不正事務処理・不正入札事 件 調査特別委員会調査報告書 平成27年3月27日 丹 波 市 議 会 目 次 1 調査の趣旨 ······················································ 1 2 特別委員会の設置 ················································ 1 (1) 設置決議 ······················································ 1 (2) 委員会の定数 ·················································· 1 (3) 委員長、副委員長、委員の氏名 ··································1 3 調査事件 ························································ 2 (1)調査事項 ······················································ 2 4 委員会の開催状況 ················································ 2 5 証人、参考人、説明員の出席等 ····································4 (1) 証人として出頭を求めた者、証言を求めた事項 ···················· 4 (2) 参考人として出席を求めた者、意見を求めた事項 ·················· 6 (3) 執行機関として出席を求めた者、説明の概要 ······················ 6 6 記録、資料の提出 ················································ 8 (1) 法 100 条1項で提出を求めた記録 ································ 8 (2) 法 98 条1項で提出を求めた書類 ·································8 7 委員派遣 ························································ 10 8 調査の結果 ······················································ 11 (1) 水道部不正事務処理に関して ····································11 ① 概要と経過 ··················································· 11 ② 明らかになった事実関係 ·······································11 ③ 調査事項の問題点 ············································· 14 ④ 調査事項に対する指摘・改善意見 ······························· 14 (2) 東芦田新水源水質検査結果の隠ぺい等に関して ···················· 15 ① 概要と経過 ··················································· 15 ② 明らかになった事実関係 ·······································16 Ⅰ西芦田浄水場におけるマンガン流出事故について ················ 16 Ⅱ平成 21 年 11 月 18 日調査の「分析結果報告書」の隠ぺいについて······17 ③ 調査事項の問題点 ············································· 18 ④ 調査事項に対する指摘・改善意見 ······························· 19 (3) 消防本部不正事務処理に関して ··································19 ① 概要と経過 ··················································· 19 ② 明らかになった事実関係 ·······································20 ③ 調査事項の問題点 ············································· 21 ④ 調査事項に対する指摘・改善意見 ······························· 22 9 証言拒否等 ······················································ 22 (1)証人の出頭拒否の状況 ··········································22 (2)証人の証言拒否の状況 ··········································22 (3)虚偽の証言、自白の状況 ········································22 (4)記録の提出拒否の状況 ··········································22 (5)宣誓拒否の状況 ················································ 22 10 告発 ···························································· 23 (1)告発の状況 ····················································· 23 11 調査経費 12 最後に ························································ 23 ·························································· 23 1 調査の趣旨 平成 23 年度市島簡易水道再編推進事業実施設計業務において、業務が未完了にも かかわらず完了したとする虚偽の業務検査調書を作成し、委託業者に契約金額の全額 を支払ったとする水道部不正事務処理に引き続き、平成 25 年 12 月には、別の委託業 務においても同様の不正事務処理が行われていたことが発覚した。 また、平成 26 年1月には、開発中の東芦田新水源本井戸の水質検査で、マンガン が基準値を超え水質基準に適合しない水質であったにもかかわらずその対策を講ぜ ず放置し、その上、後に発生したマンガン流出事故の際にその内容が判明したが、こ れらのことについて市民や市議会にも報告せず、水道部内で故意に隠ぺいしていたこ とが明らかなった。 さらに、平成 25 年 12 月には、消防本部の物品購入にあたって適正な見積結果を不 正に操作し、本来契約すべき業者以外の業者と契約したとする不適切な事務処理が発 覚した。 このような度重なる不正な事務処理や、市民の命に関わる水質検査結果を隠ぺいす るという行為により、市民の信頼は大きく損なわれ不信はさらに広がっている。 本委員会では、こうした不正事務処理や重要な情報の隠ぺいが起こった要因や背景、 体質そのものを究明し、それらを根絶させるために関係する事務の調査を行うもので ある。 2 特別委員会の設置 (1) 設置決議 平成 26 年1月 24 日 第 71 回臨時会 地方自治法第 100 条第1項及び同法第 98 条第1項の権限を新たに設置した、不 正事務処理・不正入札事件調査特別委員会に委任した。 (2) 委員会の定数 7名 (3) 委員長、副委員長、委員の氏名 委 員 長 西 本 嘉 宏 副委員長 太 田 喜一郎 委 員 岸 田 昇 委 委 委 委 員 員 員 員 土 藤 前 林 田 原 川 信 憲 悟 豊 市 時 彦 1 3 調査事件 (1)調査事項 ① 水道部における、平成 22 年度実施設計業務の不正事務処理に関する事項 (以下、「水道部不正事務処理に関して」) ② 東芦田新水源のマンガン流出事故、水質検査結果の隠ぺいに関する事項 (以下、「東芦田新水源水質検査結果の隠ぺい等に関して」) ③ 消防本部における物品購入に係る不正入札事務に関する事項 (以下、「消防本部不正事務処理に関して」) 4 委員会の開催状況 第1回委員会 平成 26 年1月 24 日(金)午後1時 27 分~ ・正副委員長選出 第2回委員会 平成 26 年1月 30 日(木)午前9時 30 分~ ・調査の方法について ・委員会の運営について ・調査(水道部に係る事項の概要説明) ・資料請求について 第3回委員会 平成 26 年2月 10 日(月)午前9時~ ・提出資料等の検閲(水道部に係る資料) ・追加資料請求について ・証人の出頭要求について 第4回委員会 平成 26 年2月 19 日(水)午前9時 30 分~ ・参考人招致(東芦田新水源に関する事項) ・証人喚問( 〃 ) ・証人の出頭要求について 第5回委員会 平成 26 年2月 27 日(木)午前9時~ ・調査(東芦田新水源さく井工事について) ・証人喚問(東芦田新水源に関する事項) ・証人の出頭要求について 第6回委員会 平成 26 年3月 11 日(火)午後1時 29 分~ ・証人喚問(東芦田新水源に関する事項) ・調査(関係者に事情聴取した内容について) ・今後の進め方について 第7回委員会 平成 26 年3月 19 日(水)午後1時 30 分~ ・調査(経過と判明した事実・問題点) ・今後の進め方について 第8回委員会 平成 26 年3月 28 日(金)午前 11 時 30 分~ ・東芦田新水源に関するまとめ 2 第9回委員会 平成 26 年4月 14 日(月)午前9時~ ・参考人招致(東芦田新水源に関する事項) ・東芦田新水源に関するまとめ ・証人の出頭要求について 第 10 回委員会 平成 26 年4月 28 日(月)午前 10 時~ ・証人喚問(東芦田新水源に関する事項) ・東芦田新水源に関するまとめ 第 11 回委員会 平成 26 年5月 15 日(木)午前9時 30 分~ ・東芦田新水源に関するまとめ ・市説明員への聴取(東芦田新水源に関する事項) 第 12 回委員会 平成 26 年5月 26 日(月)午前9時 30 分~ ・証人喚問(水道部実施設計業務不正事務処理に関する事項) ・東芦田新水源に関するまとめ 第 13 回委員会 平成 26 年6月3日(火)午前9時 30 分~ ・東芦田新水源に関するまとめ ・証人喚問(水道部実施設計業務不正事務処理に関する事項) ・参考人招致( 〃 ) 第 14 回委員会 平成 26 年6月 16 日(月)午前9時 30 分~ ・東芦田新水源に関するまとめ ・調査(水道部実施設計業務不正事務処理に関する事項) 第 15 回委員会 平成 26 年6月 17 日(火)午後3時 46 分~ ・東芦田新水源に関するまとめ 第 16 回委員会 平成 26 年6月 27 日(金)午前9時 30 分~ ・調査(水道部実施設計業務不正事務処理に関する事項) 第 17 回委員会 平成 26 年7月9日(水)午前9時 30 分~ ・調査(消防本部物品購入不正事務に関する事項) ・水道部実施設計業務不正事務処理に関するまとめ 第 18 回委員会 平成 26 年7月 24 日(木)午前9時 27 分~ ・水道部実施設計業務不正事務処理に関するまとめ ・提出資料等に検閲(消防本部物品購入不正事務に関する資料) ・追加資料請求について ・証人の出頭要求について 第 19 回委員会 平成 26 年9月 22 日(月)午後1時 30 分~ ・水道部実施設計業務不正事務処理に関するまとめ ・証人の出頭要求について 第 20 回委員会 平成 26 年 10 月2日(木)午前9時 30 分~ ・証人喚問(消防本部物品購入不正事務に関する事項) 第 21 回委員会 平成 26 年 10 月6日(月)午後4時5分~ 3 ・追加資料請求について 第 22 回委員会 平成 26 年 10 月 28 日(火)午前9時 31 分~ ・証人喚問(消防本部物品購入不正事務に関する事項) ・現地調査(消防本部内) 第 23 回委員会 平成 26 年 11 月 18 日(火)午後5時~ ・今後の進め方について ・証人の出頭要求について 第 24 回委員会 平成 26 年 12 月1日(月)午前9時 30 分~ ・証人喚問(消防本部物品購入不正事務に関する事項) ・今後の進め方について ・追加調査事項について 第 25 回委員会 平成 26 年 12 月 22 日(月)午前9時 30 分~ ・消防本部物品購入不正事務に関するまとめ ・追加資料請求について 第 26 回委員会 平成 27 年1月8日(木)午前9時 30 分~ ・消防本部物品購入不正事務に関するまとめ ・提出資料等の検閲(消防本部に係る資料) 第 27 回委員会 平成 27 年1月 27 日(火)午前9時 30 分~ ・消防本部物品購入不正事務に関するまとめ 第 28 回委員会 平成 27 年2月9日(月)午前9時 30 分~ ・調査のまとめ 第 29 回委員会 平成 27 年2月 19 日(木)午前9時 30 分~ ・調査報告書について 第 30 回委員会 平成 27 年3月4日(水)午前9時 30 分~ ・調査報告書について 第 31 回委員会 平成 27 年3月 19 日(木)午後1時 30 分~ ・調査報告書について 5 証人、参考人、説明員の出席等(敬称略・出席順) (1)証人として出頭を求めた者、証言を求めた事項 ①水道部不正事務処理に関して 当時 水道部工務課工務係主査 野花 友規 ・丹水委第 40 号市島簡易水道再編推進事業実施設計業務について 当時 水道部工務課工務係長 金子 日吉 ・丹水委第 40 号市島簡易水道再編推進事業実施設計業務について 当時 財務部事業監理課検査係主査 荻野 拓也 ・丹水委第 40 号市島簡易水道再編推進事業実施設計業務の完了検査について 4 当時 水道部工務課長 山本 雅彦 ・丹水委第 40 号市島簡易水道再編推進事業実施設計業務について ②東芦田新水源水質検査結果の隠ぺい等に関して 当時 水道部工務課施設係主幹(水道技術管理者)足立 ・東芦田新水源におけるマンガン流出事故について ・水道法の認識について 当時 水道部工務課工務係主査 百木 稔 ・東芦田新水源におけるマンガン流出事故について 当時 水道部工務課施設係主査 三原 英憲 ・東芦田新水源におけるマンガン流出事故について 勝宏 当時 水道部工務課施設係長 西山 節晴 ・東芦田新水源におけるマンガン流出事故について ・青垣水源削井工事に係る原水分析結果報告書(平成 21 年 11 月 30 日)の隠 ぺいについて 当時 水道部業務課副課長(工務課長)前川 孝之 ・東芦田新水源におけるマンガン流出事故について ・青垣水源削井工事に係る原水分析結果報告書(平成 21 年 11 月 30 日)の隠 ぺいについて 当時 水道部長 藤本 利一 ・東芦田新水源におけるマンガン流出事故について ・青垣水源削井工事に係る原水分析結果報告書(平成 21 年 11 月 30 日)の隠 ぺいについて 当時 水道部業務課長 林 伸幸 ・青垣水源削井工事に係る原水分析結果報告書(平成 21 年 11 月 30 日)の隠 ぺいについて 当時 水道部工務課工務係長 中川 秀晴 ・東芦田新水源におけるマンガン流出事故について ・西芦田浄水場改良工事に伴う給水開始に係る手続きについて 当時(H22.3)水道部工務課工務係長 金子 日吉 ・丹水工第8号 青垣水源さく井工事について 当時 水道部工務課長 山本 雅彦 ・東芦田新水源におけるマンガン流出事故について ・青垣水源削井工事に係る原水分析結果報告書(平成 21 年 11 月 30 日)の隠 ぺいについて 当時(H22.3)水道部工務課施設係主事 玉水 秀和 ・東芦田新水源のおける水質検査について ・東芦田新水源のおける一連の作業について 5 当時(H22.3)水道部工務課工務係主幹 足立 真人 ・東芦田新水源のおける水質検査について ・東芦田新水源のおける一連の作業について ③消防本部不正事務処理に関して 当時 消防本部消防課副課長 谷口 直 ・消防本部における物品購入に係る不正事務について 当時 消防本部消防課課長 梅垣 勝 ・消防本部における物品購入に係る不正事務について 当時 消防署救助第2係長 松尾 恒伸 ・消防本部における物品購入に係る不正事務について 当時 消防署救助第2係主査 畑田 有軌 ・消防本部における物品購入に係る不正事務について 当時 消防本部消防長 大石 欣司 ・消防本部における物品購入に係る不正事務について 当時 消防本部次長 婦木 康彦 ・消防本部における物品購入に係る不正事務について 当時 消防署長 方山 文生 ・消防本部における物品購入に係る不正事務について (2)参考人として出席を求めた者、意見を求めた事項 ①水道部不正事務処理に関して 当時担当者 オリジナル設計株式会社大阪事務所 山口 孝康 ②東芦田新水源水質検査結果の隠ぺい等に関して 当時(H22.3)水道部工務課工務係主幹 足立 真人 ・東芦田新水源のおける水質検査について ・東芦田新水源のおける一連の作業について 当時工事現場代理人 三菱マテリアルテクノ㈱生野事業所 尾崎 ・平成 21 年度丹水工第8号青垣水源さく井工事について 日本メンテナスエンジニヤリング㈱神戸支店 堀江 ・青垣水源さく井工事原水分析結果報告書について 卓司 (3)執行機関として出席を求めた者、説明の概要(役職名は出席時のもの) ①水道部不正事務処理に関して 水道部長 山田 吉晴 ・実施設計業務の不正事務処理の経過説明 ・関係者に事情聴取した内容説明 6 篤志 企画総務部長 余田 一幸 ・関係者に事情聴取した内容説明 水道部業務課長 岡本 晃三 ・実施設計業務の不正事務処理の経過説明 ・関係者に事情聴取した内容説明 水道部工務課長 前川 孝之 ・実施設計業務の不正事務処理の経過説明 ・関係者に事情聴取した内容説明 ②東芦田新水源水質検査結果の隠ぺい等に関して 丹波市長 辻 重五郎 ・東芦田新水源のマンガン流出事故、水質検査結果の隠ぺいに関しての問題点と 課題 公営企業管理者 細見 滋樹 ・東芦田新水源のマンガン流出事故、水質検査結果の隠ぺいに関しての問題と今 後の取り組み 水道部長 山田 吉晴 ・東芦田新水源のマンガン流出事故、水質検査結果の隠ぺいの経過説明 ・関係者に事情聴取した内容説明 企画総務部長 余田 一幸 ・関係者に事情聴取した内容説明 水道部業務課長 岡本 晃三 ・東芦田新水源のマンガン流出事故、水質検査結果の隠ぺいの経過説明 ・関係者に事情聴取した内容説明 水道部工務課長 前川 孝之 ・東芦田新水源のマンガン流出事故、水質検査結果の隠ぺいの経過説明 ・関係者に事情聴取した内容説明 建設部施設建築課副課長 上畑 文彦 ・丹水工第8号 青垣水源さく井工事に係る工事完成検査の内容 ③消防本部不正事務処理に関して 企画総務部長 安田 英樹 ・提出された関係書類内容の説明 ・関係職員の処分状況と職務の取扱い 企画総務部総務課副課長 井尻 宏幸 ・提出された関係書類内容の説明 入札検査部入札検査室長 岡田 博之 ・物品購入事務の手続き 7 消防本部消防長 村上 研一 ・消防本部における事務分掌の内容説明 消防本部消防次長 婦木 康彦 ・消防本部における事務分掌の内容説明 6 記録、資料の提出 (1)法 100 条1項で提出を求めた記録 ①東芦田新水源水質検査結果の隠ぺい等に関して 日本メンテナスエンジニヤリング株式会社神戸支店 支店長 山下 淳 ・分析結果報告書(H21.11.30 №200911190035)を丹波市水道部に発送された 際、同封された「送付書又は送り状」(データをプリントしたもの) (2)法 98 条1項で提出を求めた書類 ①水道部不正事務処理に関して (ア) 平成 26 年2月3日請求分 ・丹水委第 40 号市島簡易水道再編推進事業実施設計業務に係る書類(各伺 書、設計書、入札案内、契約書、変更契約書、工程会議録、業者打合せ記 録等、業務完了検査、調書関係全ての書類) ・不正事務処理(丹波警察署提出資料) ・検査項目の事務に従事した職員(管理職・監督職・担当者等全て)の事務 引継書 ・不正支払い事案に係るほか全ての顛末書 (イ) 平成 26 年5月 27 日請求分 ・丹水委第 40 号市島簡易水道再編推進事業実施設計業務に係る書類(平成 23 年3月 25 日時点での出来高額(148,050 円、4.7%)を算出した根拠と なる書類、検査職員チェックシート、業務成績表、オリジナル設計㈱から 提出された全ての書類) ・丹水委第 52 号市島簡易水道再編推進事業測量業務に係る書類(契約書、 変更契約書、施行計画書、工程会議録、業者打合せ記録、業務完了検査調 書関係全ての書類) ②東芦田新水源水質検査結果の隠ぺい等に関して (ア) 平成 26 年2月3日請求分 ・東芦田新水源に係る業務・工事の完了検査・調書関係全ての書類 ・東芦田新水源における水質検査結果表と水量調査結果表 ・東芦田新水源における地元関係自治会等との協議経過記録 ・青垣地域・幸世地域の各自治会、関係団体との覚書、協定書 ・検査項目の事務に従事した職員(管理職・監督職・担当者等全て)の事務 8 引継書 ・平成 21 年度以降の水道部内業務日誌、課内調整記録、庁内各部署報告書 ・青垣水道事故(西芦田浄水場)に関する書類 (イ) 平成 26 年2月 12 日請求分 ・厚生労働省に提出した事業計画書(変更を含む)のうち、東芦田新水源が 関連する書類(給水開始の予定年月日を明示したもの、水源の水量の概算 及び水質試験の結果、工事着手・完了の予定年月日及び工程表) ・給水するにあたって参考としている指針(国・県のガイドライン等) ・当局が関係者、関係職員に事情聴取した議事録等の記録 (ウ) 平成 26 年2月 20 日請求分 ・西芦田浄水場改良工事の設計業務に係る書類(各伺書、設計書、契約書、変 更契約書、工程会議録、業者打合せ記録、成果物、業務完了検査・調書関係 全ての書類) ・平成 24 年8月 20 日マンガン流出事故に関し、担当者、係長等が作成した 報告書、メモ等 ・平成 22、23 年度に行われた、東芦田新水源の原水試験結果 ・平成 21 年度の水道部工務課各係の業務日誌(日報) (エ) 平成 26 年2月 25 日請求分 ・東芦田新水源さく井工事に係る書類(各伺書、設計書、契約書、変更契約書、 工程会議録、業者打合せ記録、成果物、工事完了検査時に提出した全ての書 類) (オ) 平成 26 年3月 20 日請求分 ・東芦田新水源さく井工事完了検査受験に提出した全ての書類 ・氷上第5水源さく井工事完了検査受験に提出した全ての書類 ・平成 24 年 11 月実施の東芦田新水源水質検査業務(受託者 日本メンテナ スエンジニヤリング㈱)の支出伝票と請求書 (カ) 平成 26 年4月3日請求分 ・平成 24 年度水質検査業務に係る仕様書 (キ) 平成 26 年4月 15 日請求分 ・平成 21 年度、平成 22 年度、平成 23 年度 各水質検査業務に係る仕様書 ・平成 21 年度水質検査業務に係る成果物(水質検査結果) (ク) 平成 26 年5月1日請求分 ・平成 19 年度以降、水道部工務課金子日吉係長が総括監督員に就いた工事、 及び工務課主幹足立真人が主任監督員に就いた工事、それぞれの工事名、請 負金額(変更後)、工期の一覧表 ③消防本部不正事務処理に関して (ア) 平成 26 年7月 10 日請求分 ・消消第 49 号化学ポンプ自動車積載用高圧空気容器(ボンベ) 9 購入に係る書類(起工伺、設計書、見積通知、仕様書、開札結果表、契約 書等一式、予算要求にあたって根拠とした積算資料、担当係長より次点業 者に指示しFAXにて再提出された見積書 ・契約した業者の消防本部への物品納入実績(過去3年) ・法令遵守委員会から平成 26 年1月6日付けで市長に提出された報告書 ・一連の事務処理に関与したと疑われる職員、消防長等の幹部職員及び関係 業者から事情聴取した調書 ・当時の消防本部職員配置表 ・市不正事務処理に関する第三者委員会に提出された書類、資料 (イ) 平成 26 年 10 月7日請求分 ・平成 25 年度消消第 49 号化学ポンプ自動車積載用高圧空気容器(ボンベ) 購入について、㈱ニットーから丹波市消防本部にFAXで再提出された物 品見積書のFAX受信記録(FAX機器の通信管理レポート) ・平成 25 年度消消第 54 号化学防護服購入に係る書類(起工伺、設計書、見 積通知、仕様書、開札結果表、契約書等一式) ・平成 23 年度以降、消防本部が防護服及びボンベを購入した際の起工伺、 仕様書、開札結果表、契約書 ・法令遵守委員会から指示され提出された、関係職員の報告書又は調査書 (ウ) 平成 26 年 10 月 24 日請求分 ・平成 21 年度、消防本部がボンベを購入した際の起工伺、仕様書、開札結 果表、契約書 (エ) 平成 26 年 12 月 22 日請求分 ・関係職員及び業者聴取記録(平成 25 年 12 月 29 日~平成 27 年 1 月 4 日) ・消防本部及び消防署の事務分掌表(平成 25 年4月1日) 7 委員派遣 日時 平成 26 年 10 月 28 日(火) 場所 丹波市柏原町母坪 丹波市消防本部 目的 現地調査 派遣 委員長 西本嘉宏 副委員長 太田喜一郎 委 日時 場所 目的 派遣 員 岸田 昇・土田信憲・藤原 悟・前川豊市・林 時彦 平成 27 年3月 10 日(火) 神戸市中央区 神戸地方裁判所 松尾恒伸被告、谷口直被告公判の傍聴 委員長 西本嘉宏 副委員長 太田喜一郎 委 員 岸田 昇・土田信憲・藤原 悟・前川豊市・林 時彦 10 8 調査の結果 (1) 水道部不正事務処理に関して ① 概要と経過 (ア) 平成 23 年度に水道部が発注した市島簡易水道再編推進事業実施設計業務に おいて、受託業者の㈱メイケンが倒産したことにより、契約履行期間内に業務 が完了していないにも関わらず、完了したとする虚偽の業務検査調書を作成し、 委託業者に契約金額を全額支払ったとする問題が発覚した。 この問題について、議会では平成 25 年3月の第 65 回定例会において、地方 自治法第 98 条1項の規定による「水道部不正事務処理事件の調査と再発防止の ための特別委員会」 (以下「98 条特別委員会」)を設置し、16 回の委員会を開催 して調査を行い、平成 25 年9月の第 69 回定例会最終日に、その調査報告と再 発防止に向けての提言を行ってきた。 (イ) こうした中で市は、平成 26 年度予算要求資料作成の際、平成 22 年度市島簡 易水道再編推進事業実施設計業務において、送水管L=1,900mのうちL=514 mの数量表の不足が判明し、この委託業務においても、未完成にもかかわらず 契約通り完了したとして契約金額を全額支払っていたことを平成 25 年 12 月3 に公表した。 (ウ) この実施設計業務は、平成 22 年 10 月1日にオリジナル設計㈱と契約され、 平成 23 年1月 31 日に履行期間を平成 23 年3月 25 日までとする変更契約が締 結された。 また、受託業者の業務完了届は平成 23 年3月 25 日提出され、完了検査は平 成 23 年3月 30 日に実施し合格となっていた。そして、平成 23 年4月 15 日に 委託料 3,150,000 円全額が支払われた。 (エ) その後、平成 24 年度にかけて受託業者に対し工事発注に合わせ設計成果を 順次納入させていた。結果、成果物の全てが市に提出されたのは、平成 25 年 12 月3日であった。 なお、市の試算によると、平成 23 年3月 25 日時点での出来高については、 契約額 3,150,000 円に対し、出来高は 148,050 円の 4.7%であった。 (オ) 市は、平成 24 年9月 18 日に不正事務に関与した山本工務課長以下3名の職 員を虚偽有印公文書作成及び同行使の罪で告発していたが、平成 26 年1月6 日に、本件は職員個人の資質の問題でなく水道部組織の体質の問題として、同 告訴を取り下げた。 ② 明らかになった事実関係 (ア) 平成 22 年 10 月1日、オリジナル設計㈱と契約金額 3,150,000 円、履行期間 を平成 23 年1月 31 日とした委託契約を締結し、平成 23 年1月 31 日に履行期 間を同年3月 25 日に延長する変更契約を行った。 履行期間の変更理由(平成 23 年1月 17 日の請負変更契約伺書)は、「新友 11 政第4水源の用地について、当初了解を得ていたが、その後地権者より用地、 位置の変更依頼があり再度協議を行った。この位置を確定しないと設計に入れ なかったため」としていた。 (イ) 受託業者の担当者は、本業務の基礎資料となる別発注の測量業務の成果物の 出来上がりが、平成 23 年1月 20 日に延びたことにより、「当初予定から3か 月以上遅れたので、配管図面を履行期間内に、すべて仕上げることが困難とな った」と委員会において発言した。 (ウ) 平成 23 年1月中旬には県へ繰越調書を出すことになるが、金子係長と野花 主査は、履行期間内に測量業務と一緒に進めながらその平面図に配管図等を作 成することは可能であると判断し、繰越の報告をしなかった。 (エ) 平成 23 年3月 15 日の水道部と受託業者との第3回打合せ議事録には、「作 業が遅れ気味で、工期(履行期間)には、すべて納めることは難しい」と記載 しており、この時点で業務は履行期間内には完了できないことが明らかとなっ ていた。 (オ) この第3回打合せ議事録には、「検査日は決定しているので、仮成果で検査 に臨む」と一旦記載していたが、打合せ終了後の確認で、野花主査から「仮成 果で検査に臨む」の部分を削除するように受託業者の担当者に指示し、二重線 で削除(見え消し)させていた。 そして納品形態も「金文字黒箱2部、中身はチューブファイル(報告書等)、 図面4つ折り、縮小版1冊(A3)。納品は、3月 25 日、完了関係書類と合わ せて1部でよい」と受託業者担当者に指示し、未完成のまま検査に臨む準備を 具体的に打ち合わせしていた。 (カ) 受託業者の担当者は、「仮成果物の中身は、配管設計に関して、平面図、縦 断図を各9工区のものをつけている」、 「要するに横断図と配管詳細図、附帯工 の図面、横断図を除いたものを3月 25 日の仮成果に入れた」、「仮成果品とい っても、委託の仕様書に基づいたものは一応入れてある」、また、 「工期(履行 期限)がなかったので、細かい図面や数量が抜けてしまった」などと詳細にわ たって説明した。 また、仮成果品に入っていた CD-ROM については、「電子データというものが 仕様書にあったので、外側だけをつくったものを入れた」とし、 「中身は何もな いものであった」とも説明した。 (キ) 総括監督員の金子係長は、野花主査から、「出来高ができていない」と報告 を受け、平成 23 年3月 15 日の受託業者との打ち合わせの中で、「とにかく、 業務を遂行してくれ」と指示していた。また、測量業務が終わった後も「業務 の出来高が遅いといわれたので、(受託業者担当者に)電話を何回かした覚え がある」と証言した。 (ク) さらに、金子係長は、「出来高の量は定かでなかったが、完了届にはハンコ を押させてもらっている」とも証言し、その時点の出来高も明確に把握せずに 12 決裁をしていた。また、成果品も「ガワタ(金文字、黒箱2部)は見ています」 としたが、中身は「確認していません」と証言した。 3月 30 日の完了検査立会についても、 「(検査)依頼書の中で、 (検査員から) 説明を求められればしますが、特別した覚えはない」などと証言し、組織的に 出来高不足を隠している状況が明らかになった。 (ケ) 山本工務課長は、本事案に関して、平成 23 年3月中旬頃に、受託業者と担 当者との打合せの際に、「ちょっと遅れているという内容だった」と、ここで はじめて本業務の進捗状態を認識した。 そして、 「担当者から確約書のような書いたものを取るべきかどうかという相 談を受けた」と証言した。この相談は、誰から持ち掛けられたのかについては、 記憶が曖昧で、係長か主査のどちらかだったとしか証言しなかった。 また、相談を受けた確約書について、課長は、 「とらなくていい」と言ったと 証言し、確約書の存在を否定した。また、なぜ確約書をとらなくてよいと判断 したのかについては、 「紙で残る」と証言し、言い換えれば、あとで証拠になる ようなものは、残さない方がよい、という判断になったという証言を行った。 (コ) 課長は、その後の業務について、「たくさんの業務(工事)がある中で、そ の相談を受けていたことをすっかり忘れていた」、また、 「それがどうなったか という追跡までは認識していなかった」として、業務完了届と検査依頼書の内 容を確認もせず決裁していた。 (サ) 水道部工務課から検査依頼書が事業監理課に届き、検査員として事業監理課 の荻野主査が任命され、検査日を3月 30 日と決定し、水道部事務所内で検査 を実施した。 その3月 30 日付け業務検査調書によると、完了検査の結果は、合格となって いる。 水道部が、出来高は 4.7%の仮成果品で検査に臨んだにもかかわらず、検査 員は、 「問題があれば、逆に記憶しているかなと思うが、特段の記憶はありませ ん」、「通常の、これまでほかの検査をしてきたと変わらず同じやり方で行って きた」と証言している。 (シ) 委託業務成績表は、平成 23 年3月 30 日に水道部の野花主査や金子係長が作 成し、主管課の水道部長や工務課長が決裁を行い、当時の事業監理課検査員に 送付記入後、財務部長などが決裁をすることになっていたが、双方ともその決 裁が行われず放置されている。 (ス) 野花主査は、前事件の 98 条特別委員会の調査の中で、不正な事務処理につ いて、「ほかにはありません」と答えていたが、警察の取り調べの中で追及さ れ、「実は、ほかにもありましたと伝えた」と証言した。 13 ③ 調査事項の問題点 (ア) 受託業者も、「本来、配管設計には、測量の成果図書、平面、縦断、横断と いうものを利用して図面を作成していくことになる」が、「3か月以上遅れた ので、配管図面を履行期限内にすべて仕上げることが困難となった」と発言し ているとおり、当該地域の測量業務を先行させ、その成果品をもって実施設計 を行うべきところ、測量業務が後追いの形で発注されていた。 (イ) 1月中旬に県への繰越調書を作成する段階で、客観的に進捗状況も確認して おきながら繰越手続きをとらなかった。 (ウ) 総括監督員の金子係長は、本事業の進捗が遅れていることについて野花主査 から報告を聞き、受託業者に何回かの催促をしたものの、履行期間終了時点の 出来高を確認していたが、監督職として適切な判断とそれに対する指示ができ ていなかった。 (エ) 問題発覚後確認された出来高が 4.7%という、ほとんど手が付けられていな い状態の中で、金子係長と野花主査は、完了検査に臨むために仮成果品を受託 業者に準備させ、完了検査を受けるための不正を行っていた。また、受託業者 と確約書を交わす相談もしていた。 (オ) 総括監督員の金子係長などから本事業の進捗や取扱いの相談を受け、その状 態を知っていた山本工務課長は、「忘れていた」、「認識していなかった」など として、本事業の完了届と検査依頼書を決裁したことは、担当課長としての職 責が果たされておらず重大な問題である。 (カ) 本事業の完了検査を担当した事業監理課の荻野主査も、検査依頼書が届けら れたということで、事業が 100%完成しているものとして、仕様書に基づく関 係図書等の有無の確認程度で合格としたことは、検査方法に問題がある。 (キ) 地方自治法第 234 条の2(契約履行の確保)で、「政令の定めるところによ り、契約の適正な履行を確保するため又はその受ける給付の完了の確保をする ために必要な監督又は検査をしなければならない。」と規定している。 立て続けにこのような事件が発覚したことは、水道部において組織的に不正 事務処理が常態化していることは明らかである。 ④ 調査事項に対する指摘・改善意見 (ア) 実施設計業務は、測量業務の成果物をもって行なうことになるが、当該地域 の測量業務は後追いとなっており、それが履行期間内完成ができない要因とな った。測量業務と実施設計業務の計画的な発注のあり方について検討すべきで ある。 (イ) 進捗管理については、監督員が十分把握することはもちろんのこと、組織と しても繰越の判断を含めて確実にチェックできる体制を構築すること。 (ウ) 完成検査は、基本的に入札検査部で行い、検査権の委任を活用しながら複数 での検査体制で確実な完了検査を実施すること。 14 特に、実施設計業務などの業務完成検査については、履行検査要綱を遵守し た上で、成果物の内容を十分チェックし実施すること。 (エ) 財務規則や地方自治法上の契約事務に関係する諸規定の認識の甘さが、今回 の不正な事務処理の背景にあったといえる。 また、水道事業の財源について、主に水道使用者からの負担で賄われている ことを事業の担当者は常に認識し、予算の公正かつ効率的な執行に努めなけれ ばならない。 (2) 東芦田新水源水質検査結果の隠ぺい等に関して ① 概要と経過 東芦田新水源のさく井工事が完成し、西芦田浄水場への導水管の布設工事も平 成 24 年7月 31 日に完成したことから、水道部工務課足立主幹と百木主査は、平 成 24 年8月 27 日に、東芦田新水源の原水を西芦田浄水場に送り、洗管作業とと もに西芦田水源の源水とブレンドし、ろ過と流量調整を実施、浄水後の水を採取 し水質検査を行うこととしていた。しかし実際は同課施設係との調整ができてい なかったために水質検査は行われなかった。同日夕刻には、東芦田新水源のポン プを停止する予定であったが、他業務が重なったために、翌日8月 28 日午前9 時 30 分ごろにポンプを停止した。 8月 29 日午前 11 時ごろ、認定こども園あおがきやグリーンベル青垣などから 濁水の通報があり、現地を確認し水抜き作業(洗管)を行ったが、その時点では 原因が特定できなかった。たまたま認定こども園あおがきで汲み置きされていた 水を水質検査機関(京都微生物研究所)に検査依頼し、平成 24 年9月6日付け で届いた分析結果報告書で、マンガンの値が 0.14 ㎎/ℓと、基準値(0.05 ㎎/ℓ) を大きく超えており、原因は、東芦田新水源のマンガンの影響による濁りと判明 した。 このマンガン流出事故について、当時の藤本水道部長らは、平成 24 年9月 10 日開催の産業建設常任委員会において、マンガン及びその化合物の数値が高いこ とを受けて、 「直ちに人体に影響があるものではない」が、濁水の原因は、 「東芦 田原水のマンガン濃度が、高くなっていたと推定される」と説明していた。 そして、部長らは、事故後の平成 24 年8月 30 日に、東芦田新水源さく井工事 完成時の原水分析結果報告書(平成 21 年 11 月 30 日付)が発見されたにもかか わらず、関係地域の説明会や議会に対して一切説明を行わず、故意に公表しなか った。 なお、この分析結果報告書は、平成 21 年当時の担当者が決裁も受けず、本来 綴じ込むべきファイルでないところにファイリングしていた。 その後、平成 25 年 12 月頃には、西芦田浄水場で東芦田新水源の原水がブレン ドされることが問題視され、複数の議員からの資料請求や、西芦田浄水場の給水 地域の住民から平成 24 年8月の事故前の東芦田新水源の原水水質検査結果の提 15 示を求められたことなどから、水道部は平成 26 年1月 17 日に水質検査分析結果 報告書(平成 21 年 11 月 30 日付)の存在を認めた。 ② 明らかになった事実関係 Ⅰ西芦田浄水場におけるマンガン流出事故について (ア) 平成 26 年2月 10 日の議員総会において、水道部は「東芦田新水源の基準値以 上のマンガンを含む原水の配水は、平成 24 年8月 27 日から 29 日にかけてであ った」と説明していたが、この件とは別に、青垣温水プールを管理する青垣支所 長から、平成 24 年8月 22 日にも青垣温水プールが濁る事態が発生していた件を 水道部に報告していたことがわかり、平成 24 年8月 20 日から 22 日にかけても 同様の事故があったことが判明した。 (イ) 平成 24 年8月 20 日から 22 日にかけて行ったとされる作業内容は、①東芦田 新水源で揚水を開始、西芦田浄水場までの導水管の洗管作業、②西芦田浄水場内 の導水管の仕切り弁開閉作業、③西芦田浄水場内で、西芦田水源と東芦田新水源 の流量調整の確認作業等であったことを確認した。また、工務課職員や西山施設 係長にも洗管作業のみを行うことが報告されていた。 一方で、藤本部長や山本工務課長は、平成 24 年9月 11 日にこの事故を知るこ ととなったが、事実関係を詳細に調査することなく、また、公営企業管理者(市 長)や副市長、議会、給水地域住民に何も説明していなかった。 (ウ) 東芦田新水源のさく井工事が完成した後、原水の水質検査を行ってはいたが別 綴にファイリングし公表していなかったために、試掘時のデータ結果により「青 垣の水は良いもの」と思い込み原水を西芦田浄水場へ送水した。しかも、その原 水は、西芦田浄水場でブレンドされ浄水後水質検査を行なわないまま給水されて いた。 (エ) 水道技術管理者も、水道法第 19 条に基づき配置されているが、新水源に関わ る水質検査や施設検査など何ら確認もせず給水を開始しており、まったくその任 務が果たされておらず、その職は名ばかりで形式的・形骸化していた。 (オ) 水道施設(浄水場など)関係の新設や改築工事が完成し給水する場合、その前 に県保健所に給水開始届けを提出してから給水することになるが、これが提出さ れておらず、指摘されてはじめて完成時に遡り提出していたものがあった。 (カ) 東芦田新水源のさく井工事完了に伴う水質検査は、工事標準仕様書にも示され、 受託業者である三菱マテリアルテクノ㈱の工事施工計画書の中にも、「揚水試験 終了直後に採水して、水道部が委託する公的な検査機関で水質検査を実施する」 と明記されていた。 しかし、主任監督員の足立主幹は、同検査は市が行なうものであると判断して いたため、施設係の玉水主査を通じて、緊急で日本メンテナスエンジニヤリング ㈱に水質検査を依頼した。そして、その検査に係る費用(21,000 円)については、 水道部が別途負担していた。 16 なお、この検査の採水について、関係したとする職員はその立会を否定せず「記 憶がない」と曖昧な証言をしたことから、どの職員が立ち会ったか特定できなか った。 (キ) 水質検査業務において、受託業者は水質に基準値を超える異常値が出た場合は、 速報値を担当者に電話報告することが通例であるとのことから、東芦田新水源の 原水についても、「同様の手続きをしたはず」と説明があった。しかし、伝えた とされる玉水主事は、「聞いていない」と証言し、食い違いがあった。 (ク) 平成 21 年 11 月 30 日付で、日本メンテナスエンジニヤリング㈱から、東芦田 新水源原水水質検査と他2件の他施設の浄水水質検査が一緒に同封し郵送され てきた。その封筒を受領した玉水主事は、それを開封し東芦田水源の分析結果報 告書を別件と区別した上で足立主幹の机に置いたとしている。 一方、足立主幹は、当初「何も見ず、どこかの書類にファイルした」と答えて いたが、最終的には「結果表をさーと見た」、 「マンガンはちょっと多いかなと思 った程度の認識だった」などと証言している。 担当職員の水質に対する軽薄な認識の問題も明らかになった。その上この分析 結果報告書は、上司の決裁をとらずファイリングしていたことも判明した。 (ケ) 平成 24 年度の水質検査実施計画において東芦田新水源における原水の検査も 追加され、通常検査として 8 月に予定されていたことも周知されず、その前にブ レンド作業や洗管作業を行い給水した。 (コ) 平成 24 年8月 20 日と 27 日に行った東芦田新水源からの送水準備に係る一連 の作業は、水道部として重要な作業にもかかわらず、工務課内の工務係と施設係 の綿密な打ち合わせや作業マニュアル(水道維持管理指針 2006 年-日本水道協 会)などによる体制がとれておらず、何事も担当者任せになっていた。 (サ) 平成 18 年度に策定された丹波市水道ビジョンと水道施設の統廃合計画は、平 成 27 年度を最終年度として平成 19 年度から本格的に取り組まれた。長期に亘る 大規模事業であるが、様々な事情で繰越事業も多くなり、水道部では職員体制強 化の声もあがっていた。 Ⅱ平成 21 年 11 月 18 日調査の「分析結果報告書」の隠ぺいについて (ア) 平成 24 年8月 29 日の濁水流出事故直後に、山本工務課長や玉水主査などは、 東芦田水源のさく井工事が完成したときの分析結果報告書があるはずとして水 道部事務所内を探したところ、さく井工事施工業者から提出された承諾願・施工 計画綴りの中にファイルしてある、平成 21 年 11 月 30 日付けの分析結果報告書 (日本メンテナスエンジニヤリング㈱)を発見した。 (イ) その後、藤本部長は、担当の課長、係長はじめ幹部職員に対して、「今頃出て きても、後の祭りになる」、 「これまで多方面で行ってきた説明と異なる」と話し、 公表しないこととして、組織的に「隠ぺい」していた。 また、当時の上司で最高責任者である公営企業管理者(市長)をはじめ、副市 17 長、議会にも一切報告しなかった。 ③ 調査事項の問題点 (ア) 新しく水源を開発するには、水質と水量が重要な要件であるが、水量を重視 するあまり、事前に周辺の鉱山の有無や鉱物分布の調査などの情報を十分精査 していなかった。また、新水源試掘時での水質検査が何ら問題なかったために、 ほとんどの関係職員は、本井戸の水質においても「青垣の水は良いもの」と思 い込み、何の疑いを持つことなく事業を進めた。 (イ) さく井工事の総括監督員の金子係長や主任監督員の足立主幹は、本工事の標 準仕様書に記載の「水質検査は連続揚水試験の終了直前に試料を採取し、丹波 市水道部が委託している公的機関において分析を実施すること」、また、受託 業者の三菱マテリアルテクノ㈱から提出された工事施工計画書に記載の「揚水 試験終了後に採水をして水質検査を行う」という事項が明記してあることを一 定認識しながらも、何ら業者に指示せず、最終的に市の費用をもって水質検査 を依頼していた。 (ウ) 東芦田新水源や西芦田浄水場の工事が完成した後の導水管の洗管作業、流量 検査、水質検査など一連の送水作業について、作業手順の打ち合わせが一度も 行われていない。また、上司もその作業や水質検査などの決裁をしておらず、 指示・報告もない担当者任せの作業等が行われていた。 (エ) 関係した職員が、東芦田新水源の原水を西芦田浄水場でブレンドし給水する 前に水質検査をしなければならないという認識がなかったことは、水道法に違 反する重大な問題である。 (オ) 東芦田新水源が完成し、平成 21 年 11 月 18 日に水質検査をしているが、送 付されてきた水質検査結果表を十分に確認もせず、所定の手続き(決裁)も取 らず別のファイルに綴じていた。結果、このことがマンガン流出事故や原水検 査分析結果表の隠ぺい行為に波及した。 (カ) 「安心・安全な水」を掲げていながら、職員への水道法等の教育がなされて おらず、また、届出等、コンプライアンス(法令遵守)の意識がなかった。 (キ) 水道法第 19 条に基づく水道技術管理者は、足立勝宏主幹が任命されていた。 (水道部には他に有資格者1名がいた)しかし、本人も証言しているように、 技術的にも重要な立場であることは認識しつつも、主査や主幹が水道技術管理 者では、課長や係長等上司へ指示・指導はできなかった。 (ク) 様々な事情で繰越事業も多くなり単年度の事業費が膨れていく中で、国県の 補助事業や合併特例債等の関係で進捗が急がれ、水道部では職員体制強化の声 もあがっていたが、十分対応していなかった。 (ケ) 「水道ビジョン」の大きな目的は、水道施設の統廃合を進めることで、安心・ 安全な水道水を広く市民に安定的に供給できるようにしようとするものであ るが、今回の事件によって市の水道事業に対する市民の信頼は大きく失われ、 18 水道統合整備事業の進捗に遅れが生じている。 ④ 調査事項に対する指摘・改善意見 (ア) 水源開発にあたって、周辺の鉱山分布の調査結果を精査するとともに、周辺 の情報収集とその分析を十分行い、それを担当部職員の共通認識とすること。 (イ) さく井工事完成時の水質検査については、「標準仕様書」の中に請負業者の 責任で行うことを明確にし、積算書にも明示すること。特に監督員にも「標準 仕様書」の内容に熟練し、業者への指導を徹底すること。 (ウ) 工事完成時の水質検査や導水管の洗管作業、流量検査など一連の送水作業手 順と手続きについて、マニュアル化すること。 (エ) 水道法や関係条例などコンプライアンスを徹底するように、職員の研修体制 を整備すること。また、工務や施設担当の職員については、技術継承と技術研 修も徹底できるようにすること。 また、水質検査の分析結果報告書については、部長までの決裁事項とするこ ととし、担当職員だけでなくすべての水道職員が状況を把握できるようにする こと。 (オ) 水道法第 19 条に基づく水道技術管理者は、主査や主幹ではなく、係長以上 の幹部職員を複数名指名すること。 (カ) 平成 26 年4月から専任の公営企業管理者を再度任用し組織強化を行ったが、 水道統合整備事業においての繰越事業が多い状況にあるので、現場の職員体制 についても強化を図ること。 (3) 消防本部不正事務処理に関して ① 概要と経過 (ア) 平成 25 年 11 月 26 日、消防本部谷口副課長は、化学ポンプ自動車積載用の 高圧空気容器(ボンベ)購入に際して、適正な最低見積業者があるにもかかわ らず、特定の業者(㈱ニットー)を最低見積業者とするために、その業者に値 段が安くなるか確認するよう松尾救急第2係長に命じた。そこで、係長は、そ の業者に対して見積書の再提出を依頼したが、一旦断られた。その後、副課長 が自分の名前を出すように係長に命じて強引に見積書をFAXで再提出させ た。そして、それを開札結果表に添付して決裁に回し、後日FAXによる見積 書を原本と差し替えた。 (イ) 平成 25 年 12 月 8 日、不正な契約手続きについて、救急第2係畑田主査は他 の係長ら3名と上司への報告について相談、翌 12 月 9 日に、梅垣予防課長や 方山署長に報告し、同年 12 月 11 日には、婦木次長にも不正行為が報告された。 次長は、未契約であれば直ちに両業者に説明して元に戻すように一旦指示し、 その後課長と署長同席のもとで、この不正行為について大石消防長に報告する とともに谷口副課長のパワーハラスメント(パワハラ)問題についても報告を 19 行った。 報告を受けた消防長は、契約書の正副2通が、まだ消防本部内に保管されて いることを確認し、不正な契約行為であることを認識しながら「すでに契約が 成立しているので、このまま進めるしかない」と判断した。また、消防長は、 副課長の不正行為とパワハラについて関係署員の前で謝罪させそれで事を収 めるように指示をした。 (ウ) 谷口副課長は謝罪をした後、この不正行為について市に報告することを方山 署長ら上司に伝えたが、大石消防長から「この件については、消防署だけで判 断したこととしたい」との発言があった。 (エ) 不正行為が行われた 2 週間後の平成 25 年 12 月 25 日に公益通報が行われ、 市は翌 12 月 26 日に公益通報事案であることを確認しこれを受理した。これに よって市の「法令遵守委員会」は、平成 25 年 12 月 27 日から翌年1月4日ま で関係者の事情聴取を行い、平成 26 年1月6日付で市長に通報の概要、調査 結果及び法令遵守委員会の判断を報告した。 (オ) 平成 26 年1月7日には、 「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員に よる入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律」(以下、官製談合防止 法)に抵触する恐れもあり、この事件を丹波警察署に通報した。 (カ) 事件発覚後の平成 26 年1月 24 日、本来の最低見積業者と改めて契約を交わ し、高圧空気容器は同年3月 12 日に納品された。 (キ) 市は、平成 26 年 11 月 11 日に本事件に関わった谷口副課長、松尾係長を官 製談合防止法違反の疑いで丹波警察署に告発した。 (ク) 平成 27 年2月3日から神戸地裁において松尾被告の公判が始まり、平成 27 年3月 10 日第2回公判(論告求刑・意見陳述)に、全委員を派遣した。なお、 同日に谷口被告の第1回公判も行われ検察から起訴状の朗読がされた。 (ケ) さらに本調査の途中で、松尾係長が化学ポンプ自動車の実施設計額を事前に 業者に教えたとして、官製談合防止法違反などの疑いで、平成 26 年 10 月 28 日に逮捕されたことも付記しておく。 ② 明らかになった事実関係 (ア) 平成 25 年 11 月 26 日の化学ポンプ自動車積載用の高圧空気容器の見積 10 社 の開札作業を本来複数で行うべきところを谷口副課長は一人で行った。 (イ) 谷口副課長は、松尾係長より特定の業者に見積書の再提出を断られたとの報 告を受け、その業者の製品仕入会社に連絡し自分(副課長)の名前を告げて両 業者間で 1,000 円程度安くなるよう調整させることを再度命じた。 (ウ) 書き換えられた見積書がFAXで届き、畑田主査は、ほかの見積書と一緒に とじ込んだ開札結果表を作成し梅垣課長へ決裁を回した。その際、主査は、不 正が解るようにと、FAXの見積書に大きめの付箋を貼り付け「後日差し替え」 と書いていたが、何の指摘もなく決裁が行われた。 20 (エ) 谷口副課長は、特定の業者に書き換えを指示した理由について、仕様書には 明記していなかったが、ブルネッカーが良いと思っていたので、当初の落札業 者はウルトレッサであったために、納入期限や使い勝手で問題があると思い、 特定の業者に落札させようと指示をした。副課長はブルネッカーにこだわった が、他の関係者の証言や現地調査で、両製品にはほとんど違いはなく、ウルト レッサでも問題はないとの確証を得た。 (オ) この不正により締結された契約書は、平成 25 年 11 月 28 日付で作成されて いるが、畑田主査の判断ですぐに業者に届けず消防本部内で保管していた。 (カ) 畑田主査や複数の係長が、こうした不正行為を上司に報告すると同時に、谷 口副課長のパワハラ問題も指摘し上司に改善を求めている。 (キ) 大石消防長は、梅垣課長や方山署長、婦木次長から事実関係の報告を受けた が、「契約が成立しているなら、このままでいくしかない」と判断し、不正行 為を改め適正な最低見積業者に戻すことの指導・指示をしなかった。 (ク) この事案に関しては、消防本部における上司からの部下に対する深刻なパワ ハラの実態が指摘されており、過去にもパワハラが原因とみられる退職者や長 期療養者などがあったとの証言も得た。 (ケ) 本調査の過程で、今回の高圧空気容器のほかにも消防車両の発注、化学防護 服、熱画像直視装置(検知カメラ)及び三連梯子などの購入に際しても価格漏 洩や中間検査における業者との関係に疑いをもたれるような証言があった。 ③ 調査事項の問題点 (ア) 丹波市の「入札契約事務の手引き」では、競争見積による業者選定は、随意 契約ではあるが指名競争入札における場合と同一に考えるべきであると明記 してある。 本来、開札執行者は梅垣課長で立会者は谷口副課長と松尾係長であるにもか かわらず、副課長はこの開札を一人で行った。さらに、見積書の金額を書き直 すように係長に命じたことは明らかに不正契約行為である。 (イ) 谷口副課長の見積金額の書き換え指示は、エア・ウォーター製のブルネッカ ーに固執した結果だとしているが、特定の業者の仕入先に副課長の名前を言う だけで固辞していた納入業者の対応が一変するということは、正常な取引上の 関係とは言えない。 (ウ) 大石消防長は、この件が公になると、谷口副課長を処分しなくてはならない と言い、副課長を係(署員)の前で謝罪させて消防本部内部の問題として収め ようと指示していたことなど、これは明らかな“隠ぺい”行為であり、最高責 任者としての責任は極めて重い。 (エ) 以前から消防本部内にパワハラがあることが明らかになった。しかし、課長 以上の管理職はそのパワハラを見て見ぬふりをして、適切な対応がなされてい なかった。 21 (オ) 消防本部には、若手職員が本事案のように不正行為を正そうと上司に訴えて も、それを聞き入れないばかりか不正行為自体をもみ消そうとする組織的な体 質がある。 ④ 調査事項に対する指摘・改善意見 (ア) 今回の案件により、大石消防長はじめ方山署長や梅垣課長、谷口副課長など 管理職の立場にあるものが、法令や条例、規則等に精通しているとは言い難く、 しかも業務指導や労務管理についての責任が希薄であることが明白となった。 管理職教育により意識改革を行なうと共に職務規律を徹底させること。 (イ) 今回の案件は、公益通報により発覚したが、管理職の立場にあるものがこの 制度を十分理解せず逆にこれを抑え込もうとする言動をしている。公益通報制 度の重要性について管理職を含む全職員に周知徹底すること。 (ウ) 証言等で消防本部内部において深刻なパワハラの実態があることが明らか になったが、実態の解明については消防本部の内部調査だけでなく、市が特別 な調査を実施しその改善を図ること。特に、消防、救急、災害救助など危険度 の高い職種だけに、指揮命令とパワハラの区別を明確にして教育や訓練を行な うこと。 (エ) 消防活動と救急業務等を主な任務とする消防署職員は、物品購入等を含む一 般事務と現場の業務を兼務させることには問題があるので、その改善を行うこ と。 (オ) 消防本部で取り扱う物品は専門性が高いことから、その購入手続きや中間検 査時における業者との関係について疑われることのないよう手法を改善する こと。 (※役職は、当時のもの) 9 証言拒否等 (1)証人の出頭拒否の状況 なし (2)証人の証言拒否の状況 なし (3)虚偽の証言、自白の状況 なし (4)記録の提出拒否の状況 なし (5)宣誓拒否の状況 なし 22 10 告発 (1)告発の状況 なし 11 12 調査経費(別紙 1) 平成 25 年度 613,060 円 平成 26 年度 ※1,201,181 円 計 ※1,814,241 円 ※は概算額 最後に 地方自治法第 100 条により設置した丹波市議会不正事務処理・不正入札事件調査特 別委員会は、平成 26 年1月末から1年を超える期間をかけて、水道部と消防本部に おける不正事務事案を調査し検証を行い、それぞれの事案について問題点を指摘する とともに、改善方策を提案してきた。 一連の不正事務処理事案の発生は、市民の信頼を大きく損ねる結果になった。市長 はじめそれぞれの部署を統括する管理職は、これらの事案を自らの問題として認識す べきである。そして、職場内を再点検するなど市民に信頼される行政を確立するため 全力を傾注するべきである。 一方、特筆すべきは、消防本部の主査、係長らが、不正行為やパワハラ問題を上司 に訴え、正していく勇気ある行動を起こしたことであり、こういった行動が職場風土 の改善につながることは言うまでもない。 以上の報告をもって本委員会に付託された調査は終了することとなるが、市当局に おいては、それぞれの調査事項に係る問題点の指摘や改善意見を真摯に受け止め、再 発防止と市政への信頼回復のため万全を期することを願うものである。 また、丹波市議会は、今回の事案が発生したことを教訓に市政の監視機能をさらに 強化させ、議会としての責務を果たしていく覚悟である。 最後に、本委員会の調査にご協力いただいた関係各位に感謝を申し上げ、不正事務 処理・不正入札事件調査特別委員会の最終報告とする。 23 別紙 1 調査特別委員会運営等に係る決算 1 調査経費(予算) 年 度 金額(予算額) 2 平成 25 年度 平成 26 年度 850,000 円 1,500,000 円 調査に要した額 節 細 説 摘 要 支出額(円) 証人費用弁償(12 人) 委員費用弁償(開催8回のうち6回) 旅費 費用弁償 平成 25 年度 消耗品費 210,680 4,128 0 会議録反訳料(開催8回のうち7回) 委託料 委託料 委託料 使用料及び賃借料 使用料及び賃借料 通行料及び駐車料 通行料及び駐車料 410,497 会議録反訳料(開催 23 回のうち 21 回) 会議録検索システム運用委託料(8回) 委託料 ※756,799 ※172,710 (23 回のうち 21 回) 28,490 56,072 通行料 合 計 613,060 24 4,128 ※1,167,296 108,145 会議録検索システム運用委託料 複写機使用料 計 272,480 証人等費用弁償(16 人) 資料等コピー用紙 合 61,800 委員費用弁償(開催 24 回のうち 22 回) 需用費 平成 26 年度 ※280,855 84,562 4,920 4,920 ※1,201,181 ※1,814,241
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