収集して実
-在宅診溝を行ってい
◎言で言えば、「顔
患います。 を理解していただきたいと ていない方には、このこと だ在宅歯科診寮に鵡み出し れば心配はないのです。ま 報を十分に把握してさえい 窮境、損傷などの患者の情 ますが、姿勢、体位、感熱、 など、留意事項は多々あり は緊急時や偶発症への対応 が必要な時の対応、さらに 口摂取開始時、早期の抜歯 を飲み込みにくい場合、経 炎の疑いがある場合'薬剤
していきたいと思います。 なると思いますので、検討
お願いします。 歯科開業医へのヒントを く上でのきっかけ作り、
⑳確かに、在宅歯科
患います。 整備にも努めていきたいと 関わっていくような環境の がら、か りつけ歯科医も 様々な関係職種と連携しな ケースが多い。したがってへ つけの歯科医院から離れる 設に行っLJ時には、か り 行く、あるいは病院から施 血管障盤尋で倒れて施設に
現状では、不幸にして脳
ながります。 らなる8020の達成につ は管理していく。それがさ を持って診ていく、あるい う状況になっても常に責任 歯科医として蕪著がどうい の推進」です。かかりつけ 目標は「か りつけ歯科医 診療を進める上での貴大の
そして'臼歯が在宅歯科
います。 のプランを出すべきだと患 報酬改定に向けてある程度 と連携した上で、次期診療 されてきているので'日医 を含めて様々なところで出 要性や意義は、エビデンス きLJい。在宅歯科診顕の必 に整備することに努めてい 減額し、受診しやすい環境 者、障害者の1部負担金を くために、制度的には高齢 員に一歩蹄み込んでいただ
ます。 と支援していきたいと患い 形が早くできるように色々
また、臼歯としては、会
⑳そのためには、
数の項目が歯科は5分の 持ち込みも含めて加算点 一桁違う。しかも機材等の 科とでは在宅診療の点数が 分析しています。医科と歯 ご指摘の点を今研究機構で
でしょうか。 がっていかないのではない センティブがないと、広 大変ですので、一部でイン 宅を両立させること自体が なと思います。診療所と在 点数が付けばf番良いのか
歯科においても、大きな
せん。 いますが、歯科にはありま 合に、大きな点数が付いて が上乗せされるといった具 定でき'しかも訪問診療科 月2回以上で420 点等 時医学総合管理料において 科の場合は、例えば'在宅 定できません。しかし、医 と退院時共同指導料しか算 科診療所は口腔機能管理料 おいても、在宅療養支援歯 ます。また、診療報酬上に
⑳全くその通りで'
いました。
す。
-どうもありがとうござ
てくるわけです。 絡網の整備などとリンクし もなおさず怒口の設置や連 みを構築する。それがとり
⑳その通りだと思い
対応していきたいと患いま で、臼歯としても積棲的に ことになると患いますの 宅歯科診濃が広がっていく を踏み出していただき、在 員に在宅歯科診療への7歩 ていく。これらにより'会 診療報酬面での改善を図っ いく。他方では、制度面や ステムを構築し、周知して ともに、連絡網や窓口のシ を収集して事例壁不すると ために、臼歯がもっと情報 たす役割を明確にしていく 報を共有し、歯科医寮が果 けて'また'多職種間で情 の見える関係」の構築に向 言えば、「顔
結論的に
す。
いと思いま と広がらな ができない の基盤整備 ような環境 にならない 経営上で苦 歯科診療が ない。在宅 1程度しか
箱崎守男副会長
"顔の見える関係''構築し広げていきたい