医療観察法に係る診療報酬の算定(請求)に関する留意事項

医療観察法に係る診療報酬の算定(請求)に関する留意事項
(平成27年1月現在)
1 施設基準の届出漏れ(算定するときには医療観察法に基づく届出が必要)
① 病院、診療所の届出
ア 通院対象者通院医学管理料
イ 通院対象者社会復帰連携体制強化加算
ウ 医療観察認知療法・認知行動療法
エ 医療観察精神科作業療法
オ 医療観察精神科ショート・ケア「大規模なもの」・「小規模なもの」
カ 医療観察精神科デイ・ケア「大規模なもの」
・
「小規模なもの」
キ 医療観察精神科ナイト・ケア
ク 医療観察精神科デイ・ナイト・ケア
ケ 医療観察抗精神病特定薬剤治療指導管理料
(医療観察治療抵抗性統合失調症治療指導管理料に限る)
② 訪問看護ステーションの届出
ア 医療観察訪問看護基本料
イ 医療観察 24 時間対応体制加算
ウ 医療観察 24 時間連絡体制加算
2 診療報酬の算定(請求)漏れ
① 「通院対象者社会復帰連携体制強化加算」【2,000 点/月】
要件:通院対象者を常時 3 名以上受け入れる体制を確保していること。
要件:
通院対象者通院医学管理を行うにつき従事者の配置の強化による十分な体制が
整備されていること。
(専任の作業療法士、精神保健福祉士又は臨床心理技術者
を 2 名以上配置していること。
)
点数:
「通院対象者通院医学管理料」に加算
※届出が受理された以降は通院対象者の受入が減になっても厚生局からの受入れに関
する協力要請が対応できる体制が確保されていれば、算定可能。
(過去 3 年間において
同時期に 3 名の受入実績があること。)
② 「通院医学管理事前調整加算」
【2,400 点】
要件:通院決定前に対象者が入院している鑑定入院医療機関及び指定入院医療機関か
ら情報を収集し、通院対象者通院医学管理の開始に必要な調整を実施した場合、
前期通院対象者通院医学管理料の初回算定時に限り加算することができる。
要件: ただし、当該通院対象者が入院していた鑑定入院医療機関及び指定入院医療
機関が引き続き、指定通院医療機関として通院対象者通院医学管理を行う場合
は加算することができない。
点数:
「通院対象者通院医学管理料」に加算
③
「通院医学管理情報提供加算」
【1,200 点】
要件:ケア会議に通院対象者通院医学管理を行う指定通院医療機関の職員が出席し、
法91条の規定に基づき通院対象者の適切な処遇の実施に資するよう、精神
障害者の医療、保健又は福祉に関する機関との連絡調整のため、保護観察所
を含む関係機関に対して通院対象者の医療等の情報提供を行った場合、ケア
会議の都度、加算できる。
(関係機関に情報提供を行ったとしても、ケア会議
に出席していないと算定できない。
)
点数:
「通院対象者通院医学管理料」に加算
④
「医療観察精神科ショート・ケア」の加算【20 点】
要件:前期通院対象者通院医学管理料又は中期通院対象者通院医学管理料を算定し
た月に行われる医療観察精神科ショート・ケアについては、医療観察通院前
期・中期加算として、所定点数に 20 点を加算する。
⑤
「医療観察精神科デイ・ケア」の加算【50 点】
要件:前期通院対象者通院医学管理料又は中期通院対象者通院医学管理料を算定し
た月に行われる医療観察精神科デイ・ケアについては、医療観察通院前期・
中期加算として、所定点数に 50 点を加算する。
3 診療報酬の算定(請求)誤り
① 算定できない費用を算定(請求)している
ア
初(再)診料、薬剤情報提供料、処方せん料
(通院対象者通院医学管理料に含まれる)
イ PL 顆粒、モーラスバップ等の薬剤
(当該通院の原因となった疾病に起因しない疾病等の治療に係る薬剤)
② 請求点数の算定誤り
平成 26 年 4 月に診療報酬改定が行われている。
4 診療報酬明細書に必要書類の未添付
毎月、診療報酬明細書に、
「通院処遇ガイドライン」記録等の標準化による「指定通院
医療機関における多職種チーム会議において整備すべき情報」のうち当該月に係る部分
の写しを添付する。
(治療評価シート(1 ヶ月毎)
)
5 その他
① 各種加算を算定した場合、加算に係る点数は、行を改めて個別に診療報酬明細書に記
載すること。
② 医学管理情報提供加算を算定した場合は、行を改めて通院医学管理情報提供加算の所
定点数、算定日数及び合計点数を記載するとともに、ケア会議の開催日、情報提供内容
の要点を「摘要」欄に記載すること。
③ 治療評価シートに記載する会議参加者は院内の多職種チームの会議メンバーを記載
すること。
(ケア会議と混同しないこと)
④
評価シートに多職種会議の開催日以前の日付けでシート作成日の日付けがあるので
注意すること。
⑤ 評価に係る標準的なパターンは次のとおりとすること。
ア 毎月 1 度、多職種チームで評価を行い、翌月の治療プログラムを作成する。
イ 3 ヶ月に 1 度、
多職種チームで評価を行い、翌 3 ヶ月の治療プログラムを作成する。
ウ 評価シートは 1 ヶ月シートを毎月作成し、診療報酬明細書に添付すること。
◎ 通知、様式等については関東信越厚生局ホームページ(医事課・心神喪失者等医療観察
法関係)に掲載していますので参照ください。
http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/gyomu/bu_ka/iji/shinshin.html