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ヤフー株式会社
企 業 名
U R L
所 在 地
事業内容
: ヤフー株式会社
: www.yahoo.co.jp
: 東京都港区
: インターネット上の広告事業、eコマース事業、会員サービス事業、その他事業
デスクトップ仮想化により、クライアントPCのセキュリティを強化。
シンプル&スケーラブルな仮想化基盤アプライアンスにより
スピーディーな導入を実現しました。
ヤフー株式会社(以下、ヤフー)は、
「 Yahoo! JAPAN」サービス
へ の 登 録 申 請 の 審 査 系 業 務 で 利 用するP C のマルウエア感 染
リスクを 低 減させるため、仮 想デスクトップ(V DI)環 境を導入
した。選ばれたプラットフォームは、仮 想化 基 盤アプライアンス
「Nutanix Virtual Computing Platform(以下、Nutanix)」。
「爆速経営」のヤフーが実践したVDIのスピード導入を紹介する。
ヤフー株式会社
システム統括本部
情報システム本部 IT企画リーダー
清宮 寛司 氏(右)
システム統括本部 情報システム本部開発3部
ITインフラ1部 兼 開発1部統合コミュニケーション
小西 亨 氏(左)
ヤフーの事業紹介
―― 最近の事業活動についてお聞かせく
ださい。
【清宮氏】
スマートフォンの急速な普及などイ
ンターネット利用環境が劇的に変化する中、
ヤフーでは全組織が一丸となって環境変化
にスピーディーに対応する
「爆速経営」
を実践
しています。リーンスタートアップ手法や少
人数チームによる競争環境の導入によって
サービス開発のスピードが加速し、スマート 「マルウエアから業務PCを守る
ためVDI導入を決断しました」
デバイス向け市場やeコマースをリードする
ヤフー株式会社
革新的なサービスが次々と誕生しています。
清宮 寛司 氏
「爆速」の実現にあたっては私たち情報シス
テム本部も重 要な 役 割を担っています。ヤ
フー本社とグループ企業に対して業務シス
テムやPC、スマートデバイスといった端末の提供、運用管理を一括
してサポートし、
社員の業務スピードの向上に貢献しています。
一人ひとりの社員が効率よく便利にそして安全に使えるIT基盤を
スピーディーに提供することが私たちの使命だと考えています。
VDI導入の背景
――VDI導入によって解決しようとした業務課題とは?
【清宮氏】対象となったのは、
「Yahoo! JAPAN」サービスへの登録
申請をしたお客 様サイトの審 査 業務と、登録 済みサイトを定 期的
に巡回するサイトパトロール業務です。これらの業務では次のよう
な問題が生じていました。
ひとつはマルウエア感 染 のリスクです。国内最 大 級のインター
ネット情 報サイトを運営するヤフーは常にサイバーテロの標的と
なっています。審 査 やパトロールで 訪 れる外部サイトにヤフーを
狙ったマルウエアが埋め込まれていることも少なくありません。実
際、これらの業務ではマルウエア感染率が一般PCに比べて明らか
に高く、セキュリティ上見過ごせない状態でした。
もうひとつは生産性への影響です。マルウエアに感染したPCは
社内セキュリティガイドラインに従って没収され代 替 機が 支 給さ
れますが、ソフトウエアのインストール、設定を経て業務を再開す
るまでに数時間を要し、業務効率の低下を招いていたのです。
これらを解決する手段として私 たちが注目したのが VDIです。
VDI環境ならマルウエアに感 染した仮 想デスクトップを即座にリ
セットし、感染前の仮想デスクトップイメージに戻すことで安全を
確保しながら、瞬時に業務が再開できるのです。
Nutanixの導入理由
――VDI構築にはどのような課 題があり
ましたか?
【小西氏】審 査業務、パトロール業務に従事
する3拠点、約300名の業務基盤のVDIへ
の移行を決定し、具体的なプラットフォーム
の 選 定に入りました。当初はサーバーと共
有ストレージからなるスタンダードな仮 想
化 環 境を想 定していたのですが、検 討を重
ねる中でさまざまな問題点が顕在化してき 「NutanixがスピーディーなVDI
導入を可能にしてくれました」
ました。
ヤフー株式会社
まず 運 用負荷の高さ。この方式ではサー
小西 亨 氏
バーと共有ストレージを別々に管理しなけ
ればならず、障害時の対応も複雑です。特に
共有ストレージの管理は大変で高度な知識を備えた専門エンジニ
アが必要でした。拡張性についても従来型ではサーバー・ストレー
ジ拡張に非常に多くのコストがかかることが予想されました。
決 定的だったのはパフォーマンスの問題です。VDI環境では複
数の仮 想デスクトップからのアクセスが共有ストレージに集中し
ますが、それに耐えるI /O 性 能を確保することが 難しかったので
す。レスポンスの遅さが業務効率に影響する恐れもありました。問
ヤフー株式会社
マルウエア感染時のサポート
VM
VM
(仮想DT)(仮想DT)
サイト審査業務、
パトロール業務
(各拠点のスタッフ300名)
(情報システム本部)
VM
VM
(仮想DT)(仮想DT)
①感染仮想デスクトップのリセット
Citrix XenDesktop
②スナップショットによる
仮想デスクトップの再構成
vMotion / HA
VMware vSphere
X
Desen
k to
Nutanix OS
拠点
SSD
p
HDD
データセンター
対象Webサイト
拠点
拠点
Virtual Computing Platform
マルウエア
イーサネット・ファブリックスイッチ
Brocade VDX 6740
ハイパフォーマンスVDIで
シンプルな構成で
設定不要のスケールアウトで
アプライアンスの手軽さで
業務生産性を向上
管理負荷を低減
業務拡張に対応
スピード導入を実現
題解決に行き詰まる中で出会ったのがNutanixです。
――Nutanixが採用された決め手は何でしょうか。
第一にパフォーマンスです。Nutanixではサーバーとストレージ
を融合した独自のアーキテクチャがボトルネックを解消していま
す。さらに超 高 速 S SDとSATA HD Dによる自動 階 層 化 処 理に
よってI/O性能も最大限に高められています。このパフォーマンス
なら、今までの物理PCと同等以上のレスポンスが期待できると考
えました。
第 二に拡張 性です。必要なタイミング でネットワークに新しい
Nutanixを接続するだけで確実かつ簡単にリソースの拡張ができ
るため、当社のユーザー数の増加やパフォーマンス要求に迅速に対
応できると考えました。
第 三に運 用 性です。Nutanixではハードウエアの二重化、分 散
ファイルシステム(NDFS)によるデータの分散管理などによって
高い可用性を実現しています。管理ツールによってサーバーもスト
レージも包括的に管 理できるため管 理負荷もかかりません。万一
障害が発生しても構成自体がシンプルなため問題箇所をすぐに特
定できます。日商エレクトロニクスのサポートによる、迅速な障害
対応も安心材料でした。日商エレクトロニクスのラボで検証実験を
繰り返し、これらの特長を実際に確認した上で最終的にNutanix
の採用を決定しました。
導入メリット
――どのような導入効果が得られましたか。
【小西氏】まず導入が容易でした。NutanixではSSDとHDDの間
でデータが自動階層化されるため、RAIDなどストレージ関連の設
定が不要です。導入設計の作業が大幅に削減できたので導入期間
も大幅に短縮できました。また、サーバーやストレージの設計には
ネットワークスイッチとの相性も大切です。日商エレクトロニクス
には、設定がほとんど不要で拡張性が高いBrocade製スイッチを
Nutanixとの相互接続検証済みでご提案いただき、作業時間短縮
につながりました。
期待通りのパフォーマンスも得られました。
各拠点では実際にVDI
を利用する従業員全員による同時ログインなど厳しい負荷テストを
実施していますが、レスポンスの遅延などはほとんど生じていませ
ん。
快適な作業環境を提供できたことは大きな成果だと思います。
もうひとつはスケーラビリティです。Nutanixの場合、基 本的に
新しい筐体を設置して結線するだけで拡張作業が完了します。現
在、他の拠点への導入のためにVDI環境を拡張していますが、サー
バーやストレージの再設計や再構築といった複雑な作業がおおむ
ね不要なため、作業進行もスピーディーです。
現場部門はVDI導入のメリットをすでに享受しています。マルウ
エア感染時には数分待つだけで新しいデスクトップで業務が再開
できるため、サイトチェックの生 産性を追求しているスタッフから
は「VDIにして良かった」という声が上がっています。
日商エレクトロニクスへの評価
――今回のプロジェクトの成功要因は何でしょうか。
【清宮氏】各拠点でパフォーマンス検証に協力してくれた社員、そし
てNutanixというシンプルでスケーラブルな仮想化プラットフォー
ムを携えて参加してくれた日商エレクトロニクスなど、多くの人の
協力により今回のプロジェクトを計画通りに進めることができま
した。
特に日商エレクトロニクスは、相互接続検証済みのNutanix接
続用スイッチの提供をはじめ、私たちの要求に迅速に応えてくれて
V D Iのスピード 導入を支 えてくれました。私 たちはベンダーにス
ピードと柔軟性を求めているのですが、日商エレクトロニクスはそ
れらに加えて新しいソリューションとその利用ノウハウも提供して
くれる貴重なパートナーであると認識しています。今後も私たちの
課題解決を独自のソリューションで支援してくれることを期待して
います。
03(6272)5740
◆記載されている会社名、
製品名は、
各社の商標または登録商標です。
[email protected]
2014-10-3000-N