FX Weekly 平成 27(2015)年 3 月 13 日 GLOBAL MARKETS RESEARCH チーフアナリスト 内田 稔 三菱東京 UFJ 銀行 A member of MUFG, a global financial group Table of contents 1 今週のトピックス 1. 今週のトピックス (1) 利上げを控えた米国株の動向とドル円相場への影響 チーフアナリスト 2 内田 稔 来週の相場見通し (2) 3 月 17-18 日の FOMC の行方 3 来週の経済指標・イベント 4 マーケットカレンダー シニアマーケットエコノミスト 鈴木 敏之 2. 来週の相場見通し (1) ドル円:FOMC 前後でのドル買いと逆風の経路 予想レンジ 119.50 ~ 123.00 (2) ユーロ:下落継続も米 FOMC を控え神経質な展開 予想レンジ 対ドル: 1.0400 ~ 1.0750 対円: 127.00 ~ 132.00 (3) 豪ドル:FOMC を受け、弱含みに推移しよう 予想レンジ 対ドル: 0.7500 ~ 0.7850 対円: 91.00 ~ 95.00 (4) 人民元:基準値の元安設定が続く中、弱含む展開を予想 予想レンジ 1 FX Weekly | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 対ドル: 6.2500 ~ 6.2850 対円: 19.00 ~ 19.60 (1) 利上げを控えた米国株の動向とドル円相場への影響 米雇用統計受け、ドル 高加速、米国の株式相 場は軟化 3 月 6 日に発表された 2 月分の米国雇用統計では、失業率(5.5%) や非農業部門雇用者変化(前月比 29.5 万人増)などが、事前予想 を上回った。このため、市場が織り込む 6 月利上げ開始の確率も前 日の 18%から 23%へと上昇。米国債の利回りが上昇し、ドル高が 勢い付くなど、債券、為替市場は素直に反応した。一方、米国の株 式相場は、利上げ開始時期が早まるとの見方から下落。米S&P500 株価指数は、3 月に入ってから軟調に推移しており、同期間に株価 が上昇した日本やユーロ圏とは対照的だ(第 1 図)。また、米国株 が軟化した理由として、これまでの正常化(利上げ)開始を警戒し た動きとする指摘に加え、足もとではドル高による企業業績への悪 影響を挙げる報道も増えている。実際、今週に入り、欧州中央銀行 (ECB)による国債の買入れが始まり、ユーロ圏の国債利回りが大 幅に低下するとユーロが一段と下落。幅広い通貨に対するドルの水 準や値動きを示すドル指数は、約 12 年ぶりのドルの高値を記録し ている(第 2 図)。 第 1 図: 年初来の米国、日本、ユーロ圏の株価(年初=100) 第 2 図: ドル指数とドル円(年初=100) 125 112 米国 日本 ドル指数 ユーロ圏 (ドル高) ドル円 110 120 108 115 106 104 110 102 105 100 98 100 (ドル安) 96 15/1 95 15/1 15/2 15/3 15/2 (年/月) 15/3 (年/月) (資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 (資料))Intercontinental Exchange より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリ 米国は S&P500 株価指数、日本はトピックス、ユーロ圏はストックス 50 にて算出 サーチ作成 ※ユーロ(57.6%)、円(13.6%)、ポンド(11.9%)、カナダドル(9.1%)、スウェーデ ンクローナ(4.2%)、スイスフラン(3.6%)を対象に算出したドルの名目実効相場。 カッコ内は計算上のウェートを示す 株価の動揺は、利上げ 前の固有の動きか 2 こうした株式相場の動揺は、利上げを本格的に意識し始める時期 に固有の現象との指摘もあるだろう。例えば、前回 2004 年 6 月の 利上げ開始時も、利上げ開始前後で株価が不安定な動きを示したも のの、次第に動揺が収まり、その後 2007 年にかけて、堅調に推移 した。今回の場合、市場がゼロ金利政策と量的緩和策とに慣れ切っ た後だけに、市場が慎重に構え過ぎている可能性もありそうだ。実 際、利上げ開始の号砲は、米経済が好調を維持していることの証で もある。米国経済がしっかりしている限り、正常化開始による株式 相場の動揺は、それほど長引かないとも考えられよう。このため、 本稿では、前回 2004 年 6 月の利上げ開始局面と現在とをいくつか 今週のトピックス | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 の観点で比較し、類似点や相違点を整理しておきたい。それが、ド ル円相場を展望する上でも重要だろう。 株価の値動きの比較 ~PER は同程度、金 利は当時よりも追い風 ~ まず、前回の利上げ開始日(2004 年 6 月 30 日)と今年の利上げ 開始日(最短の 6 月 17 日と仮定)のそれぞれ 1 年前まで遡り、米 S&P500 株価指数の動きを比較した(第 3 図)。これをみると、前 回も利上げ開始に向け、株式相場が軟調に推移する場面がみられて いるが、利上げ開始後、2 ヶ月程度経過した辺りから反転している。 第 3 図:利上げ開始 1 年前からの株価の動き 130 125 120 115 110 105 100 95 'Patient'を削除したFOMC当日('04年5月) 2004年6月利上げ開始時 2015年6月利上げ開始時(仮定) 90 85 1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 利上げ当日 3ヶ月前 3ヶ月後 6ヶ月後 (資料)Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 一方、今回の値動きは前回よりも明らかに冴えない値動きとなっ ている。当時と異なり、現在の株価は史上最高値圏にあり、高値警 戒感を指摘する声もある。ただ、当時との比較で言えば、足元の予 想PERが著しく高いわけではない(第 4 図)。加えて、利上げ開始 が迫っているとは言え、足元の実質金利は、当時よりもはるかに低 い(第 5 図)。FOMCが利上げを開始しても、当面、実質金利は低 位で推移する見込みだ。こうしてみると、前回の利上げ開始前より も冴えない足元の株価の動きは、PERや金利水準からは説明しづら い。やはり市場心理が単に慎重化しているだけかも知れない。 第 4 図: 予想株価収益率(倍) 第 5 図: 米国の実質金利 (倍) 30 (%) 5.0 28 4.0 26 24 3.0 22 2.0 20 18 1.0 16 14 0.0 12 -1.0 10 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 (年) (資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 今週のトピックス | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 14 15 (年) (資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 (米 10 年債利回りから 10 年のブレークイーブンインフレ率を控除) 3 13 経済情勢 ~GDP と デュアルマンデートの 比較~ 一方、経済情勢を比べると、当時よりも実質GDPの伸びは低い。 金融危機を経て、米国の潜在成長率がやや低下したことを考慮して も、当時ほどの勢いではない(第 6 表)。 第 6 表:実質 GDP の伸び率(利上げ開始前 4 四半期の前期比年率換算) 前年 4-6 月期 前年 7-9 月期 前年 10-12 月期 直前 1-3 月期 前回利上げ 3.8% 6.9% 4.8% 2.3% 今回 4.6% 5.0% 2.2% 4 月 29 日発表 (資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 加えて、物価の伸びが鈍く、目標とする 2%にはほど遠い(第 7 図)。労働市場の改善が続いているとは言え、賃金の伸びが鈍く、 失業率低下も労働参加率の低下を勘案すれば、額面通りに受け取る べきではないかも知れない(第 8 図)。 第 7 図:PCE デフレーターの伸び(前年比) 第 8 図:失業率(%) (%) 3.0 (%) 6.4 前回の利上げ直前の1年間 今回 前回の利上げ直前の1年間 今回 2.5 6.2 2.0 6.0 1.5 5.8 1.0 5.6 0.5 5.4 0.0 1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 3ヶ月前 前月 (資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 5.2 1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 3ヶ月前 前月 (資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 (米 10 年債利回りから 10 年のブレークイーブンインフレ率を控除) ドルを取り巻く環境も 対照的 4 さらに、米国の輸出競争力を示す米ドルの実質実効相場も、状況 が大きく異なっている。当時、米ドルは 2002 年の高値からの下落 局面にあり、為替相場から企業業績に対する追い風が吹いていたと 考えられる。一方、足元ではドル全面高の様相を強め、11 年ぶり の高値圏にあるばかりか、ユーロ安を主因に、ドル高が続く公算が 大きい(第 9 図)。今後、一段とドルが上昇するほど、米国の株式 相場が軟化する可能性には、やはり留意が必要だろう。 今週のトピックス | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 第 9 図: ドルの実質実効相場(対主要通貨) 120 (ドル高) 115 110 105 100 95 90 85 前回の利上げ開始月 80 対主要通貨 (ドル安) 75 00 02 04 06 08 10 12 14 (年) (資料)米 FRB より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 引き続き、株価には警 戒が必要 今回の利上げは、あくまでも量的緩和策やゼロ金利政策といった 非伝統的な金融政策からの脱却を図るNormalization(正常化)であ り、引き締めではない。このため、経済が好調を維持している間に、 利上げ(正常化)に着手するFOMCの意向は強いとみられる。来週 のFOMCでは、声明の‘Patient’の表記に、何らかの変更が加えられ、 最短で 6 月、後ズレしても 9 月にFOMCが利上げに着手する可能性 が現時点では高いだろう。来週のFOMCで金利差拡大への期待が高 まれば、ドルが全般的に強含み、一時的にドル円もドル高方向へと 動意付く可能性が高い。 一方、経済情勢の全てが 6 月(或いは 9 月)の利上げ開始を正当 化しているわけではない。実際、市場では利上げ開始が今年の終盤 から来年にまでズレ込むとの見方も少なくない。このため、利上げ 開始を意識した各市場の反応が割れる可能性が相応にあり、特に株 式市場は利上げ開始を必ずしも歓迎しないだろう。これまでも指摘 の通り、ドル円が安定的に上昇するために必要なのは、日米金利差 の拡大(或いはその期待)に加え、株式相場の安定といったリスク オンのセンチメントだ。後者が崩れると円も強含んで推移しがちだ。 ドル高色が強まる場合も、それが必ずしもドル円相場の上昇を意味 しない点を、年初来のドル円の動きが如実に示していると言えよう。 チーフアナリスト 5 今週のトピックス | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 内田 稔 (2) 3 月 17-18 日の FOMC の行方 この FOMC で、「忍耐 強い」の表現が変更さ れそう。ただし、それ を 6 月の利上げ宣言と みられないよう配慮も 試みられるだろう。 3 月 17-18 日に米国で連邦公開市場委員会(FOMC)の開催が予 定されている。FOMCの声明は、米国東部標準時間で 3 月 18 日午 後 2 時(日本時間 19 日午前 3 時)に発表される。同時にFOMCメ ンバーの経済見通しも公表される。そして午後 2 時 30 分(同 19 日 午前 3 時 30 分)より、イエレンFRB議長の記者会見が行なわれる。 声明で「忍耐強い(Patient)」のキーワードが変更されると、事実 上の利上げ開始に進むという宣言であり、米国の金融政策の大きな 節目になる。 コミュニケーションを重視するイエレン議長の方針であろうが、 今日、Fedはいかなる金融政策を進めるかについて可能な限り最大 限の情報を提供してくれている。それは、次の利上げの設計図にま とめられる。以下、それぞれを検討してみたい。 第 1 表: Fed が示している利上げの設計図 項目 提供されている情報 IF 利上げの有無 年内に利上げを行なう (FOMC メンバーの経済見通し) When 利上げ開始時期 特定しないが、6 月、9 月の可能性あり (2/27 フィッシャー副議長発言) How 利上げの実務対応 誘導目標は FF 金利のレンジ。IOER の金利設定と ON RRP の手段で資金吸収 (2/27 フィッシャー副議長講演) How Fast 利上げペース 経済状況次第 (3/9 クリーブランド連銀メスター総裁講演) How Far 利上げの上限 長期均衡 FF 金利は 3.5% (2/27 ニューヨーク連銀ダッドレー総裁講演) (資料)報道などをもとに三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 ① If:利上げの有無の問題は利上げ有 雇用拡大の堅調持続し ており、利上げ開始の 意向は強そう 6 利上げの有無の問題は、議論の余地は小さい。米国経済は雇用増 加が堅調で、失業率が 5.5%まで低下してきている通り、好調であ る。この状態で、ゼロ金利、その維持の方針公言、4.5 兆ドルのFed のバランスシート保持という強烈緩和は妥当ではない。この緩和に は弊害も危惧されるからである。その認識のもとで、Fedは金融政 策の正常化に進むとして、昨年、1 年近くかけて新規の証券購入、 俗にいうQEをやめた。その正常化の次のステップは、利上げであ ることも告知されている。 また、FOMCの直後に発表される経済見通し(SEP)では、メン バーのみる利上げの道筋が示されているが、2015 年中の利上げを みていないメンバーは 17 人中 2 人しかいない。日頃の発言からす ると、おそらく、シカゴ連銀のエバンス総裁とミネアポリス連銀の コチャラコタ総裁だろう。投票権があるのは、エバンス総裁だけな 今週のトピックス | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 ので、FOMCの政策決定への影響は限定的である。圧倒的に多くが 利上げを是としている。年内に利上げは有るとみてよい。 ② When:利上げ開始の時期 「忍耐強い」のキー ワードは変更されそう だが、利上げ開始の時 期は特定されそうにな い 前回の利上げ開始は、2004 年で 10 年以上前のことであるので、 利上げが現実になされると、大イベントである。イエレン議長は、 それを否定するが、記者会見のあるFOMCの声明発表日である 6 月 17 日か 9 月 17 日の可能性が高いであろう。 ここで注目を集めるのが、FOMCのフォワードガイダンスのキー ワードである「忍耐強くいることができる(can be patient)」が、 この 3 月 18 日の声明でどう扱われるかである。Patientを言い続け れば、次の 2 回のFOMCでは利上げはなされないということにされ ている。すなわち、4 月 28-29 日と 6 月 16-17 日のFOMCでは利上げ なしになってしまう。FOMCメンバーの中には、年前半の利上げ開 始を主張する論者がいる。それへの配慮で、この「忍耐強くいるこ とができる」の表現は変更されるであろう。経済指標の中に弱い数 字も出ているので、利上げ開始が 6 月 17 日か 9 月 17 日かは、3 月 18 日の議長記者会見を経ても特定されなさそうである。 この利上げ開始がいつかの問題については、6 月 17 日の利上げ 開始をみておきたい。雇用拡大は堅調である。遅らせることは、後 手に回った(Behind the Curve)として、強い利上げを迫られるリス クを高めるからである。 第 2 図: 失業率の低下は 1 年後に賃金上昇に反映されそう 4.5 (%) 2月のU6失業率は、11.0%。1年 先行しているので、1年後に賃金 の上昇が見込める 4.0 賃金上昇率 3.5 3.0 2.5 2004‐2015年2 月までの月次データでプロット 2.0 1.5 1.0 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 (%) U6失業率(1年先行) (資料)米労働省のデータをもとに三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 ③ How:利上げの実務対応 利上げ開始のタイミングと対照的であるが、一般の利上げのため に資金吸収の可否への関心は薄い。Fedが 4.5 兆ドルのバランス シートを抱える状態で、この資金吸収の実務がまわらなければ、利 上げ、金融正常化は円滑にできないのである。これについて、昨年 7 今週のトピックス | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 から長くFedは準備を進めてきたが、準備は難航していた様子があ る 。 こ の 2 月 27 日 の 講 演 で フ ィ ッ シ ャ ー FRB 副 議 長 が 、 IOER(Interest On Excess Reserves)といわれる準備預金の金利の設定 とON RRP(Over Night Reserve Purchase Agreement) というレポ取 引で資金吸収し、利上げしたレベルへFF金利の誘導ができることを 公言した。これは、利上げ開始の実務準備の完了宣言である。 ④ How Fast:その後の利上げのペース 利上げのペースは、 2004-2006 年よりも緩 やか 2004-2006 年は、17 回のFOMCで連続して 0.25%の利上げを行 なった。その利上げの進め方は、“Measured Pace”といわれた。今回 の利上げの進め方であるが、入着する経済状態の情報次第というこ とをクリーブランド連銀のメスター総裁が 3 月 9 日の講演で言って いる(注 1)。市場に利上げの軌道を読み切られることは避けるとい う意向がいわれている。ここでは、供給能力の余剰(スラック)も 残っていると認識されているので、極めてゆっくりしたペースでの 利上げの軌道をみておきたい。 今回は、もうひとつ厄介がある。保有する証券の償還分を再投資 することを続けるかの決定が要る。この問題については、Fedの高 官たちは発言を控えている。まずは、利上げがうまくできてからの 話という割りきりであろう。 (注 1)メスター総裁の講演テキストの掲載箇所: https://www.clevelandfed.org/en/Newsroom%20and%20Events/Speeches/03-092015%20The%20Outlook%20for%20the%20Economy%20%20and%20Monetary%2 0Policy%20Communications.aspx ⑤ How Far:利上げの上限 利上げの上限の目安に ついて関心が高まりだ す Fed のみる 3.5%は高 すぎる 最初は、まず円滑に利上げできるかが大きな試練である。利上げ サイクルに入るとすると、どこまで上げるかが次の問題への関心が 高まる。FOMCの経済見通しの示す中立FF金利到達が目安になろう。 この問題は、2 月 27 日に、Fed高官が多く出席した会合の基調報告 で、長期均衡FF金利として議論がなされたところで、この後、大き な問題に浮上してくる。 ニューヨーク連銀のダッドレー総裁は、2 月 27 日の講演で、 3.5%を言っている(注 2)。ところが、市場はそれまでの高い金利を みていない。 ここでも、3.5%は高過ぎるとみておきたい。既に米国には、景気 拡大の成熟がみえているところがあるので、3.5%は高過ぎるように みえる。 (注 2)ダッドレー総裁の講演テキストの掲載箇所: http://www.ny.frb.org/newsevents/speeches/2015/dud150227.html 8 今週のトピックス | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 結び 最も利上げに積極的であり続けた(ホーキッシュ)プロッサー総 裁が退任し、このFOMCには参加しない。また、自然失業率が低下 しているという見方が記者会見で話題になる可能性がある。このた め、このFOMCは、従来よりも緩和継続(ハト派)サイドによると いう見方もある。そうした留意点はあるが、上述の設計図をもとに、 Fedは金融政策の正常化を進めるとみておきたい。 シニアマーケットエコノミスト 9 今週のトピックス | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 鈴木 敏之 (1) ドル円:FOMC 前後でのドル買いと逆風の経路 今週のレビュー 今週は、前週末の米雇用統計を受け、ドル高が改めて加速した。 来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米国の利上げ開始 が意識されている。加えて、今週より欧州中央銀行(ECB)による 国債の買い入れも始まり、ユーロ安も加速。米ドルは直接的にも間 接的にも買い上げられ、特に対ユーロでは 2003 年以来の水準へと 上昇した。こうした中、雇用統計発表前には一時 119 円台で取引さ れたドル円も週初より堅調に推移すると、10 日には、2007 年 7 月 以来のドル高円安となる 122.04 を記録した。もっとも、今週は利 上げの接近や、急ピッチで進むドル高を嫌気し、米国の株式相場が 不安定な値動きを辿った。このため、円も総じて堅調に推移すると、 ユーロ円が 127 円台を記録するなど軒並みクロス円が軟化し、ドル 円の続伸を阻んだ。加えて、12 日に発表された 2 月分の米小売売 上高は、12 月、1 月に続き、事前の予想を下回ったことから、為替 市場ではドルが軟化。ドル円相場も一時 120.66 まで下落する場面 がみられた。もっとも、ドルの押し目買い意欲も強く、ドル円も短 時間の間に 121 円台を回復。そのまま 121 円台半ばで越週する見込 みとなっている(13 日正午のドル円スポット相場:121.47~49)。 第 1 図: 今週のドル円相場の値動き (円) 122.5 ↑円安 122.0 121.5 121.0 120.5 ↓円高 120.0 3/9 3/10 3/11 3/12 3/13 (月/日) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 来週の見通し 来週のFOMCでは、すぐにではないのの、利上げ開始への意向を 示 し た 表 現 で あ る 「 it ( FOMC ) can be patient in beginning to normalize the stance of monetary policy」に何らかの変更が加えられ、 経済情勢次第ながらも、最短で 6 月の利上げ開始にも道筋を付ける であろう。その場合、多くの中央銀行が緩和姿勢を強めるなか、ド ル買いが強まる可能性が高い。ドル円は直近の高値を更新し、一時 的に 123 円に迫る場面もあると予想する。 しかし、以下の複数の波及経路から、ドル円上昇への逆風も強ま ると考えられる。 新たなヒントが得られ ない場合 2 月の議会証言で、イエレン議長が強調したのは、あくまでも今 後の利上げ開始時期、ペースともに経済情勢次第ということだ。こ のため、‘Patient’の表現を変更した場合も、そのことが 6 月の利上 げに直結しないことを記者会見で繰り返し強調するだろう。このた 10 来週の相場見通し | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 め、来週のFOMCでも、利上げ開始の時期やペースに関する明確な ヒントを得ることはできないとみられる。雇用関連を除くと、予想 を下回る経済指標が多いだけに、自ずとドル買いは和らごう。特に、 持ち高の重さも気掛かりなところ。米国債利回りの上昇が抑制され るなか、他の主要国の金利低下を頼りに、急ピッチで進んだドル高 の裏で、投機筋のドルロングポジションは空前の規模へと積みあ がっている(第 2 図)。市場の一部では、‘Patient’の文言が削除さ れるとの見方もあるだけに、仮に‘Patient’の意味合いや存在感を薄 める工夫が施される場合であっても、表現自体が残ると、市場は FOMCが利上げに慎重と受け止めかねない。FOMC後、利益確定の ドル売りが活発化する可能性に注意が必要だ。 FOMC、一旦利益確定 の切っ掛けにも・・・ 次に急ピッチで進むドル高に対し、米国の株式市場が警戒を強め ている。このため、利上げを意識したドル高は、株式市場にとって 金利上昇と通貨高といった二重苦ともなり得、FOMC後、軟調に推 移する可能性が高まる。この場合、ドルは強くても、円も強含むだ ろう。ドル高となってもドル円は膠着するか軟化しよう。 経常収支の改善受け、 高まる円買い需要 さらに、本邦では輸入の減少と輸出の伸びにより、経常収支の改 善が著しい(第 3 図)。今年 1 月の経常収支も約 614 億円の黒字を 記録。約 1.6 兆円もの赤字であった昨年から様変わりしている。期 末を控えた来週は実需筋の円買い需要も相応に強いだろう。 以上から、来週は基本的にドル高を見込みつつも、その勢いが加 速したり、水準を切り上げて定着する展開までは見込みづらい。ド ル買い一巡後、週末にかけて小幅反落する展開を予想する。 ドル円:119.50 ~ 123.00 予想レンジ 第 2 図:米ドルの持ち高(投機筋のネット) 第 3 図:本邦の輸出入の前年比(%、国際収支基準) (%) 60 (枚) 80000 (ドルロング) 50 輸入 輸出 60000 40 40000 30 20 20000 10 0 0 -20000 -10 (ドルショート) -20 -40000 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 (年) (資料)米 CFTC より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 10 11 12 13 14 (資料)財務省より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 チーフアナリスト 11 来週の相場見通し | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 15(年) 内田 稔 (2) ユーロ:下落継続も米 FOMC を控え神経質な展開 今週のレビュー 今週のユーロドル相場は、米利上げ期待によるドル買いとECBに よる国債買入によるユーロ圏国債のイールドカーブのブルラット化 によるユーロ売りから、1.05 割れを示現した(第 1 図)。 第 1 図: 今週の為替相場推移 (ドル) 1.095 ↑ユーロ高 1.085 1.075 1.065 1.055 ↓ユーロ安 1.045 3/9 3/10 3/11 3/12 3/13 (月/日) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 週初にユーロドルは 1.10 台後半で寄り付いた。米 2 月雇用統計 の良好な結果を受けたドル買いやECBの国債買入によるユーロ圏の 国債利回りの低下を受けたユーロ売りから、週初よりユーロドルは 下落基調となった。12 日には、ユーロドルは 1.0494 まで急落する など、12 年振りの水準まで下落した。 この間、ショイブレ独財務相が「ギリシャへの金融支援は、債権 団(トロイカ<EU、IMF、ECB>)との合意が必要」と発言するな ど、ギリシャ金融支援の実務者協議が開始される中で、ギリシャ債 務問題を一部で売り材料視する向きもみられた。 もっとも、12 日には、米 2 月小売売上高の市場予想比下振れを 受けたドル売りや一時的な利益確定の動きから、ユーロドルは 1.0684 まで上昇した。 第 2 表: 相場に影響した主な経済指標 発表日 3/12 経済指標名 米 2 月小売売上高(前月比) 結果 ▲0.6% 市場予想 +0.3% 前回 ▲0.8% (資料) Bloombeg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 来週の見通し 来週は、独 3 月ZEW景況指数(3/17)等の経済指標が発表される。 ユーロ安による輸出の増加や原油安による個人消費の増加などから ユーロ圏景気は一部に弱さがみられるものの持ち直しを続けている。 そのため、経済指標は引き続き良好な結果となることが見込まれる。 他方、ECBによる国債買入が 3 月 9 日から実施されたことから、 ユーロ圏の国債利回りは低下している。クーレECB専務理事は 「ECBは 3 日間で 98 億ユーロ相当の債券を買入。買入れた債券の 平均残存期間は 9 年」と発言している。ドイツ国債のイールドカー ブは先週末対比でブルフラット化(長期金利の低下による利回り曲 線の平坦化)した(第 3 図)。 このドイツ国債のイールドカーブのブルフラット化を受けてユー ロindex(名目実効為替レートを日次で算出)は減価している(第 4 12 来週の相場見通し | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 図)。加えて、米 2 月雇用統計の良好な結果を受けてドルindexも 増価している。 第 3 図:ドイツ国債のイールドカーブ 第 4 図:通貨 index (%) (2014/4/1=100) 120 1.0 増 価 110 0.5 100 0.0 減 価 90 80 -0.5 1M 3M 6M 1Y 2Y 3Y 4Y 5Y 6Y 7Y 8Y 9Y 10Y 15Y 20Y 25Y 30Y 変化 2015/3/12 4/1 5/1 2014年 2014/3/6 (資料)Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成。 6/1 7/1 8/1 ドルindex 9/1 10/1 円index 11/1 12/1 1/1 2/1 2015年 ユーロindex 3/1 (月/日) (資料)Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成。 (注)貿易加重 weightで算出。 来週のユーロドルは、ECBによる国債買入を受けた独国債のイー ルドカーブのブルフラット化によるユーロ売りに加えて、ドル側で は米国の景気回復を受けたFRBによる利上げが意識されたドル買い もあって、ユーロドルの下落は継続すると考えられる。但し、ドル 買いやユーロ売りが急ピッチで進んだことを踏まえると、18 日に 発表される 3 月FOMC声明文がハト派的なトーンと捉えられた場合 などには、ユーロドルが一時的に反発する場面もあろう。 なお、ユーロ円については、本邦の経常収支が改善する中、期末 を控えた円買い需要が相応に見られ、ドル円の上昇は限られている。 こうした実需フローが弱まれば、ユーロ円は次第に底堅くなるとみ ている。 予想レンジ ユーロドル:1.0400 ~ 1.0750 ユーロ円:127.00 ~ 132.00 アナリスト 13 来週の相場見通し | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 天達 泰章 (3) 豪ドル:FOMC を受け、弱含みに推移しよう 今週のレビューと 来週の見通し 今週の豪ドルは 0.772 近辺で寄り付いた。先週金曜日の米雇用統 計の結果を受けて米ドルが全面高となるなか、豪ドルは軟調に推移 し、週央には 0.756 近辺まで下落する場面がみられた。12 日に発表 された 2 月の豪州雇用統計では、正社員雇用者数変化が 1.03 万人 の増加(前月 2.81 万人の減少)となり、一部で改善がみられる項 目があったが、概ね市場予想通りの結果であったため豪ドルへの影 響は限定的となった。その後、豪ドルが反発して推移するなか、12 日に発表された米小売売上高が市場予想を大幅に下回る結果となっ たことから、米ドルが弱含む場面では、豪ドルも 0.773 近辺へ上昇。 その後も同水準での値動きが続いている。 (13 日正午のスポット相場:0.7796-0.7797、第 1 図) 第 1 図: 今週の為替相場推移 (ドル) 0.775 ↑豪ドル高 0.770 0.765 0.760 ↓豪ドル安 0.755 3/9 3/10 3/11 3/12 3/13 (月/日) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 オーストラリア準備銀行(以下、RBA)は前回理事会(3 月 3 日) の金利据え置きについて、今後も金融緩和が必要となる可能性に言 及しながらも、「前回の金融緩和を踏まえて、当面の間金利を据え 置くことが適切と判断した」とした。また、ロウRBA副総裁は、必 要であれば利下げ余地があるとした一方、豪ドル相場については、 高水準にあるものの適正な水準に近づいているとの認識を示してい る。足もとでは、先週の米雇用統計によりドル買いが優勢となるな か、豪ドルは 2009 年以来の水準まで下落している。加えて、12 日 に発表された豪州雇用統計は失業率が 6.3%となるなど依然として 高水準であるが、RBAの「失業率のピークは従来の予想よりやや高 くなる見込み」とする見通しに沿ったものと言えよう。こうした内 容からすると、RBAは利下げの効果を見極める時間帯が続くと考え られる。 来週はFOMCが開催される。最短で 6 月の利上げ開始への道筋を 示すと考えられ、米ドルが堅調に推移しよう。FOMCの結果次第で は、豪ドルは一旦下値を試す展開も予想されるが、基本的には弱含 みに推移しよう。 予想レンジ 対ドル:0.7500 ~ 0.7850 対円:91.00 ~ 95.00 リサーチアシスタント 14 来週の相場見通し | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 福島 由貴 (4) 人民元:基準値の元安設定が続く中、弱含む展開を予想 今後のレビューと 来週の見通し 今週の人民元は動意に乏しい展開が続いた。対ドル基準値は 6.15 台後半から 6.16 台前半へ元安方向に設定されたが、実勢相場は 6.26 台半ばを中心にほぼ横ばい推移となった。 第 1 図:人民元相場推移 6.30 (元) 6.25 6.20 6.15 6.10 対ドル基準値 一日の変動許容制限 6.05 6.00 5.95 12/1 1/1 2/1 3/1 (資料) Reuters、Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 1、2 月の経済指標はまちまちな結果となった。2 月の消費者物価 指数は前年比+1.4%と 1 月(同+1.0%)から上昇。春節を含む月は 食品価格(前年比+1.1%→同+2.4%)が上昇し易いため、指数を押 し上げる一因になったと見られるが、昨年 7 月以来鈍化が続いてい た食品を除く指数(前年比+0.6%→同+0.9%)も一旦反発している。 また、2 月の社会融資総量では、人民元建銀行貸出が 1.02 兆元とな り、市場予想の 0.75 兆元を上回っている。一方、1-2 月の小売売上 高(前年比+10.7%)や鉱工業生産(同+6.8%)は鈍化した。小売売 上高や鉱工業生産は実質GDP成長率と相関が高い。2015 年の経済 成長目標は「7.0%前後」へ引き下げられたが、今後も同様の低成長 が続くようであれば、「7.0%前後」も決して安泰とは言えない水準 だ。政府による景気刺激策や中国人民銀行による追加緩和の可能性 は相応に高いだろう。 1、2 月の経済指標 第 2 図:消費者物価指数(前年比) 第 3 図: 鉱工業生産、小売売上高(前年比) (%) 20 7 (%) 小売売上高 鉱工業生産 6 16 5 4 12 3 2 8 1 4 0 11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 (年/月) (資料)中国国家統計局より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 15 来週の相場見通し | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 11/3 11/9 12/3 12/9 13/3 13/9 14/3 14/9 15/3 (年/月) (資料)中国国家統計局より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 もっとも、1、2 月の統計は春節の影響から統計の歪みが大きい のも事実だ。貿易収支では輸出が 1 月に前年比▲3.3%と減少した後、 前年比+48.3%と大幅に増加している。そのため、3 月の経済指標を 見極める必要があろう。加えて、3 月 1 日より実施している利下げ の効果を検証する必要もあることから、追加緩和は少なくとも 3 月 の貸出動向が発表される 4 月中旬以降になると見ている。 第 4 図: 主要国・地域別輸出推移(寄与度ベース) (%) 50 40 30 20 10 0 -10 米国 EU 香港 アセアン 東アジア(除香港) その他 -20 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 (年/月) (資料)中国国家統計局より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 中国人民銀行による 金融改革 中国人民銀行の周小川総裁は、全国人民代表大会(全人代)会期 中に実施される会見において、預金保険制度を年前半に打ち出す方 針や、預金金利上限の撤廃時期が近づいていることに言及した。貸 出金利の下限は 2013 年 7 月に撤廃されているが、預金金利の上限 は自由化されておらず、基準金利の 1.3 倍までが上限とされている。 預金金利の上限が撤廃されれば、銀行間の競争が活発化する過程で 金利が上昇し利ざやが縮小するため、リスクを伴う収益性の高い業 務の比率が高まり、損失発生や倒産に至るケースが想定される。そ のため、上限の撤廃には、預金保険制度の制定が必須であった。 周小川総裁は昨年同時期の会見で金利自由化を 2 年以内に実現さ せる意向を表明。11 月には「預金保険条例」草案が発表され、12 月末まで金融機関等に対して意見を募集していた。今回の発言は金 利自由化に向けて順調に進んでいることを受けたものと見られる。 なお、15 日には全国人民代表大会が閉幕する。昨年は閉幕後に 人民元変動許容幅の拡大が実施された。だが、今年の全人代で発表 された政府活動報告には昨年のように「変動幅拡大を目指す」との 記述が見られなかったことに加え、中国人民銀行の易綱副総裁も 「(変動幅を拡大する)差し迫った必要性はない」と発言している。 今年拡大される可能性は低いだろう。 対ドル基準値の元安設定が続くなか、来週の人民元は現水準を中 心に弱含む展開が続こう。 予想レンジ ドル人民元:6.2500 ~ 6.2850 人民元円:19.00 ~ 19.60 アナリスト 16 来週の相場見通し | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 関谷 菜摘 来週の主な経済指標 16 日 (月) 17 日 (火) 18 日 (水) 19 日 (木) 20 日 (金) 21:30 22:15 22:15 5:00 19:00 19:00 19:00 19:00 21:30 21:30 8:50 19:00 21:30 21:30 23:00 23:00 18:00 米 米 米 米 ユ ユ 独 独 米 米 日 ユ 米 米 米 米 ユ ニューヨーク連銀景況指数(3 月) 鉱工業生産(前月比、2 月) 設備稼働率(2 月) 証券投資収支(1 月、億ドル) 消費者物価指数(前年比、2 月確定コア) 消費者物価指数(前年比、2 月確定) ZEW 景況感調査(期待指数、3 月) ZEW 景況感調査(現況、3 月) 住宅着工件数(2 月・万件) 建設許可件数(2 月・万件) 貿易収支(通関ベース、2 月・億円) 貿易収支(季調済、1 月・億ユーロ) 新規失業保険申請件数(3/14・万件) 経常収支(4Q・億ドル) フィラデルフィア連銀景気動向指数(3 月) 景気先行指数(2 月) 経常収支(1 月・億ユーロ) 23:00 3:45 4:10 9:30 ユ ユ ユ 豪 日 日 ユ ユ 日 ユ 英 米 米 米 日 豪 米 米 コスタ・ポルトガル中銀総裁講演 ドラギ・ECB 総裁講演 ラウテンシュレーガー・ECB 専務理事講演 RBA 議事要旨(3/3 分) 日銀金融政策決定会合(金融政策発表) 黒田・日銀総裁定例会見 プラート・ECB 専務理事講演 ヌイ・単一監督メカニズム(SSM)議長講演 日銀金融経済月報(3 月) クーレ・ECB 専務理事講演 MPC 議事録(3/4, 5 分) FOMC 金利誘導目標発表 イエレン・FRB 議長定例記者会見 フィッシャー・ダラス連銀総裁退任 日銀金融政策決定会合議事要旨(2/17, 18 分) スティーブンス・RBA 総裁講演 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演 エバンス・シカゴ連銀総裁講演 日 ユ ユ ユ 米 20 年債入札 10 年債入札(ドイツ) EU 首脳会議(~20 日) インフレ連動債入札(フランス) 10 年インフレ連動債入札 中央銀行関連 16 日 (月) 17 日 (火) 18 日 (水) 19 日 (木) 20 日 (金) 21 日 (土) 15:30 19:45 21:40 14:00 18:15 18:30 3:00 3:30 8:50 11:10 23:20 0:30 その他 16 日(月) 17 日(火) 18 日(水) 12:45 19:35 19 日(木) 20 日(金) 18:50 2:00 ※市場予想は Bloomberg 調査中央値 時刻は日本時間 *印は作成日(3/13)現在で未確定のもの 17 来週の経済指標・イベント | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 予想 8.00 0.3% 79.5% 0.6% ▲ 0.3% 58.0 48.1 104.0 106.5 ▲ 10,150 215 ▲ 1,020 8.0 0.3% 前回 7.78 0.2% 79.4% 354 0.6% ▲ 0.6% 53.0 45.5 106.5 106.0 ▲ 11,791 233 28.9 ▲ 1,003 5.2 0.2% 292 マーケットカレンダー 月 火 水 2015/3/16 17 米/NY 連銀景況指数(3 月) 米/FOMC(~18 日) 鉱工業生産(2 月) 住宅着工件数(2 月) 設備稼働率(2 月) 建設許可件数(2 月) 証券投資収支(1 月) ユーロ圏/消費者物価指数確報 日/日銀金融政策決定会合 (2 月) (~17 日) 独/ZEW 景況指数(3 月) 日/日銀金融政策決定会合 日銀総裁定例会見 豪/RBA 議事要旨(3/3 分) 木 金 18 米/FOMC FRB 議長定例記者会見 ユーロ圏/貿易収支(1 月) 英/MPC 議事録(3/4, 5 分) 日/日銀金融経済月報(3 月) 貿易収支速報(2 月) 19 ユーロ圏/経常収支(1 月) フィラデルフィア連銀景況指数 日/日銀金融政策決定会合 (3 月) 23 24 議事要旨(2/17, 18 分) 景気先行指数(2 月) 米・ダラス連銀総裁退任 EU 首脳会議(~20 日) 米・10 年 TIPS 債入札 米/中古住宅販売(2 月) 20 米/経常収支(4Q) 米・アトランタ連銀総裁講演 米・シカゴ連銀総裁講演 25 米/消費者物価指数(2 月) 米/耐久財受注(2 月) FHFA 住宅価格指数(1 月) 独/Ifo 景況指数(3 月) 新築住宅販売(2 月) ユーロ圏/製造業 PMI 速報 26 27 ユーロ圏/マネーサプライ M3 米/GDP 確報(4Q) (2 月) 日/完全失業率(2 月) 家計調査(2 月) 消費者物価指数 (東京都区部 3 月、全国 2 月) (3 月) サービス業 PMI 速報(3 月) 米・クリーブランド連銀総裁講演 米・フィッシャーFRB 副議長講演 米・セントルイス連銀総裁講演 米・2 年債入札 30 米/個人所得・消費支出(2 月) ユーロ圏/欧州委員会景況指数 米・セントルイス連銀総裁講演 米・アトランタ連銀総裁講演 米・7 年債入札 米・シカゴ連銀総裁講演 米・5 年債入札 31 4/1 欧州夏時間(29 日~) 2 3 米/ケース・シラー住宅価格指数 米/ADP 雇用統計(3 月) 米/貿易収支(2 月) 米/雇用統計(3 月) 建設支出(2 月) 製造業受注指数(2 月) (1 月) シカゴ PM 景況指数(3 月) ISM 製造業景気指数(3 月) ユーロ圏/ECB 理事会議事録 (3 月) 日/鉱工業生産速報(2 月) 自動車販売(3 月)* CB 消費者信頼感指数(3 月) (3/5 分) ユーロ圏/失業率(2 月) 中/製造業 PMI(3 月) 日/日銀短観 日/日銀短観 概要(1Q) 消費者物価指数速報(3 月) 調査全容、業種別係数(1Q) 日/住宅着工件数(2 月) 米・アトランタ連銀総裁挨拶 米・サンフランシスコ連銀総裁 米・クリーブランド連銀総裁討論会 討論会 米・カンザスシティ連銀総裁講演 米・アトランタ連銀総裁討論会 米・フィッシャーFRB 副議長講演 6 7 米・ミネアポリス連銀総裁挨拶 米・市場一部休場 英独・市場休場 8 9 10 米/ISM 非製造業景気指数(3 月) 米/消費者信用残高(2 月) 米/FOMC 議事要旨(3/17,18) 米/卸売在庫・売上(2 月) 米/輸出入物価指数(3 月) 日/景気動向指数速報(2 月) ユーロ圏/生産者物価指数(2 月) ユーロ圏/小売売上(2 月) 英/MPC(BOE 金融政策委員会) 財政収支(3 月) 日/日銀金融政策決定会合 英/MPC 日/日銀金融経済月報 中/消費者物価指数(3 月) 生産者物価指数(3 月) (~8 日) (BOE 金融政策委員会、~9 日) 豪/雇用統計(3 月) 豪/RBA 理事会 日/日銀金融政策決定会合 マネーサプライ M2(3 月)* 日銀総裁定例会見 国際収支速報(2 月) 景気ウォッチャー調査(3 月) 米・ミネアポリス連銀総裁講演 英独・・市場休場 米・3 年債入札 *印は作成日(3/12)現在で日程が未確定のもの 18 マーケットカレンダー | 平成 27(2015)年 3 月 13 日 米・10 年債入札 米・30 年債入札 米・ミネアポリス連銀総裁講演 照会先:三菱東京UFJ銀行 市場企画部 グローバルマーケットリサーチ チーフアナリスト 内田 稔 当資料は一般的な情報提供のみを目的として作成されたものであり、特定のお客様のニーズ、財務状況又は投資対象に対応することを意図しておりませ ん。また、当資料は、適用法令上許容される範囲内でのみ利用可能であり、当資料の頒布を制約する法令が存在する地域の方によって利用されることを意 図しておりません。当資料内のいかなる情報又は意見も、預金、有価証券、デリバティブ取引その他の金融商品の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨す るものではありません。 当資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されていますが、当行はその正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではなく、 当行、その子会社又は関連会社は、お客様による当資料の利用等に関して生じうるいかなる損害についても責任を負いません。ご利用に関しては、すべて お客様御自身でご判断下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。 また、過去の結果が必ずしも将来の結果を暗示するものではありません。 当行は、当資料において言及されている会社と関係を有し、又はかかる会社に対して金融サービスを提供している可能性があります。当行のグループ会 社は、当資料において言及されている証券又はこれに関連する証券について権利を有し、又はこれらの証券の引受けを行っている可能性があり、また、こ れらの証券又はそのポジションを保有している可能性があります。 当資料の内容は予告なしに変更することがあり、また、当行、その子会社又は関連会社は、当資料を更新する義務を負っておりません。また、当資料は 著作物であり、著作権法により保護されております。当行の書面による許可なく複製又は第三者、個人顧客もしくは一般投資家への配布をすることはでき ません。 (BTMUロンドン支店のみに適用される情報開示) 株式会社三菱東京UFJ銀行(以下「BTMU」)は、日本で設立され、東京法務局(会社法人等番号 0100-01-008846)において登記された有限責任の株式会 社です。 BTMUの本店は、東京都千代田区丸の内二丁目 7 番 1 号(郵便番号 100-8388)に所在しています。 BTMUロンドン支店は、英国会社登録所において、英国支店として登録されています(登録番号BR002013)。 BTMUは、日本の金融庁によって認可及び規制されています。BTMUロンドン支店は、英国プルーデンス規制機構より認可を受けており(FCA/PRA番号 139189)、英国金融行為監督機構の規制とプルーデンス規制機構の限定された規制の対象となっています。英国プルーデンス規制機構によるBTMUロンド ン支店の規制の範囲の詳細は、ご請求いただいた方にお渡ししております。 19 FX Weekly | 平成 27(2015)年 3 月 13 日
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