カワニシホールディングス(2689) - 株式会社ウォールデンリサーチジャパン

URL: www.walden.co.jp
文責: 室谷吉行
E-mail: [email protected]
電話番号:03 (3553) 3769
カワニシホールディングス(2689)
連結通期
(百万円)
FY06/2013
FY06/2014
FY06/2015会予
FY06/2014
前年比
FY06/2015会予
前年比
連結半期
(百万円)
1Q-2Q FY06/2014
3Q-4Q FY06/2014
1Q-2Q FY06/2015
3Q-4Q FY06/2015会予
1Q-2Q FY06/2015
前年比
3Q-4Q FY06/2015会予
前年比
出所:会社データ、弊社計算
売上高
96,223
97,137
95,307
1.0%
(1.9%)
売上高
47,957
49,180
45,645
49,661
(4.8%)
1.0%
営業利益
1,556
1,440
671
(7.4%)
(53.4%)
営業利益
764
675
234
437
(69.4%)
(35.3%)
経常利益
1,534
1,519
663
(1.0%)
(56.3%)
経常利益
770
748
230
432
(70.1%)
(42.2%)
純利益
943
816
343
(13.4%)
(58.0%)
純利益
380
435
115
227
(69.7%)
(47.7%)
EPS
DPS
BPS
( 円)
168.1
145.5
61.2
EPS
( 円)
20.0
25.0
30.0
DPS
( 円)
578.4
699.8
BPS
( 円)
( 円)
( 円)
-
-
-
1.0 エグゼクティブサマリー(2015 年 3 月 9 日)
設備備品の調整
急性期医療に深く関与する大手基幹病院を主要納入先として、医療用の消耗品及び設備備品の販売を展開するカ
ワニシホールディングスでは、短期的な損益動向が調整を余儀なくされている。安定的に需要が拡大する傾向に
ある消耗品にしては、着実な増収基調が維持されているものの、顧客の設備投資動向に大きく左右されざるを得
ない設備備品の調整がより大きな影響を及ぼしている。同社が推測するところによれば、顧客の設備投資動向は、
2015 年 6 月期においてボトムを打つ方向性にある一方、2016 年 6 月期以降に向けて活発化していく見通しとの
ことである。現在の同社は、ここでの見通しに鑑みた中期経営計画(2018 年 6 月期に向けての業績予想)の策
定に着手しており、今後に向けては、その内容を開示することが計画されている。また、2012 年 6 月期第 3 四
半期より連結子会社化されたサンセイ医機株式会社に続く新たなアライアンス戦略の実行(同業他社の買収)に
向けても、同社は、積極的な取り組みを続けている。
2015 年 6 月期第 2 四半期累計期間は、売上高 45,645 百万円(前年同期比 4.8%減)
、営業利益 234 百万円(69.4%
減)、営業利益率 0.51%(1.08%ポイント低下)での着地となった。また、売上総利益率 10.48%(0.02%ポイ
ント低下)
、販売管理費 4,547 百万円(6.5%増)である。即ち、各種の商材の仕入販売に係る売上高利益率は、
ほぼ安定的に推移したものの、売上高が減少した一方で販売管理費が増加したため、営業利益率が大きく調整せ
ざるを得なかった。一方、同社の損益動向のほぼすべてを説明する医療器材事業(医療用の消耗品及び設備備品
の販売)では、売上高 37,214 百万円(7.0%減)、営業利益 256 百万円(66.9%減)、営業利益率 0.69%(1.25%
ポイント低下)である。ここでは、手術関連や整形外科及び循環器などに関連する各種の消耗品の売上高が前年
同期に対して約 4%増加して、同事業セグメントの売上高の約 90%を占めた。一方、各種の医療用機器などから
構成される設備備品の売上高が前年同期に対して約 47%減少して、残る約 10%を占めた。前者においては、顧
客における手術実施件数や日々の医療行為の動向などが需要を決定する一方、後者においては、顧客における医
1
療用機器などの代替サイクルが需要を決定する度合いが大きい模様である。
2015 年 6 月期に対する会社予想では、売上高 95,307 百万円(前年比 1.9%減)、営業利益 671 百万円(53.4%
減)、営業利益率 0.70%(0.78%ポイント低下)が見込まれている。以上は、第 2 四半期累計期間の実績発表と
同時に修正された数値である。当初の会社予想との比較では、売上高で 5,784 百万円(5.7%)
、営業利益で 865
百万円(56.3%)に及ぶ下方修正が行われている。ただし、1 株当たり配当金予定は据え置かれている。2014 年
6 月期の 25.0 円(配当性向 17.2%)との比較で 5.0 円増配となる 30.0 円(配当性向 49.1%)の予定である。ま
た、営業利益の下方修正に関しては、医療器材事業の売上高が当初の会社予想を下回る方向性にあることが大き
な影響を及ぼしている。設備備品で約 3,600 百万円、医療用消耗品で約 2,000 百万円に及ぶ下方修正が行われて
いる。また、その結果、設備備品に関しては、前年に対して約 43%減収となる見通しである。一方、消耗品に
関しては、前年に対して約 7%増収となる見通しである。
IR窓口:取締役 管理本部長 村田宣治(086 236 1115 [email protected])
2.0 会社概要
アライアンス戦略を展開する医療総合商社
商号
株式会社カワニシホールディングス
Web サイト
IR情報
株価情報
設立年月日
1967 年 10 月 2 日(創業 1921 年 5 月 1 日)
上場年月日
2000 年 12 月 21 日:東京証券取引所第 2 部(証券コード:2689)
資本金
607 百万円(2014 年 12 月末)
発行済株式数
6,250,000 株、自己株式数 639,238 株(2014 年 12 月末)
特色

中国、四国の医療機器、医療材料の卸売業者 3 社の合併によって設立

サンセイ医機株式会社に続く新たなアライアンス戦略の実行に期待

介護用品のレンタル事業を新たな収益源として育成中
事業内容
Ⅰ. 医療器材事業
Ⅱ. SPD事業
Ⅲ. ライフサイエンス事業
Ⅳ. 介護用品事業
代表者
代表取締役社長 高井平
主要株主
株式会社マスプ 15.1%、自社(自己株口)10.2%、自社従業員持株会 5.7%(2014 年 12 月末)
本社
岡山市北区
従業員数
連結 1,087 名、単体 33 名(2014 年 12 月末)
出所:会社データ
2
3.0 業績推移
2015 年 6 月期第 2 四半期累計期間
2015 年 6 月期第 2 四半期累計期間は、売上高 45,645 百万円(前年同期比 4.8%減)
、営業利益 234 百万円(69.4%
減)、経常利益 230 百万円(70.1%減)、純利益 115 百万円(69.7%減)での着地となった。また、営業利益率
0.51%(1.08%ポイント低下)である。当初の会社予想との比較では、売上高で 2,544 百万円(5.3%)、営業利
益で 272 百万円(53.8%)の下振れである。
医療器材事業の売上高:消耗品と設備備品
20,000
消耗品
(百万円)
設備備品
15,000
10,000
5,000
2QFY06/2015
1QFY06/2015
4QFY06/2014
3QFY06/2014
2QFY06/2014
1QFY06/2014
4QFY06/2013
3QFY06/2013
2QFY06/2013
1QFY06/2013
0
出所:会社データ、弊社計算
主力の医療器材事業において、売上高が約 2,300 百万円下振れたことが同社の営業利益の下振れに大きな影響を
及ぼした。また、その内訳としては、設備備品で約 1,300 百万円、消耗品で約 1,000 百万円である。前者に関し
ては、①「需要が予想を大きく下回ったこと」、②「消費税の再増税の延期による設備投資計画の見直しがあっ
たこと」が主因として挙げられている。一方、後者に関しては、「医療機関からの購買圧力の強まり」が主因と
して挙げられている。
同社の営業利益 234 百万円は、前年同期に対して 530 百万円減少した。また、調整額(▲75 百万円)前では、
310 百万円(前年同期比 523 百万円減)である。主力の医療器材事業が営業利益 256 百万円(519 百万円減)で
あったことに鑑みれば、同社の営業利益の減少のほぼすべては、同事業セグメントにおける営業利益の減少によ
って説明されると考えられよう。
3
損益計算書(四半期累計、四半期)
損益計算書
( 百万円)
売上高
売上原価
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
1Q
2 Q累計
3 Q累計
連結実績
4 Q累計
06/2014
06/2014
06/2014
06/2014
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
純増減
23,906
47,957
77,035
97,137
22,468
45,645
-
-
(2,311)
(2,060)
前年比
21,395
42,923
69,047
87,016
20,144
40,863
-
-
売上総利益
2,510
5,033
7,988
10,121
2,324
4,782
-
-
(251)
販売費及び一般管理費
2,133
4,268
6,462
8,680
2,274
4,547
-
-
+279
376
764
1,525
1,440
49
234
-
-
(530)
3
5
60
78
(2)
(3)
-
-
(9)
380
770
1,586
1,519
46
230
-
-
(540)
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
8
(44)
(50)
(52)
0
11
-
-
+55
税金等調整前純利益
388
726
1,535
1,466
47
241
-
-
(484)
法人税等合計
171
345
669
650
34
126
-
-
(219)
217
380
866
816
13
115
-
-
(265)
+6.8%
+3.3%
+5.1%
+1.0%
(6.0%)
(4.8%)
-
-
-
+72.0%
+7.5%
(0.3%)
(7.4%)
(86.9%)
(69.4%)
-
-
-
純利益
売上高伸び率
営業利益伸び率
経常利益伸び率
+81.1%
+9.2%
+4.5%
(1.0%)
(87.7%)
(70.1%)
-
-
-
純利益伸び率
+113.4%
(19.0%)
(6.4%)
(13.4%)
(94.0%)
(69.7%)
-
-
-
売上総利益率
10.50%
10.50%
10.37%
10.42%
10.35%
10.48%
-
-
(0.02%)
8.92%
1.58%
8.90%
1.60%
8.39%
1.98%
8.94%
1.48%
10.12%
0.22%
9.96%
0.51%
-
-
+1.06%
(1.08%)
1.59%
1.61%
2.06%
1.56%
0.21%
0.51%
-
-
(1.10%)
0.91%
0.79%
1.12%
0.84%
0.06%
0.25%
-
-
(0.54%)
44.01%
47.57%
43.58%
44.33%
72.72%
52.29%
-
-
+4.72%
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
06/2014
06/2014
06/2014
06/2014
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
純増減
23,906
24,051
29,077
20,102
22,468
23,177
-
-
(873)
21,395
21,527
26,123
17,969
20,144
20,719
-
-
(808)
売上総利益
2,510
2,523
2,954
2,132
2,324
2,457
-
-
(65)
販売費及び一般管理費
2,133
2,135
2,193
2,217
2,274
2,273
-
-
+137
376
388
760
(84)
49
184
-
-
(203)
販管費売上高比率
営業利益率
経常利益率
純利益率
法人税等 / 税前利益
損益計算書
( 百万円)
売上高
売上原価
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
3
2
54
17
(2)
(1)
-
-
(3)
380
390
815
(67)
46
183
-
-
(207)
8
(53)
(6)
(1)
0
10
-
-
+63
税金等調整前純利益
388
337
809
(69)
47
193
-
-
(143)
法人税等合計
171
174
323
(19)
34
91
-
-
(82)
217
163
485
(49)
13
102
-
-
(60)
+6.8%
+0.0%
+8.1%
(12.2%)
(6.0%)
(3.6%)
-
-
-
+72.0%
(21.2%)
(7.1%)
-
(86.9%)
(52.4%)
-
-
-
純利益
売上高伸び率
営業利益伸び率
経常利益伸び率
+81.1%
(21.2%)
+0.3%
-
(87.7%)
(53.0%)
-
-
-
純利益伸び率
+113.4%
(55.7%)
+6.6%
-
(94.0%)
(37.3%)
-
-
-
売上総利益率
10.50%
10.49%
10.16%
10.61%
10.35%
10.60%
-
-
+0.11%
販管費売上高比率
8.92%
8.88%
7.54%
11.03%
10.12%
9.81%
-
-
+0.93%
営業利益率
1.58%
1.61%
2.62%
(0.42%)
0.22%
0.80%
-
-
(0.82%)
経常利益率
1.59%
1.62%
2.81%
(0.33%)
0.21%
0.79%
-
-
(0.83%)
純利益率
0.91%
0.68%
1.67%
(0.25%)
0.06%
0.44%
-
-
(0.24%)
44.01%
51.68%
39.99%
-
72.72%
47.24%
-
-
(4.43%)
法人税等 / 税前利益
出所:会社データ、弊社計算
4
報告セグメント(四半期累計、四半期)
報告セグメント
( 百万円)
医療器材事業
SPD事業
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
1Q
2 Q累計
3 Q累計
連結実績
4 Q累計
06/2014
06/2014
06/2014
06/2014
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
純増減
20,227
40,015
64,897
81,132
18,445
37,214
-
-
(2,800)
前年比
2,576
5,386
8,090
10,819
2,817
5,931
-
-
+545
ライフサイエンス事業
806
1,950
3,136
3,960
874
1,814
-
-
(136)
介護用品事業
295
605
910
1,225
331
685
-
-
+79
23,906
47,957
77,035
97,137
22,468
45,645
-
-
(2,311)
404
776
1,480
1,410
71
256
-
-
(519)
18
42
87
94
19
34
-
-
(7)
(19)
(12)
19
11
(6)
(5)
-
-
+7
売上高
医療器材事業
SPD事業
ライフサイエンス事業
介護用品事業
10
28
39
41
6
23
-
-
(4)
414
833
1,627
1,557
91
310
-
-
(523)
調整額
(37)
(68)
(101)
(116)
(41)
(75)
-
-
(7)
営業利益
376
764
1,525
1,440
49
234
-
-
(530)
医療器材事業
2.00%
1.94%
2.28%
1.74%
0.39%
0.69%
-
-
(1.25%)
SPD事業
0.72%
0.78%
1.09%
0.87%
0.71%
0.59%
-
-
(0.20%)
(2.38%)
(0.64%)
0.62%
0.29%
(0.76%)
(0.29%)
-
-
+0.35%
3.67%
4.64%
4.34%
3.37%
2.04%
3.49%
-
-
(1.15%)
(1.08%)
営業利益( 調整額前)
ライフサイエンス事業
介護用品事業
営業利益率
1.58%
1.60%
1.98%
1.48%
0.22%
0.51%
-
-
報告セグメント
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
( 百万円)
06/2014
06/2014
06/2014
06/2014
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
純増減
20,227
19,787
24,882
16,235
18,445
18,768
-
-
(1,019)
医療器材事業
SPD事業
前年比
2,576
2,809
2,704
2,728
2,817
3,114
-
-
+304
ライフサイエンス事業
806
1,144
1,185
823
874
940
-
-
(203)
介護用品事業
295
309
305
315
331
354
-
-
+44
23,906
24,051
29,077
20,102
22,468
23,177
-
-
(873)
404
371
704
(70)
71
185
-
-
(185)
18
23
45
6
19
14
-
-
(8)
(19)
6
31
(7)
(6)
1
-
-
(5)
10
17
11
1
6
17
-
-
0
(200)
売上高
医療器材事業
SPD事業
ライフサイエンス事業
介護用品事業
営業利益( 調整額前)
414
419
793
(70)
91
218
-
-
調整額
(37)
(30)
(33)
(14)
(41)
(34)
-
-
(3)
営業利益
376
388
760
(84)
49
184
-
-
(203)
医療器材事業
+60.9%
(27.0%)
(13.9%)
-
(82.4%)
(50.0%)
-
-
-
SPD事業
+90.6%
+4.6%
+141.6%
-
+7.4%
(37.6%)
-
-
-
ライフサイエンス事業
-
-
-
-
-
(79.8%)
-
-
-
介護用品事業
+27.3%
+71.4%
+22.8%
-
(37.7%)
(0.5%)
-
-
-
営業利益( 前年比)
+72.0%
(21.2%)
(7.1%)
-
(86.9%)
(52.4%)
-
-
-
医療器材事業
97.5%
88.7%
88.8%
-
78.0%
84.8%
-
-
-
SPD事業
ライフサイエンス事業
介護用品事業
4.5%
5.6%
5.7%
-
21.9%
6.7%
-
-
-
(4.6%)
1.6%
4.0%
-
(7.3%)
0.6%
-
-
-
2.6%
4.1%
1.4%
-
7.4%
7.8%
-
-
-
営業利益( 構成比)
100.0%
100.0%
100.0%
-
100.0%
100.0%
-
-
-
医療器材事業
2.00%
1.88%
2.83%
(0.43%)
0.39%
0.99%
-
-
(0.89%)
SPD事業
0.72%
0.84%
1.69%
0.22%
0.71%
0.47%
-
-
(0.37%)
(2.38%)
0.58%
2.69%
(0.97%)
(0.76%)
0.14%
-
-
(0.43%)
3.67%
5.56%
3.73%
0.58%
2.04%
4.84%
-
-
(0.72%)
1.58%
1.61%
2.62%
(0.42%)
0.22%
0.80%
-
-
(0.82%)
ライフサイエンス事業
介護用品事業
営業利益率
出所:会社データ、弊社計算
5
貸借対照表(四半期)
貸借対照表
( 百万円)
現金及び預金
受取手形及び売掛金
たな卸資産
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
連結実績
4Q
前年比
06/2014
06/2014
06/2014
06/2014
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
純増減
6,484
3,707
5,396
4,323
2,908
2,831
-
-
(875)
15,780
17,485
22,450
15,483
16,755
17,838
-
-
+352
+656
3,660
3,779
3,730
3,608
3,926
4,435
-
-
その他
762
728
882
918
948
796
-
-
+68
流動資産
26,688
25,700
32,459
24,334
24,539
25,901
-
-
+201
有形固定資産
2,863
3,054
3,194
3,133
3,265
3,434
-
-
+379
無形固定資産
551
530
538
491
463
421
-
-
(109)
1,144
1,099
1,013
999
1,576
1,571
-
-
+471
投資その他の資産合計
固定資産
4,559
4,684
4,746
4,624
5,305
5,426
-
-
+742
資産合計
31,247
30,384
37,206
28,958
29,844
31,328
-
-
+943
支払手形及び買掛金
20,396
21,031
25,462
20,528
18,843
20,764
-
-
(267)
短期借入金
4,251
2,830
4,251
1,087
3,765
3,346
-
-
+515
その他
1,155
992
1,567
1,584
1,085
1,008
-
-
+15
流動負債
25,804
24,854
31,281
23,199
23,693
25,119
-
-
+264
社債
長期借入金
30
20
20
10
10
-
-
-
(20)
1,088
986
892
791
704
624
-
-
(362)
+299
その他
967
996
1,008
1,031
1,262
1,295
-
-
固定負債
2,086
2,002
1,921
1,832
1,977
1,919
-
-
(82)
負債合計
27,891
26,857
33,202
25,032
25,671
27,038
-
-
+181
株主資本
3,268
3,431
3,917
3,867
4,088
4,190
-
-
+759
88
96
85
58
84
98
-
-
+2
3,356
3,527
4,003
3,926
4,173
4,289
-
-
+761
その他合計
純資産
負債純資産合計
31,247
30,384
37,206
28,958
29,844
31,328
-
-
+943
自己資本
3,356
3,527
4,003
3,926
4,173
4,289
-
-
+761
有利子負債
5,370
3,836
5,163
1,888
4,479
3,970
-
-
+133
(1,113)
129
(232)
(2,435)
1,571
1,138
-
-
+1,009
ネットデット
自己資本比率
10.7%
11.6%
10.8%
13.6%
14.0%
13.7%
-
-
+2.1%
(33.2%)
3.7%
(5.8%)
(62.0%)
37.6%
26.5%
-
-
+22.8%
ROE (12ヶ月)
37.2%
27.4%
24.6%
22.8%
16.3%
14.1%
-
-
(13.3%)
ROA (12ヶ月)
5.6%
5.0%
4.3%
5.0%
3.9%
3.2%
-
-
(1.8%)
在庫回転日数
16
16
13
18
18
20
-
-
-
当座比率
86%
85%
89%
85%
83%
82%
-
-
-
流動比率
103%
103%
104%
105%
104%
103%
-
-
-
連結実績
2 Q累計
06/2015
(3,069)
(251)
(3,320)
1,920
連結実績
3 Q累計
06/2015
-
連結実績
4 Q累計
06/2015
-
前年比
純増減
(1,131)
(49)
(1,181)
+2,837
ネットデットエクイティ比率
出所:会社データ、弊社計算
キャッシュフロー計算書(四半期累計)
キャッ シ ュ フロー計算書
( 百万円)
営業活動によるキャッシュフロー
投資活動によるキャッシュフロー
営業活動C F+投資活動C F
財務活動によるキャッシュフロー
出所:会社データ、弊社計算
連結実績
1Q
06/2014
na
na
na
na
連結実績
2 Q累計
06/2014
(1,937)
(201)
(2,138)
(916)
連結実績
3 Q累計
06/2014
na
na
na
na
連結実績
4 Q累計
06/2014
926
(401)
524
(2,885)
連結実績
1Q
06/2015
na
na
na
na
6
2015 年 6 月期会社予想
2015 年 6 月期に対する会社予想では、売上高 95,307 百万円(前年比 1.9%減)、営業利益 671 百万円(53.4%
減)、経常利益 663 百万円(56.3%減)、純利益 343 百万円(58.0%減)が見込まれている。営業利益率に関し
ては、0.70%(0.78%ポイント低下)が見込まれている。
また、以上は、第 2 四半期累計期間の実績発表と同時に修正された数値である。当初の会社予想との比較では、
売上高で 5,784 百万円(5.7%)、営業利益で 865 百万円(56.3%)に及ぶ下方修正が行われている。ただし、1
株当たり配当金予定は据え置かれている。2014 年 6 月期の 25.0 円(配当性向 17.2%)との比較で 5.0 円増配と
なる 30.0 円(配当性向 49.1%)の予定である。
四半期売上高・営業利益率
20,102 (0.42%)
22,468 0.22%
23,177 0.80%
24,831
24,831 0.88%
4Q FY06/2014
1Q FY06/2015
2Q FY06/2015
3Q FY06/2015
4Q FY06/2015
0.88%
29,078
3Q FY06/2014
2.62%
24,051
2Q FY06/2014
1.61%
23,906
1Q FY06/2014
1.58%
22,907 0.11%
4Q FY06/2013
3.04%
26,891
3Q FY06/2013
2.05%
24,048
0
2Q FY06/2013
10,000
22,377
20,000
営業利益率(%)
1Q FY06/2013
30,000
0.98%
売上高(百万円)
5.00%
0.00%
(5.00%)
出所:会社データ、弊社計算(2015 年 6 月期第 3 四半期、第 4 四半期の予想は、半期会社予想を均等に按分)
営業利益の下方修正に圧倒的な影響を及ぼしたのは、当初の会社予想の前提に対して売上高が下振れて推移して
いることである。また、同社の売上高の下振れは、基本的に主力の医療器材事業における売上高の下振れに起因
している。ここでは、急性期医療に深く関与する大手基幹病院を主要納入先とした医療用の消耗品及び設備備品
の販売が展開されている。2015 年 6 月期第 2 四半期累計期間の同事業セグメントにおいては、前者で売上高構
成比約 90%、後者で売上高構成比約 10%であった。
現在の 2015 年 6 月期に対する会社予想では、医療器材事業の売上高に関して、前年比約 5%減が見込まれてい
る。消耗品の売上高に関して前年比約 7%増、設備備品の売上高に関して前年比約 43%減である。第 2 四半期累
計期間の実績においては、それぞれ、前年同期比約 4%増、前年同期比約 47%減であった。即ち、下半期に向け
ては、消耗品の増収率が時系列的に加速していく一方、設備備品の大幅な減収が持続していくことが織り込まれ
ている。
当初の会社予想においては、消耗品に関してより大きな期待が寄せられていたものの、想定以上の「医療機関か
らの購買圧力の強まり」などが発生したため、第 2 四半期累計期間の売上高において約 1,000 百万円の未達が発
生した。また、下半期に向けての売上高見通しが約 1,000 百万円引き下げられている。
7
一方、設備備品に関しては、結果的に当初の会社予想の前提が楽観的に過ぎたことなどから、第 2 四半期累計期
間の売上高が約 1,300 百万円下振れた。また、下半期に向けての売上高見通しが約 2,300 百万円引き下げられて
いる。
2015 年 6 月期会社予想における売上高
( 百万円)
当初の会社予想
実績値
現在の会社予想
格差
消耗品
設備備品
残差
上半期(1Q∼2Q)
48,189
45,645
-
(2,544)
(1,000)
(1,300)
(244)
下半期(3Q∼4Q)
52,902
-
49,661
(3,241)
(1,000)
(2,300)
59
101,091
-
95,307
(5,784)
(2,000)
(3,600)
(184)
通期
出所:会社データ、弊社計算
以上の通り、2015 年 6 月期に対する会社予想の下方修正は、実質的にすべて、医療用の消耗品及び設備備品の
売上高が当初の想定を下回る方向性を示していることに起因している。
同社が推測するところによれば、同社が対峙している消耗品及び設備備品は、今後に向けての市場成長ポテンシ
ャルとしてCAGR(年率加重平均成長率)約 3%を有するとされている(2 年に一度の薬価改定に起因する単
価下落の影響も含めて)。ここでの市場成長ポテンシャルとの比較においては、下方修正の後においても、消耗
品の増収率は相対的に堅調さを維持しており、同社は、最大手業者のひとつ(第 4 位)として、着実に市場シェ
アを拡大している可能性が示唆されている。
8
設備備品に関しては、顧客における医療用機器などの代替サイクルに異変が生じたともいえる状況であると弊社
では推測している。即ち、一定水準以上に及んで需要が前倒しで発生した結果、足元の動向においてはその反動
が表れている可能性がある。一方、同社では、これに鑑みてか、中期経営計画の見直しを行うことを明らかにし
ている。
中長期業績見通し
2015 年 2 月 20 日、同社は、2015 年 6 月期第 2 四半期累計期間の実績に鑑みた機関投資家向け説明会を開催し、
同社が 2018 年 6 月期を最終年度とした中期経営計画を策定する過程にあることを明らかにしている。同社が推
測するところによれば、顧客の設備投資動向は、2015 年 6 月期においてボトムを打つ方向性にある一方、2016
年 6 月期以降に向けて活発化していく見通しであることが明らかにされた。即ち、設備備品が中期的に増収に転
ずる方向性が示唆されたが、同社としての数値的な業績目標の開示は差し控えられた。
中長期業績予想
売上高(百万円)
74,744
96,223
97,137
95,307
FY06/2013
FY06/2014
FY06/2015
0.50%
FY06/2012
1.00%
62,135
0.70%
FY06/2011
0
1.50%
58,863
50,000
0.95% 1.03%
FY06/2010
0.83%
1.48%
0.00%
FY06/2018
100,000
2.00%
FY06/2017
1.62%
FY06/2016
150,000
営業利益率(%)
出所:会社データ、弊社計算
上述の説明会に先立っては、新規のアライアンス戦略による効果が発生しないことを前提として、2017 年 6 月
期に対して、売上高 120,000 百万円、営業利益 2,000 百万円、営業利益率 1.67%の達成を目標としていることが
示唆されていた。ただし、設備備品の足元の大きな調整などに鑑みれば、以上の数値目標を再考せざるを得ない
というのが現状であると推測される。
一方、中長期的な経営方針としては、同社の強みである高い専門性(医療器材並びに手術手技の専門知識)に裏
付けられた安心・安全なサービスを更に拡充させる一方、仕入機能を強化することによって顧客からの納入価格
引き下げ要求への対応力を高めていくことが挙げられている。
同社の主要顧客である大手基幹病院などに納められる各種の消耗品及び設備備品に関しては、物流を含む安心・
安全なサービスが必要不可欠である。高い専門性を内包する同社が扱うこれらの商材に関しては、必ずしも個々
のユーザーがその高い専門性に対応できるだけの知識やノウハウを有しているとは限らないため、随時、同社か
らのサポートが必要になるとのことである。例えば、同社は、これを推進することを目的として、「電子カタロ
グ」や「オリジナル説明書」を導入している。また、仕入機能の強化とは、購買の拡大を通してボリュームディ
スカウントを追求し、個々の商材の調達費用を引き下げていくことに言及しているものである。
また、これらの施策の強化は、顧客からの同社に対する信頼を従来以上に高めていくことになり、ひいては持続
的に同社の市場シェアを引き上げていくための重要な要素となることが見込まれている。更には、これらの施策
を同社の販売拠点のない地域でも展開するために採用されているのがアライアンス戦略(同業他社の買収)であ
る。また、アライアンス戦略においては、サービス開発や共同調達への対応を連携軸としたシナジーの追求にも
積極的に取り組んでいくことが計画されている。
9
4.0 ビジネスモデル
医療器材事業
医療器材事業が同社の事業の中核を形成している。2014 年 6 月期における同社は、売上高 97,137 百万円(前年
比 1.0%増)
、営業利益 1,440 百万円(7.4%減)を計上した一方、同事業セグメントでは、売上高 81,132 百万円
(0.4%減)、営業利益 1,410 百万円(14.2%減)が計上されている。売上高構成比にして 83.5%、また、調整額
▲116 百万円を差し引く前の同社の営業利益 1,557 百万円に対する構成比 90.6%である。
事業セグメント別営業利益
(百万円)
2,000
1,600
1,200
800
400
0
(400)
医療器材事業
SPD事業
調整額
ライフサイエンス事業
介護用品事業
1,643
488
601
FY06/2010
FY06/2011
1,410
796
FY06/2012
FY06/2013
FY06/2014
出所:会社データ、弊社計算
10
医療器材事業で展開されている事業は、各種の消耗品及び設備備品の販売である。設備備品の主要商材としては、
MRI、シネアンギオ装置、CT、超音波診断装置、人工呼吸器等手術室備品が挙げられている。また、同社は、
内外のサプライヤー1,000 社前後から各種の商材を仕入れて、2,000 前後の顧客に納入している。また、ここで
の売上高の 80%前後が輸入商材で構成されているとのことである。ただし、同社は、個々の商材の輸入に直接
関与していないため、基本的に為替レートの変動は同社の損益に対して影響を及ぼさないとされている。
また、同社は、ライフサイエンス事業、SPD事業、介護用品事業にも関与している。しかしながら、先述の通
り、医療器材事業が同社の(調整額前)営業利益の 90.6%を占めているため、残る 9.4%が以上の 3 事業セグメ
ントの合計で説明されるに過ぎない。2015 年 6 月期第 2 四半期累計期間においては、ライフサイエンス事業の
損失が減少したものの、ほぼ同じ程度に及んでSPD事業の損益が悪化した。一方、介護用品事業では、先行投
資に伴う費用の発生によって損益が前年同期比を下回る状況が続いている。
ライフサイエンス事業においては、試薬・検査薬及び理化学・分析機器の販売が展開されている。医療器材事業
と比較した場合、取扱う商品が異なる領域に属している以外は、基本的に同じビジネスモデルである。また、S
PD(Supply Processing and Distribution)事業も、医療器材事業に準ずるビジネスモデルともいえるが、顧
客である医療機関から物品・情報管理及び購買管理業務も受託して、その手数料を獲得しているところに大きな
違いがある。また、SPD事業への関与は、顧客ニーズを熟知する機会を同社に与えるとされており、主力の医
療器材事業を展開していくに当たって有用な事業であると位置づけられている。
取扱商材事例(イメージ画像)
出所:会社データ
一方、介護用品事業とは、同社の 100%連結子会社である株式会社ライフケアによって展開されている在宅介護
用ベッド・用品の販売・レンタルのことである。中核を形成するのは、在宅介護用ベッドのレンタル事業であり、
売上高構成比 80%前後、売上総利益率 50%前後とのことである。
11
介護用品事業以外の事業セグメントにおいては、各種の医療機関を顧客とした事業が展開されている一方、ここ
では、介護関連事業者を通じて地域の高齢者及びその家族を顧客とする事業が展開されており、これが大きな特
徴となっている。また、売上総利益率が同社の売上総利益率(過去 5 年間で 10.42%∼10.63%)を大きく上回っ
ているのは、そもそもの事業形態が異なっていることに起因している。同社の売上総利益のほとんどは商材の販
売に伴う付加価値創造によるものである一方、ここでは、基本的にレンタル事業が展開されており、これに伴う
付加価値創造がここでの売上総利益を創造している。
同社では、介護用品事業が中長期的に成長を続ける市場に対峙していることに鑑み、積極的に新営業拠点展開を
進捗させてきた。2010 年 6 月期末時点では、岡山本社、福山支店、たつの支店の 3 拠点での営業展開であった
が、その 3 年後にあたる 2013 年 6 月末時点では総計 9 拠点での営業展開に至っている。2011 年 6 月期には、
倉敷支店及び広島支店が新規に開設されたのに引き続いて、2012 年 6 月期には津山支店及び加古川支店が新規
に開設された。また、2013 年 6 月期には、神戸支店が新規に開設されたの加えて、年度末に向けては松山支店
が新規に開設された。
以上の継続的な新拠点の設置は、着実な増収を同事業セグメントにもたらしてきたものの、新規拠点の開設に伴
う費用拠出が先行投資負担として短期的な損益にマイナスの影響を及ぼしていた。このため、2014 年 6 月期の
期初においては、一旦、新規拠点の設置を見送る方策が採られた。また、これに伴い新規の先行投資負担の発生
が一巡し始めた結果、一旦、損益面での改善がもたらされた。
例えば、2014 年 6 月期の期中に、同社は、事業の効率化を目的として、兵庫県内にあるたつの支店と加古川支
店を統合した姫路支店が設置されている。これも同事業セグメントにおける損益向上に寄与したとのことである。
ただし、2014 年 6 月には、郡山に新規出店したため、2014 年 6 月期末時点では、2013 年 6 月期末と同様に総
計 9 拠点での営業展開が維持された。また、郡山での新規出店に係る費用の発生を主因として、2015 年 6 月期
第 2 四半期における同事業セグメントは、前年同期に対して減益となることを余儀なくされた。
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立場から要約して、レポート形式にまとめたものである。「IR情報」とは、すなわち当該事業会社に係る①弊
社との個別取材の内容、②機関投資家向け説明会の内容、③適時開示情報、④ホームページの内容等である。
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