たまたま球は霊なり～野球部だより 96～ 3.16.2014 オープン戦がおこなわれているプロ野球。いろいろなことを試しながら、ペナントレースへの準備が進んでいます。そんな中、注目されているのは開幕投手争い。各球団のエースの投球が新聞紙上をにぎわしていますが、昨日の試合では阪神能見投手は５回無失点。横浜 DeNA は２年目の三嶋投手が５回１失点の好投。内海投手と開幕投手の座を争っている菅野投手は６回１失点。中日４年目の期待の左腕大野投手も７回無失点。来シーズン大リーグ挑戦が濃厚な前田投手も５回１失点と、２年ぶりの開幕投手に名乗りを上げています。昨季、左肩痛で満足のいくシーズンを過ごせなかった西武菊池投手もオリックス相手に５回無失点。「体を大きく使って投げることを心がけた。」と本人も納得の表情でした。一方、去年の新人王を獲得した楽天則本投手は５回６失点。対するヤクルト小川投手は５回７失点と不安な投球内容。「空回りしてしまった。」と小川投手が振り返れば、則本投手も「いいところを探すのが難しい。」と、開幕までの２週間での調整が求められます。その楽天のルーキー松井投手。１３日のオリックス戦では５回を投げ、２安打無失点と好投。オープン戦では１２回連続の無失点で、防御率１位。星野監督も「先発６人には入るし、それよりも上。」と開幕ローテーション入りを明言し、開幕投手も否定しませんでした。嶋捕手は松井投手に関して次のようにコメントしています。「マウンドさばきは１年目の田中将大投手に似ている。マウンドでの落ち着きぶりとか、所作の一つ一つが田中にそっくりです」。また普段の松井投手に関しては「どんどん自分に質問してきます。その質問も新人離れした高度なもの。 “三振を取りたい場面で配球が違っていたらどうなっていたか”とか“走者をためたくないときはどういう攻め方をすればいいか”など積極的に聞いてきます。他の若手投手とは全然違う。」と嶋捕手。また野球をやっていない時の松井投手は「すごくおとなしいし、ものすごく周りに気を使っている。」とのこと。オリックス戦のあとも松井は「相手は初対戦でしたので、長いシーズンで何回も対戦すれば課題も見えてくると思います。」といたって謙虚。「図々しいくらいの選手がプロでは成功すると言う人もいますが、しっかりと周囲に気を配れる選手のほうが大成すると思います。」と嶋捕手。地元神奈川出身の松井投手のプロでの活躍が期待されます。１５日土曜日はまだまだ寒く、投手陣に負担をかけないためマシンを使っての実践練習。一つ一つのプレーを全員で確認しながら、春の大会に備える。どうポジショニングをとり、どこでアウトを取るのか。どのような打撃が求められるのか。そしてどのような走塁が点に結び付くのか。細かいプレーの積み重ねがチーム力向上につながります。春の初戦まで１カ月です。