藤沢市地域防災計画修正の要旨 平成27年3月20日 藤沢市防災会議 今回の修正のポイント 1.災害対策関係法令の見直しの反映 ・災害対策基本法 ・南海トラフ地震特別措置法 ・水防法 ・土砂災害防止法 ほか 2.防災関係事務の実施状況の反映 ・市民等への防災知識の普及 ・土砂災害警戒区域の指定 ・防災備蓄資材の充実 ・津波避難対策の強化 ・帰宅困難者対策の強化 ほか 3.その他 ・神奈川県防災会議幹事意見を踏まえた修正 ・藤沢市防災会議委員意見 ・各種数値等の時点修正 ・所要の文言の整理 1 1.災害対策関係法令の見直し① ●災害対策基本法(昭和36年法律第223号)の一部改正(施行日:平成25年6月21日ほか) 事項 関連箇所 主な内容 居住者等によ る 序論第2部第5章 【新規】コミュニティレベルで防災活動に関する認識の共有や 地区防災計画の 第6節(P53) 様々な主体の協働の推進のため、地区居住者等が市防災会 提案 議へ地区防災計画を提案できることとした。 被災者台帳の作 各論Ⅰ第4部第18 【新規】市民の被災状況を迅速かつ的確に把握するとともに、 成 章第3節(P250) 中長期にわたる被災者支援を総合的かつ効率的に実施するこ とを目的として、被害状況、支援状況、配慮事項等を一元的に 集約する被災者台帳を作成することとした。 罹災証明書の交 各論Ⅰ第4部第18 被災家屋台帳及び被災者台帳を罹災台帳として位置づけ、そ 付 章 第 2 節 か ら 第 5 れに基づき罹災証明書を交付することとした。 節まで(P252) 避難対策の強化 各論Ⅱ第4部第6 避難が夜間に及ぶおそれのある場合は、日没前に避難が完了 (避難準備情報) 章第1節1(P431) するよう避難準備情報を活用することとした。 避難対策の強化 各論Ⅱ第4部第6 【新規】避難のための立退きを行うことによりかえって危険が及 (屋内待避) 章第1節2(P431)、 ぶおそれがあるときは、屋内での待避を指示できることとした。 各論Ⅲ第2部第5 章第1節1(P492) 2 1.災害対策関係法令の見直し② ●災害対策基本法(昭和36年法律第223号)の一部改正(施行日:平成26年11月21日) 事項 道路管理者によ る緊急通行車両 の通行の妨害と なる車両等の移 動措置 関連箇所 主な内容 各論Ⅰ第4部第12 【新規】大規模地震、大雪等の災害時において、立ち往生車両 章第1節4(P210)、 や放置車両が緊急通行車両の通行を妨害しているときは、道 各論Ⅱ第4部第21 路管理者が道路の区間を指定し、占有者等に車両等の移動を 章 第 3 節 7 ( 2 ) 命じることができることとした。また、命ぜられた者がその措置 (P467) をとれないときなどは、道路管理者が自ら車両等を移動させる ことができることとした。 ●災害救助法(昭和22年法律第118号)の一部改正(施行日:平成25年10月1日) 事項 関連箇所 主な内容 災害救助に係る 各論Ⅰ第8部第3 災害救助法の所管を厚生労働省から内閣府へ変更した。 事務の移管 章第1節1(P349) 3 1.災害対策関係法令の見直し③ ●建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号)の一部改正(施行日:平 成25年11月25日) 事項 関連箇所 主な内容 要緊急安全確認 各論Ⅰ第2部第1 【新規】耐震診断が義務化された一定規模を超える不特定多数 大規模建築物へ 章第4節(P91) が利用する建築物等の所有者に対する補助制度を創設した。 の耐震診断の義 務付け 要安全確認計画 各論Ⅰ第2部第1 【新規】緊急輸送道路や避難路の沿道の建築物に係る耐震化 記載建築物への 章第4節(P92) を検討することとした。 耐震診断の義務 付け ●強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法 (平成25年法律第95号)の新規制定(施行日:平成25年12月11日) 事項 関連箇所 主な内容 事前防災及び減 序論第1部第1章 【新規】国の「国土強靱化基本計画」及び「国土強靱化アクショ 災その他迅速な 第3節3(P5) ンプラン」との調和を確保しつつ、地域の特性を踏まえ、災害に 復旧復興に資す 強いまちづくりを推進することとした。 る大規模自然災 害等に備えた国 土強靱化の推進 4 1.災害対策関係法令の見直し④ ●南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法(平成14年法律第92号) の一部改正(施行日:平成25年12月27日) 事項 内閣総理大臣に よる南海トラフ地 震防災対策推進 地域及び南海ト ラフ地震津波避 難対策特別強化 地域の指定 関連箇所 主な内容 序論第1部第1章 【新規】市は、平成26年3月に、「南海トラフ地震防災対策推進 第 3 節 1 ( P4 ) 、 各 地域」及び「南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域」に指 論Ⅰ第2部第4章 定された。 (P107) 市町村による南 各 論 Ⅰ 第 7 部 【新規】「南海トラフ地震防災対策推進計画」として、南海トラフ 地震に伴い発生する津波からの円滑な避難の確保に関する事 海 ト ラ フ 地 震 防 (P333~344) 項等を新たに定めることとした。また、津波避難対策緊急事業 災対策推進計画 として、津波一時避難場所の確保及び津波避難路の安全の確 及び津波避難対 保を実施していくこととした。 策緊急事業計画 の作成 推進地域内の事 業者等による南 海トラフ地震防 災対策計画又は 南海トラフ地震 防災規程の作成 序論第2部第3章 第1節4カ(P45)、 各論Ⅰ第3部第3 章 【 主 な 事 業 】1 (4)カ(P117) 【新規】南海トラフ地震に伴い発生する津波により水深30cm以 上の浸水が想定される区域において、特定の事業者等は、「南 海トラフ地震防災対策計画」又は「南海トラフ地震防災規程」を 作成する必要があることから、これらの者に対して必要な指導 を行うこととした。 5 1.災害対策関係法令の見直し⑤ ●首都直下地震対策特別措置法(平成25年法律第88号)の新規制定(施行日:平成25年12 月27日) 事項 関連箇所 主な内容 内閣総理大臣に 序論第1部第1章 【新規】市は、平成26年3月に、「首都直下地震緊急対策区域」 よる首都直下地 第3節1(P4) に指定された。 震緊急対策区域 の指定 ●水防法(昭和24年第193号)の一部改正(施行日:平成25年7月11日) 事項 関連箇所 主な内容 浸 水 想 定 区 域 各論Ⅱ第3部第18 【新規】避難確保計画の作成等に努めなければならない浸水想 内 の 要 配 慮 者 章第1節(P404) 定区域内の要配慮者利用施設について、その名称及び所在地 利用施設等にお を定めることとした。また、それらの施設の管理者等に対して、 ける利用者の避 メールマガジン等により情報伝達を行うこととした。 難確保 6 1.災害対策関係法令の見直し⑥ ●土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第 57号)の一部改正(施行日:平成27年1月18日) 事項 関連箇所 主な内容 警戒避難体制の 各論Ⅱ第3部第18 【新規】土砂災害警戒区域内の要配慮者利用施設であって、急 整 備 の 強 化 ・ 充 章第2節(P406) 傾斜地の崩壊が発生するおそれがある場合における円滑かつ 実 迅速な避難を確保する必要があるものの名称及び所在地を定 めることとした。また、それらの施設の管理者等に対して、メー ルマガジン等により情報伝達を行うこととした。 ●気象業務法(昭和27年法律第165号)の一部改正(施行日:平成25年8月30日) 事項 関連箇所 主な内容 気象庁による特 各論Ⅱ第4部第2 【新規】気象情報の種類として暴風・暴風雪・大雨・大雪・波浪・ 別警報の実施 章第1節1(P415、 高潮の各特別警報を加え、その発表基準等を定めた。 417) 7 2.防災関係事務の実施状況の反映① 事項 関連箇所 主な内容 市民等への防災 序論第2部第6章 新たに作成した小冊子「ふじさわ防災ナビ」、津波ハザードマッ 知識の普及 第1節(P54) プ、津波浸水想定CG、土砂災害・洪水ハザードマップ等を活用 して、市民一人ひとりや家庭ごとの防災知識の向上を図ること とした。 土砂災害警戒区 各論Ⅰ第2部第1 市内では、平成24年3月から平成25年11月にかけて、土砂災害 域の指定 章 第 5 節 ( P93 ) 、 警戒区域が186箇所指定された。 各論Ⅱ第2部第6 地域住民の協力を得て、土砂災害警戒区域における警戒体制 章(P365)、各論Ⅱ の整備や避難対策計画の策定を進めることとした。 第 3 部 第 6 章 (P379) 公共施設の安全 各論Ⅰ第2部第2 【新規】公共施設については、「公共施設再整備プラン」を定め、 性の確保 章第1節(P99) 防災機能の確保について、検討を進めることとした。 防災備蓄資材の 各論Ⅰ第2部第2 【新規】平成26年度に村岡・片瀬地区において防災備蓄倉庫を 充実 章第4節(P103) 整備している。 引き続き、防災広場の確保などに努め、防災備蓄倉庫の充実 を図るとともに、防災資機材備蓄計画に基づいて備蓄を進める こととした。 8 2.防災関係事務の実施状況の反映② 事項 関連箇所 主な内容 津波避難対策の 各論Ⅰ第2部第4 【新規】平成26年度に作成した藤沢市津波避難計画については、 強化 章(P107~111) 避難訓練等を通じて得られた成果等を踏まえ、必要に応じて見 直していくこととした。同計画で指定した津波避難路について、 狭あい道路の解消、沿道の建築物の耐震化やブロック塀の安 全確保などを推進することとした。 また、民間の津波避難施設整備に対する補助制度を創設した。 さらに、江の島防災対策協議会における避難対策等を位置づ けた。 帰宅困難者対策 各論Ⅰ第3部第7 【新規】市は、平成25年7月に藤沢駅周辺、平成26年5月に辻堂 の強化 章(P128)、各論Ⅰ 駅周辺、同年6月に湘南台駅周辺の帰宅困難者等対策協議会 第4部第7章(P192 を設置し、対策を進めている。 ~193)、各論Ⅱ第 主要駅ごとの取組を継続し、エリア防災計画や帰宅困難者対 4 部 第 6 章 第 5 節 策マニュアルの作成・見直しを進めることとした。 (P437)、各論Ⅲ第 また、災害時の応急活動としては、主要駅の一時滞在施設を 3部第12章第5節 開設するとともに、交通情報の周知や徒歩帰宅マップの配布な どにより徒歩帰宅者を支援することとした。 5(P580) 広域応援体制の 各論Ⅰ第3部第16 市は、平成26年5月に、秋田県羽後町と災害時相互応援協定 強化 章(P157) を新たに締結し、広域応援体制を強化した。 9 2.防災関係事務の実施状況の反映③ 事項 関連箇所 主な内容 避難勧告等の判 各論Ⅰ第4部第21 平成26年9月に見直された「避難勧告等の判断・伝達マニュア 断・伝達マニュア 章第2節4(P260) ル作成ガイドライン」において、「津波災害は、危険地域からの 一刻も早い避難が必要であることから、『避難準備情報』『避難 ル作成ガイドライ ンの見直し 勧告』は発令せず、基本的には『避難指示』のみを発令する」こ ととされたため、津波注意報発表時における対応を避難指示に 統一することとした。 復興対策の強化 各 論 Ⅰ 第 5 部 【新規】市は、復興に関する基本理念を示すことなどを目的とし (P264、267) て、平成26年12月に「藤沢市災害復興条例」を制定した。 市民生活の復興等を迅速かつ円滑に進めるため、災害復興基 金を設置し、必要な財源の確保を行うこととした。 特定都市河川及 各論Ⅱ第2部第2 【新規】境川及び引地川については、平成26年2月に特定都市 び流域の指定 章(P358) 河川浸水被害対策法に基づく特定都市河川に指定され、それ ぞれの流域についても合わせて指定された。 これらの河川流域においては、流域水害対策計画を定め、浸 水被害対策の総合的な推進を図ることとした。 富士山火山広域 各論Ⅱ第3部第17 平成26年2月に富士山火山防災対策協議会が作成した「富士 避難計画の作成 章(P403) 山火山広域避難計画」を踏まえ、降灰からはまずは堅牢な建 物へ避難すべきこととするとともに、「富士山ハザードマップ」や 火山活動等に関する情報について市民等へ啓発することとした。 10
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