取締役会決議に関するプレスリリースを公表しました。;pdf

プレスリリース
平成27年3月26日
各
位
株式会社
日本商品清算機構
取締役会における決議事項について
本日開催の当社取締役会において、下記事項につきまして決議されました。
引き続き皆様方のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
記
1.中期経営計画の決定に関する件
2015 年度~2017 年度における当社中期経営計画を別紙 1 のとおり決定しました。
2.2015 年度事業計画に関する件
2015 年度の当社事業計画を別紙2のとおり決定しました。
以上
本件に関するお問合せ先
株式会社 日本商品清算機構
(問合せ先 03-5847-7521)
別紙1
株式会社日本商品清算機構 2015
2015 年度中期経営計画
【情勢認識】
1. 我が国商品先物市場の昨年の取引高は、夏までは相場の動きが乏しく取
引が手控えられことにより低迷したものの、その後は、米国における利
上げ観測や日銀の追加金融緩和策を背景として商品のボラティリティ
ーが上昇したこと、欧州、中国等の景気減速、シェールオイルの生産増
など原油を取り巻く環境の変化により原油価格が急落したこと、更に、
スイスの自国通貨防衛政策の方針転換による為替市場の急激な変化な
どにより、予算枚数(103 千枚/日)を上回る状況が続いていた。しかしな
がら、2月以降はボラティリティーの低下などにより予算枚数を下回る
状況が散見される。
2. こうしたなか、昨年 11 月には、主務省から「商品取引清算機関の監督
の基本的な指針」が公表されたが、当社は金融市場インフラ(FMI:
Financial Market Infrastructure)として、本指針に基づく清算機関
に対する要請に適切に対応することが重要、不可欠となっている。
3. 一方 12 月には、東商取の次期取引システムとして、JPX グループの OSE
の次期デリバディブシステムを共同利用にすることについての契約が
両社間で締結された(同システムは 2016 年中に稼働予定)。当社清算シ
ステムは東商取のシステムに依拠しているため、グループ一体となって
次期システム移行(当社システム更改を含む)に万全の体制で臨む必要
がある。
4. 以上の認識の下、東商取グループの一員として、より一層の一体的かつ
戦略的な経営を行い、以下の課題に着実に取り組む。
【中期経営目標】
定例業務を的確に遂行するとともに、下記の事項に取り組むことにより、環
境変化に的確に対応しつつ、国際的に信頼性の高い清算機関を目指す。
【重点戦略】
1. 清算業務遂行基盤の確立
(1) 経営基盤の強化(収益構造の見直し等)
2015 年度は現在の収益構造を維持しつつ、取引状況、金利水準等を踏
まえ、2016 年度以降の安定的な収益構造の構築に向けた対応を東商取
グループとして検討する。
長期的な収益を考慮しつつ、証拠金の安全且つ、効率的な管理運用を
行う。
1
(2) 清算システムの安定稼働
清算システム(バックアップサイト及び OTC クリアリングシステムを
含む)の安定稼動に万全を期す。
(3) 大規模災害等に対する強靭性の確保
東商取次期システムと平仄を合わせ、当社システムの BCP、CP 体制の
整備強化を図る。
2. リスク管理に係る規制強化に向けた取組み
(1)商品取引清算機関の監督の基本的な指針及び国際基準のリスクへの対応
「商品取引清算機関の監督の基本的な指針」の着眼点別の評価を行い、
これについて所要の対応を行う。
金融市場インフラのための原則(PFMI)に定められた清算機関(CCP)
に求められるリスク管理の国際基準に即した対応を行う。
EMIR に係る第 3 国 CCP の承認に向け引き続き対応を行う。
(2) セーフガードの強化
違約対策財源については、リスクの状況や業界の状況等を踏まえ、そ
のあり方について総合的に検討する。
3. 新たな経営課題への対応
(1) 東商取次期システム移行に伴う円滑な対応
・ 東商取次期システム更改と平仄を合わせ、DR サイト整備を含むシステム
移行を円滑に進める。
(2) 商品先物の取引活性化
商品先物の取引活性化に向けた諸施策について、取引所、関係団体等と
協調して適切な対応を進める。
(3) 総合エネルギー市場創設に向けた対応
東商取による総合エネルギー市場創設に向けた取組みと歩調を合わせ、
清算機関として必要な対応を進める。
(4) 新たな清算参加者の拡充への対応
東商取の新たな市場参加者の参入促進と歩調を合わせ、他社清算参加者
の参入等について必要な対応を行う。
(5) 東商取と JPX との連携強化への対応
2
【利益計画】
1.収益
当社事業継続に必要な収益構造の在り方について検証を行った上で、東商
取グループとして 2016 年度以降の収支改善策を講じる。
① 清算手数料収入については、東商取の設定する取引高見込みをベース
に想定し、2016 年度以降については、2015 年度の取引状況等を踏ま
え、その見直しについて検討する。
② 証拠金利息収入については、安全且つ、効率的な運用を確保しつつ、
長期安定的に一定水準の利息収入の確保可能な運用体系を構築する。
2.費用
東商取グループの一員として 2014 年度実績(見込み)を踏まえ、不要不
急の支出を控える一方、国際水準への対応を含む取引高増加に向けた諸施
策の実施に必要な費用支出を行う。
3.利益
以上により、15 年度は一定の利益水準が見込まれるが、現在の低金利が継
続した場合は 16 年度以降の収支状況が厳しくなることも想定されること
から、収益構造の見直しについて検討を行う。
【人員計画】
1. 経費節減の観点から原則として現状維持とするが、必要が生じた場合は、
ケースバイケースで人材確保の要否について検討する。
2. 東商取とのグループ内における人的資源の有効活用等の観点から、グルー
プ内の人事交流を進める。
【投資計画】
1. 東商取次期システム移行と平仄を合わせ、当社サイドにおける清算システ
ム等(大規模災害に係る BCP、CP 強化含む)に係る投資を行う。
2. FMI 原則の順守等に伴うリスク管理の強化に向け、必要となる投資を行う。
【資金計画】
上記の次期システム及びリスク管理強化等に係る投資資金については、自己
資金で賄うことを原則とする。
以上
3
別紙2
株式会社日本商品清算機構 2015
2015 年度事業計画
1.清算業務遂行基盤の確立
(1)経営基盤の強化(
経営基盤の強化(収益構造の見直し等
収益構造の見直し等)
(1)
経営基盤の強化(
収益構造の見直し等
)
・現在の収益構造を維持(清算手数料単価5円)しつつ、数量は東商取の設
定する取引高をベースとして想定する。
・証拠金利息収入については、安全性を重視しつつ、長期的な安定収入の確
保に向けた運用体系の構築を目指す。
・極端な低金利の長期継続という状況を踏まえ、2016 年度以降の収益構造に
ついて検討を行う。
(2)清算システムの
(2)清算システムの安定稼働
清算システムの安定稼働
・清算システム(バックアップサイト及び OTC クリアリングシステム含む)
の安定稼動に万全を期す。
2.リスク管理に係る規制
リスク管理に係る規制強化
に係る規制強化に向けた
強化に向けた取組み
に向けた取組み
(1)商品取引清算機関の監督の基本的な指針及び国際基準のリスクへの対
(1)
応
① 商品取引清算機関の監督の基本的な指針への対応
・
「商品取引清算機関の監督の基本的な指針」の着眼点別の自己評価を行い、
これに基づき所要の対応を行う。
②国際的
②国際的リスク管理規制
リスク管理規制への対応
管理規制への対応
・金融市場インフラのための原則(PFMI)に定められた清算機関(CCP)に
求められるリスク管理の国際基準に即した対応を行う。
・EMIR に係る第 3 国 CCP の承認に向け引き続き対応を行う。
(2)セーフガードの強化
・引き続き、経営状況及び周辺環境を見据えつつ、違約対策財源の強化につ
いて検討を行う。
3.新たな経営課題への対応
(1)東商取次期システム移行に伴う円滑な対応
(1)
・東商取次期システム更改と平仄を合わせ、次期システム利用に向け、DR サ
イト整備に伴う BCP 強化を含むシステム移行を円滑に進める。
(2)商品先物の取引活性化
・商品先物の取引活性化に向けた諸施策について、取引所、関係団体等と協
調して適切な対応を進める。
(3)
(3)総合エネルギー市場創設に向けた対応
・東商取による総合エネルギー市場創設に向けた取組みと歩調を合わせ、清
算機関として必要な対応を進める。
(4)
(4)新たな清算参加者の拡充
・東商取の新たな市場参加者の参入促進と歩調を合わせ、他社清算参加者の
参入等について必要な対応を行う。
(5)東商取と JPX との連携強化への対応
・東商取の JPX との連携強化と歩調を合わせ、必要な対応を行う。
以上