ぽ~れぽ~れ(会報) - 認知症の人と家族の会 岡山県支部

「ぽ∼れ
ぽ∼れ 」通巻 416号付録 ●2015年 3月25日発行
「ぼけ 」ても安心して暮らせる社会を
Contents
♢
表紙
1
♢
第17回「家族の会」県支部総会案内
2
“戦後70年に何を語るか”
♢
(山陽新聞を読んで)
ゆっくり、やさしく、おだやかに
pole-pole(スワヒリ語)
岡山県支部版
No. 174 2015. 3
3
4 ∼5
♢
岡山県介護保険推進委員会報告
♢
認知症介護家族交流事業 in 里庄町
6
♢
地区だより ∼倉敷地域から∼
7
♢
ニュース短信
8
H26年暮れクリスマスイブの日、赤シャツのトナカイさんこと「安井幹事さん」に誘われ、岡山空港
近くでゴルフを楽しみました。「岡山金陵カントリークラブ」です。
何か考え事をされながら遊ぶ「中嶋さん」、子供の 頃に返りバンカー( 砂 場 )遊びされているのが「 妻井
さん」、相手のミスを誘い込むのがとても上手な「安井さん」、そして一番楽しく遊ばせて頂いたのは私でしょ
うか。成績のことは総意で公表を控えました。 (記 / 尾崎善規) この頼もしい男性4人組みは、岡山県支部の中枢を担っている方々です。上手にストレス解消の息抜き
をして、明日へのエネルギーに替える技を身に付け、支部活動に励んでいらっしゃいます!!
(記 / 清田)
介護家族の集いのご案内
・岡山地域
・井笠地域
・倉敷地域
・笠岡地域
4 月10 日
4 月16 日
4 月24 日
4 月 7日
( 金 ) 13:00∼15:30
( 木 ) 13:00∼15:00
( 金 ) 10:30∼12:30
( 火 ) 13:00∼15:00
岡山市保健福祉会館 4 F ほのぼのルーム
笠岡市認知症介護研修センター (金浦中学校裏)
くらしき健康福祉プラザ 1F・102 研修室
サンライフ笠岡 第2研修室 (笠岡市在住の方を対象に)
◇この会報は、岡山県共同募金会の一部助成により発行しています。◇
「ぽ∼れ
ぽ∼れ 」通巻 416号付録 ●2015年 3月25日発行
多数の
ご参加
を
平成 27年度
公益社団法人 認知症の人と家族の会 岡山県支部
第17回 定期総会開催のご案内
日 時
平成 27 年 4 月 25 日 ( 土 ) AM10:00∼12:00
場 所
県総合福祉・ボランティア・NPO 会館 (705 会議室 )
岡山市北区南方2丁目13 -1
議 題
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■
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平成26年度事業報告
平成26年度決算報告
平成27年度事業計画
平成27年度予算計画
新役員選出の件
本部総会代議員選出の件 他
超高齢化社会が急伸するもとで「家族の会」は創立 36 年目を迎え、2010 年 6 月より公益社団
法人に認証されました。岡山県支部も本年で開設 18 年目を迎えます。今後も皆様のご支援により
一層充実した「家族の会岡山県支部」を目指して邁進していきたいと考えています。
★尚、当日は駐車場に限りがありますので、出来るだけ公共交通機関をご利用下さい。
懇 親 会
場 所
懇親会費
12:30∼14:30
つるべ ( 後楽ホテル2F) (前回のうおらくの場所)
岡山市北区平和町5−1 TEL 086−206−6617
3,000円
総会の後、会場を岡山駅に近い「つるべ」に移して懇親会を開催いたします。日頃の苦楽をざっく
ばらんに話し合いましょう。参加希望者は、総会の出欠ハガキでお知らせ下さい。総会会場の「き
らめきプラザ」よりマイクロバスで送迎します。
お願い
※正会員の皆様は総会返信ハガキをポストへ・・・・!!
同封しています「岡山県支部定期総会」表面の出欠ハガキのいずれかに〇印、欠席される方は
委任状に記入、裏面に近況やご意見を記入の上、返信をよろしくお願い致します。
日頃直接お会いすることが難しい会員の方々の近況や思う事をお伺いする数少ないチャンスですの
で、是非一言でも頂けますようお願いします。
尚、例年同様 お便りの一部を県支部会報に無記名で紹介させて頂くこともありますのでご了承下
さい。
※本部総会(6 月6日∼7日開催予定)参加代議員の募集も行っています。
希望者は 4 月 17 日期限で事務局まで連絡をお願い致します。
(TEL 086−232−6627まで)
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ぽ∼れ 」通巻 416号付録 ●2015年 3月25日発行
「お爺ちゃん、あなたどうしてあんなことしたの。臭くてたまらないわ。思い出してもぞっとす
るわ。まさか食べたりしてないでしょうね」
ぶつぶつ小言を言うことで、昭子はやりきれなさから解放されたいと思っていた。だが、昭子
がだんだん大声で当たり散らし始めると、茂造はようやく昭子が自分に話しかけていることに気
が付いたのか、昭子の顔を見て、ニコッと笑った。その無邪気さで神々しい笑顔の前では、昭子
の怒りは虚を衝かれたように空しくなってしまう。… (有吉佐和子「恍惚の人」
:新潮文庫版から)
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「ぽ∼れ
ぽ∼れ 」通巻 416号付録 ●2015年 3月25日発行
介護保険制度について
第6期事業(2015年度∼2017年度迄)で、岡山県が示した市町村への支援内容の抜粋
「介護保険制度」に係るようになったのは、2013
年4月です。そして、私は要介護5の妻を在宅介護
しています。委員会では介護家族の思いを必死で伝
えました。
介護家族にとっても、大変重要と思われる内容を
抜粋してみました。是非目を通して下さい。
① 認知症の人への医療・介護サービスの提供体制
の整備
(1)認知症サポート医の養成 サポート医数
48人⇒82人
(2)医療等の認知症対応力の向上
認知症の初期症状や発症後の対応、家族支
援を学び、対応力向上研修の実施
(3)認知症ケアに携わる介護人材の育成
認知症介護に携わる介護従事者の人材の資
質向上
(4)早期診断等を行う医療機関の整備【指定状
Ⅰ 要介護認定者の内で認知症高齢者が占める割合
は、ほぼ「60%」となっている。自立度Ⅱ以上の
人は、概ね認知症(要介護1)と認定されます。
コラム1(認知症高齢者の日常生活自立度)
「認知症高齢者の日常生活自立度」とは、高齢
者の認知症の程度を踏まえて日常生活の自立の
程度を表すものです。要支援・要介護認定の審
査判定の際の参考として利用されています。
況】(平成26年11月現在)
二次
保健医療圏
Ⅰ 何らかの認知症を有するが、日常生活は家
庭内及び社会的に自立している。
認知症疾患医療センター数
(医療機関名)
Ⅱ 日常生活に支障を来すような症状・行動や
県南東部
保健医療圏
3(岡山大学病院、慈圭病院、
※岡山赤十字病院)
意思疎通の困難さが多少見られても、誰か
が注意していれば自立できる状態
県南西部
保健医療圏
2(川崎医科大学付属病院、
倉敷平成病院)
高梁・新見
保健医療圏
1(こころの医療たいようの
丘ホスピタル)
真庭
保健医療圏
-
津山・英田
保健医療圏
1(積善病院)
Ⅲ 日常生活に支障を来すような症状・行動や
意思疎通の困難さが時々見られ、介護を必
要とする状態 Ⅳ 日常生活に支障を来すような症状・行動や
意思疎通の困難さが頻繁にみられ、常に介
護を必要とする状態
M 著しい精神症状や行動・心理症状あるいは
重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要
とする状態
※岡山市が指定
② 認知症の人を地域で支える体制の整備
Ⅱ 認知症施策の推進
(1)認知症サポーター等の養成
地域の人が、認知症を正しく理解するよう
に体制を構築するための養成
認知症になっても本人の尊厳が重視され、できる
限り住み慣れた地域の環境で暮らし続けることので
きる社会の実現。
2013年(平成25年)には、
「認知症施策5カ年計画」
オレンジプランが発表されました。いわゆる「事後的
な危機対応」から「早期・事前的な危機対応」です。更
に、新オレンジプランでは、消費者庁や警察庁など12
省庁が共同で支援して頂く事になりました。
コラム2(オレンジプラン7つの施策内容とは)
(2)認知症の人とその家族への支援
認知症の人やその家族が、悩みやストレス
を抱え込んでしまうことのないよう、専門
職が対応する。岡山コールセンターを運営
し、認知症に関する相談に対応する。
認知症カフェ等の設置を推進する。
1 標準的な認知症ケアパスの作成・普及
(3)市町村の取組みの支援
2 早期診断・早期対応(※認知症初期集中支
(4)若年性認知症の人への支援
若年性認知症の人や家族の実態とニーズの
把握、適切なサービスを受けられるよう、
市町村や地域包括支援センター、障害福祉
サービス事業者等の職員を対象に、日常生
活上の支援や就労支援等に必要な知識・技
術を学ぶ研修を実施する。
県民対象に若年性認知症に関するセミナー
等の開催により、若年性認知症の啓発を進
める。
援チームの設置)
※認知症の早期から家庭訪問を行い、認知症の
人のアセスメントや、家族の支援などを行う
チーム。
3 地域での生活を支える医療サービスの構築
4 地域での生活を支える介護サービスの構築
5 地域での日常生活・家族の支援の強化(認
知症カフェの創設等)
6 若年性認知症施策の強化
(5)市民後見の推進
7 医療・介護サービスを担う人材の育成
(6)行方不明の認知症高齢者への対応
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「ぽ∼れ
ぽ∼れ 」通巻 416号付録 ●2015年 3月25日発行
③ 高齢者虐待の防止
これからの介護保険制度のあらまし
(かっこ内は、厚労省指針時期と、27市町村が
実施される予定の時期)
各市町村も同じ)
(2015年8月、
市町村の裁量に任せることになります。
(1)利用者負担の増加
市町村の裁量にまかせると言うことは、要支
現在、介護保険の利用者負担は一律で1割負
援者については、これまで通りの1割負担での
担となっています。
この利用者負担が、一定以上
訪問介護と通所介護は受けられなくなります。
の所得がある人は、
2割負担に引き上げられま
す。
引き上げられるのは「単身で 280 万円以上、ふ (5)サービス付き高齢者向け住宅の住所地特例の適
用(2015 年4月、各市町村も同じ)
たりで 346 万円以上」です。
サービス付き高齢者向け住宅の住所地特例の
対象となる範囲が大幅に広がります。
(2)特 別 養 護 老 人 ホ ー ム の 入 所 基 準 の 厳 格 化
(2015 年4月、各市町村も同じ)
また住所地特例の対象者について、居住地の
特別養護老人ホーム(特養)は、現在は要介
市町村が指定した地域密着型サービス等の利用
護1から入所する資格がありますが、これから
を可能とするとともに、居住地の市町村の地域
は、より介護の必要性の高い「要介護3」以上に
支援事業の対象となります。
限定されます。
対象は新規の入所者になるため、現在入所さ
介護保険制度が誕生したのが 2000 年
れている要介護1∼2の方はそのままとなりま
4月。
す。但し、厚労省は国の指針【骨子案】として、
「要
これで私達の老後は安心して生活が出来ると
介護1・2」についても、やむを得ない事情に
歓喜したものです。
その後、2004 年に「痴呆症」から「認知症」
より特養以外での生活が著しく困難であると認
に改名され、2006 年には「地域包括支援セン
められる場合には、ケアマネージャーの詳細説
明書を参考に、市町村の適切な関与の下、施設
ター」が各市町村に配置された。制度は、3年
ごとに設置している入所検討委員会を経て、特
毎に改正され一期3年としています。
例的に入所を認めるとしている。
2015 年4月 ( 平成 27 年 ) からは、第6期介
護保険制度が始まります。
(3)特別養護老人ホームの食費や居室代(2015 年
第6期事業では、皆さんの脳裏に真新しい「署
8月、各市町村も同じ)
名活動」が思い出されるでしょう。
特別養護老人ホームでは、低所得の方に対し
要支援1・2の人の「通所介護」「訪問介護」
ては食費や部屋代を補助する仕組みがありま
サービスが受けられなくなる。特別養護老人
す。これは、住民税の非課税世帯をもって低所
ホームの入所が原則「要介護3」以上、280 万
得者としていましたが、預貯金を多くもってい
円以上の所得者は 2 割負担となる等でした。
たり、課税されない遺族年金を多くもらってい
「悪法」として、
「認知症の人と家族の会」は、
る方がいたりと、不公平という声がありました。
35年の歴史上初めての「署名活動」をしたの
また、配偶者に十分な収入があっても世帯分離
です。
して補足給付が受けることが出来ていました。
私が委員会で訴えてきたことは「認知症の人
そ こ で 住 民 税 非 課 税 の 低 所 得 者 で も「単 身 で
(若年性認知症含む)」の困惑状況や、何時まで
1,000 万円超、夫婦で 2,000 万円超」貯金があ
続くかわからない介護家族の苦難の状況説明で
れば、補助を廃止することになります。さらに
した。
は、遺族年金も収入にカウントすることや、不
そして「岡山県」の制度がまとまりました。
動産基準も提案されています。
私が訴えて来たことについても取入れて頂い
・預貯金:単身で 1,000 万円超、夫婦で 2,000
たかと思います。ただ、「岡山県」は27市町村
万円超は打ち切り
への取組み支援です。
・配偶者の所得:世帯分離しても配偶者に住民
27市町村は、直ぐに実施される市町村と、
税の課税所得があれば打ち切り
事業が終わる 2017 年が過ぎて、2018 年(平
・不動産:固定資産評価額で 2,000 万円以上の
成30年)から実施される市町村に分かれるで
保有者は打ち切り(今回は見送りとなる。)
しょう。
良策は即実施、悪策は先送りとして頂きたい
(4)要支援者向けサービスを市区町村へ事業移管
ものです。
(2015 年4月、各市町村は、概ね 2017 年(平
成29年)の移行となります。岡山市は 2017
平成27年2月作成 副代表 尾崎善規
年です。)
介護保険は要介護1∼5に向けた「介護給付」、
要支援1∼2に向けた「予防給付」があります。
このうち、要支援者向けの予防給付の訪問介護
と通所介護(デイサービス)の二つを切り離し
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「ぽ∼れ
ぽ∼れ 」通巻 416号付録 ●2015年 3月25日発行
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認知症介護家族交流事業 里庄町
知ろう
話そう 認知症
∼あなただけで抱えないで、地域のみんなで支えていきましょう∼
里庄町地域包括支援センター 枝木尚子
第 3 部 では座談会形式で交流会を行いました。
参加者全員がそれぞれの立場で「介護に対する家
族間の理解がないと主介護者一人が背負わなけれ
ばならない。」「今、介護はしていないが体験談を
聞いて参考になった。」「自分が認知症なのではと
不安になる。」「自分たちの問題として地域でどの
ように関わればよいか考えていきたい。」と言った
思いを言葉にし、お互いに共感し、意見交換する
など有意義な時間を過ごすことができました。
最後に 妻井代表 より「短い時間でも認知症に対
する温かい思いが溢れてとまらない素晴らしい時
間が過ごせたのではないかと思う。今後も定期的
に今回のような交流会を開催し、里庄町が認知症
になっても安心して生活できる町になるよう願っ
ている」と講評をいただきました。
アンケート では、「認知症や介護方法について
学びたい。」「もっと話したい。機会を増やしてほ
しい。」「我が家だけでなく、近所や地域がみんな
笑顔でいられるよう何か役に立てることはないか
探したい。」との声をいただきました。
平成27年1月28日、里庄町健康福祉セ
ンターにおいて「認知症の人と家族の会岡山
県支部」と「岡山県備中県民局」との協働で
家族交流会を開催いたしました。
里庄町では初めての試みでしたが介護家族
を含む一般の方や医療福祉介護従事者の42
名の方の参加がありました。
第1部 として「家族の会」岡山県支部の妻井代
表より「認知症にどう向き合う!認知症受難時代
の様相の中で」と題して、認知症とはどんな病気
であるか、認知症の人がどのような心理状況で生
活しているのか、認知症になった方への対応の心
得などご自身の介護経験や「家族の会」の活動の
中から思いを語っていただきました。認知症にな
ることは「今までできていた事ができず恥をかく」
「できないことが増え家族に迷惑をかけてしまう」
などといった恐怖心は誰もが持つものであり、大
半の方がこの気持ちにどう向き合っていくかが大
きな課題となっています。ひとり暮らしや高齢夫
婦の世帯が増えている中で、本人・家族だけの介
護は限界があり、認知症になっても住み慣れた地
域で過ごすことができるよう地域全体で認知症を
理解し、認知症になった人やその家族を支える事
が必要であると学びました。
続いて、第 2 部 では、「家族の会」副代表の尾
崎善規さんより、奥様に対する介護体験を語って
いただきました。
尾崎さんは介護者であるご自身が一人で悩み続
けた長い道のりの中での葛藤から、信頼できる人・
場所・生活にたどり着いたことや、男性介護者と
して苦慮した点、奥様との旅行などに小さな喜び
を見出しておられるといった体験談を語って下さ
いました。介護者自身が心身ともに元気であると
共に、認知症になった本人・家族と支援者がどう
信頼関係を築くかが介護を継続する上でいかに重
要なことか改めて学びました。また介護体験報告
の終わりに尾崎さんの奏でる
ハーモニカに合わせて
「ふるさと」
を参加者全員で合唱しました。
-
今後も認知症に関する講演会や交流会等を
積み重ねていき、認知症になっても住み慣れ
た地域で生活できるように町民の皆様と地域
づくりを行っていきたいと思います。
今回の認知症介護家族交流会の開催にあた
り、ご支援・ご尽力いただきました皆様に心
より感謝申し上げます。
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「ぽ∼れ
ぽ∼れ 」通巻 416号付録 ●2015年 3月25日発行
認知症カフェ 房舎
もうすぐ 一周年
∼倉敷市水江地区で自宅を開放してのボランティア∼
記/武南 恵美子
皆さん少し興奮気味です。よそ行きの服を着、
3名の女性は薄化粧でおしゃれをされています。
車椅子利用のAさん以外はすぐ落ち着かれ、お茶
を注文されました。
Aさんは、慣れない環境にテーブルを叩きなが
ら「ダダダー…」と声を発していましたが、持参
した好きなジュースを飲むにつれて落ち着かれた。
やがて、単語が口をついて出てきました。
自慢の黒髪を結い上げているBさんは、麦茶を
グイと飲み、やおら立ち上がると「岸壁の母」を
歌います。張りのある声で。その歌はBさんの十
八番、せりふ入りで完璧、何回も歌ってくれました。
びっくりしたのは私だけ。毎日何回も歌っている
のでしょう。
終始穏やかなCさんは、職員が度々面会に来る
奥さんとの微笑ましい様子を話された時、照れく
さそうに大きな体を小さくし、にこにこ顔でした。
そろそろ帰らなくてはならない時間、Dさんが私
の側にそ∼っと寄って来て手を取ったかと思った
ら、チュッチュッ…と首にまでキスをしてくれま
した。してやったり顔で大喜びでした。後で伺っ
たのですが、キス魔。今でも思い出し笑いをして
います。個性溢れる面々でした。
認知症カフェ“房舎”はお蔭様でもうすぐ
一周年を迎えます。お力添えを頂いている皆
様へ感謝申し上げます。そして、これからも
よろしくお願い致します。
オープンした昨年3月から今年の1月まで
に来て下さった方の集計をしてみました。
営業日数248日 来訪者 250人
「ぽ∼れぽ∼れ」
405号(2014.4.25)で紹介
した“房舎”のその後を紹介します。
娘さんに勧められて
認知症カフェに出入りすることに抵抗を覚える
方は、少なからずいらっしゃいます。その偏見を
持っていた方の夫が認知症になってしまった。大
変な出来事です。
自分の持っている偏見に押し潰されそうな様子
です。一旦持ってしまった偏見は、そう易々と払
拭できそうにもありません。人目が気になって仕
方ありません。デイサービスの送迎車を自宅から
離れた場所に依頼する程。娘さんは母親に「偏見
を持っている人ばかりではない」と話しますが、
どうにもなりません。住んでいる地域にあるので
しょう、偏見の目が。
子供パトロール隊(青パト)
小学三年生の女の子 美鈴ちゃん
年明けの五日、中洲交番のイケメンS巡査から
電話がありました。中洲学区の子供パトロール隊
の参加依頼でした。詳しい内容を伺いに世話役の
Tさん宅へ出向きました。
お餅屋さんのTさんは、地域の役を数多くになっ
ている物腰の柔らかい方でした。このパトロール
が徘徊に繋がるかも知れないという思いもありま
した。警察署で講習(2年毎に1回)を受け、4
月から始めることになりました。
「ところで家内が認知症で、この頃困ることが増
えてなあ∼。」家業の作業は、長年馴染みの従業員
の助けで今の所出来ているらしい。しかし、夫婦
だけの生活面で支障が出てきているようです。
「これも縁じゃ、その時は相談に行くから頼まあ
よ∼。」
美鈴ちゃんは、その後も訪ねて来てくれます。
年末でした。双子が生まれ4人兄弟になりました。
ますますお婆ちゃんは忙しくなるようです。美鈴
ちゃんの会話の中には、いつもお婆ちゃんを気遣
う言葉が入っています。
グループホームの利用者
水島からグループホームの利用者(女性3名、
男性1名)と付き添いの職員2名で来て下さった
のは、猛暑が和らいだ9月下旬でした。前もって
問い合わせがあり、車椅子の利用者も含まれてい
ましたので、2台の車が到着するとすぐ介助に向
かいました。
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「ぽ∼れ
岡山市妹尾・箕島学区小地域ケア会議
ぽ∼れ 」通巻 416号付録 ●2015年 3月25日発行
津山市認知症キャラバンメイト養成研修
岡山市南区西地域包括支援センターでは、
平成26年度研修会を2月24日、西ふれあい
センターで住民100名を集めて実施した。午
前中の認知症サポーター養成講座に続き、午
後は「お互い様で支え助け合える、そんな地
域に!!」と題して、「家族の会」景山富久子
県支部副代表が体験談などを交えて講演した。
グループワークも活発であった。終了後、当
日不参加の方の自宅を訪問し、相談を受ける
ことも行った。
2月28日、津山市地域包括支援センターで
は、同市のキャラバンメイト養成研修を津山
市 社 会 福 祉 会 館 に 70 名 近 い 市 民 を 集 め て
行った。
「認知症についての医学と心理」について、
積善病院の近藤医師が、また「認知症の人への
接し方」を「家族の会」妻井県支部代表が講義
した。
「 津山市認知症の人と家族の会」の役員・
会員さんも数名が参加されていて、市民の役
割の高まりを感じさせる研修会であった。
岡山市安全・安心ネットワーク
「地域応援人づくり」講座講演会
瀬戸内市認知症介護家族の集い開催
瀬戸内市の地域包括支援センターが取り組
む「認知症介護家族の集い」
( 長船地域)は、3
月3日長船保健センターで介護家族8名が参
加して、互いの介護報告を行い、助言者として
参加した「家族の会」妻井県支部代表が適宜コ
メントを行った。この取り組みも3年の実績
を重ね、当初から参加していた方々の適切な
ケアぶりが効果を上げて、認知症のゆっくり
とした進行ぶりが浮き彫りになっていること
が感じられた。
3月1日、南ふれあいセンターで標記講座
として「認知症の人とその家族が安心して過
ごせるには」をテーマに、「家族の会」妻井県
支部代表が講演を行った。雨模様の中、74
名の市民の方々が来場され熱心に聴講された。
講演後の相談でも、若年性認知症のご主人を
介護中の夫人の切実な訴えもあった。妻井の
出身地の先輩も来場されていて、感動的な再
会も実現していた。
【 編集後記 】 「新聞を読んで」の妻井代表の記事の中
に出てくる“むのたけじ”さん(私もあの
紹介記事を繰り返し読んだ)の言葉や、県
支部版2月号の尾崎副代表 報告の「我が
国の社会保障の問題」
( 例えば、昨年度、国
家予算が96兆円弱なのに、社会保障給付
費が115兆円強という現実)等、今、
「 認知
症 対 策」の行く末 に 世 の中 の 動きが大き
く関わろうとしているようです。市町村の「一緒に考えて
いこう」の「家族の会」へ働きかけも増えている所です。
会員の皆様のお力を頂きたいと思います。4月25日の定
期総会・懇親会には是非多くのご参加・ご意見をお願いし
ます。 (記/景山)
おかやま認知症コールセンター/
次回は第4火曜日 4月 28 日 ( 火 )
10:00∼14:00です。
多数の皆さんの
ご参加を…
TEL . ( 086 ) 801-4165
(晴れて一番
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8
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良 い 老 後)