有価証券届出書(一般募集)

産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
【表紙】
【提出書類】
有価証券届出書
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成27年2月25日
【発行者名】
産業ファンド投資法人
【代表者の役職氏名】
執行役員
【本店の所在の場所】
東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 東京ビルディング
【事務連絡者氏名】
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
倉都
康行
インダストリアル本部長
【電話番号】
03-5293-7091
【届出の対象とした募集(売出)内国投資
産業ファンド投資法人
深井
聡明
証券に係る投資法人の名称】
【届出の対象とした募集(売出)内国投資
証券の形態及び金額】
形態:投資証券
発行価額の総額:一般募集 5,558,844,956円
売出価額の総額:オーバーアロットメントによる売出し
288,040,960円
(注1) 発行価額の総額は、平成27年2月5日(木)現在の株式会社東京証券取引所に
おける本投資口の普通取引の終値を基準として算出した見込額です。ただ
し、今回の一般募集の方法は、引受人が発行価額にて買取引受けを行い、当
該発行価額と異なる価額(発行価格)で募集を行うため、一般募集における
発行価格の総額は上記の金額とは異なります。
(注2) 売出価額の総額は、平成27年2月5日(木)現在の株式会社東京証券取引所に
おける本投資口の普通取引の終値を基準として算出した見込額です。
安定操作に関する事項
1. 今回の募集及び売出しに伴い、本投資法人の発行する上場投資
口について、市場価格の動向に応じ必要があるときは、金融商
品取引法施行令第20条第1項に規定する安定操作取引が行われる
場合があります。
2. 上記の場合に安定操作取引が行われる取引所金融商品市場を開
設する金融商品取引所は、株式会社東京証券取引所です。
【縦覧に供する場所】
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第一部【証券情報】
第1【内国投資証券(新投資口予約権証券及び投資法人債券を除く。)】
1【募集内国投資証券(引受人の買取引受けによる一般募集)】
(1)【投資法人の名称】
産業ファンド投資法人
(英文表示:Industrial & Infrastructure Fund Investment Corporation)
(以下「本投資法人」といいます。)
(注) 本投資法人は、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号。その後の改正を含みます。)(以下「投信法」とい
います。)に基づき設立された投資法人です。
(2)【内国投資証券の形態等】
本書に従って行われる募集(以下「国内募集」といいます。)又は売出しの対象である有価証券は、本投資法人
の投資口(以下「本投資口」といいます。)です。本投資口は、社債、株式等の振替に関する法律(平成13年法律
第75号。その後の改正を含みます。)(以下「振替法」といいます。)の規定の適用を受ける振替投資口であり、
振替法第227条第2項に基づき投資主が発行を請求する場合を除き、本投資法人は、本投資口を表示する投資証券を
発行することができません。本投資口は、投資主の請求による投資口の払戻しが認められないクローズド・エンド
型です。
本投資口について、本投資法人の依頼により、信用格付業者から提供され若しくは閲覧に供された信用格付、又
は信用格付業者から提供され若しくは閲覧に供される予定の信用格付はありません。
(注) 投信法上、均等の割合的単位に細分化された投資法人の社員の地位を「投資口」といい、その保有者を「投資主」といいます。
本投資口を購入した投資者は、本投資法人の投資主となります。
(3)【発行数】
10,238口
(注1) 国内募集と同時に米国、欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国においては1933年米国証券法に基づくルール144A
に従った適格機関投資家に対する販売に限ります。)における募集(以下「海外募集」といいます。)が行われます。
国内募集及び海外募集(以下、併せて「本募集」といいます。)の総発行数は20,988口であり、国内募集における発行数(以下
「国内募集口数」といいます。)は10,238口を目処とし、海外募集における発行数(以下「海外募集口数」といいます。)は
10,750口(海外引受会社(後記「第5 募集又は売出しに関する特別記載事項
1 本邦以外の地域における発行
(1) 海外募集」
に定義します。以下同じです。)の買取引受けの対象口数10,238口及び海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買
い取る権利の対象口数512口)を目処として募集を行いますが、その最終的な内訳は総発行数20,988口の範囲内で、需要状況等を
勘案した上で、発行価格等決定日(後記「(13) 引受け等の概要」に定義します。以下同じです。)に決定されます。
海外募集の内容については、後記「第5 募集又は売出しに関する特別記載事項
1 本邦以外の地域における発行」をご参照下さ
い。
(注2) 国内募集にあたり、その需要状況等を勘案した上で、国内募集とは別に、野村證券株式会社が本投資法人の投資主である三菱商
事株式会社(以下「三菱商事」といいます。)から512口を上限として借り入れる本投資口の日本国内における売出し(以下「オ
ーバーアロットメントによる売出し」といい、本募集と併せて「グローバル・オファリング」といいます。)を行う場合があり
ます。
オーバーアロットメントによる売出しに関連する事項については、後記「第5 募集又は売出しに関する特別記載事項
2 オーバ
ーアロットメントによる売出し等について」をご参照下さい。
(注3) グローバル・オファリングのジョイント・グローバル・コーディネーターは、野村證券株式会社、SMBC日興証券株式会社及
びMorgan Stanley & Co. International plc(以下「ジョイント・グローバル・コーディネーター」といいます。)です。
(4)【発行価額の総額】
5,558,844,956円
(注) 上記の発行価額の総額は、後記「(13) 引受け等の概要」に記載の引受人(以下「引受人」といいます。)の買取引受けによる払
込金額の総額です。後記「(13) 引受け等の概要」をご参照下さい。発行価額の総額は、平成27年2月5日(木)現在の株式会社東
京証券取引所における本投資口の普通取引の終値を基準として算出した見込額です。
─ 1 ─
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(5)【発行価格】
未定
(注1) 発行価格等決定日の株式会社東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値(当日に終値のない場合には、その日に先立つ
直近日の終値)に0.90~1.00を乗じた価格(1円未満切捨て)を仮条件とします。
(注2) 日本証券業協会の定める有価証券の引受け等に関する規則第25条に規定される方式により、上記仮条件により需要状況等を勘案
した上で、平成27年3月9日(月)から平成27年3月11日(水)までの間のいずれかの日(発行価格等決定日)に国内募集における
価額(発行価格)を決定し、併せて発行価額(本投資法人が引受人より受け取る投資口1口当たりの払込金額)を決定します。
今後、発行価格等(発行価格、発行価額、各引受人の引受投資口数、売出価格及び引受人の手取金をいいます。以下同じで
す。)が決定された場合には、発行価格等及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項(発行数(国内募集口数)、海
外募集口数、海外引受会社の買取引受けの対象口数、海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の対象
口数、発行価額(国内募集における発行価額)の総額、海外募集における発行価額の総額、国内募集における手取金、海外募集
における手取金上限、国内募集と同日付をもって決議された第三者割当による新投資口発行の手取金上限、オーバーアロットメ
ントによる売出しの売出数及びオーバーアロットメントによる売出しの売出価額の総額をいいます。以下同じです。)につい
て、目論見書の訂正事項分の交付に代えて、発行価格等決定日の翌日付の日本経済新聞及び発行価格等の決定に係る有価証券届
出 書 の 訂 正 届 出 書 の 提 出 後 か ら 申 込 期 間 の 末 日 ま で の 期 間 中 の イ ン タ ー ネ ッ ト 上 の 本 投 資 法 人 ウ ェ ブ サ イ ト(〔URL〕
http://www.iif-reit.com/)(以下「新聞等」といいます。)において公表します。また、発行価格等が決定される前に本書の
記載内容について訂正が行われる場合には、目論見書の訂正事項分が交付されます。なお、発行価格等の決定に際し、発行価格
等及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項以外の記載内容についての訂正が含まれる場合には、目論見書の訂正事
項分が交付され、新聞等による公表は行いません。
(注3) 後記「(13) 引受け等の概要」に記載のとおり、発行価格と発行価額とは異なります。
発行価格と発行価額との差額は、引受人の手取金となります。
(6)【申込手数料】
該当事項はありません。
(7)【申込単位】
1口以上1口単位
(8)【申込期間】
平成27年3月12日(木)から平成27年3月13日(金)まで
(注) 申込期間は、上記のとおり内定していますが、発行価格等決定日において正式に決定する予定です。なお、上記申込期間につい
ては、需要状況等を勘案した上で、繰り上げることがあります。当該需要状況等の把握期間は、最長で平成27年3月4日(水)か
ら平成27年3月11日(水)までを予定していますが、実際の発行価格等の決定期間は、平成27年3月9日(月)から平成27年3月11
日(水)までを予定しています。
したがって、申込期間は、
① 発行価格等決定日が平成27年3月9日(月)の場合、
「平成27年3月10日(火)から平成27年3月11日(水)まで」
② 発行価格等決定日が平成27年3月10日(火)の場合、
「平成27年3月11日(水)から平成27年3月12日(木)まで」
③ 発行価格等決定日が平成27年3月11日(水)の場合、
上記申込期間のとおり
となりますので、ご注意下さい。
(9)【申込証拠金】
1口につき発行価格と同一の金額
(10)【申込取扱場所】
引受人の本店及び全国各支店並びに営業所
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(11)【払込期日】
平成27年3月18日(水)
(注) 払込期日は、上記のとおり内定していますが、発行価格等決定日において正式に決定する予定です。なお、上記払込期日につい
ては、需要状況等を勘案した上で、繰り上げることがあります。当該需要状況等の把握期間は、最長で平成27年3月4日(水)か
ら平成27年3月11日(水)までを予定していますが、実際の発行価格等の決定期間は、平成27年3月9日(月)から平成27年3月11
日(水)までを予定しています。
したがって、払込期日は、
① 発行価格等決定日が平成27年3月9日(月)の場合、
「平成27年3月16日(月)」
② 発行価格等決定日が平成27年3月10日(火)の場合、
「平成27年3月17日(火)」
③ 発行価格等決定日が平成27年3月11日(水)の場合、
上記払込期日のとおり
となりますので、ご注意下さい。
(12)【払込取扱場所】
三井住友信託銀行株式会社
本店営業部
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号
(注) 上記払込取扱場所での申込みの取扱いは行いません。
(13)【引受け等の概要】
以下に記載する引受人は、平成27年3月9日(月)から平成27年3月11日(水)までの期間のいずれかの日(以下
「発行価格等決定日」といいます。)に決定される発行価額にて本投資口の買取引受けを行い、当該発行価額と
異なる価額(発行価格)で募集を行います。本投資法人は、引受人に対して引受手数料を支払いません。ただ
し、引受人は、払込期日に発行価額の総額を本投資法人に払い込むものとし、国内募集における発行価格の総額
と発行価額の総額との差額は、引受人の手取金とします。
引受人の名称
住所
野村證券株式会社
東京都中央区日本橋一丁目9番1号
SMBC日興証券株式会社
東京都千代田区丸の内三丁目3番1号
引受投資口数
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号
みずほ証券株式会社
東京都千代田区大手町一丁目5番1号
大和証券株式会社
東京都千代田区丸の内一丁目9番1号
合計
-
未定
10,238口
(注1) 本投資法人及び本投資法人が資産の運用に係る業務を委託している三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社(以下「本資
産運用会社」といいます。)は、発行価格等決定日に引受人との間で新投資口引受契約を締結します。引受人は、投信法上の一
般事務受託者(投信法第117条第1号)として国内募集に関する事務を行います。
(注2) 上記引受人は、引受人以外の金融商品取引業者に国内募集の対象となる本投資口の販売を委託することがあります。
(注3) 国内募集の共同主幹事会社は、野村證券株式会社、SMBC日興証券株式会社及び三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会
社です。
(注4) 各引受人の引受投資口数及び引受投資口数の合計(国内募集口数)は、発行価格等決定日に決定します。
(14)【振替機関に関する事項】
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋茅場町二丁目1番1号
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(15)【手取金の使途】
国内募集における手取金5,558,844,956円については、海外募集における手取金上限5,836,841,500円及び国内
募集と同日付をもって決議された第三者割当による新投資口発行の手取金上限277,996,544円と併せて、後記「第
二部 参照情報
第2 参照書類の補完情報
2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要」に記載の本投資法人による新
たな特定資産(投信法第2条第1項における意味を有します。以下同じです。なお、当該特定資産を本書において
総称して「取得予定資産」といいます。)の取得資金の一部に充当します。
(注) 上記の各手取金は、平成27年2月5日(木)現在の株式会社東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値を基準として算出
した見込額です。
(16)【その他】
申込みの方法等
① 申込みは、前記「(8) 申込期間」に記載の申込期間内に前記「(10) 申込取扱場所」に記載の申込取扱場所に
前記「(9) 申込証拠金」に記載の申込証拠金を添えて行うものとします。
② 申込証拠金には利息をつけません。
③ 申込証拠金のうち発行価額相当額は、前記「(11) 払込期日」に記載の払込期日に新投資口払込金に振替充当
します。
④ 国内募集の対象となる本投資口の受渡期日は、払込期日の翌営業日です。
したがって、受渡期日は、
(イ) 発行価格等決定日が平成27年3月9日(月)の場合、
「平成27年3月17日(火)」
(ロ) 発行価格等決定日が平成27年3月10日(火)の場合、
「平成27年3月18日(水)」
(ハ) 発行価格等決定日が平成27年3月11日(水)の場合、
「平成27年3月19日(木)」
となりますので、ご注意下さい。
国内募集の対象となる本投資口は、受渡期日から売買を行うことができます。振替法の適用により、本投
資口の売買は、振替機関又は口座管理機関における振替口座での振替えにより行われます。
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2【売出内国投資証券(オーバーアロットメントによる売出し)】
(1)【投資法人の名称】
前記「1 募集内国投資証券(引受人の買取引受けによる一般募集)
(1) 投資法人の名称」に同じ。
(2)【内国投資証券の形態等】
前記「1 募集内国投資証券(引受人の買取引受けによる一般募集)
(2) 内国投資証券の形態等」に同じ。
(3)【売出数】
512口
(注) オーバーアロットメントによる売出しは、国内募集にあたり、その需要状況等を勘案した上で、国内募集とは別に、野村證券株
式会社が本投資法人の投資主である三菱商事から512口を上限として借り入れる本投資口の日本国内における売出しです。したが
って、上記売出数は、オーバーアロットメントによる売出しの売出数の上限を示したものであり、需要状況等により減少し、又
はオーバーアロットメントによる売出しそのものが全く行われない場合があります。
オーバーアロットメントによる売出しに関連する事項については、後記「第5 募集又は売出しに関する特別記載事項
2 オーバ
ーアロットメントによる売出し等について」をご参照下さい。
今後、売出数が決定された場合には、発行価格等(発行価格、発行価額、各引受人の引受投資口数、売出価格及び引受人の手取
金)及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項(発行数(国内募集口数)、海外募集口数、海外引受会社の買取引受
けの対象口数、海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の対象口数、発行価額(国内募集における発
行価額)の総額、海外募集における発行価額の総額、国内募集における手取金、海外募集における手取金上限、国内募集と同日
付をもって決議された第三者割当による新投資口発行の手取金上限、オーバーアロットメントによる売出しの売出数及びオーバ
ーアロットメントによる売出しの売出価額の総額)について、目論見書の訂正事項分の交付に代えて、発行価格等決定日の翌日
付の日本経済新聞及び発行価格等の決定に係る有価証券届出書の訂正届出書の提出後から申込期間の末日までの期間中のインタ
ーネット上の本投資法人ウェブサイト(〔URL〕http://www.iif-reit.com/)(新聞等)において公表します。また、発行価格等
が決定される前に本書の記載内容について訂正が行われる場合には、目論見書の訂正事項分が交付されます。なお、発行価格等
の決定に際し、発行価格等及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項以外の記載内容についての訂正が含まれる場合
には、目論見書の訂正事項分が交付され、新聞等による公表は行いません。
(4)【売出価額の総額】
288,040,960円
(注) 上記の売出価額の総額は、平成27年2月5日(木)現在の株式会社東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値を基準とし
て算出した見込額です。
(5)【売出価格】
未定
(注) 売出価格は、前記「1 募集内国投資証券(引受人の買取引受けによる一般募集)
(5) 発行価格」に記載の発行価格と同一の価
格とします。
(6)【申込手数料】
該当事項はありません。
(7)【申込単位】
1口以上1口単位
(8)【申込期間】
平成27年3月12日(木)から平成27年3月13日(金)まで
(注) 上記申込期間については、前記「1 募集内国投資証券(引受人の買取引受けによる一般募集)
間と同一とします。
(9)【申込証拠金】
1口につき売出価格と同一の金額
(10)【申込取扱場所】
野村證券株式会社の本店及び全国各支店
─ 5 ─
(8) 申込期間」に記載の申込期
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(11)【受渡期日】
平成27年3月19日(木)
(注) 上記受渡期日については、前記「1 募集内国投資証券(引受人の買取引受けによる一般募集)
(16) その他
申込みの方法等
④」に記載の受渡期日と同一とします。
(12)【払込取扱場所】
該当事項はありません。
(13)【引受け等の概要】
該当事項はありません。
(14)【振替機関に関する事項】
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋茅場町二丁目1番1号
(15)【手取金の使途】
該当事項はありません。
(16)【その他】
申込みの方法等
①
申込みは、前記「(8) 申込期間」に記載の申込期間内に前記「(10) 申込取扱場所」に記載の申込取扱場所に
前記「(9) 申込証拠金」に記載の申込証拠金を添えて行うものとします。
②
③
申込証拠金には利息をつけません。
オーバーアロットメントによる売出しの対象となる本投資口は、前記「(11) 受渡期日」に記載の受渡期日か
ら売買を行うことができます。振替法の適用により、本投資口の売買は、振替機関又は口座管理機関におけ
る振替口座での振替えにより行われます。
─ 6 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第2【新投資口予約権証券】
該当事項はありません。
─ 7 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第3【投資法人債券(短期投資法人債を除く。)】
該当事項はありません。
─ 8 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第4【短期投資法人債】
該当事項はありません。
─ 9 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第5【募集又は売出しに関する特別記載事項】
1 本邦以外の地域における発行
(1) 海外募集
国内募集及びオーバーアロットメントによる売出しと同時に、米国、欧州及びアジアを中心とする海外市場
(ただし、米国においては1933年米国証券法に基づくルール144Aに従った適格機関投資家に対する販売に限りま
す。)に お け る 募 集(海 外 募 集)が 行 わ れ ま す。Nomura
International
plc、Morgan
Stanley
&
Co.
International plc及びSMBC Nikko Capital Markets Limitedを共同主幹事会社とする海外引受会社(以下、総称
して「海外引受会社」といいます。)は、発行価格等決定日付で本投資法人及び本資産運用会社との間で、
International Purchase Agreementを締結し、投信法上の一般事務受託者(投信法第117条第1号)として、本投
資口の海外募集を総額個別買取引受けにより行います。また、本投資法人は海外引受会社に対して追加的に発行
する本投資口を買い取る権利を付与します。
(2) 海外募集の概要
① 海外募集における発行数(海外募集口数)
10,750口
(注) 本募集の総発行数は20,988口であり、国内募集口数は10,238口を目処とし、海外募集口数は10,750口(海外引受会社の買取引
受けの対象口数10,238口及び海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の対象口数512口)を目処とし
て募集を行いますが、その最終的な内訳は総発行数20,988口の範囲内で、需要状況等を勘案した上で、発行価格等決定日に決
定されます。
② 海外募集における発行価額の総額
5,836,841,500円(上限)
(注) 海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の全てが行使された場合の上限金額です。海外募集におけ
る発行価額の総額は、平成27年2月5日(木)現在の株式会社東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値を基準として
算出した見込額です。なお、本投資法人が既に発行した本投資口及び本募集における本投資口の発行価額の総額の合計額のう
ち、国内において募集される投資口の発行価額の総額の占める割合は、100分の50を超えるものとします。
③ その他
海外募集に関しては、海外投資家向けに英文目論見書を発行していますが、その様式及び内容は本書と同一
ではありません。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
2 オーバーアロットメントによる売出し等について
(1) 国内募集にあたり、その需要状況等を勘案した上で、国内募集とは別に、野村證券株式会社が本投資法人の投
資主である三菱商事から512口を上限として借り入れる本投資口の日本国内における売出し(オーバーアロットメ
ントによる売出し)を行う場合があります。オーバーアロットメントによる売出しの売出口数は512口を予定して
いますが、当該売出口数は上限の売出口数であり、需要状況等により減少し、又はオーバーアロットメントによ
る売出しそのものが全く行われない場合があります。
なお、オーバーアロットメントによる売出しに関連して、野村證券株式会社が上記本投資法人の投資主から借
り入れた投資口(以下「借入投資口」といいます。)の返還に必要な本投資口を取得させるために、本投資法人
は平成27年2月25日(水)開催の本投資法人の役員会において、野村證券株式会社を割当先とする本投資口512口
の第三者割当による新投資口発行(以下「本第三者割当」といいます。)を、平成27年3月27日(金)を払込期日
として行うことを決議しています。
また、野村證券株式会社は、国内募集及びオーバーアロットメントによる売出しの申込期間の終了する日の翌
日から平成27年3月20日(金)までの間(以下「シンジケートカバー取引期間」といいます。(注))、借入投資口
の返還を目的として、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)においてオーバーアロ
ットメントによる売出しに係る口数を上限とする本投資口の買付け(以下「シンジケートカバー取引」といいま
す。)を行う場合があります。野村證券株式会社がシンジケートカバー取引により取得した全ての本投資口は、
借入投資口の返還に充当されます。なお、シンジケートカバー取引期間内において、野村證券株式会社の判断で
シンジケートカバー取引を全く行わず、又はオーバーアロットメントによる売出しに係る口数に至らない口数で
シンジケートカバー取引を終了させる場合があります。
更に、野村證券株式会社は、国内募集及びオーバーアロットメントによる売出しに伴って安定操作取引を行う
ことがあり、かかる安定操作取引により取得した本投資口の全部又は一部を借入投資口の返還に充当することが
あります。
オーバーアロットメントによる売出しに係る口数から、安定操作取引及びシンジケートカバー取引によって取
得し借入投資口の返還に充当する口数を減じた口数について、野村證券株式会社は本第三者割当に係る割当てに
応じ、本投資口を取得する予定です。そのため本第三者割当における発行口数の全部又は一部につき申込みが行
われず、その結果、失権により本第三者割当における最終的な発行口数がその限度で減少し、又は発行そのもの
が全く行われない場合があります。
なお、オーバーアロットメントによる売出しが行われるか否か及びオーバーアロットメントによる売出しが行
われる場合の売出口数については発行価格等決定日に決定されます。オーバーアロットメントによる売出しが行
われない場合には、野村證券株式会社による上記本投資法人の投資主からの本投資口の借入れは行われません。
したがって、野村證券株式会社は、本第三者割当に係る割当てに応じず、申込みを行わないため、失権により本
第三者割当における新投資口発行は全く行われません。また、東京証券取引所におけるシンジケートカバー取引
も行われません。
(注) シンジケートカバー取引期間は、
① 発行価格等決定日が平成27年3月9日(月)の場合、
「平成27年3月12日(木)から平成27年3月20日(金)までの間」
② 発行価格等決定日が平成27年 3月10日(火)の場合、
「平成27年3月13日(金)から平成27年3月20日(金)までの間」
③ 発行価格等決定日が平成27年3月11日(水)の場合、
「平成27年3月14日(土)から平成27年3月20日(金)までの間」
となります。
(2) 上記(1)に記載の取引について、野村證券株式会社は、SMBC日興証券株式会社及び三菱UFJモルガン・
スタンレー証券株式会社と協議の上、これらを行います。
─ 11 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
3 売却・追加発行等の制限
(1) 本資産運用会社は、本募集に関し、ジョイント・グローバル・コーディネーターとの間で、発行価格等決定日
に始まり、国内募集の受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間中、本募集の前から所有している本投資
口につき、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による承諾を受けることなく、原則として
本投資口の売却等を行わない旨を合意しています。
(2) 三菱商事は、本募集に関し、ジョイント・グローバル・コーディネーターとの間で、発行価格等決定日に始ま
り、国内募集の受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間中、本募集の前から所有している本投資口につ
き、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による承諾を受けることなく、原則として本投資
口の売却等(ただし、オーバーアロットメントによる売出しに伴う本投資口の貸付け等を除きます。)を行わな
い旨を合意しています。
(3) 本投資法人は、本募集に関し、ジョイント・グローバル・コーディネーターとの間で、発行価格等決定日に始
まり、国内募集の受渡期日から起算して90日目の日に終了する期間中、ジョイント・グローバル・コーディネー
ターの事前の書面による承諾を受けることなく、本投資口の発行等(ただし、本募集、本第三者割当及び投資口
分割による投資口の発行等を除きます。)を行わない旨を合意しています。
(4) 上記(1)乃至(3)のいずれの場合においても、ジョイント・グローバル・コーディネーターは、制限期間中にそ
の裁量で当該合意内容の一部又は全部を解除し、又は制限期間を短縮する権限を有しています。
─ 12 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第二部【参照情報】
第1【参照書類】
金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)(以下「金融商品取引法」又は「金商法」と
いいます。)第27条において準用する金融商品取引法第5条第1項第2号に掲げる事項については、以下に掲げる書類
をご参照下さい。
1【有価証券報告書及びその添付書類】
計算期間
第14期(自平成26年1月1日
至平成26年6月30日)
平成26年9月25日関東財務局長に提出
2【半期報告書】
該当事項はありません。
3【臨時報告書】
前記1の有価証券報告書提出後、本書提出日(平成27年2月25日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項並びに
特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令(平成5年大蔵省令第22号。その後の改正を含みます。以下同じで
す。)第29条第1項及び同条第2項第3号に基づき、平成27年2月17日に、臨時報告書を関東財務局長に提出
4【臨時報告書】
前記1の有価証券報告書提出後、本書提出日(平成27年2月25日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項並びに
特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令第29条第1項及び同条第2項第1号に基づき、平成27年2月25日に、臨
時報告書を関東財務局長に提出
(注) なお、発行価格等決定日に本4記載の臨時報告書の訂正報告書が関東財務局長に提出されます。
5【訂正報告書】
該当事項はありません。
第2【参照書類の補完情報】
参照書類である平成26年9月25日付の有価証券報告書(以下「参照有価証券報告書」といいます。)に関して、
本書の日付現在までに補完すべき情報は、以下に記載のとおりです。
以下の文中に記載の事項を除き、参照有価証券報告書に関する事項については、本書の日付現在、変更がないと
判断しています。
なお、以下の文中における将来に関する事項及び参照有価証券報告書における将来に関する事項は、別段の記載
のない限り、本書の日付現在において本投資法人が判断したものです。
(注) 以下の文中において記載する数値は、特に記載のない限り記載未満の桁数は切り捨てて、比率及び年数は小数第2位を四捨五入
して記載しています。したがって、各項目別の数値の合計が全体の合計と一致しない場合があります。
1
本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
本投資法人は唯一の産業用不動産特化型J-REITとして、競合の少ない環境を活かした新たなアセットカテゴリ
ーにおける資産取得により、投資主価値の継続的な成長を追求します。
本投資法人は、平成19年10月の東京証券取引所への新規上場に伴う公募増資以降、平成23年3月8日を払込期日
とする公募増資及び同月24日を払込期日とする第三者割当増資(以下、総称して「平成23年公募増資」といいま
す。)、平成24年3月5日を払込期日とする公募増資及び同月26日を払込期日とする第三者割当増資(以下、総称し
て「平成24年公募増資」といいます。)、平成25年2月4日を払込期日とする公募増資及び同年3月5日を払込期日と
する第三者割当増資(以下、総称して「平成25年公募増資」といいます。)、平成26年2月3日を払込期日とする公
募増資及び同年3月4日を払込期日とする第三者割当増資(以下、総称して「平成26年公募増資」といいます。)並
─ 13 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
びにこれらの公募増資に伴う資産の取得を通じて、1口当たり分配金と1口当たりNAV(注)の向上を実現してきま
した。本投資法人は、5年連続の公募増資となる本募集においても、競合の少ない環境を活かした資産取得による
投資主価値の継続的な成長を追求します。
(注) 「1口当たりNAV」は、以下の計算式により求めた、直近期末現在における鑑定評価額(又は調査価格)に基づく1口当たり純資
産額を指しており、参照有価証券報告書に記載されている1口当たり純資産額とは異なります。以下同じです。
1口当たりNAV = NAV÷直近期末現在の発行済投資口数
なお、「NAV」とは、以下の計算式により求めた、本投資法人が保有する不動産関連資産の価額を鑑定評価額(又は調査価格)
に基づいて評価した場合における、本投資法人の資産と負債の差額(純額)であり、会計上の純資産額とは異なり、また、繰
延ヘッジ損益の額の増減等によっては変動しません。以下同じです。
NAV=出資総額*+(不動産関連資産の期末鑑定評価額(又は調査価格)-不動産関連資産の期末簿価*)
* 出資総額及び不動産関連資産の期末簿価は、該当する直近期末現在における貸借対照表上の金額を用いています。
① オファリングハイライト
本投資法人が本募集において訴求するポイント(オファリングハイライト)は、以下のとおりです。
(イ) オファリングハイライト1:投資主価値の継続的な成長
本投資法人は、本投資法人の競争優位性を高める戦略として、独自のCRE(Corporate Real Estate)
戦略(注1)(以下「CRE戦略」といいます。)に基づいた提案型取得手法(注2)を実践し、収益力の高い物
件を鑑定評価額よりも低い価格で取得し、鑑定評価額に対する含み益(注3)を増加させることにより、
「分配金の成長」及び「NAVの成長」を実現する外部成長を継続してきました。本募集においても、「収
益力」、「含み益」及び「安定性」の向上に資する資産の取得により、「投資主価値の継続的な成長」
を目指します。
(注1) 「CRE戦略」とは、企業が保有する不動産(Corporate Real Estate)について経営戦略的視点から、企業価値最大
化のために、その保有する不動産を最適かつ効率的に運用するという考え方に基づく戦略をいいます。以下、CRE
戦略又は企業が保有する不動産自体を、単に「CRE」ということもあります。これに対し、「PRE(Public Real
Estate)戦略」とは、公的不動産(Public Real Estate)について、公共・公益的な目的を踏まえつつ、経済の活
性化及び財政健全化を念頭に、適切で効率的な管理、運営を推進する考え方です。以下、PRE戦略又は公的不動産
それ自体を、単に「PRE」ということもあります。また、PRE戦略とCRE戦略とを総称して単にCRE戦略ということも
あります。
─ 14 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(注2) 「CRE戦略に基づいた提案」とは、企業や公的機関の経営・運営上の課題やニーズの解決に貢献するために、その保
有する不動産の最適かつ効率的な運用について提案することをいいます。以下、単に「CRE提案」ということもあ
ります。また、CRE戦略に基づいた提案を行うことにより物件を取得する提案型取得手法のことを、以下「CRE提案
型取得手法」といいます。
(注3) 「含み益」とは、鑑定評価額(又は調査価格)と取得予定価格(既存保有資産については各期末現在の帳簿価額)
との差額をいいます。なお、取得予定価格は、売買契約書又は基本協定書に記載された各不動産又は信託受益権の
売買代金(取得経費、固定資産税、都市計画税及び消費税等を含みません。)を記載しています。また、必ずこの
含み益が現実化することが保証されているわけではないことにご留意下さい。以下同じです。
(注1) 平成27年1月1日付で投資口1口当たり2口の割合による投資口の分割を実施したため、平成26年12月期(第15期)ま
では1口当たり分配金及び1口当たりNAVを2で除し小数以下を切り捨てた各期の数値を記載しています。
(注2) 取得予定資産取得後の1口当たりNAVは、以下の計算式により求めています。なお、平成26年12月末日(第15期末)
時点から本書の日付現在まで資産の取得又は譲渡は行われていません。
取得予定資産取得後の1口当たりNAV={平成26年12月末日(第15期末)の出資総額+(平成26年12月末日(第15
期末)時点の不動産関連資産の鑑定評価額(又は調査価格)-平成26年12
月末日(第15期末)時点の不動産関連資産の期末簿価)+本募集における
発行価額の総額の上限*+本第三者割当における発行価額の総額の上限*+
(取得予定資産の鑑定評価額の合計-取得予定資産の取得予定価格の合
計)}÷取得予定資産取得後の発行済投資口総数**
* 本募集における発行価額の総額の上限及び本第三者割当における発行価額の総額の上限は、平成27年2月5日(木)
現在の東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値を基準として、発行価額を本投資口1口当たり542,962円
と仮定して算出したものです。また、本募集における発行価額の総額の上限については、海外引受会社に付与する
追加的に発行する本投資口を買い取る権利が全て行使されることを前提としており、本第三者割当における発行価
額の総額の上限については、払込金額の全額について野村證券株式会社により払込みがなされることを前提として
います。したがって、本募集若しくは本第三者割当における実際の発行価額が前記仮定額よりも低額となった場
合、海外募集における海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の全部若しくは一部が行
使されないこととなった場合、又は本第三者割当による新投資口発行の全部若しくは一部について払込みがなされ
ないこととなった場合には、本募集における発行価額の総額及び本第三者割当における発行価額の総額は前記金額
よりも減少することとなり、実際の取得予定資産取得後の1口当たりNAVは前記よりも低くなる可能性があります。
逆に、海外募集における海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の全部が行使され、本
第三者割当の全部について払込みがなされ、かつ、実際の発行価額が前記仮定額よりも高額となった場合には、本
募集における発行価額の総額及び本第三者割当における発行価額の総額は前記金額よりも増加することとなり、実
際の取得予定資産取得後の1口当たりNAVは前記よりも高くなる可能性があります。
**本募集のうち、海外募集については、海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利が全て行
使されることを前提としており、また、本第三者割当における発行口数の全部について、野村證券株式会社により
申し込まれ、払込みがなされることを前提としています。
取得予定資産取得後の1口当たりNAVは、上記の仮定のもと、平成26年12月末日(第15期末)時点の保有物件の鑑定評
価額(又は調査価格)及び平成26年12月期(第15期)の貸借対照表に記載された各数値を基に算出した平成26年12月
期(第15期)のNAVに、取得予定資産の含み益等を加え、取得予定資産取得後の発行済投資口総数で除して算出した
本書の日付現在における見込値であり、取得予定資産取得後の実際の1口当たりNAVと一致するとは限りません。以下
同じです。
─ 15 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ロ) オファリングハイライト2:先行者としてのノウハウを活用した取得実績の積上げ
本募集では、産業用不動産におけるパイオニアとして積み上げた実績・ノウハウを活用することによ
り、投資主価値向上に資する物件取得の実現を目指しており、本募集においても6物件(取得予定価格の
合計217億円)の取得を予定しています。
本投資法人では、資産の取得に際し「独自のCRE提案型取得手法」を用いており、(i)(a)各企業のCRE
ニーズ(注)毎にカスタマイズした提案を継続して実施することにより、(b)提案活動の中で実績・ノウハ
ウ及び独自のネットワークを蓄積し、(c)蓄積した実績・ノウハウを活用し、次の実績につなげるポジテ
ィブスパイラルを確立することにより、更なる外部成長を目指しています。また、本投資法人は、CRE提
案型取得手法に加え、「アセットマネジメント能力」の蓄積を図っており、(ii)(a)上場以来、産業用不
動産を継続的に運用してきた実績と、その中で(b)テナントとの長期の賃貸借契約により培われた運用ノ
ウハウを、(c)物流施設、工場・研究開発施設等及びインフラ施設のカテゴリーを横断して活用する資産
運用に努めており、かかる能力は物件取得の際にも活用されています。
本投資法人は、これら、独自のCRE提案型取得手法及びアセットマネジメント能力等の、産業用不動産
に先行して投資する本投資法人ならではの「先行者アドバンテージ」を活かし、更なる取得実績の積上
げを目指します。
(注) 「CREニーズ」とは、企業が保有する不動産を活用することによる経営課題の解決や経営戦略の達成等の企業ニーズのことをい
い、例としては、バランスシートのスリム化(オフバランス化)、損益計算書のコントロール(P/Lコントロール)、セール&
リースバック、新規投資に向けたキャッシュニーズ、コア事業への集中、売却後の継続的な利用等が挙げられます。
─ 16 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ハ) オファリングハイライト3:独自のCRE提案型取得手法による取得機会の拡大
本投資法人は、これまで、変化する企業のCREニーズに柔軟に対応することで物件取得を継続し、着実
な外部成長を実現してきました。本投資法人は、昨今の日本経済を取り巻く社会的背景により、企業の
資本効率向上に対する意識が高まってきていると考えており、そのニーズを捉えることは、本投資法人
による今後の物件取得機会の拡大に寄与するものと考えています(後記「④ CRE戦略のポテンシャル
(ロ) 更に広がるCREニーズ開拓のポテンシャル」をご参照下さい。)。本投資法人は、独自のCRE提案に
より、多様に広がる売主ニーズを捉え、更なる資産規模の拡大を目指します。
(注1) 各年度は、我が国の企業等の多くが採用している、4月1日に開始し翌年3月31日に終了する期間をいいます。本投
資法人の決算期とは一致しません。以下同じです。
(注2) 各年度の取得(予定)価格の合計は、売買契約書又は基本協定書に記載された各不動産又は信託受益権の売買代金
(取得経費、固定資産税、都市計画税及び消費税等を含みません。)の合計(百万円未満を切り捨てています。)
を記載しています。
(注3) 各年度の取得(予定)資産は、各年度中に売買契約書又は基本協定書の締結を完了した資産について記載していま
す。以下同じです。
② 取得予定資産の概要-CRE提案による優良物件の取得
本投資法人は、CRE提案型取得手法により、「収益力」、「含み益」及び「安定性」の向上に資する物件を継
続的に取得し、本募集においても以下の取得予定資産を取得する予定です。
本投資法人は、アセットカテゴリー毎の状況に応じて、先行者としての実績・ノウハウを活用しリスクリタ
ーンに優れた資産を取得することを目指しています。本投資法人は、こうして積み上げた実績・ノウハウを次
の取得機会に活用することにより、本投資法人の外部成長における競争優位性を更に高めることが可能である
と考えています。
─ 17 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<取得予定資産一覧>
CRE提案型取得手法
工場・研究
開発施設等
インフラ
施設
物流
施設
物件名
売主
CREニーズ
独自の
ネットワーク
日本電気株式会社
ノンコア資産売却
相対取引
IIF品川ITソリューショ
ンセンター
SPC
(売主の意向により
非開示)
キャッシュニーズ
相対取引
<複合型物流施設
(工場併設)>
IIF泉佐野フードプロセ
ス&ロジスティクスセン
ター
丸紅物流株式会社
オフバランス
相対取引
新規投資に向けた
キャッシュニーズ
相対取引
キャッシュニーズ
相対取引
<オフバランス開発>
オリックス自動車
株式会社(テナント)
によるオフバランス開発
テナントとの
コラボレーション(注2)
IIF相模原R&D
センター
IIF京田辺ロジスティク
スセンター
IIF 泉 大 津 e-shop ロ ジ ス
ティクスセンター
(底地)
IIF福岡古賀ヴィークル
ロジスティクスセンター
(底地)
<スキーム組成>
SBSホールディングス
株式会社(注1)
SPC
(売主の意向により
非開示)
株式会社福田組
(注1) 取得に際しては、ブリッジ機能を利用しており、実際の売主は合同会社SBSロジファンド1号です。
(注2) テナントに対するCRE提案を切り口として資産の取得に至った場合をいいます。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
収益力
物件名
工場・研 IIF相模原R&D
究開発施
センター
設等
小計又は平均(注7)
(百万円、%)
IIF 品 川 IT ソ
インフラ
リューション
施設
センター
小計又は平均(注7)
(百万円、%)
NOI
利回り
(注1)
償却後
NOI
利回り
(注1)
含み益
取得予定価格 鑑定評価額
(百万円) (百万円) テナント
稼働率
(注2)
含み益(百万円)
(含み益率)
3,100
7.7%
6.9%
+360(+11.6%)
7.7%
6.9%
100.0%
<リースアップ
ポテンシャル>
3.9%
4.4%
(5.4%) (4.7%)
(注8)
(注8)
3,100
3.460
+360(+11.6%)
7,200
7,520
76.1%
+320(+4.4%)
3.9%
76.1%
IIF 泉 佐 野 フ
ードプロセス
&ロジスティ
クスセンター
6.8%
5.2%
100.0%
IIF 京 田 辺 ロ
ジスティクス
センター
6.1%
7,200
7,520
+320(+4.4%)
860
999
+139(+16.2%)
5,730
5.0%
6,350
100.0%
+620(+10.8%)
物流
施設
合計又は平均(注7)
(百万円、%)
3,460
100.0%
4.4%
IIF 泉 大 津 eshop ロ ジ ス テ
ィクスセンタ
ー(底地)
IIF 福 岡 古 賀
ヴィークルロ
ジスティクス
センター
(底地)
小計又は平均(注7)
(百万円、%)
安定性
4,000
5.6%
5.6%
4,220
100.0%
+220(+5.5%)
860
6.3%
6.3%
959
100.0%
+99(+11.5%)
6.0%
5.3%
100.0%
5.1%
5.7%
(6.0%) (5.3%) 98.9%
(注8)
(注8)
11,450
12,528
+1,078(+9.4%)
21,750
─ 19 ─
マイクロン
1.0年
メモリ
(普通借)
ジャパン
(注6)
株式会社
-
1.0年
中途解約
(注5)/
賃料改定
可/可
-
株式会社 テナントの テナントの
日立システ 意向により 意向により
非開示
非開示(注9)
ムズ
2.0年
テナントの
可/可
意向により (普通借)
(注10)
非開示
-
2.0年
-
株式会社
ナカノ商会
10.0年
(定借)
不可/不可
タカラ物流
10.8年
システム
(普通借)
株式会社
不可/可
コーナン
商事
株式会社
20.0年
(定借)
不可/可
オリックス
自動車
株式会社
20.0年
(定借)
11年間不可/
原則不可
-
14.4年
-
-
7.8年
-
23,508
+1,758(+8.1%)
賃貸借契約
期間(注3)
(契約
形態)
(注4)
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(注1) 取得予定資産の「NOI利回り」及び「償却後NOI利回り」は、以下の計算式により求めています。以下同じです。
NOI利回り=NOI*÷取得予定価格
償却後NOI利回り=(NOI*-減価償却費**)÷取得予定価格
* NOIの計算には、別途注記する場合を除き、各取得予定資産に係る取得時の不動産鑑定評価書(以下「鑑定評
価書」ということがあります。)又は調査報告書に記載されたDCF法における初年度の運営純収益(初年度に
特殊要因がある場合等には2年目の運営純収益)を使用しています。
**減価償却費は、取得予定資産についても本投資法人の他の既存保有資産と同じく、耐用年数に応じた定額法の
償却率により計算しています。
(注2) 主要なテナントのみを記載しています。
(注3) 「賃貸借契約期間」は、契約上の賃貸借開始日から賃貸借終了日までの期間であり、取得予定日から賃貸借終了日
までの期間(賃貸借契約残存期間)とは異なります。賃貸借契約期間の平均は、年間賃料に基づき加重平均して算
出しています。以下同じです。
(注4) 契約形態としての「定借」とは、定期借地契約及び定期建物賃貸借契約をいい、「普通借」とは、それ以外の賃貸
借をいいます。
(注5) 当初の賃貸借終了日までの賃料全額を支払わなければ中途解約できない旨が賃貸借契約に定められている場合は、
「不可」に含めています。また、一定期間の賃料を支払わなければ中途解約できない旨が賃貸借契約に定められて
いる場合は、一定期間不可としています。
(注6) 当該テナントは平成12年4月より入居しており、入居から14年が経過しています。
(注7) 取得予定資産の「平均NOI利回り」、「平均償却後NOI利回り」及び「平均含み益率」は、以下の計算式により求め
ています。以下同じです。
平均NOI利回り=NOIの合計÷取得予定価格の合計
取得予定資産の平均NOI利回りは、取得時の鑑定評価書又は調査報告書に基づいて算出しており、本投資法人の取
得後の実績値とは異なります。
平均償却後NOI利回り=(NOIの合計-減価償却費の合計)÷取得予定価格の合計
平均含み益率=含み益の合計÷取得予定価格の合計
(注8) 括弧内の数値は、IIF品川ITソリューションセンターについて安定稼働を想定した試算値を用いた場合の数値を記
載しています。これらの数値は、当該物件に係る不動産鑑定評価書の直接還元法における運営純収益(標準化され
た運営純収益として採用された、DCF法における11年目の運営純収益を意味します。以下同じです。)の数値に基
づき算出しています。IIF品川ITソリューションセンターについては、鑑定評価書においては、当該運営純収益の
算出にあたり一定の空室損失等が見込まれているため、稼働率は95.2%を前提としています。なお、これらは一定
の前提に基づく試算値であり、当該稼働率並びに上記NOI利回り及び償却後NOI利回りを実現できる保証はありませ
ん。
(注9) 当該テナントは平成14年1月より入居しており、入居から13年が経過しています。
(注10) 当該テナントは平成8年2月より入居しており、入居から19年が経過しています。
─ 20 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
③ 先行者アドバンテージの活用
本投資法人は、唯一の産業用不動産特化型J-REITとして、競合の少ない大きな成長ポテンシャルを有するア
セットカテゴリーに先行して投資してきました。その中で蓄積した産業用不動産の取得及び運用における実
績・ノウハウ(先行者アドバンテージ)を活用することにより、取得環境の変化に対応し、更なる実績の積上
げを目指します。
また、他のJ-REITに先行して競合の少ないアセットカテゴリーを開拓することにより、「分配金の向上に資
する『収益力』及びNAVの向上に資する『含み益』を伴った物件の取得(先行者メリット①)」と、「先行して
投資したアセットの流動性が向上すること等による『含み益の拡大』(先行者メリット②)」という2つの「先
行者メリット」を享受できるものと、本投資法人は考えています。
(イ) 先行者として積み上げた産業用不動産における取得・運用ノウハウ
本投資法人は、独自のCRE提案により競合が少なく、大きな成長ポテンシャルを有するアセットカテゴ
リーを開拓し、様々な産業用不動産における取得・運用ノウハウを蓄積してきました。
未だ他のJ-REITとの競合が相対的に少なく、大きな成長ポテンシャルを有していると本投資法人が考
えるアセットカテゴリーである「工場・研究開発施設等」及び「インフラ施設」においては、着実に先
行的な投資を実施しています。このうち「工場・研究開発施設等」については、平成21年度に研究開発
施設を取得して以降、継続的に新たな物件の取得実績を積み上げると同時に、運用ノウハウを蓄積して
います。また、「インフラ施設」については、今後不動産マーケットの拡大が予想されるデータセンタ
ー等の情報関連インフラ施設において、足許で他のJ-REITの投資事例も見られるようになっています
が、本投資法人は、他のJ-REITに先駆けて取得・運用実績を積み上げています。また、平成25年度には
港湾インフラ(底地)の取得も実現しています。
一方、「物流施設」については、平成19年の上場以来、早期から取得実績を積み上げてきました。近
年では同カテゴリーにおける新規事業者の参入が相次ぎ、J-REITによる物流施設の取得額も急増してい
ますが、本投資法人は、案件毎にカスタマイズした取得手法を用いた相対取引を通じて競争を回避して
優良物件を厳選取得し、成長を継続することが可能であると考えています。
<本投資法人の物件取得実績>
(注1) 「TC」はテクノロジーセンター、「R&DC」はR&Dセンター、「CC」はカードセンター、「SC」はサイエンスセンタ
ー、「DC」はデータセンター、「ITSC」はITソリューションセンター、「TT」はタンクターミナル、「LC」はロジ
スティクスセンターの略称です。以下同じです。
(注2) IIF川崎サイエンスセンターについては平成26年5月16日付で建物を追加取得しています。以下同じです。
─ 21 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ロ) 先行者としての実績・ノウハウの活用によりリスクリターンに優れた資産の取得を実現(取得予定資
産のハイライト)
a. <工場・研究開発施設等>
競合の少ない環境を活かした有利な条件での物件取得を継続
本投資法人は、工場・研究開発施設等について未だ競合の少ないアセットカテゴリーであると考えて
おり、本募集においては、本投資法人が先行して投資を続けている研究開発施設である「IIF相模原R&D
センター」の取得を通じて競合の少ないカテゴリーの開拓を更に進めています。競合の少ない環境を活
かすことにより「収益力」、「含み益」及び「安定性」に優れた物件取得を実現し、NOI利回り7.7%、
償却後NOI利回り6.9%及び含み益率+11.6%という条件で取得する予定です。加えて、本投資法人は、物
件取得においては、「継続性」と「汎用性」の2つの観点からの厳しいスクリーニングにより、ポートフ
ォリオのキャッシュフローの安定性の向上を追求しています。「IIF相模原R&Dセンター」においては、
「継続性」の観点では、研究開発施設等の取得・運用実績からテナントの施設利用の継続性についてス
クリーニングを実施し、同施設は基幹研究開発施設としてテナントの継続利用の可能性が高いと判断し
ています。また、「汎用性」の観点では、現テナントが退去した場合の汎用性もチェックしており、研
究開発施設としての立地・施設スペックにおける汎用性に加え、本投資法人の物流施設の取得・運用実
績から、物流施設用地としても高いポテンシャルを有すると判断しています。
b. <インフラ施設>
運用ノウハウの活用により収益力の向上が見込まれる資産を取得
本投資法人は、本募集に伴い、情報関連インフラ施設として「IIF品川ITソリューションセンター」を
取得する予定です。本物件には、取得時において一部空室部分が存在しますが、本投資法人がデータセ
ンター等の長期安定的な利用が見込める情報関連インフラ施設において、先行者として積み上げた運用
実績・ノウハウを活用し、今後、空室部分へテナントを誘致することにより、収益力の向上を目指しま
す(リースアップポテンシャル)。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
「IIF品川ITソリューションセンター」の取得時点のNOI利回りは4.4%ですが、安定稼働を想定した試
算値を用いた場合(注)には5.4%であり、空室部分のリースアップが実現した場合にはアップサイドが見
込めるものと、本投資法人は考えています。
(注) 不動産鑑定評価書の直接還元法における運営純収益の数値に基づき算出しています。鑑定評価書においては、当該
運営純収益の算出にあたり一定の空室損失等が見込まれているため、稼働率は95.2%を前提としています。なお、
これらは一定の前提に基づく試算値であり、当該稼働率及びNOI利回りを実現できる保証はありません。
c. <物流施設>
案件毎にカスタマイズした取得手法により競争を回避して厳選取得
本投資法人は、取得競争が激化する物流施設カテゴリーにおいても、先行者アドバンテージを活かし
た取得手法により、相対取引で取得競争を回避した優良資産の取得を実施しています。
本募集においても、物流施設4物件を、現状のポートフォリオ全体の平均NOI利回り(注1)5.9%及び平
均償却後NOI利回り(注2)4.8%を維持・向上できる水準である、平均NOI利回り6.0%、平均償却後NOI利
回り5.3%及び平均含み益率+9.4%という条件で取得する予定です。
本募集における具体的な取得手法については、例えば「IIF泉佐野フードプロセス&ロジスティクスセ
ンター」では、これまでの物流施設における取得・運用実績を活かしながら、継続的な工場案件への取
組みの中で得られた知見を活用することにより、工場を併設した「複合型物流施設」の取得を予定して
います。本投資法人は、本物件の取得が今後の本格的な工場案件取得に向けたノウハウの蓄積に資する
と考えています。また、「IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)」については、テナ
ントがリース期間の満了した車両をストックするための新規拠点となる予定であり、平成24年度に取得
した研究開発施設である「IIF川崎サイエンスセンター」での「オフバランス開発ニーズ」に対するCRE
提案に基づく取得・運用の実績を、カテゴリーを横断して物流施設の取得に活用した取得案件です。
「IIF京田辺ロジスティクスセンター」については、売主の売却タイミングに合わせた物件取得のために
「スキーム組成」(注3)を提案・実施し、匿名組合出資を通じた優先購入権を獲得した本投資法人初の案
件であり、新たな取得ノウハウの蓄積により売主の売却タイミングに対して柔軟に対応することを可能
とした取得案件です(注4)。
(注1) 現状のポートフォリオ全体の平均NOI利回りは、平成26年12月期(第15期)の数値を記載しています。具体的には、以
下の計算式により求めています。
ポートフォリオ全体の平均NOI利回り=平成26年12月末日(第15期末)現在における本投資法人の既存保有資産に係
るNOIの合計*÷平成26年12月末日(第15期末)現在における本投資法人の
既存保有資産の取得価格の合計
* NOIの合計=(不動産賃貸事業収入-不動産賃貸事業費用)の合計+減価償却費の合計
平成26年12月期(第15期)のNOIの合計は、第15期(平成26年7月1日~平成26年12月31日)の実績値を2倍すること
により、年換算して使用しています。
─ 23 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(注2) 現状のポートフォリオ全体の平均償却後NOI利回りは、平成26年12月期(第15期)の数値を記載しています。具体的に
は、以下の計算式により求めています。
ポートフォリオ全体の平均償却後NOI利回り=平成26年12月末日(第15期末)現在における本投資法人の既存保有
資産に係る償却後NOIの合計*÷平成26年12月末日(第15期末)現在
における本投資法人の既存保有資産の取得価格の合計
* 償却後NOIの合計=(不動産賃貸事業収入-不動産賃貸事業費用)の合計
平成26年12月期(第15期)の償却後NOIの合計は、第15期(平成26年7月1日~平成26年12月31日)の実績値を2倍す
ることにより、年換算して使用しています。
(注3) スキーム組成とは、本投資法人が、IIF京田辺ロジスティクスセンターの実質的な売主であるSBSホールディングス株
式会社に対してCRE提案を行い、売主の売却ニーズに対応するためにファンドの組成を提案し、当該ファンドに対して
本投資法人が匿名組合出資を行いつつ優先購入権を取得したことを意味します。以下同じです。
(注4) 当該優先購入権の存在を前提に売主と交渉した結果、本書の日付において、本資産運用会社は売主との間でIIF京田辺
ロジスティクスセンターの売買に関する基本協定書を締結しています。当該基本協定書の詳細については、後記「2
投資対象 (1) 取得予定資産の概要」をご参照下さい。
(注) 取得予定資産のうち、物流施設4物件についての数値です。
(ハ) 他のJ-REITに先行して競合の少ないアセットカテゴリーを開拓することによる「先行者メリット」の
享受
本投資法人は、競合の少ないアセットカテゴリーに先行して投資することにより、以下の2つのメリッ
トを享受できると考えています。
a.<先行者メリット①>分配金の向上に資する「収益力」及びNAVの向上に資する「含み益」を伴った物
件の取得
先行者メリットの1つ目は、分配金の向上に資する「収益力」及びNAVの向上に資する「含み益」を伴
った物件の取得です。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
「収益力」に関しては、本募集における取得予定資産の平均NOI利回りが5.7%であるのに対し、インプ
ライド・キャップレート(注1)の試算値は3.7%であり、平均NOI利回りとインプライド・キャップレート
の試算値との間には2.0%のポジティブ・スプレッド(注2)が存在することから十分な収益力を伴った物
件取得を実現できる予定です。
(注1) インプライド・キャップレートは、以下の計算式により求めています。
インプライド・キャップレート=本投資法人が保有する資産の年間NOI*÷(時価総額*+有利子負債*+預り敷金・
保証金*-現預金*)
* 各数値の算出にあたっては、年間NOIについては平成26年12月期(第15期)の実績NOIを2倍した数値を、時価総
額については平成27年2月5日(木)時点における発行済投資口数及び同日現在の東京証券取引所における本投資
口の普通取引の終値を、有利子負債、預り敷金・保証金及び現預金については平成26年12月末日(第15期末)時
点の数値を用いています。
(注2) 上記(注1)に記載のとおり、インプライド・キャップレートは投資口の時価総額の変動により上下するため、日々の
投資口価格の変動により平均NOI利回りとインプライド・キャップレートの差分であるポジティブ・スプレッドも変
動することとなります。したがって、本書の日付現在又は取得予定資産取得時における実際のポジティブ・スプレ
ッドの数値とは異なる可能性があります。
インプライド・キャップレートは、「時価総額+有利子負債+預り敷金・保証金-現預金」を投資法
人の「保有資産の資産価値総額」とみなし、その資産価値に基づいて平均NOI利回りを算出した指標で
す。「保有資産の資産価値総額」は時価総額の変動により上下するため、インプライド・キャップレー
トは、「資本市場の投資家から見た保有資産の期待NOI利回り」と位置付けることができます。
公募増資にあたって、ポジティブスプレッド(公募増資により取得する取得予定資産の平均NOI利回り
からインプライド・キャップレートを控除した数値が正である場合の当該数値)が生じる場合、このポ
ジティブスプレッドは、最終的には資金の出し手である投資主に配分されるため、分配金の向上に資す
ると期待されます。
また、「含み益」に関しては、競合の少ない環境においてスポンサー以外の第三者から相対取引での
物件取得を実施することにより、鑑定評価額に対する含み益がある物件の取得を可能としています。平
成26年度(平成26年4月1日から平成27年2月5日までに公表されたもの)における上場J-REIT(本投資法
人を除きます。)の取得(予定)資産の平均含み益率(注)は4.3%ですが、本募集における取得予定資産
の平均含み益率(注)は8.1%であり、これを上回っています。
(注) J-REIT(上場不動産投資法人を意味します。本注記において以下同じです。)取得(予定)資産の平均
含み益率は、平成27年2月5日までに公表された本投資法人以外のJ-REITによる平成26年度の資産取得を
集計対象とし、各取得(予定)資産の取得(予定)価格に応じ、加重平均した比率を算出しています。
そのため、取得後の含み益の変動を反映していません。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
b.<先行者メリット②>先行して投資したアセットの流動性が向上すること等による「含み益の拡大」
先行者メリットの2つ目は、取得した資産について、将来的に他の投資家等が参入しアセットの流動性
が向上した場合に「含み益の拡大」が見込まれることです。
本投資法人の既存ポートフォリオにおける含み益の推移を見ると、「物流施設」においては、近年、
不動産マーケットにおける物件売買事例が急増し流動性が向上したこと等により本投資法人が保有する
物件の鑑定評価額が上昇した結果、含み益の拡大が顕著であり、平成26年12月末日時点において本投資
法人が保有している「物流施設」の平均含み益率は25.7%となっています。また、「工場・研究開発施
設等」及び「インフラ施設」においても、一定の含み益を確保できている状況であり、平成26年12月末
日時点において本投資法人が保有している「工場・研究開発施設等」の平均含み益率は13.5%、「イン
フラ施設」の平均含み益率は2.2%となっています。これら既存ポートフォリオにおける含み益の拡大に
よる効果の一つとして、時価LTV(注)の低下が挙げられます。
(注) 時価LTVの詳細については、後記「⑤ 長期安定したバランスシート
(ロ) 長期安定したアセットに合わせて長期・
固定化された安定した財務基盤 a. 長期安定性を示す財務指標」をご参照下さい。
本投資法人は、本投資法人が先行して取得実績を積み上げてきたアセットカテゴリーにおいて、他の
投資家等の参入による流動性の向上を一因としてキャップレートが低下し、その結果として保有物件の
鑑定評価額向上に伴う「含み益の拡大」による先行者メリットを享受できる状況が生じていると考えて
います。工場・研究開発施設等及びインフラ施設においても引き続き積極的に先行して投資を行うこと
により、将来的な先行者メリットの享受を目指します。
(注) 既存ポートフォリオにおける含み益については、各期末現在における保有資産の鑑定評価額(又は調査
価格)と帳簿価格の差額を記載しています。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
④ CRE戦略のポテンシャル
本投資法人は、経済環境等により変化する企業のCREニーズを的確に捉えることによって取得実績を積み上
げており、かかる実績・ノウハウ及びネットワークの蓄積により、CRE提案型取得手法も進化していると考え
ています。本投資法人は、日本経済を取り巻く資本効率に対する意識の高まりを捉えたCRE提案により、今後
の取得ポテンシャルの開拓を目指します。
(イ) 変化するCREニーズを捉えた提案による取得実績の積上げ
本投資法人は、前記のCRE提案型取得手法を継続的に実践していますが、その資産保有者及びテナント
のCREニーズは景気動向により変化していくと考えています。不況の時期においては、ノンコア資産の売
却、損益計算書のコントロール(P/Lコントロール)等、景気減退を受け益出しやノンコア資産のリスト
ラニーズが増加する一方、好況時には、コアビジネスでの資本効率向上、コアビジネスでの新規投資等
の事業の拡大を目的とした積極的なニーズが中心となる等、CREニーズは景況及び企業を取り巻く社会状
況に応じて変化・多様化するものと想定しています。本投資法人は、それらの経済環境等により変化す
る企業のCREニーズを的確に捉え、CRE提案型取得手法を用いて様々なソリューションを提案し、更なる
取得実績の積上げを目指します。
本募集においては、コアビジネスでの新規投資ニーズに対応したCRE提案型取得手法の実践として、
「IIF京田辺ロジスティクスセンター」及び「IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底
地)」の取得を決定しており、コアビジネスでの資本効率向上ニーズへの対応として「IIF泉佐野フード
プロセス&ロジスティクスセンター」を、またノンコア資産の売却ニーズへの対応として「IIF相模原R&D
センター」の取得を決定しています。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<本募集におけるCRE提案の事例>
対象物件
CREニーズ
CREソリューション提案
売主又はテナントへの効果(注)
IIF京田辺
ロジスティクスセンター
新規投資のための
キャッシュニーズ
ファンドスキーム組成による
資産売却
新規投資のための資金調達
IIF福岡古賀ヴィークル
ロジスティクスセンター
(底地)
テナントによる
オフバランス
開発ニーズ
本投資法人の土地取得による
オフバランスでの事業拠点立上げ
コア資産の
オフバランスニーズ
ノンコア資産の
売却ニーズ
セール&リースバックによる
バランスシートのスリム化
資産売却による
バランスシートのスリム化
IIF泉佐野フードプロセス&ロ
ジスティクスセンター
IIF相模原R&Dセンター
資本効率の向上
B/Sを使用せずに
新規事業拠点を設立
資本効率の向上
資本効率の向上
資本効率の向上
(注) IIF京田辺ロジスティクスセンターにおいては、売主に対するCREソリューションの提案及び売主への効果は、ファ
ンドスキーム組成時に実現しています。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ロ) 更に広がるCREニーズ開拓のポテンシャル
企業評価における重要な指標の一つとして国際的にも広く認知されている企業の資本効率(ROE
(Return on Equity)(注))は、特にグローバル化が進展している多くの日本企業において中核的な経
営指標として組み入れられるようになってきています。
平成26年に入り、(i)資本の効率的活用や投資者を意識した経営視点等、ROEを含むグローバルな投資
基準として求められる諸要件を満たした企業で構成される株価指数であるJPX日経インデックス400(以
下「JPX400」ということがあります。)の創設、(ii)年金積立金管理運用独立行政法人(以下「GPIF」
といいます。)の運用改革、(iii)機関投資家が投資先企業との対話を通じて企業価値及び資本効率の向
上を促すことを目的とした日本版スチュワードシップ・コードの策定、(iv)コーポレートガバナンス・
コードの策定に向けた動き、及び(v)Institutional Shareholder Services Inc.(以下「ISS」といいま
す。)の議決権行使助言方針の改定等、日本企業の資本効率を取り巻く環境は大きく変化しています。
本投資法人は、かかる(i)から(v)に掲げる様々な制度改革を含む社会的な背景から、日本企業の資本効
率の向上ニーズの増加が見込まれると判断しています。本投資法人は、日本企業のROEが世界的に見ても
低水準であることや、投資家と企業のROEに対する意識のギャップ等を背景に、企業に対して資本効率の
向上を求める潮流が高まっており、この潮流を捉えたCRE提案を推進することにより、更なる取得ポテン
シャルの開拓を目指します(詳細は後記「(3) 運用環境
ポテンシャル
③ CRE・PREのポテンシャル
(イ) CRE市場の
b. 資本効率(ROE)に対する意識の高まり」をご参照下さい。)。
(注) 「ROE(Return on Equity)」とは、企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合をいいます。ROEは、
企業が株主から集めた資本をどれだけ効率的に使用して利益をあげているのかを示す指標とされています。
(注1) 平成26年2月金融庁「日本版スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」。
受入れ機関投資家数は平成26年11月末日時点。
(注2) 平成26年12月金融庁「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」。
(注3) ただし、直近期のROEが5%以上の場合を除きます。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<日本企業の資本効率を取り巻く主な出来事>
平成26年1月
JPX日経インデックス400の算出開始
平成26年2月
日本版スチュワードシップ・コード策定
平成26年10月31日
日本版スチュワードシップ・コードに係る取組みを含む、GPIFの
管理運用方針の変更
平成26年11月~12月
コーポレートガバナンス・コードの基本的考え方の公表
平成27年2月
ROE5%基準を導入するISSの議決権行使助言方針改定の施行
本投資法人は、CRE提案により民間企業が保有する不動産を対象とした取得活動に取り組んできました
が、民間企業が保有する不動産の規模は約470兆円(注1)であり膨大なマーケットが存在しています。こ
れらすべてが本投資法人の投資対象となるわけではないものの、J-REITが保有する不動産の規模が約12
兆円(注2)、証券化された不動産の規模が約33兆円(注3)、収益不動産の規模が約208兆円(注4)であるこ
とと比較すると、CRE提案型取得手法の対象となるマーケットには非常に大きなマーケットポテンシャル
が存在すると、本投資法人は考えています(詳細は後記「(3) 運用環境
③ CRE・PREのポテンシャル
(イ) CRE市場のポテンシャル」をご参照下さい。)。
また、企業の資本効率と不動産売買の関係については、資本効率の高い企業はバランスシートを意識
した経営を行っている傾向があり、保有する不動産の効率的な活用方法の一つとして、遊休不動産やノ
ンコア資産である不動産の売却及びコア資産のセール&リースバックによるオフバランス等を検討する
可能性も高いものと、本投資法人は考えています。実際に、本投資法人の取得(予定)資産の売主に
は、JPX400に採用されている企業及びJPX400対象企業ではないものの、資本効率の高い経営を志向する
外資系企業が多く含まれており、ROEに対する企業の意識が今後更に高まっていった場合には、かかる意
識の高まりによる潜在的な売却ニーズを独自のCRE提案を通じて捉えることで、更なる物件取得機会を創
出することができると、本投資法人は判断しています。
(出所) 国土交通省「世代間資産移転の促進に関する検討会報告について(資料編)土地・建設産業局 平成25年3月」及び
ARES「J-REIT REPORT No.62」
(注1) 「民間企業が保有する不動産」とは、事務所、店舗、工場、福利厚生施設等の法人が保有する不動産をいい、土地
基本調査に基づく時価ベースの金額(平成20年1月1日時点)です。
(注2) 「J-REITが保有する不動産」とは、上場J-REITの運用不動産の総額(取得価格ベース)をいい、平成26年12月末日
時点の数値です。
(注3) 「証券化された不動産」とは、証券化不動産の資産額(平成20年)の推計値であり、土地白書(平成23年度)に記
載された数値です。
(注4) 「収益不動産」とは、事務所、店舗、工場、福利厚生施設等の法人が所有する不動産をいい、土地基本調査に基づ
く時価ベースの金額(平成20年1月1日時点)です。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑤ 長期安定したバランスシート
本投資法人は、本投資法人の収益の安定性を高めるべく、ALM(Asset Liability Managementの略語であ
り、本投資法人においては、アセットサイドにおける長期賃貸借契約に裏付けられた安定的なキャッシュフ
ローに対応するべく、有利子負債の長期固定化を進める長期安定的なデット戦略を実践することを意味しま
す。)を重視した戦略に基づき、取得資産(アセット)と借入金(デット)を長期固定でマッチングさせる
ことにより、長期安定したバランスシートの構築を進めてきました。
(イ) テナントの重要施設への投資による「長期安定的なポートフォリオ」
a. 長期安定したキャッシュフローを生み出す賃貸借契約
本投資法人は、入居テナントにとって重要な拠点に投資することによりテナントと長期の賃貸借契約
を締結し、安定したキャッシュフローを生み出すポートフォリオを構築していく方針です。
取得予定資産取得後のポートフォリオにおける平均賃貸借契約期間(注1)は13.8年、平均賃貸借契約残
存期間(注1)は8.8年となります。特に、賃貸借契約期間については、10年以上の契約割合(注2)が80.7%
を占めるなど、長期の契約期間を有する契約が多いことが、本投資法人の特徴として挙げられます。
加えて、取得予定資産取得後の定期借地・借家契約の割合は、年間賃料ベースで70.3%となり、長期
賃貸借契約と共に定期借地・借家契約の割合を拡大することで、安定的なキャッシュフローを保有資産
から生み出すことが期待されます。
また、長期賃貸借契約又は定期借地・借家契約の安定性を担保すべく、契約期間中の中途解約を一切
不可としている契約及び中途解約時の違約金として残存期間賃料全額の支払が規定されている契約が取
得予定資産取得後の年間賃料ベースで47.7%あるほか、一定期間の中途解約を禁止し又はペナルティの
支払を解約要件としている契約が年間賃料ベースで43.7%あります。
これらの契約条項に加え、テナントの財務状況や信用力についても留意したテナント選定を行うこと
により、更なる安定性の確保に努めています。
更に、賃貸借契約における賃料改定に関しては一般的に様々な条項がありますが、取得予定資産取得
後のアップサイドオンリー(注3)型賃料形態の割合が年間賃料ベースで22.0%となっており、単に契約が
長期安定しているのみならず、将来のアップサイドを追求できる点が、本投資法人の強みとなっていま
す。
<取得予定資産取得後(年間賃料ベース)>
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(注1) 「平均賃貸借契約期間」及び「平均賃貸借契約残存期間」は、年間賃料に基づき加重平均しています。「平均賃貸
借契約期間」は、取得予定資産の取得予定日のうち最終の日である平成27年5月29日において効力を有する予定
の、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の取得予定日におい
て効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された賃貸借契約期間に基づき算出していま
す。「平均賃貸借契約残存期間」は、取得予定資産の取得予定日のうち最終の日である平成27年5月29日から、当
該各賃貸借契約書に表示された賃貸借契約満了日までの期間に基づき算出しています。以下同じです。
(注2) 賃貸借契約期間10年以上の契約割合は、年間賃料をベースに換算しています。
(注3) 「アップサイドオンリー」とは、賃貸借契約において、一定期間毎の自動増額改定、又は増額改定のみ協議が可能
と規定されている契約をいいます。
(注4) 「フラット」とは、賃貸借契約において、取得予定資産取得以降、契約期間満了日まで若しくは10年以上賃料改定
を行わない旨規定されている契約、又は一定の条件が成就した場合の増額協議に係る規定はあるものの、原則的に
は改定がないものとされている契約をいいます。なお、本投資法人はIIF入間ロジスティクスセンターに係る賃貸
借契約を「フラット」に分類しています。同契約の概要は参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報
ンドの状況
5 運用状況
(2) 投資資産
③ その他投資資産の主要なもの
第1 ファ
(ハ) 個別資産の概要」をご参照下さ
い。
(注5) 「協議改定」とは、上記(注3)及び(注4)以外の賃貸借契約であり、賃料改定については主に協議によると定められ
ている契約をいいます。
(注6) 定期建物賃貸借契約を締結し、賃貸借契約において賃料(地代)減額請求権を排除する旨を明記している場合を除
き、賃貸借契約の条項によっても、借地借家法に基づく賃借人の賃料(地代)減額請求権を排除することはできま
せん。詳細については、後記「3 投資リスク
(1) リスク要因
⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク
(ロ)
賃貸借契約に関するリスク d. 賃借人による賃料減額請求権行使のリスク」をご参照下さい。
(注7) 「契約期間中解約不可」とは、賃貸借契約において、契約期間中の中途解約が一切不可と規定されている契約及び
中途解約時の違約金として残存期間賃料全額の支払が規定されている契約をいいます。ただし、これらの契約につ
いては、裁判所によって所定の金額から減額され、又はかかる条項の効力が否定される可能性があります。詳細に
ついては、後記「3 投資リスク
(1) リスク要因
⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク
(ロ) 賃貸借契約に
関するリスク a. 賃貸借契約の解約及び更新に関するリスク」をご参照下さい。後記(注8)についても同様です。
(注8) 「一定期間解約不可又はペナルティ支払」とは、賃貸借契約において、一定期間解約不可又は一定額のペナルティ
支払により解約が可能と規定されている契約をいいます。「賃料確保期間平均」とは、一定期間解約不可と規定さ
れている契約については、取得予定資産の取得予定日のうち最終の日である平成27年5月29日から解約不可期間末
日までの期間を、一定額のペナルティ支払により解約が可能と規定されている契約については、ペナルティの金額
を年間賃料で除した期間をそれぞれ算出し、年間賃料に基づき加重平均して算出した期間を記載しています。
(注9) 「6か月前予告」とは、賃貸借契約において、6か月前予告により解約が可能と規定されている契約をいいます。
(注10) 「賃貸借契約期間」、「定借割合」、「賃料改定方法」及び「中途解約条項」は、年間賃料をベースに換算した、
取得予定資産取得後の数値です。本書の日付現在から取得予定資産取得後までの間に契約期間が満了する契約につ
いては、テナントから解約の意向が示されている等の場合を除き、同一条件で更新されることを前提としていま
す。
b. 長期賃貸借契約による契約満了時期の分散
本投資法人は、物件取得にあたり、「継続性」と「汎用性」に基づく分析を行った上で、取得を行っ
ています。特に、継続性の観点では、テナントとの賃貸借契約において長期契約を締結することに取り
組んでおり、入居テナントにとって重要な拠点に投資することにより長期の賃貸借契約を締結できると
考えています。かかる入居テナントの重要拠点への投資により、取得予定資産取得後の平均賃貸借契約
残存期間は8.8年となる予定です。
また、平成36年12月末日(第35期末)までの1期当たりに満了する契約のポートフォリオ全体に対する
割合(注1)の平均(1期当たり平均)は3.1%(年間賃料ベース)となっており、本投資法人は、賃貸借契
約の満了時期についても分散を図るべく、今後も戦略的に取り組む予定です。
─ 32 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<契約満了時期の分散(取得予定資産取得後)>
(注1) 「1期当たりに満了する契約のポートフォリオ全体に対する割合」は、年間賃料をベースに算出しています。本書
の日付現在から取得予定資産取得後までの間に契約期間が満了する契約については、テナントから解約の意向が示
されている等の場合を除き、同一条件で更新されることを前提としています。
(注2) 施設の一部区画を賃借している等でポートフォリオ全体に対する賃料割合が0.05%に満たないテナントについては
テナント数から省略して記載しています。
(注3) 賃借人の同意を得られていないために非開示としている賃料割合については、「-%」と記載しています。
(注4) 「1期当たり平均」は、第16期から第35期までに契約満了期日を迎える契約を対象として計算しています。
(ロ) 長期安定したアセットに合わせて長期・固定化された安定した財務基盤
a. 長期安定性を示す財務指標
本投資法人は、借入金を調達する際に、長期固定化の進展を図ると共に、キャッシュフローの安定性
を図るため、借入コストをコントロールしながら、資金調達を行っています。平均借入期間(注1)は、平
成26年12月末日(第15期末)では7.9年であり、取得予定資産取得後は8.1年へと更なる長期化が実現さ
れ、また、平均借入残存期間(注2)は取得予定資産取得後は5.7年となる予定です。更に、固定比率(金
利スワップ契約を締結して金利を固定化する借入を含む固定金利による借入れの割合)については、平
成22年12月末日(第7期末)は3.4%でしたが、平成25年12月末日(第13期末)には100.0%となり、取得
予定資産取得後も100.0%を維持する予定です。
このように、長期固定化を図りながらも、借入金の平均適用金利を一定の水準でコントロールしてお
り、また、簿価LTVは平成22年12月末日(第7期末)における57.2%から平成26年12月末日(第15期末)
には50.5%へと低下しており、取得予定資産取得後には50.3%となる予定です。時価LTVは平成22年12月
末日(第7期末)における58.7%から平成26年12月末日(第15期末)には44.8%へと低下しており、取得
予定資産取得後も44.8%を維持する予定です。
(注1) 「平均借入期間」は、各時点において存在する各有利子負債の借入期間(借入実行日から返済日までの期間)を、
有利子負債金額で加重平均して算出しています。なお、取得予定資産取得後については、取得予定資産の取得予定
日のうち最終の日である平成27年5月29日において存在する予定の各有利子負債の借入(予定)期間を、有利子負
債金額で加重平均して算出しています。
─ 33 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(注2) 「平均借入残存期間」は、各時点における各有利子負債の返済日までの期間を、有利子負債金額で加重平均して算
出しています。なお、取得予定資産取得後は、取得予定資産の取得予定日のうち最終の日である平成27年5月29日
における各有利子負債の返済日までの期間を、有利子負債金額で加重平均して算出しています。
(注3) 各期末の各指標(取得予定資産取得後の各指標を除きます。)は、各期末現在の各数値を使用して、以下の計算式
により求めています。
固定比率=固定金利による有利子負債の総額÷有利子負債の総額
なお、金利スワップ契約により金利が固定化された(又は固定化する予定の)変動金利による有利子負債は、固定
比率の計算においては、固定金利による有利子負債として計算しています。
平均適用金利は各期末時点において、各有利子負債に適用されている金利を、有利子負債金額で加重平均して算出
しています。
簿価LTV=有利子負債の総額÷総資産額*
時価LTV=有利子負債の総額÷(総資産額*+既存保有資産の含み益合計)
* 総資産額=負債総額+純資産額
(注4) 取得予定資産取得後の各指標は、以下の計算式により求めています。
固定比率=(平成26年12月末日(第15期末)現在の固定金利による有利子負債の総額+本募集と並行して行われ
る新規借入れ(以下「本件新規借入れ」といいます。)のうち固定金利による借入れの合計借入金額
*)÷(平成26年12月末日(第15期末)現在の有利子負債の総額+本件新規借入れの合計借入金額)
* 金利スワップ契約を締結して借入実行(予定)日以降の金利を固定化するものは固定金利による借入れとし
て算出しています。
平均適用金利は平成26年12月末日(第15期末)時点の各有利子負債に適用されている金利と、本件新規借入れに
係る適用金利とを、有利子負債金額で加重平均して算出しています。本件新規借入れに係る適用金利について
は、後記「c. 新規借入れ」をご参照下さい。
簿価LTV=(平成26年12月末日(第15期末)現在の有利子負債の総額+本件新規借入れの合計借入予定金額)÷
(取得予定資産取得後総資産額*)
時価LTV=(平成26年12月末日(第15期末)現在の有利子負債の総額+本件新規借入れの合計借入予定金額)÷
(取得予定資産取得後総資産額*+既存保有資産及び取得予定資産の含み益合計)
* 取得予定資産取得後総資産額=平成26年12月末日(第15期末)現在の負債総額+平成26年12月末日(第15期
末)現在の純資産額+取得予定資産取得に伴う資金調達予定額+取得予定資
産に係る敷金・保証金額
取得予定資産取得に伴う資金調達予定額は、取得予定資産の取得予定価格の合計及び付随費用の合計見込額から、
手元資金等により充当される見込額を控除した金額であり、23,473,683,000円を見込んでいます。本投資法人は、
本募集及び本第三者割当並びに本件新規借入れにより、当該取得予定資産取得に伴う資金調達額を調達します。
また、取得予定資産取得後の簿価LTV及び時価LTVは、本募集における発行価額の総額及び本第三者割当における発
行価額の総額として、それぞれ11,395,686,456円及び277,996,544円を見込んで算出しています。これらの金額は
平成27年2月5日(木)現在の東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値を基準として、発行価額を本投資
口1口当たり542,962円と仮定して算出したものです。また、本募集のうち、海外募集については、海外引受会社に
付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利が全て行使されることを前提としており、また、本第三者割当
における発行口数の全部について、野村證券株式会社により申し込まれ、払込みがなされることを前提としていま
す。したがって、本募集における実際の発行価額が前記仮定額よりも低額となった場合、海外募集における海外引
受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の全部若しくは一部が行使されないこととなった場
合、又は本第三者割当の全部若しくは一部について払込みがなされないこととなった場合には、本募集における調
達金額は前記よりも減少することとなり、実際の簿価LTV及び時価LTVは前記比率よりも高くなります。逆に、海外
募集における海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の全部が行使され、本第三者割当
の全部について払込みがなされ、かつ、実際の発行価額が前記仮定額よりも高額となった場合には、本募集におけ
る調達金額は前記金額よりも増加することとなり、実際の簿価LTV及び時価LTVは前記比率よりも低くなります。更
に、本募集の発行価額の総額と本第三者割当の発行価額の総額の合計額が減少した結果として追加の借入れを行う
こととなった場合等には、実際の平均借入期間、平均借入残存期間、固定比率、平均適用金利、簿価LTV及び時価
LTVが変動する可能性があります。
(注5) 取得予定資産取得後の各数値は、未監査の数値を用いて算出した試算値です。実際の各数値はこれらと異なる可能
性があります。
─ 34 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
b. 長期借入金による返済時期の分散
本投資法人は、借入期間の長期固定化を実現しながら、返済時期の分散を図っており、本投資法人の
有利子負債の返済額の1期当たり平均は41億円(3.8%)(注)となっています。本投資法人は、長期安定
したアセットに合わせて長期・固定借入れを実施するALM戦略により、安定したバランスシートを構築す
ることで、外部成長に注力できる期間を確保する戦略を実践しています。
<返済時期の分散(取得予定資産取得後)>
(注) 「1期当たり平均」は、第16期から第41期までに返済期日を迎える長期借入金及び投資法人債(取得予定資産取得
後の本投資法人の有利子負債総額が対象となります。)を対象として記載しています。括弧内には有利子負債総額
に占める1期当たりの平均の割合を記載しています。
c. 新規借入れ
本投資法人は、本募集と並行して、以下のとおり本件新規借入れを行うことについて各借入金融機関
との間で平成27年2月25日付で金銭消費貸借契約を締結しています。
<本件新規借入れ一覧>
借入期間
借入額
金利
借入実行予定日
12年
1,000百万円
固定
平成27年3月31日
株式会社日本政策投資銀行
11年
850百万円
固定
平成27年3月31日
明治安田生命保険相互会社
10年
1,500百万円
固定
平成27年3月31日
三井住友信託銀行株式会社
10年
1,350百万円
固定
平成27年3月16日
株式会社三菱東京UFJ銀行
10年
850百万円
平成27年3月16日
株式会社新生銀行
10年
850百万円
平成27年3月16日
みずほ信託銀行株式会社
9.5年
3,550百万円
9.5年
1,150百万円
7.5年
700百万円
固定
(注1)
固定
(注1)
借入金融機関
株式会社三菱東京UFJ銀行
固定
平成27年3月16日
(注1)
三菱UFJ信託銀行株式会社
三井住友信託銀行株式会社
株式会社三菱東京UFJ銀行
固定
平成27年3月31日
(注1)
三菱UFJ信託銀行株式会社
三井住友信託銀行株式会社
固定
平成27年3月16日
(注1)
株式会社中国銀行
本件新規借入れの
平均借入期間(注2)
合計借入額
平均適用金利(試算値)(注3)
9.9年
11,800百万円
1.1%
(注1) 各金銭消費貸借契約は、変動金利ですが、金利スワップ契約を締結して、借入実行予定日以降の金利を固定化する予
定です。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(注2) 借入額に基づき加重平均した数値を記載しています。
(注3) 本件新規借入れの適用利率は本書の日付現在確定していませんので、平成27年2月25日に締結された各本件新規借入れ
に係る金銭消費貸借契約及び当該金銭消費貸借契約締結後に締結する予定の金利スワップ契約の内容(当該金利スワ
ップ契約については、本投資法人がこれまで締結した金利スワップ契約の内容と類似の内容で締結されることを前提
としています。)を基に、平成27年2月5日午前10時00分(東京時間)に公表された固定金利(Reuters9154ページ)の
オファーレート等に基づき試算したレートに、各金銭消費貸借契約に定められるスプレッドを加えて求めたレートを
借入額に基づき加重平均した数値を記載しています。実際に適用される利率は、平成27年2月25日に締結された各金銭
消費貸借契約及び金銭消費貸借契約締結後に締結される予定の金利スワップ契約の内容に基づき、各借入れが実行さ
れる前に決定されるため、上記の平均適用金利は実際に適用される金利とは異なる可能性があります。特に、経済環
境等の急激な変化により金利情勢が大幅に変動した場合には、実際に適用される金利が上記記載の数値から大きく乖
離する場合があります。
(ハ) 格付
本投資法人は、平成24年1月18日に株式会社日本格付研究所(以下「JCR」といいます。)より、長期
発行体格付として「AA-(格付の見通し:安定的)」を取得し、その後、一貫した長期固定化戦略が評価
された結果、平成24年8月8日にはJCRによる格付の見通しは「安定的」から「ポジティブ」に変更されま
した。更に、財務基盤の一段の強化や、ポートフォリオの安定性向上に向けた継続的な取組み及びその
成果等が評価され、平成25年8月6日には「AA(格付の見通し:安定的)」へと格付が向上しました。
なお、上記格付は、本募集の対象である本投資口に付された格付ではありません。本投資口につい
て、本投資法人の依頼により、信用格付業者から提供され若しくは閲覧に供された信用格付、又は信用
格付業者から提供され若しくは閲覧に供される予定の信用格付はありません。
⑥ 「エクイティの継続的な成長」を実現する戦略の実行
本投資法人は、エクイティの継続的な成長のため、これまでCRE提案を通じた物件取得により、1口当
たり分配金及び1口当たりNAVの成長を実現してきました。今後もCRE提案を通じた物件取得と、長期安定
を追求するALM戦略に基づき、分配金及びNAVの更なる成長を目指します。
<「CRE提案を通じた物件取得」及び「長期安定を追求するALM戦略」
による分配金及びNAVの更なる成長を目指す>
a. アセット
平成26年12月末日
(第15期末)現在
本募集
取得予定資産取得後
36物件
+
6物件
=
42物件
取得(予定)
価格の合計
182,089百万円
+
21,750百万円
=
203,839百万円
平均NOI利回り
5.9%
5.7%
⇒
5.9%
4.8%
5.1%
⇒
4.9%
-
+1,758百万円
-
36社
50社
物件数
平均償却後
NOI利回り
鑑定評価額に
対する含み益
総テナント数
(注) 取得予定資産取得後の各数値は、一定の仮定の下、既存ポートフォリオに係る平成26年12月末日(第15期末)時点の
指標と取得予定資産に係る指標を単純に合算して算出したものであり、取得予定資産取得後の実際の指標と一致する
とは限りません。なお、取得予定資産取得後の平均NOI利回り及び平均償却後NOI利回りは、現状のポートフォリオ及
び取得予定資産に係る平均NOI利回り及び平均償却後NOI利回りを、取得(予定)価格に基づき加重平均して算定して
います。
─ 36 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
b. デット
平成26年12月末日
(第15期末)現在
取得予定資産取得後(注2)
簿価LTV
50.5%
50.3%
長期比率(注1)
100.0%
100.0%
固定比率
100.0%
100.0%
平均借入残存期間
5.6年
5.7年
平均適用金利
1.36%
1.34%
(注1) 「長期比率」は、以下の計算式により求めています。
平成26年12月末日(第15期末)現在の長期比率=長期有利子負債金額÷有利子負債の総額
長期有利子負債は、長期借入金(1年内返済予定長期借入金を含みます。)及び投資法人債を指します。
取得予定資産取得後の長期比率=(平成26年12月末日(第15期末)現在の長期有利子負債金額+本件新規借入れの
うち長期借入金に該当するものの合計借入金額)÷(平成26年12月末日(第15期
末)現在の有利子負債の総額+本件新規借入れの合計借入金額)
(注2) 取得予定資産取得後の各数値は、一定の仮定の下、本書の日付現在の指標と、本件新規借入れに係る指標を単純に合
算して算出したものであり、取得予定資産取得後の実際の指標と一致するとは限りません。
c. エクイティ
平成26年12月末日
(第15期末)現在
1口当たり分配金(注1)
1口当たりNAV(注1)
更なる分配金の
向上を目指す
8,455円
313,859円
取得予定資産取得後(注2)
+6.0%上昇
332,816円
(注1) 平成27年1月1日付で投資口1口当たり2口の割合による投資口の分割を実施したため、平成26年12月末日(第15期末)
現在の数値については、1口当たり分配金及び1口当たりNAVを2で除し小数以下を切り捨てた数値を記載しています。
(注2) 取得予定資産取得後の数値は、一定の仮定の下で算出したものであり、取得予定資産取得後の実際の指標と一致する
とは限りません。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(2) 運用状況
本投資法人は、平成19年3月26日に設立され、平成19年10月18日に東京証券取引所の不動産投資信託証券市場に
上場しました(銘柄コード3249)。
本投資法人は、「日本経済の力を産み出す源泉としての社会基盤に投資し、日本の産業活動を不動産面から支
えていく」という理念のもと、あらゆる産業活動の基盤となり、中長期にわたり、安定した利用が見込まれる物
流施設及び工場・研究開発施設等並びにインフラ施設を投資対象としています。本投資法人は、唯一の産業用不
動産特化型のJ-REITとして、競合の少ない取得環境を活かした資産取得により、収益の向上・安定を実現するこ
とで、分配金水準の更なる向上・安定化を目指します。
① 運用状況
(イ) 運用の状況
本投資法人は、平成19年10月19日に物流施設8物件(取得価格の合計47,900百万円)及びインフラ施設
1物件(取得価格18,100百万円)を取得して運用を開始しました。
その後、本投資法人は物件の厳選投資を継続することで、ポートフォリオを拡大してきました。ま
た、第8期の平成23年3月、第10期の平成24年3月、第12期の平成25年2月、第14期の平成26年1月には公募
増資を実施しており、過去4回の公募増資によって、合計25物件(取得価格の合計83,291百万円)を取得
しています。
その結果、本書の日付現在、インダストリアル不動産29物件(取得価格の合計103,985百万円)(う
ち、物流施設23物件(取得価格の合計71,477百万円)、工場・研究開発施設等6物件(取得価格の合計
32,468百万円))、インフラ不動産7物件(取得価格の合計78,144百万円)を保有するに至っています。
(ロ) 投資口価格の推移
平成22年1月4日から平成27年2月5日までの東京証券取引所における相対投資口価格(終値)並びに時価
総額及び売買代金の推移は、以下のとおりです。
なお、本投資法人の投資口価格、東証REIT指数及び日経平均株価の推移の比較を容易にするため、本
投資法人の投資口価格、東証REIT指数及び日経平均株価について、平成22年1月4日の終値(本投資法人
の投資口価格243,800円、東証REIT指数906.28ポイント、日経平均株価10,654.79円)をそれぞれ100%と
して指数化して表示しています。
─ 38 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<直近5年間の相対投資口価格の推移(平成22年1月4日~平成27年2月5日)>
(注1) 東京証券取引所における終値を使用しています。
(注2) 左軸は平成22年1月4日の東京証券取引所における終値を100%とした相対的な本投資法人の投資口の価格(なお、本投
資法人は、平成27年1月1日を効力発生日として、投資口1口につき2口の割合による投資口の分割を実施しています
が、当該投資口分割が平成22年1月4日より行われていたものとみなして算出しています。)、日経平均株価及び東証
REIT指数の推移を示しています。
(出所) Bloomberg
<時価総額及び売買代金の推移(平成22年1月4日~平成27年2月5日)>
(注) 東京証券取引所における時価総額(左軸)と売買代金(右軸)を記載しています。
(出所) Bloomberg
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
② 外部からの評価
(イ) サステナビリティ・環境への取組みに対する評価
本投資法人は、本資産運用会社とともにサステナビリティの考え方を共有し環境への取組みを推進し
ています。その一環として、保有物件における環境・省エネルギー対策やエネルギー利用の効率化に取
り組み、太陽光パネル設置・照明LED化等の対応を進め外部からの評価を得ています。
a. GRESB(注)最高位の「Green Star」を2年連続で取得
本投資法人は、平成25年に実施されたGRESB(Global Real Estate Sustainability Benchmark)の環
境対応調査において、J-REITとして初めて、アジアの産業用不動産部門で最も優れた環境事業者として
「Sector Leader」に認定されました。また、平成26年に実施されたGRESBの環境対応調査においても、4
つにランク分けされる評価の中でGRESB最高位の「Green Star」を2年連続で取得しています。
(注) 「グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク(GRESB)」は、APG、PGGMなど欧州の年金基金グループが創
設した不動産会社・運用機関のサステナビリティ配慮を測るベンチマークで、欧米・アジアの主要機関投資家が投
資先を選定する際などに活用しています。
b. DBJ Green Building認証取得
本投資法人は、株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」といいます。)が平成24年8月にDBJ Green
Building認証ロジスティクス版を創設してから、J-REITが保有する物流施設として初となるDBJ Green
Building認証(評価ランク:ゴールド)を「IIF越谷ロジスティクスセンター」及び「IIF野田ロジステ
ィクスセンター」について、平成24年10月5日付で取得しました。その後、同物件の再認証を含め、平成
26年10月30日現在5物件(「IIF野田ロジスティクスセンター」、「IIF越谷ロジスティクスセンター」、
「IIF神戸ロジスティクスセンター」、「IIF広島ロジスティクスセンター」及び「IIF鳥栖ロジスティク
スセンター」)が極めて優れた「環境・社会への配慮」がなされたビルとしての認証(4つ星)を受けて
います。
「DBJ Green Building 認証制度」とは、DBJが独自に開発した総合スコアリングモデルを利用し、環
境・社会への配慮がなされた不動産(Green Building)を対象に5段階の評価ランク(1つ星★~5つ星
★★★★★)に基づく認証をDBJが行うものです。
c. CASBEE評価取得
CASBEEとは、建築物の環境性能を評価し格付けする手法である建築物総合環境性能評価システム
(Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency)のことをいい、省エネ
ルギーや省資源、リサイクル性能など環境負荷低減の側面に加え、景観への配慮なども含めた建築物の
環境性能を総合的に評価するシステムとして、国土交通省主導のもと、平成13年に財団法人建築環境・
省エネルギー機構内に設置された委員会によって開発されたもので、建物の環境性能をもとにサステナ
ビリティランキングとして5段階(Sランク、Aランク、B+ランク、B-ランク及びCランク)の格付が付与
されます。
本投資法人の保有物件においては、「IIF川崎サイエンスセンター」について、実施設計段階の省エネ
ルギー等の環境性能や執務環境の快適性が高く評価されたことで、自治体版CASBEEである「CASBEE川崎A
ランク」(BEE(Building Environmental Efficiency)1.7)を取得しています。また、「IIF広島ロジ
スティクスセンター」について、建物をはじめとした物件全体の省エネルギー化による地球温暖化対策
が高く評価されたことで、自治体版CASBEEである「CASBEE広島B+ランク」(BEE1.3)を取得していま
す。
─ 40 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
d. J-REIT初の物流施設におけるBELS評価取得
BELS(Building Energy-efficiency Labeling System)は、非住宅建築物の省エネルギー性能の評価
を目的として平成26年4月に創設された建築物省エネルギー性能表示制度です。星の数でレーティングさ
れ、最高は星5つとなっています。評価に用いられるBEI(Building Energy Indexを意味します。以下同
じです。)の数値が1.0以下であれば省エネルギー基準を達成していることになります。
本投資法人は、「IIF広島ロジスティクスセンター」について、J-REITが保有する物流施設で初となる
BELS評価を平成26年11月20日に取得しています。評価に用いられるBEIは0.55で、BELSのレーティングで
は星4つに該当します。
(ロ) マーケットからの評価-グローバル指標(インデックス)への組入状況
本投資法人は、平成27年1月末日現在、以下のグローバル指標(インデックス)に組み入れられていま
す。
(i) FTSE EPRA/NAREIT Global Real Estate Index
FTSE EPRA/NAREITグローバル不動産インデックス・シリーズは、欧州不動産協会(EPRA)と全米
不動産投資信託のベンチマークとして広く利用されている指数です。
(ii)GPR 250 Index/GPR 250 REIT Index
GPR 250 Indexとは、世界中の上場不動産会社(REITを含みます。)について、代表的で流動性が
高い250の銘柄によって構成されたインデックスです。
GPR 250 REIT Indexとは、GPR 250 Indexに組み入れられている250銘柄のうち、REITのみ(平成
26年12月31日現在、203銘柄)で構成されたインデックスです。
(iii)UBS Global Real Estate Index/UBS Global Real Estate Investors Index
UBS Global Real Estate Indexとは、世界中の上場不動産会社(REITを含みます。)によって構
成されたインデックスです。
UBS Global Real Estate Investors Indexとは、UBS Global Real Estate Indexに組み入れられ
ている銘柄のうち、デベロッパーを除く銘柄のみで構成されたインデックスです。
(iv)S&P Global REIT Index/S&P Developed REIT Index
S&P Global REIT Indexとは、41か国の不動産会社768銘柄のうち、REITのみ(平成27年1月30日現
在、384銘柄)で構成されたインデックスです。
S&P Developed REIT Indexとは、S&P Global REIT Indexに組み入れられている384銘柄のうち、
S&P Dow Jones社が定義する先進国における銘柄のみ(平成27年1月30日現在、344銘柄)で構成された
インデックスです。
(v) Thomson Reuters GPR/APREA Investable 100 Index
Thomson Reuters GPR/APREA Investable 100 Indexとは、アジア太平洋地域11か国を代表する
100銘柄の上場不動産会社によって構成されたインデックスです。
─ 41 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
③ 資金調達と返済の状況
<借入金明細表(平成26年12月末日(第15期末)現在)>
(単位:千円)
区
分
借入先
第15期
増加額
第15期
減少額
第15期末
残高
株式会社
日本政策投資銀行
5,000,000
-
-
5,000,000
株式会社
三菱東京UFJ銀行
3,200,000
-
-
3,200,000
三菱UFJ信託銀行
株式会社
2,950,000
-
-
2,950,000
2,350,000
-
-
2,350,000
株式会社
三菱東京UFJ銀行
2,000,000
-
-
2,000,000
株式会社
三菱東京UFJ銀行
4,463,000
-
-
4,463,000
三井住友信託銀行
株式会社
平均利率
(注1)
返済期限
使途
摘要
1.7%
平成30年
2月27日
既存短期借
入金の借換
無担保
無保証
1.8%
(注2)
平成30年
3月9日
不動産等購
入資金及び
既存短期借
入金の借換
無担保
無保証
1.2%
(注2)
平成28年
8月31日
既存投資法
人債の償還
無担保
無保証
1.3%
(注2)
平成29年
9月29日
既存長期借
入金及び既
存短期借入
金の借換
無担保
無保証
0.9%
(注2)
平成29年
3月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
0.9%
(注2)
平成29年
3月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
1.3%
(注2)
平成31年
3月29日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
三菱UFJ信託銀行
株式会社
4,057,000
-
-
4,057,000
三井住友信託銀行
株式会社
3,080,000
-
-
3,080,000
株式会社
三菱東京UFJ銀行
2,823,000
-
-
2,823,000
三菱UFJ信託銀行
株式会社
2,603,000
-
-
2,603,000
2,074,000
-
-
2,074,000
1,500,000
-
-
1,500,000
株式会社
三菱東京UFJ銀行
565,000
-
-
565,000
三菱UFJ信託銀行
株式会社
520,000
-
-
520,000
三井住友信託銀行
株式会社
415,000
-
-
415,000
株式会社
三菱東京UFJ銀行
1,000,000
-
-
1,000,000
1.9%
(注2)
平成34年
3月30日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社みずほ銀行
1,500,000
-
-
1,500,000
1.6%
(注2)
平成32年
3月31日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
日本政策投資銀行
1,000,000
-
-
1,000,000
2.2%
平成36年
3月29日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
日本政策投資銀行
2,000,000
-
-
2,000,000
1.9%
平成34年
3月29日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
三井住友銀行
500,000
-
-
500,000
1.9%
(注2)
平成34年
3月31日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
三井住友銀行
1,500,000
-
-
1,500,000
1.3%
(注2)
平成31年
3月29日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
日本生命保険
相互会社
1,000,000
-
-
1,000,000
1.4%
平成32年
6月30日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
株式会社
三菱東京UFJ銀行
583,000
-
-
583,000
1.2%
(注2)
平成31年
6月28日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
株式会社
三井住友銀行
417,000
-
-
417,000
1.2%
(注2)
平成31年
6月28日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
2,274,000
-
-
2,274,000
1.2%
(注2)
平成31年
9月30日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
三井住友信託銀行
株式会社
長
期
借
入
金
第14期末
残高
株式会社
三井住友銀行
株式会社
三菱東京UFJ銀行
─ 42 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
区
分
借入先
第15期
増加額
第15期
減少額
第15期末
残高
平均利率
(注1)
返済期限
使途
摘要
株式会社
三井住友銀行
1,626,000
-
-
1,626,000
1.2%
(注2)
平成31年
9月30日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
株式会社
日本政策投資銀行
1,000,000
-
-
1,000,000
1.8%
平成37年
2月5日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
三菱東京UFJ銀行
1,316,000
-
-
1,316,000
三菱UFJ信託銀行
株式会社
1,218,000
-
-
1,218,000
1.4%
(注2)
平成35年
2月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
966,000
-
-
966,000
1,000,000
-
-
1,000,000
1.3%
平成35年
2月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
500,000
-
-
500,000
1.4%
(注2)
平成35年
2月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
1,000,000
-
-
1,000,000
1.5%
(注2)
平成35年
2月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
日本生命保険
相互会社
500,000
-
-
500,000
1.6%
平成35年
2月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
新生銀行
500,000
-
-
500,000
1.4%
(注2)
平成35年
2月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
三菱東京UFJ銀行
188,000
-
-
188,000
三菱UFJ信託銀行
株式会社
174,000
-
-
174,000
1.2%
(注2)
平成34年
2月4日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
三井住友信託銀行
株式会社
138,000
-
-
138,000
株式会社
三井住友銀行
500,000
-
-
500,000
1.2%
(注2)
平成34年
2月4日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
日本生命保険
相互会社
2,000,000
-
-
2,000,000
1.8%
平成36年
6月28日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
三井住友信託銀行
株式会社
2,500,000
-
-
2,500,000
1.7%
(注2)
平成35年
6月30日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
株式会社
みずほ銀行
1,500,000
-
-
1,500,000
1.6%
(注2)
平成34年
6月30日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
野村信託銀行
株式会社
500,000
-
-
500,000
株式会社
りそな銀行
500,000
-
-
500,000
1.2%
(注2)
平成32年
6月30日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
株式会社
山口銀行
500,000
-
-
500,000
株式会社
三菱東京UFJ銀行
3,900,000
-
-
3,900,000
三菱UFJ信託銀行
株式会社
3,600,000
-
-
3,600,000
1.4%
(注2)
平成35年
10月18日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
株式会社
三井住友銀行
2,000,000
-
-
2,000,000
1.4%
(注2)
平成35年
12月29日
既存長期借
入金の借換
無担保
無保証
700,000
-
-
700,000
1.3%
平成36年
8月6日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
三井住友信託銀行
株式会社
株式会社
三菱東京UFJ銀行
株式会社
三井住友銀行
株式会社
みずほ銀行
長
期
借
入
金
第14期末
残高
株式会社
三菱東京UFJ銀行
─ 43 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
区
分
第14期末
残高
借入先
株式会社
三井住友銀行
株式会社
山口銀行
長
期
借
入
金
第15期
増加額
第15期
減少額
第15期末
残高
平均利率
(注1)
返済期限
使途
摘要
平成36年
2月6日
平成35年
8月4日
不動産等
購入資金
不動産等
購入資金
無担保
無保証
無担保
無保証
900,000
-
-
900,000
1.2%
(注2)
500,000
-
-
500,000
1.1%
株式会社
西日本シティ銀行
500,000
-
-
500,000
1.0%
(注2)
平成34年
8月5日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
三菱東京UFJ銀行
451,200
-
-
451,200
三菱UFJ信託銀行
株式会社
417,600
-
-
417,600
0.9%
(注2)
平成34年
2月4日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
三井住友信託銀行
株式会社
331,200
-
-
331,200
株式会社
日本政策投資銀行
1,000,000
-
-
1,000,000
1.7%
平成38年
3月13日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
株式会社
三菱東京UFJ銀行
376,000
-
-
376,000
三菱UFJ信託銀行
株式会社
348,000
-
-
348,000
1.7%
(注2)
平成38年
3月13日
不動産等
購入資金
無担保
無保証
三井住友信託銀行
株式会社
276,000
-
-
276,000
株式会社
三菱東京UFJ銀行
601,600
-
-
601,600
三菱UFJ信託銀行
株式会社
556,800
-
-
556,800
1.3%
(注2)
平成36年
不動産等
購入資金
無担保
無保証
三井住友信託銀行
株式会社
441,600
-
-
441,600
84,400,000
-
-
84,400,000 長期借入金 計
3月13日
(注1) 平均利率は期中加重平均利率を小数第2位を四捨五入して記載しています。
(注2) 金利変動リスクを回避する目的で金利スワップ取引を行っており、金利スワップの効果を勘案した期中加重平均利率を記載して
います。
<投資法人債明細表(平成26年12月末日(第15期末)現在)>
(単位:千円)
銘柄
発行年月日
第1回無担保
投資法人債
第2回無担保
投資法人債
第3回無担保
投資法人債
平成24年
12月27日
平成24年
12月27日
平成26年
6月26日
合計
第14期末
残高
第15期
増加額
第15期
減少額
第15期末
残高
利率
5,000,000
-
-
5,000,000
0.56%
5,000,000
-
-
5,000,000
1.40%
2,000,000
-
-
2,000,000
0.89%
12,000,000
-
-
12,000,000
─ 44 ─
償還期限
平成28年
12月27日
平成34年
12月27日
平成36年
6月26日
使途
借入金の返済
借入金の返済
借入金の返済
担保
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
④ 安定的なフリーキャッシュフロー
本投資法人の毎期のフリーキャッシュフロー(注1)は606百万円(上場来平均。ただし、第1期を除きます。)
であり、安定的にフリーキャッシュフローが発生しています。
フリーキャッシュフローの源泉であるFFO(注2)及びAFFO(注2)も、これまでのところ、安定的な成長を継続し
ています。
本投資法人は、これらのフリーキャッシュフローを多様なキャッシュマネジメント手法を通じて柔軟に活用
していくことが、本投資法人の継続的な成長の実現を図る上で重要であると考えています。
(注1) FFOから資本的支出及び分配金を控除した額を本投資法人では「フリーキャッシュフロー」と呼んでいます。
(注2) 「FFO」とは、Funds From Operationsの略で、当期純利益から一過性の損益を控除して減価償却費を加算したキャッシ
ュフローであり、以下の計算式により求められる指標です。
FFO=当期純利益±不動産売却損益+減価償却費
「AFFO」とは、Adjusted Funds From Operationsの略で、FFOから資本的支出を差し引いたキャッシュフローであり、以
下の計算式により求められる指標です。
AFFO=FFO-資本的支出
<毎期生じるフリーキャッシュフロー-本投資法人の収益・キャッシュフロー構造>
毎期の減価償却費に占める資本的支出の割合は、平均で約16%であり、毎期フリーキャッシュフローが発
生しています。
─ 45 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<FFO・AFFO・純利益の安定的な成長>
平成22年
12月期
(第7期)
平成23年
6月期
(第8期)
FFOペイアウト
レシオ(注)
58.5%
64.0%
66.4%
72.7%
72.6%
74.4%
74.4%
74.2%
73.8%
AFFOペイアウト
レシオ(注)
62.8%
65.2%
71.7%
75.3%
82.0%
78.2%
80.1%
80.5%
81.4%
平成23年
平成24年
平成24年
平成25年
平成25年
平成26年
平成26年
12月期
6月期
12月期
6月期
12月期
6月期
12月期
(第9期) (第10期) (第11期) (第12期) (第13期) (第14期) (第15期)
(注) 「FFOペイアウトレシオ」とは、FFOのうち実際に分配された金額の割合を示す指標です。純利益は分配金総額とほぼ同
額です。
FFOペイアウトレシオ=純利益÷FFO
「AFFOペイアウトレシオ」とは、AFFOのうち実際に分配された金額の割合を示す指標です。純利益は分配金総額とほぼ
同額です。
AFFOペイアウトレシオ=純利益÷AFFO
(3) 運用環境
① 日本及び海外のマクロ環境
足許の日本経済は、平成26年4月の消費税率引上げ後の個人消費停滞を受けて国内総生産が2四半期連続のマ
イナス成長となるなど、その回復がやや鈍化傾向にあります。しかし、企業業績は堅調に推移しており、雇用
環境にも失業率の低下の動きが見られるなど改善の兆しが見られます(図1)。
また、平成26年10月には日本銀行による「量的・質的金融緩和」の拡大が公表され、マネタリーベースの拡
大ペース増加、長期国債、ETF、J-REITの日本銀行による買入額増加などが発表されました。マネタリーベース
には大幅な上昇が見られ、マーケットにおいても日経平均株価の上昇及び東証REIT指数の上昇傾向が見られま
す(図2)(図3)。
今後の日本経済については、これら実体経済の改善や金融政策の効果などによる緩やかな回復が期待されま
す。
─ 46 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図1:<完全失業率の推移>
(出所) 総務省統計局「労働力調査」
(注) 平成21年1月から平成26年12月まで。
図2:<マネタリーベースの推移>
(出所) 日本銀行「マネタリーベース」
(注) 平成12年1月から平成27年1月まで。
─ 47 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図3:<日経平均株価及び東証REIT指数の推移>
(出所) Bloomberg
(注1) 東京証券取引所における終値を使用しています。
(注2) 左軸は平成25年1月4日の東京証券取引所における終値を100%とした場合の相対的な日経平均株価及び東証REIT
指数の推移を示しています。
世界経済は、原油価格の下落等も背景として、エマージング諸国などでやや鈍化傾向にはあるものの、全体
として見ると米国を中心に今後も着実な改善傾向を続けるものと予測されます。米国経済は金融緩和政策によ
る経済支援の効果もあり、雇用や個人消費、製造業の景況感や住宅市場にも回復の動きが見られており、景気
の底堅さが伺える状況にあると考えられ、実質GDPについても平成21年以降は成長が継続しています(図4)。
特に景気に大きな影響を及ぼす雇用については、平成22年以降、労働市場の逼迫による失業率の低下が見られ
ており、今後の更なる回復に弾みがつくことが期待される状況にあると、本投資法人は考えています(図5)。
─ 48 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図4:<米国GDPの推移>
(出所) International Monetary Fund (IMF)
(注) 平成26年の数値は平成26年10月現在における推計値です。
図5:<米国失業率の推移>
(出所) International Monetary Fund (IMF)
(注) 平成26年の数値は平成26年10月現在における推計値です。
─ 49 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
② 不動産マーケットの動向
不動産マーケットについては底堅い景気環境や日本銀行による金融緩和策の影響などを受け、堅調な状況が
続いています。地価の上昇率については、平成26年に住宅地、商業地ともに上昇に転じるとともに(図6)、投
資家の不動産価格の期待利回りについては不動産価格の上昇期待を背景として期待利回りの低下(図7)が続い
ています。
図6:<都道府県(全国)最高価格地(住宅地・商業地)を用いた平均価格指数の変動率>
(出所) 国土交通省「平成26年地価公示」
(注) 「平均価格指数」とは、昭和49年の平均価格を100として、各年の平均価格を指数化したものを意味します。
─ 50 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図7:<不動産の期待利回り>
(出所) 一般財団法人日本不動産研究所「不動産投資家調査」
(注1) 平成26年10月現在。物流(東京湾岸)については、平成17年4月から調査が開始されています。
(注2) 「Aクラスオフィス(千代田区丸の内、大手町)」は、東京都千代田区丸の内、大手町地区に位置し、最寄駅よ
り徒歩5分以内、築5年未満、延床面積50,000㎡以上、基準階貸室面積1,500㎡以上、天井高2,800mm以上、フリー
アクセス床、ゾーン空調、セキュリティシステム、マルチテナント(10社以上)、市場賃料並み、普通借家契
約、完全所有の物件を想定しています。「商業(銀座)」は、中央区の銀座中央通り沿いに位置し、築年数又は
大規模改修後経過年数5年未満、賃料体系は定期借家、売上連動型中心、テナントは高級ブランド品小売業が中
心の物件を想定しています。「郊外型SC」は、売場面積20,000㎡程度、キーテナント は有力な総合量販店
(GMS)、賃料体系は定期借家、固定賃料型中心、東京都心まで1時間程度の主要幹線道路沿いの物件を想定して
います。「ワンルーム(城南)」は、渋谷、恵比寿駅まで15分以内の鉄道沿線に位置し、最寄駅から徒歩10分以
内、築年数5年未満、平均専用面積25~30㎡、総戸数50戸程度の物件を想定しています。「物流(東京湾岸)」
は、東京都湾岸部に位置し、シングルテナント型で、階層2~3階、延床面積10,000㎡程度、建物スペックは汎用
性を有する、契約内容はオーダーリース、残存契約期間が10年以上で、テナントの信用力は標準的という物件を
想定しています。
─ 51 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
③ CRE・PREのポテンシャル
(イ) CRE市場のポテンシャル
a. 市場規模
民間企業資本ストック(注)は着実に増加しており、平成26年9月末日時点の有形固定資産のストックは
1,300兆円を超える規模となっています(図8)。平成26年9月末日時点の有形固定資産のストックの内訳
は、製造業が約416兆円と全体の約32%を占めており、サービス業、運輸・通信業が続きます(図9)。
(注) 「民間企業資本ストック」とは、減価償却控除前の固定資産(粗資産額)を意味します。以下同じです。
図8:<民間企業資本ストックの推移>
(出所) 内閣府「民間企業資本ストック」平成6年~平成26年(平成26年は1~9月期まで)
(注) 平成6年から平成25年は「平成17年基準 民間企業資本ストック確報」の有形固定資産の進捗ベースのストック額
を記載しています。平成26年は平成27年1月9日付の「民間企業資本ストック平成26年7~9月期速報値」に基づ
き、平成26年7~9月期の有形固定資産の進捗ベースのストック額を記載しています。
図9:<民間企業資本ストックの業種別内訳>
(出所) 内閣府「民間企業資本ストック」
(注) 平成26年9月末日時点。有形固定資産の進捗ベースのストック額のうち、平成26年9月末日の数値を業種別に記載
しています。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<工場・物流施設におけるポテンシャル>
本投資法人がCRE提案の対象先とする不動産市場の規模に関し、国土交通省が発表した平成20年法人土
地基本調査及び法人建物基本調査によれば、事業を経営している法人で国・地方公共団体以外のものが
所有する土地・建物は約470兆円(注1)とされており、そのうち、工場・倉庫の敷地に利用されている土
地・建物は約72兆円(注2)とされています(図10)(図11)。これら全てが本投資法人の投資対象となる
ものではないものの、工場・倉庫として利用されている土地・建物の資産額は事務所として利用されて
いる土地・建物に次ぐ規模となっており、店舗として利用されている土地・建物の資産額を上回ってい
ることから、本投資法人は、工場・倉庫については相対的に大きな市場ポテンシャルが存在していると
考えています。
(注1) 土地・建物の金額約470兆円は、土地の金額約381兆円、建物の金額約89兆円を合計したものです。
(注2) 工場・倉庫に利用されている金額約72兆円は、土地の金額約54兆円、建物の金額約17兆円を合計したものです。
図10:<「宅地など」の利用現況別資産額>
(出所) 国土交通省「平成20年法人土地基本調査」及び「平成20年法人建物基本調査」
(注) 数値は土地資産額のみであり、建物は含みません。また、分類は建物が利用されている状態を示します。
─ 53 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図11:<建物の主な利用現況別法人所有建物資産額>
(出所) 国土交通省「平成20年法人建物基本調査」
(注) 工場・倉庫の合計額は、「法人所有建物資産額」の工場敷地内の金額約14兆円と「建物の主な利用現況別法人所
有建物延べ床面積・資産額」の倉庫の金額約3兆円を合計した金額となります。
b. 資本効率(ROE)に対する意識の高まり
近年の我が国においては、JPX日経インデックス400の創設、日本版スチュワードシップ・コードの策
定、GPIFの運用改革、コーポレートガバナンス・コードの策定、ISSの議決権行使助言方針の改定などが行
われており、資本効率(ROE)重視の潮流が一層強まっています(前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
④ CRE戦略のポテンシャル
(ロ) 更に広がるCREニーズ開拓のポテンシャル」をご参
照下さい。)。一方で、世界的に見ても日本企業のROEは依然低水準にあり(図12)(図13)、また、投資
家と企業のROEに対する意識には大きなギャップがある中(図14)、今後ROEを重視する機運はますます高
まっていくものと、本投資法人は考えています。
加えて、東証一部上場企業全銘柄の平成17年から平成26年までにおける各週のROEとPBR(注)との関係を
見ると、ROEが一定の水準を上回る場合には、PBRも高い値を示すという傾向が見られます(図15)。
本投資法人はこれらROEに対する意識の高まりを捉えたCRE提案を実施することにより、更なるポテンシ
ャルの開拓を目指していきます。
(注) 「PBR」とは、株価純資産倍率(株価を1株当たり純資産で除した倍率)を意味します。以下同じです。
─ 54 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図12:<日本と欧米の主要企業のROEの推移>
(出所) Thomson Reuters
(注) 母集団は、日本がTOPIX500、米国がS&P500、欧州がDow Jones STOXX Europe600採用企業のうち、過去10年間連
続して上場かつデータが取得できる企業(金融は除く)。
図13:<各国と日本のROEの比較(過去10年平均)>
(出所) Bloomberg
(注) 上記グラフは各国の代表的な株価指標に採用される銘柄のROEの10年平均値(平成17年1月1日から平成26年12月
31日まで)を記載しています。また、上記グラフのうち「平均」は、エジプト、インド、カタール、南アフリ
カ、ケニヤ、メキシコ、インドネシア、ベトナム、ナイジェリア、スイス、スウェーデン、ノルウェイ、フィリ
ピン、ロシア、トルコ、オランダ、スペイン、ハンガリー、中国、香港、マレーシア、タイ、英国、アルゼンチ
ン、米国、オーストラリア、シンガポール、フランス、ブラジル、ポーランド、カナダ、ポルトガル、ニュージ
ーランド、フィンランド、デンマーク、イスラエル、オーストリア、ドイツ、チリ、台湾、韓国、ベルギー、イ
タリア、アラブ首長国連邦、日本の各国の代表的な株価指標に採用される銘柄のROEの10年平均値(平成17年1月
1日から平成26年12月31日まで)を更に平均した数値を記載しています。
─ 55 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図14:<株式価値向上に向け重視する指標>
(出所) 生命保険協会「平成25年度 生命保険協会調査 株式価値向上に向けた取り組みについて」
(注) 平成25年に生命保険協会が実施した各調査における投資家及び企業の回答数(複数回答)の合計値に基づき算出
しています。投資家の回答数は87であり、企業の回答数は575です。
図15:<東証一部上場企業全体のROEとPBRの関係(平成17年から平成26年まで)(注)>
(出所) Bloomberg
(注) 各週における東証一部上場企業全銘柄の実績PBR及び実績ROEに基づき算出しています。
c. 企業の不動産保有態度の変遷
我が国の企業は、より一層経営効率を高めるため、バランスシートの圧縮に取り組んでおり、平成25年
度時点において、今後、土地について所有よりも借地・賃借が有利と考える企業が37.5%を占めています
(図16)。
また、平成25年度時点において、「今後、借地・賃借が有利」と回答する企業全体の57.8%が、「事業
所の進出・撤退が柔軟に行える」ことをその理由として挙げています。これは、経営を取り巻く環境の変
化が速く、その変化に適切に対応する必要があることが背景にあると、本投資法人は考えています。ま
た、「コスト面を考えると賃借の方が有利」と回答する企業も46.8%を占めています(図17)。企業の経
営及び財務・会計の柔軟性の確保の観点から、所有よりも借地・賃借が有利と考える企業の割合は今後も
安定的に推移するものと、本投資法人は考えています。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図16:<今後の土地所有の有利性に関する意識調査>
(出所) 国土交通省「土地所有・利用状況に関する企業行動調査」
(注) 8大都市(東京都区部、大阪市、名古屋市、札幌市、仙台市、京都市、広島市、福岡市をいいます。以下同じで
す。)に本社が所在する株式会社4,500社を対象に調査を行っています。
図17:<今後、借地・賃借が有利となる理由>
(出所) 国土交通省「土地所有・利用状況に関する企業行動調査」
(注1) 8大都市に本社が所在する株式会社4,500社を対象に調査を行っています(複数回答)。
(注2) 今後の土地所有の有利性について意識調査において「今後、借地・賃借が有利」と回答した企業に占める割合を
示しています。
また、土地の売却(又は検討)の理由として、平成25年度時点において、「土地保有コストの低減」と
回答する企業が26.1%、「事業の債務返済」と回答する企業が18.0%、「事業の資金調達や決算対策」と
回答する企業が18.0%となっています(図18)。本投資法人は、これらの企業の不動産に関するニーズを
的確に捉えたCRE提案を行うことによる物件取得機会の創出を企図しています。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図18:<土地の売却(又は検討)の理由>
(出所) 国土交通省「土地所有・利用状況に関する企業行動調査」
(注1) 8大都市に本社が所在する株式会社4,500社を対象に調査を行っています(複数回答)。
(注2) 年度により土地の売却の対象期間と対象地域が異なります。
(注3) 「事業用不動産の減損損失計上回避のため」は平成21年度より加わった選択肢です。
(ロ) PRE市場のポテンシャル
a. 市場規模
インフラ施設全般をPRE戦略の潜在的な投資対象として見た場合、その市場規模は非常に大きく、内閣府
の推計によれば、公的機関が保有するインフラ施設を示す社会資本ストック量は着実に増加しており、本
投資法人が投資対象とする分野(注)だけでも400兆円を超える水準となっています(図19)。
図19:<本投資法人が投資対象とする分野における我が国の社会資本の推移>
(出所) 内閣府「日本の社会資本 <2012>」昭和55年から平成21年
(注) 「本投資法人が投資対象とする分野」とは、原統計が集計対象とした17部門のうち、道路部門、港湾部門、航空
部門、鉄道部門、下水道部門、廃棄物処理部門、水道部門、郵便部門、工業用水道部門の計9部門の数値を集計
した数値です。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
b. 市場動向
国の税収及び歳出の推移を見ると、恒常的に歳出が税収を上回る状況が続いており、特にリーマンショ
ック以降においては、景気悪化に伴う税収の減少等によりこの差額が拡大し、対GDP比債務残高が悪化して
います(図20)。このような状況の下、本投資法人は、今後国や地方公共団体から不動産が民間企業に売
却される可能性があるものと考えており、本投資法人がその受け皿としての役割を果たすことができるも
のと考えています。なお、インフラ施設をはじめとして、現時点では制度上投資法人による取得が困難な
不動産もありますが、中長期的には、かかる不動産を、国や地方公共団体が投資法人に売却することがで
きる制度へ変更される可能性もあるものと考えています。
図20:<日本の債務残高(対GDP比)>
(出所) 財務省
c. コンセッション方式について
近年、PREの一環として、コンセッション方式(公共施設等について、施設の所有権を移転せず、民間事
業者にこれら施設等の事業運営に関する権利を長期間にわたって付与する方式を意味します。以下同じで
す。)が注目を集めています。コンセッション方式については、平成25年6月に内閣府の民間資金等活用事
業推進会議が公表した「PPP/PFIの抜本改革に向けたアクションプラン」において、今後10年間でコンセ
ッション方式を活用したPFI事業の推進が掲げられるなど、急速に議論が本格化しています。
コンセッション方式については、公的機関の厳しい財政状況、少子高齢化・企業の海外移転に伴う税収
の逓減、事業リスクの民間移転や対価の収受によるメリット、民間における新しい事業機会の獲得や施設
を所有しないことによる固定資産税の極小化のメリットを背景とし、今後増加していく可能性が高いと考
えています。
(注) コンセッション方式については、後記「4 規約の変更
(3)」に記載のとおり、本投資法人の規約の改正により、
平成26年9月30日付で本投資法人の投資対象に公共施設等運営権が追加されていますが、本書の日付現在、かかる
資産への投資は予定していません。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
④ 物流施設の動向
近年の生活スタイルの多様化、IT化の進展による通信販売の利用者の増加や小売店のニーズの変化に伴う貨
物の小口化、多頻度配送化、短納期化等が進展した結果、物流施設は単なる保管拠点から加工及び配送拠点と
しての役割も有するものへと変化してきています。これに伴い、日本の企業においては、自社物流の全部又は
一部を専門業者に委託して物流コストを削減したり、仕分け、値札付けや梱包といった付加価値サービスを包
括的に請け負うサード・パーティ・ロジスティクス(以下「3PL」といいます。)事業者を利用する機会が増え
ています。このような環境変化に伴い、本投資法人は、保管機能に加えて、3PL事業者の付加価値サービスを伴
う施設内作業に適った機能性と、高い汎用性(天井高、床耐荷重、待機スペース等の観点からの汎用性)を併
せ持った物流施設のニーズが高まっていると考えています。本投資法人は、大量消費地に近く、高速道路や幹
線道路へのアクセスが良好である等の立地上の優位性を有し、かつ建物設備のスペックが充実した汎用性の高
い物流施設に投資していく方針です。
(イ) 宅配貨物の取扱個数の動向
インターネットやモバイルを利用した通信販売、DMなどのメール便の増加を背景に、宅配貨物の取扱
個数は、平成21年以降、多くの月において前年度を上回って推移しています。
図21:<宅配貨物の取扱個数の動向>
(出所) 国土交通省「国土交通月例経済」平成21年1月~平成26年9月
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ロ) 物流不動産売買市場の動向
不動産市場は、リーマンショック以降回復傾向にあり、またアベノミクスの効果や旺盛な物流施設の
需給の織り込みもあり、不動産投資家が期待するキャップレートは低下傾向にあります。
物流施設におけるキャップレートの推移を見ると、他のアセットクラスと同様にキャップレートの低
下傾向が見られ、投資家が期待するキャップレートは、東京都に所在する物流施設につき、直近の湾岸
部のマルチ型及びシングル型で5.3%に、内陸部のマルチ型及びシングル型で5.5%まで低下しており、
リーマンショック前の水準まで低下しています。
図22:<投資家の期待する物流施設のキャップレート推移>
(出所) 一般財団法人日本不動産研究所「不動産投資家調査」
(注) 調査対象は東京都に所在する物件です。シングルテナント型については、階層2~3階、延床面積10,000㎡程度、
建物スペックは汎用性を有する、契約内容はオーダーリース、ただし残存契約期間が10年以上で、テナントの信
用力は標準的という物件を想定しています。マルチテナント型については、階層3~4階、延床面積50,000㎡程
度、1・3階にトラックバースを有し、建物スペックは汎用性を有する、テナント数は4テナント程度という物件
を想定しています。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ハ) 物流不動産賃貸市場の動向
首都圏各エリアにおける大型マルチテナント物流施設の平均募集賃料は、リーマンショックを引き金
とした金融危機以降、下落基調が続いていましたが、平成23年下期以降比較的安定した水準で推移して
います。
図23:<首都圏各エリアの平均募集賃料>
(出所) シービーアールイー株式会社
(注) 首都圏大型マルチテナント型物流施設(東京都、千葉県、埼玉県及び神奈川県に所在する、延床面積10,000坪以
上の原則として開発当時において複数テナント利用を前提として企画・設計された施設)の平均募集賃料の坪単
価をグラフにしています。各年における上期は1月~6月、下期は7月~12月、Q1は1月~3月、Q2は4月~6月、Q3
は7月~9月、Q4は10月~12月です。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑤ データセンターの動向
データセンターは日本の産業活動を支える重要な施設であると、本投資法人は考えています。国内データセ
ンター市場(自社利用施設を除くアウトソーシングサービス事業者の関連売上)は、平成25年において1兆
4,000億円を超える規模にあり、今後も成長を続けていくと予測されています(株式会社富士キメラ総研調
べ)。
図24:<国内データセンター市場>
(出所) 株式会社富士キメラ総研「データセンタービジネス市場調査総覧 2014年版上巻」
(注) 株式会社富士キメラ総研は、市場調査を業務としている独立系の調査会社です。上記の国内データセンター市場
については、ヒアリング取材から得られた情報に加え、オープン情報、外的要因を総合的に考慮し推定する方法
により株式会社富士キメラ総研が作成しています。
今後のデータセンターに対するニーズとしては、景気回復に伴う既存ユーザーからの投資拡大、運用コス
ト削減、クラウドとの組み合わせや既存システムの集約に伴う高密度センターなどが想定されており、今後
もデータセンターに対する需要は継続するものと、本投資法人は考えています。
図25:<データセンタービジネス潜在需要指数の推移>
(出所) 株式会社富士キメラ総研「データセンタービジネス市場調査総覧 2014年版上巻」
(注) 「データセンタービジネス潜在需要指数」は、株式会社富士キメラ総研がユーザー企業にWEBアンケートを実施
し、平成25年12月時点でデータセンターを利用しているユーザー企業に、平成26年12月時点、平成28年12月時点
及び平成30年12月時点の予想サーバー利用ラック量について、平成25年12月時点のサーバーラック利用量を100
とする指数での回答を受領し、各年の平均値に各企業規模のデータセンター市場規模を加味した一定の数値を乗
じて算出しています。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
また、自然災害や電源・通信トラブルに対する堅牢性など、データセンターのスペックに対する要求も高
まっており、そうした要求に応えられる高機能な施設に対する需要は高まっていると、本投資法人は考えて
います。サーバールーム面積はデータセンター市場規模ほど急速に拡大しないものと予測されており、こう
した状況を背景に、高機能なスペックを有する施設に対する需要は今後も堅調に推移すると、本投資法人は
考えています。
図26:<国内サーバールーム面積推移>
(出所) 株式会社富士キメラ総研「データセンタービジネス市場調査総覧 2014年版上巻」
(注) 上記国内サーバールーム面積推移については、ヒアリング取材のほか、株式会社富士キメラ総研のデータベース
やその他基礎情報に基づき株式会社富士キメラ総研が作成しています。
⑥ 工場の動向
(イ) 設備投資の動向
本邦企業の設備投資の動向については、海外投資が伸びる一方で、国内投資についても強化される動
きが見られます。「経済産業省
平成26年版ものづくり白書」によると、平成25年度における今後3年間
の国内における設備投資の見通しを平成24年度と比較すると、能力増強を主な理由として、主な業種で
はいずれも「増加」させるとの傾向が見られます(図27)(図28)。
図27:<国内設備投資の今後3年間の見通し>
(出所) 経済産業省「平成26年版ものづくり白書」
(注) 経済産業省調べ(平成26年1月)。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図28:<国内設備投資の増加見通しの理由>
(出所) 経済産業省「平成26年版ものづくり白書」
(注) 経済産業省調べ(平成26年1月)。
近年の設備投資の傾向としては、生産能力の拡大・増強を海外拠点で行う一方、国内拠点向けの設備
投資は維持・補修が中心でしたが、国内拠点における能力増強の動きが見られていることは、国内と海
外の生産・投資の役割分担が行われつつあることによるものと、本投資法人は判断しています。また、
国内生産の増加に伴って、生産設備及び生産能力に対して過剰感が徐々に薄れつつあるものと判断して
おり、日銀短観(全国企業短期経済観測調査)の調査結果によれば、特に化学などの素材系業種を中心
に、設備過剰感の緩和傾向が見られます(図29)。
図29:<生産設備の過不足>
(出所) 日本銀行「全国企業短期経済観測調査」
(注) 上記は実績値。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
なお、国内での設備投資に回復の兆しが見える背景には、円安に加えて、人件費の高騰等、海外生産
を取り巻く環境の変化があると考えています。加えて、国内市場についても、効率的な物流、在庫コス
ト等を合わせた総合面での日本拠点のコスト競争力、また、多様・複雑なニーズに対する迅速な顧客対
応といった付加価値の高い拠点としての再評価がなされていると考えられ、国内需要には国内拠点で対
応し、海外需要には国内からの輸出ではなく海外拠点で対応するという「地産地消」の流れが伺えま
す。
(ロ) 工場用地の動向
本投資法人は、工場用地のポテンシャルは大きいものと考えており、今後も取得機会を活用しながら
厳選した投資を目指したいと考えています。工場立地件数は、平成23年上期を底として上昇傾向が続い
ており、工場面積についても、平成26年上期は前年同期からの上昇が見られます(図30)。
図30:<工場立地件数・面積の推移>
(出所) 経済産業省「平成26年上期(1~6月期)における工場立地動向調査について(速報)」
(注) 全国の製造業、電気業(水力発電所、地熱発電所を除きます。)、ガス業及び熱供給業のための工場又は事業場
を建設する目的をもって取得(借地を含みます。)された1,000㎡以上の用地が対象。
なお、経済産業省の調査において、平成26年上期に工場立地を行った際に海外を検討したものの最終
的に国内立地を選択したと回答した企業が25社存在し、これらの企業が最終的に国内立地を選択した際
に「最も重視した」理由としては、「国・県・市・町・村の助成・協力」が最も多く、「重視した」理
由としては多い順に「良質な労働力の確保」、「市場への近接性」、「原材料等の入手の便」が挙げら
れています(図31)。
─ 66 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
図31:<海外立地と比較しての国内立地選定理由>
(出所) 経済産業省「平成26年上期における工場立地動向調査について(速報)」
(注) 海外立地を検討した企業のうち、最終的に国内での立地を選択した企業(25社)が回答した国内立地選定理由
(複数回答)です。
⑦ 県内総生産
本投資法人の取得予定資産取得後におけるポートフォリオのうち、75.1%が東京圏(東京都、神奈川県、千葉
県及び埼玉県)に、19.9%が大阪圏(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県及び和歌山県)に所在していま
す(いずれも期末算定価額又は鑑定評価額ベース)。他方、地域毎に分類した県内総生産(名目)の割合は関
東が40.2%、近畿が15.6%となっています。
図32:<県内総生産(名目)>
(出所) 内閣府「平成23年度県民経済計算について」(平成26年6月25日公表)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
2
投資対象
(1) 取得予定資産の概要
本投資法人は、本募集の完了後、本募集及び本第三者割当において調達される資金、新規借入金及び手元資金
により、後記「① 取得予定資産一覧」に記載するインダストリアル不動産5物件及びインフラ不動産1物件(当該
不動産を信託財産とする信託受益権での取得を含みます。)を取得する予定です。取得予定資産の概要は、後記
の各表に記載のとおりです。なお、原則として本書の日付現在を基準として記載しています。
なお、本書の日付現在、本投資法人は、取得予定資産のうちIIF泉大津e-shopロジスティクスセンター(底
地)、IIF泉佐野フードプロセス&ロジスティクスセンター、IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底
地)及びIIF品川ITソリューションセンターについて、売主との間で不動産売買契約又は信託受益権売買契約(以
下「売買契約」と総称します。)をそれぞれ締結しています。
IIF相模原R&Dセンターについて、本資産運用会社は、平成27年1月7日付で売主である日本電気株式会社(以下
「NEC」ということがあります。)から本物件を売却する意向がある旨の売却意向表明書を受領し、かつ、平成27
年2月24日付でNECとの間で本物件の売買に関する基本協定書を締結しており、また、IIF京田辺ロジスティクスセ
ンターについても、本資産運用会社は、売主たる合同会社SBSロジファンド1号との間で基本協定書(以下これら2
物件に関する各協定書をそれぞれ「基本協定書」といいます。)を締結しており、各売主との間で、各取得予定
資産の譲渡について合意しています。
なお、IIF相模原R&Dセンターに係る基本協定書においては、以下を含む取引の基本条件(ただし、これらに限
られません。)が規定されています(注)。
ⅰ.売主及び買主について、取引に際して法令又は内部規則に基づき必要な手続が全て完了していること
ⅱ.取引に必要な本投資法人の資金調達がなされていること
ⅲ.信託受益権に関する契約につき売主が本投資法人への契約上の地位の承継その他必要な協力を行うこと
また、IIF京田辺ロジスティクスセンターに係る基本協定書においては、以下を含む取引の基本条件(ただし、
これらに限られません。)が規定されています(注)。
ⅰ.売主及び買主について、取引に際して法令又は内部規則に基づき必要な手続が全て完了していること
ⅱ.取引に必要な本投資法人の資金調達がなされていること
ⅲ.不動産又は信託受益権に付着し、本投資法人による信託受益権の所有及び受託者による不動産の所有又
は使用を妨げる一切の権利又は負担(担保権、用益権、差押え等を含むが、これらに限られません。ただ
し、当該取得予定資産に係る建物の賃貸借契約に基づく賃借権を除きます。)を、取得時までに、売主の
責任と費用負担において抹消させること(ただし、事前に本投資法人が了解しているものについては、こ
の限りではありません。)
(注) IIF相模原R&Dセンターに係る基本協定書及びIIF京田辺ロジスティクスセンターに係る基本協定書のいずれも、法的拘束力が
ないものとされています。
IIF相模原R&Dセンターの売主であるNECは、平成27年2月27日に開催予定の取締役会において本物件の売却につ
いて決議することを予定していますが、同社の取締役会において本物件の本投資法人への譲渡が否決された場合
や同社の取締役会の開催が延期された場合、本投資法人は本物件を予定通りに取得できない可能性があります
(詳細については後記「(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
通りに取得できないこととなった場合について」をご参照下さい。)。
─ 68 ─
⑦ IIF相模原R&Dセンターを予定
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
また、IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)に係る不動産売買契約は、金融商品取引業者等
向けの総合的な監督指針に定めるフォワード・コミットメント等(先日付での売買契約であって、契約締結から1
月以上経過した後に決済・引渡しを行うこととしているものその他これに類する契約をいいます。以下同じで
す。)に該当し、本投資法人がその責めに帰すべき事由により、売買契約に定める義務に違反した場合、相手方
に対し、当該義務違反に起因して売主に生じた損害等を相当因果関係の範囲内で賠償するものとされています。
ただし、IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)を含む取得予定資産に係る売買契約において
は、本投資法人が売買代金の支払に必要な資金調達(増資を含みますが、これに限られません。以下同じで
す。)を完了できたことを条件として売買代金の支払義務が発生するものとされています。また、売主は、売買
代金の支払義務が発生しないことにより生じた損害について、一切請求することができないものとされていま
す。
なお、取得予定資産には、売主における借入先金融機関のために、担保権が設定されているものがあります
が、かかる担保権は、取得予定資産の譲渡の際に解除される予定です。
① 取得予定資産一覧
アセット
アセット
カテゴリー
クラス
(注1)
物件
番号
L-26
L-27
インダス
トリアル
不動産
物流施設
L-28
L-29
インフラ
不動産
取得予定
年月日
売主
IIF泉大津e-shopロジステ 大阪府
ィクスセンター(底地)
泉大津市
平成27年
3月20日
SPC
(売主の意向により
非開示)
IIF泉佐野フードプロセス 大阪府
&ロジスティクスセンター 泉佐野市
IIF京田辺ロジスティクス 京都府
センター
京田辺市
IIF福岡古賀ヴィークル
福岡県
ロジスティクスセンター
古賀市
(底地)
平成27年
丸紅物流株式会社
3月24日
平成27年 SBSホールディングス
4月1日
株式会社(注2)
物件名称
工場・研究
開発施設等
F-7
IIF相模原R&Dセンター
インフラ
施設
I-8
IIF品川ITソリューション
センター
所在地
NOI
利回り
(%)
償却後
NOI利回り
(%)
4,000
5.6
5.6
860
6.8
5.2
5,730
6.1
5.0
860
6.3
6.3
取得予定価格
(百万円)
平成27年
5月29日
株式会社福田組
神奈川県
相模原市
平成27年
3月20日
日本電気株式会社
3,100
7.7
6.9
東京都
品川区
平成27年
3月17日
SPC
(売主の意向により
非開示)
7,200
4.4
3.9
取得予定資産 合計/平均
21,750 5.7(注3) 5.1(注3)
(注1) アセットカテゴリーの定義及び具体例については、参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報
第1 ファンドの状況
資方針 (1) 投資方針 ① 基本方針 (イ) 投資対象とする資産」をご参照下さい。
(注2) 取得に際しては、ブリッジ機能を利用しており、実際の売主は合同会社SBSロジファンド1号です。
(注3) 取得予定資産に係る平均NOI利回り及び平均償却後NOI利回りを記載しています。
─ 69 ─
2 投
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
② 取得予定資産における「継続性」及び「汎用性」の分析(注)
物件
番号
L-26
L-27
物件名称
IIF泉大津e-shopロジステ
ィクスセンター(底地)
IIF泉佐野フードプロセス&
ロジスティクスセンター
L-28
IIF京田辺ロジスティクス
センター
L-29
IIF福岡古賀ヴィークルロ
ジスティクスセンター(底
地)
F-7
I-8
IIF相模原R&Dセンター
IIF品川ITソリューション
センター
継続性
汎用性
■大手ホームセンター「コーナン」を展開する東
証一部上場のコーナン商事株式会社が運営する
オンライン店舗及びその配送拠点であり、所在
する堺泉北港で水揚げされた海外からの商品及
び資材も本物件に搬入
■顧客への直接配送のほか、近接する同社流通セ
ンターを経由して各店舗への配送も行う重要拠
点
■期間20年間の事業用定期借地権設定契約(中途
解約不可)に裏付けられた高い継続性
■成長を続ける総合物流企業であるマスターレッ
シーの株式会社ナカノ商会は、本施設の賃借に
より関西圏でのビジネスの拡大を企図
■期間10年間の定期建物賃貸借契約に裏付けられ
た高い継続性
■国際拠点港湾である堺泉北港に位置するととも
に 阪 神 高 速 4 号 湾 岸 線「泉 大 津」IC 至 近 で あ
り、事業所集積エリアに位置するため、24時間
稼働・多頻度配送が可能
■大阪市から約20km、堺市から約10kmと大都市圏
近郊に位置し、背後人口が多く、郊外型店舗兼
倉庫利用も検討できる立地
■平成19年の新築と同時に開設された、京都市に
本社を有する宝酒造株式会社の100%子会社で
あるタカラ物流システム株式会社の本社及び西
日本における基幹物流センター
■宝酒造京都伏見工場にも近接する、テナントに
とって利便性の高い施設であり、貸借人による
空調機、定温庫、敷地内トラック洗車場等の原
状回復義務を伴う設備投資実績
■オートリース業界最大手のオリックス自動車株
式会社における九州全域と沖縄県をカバーする
重要拠点
■期間20年間の事業用定期借地権設定契約に裏付
けられた高い継続性
■半導体メモリの中核製品の一つであるDRAMで世
界第2位のシェアを誇るマイクロン・テクノロ
ジー(米国)の日本法人であるマイクロンメモ
リ ジャパン株式会社の基幹R&Dセンターであ
り、昨今成長が著しいモバイル向けDRAM等の開
発・設計を行う、事業運営上の重要拠点
■顧客ニーズに対応する商品設計を行うための技
術営業拠点としての役割を兼ねており、賃借人
は都心部への良好なアクセスを高く評価し平成
12年から本物件に継続して入居
■株式会社日立製作所の100%子会社である株式
会社日立システムズは、システムの設計・開
発・データセンター事業等を展開しており、本
物件は同社における重要拠点
■国内大手通信会社のシステム子会社において、
ビジネスの差別性を構成する上で必要不可欠
な、戦略的に重要な拠点
■ 荷 物 用 エ レ ベ ー タ(5.0t)1 基、垂 直 搬 送 機
(2.0t)2基、ドックレベラー4基、ドッグシェ
ルター付搬出入口3バースを装備
■床耐荷重1階2.0t/㎡、2階~5階1.5t/㎡、柱間
隔6.75m~10.7m、天井高(梁下有効)最大5.4m
であり、高い汎用性を有する
■敷地内のトラック動線に優れる建物配置、1階
の3面には雨天荷役が可能な最大15.0mの庇を装
備
■ 天 井 高(梁 下 有 効)5.5m(1 階)~ 5.8m(2
階)、床耐荷重2.0t/㎡、柱間隔11.7mと多様な
荷物に幅広く対応が可能な汎用的スペック
■荷物用エレベータ2基、垂直搬送機5基を備えた
優れた縦持ち機能
■九州最大消費地である福岡市中心部まで自動車
で30分圏内であり、かつ、広域配送が可能な物
流適地
■平成26年7月に開業した物流団地に立地し、周
辺は、物流・工場等を中心に産業用不動産の集
積するエリア。物流施設の開発が進み、対象不
動産は物流用地として汎用性を有する
■国内最大の消費地・東京都心部のほか横浜市・
川崎市等の一大消費地に近接しており、主要幹
線道路である国道16号や首都圏中央連絡自動車
道、東名高速道路及び中央自動車道等へのアク
セスが良好であることから、物流施設用地とし
てのポテンシャルを併せ持ち、産業用不動産と
しての高い汎用性
■天井高2,800mm、OAフロア300mmと研究開発施設
としての基本的なスペックを備え、貸室形状は
整形で、執務空間内は無柱であり、研究開発施
設としてレイアウトの自由度・ 利用効率が高
い仕様
■地盤の安定した武蔵野台地に立地、大地震等災
害発生時の事業継続、災害復旧対応力に優れて
おり、需給が逼迫傾向にある都市型データセン
ターにおいて高い立地優位性を有する
■最新鋭のデータセンターと比較しても遜色のな
い堅牢性を有し、連続33時間稼働を可能にする
非常用自家発電設備2基、特別高圧3回線スポッ
トネットワーク受電を備える施設
(注) 「継続性」及び「汎用性」の分析は、本資産運用会社が取得予定資産の取得の意思決定に際し、デュー・デリジェンス手
続においてシービーアールイー株式会社、株式会社一五不動産情報サービス及び株式会社三菱総合研究所から取得したレ
ポートを含む資料及び情報に基づく本資産運用会社の判断を記載しています。
─ 70 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
③ 取得予定資産の設計者、構造設計者、施工者、確認検査機関
物件
番号
物件名称
設計者(注)
構造設計者(注)
施工者(注)
確認検査機関
(注)
L-26
IIF泉大津e-shopロジステ
ィクスセンター(底地)
―
―
―
―
L-27
IIF泉佐野フードプロセス
&ロジスティクスセンター
株式会社松田平田
株式会社松田平田
間・イチケン共同企業体
大阪府
L-28
IIF京田辺ロジスティクス
センター
鹿島建設株式会社
鹿島建設株式会社
鹿島建設株式会社
株式会社京都
確認検査機構
L-29
IIF福岡古賀ヴィークルロ
ジスティクスセンター
(底地)
―
―
F-7
IIF相模原R&Dセンター
株式会社日電工務
センター
株式会社日電工務
センター
住友建設株式会社
相模原市
I-8
IIF品川ITソリューション
センター
株式会社松田平田
株式会社松田平田
三井建設株式会社
東京建築支店
東京都
―
―
(注) 設計者、構造設計者、施工者及び確認検査機関の各欄に記載の名称については、各不動産及び信託不動産の竣工時又は新
築の検査済証取得時における名称を記載しています。
④ 取得予定資産に関する地震リスク分析報告書の概要
取得予定資産に係る建物については、株式会社イー・アール・エス及び応用アール・エム・エス株式会社の
共同報告により、IIF相模原R&Dセンターについては平成26年11月付、IIF泉佐野フードプロセス&ロジスティク
スセンター及びIIF京田辺ロジスティクスセンターについては平成26年12月付、IIF品川ITソリューションセン
ターについては平成27年1月付の地震リスク評価報告書が作成されています。ただし、本地震リスク評価報告書
については、本投資法人がその内容の妥当性、正確性を保証するものではありません。なお、「PML(予想最大
損失率)」とは、統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、対象建物に損失を与えると想定さ
れる大小の地震に対して、損失額及び年超過確率の関係から、超過確率0.21%(再現期間475 年)における、
地震に対する「建物の予想損失額」/「建物再調達価格」(%)を意味します。ただし、予想損失額は、地震
動による建物(構造部材・非構造部材・建築設備)のみの直接損失に関するものであり、機器、家具、什器等
の被害や地震後の水又は火災による損失、被災者に対する補償、営業中断による営業損失等の二次的被害は含
まれていません。
地震リスク分析報告書
物件
番号
物件名称
PML(予想最大損失率)(%)
L-26
IIF泉大津e-shopロジスティクスセンター(底地)
―
L-27
IIF泉佐野フードプロセス&ロジスティクスセンター
12.3
L-28
IIF京田辺ロジスティクスセンター
5.6
L-29
IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)
―
F-7
IIF相模原R&Dセンター
8.5
I-8
IIF品川ITソリューションセンター
7.7
─ 71 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑤ 取得予定資産についての津波又は地震による被害の可能性に関するデュー・デリジェンスの結果の概要(注1)
物件
番号
L-26
L-27
物件名称
IIF泉大津e-shopロジスティクスセン
ター(底地)
IIF泉佐野フードプロセス&ロジステ
ィクスセンター
津波による浸水被害の 地震による外構液状化
可能性(注2)
被害の可能性(注3)
低い
低い
低い
高い(注4)
L-28
IIF京田辺ロジスティクスセンター
―
かなり低い
L-29
IIF福岡古賀ヴィークルロジスティク
スセンター(底地)
―
―(注5)
F-7
IIF相模原R&Dセンター
―
低い
I-8
IIF品川ITソリューションセンター
―
低い
調査会社
株式会社
イー・アール・エス
(注1) 取得予定資産に係る建物については、津波による浸水被害の可能性(原則として海に面する市町村(政令指定都市は
区)に所在し、津波ハザードマップ調査を行っても懸念がないと判断できない場合)又は地震による外構液状化被害の
可能性に関して専門家に依頼してデュー・デリジェンスを行っており、株式会社イー・アール・エスにより津波リスク
評価報告書及び液状化リスク評価報告書が作成されています。ただし、各評価報告書については、本投資法人がその内
容の妥当性、正確性を保証するものではありません。
なお、上記各評価報告書に関しては、外構液状化被害の可能性について、統一された厳密な定義はなく、また、液状化
の発生により取得予定資産の敷地地盤を対象に想定される補修費用を算出しているものであり、液状化による護岸の移
動・損傷等についての補修費用は含まれていません。
(注2) 津波による浸水被害の可能性について、調査会社である株式会社イー・アール・エスにより、低いと判定された場合に
は、「低い」と記載され、低くないと判定された場合には、浸水深が記載されます。
(注3) 地震による外構液状化被害の可能性の判定について、調査会社である株式会社イー・アール・エスの判定結果は「かな
り低い・低い・高い・極めて高い」の4 段階で示されます。
(注4) 一般社団法人日本建築学会の建築基礎構造設計指針に基づき、液状化が発生した場合、外構部の概算補修費用としてIIF
泉佐野フードプロセス&ロジスティクスセンターは140万円のコストが算出されています。なお、外構部以外の補修が必
要となったり、外構部の補修費用が上記金額を上回る可能性があることにご留意下さい。
(注5) 本物件の外構はテナント資産であるため調査を実施していません。
─ 72 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(2) 個別物件の概要
取得予定資産の個別物件の概要は、以下のとおりです。
なお、後記の各表の各欄の記載に関する説明は、別途記載される場合を除き、以下のとおりです。
①
「特定資産の概要」欄に関する説明
・「物件番号」は、本投資法人が保有する資産をL(物流施設)、F(工場・研究開発施設等)及びI(インフ
ラ施設)の3つに分類し、番号を付したものです。
・「物件名称」は、本投資法人が各取得予定資産を取得後に使用する予定の名称を記載しています。
・「特定資産の種類」は、各取得予定資産の種類を記載しています。
・「取得予定年月日」は、売買契約書又は基本協定書に記載された各不動産又は各信託受益権の譲渡日を記
載しています。
・「取得予定価格」は、売買契約書又は基本協定書に記載された各不動産又は各信託受益権の売買代金(税
金を含まず、百万円未満を切捨て)を記載しています。
・「信託受益権の概要」は、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係
る信託契約に基づき記載しています。
・土地の「所在地」は、原則として登記簿上の土地地番(複数ある場合にはそのうちの一筆)を記載してい
ます。
・土地の「面積」は、登記簿上の記載(借地がある場合には借地面積を含みます。)に基づいており、現況
とは一致しない場合があります。なお、区分所有建物については、敷地権の対象となる土地全体の地積
を、共有及び受益権準共有の場合には全体の地積を、それぞれ記載しています。
・土地の「用途地域」は、都市計画法(昭和43年法律第100号。その後の改正を含みます。)(以下「都市計
画法」といいます。)第8条第1項第1号に掲げる用途地域の種類を記載しています。
・土地の「容積率」は、建築基準法(昭和25年法律第201号。その後の改正を含みます。)(以下「建築基準
法」といいます。)第52条に定める、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合であって、用途地域等に
応じて都市計画で定められる容積率の上限値を記載しています。
・土地の「建ぺい率」は、原則として、建築基準法第53条に定める、建築物の建築面積の敷地面積に対する
割合であって、用途地域等に応じて都市計画で定められる建ぺい率の上限値を記載しています。
・土地及び建物の「所有・それ以外の別」は、本投資法人又は信託受託者が保有する権利の種類を記載して
います。
・「建物状況評価の概要」について
本投資法人は、各取得予定資産に関し、建物状況調査、緊急・短期・長期に係る修繕更新費用、年平均の
算出、建築基準法等の法令遵守状況調査、建物有害物質含有調査等の建物状況評価を、日本管財株式会社
及び株式会社ERIソリューションに委託し、報告を受けており、本欄にはその概要を記載しています。な
お、緊急・短期に係る修繕更新費用が見込まれる場合、「年平均」は緊急、短期及び長期に係る修繕更新
費用の合計額の12年間の年平均を記載しています。ただし、当該報告内容はあくまで上記調査業者の意見
であり、本投資法人がその内容の妥当性、正確性を保証するものではありません。
なお、「調査年月日」は、調査業者により調査・作成されたエンジニアリングレポートに表示された調査
年月日を記載しています。
・建物の「構造と階数」及び「種類」は、登記簿上の記載に基づいています。なお、区分所有建物について
は、当該専有部分が含まれる一棟の建物全体の構造・階数を、共有及び受益権準共有の場合には一棟の建
物全体の構造・階数を、それぞれ記載しています。
─ 73 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
・建物の「建築時期」は、登記簿上の新築年月日を記載しています。なお、増築部分がある場合には、登記
簿上の増築年月日もあわせて記載しています。
・建物の「延床面積」は、登記簿上の記載に基づき、附属建物の床面積も含めて記載しています。なお、区
分所有建物については、当該専有部分が含まれる一棟の建物全体の延床面積を、共有及び受益権準共有の
場合には、一棟の建物全体の延床面積を、それぞれ記載しています。
・「担保設定の有無」は、本投資法人が負担する担保がある場合にその概要を記載しています。
・「PM会社」は、取得後に委託を予定しているプロパティ・マネジメント会社を記載しています。
・「土壌」は、株式会社フィールド・パートナーズ、日本管財株式会社及び株式会社ERIソリューションが土
壌調査を実施し、本投資法人の委託に基づき作成した土壌環境評価報告書及び土地利用履歴(PHASE 1調
査)報告書を基に記載しています。当該各報告内容は、一定時点における上記調査業者の判断と意見であ
り、本投資法人がその内容の妥当性及び正確性を保証するものではありません。
②
「特記事項」欄に関する説明
「特記事項」には、本書の日付現在において各不動産又は各信託受益権の権利関係・利用等及び評価額・収
益性・処分性への影響等を考慮して重要と考えられる事項を記載しています。
③
「賃貸借の概要」及び「賃貸借等の概要」欄に関する説明
・「賃貸借の概要」及び「賃貸借等の概要」は、各不動産及び信託不動産に関し、各取得予定資産の取得予
定日において効力を有する予定の各不動産又は信託不動産に係る賃貸借契約書(「賃貸借等の概要」にお
いては使用貸借契約書を含みます。以下本③において同じです。)の内容を記載しています。
・「業種」は、日本標準産業分類に基づく業種を記載しています。
・「賃借人数」は、各不動産及び信託不動産に係る賃借人(「賃貸借等の概要」においては使用借人を含み
ます。以下本③において同じです。)の数を記載しています。
・「総賃貸面積」は、各不動産及び信託不動産に関し、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する
予定の各不動産又は信託不動産に係る賃貸借契約書に表示された建物又は土地(底地の場合)に係る賃貸
面積(「賃貸借等の概要」においては使用貸借面積を含みます。以下本③において同じです。)を各賃借
人欄に、賃貸面積の合計を合計欄にそれぞれ記載しています。
・「稼働率」は、総賃貸可能面積(各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書に表示された建物又は土地
(底地の場合)に係る賃貸面積及び賃貸借契約を締結していない区画の賃貸可能面積の合計面積)に対し
て総賃貸面積が占める割合を記載しています。各賃借人欄においては、総賃貸可能面積に対して各取得予
定資産の取得予定日において効力を有する予定の各賃貸借契約書に表示された建物又は土地(底地の場
合)に係る賃貸面積が占める割合を記載しています。
・「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に関し、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予
定の各不動産又は信託不動産に係る賃貸借契約書に表示された建物に係る月間賃料を12倍することにより
年換算して算出した金額(複数の賃貸借契約が締結されている不動産及び信託不動産については、その合
計額)を記載しています。
・「契約期間」及び「敷金・保証金」は、各不動産及び信託不動産に関し、各取得予定資産の取得予定日に
おいて効力を有する予定の各不動産又は信託不動産に係る各賃貸借契約書に表示された、契約期間並びに
敷金及び保証金の予定残高の合計額を記載しています。なお、普通賃貸借契約の更新が行われている場合
には、更新にかかる直近の合意、原契約の更新条項又は法令により延長された期間を契約期間としていま
す。
─ 74 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
④
「鑑定評価書の概要」欄に関する説明
「鑑定評価書の概要」は、本投資法人が、一般財団法人日本不動産研究所及びシービーアールイー株式会社
に投資対象不動産の鑑定評価を委託し作成された各不動産鑑定評価書の概要を記載しています。当該各不動
産鑑定評価は、一定時点における評価者の判断と意見であり、本投資法人がその内容の妥当性、正確性及び
当該鑑定評価額での取引可能性等を保証するものではありません。なお原価法による積算価格の土地割合及
び建物割合は、付帯費用を除いた割合を記載しています。
⑤
「本物件の特性」欄に関する説明
「本物件の特性」は、本資産運用会社が取得予定資産の取得の意思決定に際し、デュー・デリジェンス手続
においてシービーアールイー株式会社、株式会社一五不動産情報サービス及び株式会社三菱総合研究所から
取得したレポートを含む資料及び情報に基づく本資産運用会社の判断を記載しています。
L-26
IIF泉大津e-shopロジスティクスセンター(底地)
特定資産の概要
特定資産の種類
不動産信託受益権
取得予定年月日
平成27年3月20日
取得予定価格
4,000百万円
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
平成19年3月29日
土地
調査業者
調査年月日
建物状況 緊急修繕費
評価の概
短期修繕費
要
長期修繕費
株式会社りそな銀行
―
―
―
―
―
平成37年3月31日
年平均
―
所在地
大阪府泉大津市なぎさ町39
番 他
構造と階数
―
面積
48,932.00㎡(注)
建築時期
―
用途地域
準工業地域
延床面積
―
種類
―
容積率/建ぺい
200%/60%
率
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
建物
所 有・そ れ 以 外
―
の別
担保設定の有無
なし
PM会社
土壌:
・調査会社 株式会社ERIソリューション
・特記事項 調査地における汚染の可能性は極めて低いとされています。
日本管財株式会社
特記事項
該当事項はありません。
(注) 本物件は臨港地区に位置しています。また、泉大津市旧港地区地区計画区域内A-1地区に位置しています。当該地区には臨海部の活性化
及び高度化を目的とする以下の建築物以外は建築してはならないとされています。ただし、公益上必要な建築物についてはこの限りで
はありません。
①事務所、店舗その他これらに類するもの
②集会所、展示場、博物館その他これらに類するもの
③体育館、水泳場、スポーツ練習場その他これらに類するもの
④劇場、遊技場その他これらに類するもの
⑤診療所
⑥自動車車庫
⑦各種学校
─ 75 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
賃貸借の概要
賃借人名
業種
卸売・
小売業
コーナン商事株式会社
総賃貸面積
(稼働率)
賃借人数
48,932.00㎡
(100%)
1
年間賃料
(消費税別)
契約期間
敷金・保証金
20年間
(平成16年10月1日
―(注)
から平成36年9月30
日まで)
―(注)
契約種類:事業用定期借地権設定契約
契約更改・改定:
・賃借人は、本契約を解除できないものとされています。
・租税その他公課の増減、土地の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、土地の賃料等に大幅な変動
があった場合、互いに賃料増減請求できるとされています。
賃借人にとっての本施設位置付け:
テナントである大手ホームセンターのコーナン商事株式会社が運営するオンライン店舗及びその配送拠点であり、近
接する同社流通センターと連携したオペレーションを行う重要拠点です。
その他の事項:
・本契約が終了する場合には、賃借人は自らの費用負担と責任において、本物件の土地(以下、本項において「本土
地」といいます。)上に存する建物その他の工作物を収去し本土地を現状に復して返還しなければならないとされて
います。
(注) 賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
鑑定評価書の概要
鑑定機関
シービーアールイー株式会社
鑑定評価額
4,220百万円
価格時点
平成27年1月1日
DCF法による収益価格(注1)
4,220百万円
割引率
5.3%
最終還元利回り(注2)
―
(注1) 鑑定機関による評価では直接還元法を採用していないため、DCF法による収益価格のみ記載しています。
(注2) 借地期間満了後に事業用定期借地権設定契約に基づき更地復帰を想定しているため最終還元利回りは採用していません。
─ 76 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
本物件の特性
■物件概要
・ホームセンター大手コーナン商事株式会社のオンライン店舗(コーナンeショップ)及びその配送拠点の底地を相
対取引で取得
・期間20年間の事業用定期借地権設定契約に裏付けられた高い継続性
・建物はテナント自らが所有し、平成23年には大規模な増床工事を実施している主要拠点の一つ
■取得ハイライト<相対取引>
・売主のポートフォリオ戦略に基づく売却ニーズを捉え、買主としての信頼性を活かした相対取引を実現
・国際貨物の広域配送が可能な大阪南部、泉大津エリアへの投資案件
・海外からPB(プライベートブランド)商品等の輸入を行い、国内各地へ配送するホームセンターのオンライン店舗
及びその配送拠点として優れた立地
・コーナン商事株式会社のオンライン店舗という重要性を背景とした期間20年間の事業用定期借地権設定契約に裏付
けられた安定したキャッシュフロー
・償却後NOI利回りは、既存ポートフォリオ平均(4.8%)を上回る5.6%という高い利回りでポートフォリオの収益力
向上に寄与
■継続性(現賃借人の継続利用の蓋然性)
・ホームセンター業界大手であるコーナン商事株式会社が他社との差別化のポイントとして注力している分野の1つ
であるEコマースの拠点
・同社の実店舗網が集中する大阪南部エリアに位置し、各店舗からの受注商品については、近接する貝塚流通センタ
ーを経由して各店舗へ配送
・所在する堺泉北港の助松埠頭で水揚げされた海外からの商品及び資材も本物件に搬入
・平成23年に追加投資として建物床面積を当初の約3倍とする増築工事を実施
・期間20年間(中途解約不可、残存期間9年4か月)の事業用定期借地権設定契約に裏付けられた高い継続性
■汎用性(不動産としての汎用性)
<立地>
国際拠点港湾である堺泉北港に位置し、同港助松埠頭及び阪神高速4号湾岸線「泉大津」IC至近
・16世紀から我が国最大の海外貿易港として発展した歴史を汲み、現在では国際拠点港湾として海外の主要港と定
期航路を有する堺泉北港に位置
・周辺は、港湾事業者、倉庫業者及び運送業者の営業倉庫やメーカーの保管倉庫等が集積しており、貨物の中継・
保管拠点として形成されているエリア
・大阪湾岸部を縦断する阪神高速4号湾岸線「泉大津」ICまで約1㎞、大阪市内に至る国道26号まで約3㎞に立地
し、交通利便性を有する
・24時間空港である関西国際空港へのアクセスも良好であり、国際海上貨物のみならず国際空港貨物の広域配送も
可能な拠点性を有する
24時間稼働・多頻度配送が可能かつ雇用環境も良好な周辺環境
・事業所集積エリアに位置するため、騒音等に対するクレームが出にくい環境であり、国際海上コンテナとして一
般的な40フィートコンテナの輸送車両の出入りにも支障なく、24時間稼働・多頻度配送が可能
・最寄駅の南海本線「泉大津」駅から約1.6㎞に位置し、背後には住宅地域が広がっているため、雇用確保も容易
商業展開のポテンシャルも有する立地
・泉北エリアは大阪市から約20km、堺市から約10kmに位置する大都市圏近郊に位置し、大阪の郊外都市として背後
人口が多いことから、郊外型店舗兼倉庫利用も検討できる立地
<施設>
eショップを中心として、検品センター、加工・パッケージング機能を有する施設(注)
・平成17年竣工の1号館既存棟及び平成23年に増築した1号館増築棟(3階建て部分)を主にeショップとして使用。
最大20万アイテムを取り扱い、受注商品を全国へ配送
・1号館既存棟では、海外から仕入れた商品の検品センターを兼ね、2号館においては、腐葉土の加工・パッケージ
ング業務を行う
(注) すべてテナント所有資産であり、本投資法人による取得は予定されていません。
─ 77 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<実店舗網が集中する大阪南部エリア>
<泉北エリア立地>
<ご参考:コーナン商事株式会社とコーナンeショップにつ
いて(平成26年2月末日時点)>
・コーナン商事株式会社は、売上高約2,737億円、店舗数
290店、ホームセンター業界シェア7.2%を占める業界4位
の大手小売企業(東証1部上場)
・平成26年11月期(第3四半期)は増収増益、平成27年2月
期通期予測も増収増益見込み
・売上のうち大阪府下で約3分の1以上、近畿圏で約3分の2
を占めており関西に強み
・オンライン店舗のコーナンeショップを平成15年より展開
し、現在は当該地を拠点とする
・コーナンeショップは、同社における強化分野であり、株
式会社三菱総合研究所の調査によると売上50億円弱の規
模。今後の成長が見込める事業分野
(出所) コーナン商事株式会社公表資料及び株式会社三菱総合研究所
─ 78 ─
<コーナンeショップの売上高推移>
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
L-27
IIF泉佐野フードプロセス&ロジスティクスセンター
特定資産の概要
特定資産の種類
不動産
取得予定年月日
平成27年3月24日
取得予定価格
860百万円
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
―
土地
調査業者
調査年月日
建物状況 緊急修繕費
評価の概
短期修繕費
要
長期修繕費
―
日本管財株式会社
平成26年11月26日
0円
0円
105,300,000円
―
年平均
8,775,000円(12年間)
所在地
大阪府泉佐野市りんくう往
来北2番11
構造と階数
鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根
地下1階付6階建
面積
4,805.41㎡
建築時期
平成8年10月7日
用途地域
準工業地域
延床面積
13,947.83㎡
種類
倉庫・工場・事務所
建物
容積率/建ぺい
300%/60%
率
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
担保設定の有無
なし
PM会社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地において、土壌汚染の可能性は小さいとされています。
日本管財株式会社
特記事項
・売主は、本物件の土地(以下、本項において「本土地」といいます。)の前所有者である大阪府との間で、平成27年
3月30日までの間、本土地について、所有権の移転、地上権、賃借権等の用益権又は抵当権以外の担保権、その他の
使用及び収益を目的とする権利の設定をしようとする場合には、大阪府の事前の承認を得ることを合意しており、本
投資法人は本物件の取得に際しかかる義務を承継する予定です。
・本物件の地下1階ドライエリアに屋根が設置され、また、1階南西側外部に小屋(ゴミ置場)が設置されていますが、
売主との間で、売主の責任及び費用負担において、本投資法人による取得時までに当該屋根及び小屋を撤去すること
を合意しています。
─ 79 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
賃貸借の概要
賃借人名
業種
株式会社ナカノ商会
運輸業
総賃貸面積
(稼働率)
賃借人数
13,947.83㎡
(100%)
1
年間賃料
(消費税別)
契約期間
10年間
(平成27年3月24日
―(注)
から平成37年3月31
日まで)
敷金・保証金
―(注)
契約種類:定期建物賃貸借契約
契約更改・改定:
・賃借人は、解約日を6か月前までに書面で賃貸人に通知し、かつ、当該解約日において当該解約日から賃貸借期間の
最終日までの賃料合計相当額を一括して違約金として賃貸人に支払う場合に限り、本契約を中途で解約することがで
きるとされています。
・賃料の改定は行わないものとされています。
賃借人にとっての本施設位置付け:
成長を続ける総合物流企業であるマスターレッシーの株式会社ナカノ商会は、本施設の賃借により関西圏でのビジネ
スの拡大を企図しており、同社にとっての重要拠点となります。
(注) 賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
鑑定評価書の概要
鑑定機関
シービーアールイー株式会社
鑑定評価額
999百万円
価格時点
平成27年1月1日
直接還元法による収益価格
1,000百万円
5.4%
還元利回り
DCF法による収益価格
999百万円
割引率
5.0%
最終還元利回り
5.5%
原価法による積算価格
1,080百万円
土地割合
33.2%
建物割合
66.8%
─ 80 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
本物件の特性
■物件概要
・大手総合商社へのCRE提案により、工場併設の複合型物流センターを相対取引で取得
・総合物流企業 株式会社ナカノ商会と期間10年間の定期建物賃貸借契約を新たに締結
・大手コンビニチェーンの関西圏の店舗をカバーする株式会社サンデリカの食品加工工場を併設
■取得ハイライト<相対取引・CRE>
・丸紅物流株式会社の資産売却による連結セール&リースバック取引により汎用性の高い施設を相対取引にて取得
(注)
・拠点新設によりビジネス拡大を企図する株式会社ナカノ商会をマスターレッシー(固定型)として招聘すること
で、キャッシュフローを安定化し、リスクを極小化
・期間10年間の定期建物賃貸借契約に裏付けられた安定したキャッシュフロー
・NOI利回りは、既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回る6.8%でポートフォリオの収益力向上に寄与
(注) 取得予定日において賃借人である株式会社ナカノ商会より本物件を転借する予定のロジパートナーズ株式会社及び売主である丸紅物流
株式会社は、いずれも同一の完全親会社を有するグループ会社です。また、ロジパートナーズ株式会社及び丸紅物流株式会社は、平成
27年4月1日付でロジパートナーズ株式会社を存続会社とする吸収合併を行い、丸紅ロジスティクス株式会社となる予定です。
■継続性(現賃借人の継続利用の蓋然性)
・賃借人である株式会社ナカノ商会は、成長を続ける総合物流企業であり、本施設の賃借(マスターリース)によ
り、関西圏でのビジネスの拡大を企図
・期間10年間の定期建物賃貸借契約に裏付けられた高い継続性
・エンドテナントの1社である株式会社サンデリカは、大手コンビニチェーンをカバーする食品加工工場として、炊
飯ラインその他相応の持込資産を装備
・立地特性を活かし、国際貨物を扱うエンドテナントも入居
■汎用性(不動産としての汎用性)
<立地>
物流施設が集積するりんくうタウン流通・製造・加工/工場団地ゾーンに所在、高速道路へのアクセスに優れ広域
配送も可能
・日本で初めての24時間運用の海上空港である関西国際空港対岸部のりんくうタウンに所在し、関西国際空港から
約6kmの物流・工場施設が集積する産業適地に立地
・大阪市内に至る国道26号まで約2km、阪神高速4号湾岸線「泉佐野南」ICまで約400mと交通のアクセスに優れる立
地であり、関西全域をカバー可能
・堺泉北港等の港湾拠点へのアクセスも良好であり、国際航空貨物のみならず国際海上貨物の広域配送も可能な拠
点性を有する
24時間稼働・多頻度配送が可能かつ雇用確保も見込める周辺環境
・流通・製造・加工/工場団地ゾーン内に位置するため、騒音等に対するクレームも出にくい環境であり、国際海
上コンテナとして一般的な40フィートコンテナの輸送車両の出入りも可能なトラックバースが存在
・24時間稼働・多頻度配送が可能な立地であり、24時間365日工場を稼働するエンドテナントにとって必須となる
条件を備える
・関空線、南海本線「りんくうタウン」駅から約750mに位置し、対象地東部には住宅街が広がり、雇用確保も容易
津波の災害に強い立地
・対象地周囲には防潮堤が整備されており、BCP(事業継続計画)対応に優れる立地環境
<施設>
一般的な貨物の取扱いから食品加工工場まで入居可能な、高い汎用性を有する建物スペック
・荷物用エレベータ(5.0t)1基、垂直搬送機(2.0t)2基、ドックレベラー4基、ドックシェルター付搬出入口3バ
ースを装備
・床耐荷重1階2.0t/㎡、2階~5階1.5t/㎡、柱間隔6.75m~10.7m、天井高(梁下有効)最大5.4mであり、メンテナ
ンスのし易い昇降式の天井照明も有し、高い汎用性を有する
・3階及び4階の一部については定温庫仕様の倉庫スペックを有する
・2階が食品加工工場として利用されているが、他階と同様の汎用的な倉庫スペックを有しており、万一、エンド
テナントが退去となった場合は倉庫スペースとしての利用も可能
─ 81 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<エンドテナント 株式会社サンデリカの配送エリア> <りんくうタウン流通・製造・加工/工場団地ゾーンに立地>
─ 82 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
L-28
IIF京田辺ロジスティクスセンター
特定資産の概要
特定資産の種類
不動産信託受益権
調査業者
日本管財株式会社
取得予定年月日
平成27年4月1日
調査年月日
平成26年11月26日
取得予定価格
5,730百万円
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
土地
建物状況 緊急修繕費
評価の概 短期修繕費
要
長期修繕費
平成18年3月24日
三菱UFJ信託銀行
株式会社
0円
0円
119,030,000円
信託期間満了日
平成35年12月31日
年平均
9,919,000円(12年間)
所在地
京都府京田辺市大住濱55番
13
構造と階数
鉄骨造合金メッキ鋼板ぶき4階
建
面積
25,853.00㎡(注)
建築時期
平成19年3月14日
用途地域
工業専用地域
延床面積
33,243.99㎡
種類
倉庫
建物
容積率/建ぺい
200%/60%
率
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
担保設定の有無
なし
PM会社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地において、土壌汚染の可能性は小さいものとされています。
特記事項
該当事項はありません。
(注) 本物件の土地の一部は、河川保全区域内に位置しています。
─ 83 ─
日本管財株式会社
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
賃貸借の概要
賃借人名
業種
タカラ物流システム株式
会社
運輸業
総賃貸面積
(稼働率)
賃借人数
33,243.99㎡
(100%)
1
年間賃料
(消費税別)
―(注)
契約期間
10年9か月間
(平成19年3月30日
から平成29年12月
31日まで)
敷金・保証金
―(注)
契約種類:普通建物賃貸借契約
契約更改・改定:
・本契約期間満了の6か月前までに互いに相手方に対して書面による意思表示をしない時は、賃貸借期間は同一条件を
もって更に2年間更新されるものとされ、以後同様とされています。
・賃貸人及び賃借人ともに原則として自己都合により本契約を解約することができないとされています。
・賃料は、賃貸借期間開始後、2年毎に経済情勢・公租公課等を考慮し、双方協議の上改定できるものとされていま
す。
賃借人にとっての本施設位置付け:
宝酒造グループの物流を担う、テナントであるタカラ物流システム株式会社の本社及び西日本エリアにおける基幹物
流センターです。
(注) 賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
鑑定評価書の概要
鑑定機関
シービーアールイー株式会社
鑑定評価額
6,350百万円
価格時点
平成26年12月31日
直接還元法による収益価格
6,380百万円
5.4%
還元利回り
DCF法による収益価格
6,350百万円
割引率
5.2%
最終還元利回り
5.6%
原価法による積算価格
4,630百万円
土地割合
63.2%
建物割合
36.8%
─ 84 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
本物件の特性
■物件概要
・3PL業界大手・SBSホールディングス株式会社へのCRE提案により土地希少性の高い京都府内に位置する大型物流施
設を相対取引で取得
・築後約8年と本投資法人のポートフォリオ平均築年数を下回り、汎用性の高い建物スペックを備えた築浅物件
・宝酒造グループの物流を担う、タカラ物流システム株式会社の本社及び西日本エリアにおける基幹物流センター
■取得ハイライト<相対取引・CRE>
・3PL業界大手・SBSホールディングス株式会社へのCRE提案を第一歩として実現した物流施設の資産流動化案件
・ファンドスキーム組成を通じて既存施設のオフバランス(売却)を図り、新規投資に向けたキャッシュニーズを満
たすソリューションを提案
・CRE提案を通じた本投資法人初の匿名組合出資による優先購入権の獲得により、相対での取得スキームを構築
■継続性(現賃借人の継続利用の蓋然性)
・京都市に本社を有する宝酒造株式会社の100%子会社であるタカラ物流システム株式会社の本社及び西日本における
基幹センターとして平成19年の新築と同時に開設された物流センター
・宝酒造京都伏見工場にも近接しており、テナントにとって利便性の高い施設
・賃借人による空調機、定温庫、敷地内トラック洗車場等、原状回復義務を伴う設備投資実績
■汎用性(不動産としての汎用性)
<立地>
関西圏の大消費地へのアクセスに優れる物流適地
・大消費地である大阪市・京都市に近接し、関西圏の主要都市を配送圏内に抱える、近畿圏における広域配送拠点
としてのポテンシャルを備える立地
・周辺エリア(大住工業地区)には、物流・工場などの不動産が集積しており、24時間のオペレーションが可能な
産業用不動産としての高い汎用性
高速道路が縦断しており高い交通利便性を享受できる地域
・第二京阪道路(国道1号バイパス)が縦断しており大阪市・京都市へのアクセスが良好で、京奈和自動車道を利
用して奈良・和歌山方面へのアクセスも可能
・京奈和自動車道「田辺北」ICから約1km、第二京阪道路(国道1号バイパス)から約3kmに位置し、大阪市中心部
(大阪駅)まで約30km、京都市中心部(京都駅)まで約20km程度と良好なアクセスを確保
・本物件から約2.2kmの位置に新名神高速道路「城陽」ICが開通予定(平成29年3月予定)であり、新東名高速道路
への接続と合わせて、関西圏・中部圏だけでなく首都圏を含めた三大都市間のアクセスが向上し、広域配送拠点
としてのポテンシャルの向上が見込まれる立地
<施設>
多様な貨物に幅広く対応可能な汎用性の高く希少性のある物流施設
・敷地内のトラック動線に優れる、作業効率の高い建物配置、1階の3面には雨天荷役が可能な最大15.0mの庇を備
えたトラックバース(3面57台)を有する
・天井高(梁下有効)5.5m(1階)~5.8m(2階)、床耐荷重2.0t/㎡、柱間隔11.7mと多様な荷物に幅広く対応可能
な汎用的スペック
・荷物用エレベータ2基、垂直搬送機5基を備えた優れた縦持ち機能
─ 85 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<テナントにおける本物件の配送エリア>
<関西エリアを広域にカバー可能な立地>
─ 86 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
L-29
IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)
特定資産の概要
特定資産の種類
不動産
取得予定年月日
平成27年5月29日
取得予定価格
860百万円
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
―
調査年月日
建物状況 緊急修繕費
評価の概
短期修繕費
要
長期修繕費
―
―
―
―
―
―
―
年平均
―
福岡県古賀市青柳1134番1他
構造と階数
―
面積
30,880.41㎡(注)
建築時期
―
用途地域
準都市計画区域、特定用途
制限地域
建物
延床面積
―
種類
―
所在地
土地
調査業者
容積率/建ぺい
200%/60%
率
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
所 有・そ れ 以 外
―
の別
担保設定の有無
なし
PM会社
日本管財株式会社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地においては、土壌汚染が存在する可能性は小さいものとされています。
特記事項
・本物件と南西側隣地との間で境界確認書が締結されていない部分があります。本物件の取得に係る売買契約におい
て、取得時までに、売主の責任と負担にて本物件南西側土地の一部の分筆を完了させ、分筆後の隣地所有者との間で
境界確認書を締結することが合意されています。
・本書の日付現在、本物件の南側法面につき補修工事を実施中です。本物件の取得に係る売買契約においては、当該補
修工事が完了し、かつ、当該工事の結果が本投資法人の定める基準を満たすものとなっていることが、代金支払の条
件とされています。
(注) 本物件の取得時までに、本物件南西側土地の一部(64.44㎡(予定))につき分筆を行い、当該分筆後の土地を取得する予定です。
─ 87 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
賃貸借の概要
賃借人名
オリックス自動車
株式会社
業種
物品賃貸業
賃借人数
1
総賃貸面積
(稼働率)
30,880.41㎡
(100%)
(注1)
年間賃料
(消費税別)
契約期間
20年間
(平成27年5月29日
―(注2)
から平成47年5月28
日まで)
敷金・保証金
―(注2)
契約種類:事業用定期借地権設定契約
契約更改・改定:
・賃借人は、本契約期間開始日の9年6か月後までに、賃貸人に対して通知することにより、本契約期間開始日の11年後
に、本契約を解除することができるとされています。なお、賃借人は、本契約の解除の通知に際しては、新たに本物
件の土地(以下、本「賃貸借の概要」において「本土地」といい、本土地上の建物及び当該建物に附属する設備等を
「本建物等」といいます。)の借地権者となる者(本契約を承継できる先を前提とします。)を賃貸人に紹介するこ
とについて、合理的な努力をするものとされています。
・賃借人は、本契約期間開始日の9年6か月後の翌日から18年6か月後までの間の日に、その日の18か月後に本契約を解
除する旨の通知をすることにより、本契約を解除することができるとされています。なお、賃借人は、本契約の解除
の通知に際しては、新たに本土地の借地権者となる者(本契約を承継できる先を前提とします。)を賃貸人に紹介す
ることについて、合理的な努力をするものとされています。
・上記に基づき本契約が解除された場合には、賃借人は、賃貸人に対し、違約金として以下の各号のとおりの金額を支
払わなければならないとされています。ただし、上記なお書記載により新たに本土地の借地権者となる者を、賃借人
が賃貸人に紹介し、成約した場合は、双方協議のうえ違約金の免除・減額を行うものとされています。
(1) 本契約の終了日が本契約期間開始日から11年後の応当日(当日を含む。)から15年後の応当日(当日を含まな
い。)までの場合:本敷金の100%相当額
(2) 本契約の終了日が本契約期間開始日から15年後の応当日(当日を含む。)から17年後の応当日(当日を含まな
い。)までの場合:本敷金の50%相当額
(3) 本契約の終了日が本契約期間開始日から17年後の応当日(当日を含む。)から19年後の応当日(当日を含む。)
までの場合:本敷金の30%相当額
・本契約期間中、賃料の改定を行わないものとされています。ただし、経済情勢等に著しい変動が生じたときは、賃貸
人及び賃借人は、賃料の改定について協議するものとされています。
賃借人にとっての本施設位置付け:
オートリース業界最大手のオリックス自動車株式会社における九州全域と沖縄県をカバーする重要拠点です。
その他の事項:
・賃借人は、本契約に基づき本土地を使用収益することに起因して、賃借人の責により賃貸人が被る本土地の毀損、減
耗等の損害等を補償するものとされています。
・賃借人は、賃借人が本土地を使用収益することにより発生した、本土地の有害物質による汚染により、本土地の土壌
を本土地外に搬出する必要が生じた場合には、賃貸人の指示に従い、賃借人の費用及び責任において速やかに搬出を
行い、本土地及び本建物等における有害物質の使用若しくは保管、又は本土地の有害物質による汚染に起因して賃貸
人又は第三者に損害、損失、費用等が生じた場合には、当該損失等の一切を補償することとされています。
・本契約の期間が満了し延長契約若しくは再契約が締結されない場合、又は解除により終了した場合には、賃借人は、
直ちに自らの費用によって本建物等を収去して本土地を更地の状態にしたうえで、本土地の全部を甲に対し明け渡さ
なければならないとされています。なお、「更地の状態」とは、法令、条例又は土壌汚染に係る環境基準等に抵触す
る有害物質のない状態にすること等を含むものとされています。
(注1) 本物件の取得時までに、本物件南西側土地の一部(64.44㎡(予定))につき分筆を行い、当該分筆後の土地を賃貸する予定です。
(注2) 賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
─ 88 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
鑑定評価書の概要
鑑定機関
一般財団法人日本不動産研究所
鑑定評価額
959百万円
価格時点
平成27年1月1日
DCF法による収益価格(注1)
959百万円
割引率
5.7%
最終還元利回り(注2)
―
(注1) 鑑定機関による評価では直接還元法を採用していないため、DCF法による収益価格のみ記載しています。
(注2) 借地期間満了後に事業用定期借地権設定契約に基づき更地復帰を想定しているため最終還元利回りは採用しておりません。
本物件の特性
■物件概要
・オリックス自動車株式会社へのCRE提案による物流施設(リース期間満了を迎えたリース車両のストック拠点)を
相対取引で取得
・期間20年間の事業用定期借地権設定契約に裏付けられた高い継続性
・オフバランス開発でのノウハウを活かし、地域のニーズを汲み取り新たに造成された物流団地への投資
■取得ハイライト<相対取引・CRE>
・平成26年に新たに造成された物流団地におけるオリックス自動車株式会社のオフバランスでの新規拠点開設ニーズ
を把握、造成事業者である株式会社福田組より相対取引にて土地取得
・期間20年間の事業用定期借地権設定契約に裏付けられた安定したキャッシュフロー
・償却後NOI利回りは、既存ポートフォリオ平均(4.8%)を上回る6.3%でポートフォリオの収益力向上に寄与
■継続性(現賃借人の継続利用の蓋然性)
・オートリース業界最大手のオリックス自動車株式会社における九州全域と沖縄県をカバーする重要拠点
・本物件の至近に、自動車オークション会場2拠点が立地(車両のリース期間の満了後に本物件にてストックし、中
古車オークション会場などを経て、海外及び国内へ輸送)
・期間20年間の事業用定期借地権設定契約に裏付けられた高い継続性
■汎用性(不動産としての汎用性)
<立地>
物流適地に新たに造成された事業用地
・九州最大消費地である福岡市中心部まで自動車で30分圏内であり、かつ、広域配送が可能な物流適地
・主要幹線道路である県道35号まで500m、国道3号まで3.6km、九州自動車道「古賀」ICまで2.8kmに位置
・対象不動産は福岡県運輸事業協同組合連合会の働きかけで、株式会社福田組が平成20年頃より開発計画、開発許
可、造成工事等の各業務代行を執り行い、平成26年7月に開業した古賀物流団地内に立地
・周辺は、物流・工場等を中心に産業用不動産の集積するエリア。物流施設の開発が進み、対象不動産は物流用地
として汎用性を有する
<施設>
国内4か所(仙台・厚木・神戸・鳥栖)の拠点のうち、九州全域と沖縄をカバーする鳥栖事業所を本物件に機能移
転
・本物件の至近に、九州中央オートオークション福岡会場やJU福岡オークション会場が所在するため、自動車バイ
ヤーの認知度が高いエリアに開設される施設
・2つの造成区画を一括取得することで、2か所の出入口を確保しつつ、自動車1,000台規模の平置きオペレーショ
ンが可能な敷地形状
─ 89 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<スキームのイメージ>
<テナントにおける本物件のカバーエリア>
<市街地に近接する物流適地に立地>
<中古自動車輸出市場規模推移>
(出所) 日本自動車販売協会連合会
<ご参考:自動車リース事業の流れ及び本施設の位置付け>
・オリックス自動車株式会社のリース車両がリース期間満了
を迎え、中古車として海外や国内に販売される前の一時的
なストック拠点を主用途として、入札会も実施
・九州全域と沖縄をカバーする現拠点の鳥栖事業所の借地契
約が平成27年9月で満了を迎えることから、オリックス自
動車株式会社の事業所を移転予定
─ 90 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
F-7
IIF相模原R&Dセンター
特定資産の概要
特定資産の種類
不動産信託受益権
取得予定年月日
平成27年3月20日
取得予定価格
3,100百万円
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
平成27年3月20日
所在地
調査業者
三井住友信託銀行株式会社
調査年月日
建物状況 緊急修繕費
評価の概
短期修繕費
要
長期修繕費
平成37年3月19日
神奈川県相模原市中央区南
橋本三丁目41番1
平成26年11月5日
0円
0円
506,920,000円
年平均
42,243,000円(12年間)
構造と階数
本棟:
鉄骨・鉄筋コンクリート造陸屋
根6階建
附属建物1:
鉄骨造亜鉛メッキ鋼板葺平家建
附属建物2:
コンクリートブロック造亜鉛メ
ッキ鋼板葺平家建
附属建物4:
軽量鉄骨造亜鉛メッキ鋼板葺平
家建
附属建物5:
鉄筋コンクリート造陸屋根3階
建
附属建物6:
鉄骨造亜鉛メッキ鋼板葺平家建
建物
土地
日本管財株式会社
面積
26,441.81㎡
建築時期
平成元年7月1日
用途地域
工業専用地域
延床面積
19,423.65㎡
容積率/建ぺい
200%/70%(注)
率
種類
本棟:事務所
附属建物1:守衛所
附属建物2:塵芥置場
附属建物4:事務所
附属建物5:研修所
附属建物6:守衛所
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
担保設定の有無
なし
PM会社
日本管財株式会社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地において、過去にコンクリート工場やゼネコンの工場等が立地していた履歴があり、特定有害物質
の取り扱いや保管が考えられることから土壌汚染の可能性は否定できないものと評価されていますが、対
象地内において実施した土壌及び土壌ガスのサンプリング調査の結果、全ての調査地点で基準を満足して
おり、過去の土地利用により生じている土壌汚染はないか、比較的軽度なものと想定されるとされていま
す。
対象地では、表層付近に土壌汚染が浸透しにくい地質が分布していることから、万が一土壌汚染が生じて
いたとしても、深部にわたって土壌汚染が生じている可能性は低く、地下水へ影響を及ぼす可能性は小さ
いと評価されていることから、対象地周辺において健康リスクが生じる可能性は低いとされています。
また、対象地の北側は全体にわたって舗装が施されている状況ではありませんが、利用者が活動する状況
は限定的であり、南側については概ね建物・舗装又は植栽により表層が被覆されているため土壌が飛散す
る状況にはないことから、対象地周辺において健康リスクが生じる可能性は低いとされています。
─ 91 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
特記事項
・以下の事項について、売主の責任及び費用負担において、本投資法人による本物件の取得時までに治癒することを売
主との間で合意しています。
・一部隣地との間で境界確認書が締結されていません。
・本物件の一部において建築確認申請等のなされていない屋根・小屋等の増築がなされています。
・本物件の南側及び東側壁面に屋外広告物許可書等の取得がなされていない屋外広告物が設置されています。
・消防用設備等点検において屋上補給水槽及び防排煙設備の不良が指摘されています。
・自家用電気工作物点検結果報告書において避雷器及びコンデンサの不良が指摘されています。
(注) 本物件に係る土地の建ぺい率は、本来は60%ですが、角地緩和の適用により70%となっています。
賃貸借等の概要
賃借人名
マイクロンメモリ ジャ
パン株式会社
業種
製造業
賃借人数
総賃貸面積
(稼働率)
年間賃料
(消費税別)
12,068.00㎡
(84.4%)
―(注1)
45.00㎡
(0.3%)
―(注1)
1
専門・技術
サービス業
1
169.00㎡
(1.2%)
―(注1)
株式会社NEC情報システ
情報通信業
ムズ
1
68.00㎡
(0.5%)
―(注1)
株式会社シンシア
サービス業
1
35.00㎡
(0.2%)
―(注1)
日通NECロジスティクス
株式会社
運輸業
1
7.00㎡
(0.1%)
―(注1)
日本電気株式会社
(使用貸借)
製造業
1
1,912.37㎡
(13.4%)
―(注2)
―
6
14,304.37㎡
(100.0%)
―(注1)
株式会社テラプローブ
合計
─ 92 ─
契約期間
1年間
(平成26年4月1日
から平成27年3月31
日まで)
1年間
(平成26年4月1日
から平成27年3月31
日まで)
1年間
(平成26年10月1日
から平成27年9月30
日まで)
1年間
(平成26年4月1日
から平成27年3月31
日まで)
1年間
(平成26年4月1日
から平成27年3月31
日まで)
1年間
(平成26年4月1日
から平成27年3月31
日まで)
1年間
(平成27年3月20日
から平成28年3月19
日まで)
―
敷金・保証金
―(注1)
―(注1)
―(注1)
―(注1)
―(注1)
―(注1)
―(注2)
―(注1)
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
●マイクロンメモリ ジャパン株式会社
契約種類:普通建物賃貸借契約
契約更改・改定:
・賃貸借期間満了の3か月前までに賃貸人又は賃借人のいずれかが、相手方に対し本契約を終了する旨の意思表示をし
ないときには、更にこれを1年間延長するものとされています。
・賃貸人又は賃借人が、本契約期間内において本契約を中途解約しようとするときは、相手方に対して6か月前までに
その旨を通知しなければならないとされています。ただし、賃借人は予告にかえて6か月分の賃料相当額を賃貸人に
支払うことにより、即時に本契約を解約することができるとされています。
・賃貸人及び賃借人は年1回、賃貸借契約更新時に賃料の見直しにつき協議をするものとし、公租公課その他諸経費の
増減、その他の事情により賃料が不相応と認められる場合には、双方協議の上賃料を改定することができるとされて
います。
●株式会社テラプローブ
同上
●株式会社NEC情報システムズ
同上
●株式会社シンシア
契約種類:普通建物賃貸借契約
契約更改・改定:
・賃貸借期間満了の3か月前までに賃貸人又は賃借人のいずれかが、相手方に対し本契約を終了する旨の意思表示をし
ないときには、更にこれを1年間延長するものとされています。
●日通NECロジスティクス株式会社
同上
●日本電気株式会社
契約種類:建物使用貸借契約
契約更改:
・使用貸借期間満了の3か月前までに当事者の一方から書面による更新拒絶の通知がない場合、更にこれを1年間延長す
るものとされています。ただし、本契約の当事者は、相手方に対する3か月以上前の通知により、いつでも本契約を
解除することができます。
(注1) 賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
(注2) 使用貸借契約のため、賃料及び敷金・保証金はありません。
賃借人にとっての本施設位置付け:
テナントである半導体メモリの世界的大手であるマイクロン・テクノロジー(米国)の日本法人の半導体メモリの開
発・設計を担う重要拠点です。
鑑定評価書の概要
鑑定機関
一般財団法人日本不動産研究所
鑑定評価額
3,460百万円
価格時点
平成27年1月1日
直接還元法による収益価格
3,490百万円
6.0%
還元利回り
DCF法による収益価格
3,420百万円
割引率
最終還元利回り
原価法による積算価格
5.7%
6.1%
3,640百万円
土地割合
69.7%
建物割合
30.3%
─ 93 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
本物件の特性
■物件概要
・日本電気株式会社のノンコア資産売却ニーズとマイクロンメモリ ジャパン株式会社の長期継続利用ニーズをとも
に充足するCRE提案により、首都圏所在のR&Dセンターを相対取引で取得
・半導体メモリの世界的大手であるマイクロン・テクノロジー(米国)の半導体メモリの開発・設計を担う重要拠点
・企業の研究開発施設・工場等が集積するエリアに立地し、物流施設用地としてのポテンシャルも併せ持つ産業用不
動産としての高い汎用性
■取得ハイライト<相対取引・CRE>
・売主:日本電気株式会社のノンコア資産(賃貸不動産)売却ニーズと賃借人:マイクロンメモリ ジャパン株式会
社の長期継続利用ニーズをともに充足するCRE提案により相対取引にて取得
・NOI利回りは、既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回る7.7%でポートフォリオの収益力向上に寄与
・各種幹線道路(主要幹線道路及び高速道路)へのアクセスが良好であり、物流施設用地としても高いポテンシャル
を有する汎用性の高い産業用不動産
■継続性(主な現賃借人の継続利用の蓋然性)
・半導体メモリの中核製品の一つであるDRAMで世界第2位のシェアを誇るマイクロン・テクノロジー(米国)の日本
法人であるマイクロンメモリ ジャパン株式会社の基幹R&Dセンター
・昨今成長が著しいモバイル向けDRAM等の開発・設計を行う、事業運営上の重要拠点
・顧客ニーズに対応する商品設計を行うための技術営業拠点としての役割を兼ねており、賃借人は都心部への良好な
アクセスを高く評価し平成12年から本物件に継続して入居
■汎用性(不動産としての汎用性)
<立地>
複数の工業団地が立地し、研究開発施設・工場等が集積する産業用不動産としての高い汎用性
・周辺には相模原機械金属工業団地、大山工業団地等が立地し、古くから日本を代表する企業の研究開発施設や
工場等が集積する研究開発施設に適した立地
・JR相模線「南橋本」駅から徒歩圏に位置し、ターミナル駅である「橋本」駅まで約5分、都心部のターミナル駅
の1つである「新宿」駅まで約55分と良好なアクセスを確保しており、顧客となる企業等との距離が近い優位性
を持つ
・「相模原市産業集積促進条例」による企業誘致の促進、工業用地の保全・活用等、行政による積極的な企業立
地施策により、今後の更なる発展が期待されるエリア
<施設>
研究開発施設として基本的なスペックを備え、レイアウトの自由度が高い汎用的な施設
・天井高2,800mm、OAフロア300mmと研究開発施設としての基本的なスペックを備える
・貸室形状は汎用性の高い長方形型(整形)で、執務空間内は無柱であり、研究開発施設としてレイアウトの自
由度・利用効率が高い仕様
・1階には従業員用食堂・貸会議室スペースを備えるなどアメニティ設備も付帯
─ 94 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<半導体メモリの中核製品における上位のシェア>
<半導体市場は今後も拡大傾向>
(出所) IHS社データ(平成26年)を基に株式会社三菱総合研究所
作成
(注) 平成26年以降は予測値。
(出所) WSTSデータ(平成26年までに公表されたもの)を基に株式会社三
菱総合研究所作成
<研究開発施設・物流施設・工場等の集積するエリア>
<ご参考:物流施設用地としてのポテンシャル>
・国内最大の消費地・東京都心部のほか横浜市・川崎
市等の一大消費地に近接しており物流施設・工場等
としても優れた立地
・主要幹線道路である国道16号や首都圏中央連絡自動
車道(圏央道)、東名高速道路及び中央自動車道等
へのアクセスが良好であり、西日本までの輸送を含
めた広域交通の結節点となっていること、東京都心
部を含む首都圏全域の広範囲をカバーできることか
ら、物流施設用地として高いポテンシャルを有する
・工業専用地域に立地しており、住宅化の懸念がなく
24時間オペレーションを行う施設が立地可能
・平成26年6月に圏央道「高尾山」IC~「相模原愛川」
IC間が開通し交通アクセスが向上。平成26年度供用
開始予定の「相模原」ICまでは約5.6kmと今後更なる
利便性向上が見込まれる
・周辺にはリニア中央新幹線の「神奈川県」駅の開業
(平 成 39 年 開 業 予 定)、小 田 急 電 鉄 多 摩 線 の 延 伸
(平成39年までの開業を目処)等、将来的に地理的
重要性の高まりが見込まれる
─ 95 ─
<シンプルで汎用性の高い躯体形状>
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
I-8
IIF品川ITソリューションセンター
特定資産の概要
特定資産の種類
不動産信託受益権
取得予定年月日
平成27年3月17日
取得予定価格
7,200百万円
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
平成16年9月10日
土地
調査業者
三井住友信託銀行株式会社
調査年月日
建物状況 緊急修繕費
評価の概
短期修繕費
要
長期修繕費
株式会社ERIソリューション
平成26年12月17日
0円
0円
247,650,000円
平成37年3月31日
年平均
20,630,000円(12年間)
所在地
東京都品川区西五反田四丁
目31番18
構造と階数
鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根
地下1階付5階建
面積
3,435.27㎡
建築時期
平成5年2月5日
用途地域
近隣商業地域
延床面積
10,479.42㎡
種類
事務所
建物
容積率/建ぺい
300%/80%
率
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
担保設定の有無
なし
PM会社
所 有・そ れ 以 外
所有権
の別
株式会社ザイマックスプロパテ
ィズ
土壌:
・調査会社 株式会社ERIソリューション
・特記事項 自主調査において、敷地の一部に鉛とPCBの汚染が確認されたため、平成19年に掘削及び掘削不能部分へ
の盛土の浄化・拡散防止対策が行われ、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例に基づき、同年、
東京都に対し汚染拡散防止措置完了届出書が提出され、受理されています。
今般の調査において、上記処理内容を検証し、適切な措置がなされていると認められています。
また、自治体調査、現地視察等を行いましたが、上記の他の土壌汚染のおそれは認められず、土壌汚染に
よる健康被害の発生の可能性はないものとされています。
特記事項
該当事項はありません。
(注) 本物件については、100分の49と100分の51の共有持分につきそれぞれ三井住友信託銀行株式会社を信託受託者とする信託契約が締結さ
れています。ただし、当該信託受託者と本投資法人との間で、各信託について一括して運用を行うこと等が合意されています。
─ 96 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
賃貸借の概要
賃借人名
業種
株式会社日立システムズ 情報通信業
賃借人数
1
総賃貸面積
(稼働率)
年間賃料
(消費税別)
契約期間
敷金・保証金
―(注2)
―(注2)
―(注2)
―(注2)
―(注2)
―(注2)
―(注2)
―(注2)
3,047.12㎡
(43.0%)
―(国内大手通信会社の
情報通信業
システム子会社)(注1)
1
64.46㎡
(0.9%)
興安計装株式会社
合計
情報通信業
1
25.10㎡
(0.4%)
―
3
5,849.45㎡
(82.5%)
2年間
(平成25年9月1日
―(注2)
から平成27年8月31
日まで)
2年間
(平成25年9月1日
―(注2)
から平成27年8月31
日まで)
2年間(注3)
(平成25年4月1日
―(注2)
から平成27年3月31
日まで)
―(注2)
―
―(注2)
―(注2)
―(注2)
―(注2)
●株式会社日立システムズ
契約種類:普通建物賃貸借契約
契約更改・改定:
―(注2)
●国内大手通信会社のシステム子会社
契約種類:普通建物賃貸借契約
契約更改・改定:
・期間満了の6か月前までに互いに相手方に何らの意思表示をしないときは、本契約は更に2年間継続し、以後同様とさ
れています。
・賃貸人又は賃借人は、本契約を解除しようとするときは、6か月前までに相手方に対し書面によりその予告をするも
のとされており、賃借人はこの予告にかえて6か月分の賃料及び共益費相当額を支払い、即時解約することができる
とされています。
・賃貸人は、賃貸借期間の更新の際賃料及び共益費等の改定を賃借人に提示するものとし、これを基準に協議合意の上
賃料及び共益費等の改定をすることができるとされています。ただし、賃貸借期間内といえども、公租公課の増減、
諸物価並びに近隣の土地建物価格及び賃料の増減、その他経済事情の変動あるときは、互いに協議の上、賃料及び共
益費等を改定できるものとされています。
●興安計装株式会社
契約種類:普通建物賃貸借契約
契約更改・改定:
同上
賃借人にとっての本施設位置付け:
システムの設計・開発・データセンター事業等を展開している株式会社日立システムズにおける重要拠点です。
また、国内大手通信会社のシステム子会社においては、ビジネスの差別性を構成する上で必要不可欠な、戦略的に重
要な拠点です。
その他の事項:
・株式会社日立システムズとの間の平成17年9月15日付賃貸借契約に基づく賃借部分の一部(賃貸面積454.83㎡)につ
いて、平成27年6月30日をもって解約する旨の通知を受領しており、解約後の稼働率は76.1%となる予定です。
(注1) 賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。なお、当該テナントは、国内大手通信会社のシステム子会社です。
(注2) 賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
(注3) 現契約を同期間、同一条件にて更新予定です。
─ 97 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
鑑定評価書の概要
鑑定機関
シービーアールイー株式会社
鑑定評価額
7,520百万円
価格時点
平成27年1月1日
直接還元法による収益価格
7,460百万円
5.0%
還元利回り
DCF法による収益価格
7,520百万円
割引率
4.6%
最終還元利回り
5.1%
原価法による積算価格
6,370百万円
土地割合
74.8%
建物割合
25.2%
─ 98 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
本物件の特性
■物件概要
・品川区かつ最寄駅徒歩2分という好立地でティア3相当の高いデータセンタースペックを有する施設を相対取引で取
得
・日立グループにおける情報・通信システム事業の中核企業である株式会社日立システムズ及び国内大手通信会社の
システム子会社の重要拠点としての継続性の高さと、都内好立地という汎用性の高さを両立
・空室部分へのリーシングによる将来のリースアップポテンシャルを評価
■取得ハイライト<相対取引>
・売主のポートフォリオ戦略に基づく売却ニーズを捉え、買主としての信頼性を活かした相対取引を実現
・都内好立地に所在するティア3相当の高いデータセンタースペックを有する施設の取得
・株式会社日立システムズ及び国内大手通信会社のシステム子会社という、高いクレジットを有する企業がテナント
として従前より長期賃借中
・データセンター等の運用実績及びノウハウを活用した空室部分(電算室)のリーシングによる、将来のリースアッ
プポテンシャルを評価(安定稼働を想定した場合の利回り(試算値)(注):NOI利回り5.4%、償却後NOI利回り
4.7%)
(注) 不動産鑑定評価書の直接還元法における運営純収益の数値に基づき算出しています。詳細は前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義」をご参照下さい。
■継続性(主な現賃借人の継続利用の蓋然性)
株式会社日立システムズ
・株式会社日立製作所の100%子会社である株式会社日立システムズが、平成14年より継続して賃借中
・同社の年間売上高は約3,851億円(平成26年3月期)
・システムの設計・開発・データセンター事業等を展開する、同社における重要拠点
国内大手通信会社のシステム子会社
・国内大手通信会社のシステム子会社が、平成8年より継続して賃借中
・同社にとってビジネスの差別性を構成する上で必要不可欠な、戦略的に重要な拠点
■汎用性(不動産としての汎用性)
<立地>
需給が逼迫傾向にある都市型データセンターにおいて希少性の高い好立地
・企業需要の高い都心及び都内各所よりアクセスの良い、品川区西五反田に立地し、緊急時・非常時には都心部か
らの徒歩アクセスも容易であり、24時間の緊急時技術対応が可能
・東急目黒線「不動前」駅(東京メトロ南北線、都営三田線直通)徒歩2分、山手線「五反田」駅徒歩11分と公共
交通の高い利便性
・地盤の安定した武蔵野台地に立地、海抜は6mあるとともに海岸線より3.5kmの距離があり、津波等のリスクが少
なく大地震発生時の事業継続、災害復旧対応力に優れ重要なデータ保管に適しているためデータセンターの黎明
期よりデータセンター、通信施設の集積があるエリア
・品川区及び隣接する目黒区の事業所数は約31,000事業所、これに港区、大田区及び渋谷区を加えた隣接5区では
約122,000事業所の集積があり、広範な企業のデータハウジングニーズがある優位性のある立地(東京都統計年
鑑 平成24年より)
・NTT.com唐ヶ崎ネットワークセンターに近く、データ遅延等の少ない通信品質が良好な立地であり、東京電力目
黒変電所やNTT東日本大崎局が近接し、インフラが整っている地域
<施設>
ティア3相当の高いデータセンタースペックを有する施設
・変電所、通信局等のインフラ施設が集中するエリアで最新鋭のデータセンターと比較しても遜色のない堅牢性を
有し、特別高圧3回線スポットネットワークという安定した受電設備を備える施設
・非常用自家発電設備2基を備え、非常時には連続33時間の継続稼働が可能であることに加え、最優先給油業務委
託契約により災害時には複数経路から優先的に給油を受けることにより更なる稼働時間の延長が可能
─ 99 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<ご参考:都市型データセンターの需要が高い理由>
・企業の情報システム部門においては緊急時における迅速な対応を可能とするために、都心部に近接するデータセンタ
ーの需要が一定程度存在するとされる
・データセンター利用企業へのアンケート結果
①自社からデータセンターまでの所要時間は30分以内が37%、1時間以内が65%
②データセンターの訪問頻度は週1回以上が39%、月1回以上だと62%
③自社とデータセンターの距離の近さを選びたいは33%
緊急時を想定し、比較的近くのデータセンターを指向するユーザーも相応に存在しており、周辺に企業集積のある都
市型データセンターに対するニーズは高いものと思われる
(出所) 各種公開情報を基に株式会社三菱総合研究所作成
<データセンター等の集積とテナント本社とのアクセス>
─ 100 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
<ご参考:日本データセンター協会
データセンターファシリティスタンダード
基準評価項目
評価一覧>
本施設は総合評価として「建物」においては、ティア3相当の高いスペックを有し、「セキュリティ」においては、現状
ティア2相当であるもののゲート又は入館受付の設置等によりティア3の基準を満たすことが可能
上表は、データセンターの施設評価の指標として世界的に有名なUptime Institute (米国)作成の「Uptime Tier」等
を参考に、特定非営利活動法人日本データセンター協会(JDCC)が日本の実情に即したデータセンター評価の指標とし
て作成した「データセンターファシリティスタンダード」に基づいて作成されています
(注) 上表の濃い網掛け部分は本施設の評価を示しています。
(出所) JDCCデータセンターファシリティスタンダードを基に株式会社三菱総合研究所作成
─ 101 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
① ポートフォリオ一覧
取得予定資産取得後における本投資法人のポートフォリオのうち、不動産及び不動産信託受益権の内訳は、
インダストリアル不動産34物件(取得(予定)価格の合計118,495百万円)、インフラ不動産8件(取得(予
定)価格の合計85,344百万円)となります。
アセット 目標投 アセット
クラス 資比率 カテゴリー
物流施設
インダス
50%~
トリアル
80%
不動産
工場・研
究
開発施設
等
エリア
(注1)
物件名称
IIF東雲ロジスティクスセンター
(準共有持分53%)
IIF野田ロジスティクスセンター
IIF新砂ロジスティクスセンター
IIF厚木ロジスティクスセンター
IIF越谷ロジスティクスセンター
IIF習志野ロジスティクスセンター
(底地)
IIF習志野ロジスティクスセンターⅡ
東京圏 (注4)
IIF厚木ロジスティクスセンターⅡ
IIF横浜都筑ロジスティクスセンター
IIFさいたまロジスティクスセンター
IIF厚木ロジスティクスセンターⅢ
IIF川口ロジスティクスセンター
IIF柏ロジスティクスセンター
IIF三郷ロジスティクスセンター
IIF入間ロジスティクスセンター
IIF印西ロジスティクスセンター
IIF西宮ロジスティクスセンター
IIF神戸ロジスティクスセンター
IIF東大阪ロジスティクスセンター
IIF泉大津e-shopロジスティクスセンタ
大阪圏
ー(底地)
IIF泉佐野フードプロセス&ロジスティク
スセンター
IIF京田辺ロジスティクスセンター
名古屋圏 IIF名古屋ロジスティクスセンター
IIF鳥栖ロジスティクスセンター
IIF盛岡ロジスティクスセンター
その他 IIF広島ロジスティクスセンター
IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクス
センター(底地)
物流施設 小計
IIF戸塚テクノロジーセンター(底地)
IIF横浜都筑テクノロジーセンター
IIF三鷹カードセンター
東京圏 IIF東雲R&Dセンター
IIF蒲田R&Dセンター
IIF川崎サイエンスセンター
IIF相模原R&Dセンター
工場・研究開発施設等 小計
インダストリアル不動産 中計
─ 102 ─
期末算定価
取得(予定)
対資産 額又は鑑定
価格
評価額
総額比
(百万円)
(%) (百万円)
(注2)
(注3)
13,700
6.7
15,741
6,500
5,300
2,100
2,000
3.2
2.6
1.0
1.0
7,700
6,660
2,070
2,510
1,190
0.6
2,390
4,550
2.2
5,940
3,100
2,350
1,490
2,290
1,770
1,810
3,550
3,184
1,060
1,300
5,193
2,280
1.5
1.2
0.7
1.1
0.9
0.9
1.7
1.6
0.5
0.6
2.5
1.1
3,610
2,970
1,950
2,780
3,560
2,540
4,400
3,840
1,180
1,650
6,500
2,810
4,000
2.0
4,220
860
0.4
999
5,730
1,050
1,570
600
3,540
2.8
0.5
0.8
0.3
1.7
6,350
1,300
1,790
1,110
4,090
860
0.4
959
82,927
4,500
1,100
8,700
8,800
7,200
2,168
3,100
35,568
118,495
40.7
2.2
0.5
4.3
4.3
3.5
1.1
1.5
17.4
58.1
101,619
5,030
1,290
9,620
11,600
8,020
2,780
3,460
41,800
143,419
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
期末算定価
取得(予定)
対資産 額又は鑑定
価格
アセット 目標投 アセット
エリア
評価額
総額比
物件名称
(百万円)
クラス 資比率 カテゴリー
(注1)
(%) (百万円)
(注2)
(注3)
IIF羽田空港メインテナンスセンター
41,110
20.2
40,400
IIF座間ITソリューションセンター
5,384
2.6
5,540
東京圏
IIF品川データセンター
4,900
2.4
6,910
インフラ 20%~ インフラ
IIF品川ITソリューションセンター
7,200
3.5
7,520
不動産
50%
施設
IIF神戸地域冷暖房センター
18,100
8.9
14,700
大阪圏 IIF大阪豊中データセンター
5,600
2.7
5,980
IIF大阪南港ITソリューションセンター
1,150
0.6
2,270
名古屋圏 IIF名古屋港タンクターミナル(底地)
1,900
0.9
2,180
インフラ不動産 中計
85,344
41.9
85,500
ポートフォリオ 合計
203,839 100.0
228,919
(注1) エリアについては、以下のとおりです。
「東京圏」とは、東京都、神奈川県、千葉県及び埼玉県をいいます。
「大阪圏」とは、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県及び和歌山県をいいます。
「名古屋圏」とは、愛知県、三重県及び岐阜県をいいます。
「その他」とは、上記東京圏、大阪圏及び名古屋圏には該当しないエリアをいいます。
(注2) 「取得(予定)価格」は、売買契約書又は基本協定書に記載された売買代金を記載しています。ただし、IIF羽田空港
メインテナンスセンターについては、売買契約書上には税込みの金額が記載されていますが、税抜きの金額を記載し
ています。
(注3) 「期末算定価額又は鑑定評価額」は、既存保有資産については、平成26年12月31日を価格時点とする本投資法人の規
約(以下「規約」といいます。)に定める資産評価の方法及び基準並びに一般社団法人投資信託協会(以下「投信協
会」といいます。)の定める規則に基づく鑑定評価書又は調査価額に基づき、取得予定資産のうち、IIF京田辺ロジス
ティクスセンターについては平成26年12月31日、それ以外の取得予定資産については平成27年1月1日をそれぞれ価格
時点とする、一般財団法人日本不動産研究所又はシービーアールイー株式会社による鑑定評価書に基づいています。
(注4) IIF習志野ロジスティクスセンターⅡ(底地)について、平成26年2月7日に借地権付建物を取得したことに伴い、名称
をIIF習志野ロジスティクスセンターⅡに変更し、底地と借地権付建物を一体的に運用することとしました。なお、本
投資法人は、底地と借地権付建物のそれぞれを信託財産とする二つの信託受益権を保有しています。以下同じです。
─ 103 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
② テナントとの契約状況
取得予定資産取得後における本投資法人のポートフォリオに係る賃貸借契約は、以下のとおりです。
アセット 物件
カテゴリー 番号
L-1
L-4
L-5
L-6
L-7
L-8
L-9
物流施設
L-10
L-11
L-12
L-13
L-14
L-15
L-16
L-17
物件名称
テナント名称
賃借
人数
(注1)
契約形態
IIF 東 雲 ロ ジ ス テ 佐川急便
定期建物
1
ィクスセンター
株式会社
賃貸借契約
三菱商事ロジス
定期建物
ティクス
賃貸借契約
IIF 野 田 ロ ジ ス テ 株式会社
2
ィクスセンター
三菱電機ロジス
定期建物
ティクス
賃貸借契約
株式会社
普通建物
IIF 新 砂 ロ ジ ス テ 佐川急便
1
賃貸借契約
ィクスセンター
株式会社
株式会社
IIF 厚 木 ロ ジ ス テ
定期建物
富士ロジテッ
1
ィクスセンター
賃貸借契約
ク・ネクスト
定期建物
IIF 越 谷 ロ ジ ス テ 株式会社
1
賃貸借契約
ィクスセンター
ツカサ
定期建物
IIF 西 宮 ロ ジ ス テ
鈴與株式会社
1
賃貸借契約
ィクスセンター
鹿島リース
IIF 習 志 野 ロ ジ ス
株式会社
1
事業用定期
ティクスセンター
(注8) 借地契約
JA三井リース
(底地)
建物株式会社
三菱UFJ
信託銀行
事業用定期
借地契約
IIF 習 志 野 ロ ジ ス 株 式 会 社(土
ティクスセンター 地)(注9)
2
Ⅱ
サッポロビール
定期建物
株 式 会 社(建
賃貸借契約
物)
IIF 厚 木 ロ ジ ス テ サン都市建物
普通建物
1
ィクスセンターⅡ 株式会社
賃貸借契約
IIF 横 浜 都 筑 ロ ジ 東京ロジファク
定期建物
スティクスセンタ トリー
1
賃貸借契約
ー
株式会社
IIF さ い た ま ロ ジ 株式会社
定期建物
スティクスセンタ MMコーポレーシ
1
賃貸借契約
ー
ョン
定期建物
IIF 名 古 屋 ロ ジ ス 日本空輸
1
賃貸借契約
ティクスセンター 株式会社
東京ロジファク
IIF 厚 木 ロ ジ ス テ
定期建物
トリー
1
ィクスセンターⅢ
賃貸借契約
株式会社
首都圏日立物流
定期建物
IIF 川 口 ロ ジ ス テ
サービス
1
賃貸借契約
ィクスセンター
株式会社
IIF 神 戸 ロ ジ ス テ
普通建物
株式会社日新
1
ィクスセンター
賃貸借契約
─ 104 ─
総賃貸
年間賃料
賃貸借
契約
可能面積 (消費税別)
契約
期間
(㎡)
(百万円)
残存期間
(注4)
(注2)
(注3)
(注5)
27,493.29
795
20年
10.7年
(注6)
(注6)
38,828.10
10年
0.9年
5年
0.9年
-(注7)
5,741.75
348
20年
3.1年
10,959.68
-(注7)
5年
2.1年
10,113.50
151
10年
5.6年
10,608.00
119
20年
10.3年
19,834.71
(土地)
-(注7)
20年
6.3年
50年
45.9年
15年
13.7年
83,905.16
(注10)
-(注7)
20,661.13
-(注7)
10年
7.3年
9,464.03
-(注7)
15年
8.8年
8,995.00
134
5年
4.5年
8,721.01
-(注7)
5年
4.7年
16,584.64
-(注7)
5.3年
1.7年
11,705.02
-(注7)
10年
9.1年
39,567.74
-(注7) 11.7年
9.4年
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
アセット 物件
カテゴリー 番号
L-18
L-19
L-20
L-21
L-22
L-23
L-24
物流施設
L-25
物件名称
IIF 東 大 阪 ロ ジ ス
ティクスセンター
賃借
人数
(注1)
テナント名称
摂津倉庫
株式会社
定期建物
賃貸借契約
2
株式会社
セガ・ロジステ
ィクスサービス
IIF 柏 ロ ジ ス テ ィ 日本通運
クスセンター
株式会社
IIF 三 郷 ロ ジ ス テ
株式会社拓洋
ィクスセンター
IIF 入 間 ロ ジ ス テ 第一貨物
ィクスセンター
株式会社
佐川急便
IIF 鳥 栖 ロ ジ ス テ 株式会社
ィクスセンター
日野出
株式会社
IIF 印 西 ロ ジ ス テ 株式会社サンロ
ィクスセンター
ジスティックス
IIF 盛 岡 ロ ジ ス テ 花王システム物
ィクスセンター
流株式会社
IIF 広 島 ロ ジ ス テ
株式会社ムロオ
ィクスセンター
IIF 泉 大 津 e-shop
コーナン商事株
L-26 ロジスティクスセ
式会社
ンター(底地)
IIF 泉 佐 野 フ ー ド
L-27 プ ロ セ ス & ロ ジ ス
ティクスセンター
IIF 京 田 辺 ロ ジ ス
L-28
ティクスセンター
IIF 福 岡 古 賀 ヴ ィ
ークルロジスティ
L-29
クスセンター(底
地)
IIF 戸 塚 テ ク ノ ロ
F-1 ジーセンター(底
地)
F-2
F-3
工場・研究
開発施設等 F-4
F-5
F-6
契約形態
総賃貸
年間賃料
契約
可能面積 (消費税別)
期間
(㎡)
(百万円)
(注4)
(注2)
(注3)
20,461.73
-(注7)
普通建物
賃貸借契約
1
1
1
2
1
1
1
1
定期建物
賃貸借契約
普通建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
普通建物
賃貸借契約
普通建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
事業用定期
借地権設定
契約
賃貸借
契約
残存期間
(注5)
12年
7.8年
1年
0.4年
2年
1.8年
17,373.53
-(注7)
5年
2.5年
19,019.71
-(注7) 15.1年
6.8年
17,881.65
-(注7)
30年
25.7年
-(注7)
5年
0.3年
-(注7) 13.8年
6.1年
5,490.00
-(注7)
15年
6.8年
8,001.57
-(注7)
3.1年
0.3年
22,768.24
-(注7)
15年
13.6年
48,932.00
(土地)
-(注7)
20年
9.4年
13,862.05
株式会社
ナカノ商会
1
定期建物
賃貸借契約
13,947.83
-(注7)
10年
9.8年
タカラ物流シス
テム株式会社
1
普通建物
賃貸借契約
33,243.99
-(注7) 10.8年
2.6年
オリックス自動
車株式会社
1
事業用定期
借地権設定
契約
30,880.41
(土地)
-(注7)
20年
20年
大成建設
株式会社
1
事業用定期
借地権設定
契約
31,442.47
(土地)
276
30年
24.9年
1
定期建物
賃貸借契約
4,655.48
117
22年
15.4年
730 16.5年
3.8年
テュフ ライン
IIF 横 浜 都 筑 テ ク
ランド ジャパ
ノロジーセンター
ン株式会社
IIF 三 鷹 カ ー ド セ 株式会社
ンター
ジェーシービー
IIF東雲R&Dセンタ 日本ユニシス
ー
株式会社
IIF蒲田R&Dセンタ 東京計器
ー
株式会社
ジョンソン・
エンド・ジョン
IIF 川 崎 サ イ エ ン
ソン株式会社
スセンター
メディカル
カンパニー
1
1
1
1
普通建物
賃貸借契約
普通建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
─ 105 ─
21,615.01
17,045.30
-(注7)
4年
1.8年
21,896.56
-(注7) 14.9年
10.8年
4,857.73
-(注7)
15年
14年
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
アセット 物件
カテゴリー 番号
テナント名称
マイクロンメモ
リ ジャパン株
式会社
株式会社テラプ
ローブ
株 式 会 社 NEC 情
IIF相模原R&Dセン 報システムズ
F-7
ター
株式会社
シンシア
日 通 NEC ロ ジ ス
ティクス
株式会社
日本電気
株式会社
I-1
インフラ
施設
物件名称
賃借
人数
(注1)
IIF 神 戸 地 域 冷 暖 大阪ガス
房センター
株式会社
株式会社
日立システムズ
国内大手通信会
IIF 品 川 IT ソ リ ュ
I-8
社のシステム子
ーションセンター
会社(注7)
興安計装
株式会社
合計/平均
普通建物
賃貸借契約
6
賃貸借
契約
残存期間
(注5)
1年
0.8年
1年
0.3年
1年
0.8年
1年
0.8年
普通建物
賃貸借契約
1年
0.8年
建物使用
貸借契約
1年
0.8年
12年
9.0年
12年
9.0年
1,849 15.4年
10.6年
普通建物
賃貸借契約
普通建物
賃貸借契約
普通建物
賃貸借契約
14,304.37
-(注7)
定期建物
賃貸借契約
11,275.39
1
定期建物
賃貸借契約
81,995.81
1
定期建物
賃貸借契約
10,931.89
-(注7)
10年
6.2年
1
定期建物
賃貸借契約
19,547.11
-(注7)
10年
6.8年
1
定期建物
賃貸借契約
20,027.14
-(注7)
10年
7.7年
1
定期建物
賃貸借契約
18,435.93
-(注7) 10.1年
7.8年
51,583.70
(土地)
-(注7) 49.9年
48.6年
-(注7)
-(注7)
-(注7)
-(注7)
2年
0.3年
2年
0.3年
2年
1.8年
13,919 13.8年
8.8年
1
IIF 羽 田 空 港 メ イ
日本航空
I-2 ンテナンスセンタ
株式会社
ー
日本アイ・
IIF 座 間 IT ソ リ ュ
I-3
ビー・エム
ーションセンター
株式会社
株式会社
IIF 品 川 デ ー タ セ
I-4
ザイマックス
ンター
プロパティズ
野村不動産パー
IIF 大 阪 豊 中 デ ー
I-5
トナーズ
タセンター
株式会社
IIF 大 阪 南 港 IT ソ
株式会社野村総
I-6 リューションセン
合研究所
ター
IIF 名 古 屋 港 タ ン
ケミカルロジテ
I-7 クターミナル(底
ック株式会社
地)
契約形態
総賃貸
年間賃料
契約
可能面積 (消費税別)
期間
(㎡)
(百万円)
(注4)
(注2)
(注3)
1
3
事業用定期
借地権設定
契約
普通建物
賃貸借契約
普通建物
賃貸借契約
7,089.62
普通建物
賃貸借契約
53
─ 106 ─
-
911,748.98
661
-(注7)
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(注1) 「賃借人数」は、各不動産及び信託不動産に係る賃借人(使用借人を含みます。以下同じです。)の数を記載していま
す。
(注2) 「総賃貸可能面積」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(使用貸借契約書を含みます。以下同じです。)に
表示された建物又は土地(底地の場合)に係る賃貸面積(使用貸借面積を含みます。以下同じです。)及び賃貸借契約を
締結していない区画の賃貸可能面積の合計面積を記載しています。ただし、IIF新砂ロジスティクスセンターについては、
登記簿上の延床面積を記載しています。
(注3) 「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の取得予定日
において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された建物又は土地(底地の場合)に係る月間
賃料を12倍することにより年換算して算出した金額(ただし、複数の賃貸借契約が契約されている不動産及び信託不動産
については、その合計額によります。)を、百万円未満を四捨五入して記載しています。したがって、各不動産及び信託
不動産の年間賃料の合計がポートフォリオ合計と一致しない場合があります。
(注4) 「契約期間」は、普通賃貸借契約の更新が行われている場合には、更新に係る直近の合意、原契約の更新状況又は法令に
より延長された期間を契約期間としています。以下同じです。
(注5) 「賃貸借契約残存期間」は、取得予定資産の取得予定日のうち最終の日である平成27年5月29日から、各不動産及び信託不
動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予
定資産に係る賃貸借契約書)に表示された賃貸借契約満了日又は使用貸借契約満了日までの期間を記載しています。
(注6) 佐川急便株式会社が賃借するIIF東雲ロジスティクスセンターについては、賃貸借契約書に表示された年間賃料及び総賃貸
可能面積に53%(信託受益権の準共有持分割合)を乗じ、年間賃料については百万円未満を、総賃貸可能面積については
小数第3位をそれぞれ四捨五入して記載しています。以下同じです。
(注7) IIF野田ロジスティクスセンター、IIF厚木ロジスティクスセンター、IIF習志野ロジスティクスセンター(底地)、IIF習
志野ロジスティクスセンターⅡ、IIF厚木ロジスティクスセンターⅡ、IIF横浜都筑ロジスティクスセンター、IIF名古屋ロ
ジスティクスセンター、IIF厚木ロジスティクスセンターⅢ、IIF川口ロジスティクスセンター、IIF神戸ロジスティクスセ
ンター、IIF東大阪ロジスティクスセンター、IIF柏ロジスティクスセンター、IIF三郷ロジスティクスセンター、IIF入間
ロジスティクスセンター、IIF鳥栖ロジスティクスセンター、IIF印西ロジスティクスセンター、IIF盛岡ロジスティクスセ
ンター、IIF広島ロジスティクスセンター、IIF泉大津e-shopロジスティクスセンター(底地)、IIF泉佐野フードプロセス
&ロジスティクスセンター、IIF京田辺ロジスティクスセンター、IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底
地)、IIF東雲R&Dセンター、IIF蒲田R&Dセンター、IIF川崎サイエンスセンター、IIF相模原R&Dセンター、IIF座間ITソリ
ューションセンター、IIF品川データセンター、IIF大阪豊中データセンター、IIF大阪南港ITソリューションセンター、
IIF名古屋港タンクターミナル(底地)及びIIF品川ITソリューションセンターの年間賃料並びにIIF品川ITソリューション
センターの一部のテナント名称、契約期間及び賃貸借契約残存期間については、賃借人からの同意が得られていないため
非開示としています。
(注8) IIF習志野ロジスティクスセンター(底地)における共同借地人については、賃借人数を1として計算しています。以下同
じです。
(注9) IIF習志野ロジスティクスセンターⅡの底地上に存する建物は三菱UFJ信託銀行株式会社を受託者として信託されている
ため、賃借人は三菱UFJ信託銀行株式会社ですが、建物のエンドテナントは異なります。
(注10) IIF習志野ロジスティクスセンターⅡについては、底地の総賃貸可能面積と借地権付建物の総賃貸可能面積とを合算した数
値に基づき計算しています。合計値についても同様です。
─ 107 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
③ 主な賃借人への賃貸条件
年間賃料比率において10%以上を占める賃借人の状況は、以下のとおりです。
賃借人の名称
年間賃料(消費税別)
(百万円)(注1)
賃料比率
(%)(注2)
日本航空株式会社
1,849
13.3
小計
1,849
13.3
賃借人全体の合計
13,919
100.0
(注1) 「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に係る当該賃貸人との間の賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予
定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された建物又は土地(底地
の場合)に係る月間賃料を12倍することにより年換算して算出した金額(ただし、複数の賃貸借契約が契約されている不
動産及び信託不動産については、その合計額によります。)を、百万円未満を四捨五入して記載しています。
(注2) 「賃料比率」は、各賃借人の年間賃料の賃借人全体の合計に対する比率を記載しています。
④ 主要な不動産等に関する情報
本投資法人の既存保有資産及び取得予定資産のうち、本書の日付現在において、「年間賃料合計」が「全年
間賃料合計」の10%以上を占める不動産は、以下のとおりです。
IIF羽田空港メインテナンスセンター
テナント総数
1
年間賃料(消費税別)(注1)
1,849百万円
賃料比率(注2)
13.3%
総賃貸面積(注3)
81,995.81㎡
総賃貸可能面積
81,995.81㎡
最近5年の稼働率の推移
平成26年12月31日
100.0%
平成26年 6 月30日
100.0%
平成25年12月31日
100.0%
平成25年 6 月30日
100.0%
平成24年12月31日
100.0%
平成24年 6 月30日
100.0%
平成23年12月31日
100.0%
平成23年 6 月30日
100.0%
平成22年12月31日
100.0%
平成22年 6 月30日
100.0%
(注1) 「年間賃料」は、当該不動産に係る賃貸借契約書に表示された月間賃料を12倍することにより年換算して算出した金
額を、百万円未満を四捨五入して記載しています。
(注2) 「賃料比率」は、当該賃借人の年間賃料の賃借人全体の合計に対する比率を記載しています。
(注3) 「総賃貸面積」は、当該不動産に係る賃貸借契約書に表示された賃貸面積を記載しています。
─ 108 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑤ ポートフォリオ分散の状況
(イ) アセットカテゴリー別
アセットカテゴリー
物流施設
物件数
期末算定価額又は
鑑定評価額
(百万円)(注1)
比率(%)
(注2)
27
101,619
44.4
工場・研究開発施設等
7
41,800
18.3
インフラ施設
8
85,500
37.3
42
228,919
100.0
合計
(注1) 「期末算定価額又は鑑定評価額」は、既存保有資産については、平成26年12月31日を価格時点とする規約に定める
資産評価の方法及び基準並びに投信協会の定める規則に基づく鑑定評価書又は調査報告書に基づき、取得予定資産
のうち、IIF京田辺ロジスティクスセンターについては平成26年12月31日、それ以外の取得予定資産については平
成27年1月1日をそれぞれ価格時点とする、一般財団法人日本不動産研究所又はシービーアールイー株式会社による
鑑定評価書に基づいています。以下、(ロ)、(ハ)及び(ホ)において同じです。
(注2) 「比率」は、期末算定価額又は鑑定評価額の合計に対する比率を記載しています。以下、(ロ)、(ハ)及び(ホ)にお
いて同じです。
(ロ) エリア別
エリア
物件数
期末算定価額又は
鑑定評価額
(百万円)
比率(%)
東京圏
27
172,011
75.1
大阪圏
9
45,479
19.9
名古屋圏
2
3,480
1.5
その他
4
7,949
3.5
42
228,919
100.0
合計
(ハ) 立地カテゴリー別
立地カテゴリー
都市近郊型又は工業集積地型
独立立地型
合計
物件数
期末算定価額又は
鑑定評価額
(百万円)
比率(%)
40
226,019
98.7
2
2,900
1.3
42
228,919
100.0
─ 109 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ニ) 賃貸借契約期間別
(契約期間)
賃貸借契約期間
賃借人数
(注1)
年間賃料(消費税別)
(百万円)(注2)
比率(%)
(注3)
10年以上
35
11,238
80.7
2年以上10年未満
15
2,292
16.5
8
389
2.8
58
13,919
100.0
2年未満
合計
(注1) 「賃借人数」は、各不動産及び信託不動産に係る各賃貸借契約書に記載された建物又は土地(底地の場合)に係る
賃貸借契約(使用貸借契約は含みません。)の数に基づき記載しています。前記「①ポートフォリオ一覧」に記載
された賃借人数とは異なります。以下、「(残存期間)」についても同じです。
(注2) 「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の取得
予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された建物又は土地(底地の場
合)に係る月間賃料を12倍することにより年換算して算出した金額(ただし、複数の賃貸借契約が契約されている
不動産及び信託不動産については、その合計額によります。)を百万円未満を四捨五入して記載しています。後記
「(残存期間)」についても同じです。
(注3) 「比率」は、各賃借人の年間賃料の賃借人全体の合計に対する比率を記載しています。後記「(残存期間)」につ
いても同じです。
(残存期間)
賃貸借契約残存期間
(注)
賃借人数
年間賃料(消費税別)
(百万円)
比率(%)
10年以上
10
5,119
36.8
2年以上10年未満
28
6,419
46.1
2年未満
20
2,382
17.1
58
13,919
100.0
合計
(注) 「賃貸借契約残存期間」は、取得予定資産の取得予定日のうち最終の日である平成27年5月29日から、各不動産及
び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する
予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された賃貸借契約満了日までの期間に基づいています。
(ホ) 総賃貸可能面積別
総賃貸可能面積
30,000㎡以上
10,000㎡以上30,000㎡未満
10,000㎡未満
合計
物件数
期末算定価額又は鑑定評価額
(百万円)
比率(%)
9
79,279
34.6
24
122,880
53.7
9
26,760
11.7
42
228,919
100.0
(注1) 「総賃貸可能面積」は、各信託不動産及び不動産に係る各賃貸借契約書に記載された建物又は土地(底地の場合)
に係る賃貸面積及び賃貸借契約を締結していない区画の賃貸可能面積の合計面積です。
(注2) 「比率」は、期末算定価額の合計に対する比率であり、小数第2位を四捨五入して記載しています。
─ 110 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑥ 資本的支出の予定
既存保有資産に関し、本書の日付現在計画されている改修工事等に伴う資本的支出の予定額のうち主要なも
のは、以下のとおりです。なお、下記工事予定金額には、会計上の費用に区分経理される部分が含まれていま
す。
工事予定金額(百万円)
不動産等の名称
所在地
目的
予定期間
総額
IIF東雲ロジスティクス
東京都江東区
センター
IIF越谷ロジスティクス
埼玉県越谷市
センター
IIF名古屋ロジスティクス
愛知県名古屋市
センター
IIF東大阪ロジスティクス
大阪府東大阪市
センター
LED照明
更新工事
昇降設備
更新工事
当期
支払額
既支払
総額
平成27年6月
37
-
-
平成27年5月
28
-
-
施設改修工事
平成27年2月
27
-
-
LED照明
更新工事
平成27年1月
22
-
-
⑦ IIF相模原R&Dセンターを予定通りに取得できないこととなった場合について
前記「(1) 取得予定資産の概要」に記載のとおり、本資産運用会社は、IIF相模原R&Dセンター(以下本⑦に
おいて「本物件」ということがあります。)に関し、平成27年1月7日付で、売主である日本電気株式会社NECか
ら本物件を売却する意向がある旨の売却意向表明書を受領しており、かつ、平成27年2月24日付で、本資産運用
会社及びNECの間で本物件の売買に関する基本協定書を締結しています。しかしながら、当該意向表明書及び基
本協定書はいずれも法的拘束力を有しないものとされており、かつ、平成27年2月27日開催予定のNECの取締役
会において本物件の本投資法人への譲渡が承認されることが、売買契約締結及び売買実行の条件とされていま
す。
このため、本書の日付現在、本投資法人が本物件を取得することができるかどうかは未定です。NECの取締役
会において本物件の本投資法人への譲渡が否決された場合や同社の取締役会の開催が延期された場合、本投資
法人は本物件を予定通りに取得できない可能性があります。本投資法人が本物件を取得できないこととなった
場合、本書記載の本投資法人の取得予定資産取得後の各種情報は、本物件を除外した以下の情報に読み替える
必要があります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
① オファリングハイライト
(イ) オファリング
ハイライト1:投資主価値の継続的な成長」における、取得予定資産取得後の1口当たりNAVは331,795円となり
ます。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
① オファリングハイライト
(ロ) オファリング
ハイライト2:先行者としてのノウハウを活用した取得実績の積上げ」における「本募集においても6物件(取
得予定価格の合計217億円)」との文言は「本募集においても5物件(取得予定価格の合計186億円)」との文言
に変更され、図中における取得予定資産の物件数は5物件に、取得予定価格の合計は186億円となります。ま
た、当該図中からIIF相模原R&Dセンターが削除されます。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
① オファリングハイライト
(ハ) オファリング
ハイライト3:独自のCRE提案型取得手法による取得機会の拡大」におけるグラフの平成26年度(本募集まで)
の取得(予定)資産の取得(予定)価格の合計が18,650百万円となります。
─ 111 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
② 取得予定資産の概要-CRE提案による優良物件
の取得」における「<取得予定資産一覧>」から工場・研究開発施設等及びその小計又は平均が削除され、
「<取得予定資産一覧>」のNOI利回り、償却後NOI利回り、稼働率、取得予定価格、鑑定評価額、含み益(含
み 益 率)及 び 賃 貸 借 契 約 期 間 に つ い て、合 計 又 は 平 均 が、そ れ ぞ れ 5.4%(5.8%)、4.7%(5.1%)、
98.7%、18,650、20,048、+1,398(+7.5%)及び10.0年となります。また、2つ目の表の(注6)が削除されま
す。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
③ 先行者アドバンテージの活用
(イ) 先行者と
して積み上げた産業用不動産における取得・運用ノウハウ」における「<本投資法人の物件取得実績>」から
IIF相模原R&DCが削除されます。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
③ 先行者アドバンテージの活用
(ロ) 先行者と
しての実績・ノウハウの活用によりリスクリターンに優れた資産の取得を実現(取得予定資産のハイライ
ト)」における「a. <工場・研究開発施設等>
続」が削除され、「b. <インフラ施設>
及び「c. <物流施設>
<インフラ施設>
競合の少ない環境を活かした有利な条件での物件取得を継
運用ノウハウの活用により収益力の向上が見込まれる資産を取得」
案件毎にカスタマイズした取得手法により競争を回避して厳選取得」がそれぞれ「a.
運用ノウハウの活用により収益力の向上が見込まれる資産を取得」及び「b. <物流施設>
案件毎にカスタマイズした取得手法により競争を回避して厳選取得」に変更されます。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
③ 先行者アドバンテージの活用
(ハ) 他のJ-
REITに先行して競合の少ないアセットカテゴリーを開拓することによる『先行者メリット』の享受
a. <先行
者メリット①>分配金の向上に資する『収益力』及びNAVの向上に資する『含み益』を伴った物件の取得」にお
ける取得予定資産の平均NOI利回りが5.4%、ポジティブ・スプレッドが1.7%、取得予定資産の平均含み益率が
7.5%、図中の取得予定資産の平均NOI利回りが5.4%、ポジティブスプレッドが+1.7%、取得予定資産の平均含
み益率が7.5%となります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
④ CRE戦略のポテンシャル
(イ) 変化するCREニ
ーズを捉えた提案による取得実績の積上げ」の「を、またノンコア資産の売却ニーズへの対応として『IIF相模
原R&Dセンター』」との文言が削除され、また、図中からIIF相模原R&DC及び「<本募集におけるCRE提案の事例
>」からIIF相模原R&Dセンターが削除されます。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
の重要施設への投資による『長期安定的なポートフォリオ』
⑤ 長期安定したバランスシート
(イ) テナント
a. 長期安定したキャッシュフローを生み出す賃
貸借契約」の取得予定資産取得後のポートフォリオにおける平均賃貸借契約期間、平均賃貸借契約残存期間、
10年以上の契約割合、年間賃料ベースでの定期借地・借家契約の割合、年間賃料ベースでの中途解約を一切不
可としている契約及び中途解約時の違約金として残存期間賃料全額の支払が規定されている契約の割合、年間
賃料ベースでの一定期間の中途解約を禁止し又はペナルティの支払を解約要件としている契約の割合並びに年
間賃料ベースでのアップサイドオンリー型賃料形態の割合はそれぞれ14.1年、9.1年、83.0%、72.3%、
49.1%、42.1%及び22.6%となります。また、「<取得予定資産取得後(年間賃料ベース)>」における「》
賃貸借契約期間」の平均賃貸借契約期間、平均賃貸借契約残存期間、10年以上、2年以上10年未満及び2年未満
の各数値が14.1年、9.1年、83.0%、16.9%及び0.0%となり、「》定借割合」の定借割合、定期借地・借家契
約及び普通借地・借家契約の各数値が72.3%、72.3%及び27.7%となり、「》賃料改定方法」のアップサイド
オンリー賃料改定、アップサイドオンリー、フラット及び協議改定の各数値が22.6%、22.6%、39.5%及び
37.9%となり、「》中途解約条項」の契約期間中解約不可、一定期間解約不可又はペナルティ支払(賃料確保
期間平均)及び6か月前予告の各数値が49.1%、42.1%(6.2年)及び8.8%となります。
─ 112 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
の重要施設への投資による『長期安定的なポートフォリオ』
⑤ 長期安定したバランスシート
(イ) テナント
b. 長期賃貸借契約による契約満了時期の分散」
における取得予定資産取得後の平均賃貸借契約残存期間は9.1年となります。また、グラフにおける第18期のテ
ナント数、第23期の割合及び第24期の割合がそれぞれ3、2.6%及び5.4%となります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
⑤ 長期安定したバランスシート
したアセットに合わせて長期・固定化された安定した財務基盤
(ロ) 長期安定
a. 長期安定性を示す財務指標」における、取
得予定資産取得後の平均借入期間、平均借入残存期間及び簿価LTVはそれぞれ8.1年、5.6年及び49.9%となり、
時価LTVの「取得予定資産取得後も44.8%を維持する予定です。」との文言が「取得予定資産取得後には44.5%
となる予定です。」に修正されます。「》平均借入期間」において取得予定資産取得後の平均借入期間及び平
均借入残存期間(取得予定資産取得後)はそれぞれ8.1年及び5.6年となり、「》簿価LTV及び時価LTV」におい
て取得予定資産取得後の簿価LTV及び時価LTVはそれぞれ49.9%及び44.5%となります。また、取得予定資産取
得に伴う資金調達予定額は21,973,683,000円となります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
⑤ 長期安定したバランスシート
したアセットにあわせて長期・固定化された安定した財務基盤
(ロ) 長期安定
b. 長期借入金による返済時期の分散」におけ
る、「<返済時期の分散(取得予定資産取得後)>」の第36期の長期借入金の返済額は4,050百万円となりま
す。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
⑤ 長期安定したバランスシート
したアセットに合わせて長期・固定化された安定した財務基盤
(ロ) 長期安定
c. 新規借入れ」における「<本件新規借入れ
一覧>」の平成27年3月31日を借入実行予定日とする三井住友信託銀行株式会社の借入れが削除され、本件新規
借入れの合計借入額が10,300百万円となります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
の実行
(1) 本募集の意義
⑥ 『エクイティの継続的な成長』を実現する戦略
<『CRE提案を通じた物件取得』及び『長期安定を追及するALM戦略』による分配金及びNAVの更なる成
長を目指す>
a. アセット」の本募集時における物件数、取得(予定)価格の合計、平均NOI利回り、平均償
却後NOI利回り及び鑑定評価額に対する含み益はそれぞれ5物件、18,650百万円、5.4%、4.7%及び1,398百万円
となり、取得予定資産取得後の物件数、取得(予定)価格の合計、平均償却後NOI利回り及び総テナント数はそ
れぞれ41物件、200,739百万円、4.8%及び44社となります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
の実行
(1) 本募集の意義
⑥ 『エクイティの継続的な成長』を実現する戦略
<『CRE提案を通じた物件取得』及び『長期安定を追及するALM戦略』による分配金及びNAVの更なる成
長を目指す>
b. デット」における取得予定資産取得後の簿価LTV及び平均借入残存期間は49.9%及び5.6年と
なります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
の実行
(1) 本募集の意義
⑥ 『エクイティの継続的な成長』を実現する戦略
<『CRE提案を通じた物件取得』及び『長期安定を追及するALM戦略』による分配金及びNAVの更なる成
長を目指す>
c. エクイティ」における1口当たりNAVの上昇率は5.7%となり、取得予定資産取得後の1口当た
りNAVは331,795円となります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況
(3) 運用環境
74.8%及び20.2%となります。
─ 113 ─
⑦ 県内総生産」の東京圏の割合及び大阪圏の割合は
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
前記「2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要」におけるインダストリアル不動産は4物件となり、「IIF相模
原R&Dセンターについて、本資産運用会社は、平成27年1月7日付で売主である日本電気株式会社(以下「NEC」
ということがあります。)から本物件を売却する意向がある旨の売却意向表明書を受領し、かつ、平成27年2月
24日付でNECとの間で本物件の売買に関する基本協定書を締結しており、また、IIF京田辺ロジスティクスセン
ターについても」との文言は「IIF京田辺ロジスティクスセンターについては」との文言に変更され、「(以下
これら2物件に関する各協定書をそれぞれ「基本協定書」といいます。)を締結しており、各売主との間で、各
取得予定資産」との文言は「(以下「基本協定書」といいます。)を締結しており、売主との間で、取得予定
資産」との文言に変更されます。また、「IIF相模原R&Dセンターに係る基本協定書においては、以下を含む取
引の基本条件(ただし、これらに限られません。)が規定されています(注)。ⅰ.売主及び買主について、取
引に際して法令又は内部規則に基づき必要な手続が全て完了していること
ⅱ.取引に必要な本投資法人の資
金調達がなされていること iii. 信託受益権に関する契約につき売主が本投資法人への契約上の地位の承継そ
の他必要な協力を行うこと
また、」との文言が削除され、注の「IIF相模原R&Dセンターに係る基本協定書及
びIIF京田辺ロジスティクスセンターに係る基本協定書のいずれも」との文言は「IIF京田辺ロジスティクスセ
ンターに係る基本協定書は」との文言に変更されます。更に、「IIF相模原R&Dセンターの売主であるNECは、平
成27年2月27日に開催予定の取締役会において本物件の売却について決議することを予定していますが、同社の
取締役会において本物件の本投資法人への譲渡が否決された場合や同社の取締役会の開催が延期された場合、
本投資法人は本物件を予定通りに取得できない可能性があります(詳細については後記「(3) 取得予定資産取
得後のポートフォリオ全体の概要
⑦ IIF相模原R&Dセンターを予定通りに取得できないこととなった場合につ
いて」をご参照下さい。)。」との文言が削除されます。
前記「2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要
① 取得予定資産一覧」から工場・研究開発施設等が削除さ
れ、取得予定価格、NOI利回り及び償却後NOI利回りについて取得予定資産
合計/平均がそれぞれ18,650、5.4
及び4.7となります。
前記「2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要
② 取得予定資産における『継続性』及び『汎用性』の分析」
からIIF相模原R&Dセンターが削除されます。
前記「2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要
③ 取得予定資産の設計者、構造設計者、施工者、確認検査機
関」からIIF相模原R&Dセンターが削除されます。
前記「2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要
④ 取得予定資産に関する地震リスク分析報告書の概要」の
「IIF相模原R&Dセンターについては平成26年11月付、」との文言が削除され、表からIIF相模原R&Dセンターが
削除されます。
前記「2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要
⑤ 取得予定資産についての津波又は地震による被害の可能性
に関するデュー・デリジェンスの結果の概要」からIIF相模原R&Dセンターが削除されます。
前記「2 投資対象
(2) 個別物件の概要」からIIF相模原R&Dセンターに関する記載が削除されます。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
① ポートフォリオ一覧」におけ
るインダストリアル不動産は33物件、取得(予定)価格の合計は115,395百万円となります。また、表中から
IIF相模原R&Dセンターが削除され、取得(予定)価格、対資産総額比及び期末算定価額又は鑑定評価額につい
て工場・研究開発施設等小計及びインダストリアル不動産中計がそれぞれ32,468、16.2、38,340、115,395、
57.5及び139,959となり、取得(予定)価格及び期末算定価額又は鑑定評価額についてポートフォリオ合計が
200,739及び225,459となります。
─ 114 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
② テナントとの契約状況」にお
ける表中からIIF相模原R&Dセンターが削除され、賃借人数、総賃貸可能面積、年間賃料(消費税別)、契約期
間及び賃貸借契約残存期間について合計/平均がそれぞれ47、897,444.61、13,532、14.1年及び9.1年となりま
す。また、(注7)の「IIF相模原R&Dセンター、」との文言が削除されます。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
③ 主な賃借人への賃貸条件」に
おける表中の年間賃料(消費税別)の賃借人全体の合計が13,532となり、日本航空株式会社及び小計の賃料比
率が13.7となります。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
④ 主要な不動産等に関する情
報」における表中の賃料比率が13.7%となります。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
⑤ ポートフォリオ分散の状況
(イ) アセットカテゴリー別」における物流施設の比率が45.1、工場・研究開発施設等の物件数、期末算定価額
又は鑑定評価額及び比率が6、38,340及び17.0、インフラ施設の比率が37.9、物件数及び期末算定価額又は鑑定
評価額について合計がそれぞれ41及び225,459となります。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
⑤ ポートフォリオ分散の状況
(ロ) エリア別」における東京圏の物件数、期末算定価額又は鑑定評価額及び比率が26、168,551及び74.8、大
阪圏の比率が20.2となり、物件数及び期末算定価額又は鑑定評価額の合計がそれぞれ41及び225,459となりま
す。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
⑤ ポートフォリオ分散の状況
(ハ) 立地カテゴリー別」における物件数、期末算定価額又は鑑定評価額及び比率について都市近郊型又は工業
集積地型がそれぞれ39、222,559及び98.7、物件数及び期末算定価額又は鑑定評価額の合計が41及び225,459と
なります。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
(ニ) 賃貸借契約期間別
⑤ ポートフォリオ分散の状況
(契約期間)」における10年以上及び2年以上10年未満の比率が83.0及び16.9、2年未
満の賃借人数、年間賃料(消費税別)及び比率がそれぞれ1、2及び0.0、賃借人数及び年間賃料(消費税別)の
合計が51及び13,533となります。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
(ニ) 賃貸借契約期間別
⑤ ポートフォリオ分散の状況
(残存期間)」における10年以上及び2年以上10年未満の比率が37.8及び47.4、2年未
満の賃借人数、年間賃料(消費税別)及び比率がそれぞれ13、1,995及び14.7、賃借人数及び年間賃料(消費税
別)の合計が51及び13,533となります。
前記「2 投資対象
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
⑤ ポートフォリオ分散の状況
(ホ) 総賃貸可能面積別」における30,000㎡以上及び10,000㎡未満の比率が35.2及び11.9、10,000㎡以上30,000
㎡未満の物件数、期末算定価額又は鑑定評価額及び比率が23、119,420及び53.0、物件数及び期末算定価額又は
鑑定評価額の合計が41及び225,459となります。
後記「3 投資リスク
(1) リスク要因
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(ニ) 運用資産の立地の
地域的な偏在及び種類的な偏在に関するリスク」における不動産及び信託受益権並びに取得予定資産の取得
(予定)価格の総額に占める東京圏所在の物件の割合は、取得予定資産取得後74.8%となります。
後記「3 投資リスク
(1) リスク要因
⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク
(イ) 不動産の欠陥・瑕
疵に関するリスク」における「、IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)及びIIF相模原R&Dセ
ンター」との文言が「及びIIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)」との文言に変更されま
す。
後記「3 投資リスク
(1) リスク要因
⑦ その他
(イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク」における
「取得予定資産のうち、IIF相模原R&Dセンターの売主であるNECは、平成27年2月27日に開催予定の取締役会に
おいて本物件の売却について決議することを予定していますが、同社の取締役会において本物件の本投資法人
への譲渡が否決された場合や同社の取締役会の開催が延期された場合、本投資法人は本物件を予定通りに取得
できない可能性があります。」との文言が削除されます。
─ 115 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
3 投資リスク
以下は、参照有価証券報告書の「第一部 ファンド情報
第1 ファンドの状況
3 投資リスク」に記載された投資リ
スクの全文を記載しています。なお、当該投資リスクに関し、同書の日付以降に発生した変更点は、_罫で示してい
ます。
(1) リスク要因
以下には、本投資口(以下、本「3 投資リスク」の項において「本投資証券」といいます。)への投資に関し
てリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。ただし、以下は本投資証券への投資
に関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。また、本投資
法人が取得した又は取得を予定している個別の不動産又は信託受益権の信託財産である不動産に特有のリスクに
ついては、前記「2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要」及び参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報
ファンドの状況
(2) 投資資産
5 運用状況
第1
③ その他投資資産の主要なもの」を併せてご参照下さい。
本投資法人は、対応可能な限りにおいてこれらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針で
すが、回避及び対応が結果的に十分である保証はありません。以下に記載するリスクが現実化した場合、本投資
証券の市場価格が下落又は分配金の額が減少し、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。
各投資家は、自らの責任において、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で、本投資証券
に関する投資判断を行う必要があります。
なお、本書に記載の事項には、本投資法人及び本資産運用会社の目標及び意図を含め、将来に関する事項が含
まれますが、別段の記載のない限り、これらの事項は本書の日付現在における本投資法人及び本資産運用会社の
判断、目標、一定の前提又は仮定に基づく予測によるものであり、実際の結果が異なることとなる可能性があり
ます。
本項に記載されているリスク項目は、以下のとおりです。
①
投資証券の商品性に関するリスク
本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
(ロ)
投資証券の市場での取引に関するリスク
(ハ)
金銭の分配に関するリスク
(ニ)
収入及び支出の変動に関するリスク
(ホ)
新投資口の発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
②
(イ)
本投資法人の運用方針に関するリスク
投資対象を産業用不動産に特化していることによるリスク
(ロ)
公的セクターに対する投資が予定通り進捗しないリスク
(ハ)
少数の賃借人に依存していることによるリスク
(ニ)
運用資産の立地の地域的な偏在及び種類的な偏在に関するリスク
(ホ)
本投資法人の成長戦略に関するリスク
③
(イ)
本投資法人の運用に関する一般的なリスク
不動産を取得又は処分できないリスク
(ロ)
新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
(ハ)
敷金及び保証金に関するリスク
④
(イ)
本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
三菱商事及びユービーエス・エイ・ジーへの依存、利益相反に関するリスク
(ロ)
本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
(ハ)
本資産運用会社の人材に依存しているリスク
(ニ)
本投資法人の投資方針の変更に関するリスク
(ホ)
本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
⑤
(イ)
不動産及び信託受益権に関するリスク
(イ)
不動産の欠陥・瑕疵に関するリスク
(ロ)
賃貸借契約に関するリスク
(ハ)
災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク
(ニ)
不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
─ 116 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
(ヘ)
法令の制定・変更に関するリスク
(ト)
売主の倒産等の影響を受けるリスク
(チ)
転貸に関するリスク
(リ)
マスターリース契約に関するリスク
(ヌ)
賃借人等による不動産の利用状況に関するリスク
(ル)
共有物件に関するリスク
(ヲ)
区分所有建物に関するリスク
(ワ)
底地物件に関するリスク
(カ)
借地物件に関するリスク
(ヨ)
借家物件に関するリスク
(タ)
使用許可を取得した敷地上に所在する物件に関するリスク
(レ)
開発物件に関するリスク
(ソ)
埋立地に関するリスク
(ツ)
有害物質に関するリスク
(ネ)
不動産を信託受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
(ナ)
フォワード・コミットメント等に係るリスク
(ラ)
減損会計の適用に関するリスク
⑥
(ホ)
税制に関するリスク
導管性要件に関するリスク
(ロ)
税務調査等による更正処分のため、導管性要件が事後的に満たされなくなるリスク
(ハ)
不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
(ニ)
一般的な税制の変更に関するリスク
⑦
(イ)
その他
(イ)
取得予定資産の組入れに関するリスク
(ロ)
専門家の意見への依拠に関するリスク
(ハ)
匿名組合出資持分への投資に関するリスク
①
投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
本投資法人は、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型であるため、
投資主が本投資証券を換金する手段は、第三者に対する売却に限定されます。
本投資証券の市場価格は、取引所における需給バランスにより影響を受け、一定の期間内に大量の売却
が出た場合には、大きく価格が下落する可能性があります。また、市場価格は、本投資証券に対する需給
状況、金利情勢、経済情勢、不動産市況その他市場を取り巻く様々な要因の影響を受けて変動します。
そのため、投資主は、本投資証券を取得した価格で売却できない可能性があり、その結果、投資主が損
失を被る可能性があります。
(ロ) 投資証券の市場での取引に関するリスク
本投資証券は、東京証券取引所に上場していますが、本投資法人の資産総額の減少、投資口の売買高の
減少その他の東京証券取引所の有価証券上場規程に定める上場廃止基準に抵触する場合には、本投資証券
の上場が廃止されます。
本投資証券の上場が廃止された場合、投資主は、保有する本投資証券を相対で譲渡する他に換金の手段
がないため、本投資法人の純資産額に比して廉価で譲渡せざるを得ない場合や本投資証券の譲渡自体が事
実上不可能となる場合があり、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。
─ 117 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ハ) 金銭の分配に関するリスク
本投資法人は参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報
第1 ファンドの状況
2 投資方針
(3) 分
配方針」に記載の分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、分配の有無及びその
金額は、いかなる場合においても保証されるものではありません。本投資法人が取得する不動産及び不動
産を裏付けとする資産の当該裏付け不動産(以下、本「(1) リスク要因」の項において「不動産」と総称
します。)の賃貸状況、売却に伴う損益や建替えに伴う除却損等により、期間損益が大きく変動し、投資
主への分配金が増減し、又は一切分配されないことがあります。
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
本投資法人の収入は、不動産の賃料収入に主として依存しています。不動産に係る賃料収入は、不動産
の稼働率の低下(建物の建替え及び大規模修繕等を要因とする場合も含みます。)等により、大きく減少
する可能性があるほか、賃借人との協議や賃借人からの請求等により賃料が減額されたり、契約通りの増
額改定を行えない可能性もあります(なお、これら不動産に係る賃料収入に関するリスクについては、後
記「⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク
(ロ) 賃貸借契約に関するリスク」をご参照下さい。)。
個別の資産の過去の受取賃料の状況は、当該資産の今後の受取賃料の状況と一致する保証はありません。
また、不動産に関して締結される賃貸借契約に基づく賃料が、一般的な賃料水準に比して適正な水準にあ
るとは限りません。
一方、収入の減少だけでなく、退去する賃借人への預り敷金及び保証金の返還、大規模修繕等に要する
支出、多額の資本的支出、不動産の取得等に要する費用、その他不動産に関する支出が状況により増大
し、キャッシュ・フローを減ずる要因となる可能性があります。
このように、不動産からの収入が減少する可能性があるとともに、不動産に関する支出は増大する可能
性があり、個別の資産及び運用資産全体の過去の収支の状況が必ずしも将来の収支の状況と一致し又は同
様の傾向を示すとは限りません。何らかの理由によりこれらの収支に変更が生じた場合、投資主への分配
金額が減少したり、本投資証券の市場価格が下落することがあります。
(ホ) 新投資口の発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
本投資法人は、新投資口を随時発行する予定ですが、かかる発行により既存の投資主の保有する投資口
の持分割合が減少します。また、本投資法人の計算期間中に発行された投資口に対して、当該計算期間の
期初から存在する投資口と同額の金銭の分配が行われるため、既存の投資主は、当該新投資口の発行がな
かった場合に比して、1口当たりの受取分配金額が減少する可能性があります。更に、当該新投資口の発
行の結果、本投資法人の投資口1口当たりの価値や市場における需給バランスが影響を受け本投資証券の
市場価格が下落する可能性があります。
②
本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 投資対象を産業用不動産に特化していることによるリスク
本投資法人は、インダストリアル不動産及びインフラ不動産からなる産業用不動産を投資対象としてお
り、この投資対象の特性による特有のリスクを有しています。
a. 産業用不動産全体に対する需要が減少するリスク
産業用不動産は、歴史的に工場・研究所の立地件数や設備投資額等について、景気動向の影響を受けて
います。したがって、今後の我が国の景気動向、為替動向、人口推移、国際競争力、生産活動の海外移転
等の進捗状況等の如何によっては、本投資法人が投資対象とする産業用不動産に対する全般的需要が減少
し、その結果、本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
b. 特定の種類の産業用不動産に対する需要が減少するリスク
産業用不動産全体に対する需要が減少しない場合でも、今後の我が国の産業構造、交通・通信・エネル
ギーその他のインフラのあり方の変化等により、特定の種類の産業用不動産に対する需要が低下し、本投
資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、産業用不動産には、ガスターミナル、発電所そ
の他の天然資源等の需給変動により当該施設に対する需要が減少し、その結果、本投資法人の収益に悪影
響を及ぼす可能性もあります。
─ 118 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
c. 個別の産業用不動産に対する需要が減少するリスク
産業用不動産全体又は特定の種類の産業用不動産に対する需要が減少しない場合でも、個別の産業用不
動産に対する需要が減少する可能性もあります。例えば、ある産業用不動産の周辺地域の宅地化・市街地
化、周辺のインフラの利便性の低下、将来の生産活動、物流及び交通・通信・エネルギーその他のインフ
ラのあり方の変化による特定の産業用不動産の用途適合性の低下、喪失等を理由として当該不動産の産業
用不動産としての価値が損なわれ、その結果、当該産業用不動産に対する賃借需要が後退し、本投資法人
の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
d. 用途が限定されていること及び単一賃借人、少数賃借人物件であることによるリスク
産業用不動産は、インダストリアル不動産、インフラ不動産いずれについても、特定の又は特殊な用途
に適合するように建設され、用途の変更が困難である場合が多く、多くの場合、物件の特性から賃借人と
なりうる者が限定されることになります。したがって、既存の賃借人が退去した場合、オフィス、住居、
商業施設などに比べ、代替賃借人となりうる者が限定され、代替賃借人が入居するまでの非稼働期間が長
期化する可能性があります。
また、本投資法人の運用資産は、産業用不動産としての特性から、すべて、単一の賃借人又は少数の賃
借人が物件全体を賃借する形態となっており、今後の取得資産についても同様の場合が多いと考えられま
す。
したがって、これらの賃借人が退去した場合、賃貸スペースの広さ等から、代替賃借人となりうる者が
限定され、代替賃借人が入居するまでの空室期間が長期化する可能性があります。
これらの結果、当該物件の稼働率が大きく減少したり、代替賃借人確保のために賃料水準を引き下げざ
るを得なくなることがあり、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
e. 環境関連法による規制及び環境関連法規制の変更に関するリスク
産業用不動産においては、立地の特性及び施設の用途から、土壌汚染や地下水汚染又は有害物質使用等
の問題が生じる可能性が比較的高く、土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改正を含みま
す。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)等様々な環境関連法規制の対象となっており、問題が生
じた場合は賃借人等の本投資法人以外の者の行為による場合であっても本投資法人が責任を負担すること
になる可能性があります。また、環境関連法規制が強化された場合には、かかる規制を遵守するために、
本投資法人が多大なコストを負担することになる可能性があり、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能
性があります。
f. 産業用不動産に関する法規制等に伴うリスク
産業用不動産は、環境関連法規制に加え、用途に応じた多くのかつ厳格な安全規制などの様々な法規制
の対象となっています。これらの規制については今後強化される可能性が高く、このような規制強化によ
り、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性もあります。また、産業用不動産に関する用途規制、地域
規制等の変更・強化により、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。
g. 産業用不動産固有の事故等に関するリスク
本投資法人が投資対象とする産業用不動産においては、工場操業、危険物の運送その他の本質的に危険
性のある活動が行われる場合があり、万が一、運用資産において、火災、爆発その他の事故(以下「事故
等」と総称します。)が発生した場合、不動産が滅失、劣化又は毀損し、その価値が影響を受ける可能性
があります。このような場合には、滅失、劣化又は毀損した個所を修復するために多額の費用を要した
り、一定期間建物の不稼働を余儀なくされることにより、賃料収入が減少し、又は当該不動産の価値が下
落する結果、投資主が損失を被る可能性があります。不動産の個別事情により保険契約が締結されていな
い場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補されない事故等が発
生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、減額される若
しくは遅れる場合には、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。
また、インフラ不動産の場合、公衆が多数利用する場合も想定され、事故等が発生し第三者に損害を与
えた場合、本投資法人に故意又は過失がない場合であっても、本投資法人も民法(明治29年法律第89号。
その後の改正を含みます。)(以下「民法」といいます。)上の土地工作物責任等の理論により、責任を
負担する可能性があり、その結果、本投資法人に損害が生じる可能性があります(詳しくは、後記「⑤
不動産及び信託受益権に関するリスク
(ニ) 不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリス
ク」をご参照下さい。)。
─ 119 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
更に、本投資法人の運用資産において事故等が発生した場合、本投資法人が法的責任を負担しない場合
又は損害が損害保険等によって填補され実害が生じない場合等であっても、事故等が生じたことから資産
を保有する本投資法人に対する社会からの評価(いわゆるレピュテーション)が低下し、その結果、投資
主が損失を被る可能性もあります。
h. 産業用不動産に設置された設備等に関するリスク
産業用不動産には、その用途のために様々な特別な設備等が設置されることがあり、その価格は高額に
なる場合もあります。当該設備等の設置、補修等が賃借人の費用と責任により行われる場合であっても、
当該賃借人が当該不動産から退去する場合には、当該不動産の効用を維持するために当該設備等を本投資
法人が買い取らざるを得なくなる場合も想定されます。仮に無償譲渡を受けた場合であっても、この場
合、本投資法人に当該設備等の補修等のための費用が発生する可能性もあります。これらにより、本投資
法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。
(ロ) 公的セクターに対する投資が予定通り進捗しないリスク
本投資法人は、現在公的セクターが保有している産業用不動産についても、将来本投資法人のような民
間セクターによる取得・保有ニーズが増加するものと考え、このような公的セクターが現在保有している
産業用不動産への投資を引き続き検討していくこととしています。
しかし、公的セクターが保有している産業用不動産の取得に当たっては、法規制の改正その他の規制緩
和、政府、地方公共団体その他の諸機関との調整を必要とする場合があり、このような場合において、か
かる規制緩和、調整が本投資法人の想定通り進捗するとは限りません。
したがって、本投資法人の投資方針にもかかわらず、これらの産業用不動産を予定通り取得できないリ
スクがあります。
また、公的セクターが保有している産業用不動産を取得できたとしても、政府、地方公共団体その他の
諸機関によって、賃料等が規制される可能性があり、その結果、本投資法人の収益等に悪影響が生じる可
能性があります。
更に、公的セクター以外が保有している場合であっても、産業用不動産固有の法的、経済的、事実上の
制約により、本投資法人の投資方針にもかかわらず、これらの産業用不動産を予定通り取得できないリス
クがあります。
(ハ) 少数の賃借人に依存していることによるリスク
本投資法人の運用資産のうち相当部分は、少数の賃借人へ賃貸されており、本投資法人の収入は、かか
る賃借人に大きく依存しています。したがって、これらの賃借人の営業状況、財務状況が悪化し、賃料支
払が遅延したり、物件から退去した場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があり
ます。
(ニ) 運用資産の立地の地域的な偏在及び種類的な偏在に関するリスク
本投資法人が保有する不動産及び信託受益権並びに取得予定資産の取得(予定)価格の総額に占める東
京圏所在の物件の割合は、取得予定資産取得後73.6%となる予定であり、東京圏における産業構造の変
化、経済情勢の悪化、地震その他の災害などの理由により、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性が
あります。
また、今後の運用次第では、本投資法人の運用資産の立地にその他の地域的な偏在が生じたり、特定の
種類の不動産の割合が高くなる可能性もあります。地域的な偏在が生じた場合には、上記同様、当該地域
に特有の事由により、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。また、特定の種類に利用さ
れる不動産の割合が高くなった場合には、当該特定の種類に特有の事由により(詳しくは、前記「(イ)
投資対象を産業用不動産に特化していることによるリスク
b. 特定の種類の産業用不動産に対する需要
が減少するリスク」をご参照下さい。)、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ホ) 本投資法人の成長戦略に関するリスク
本投資法人は、保有資産の拡大に当たって、本資産運用会社による積極的な提案型の物件取得活動を行
っていますが、かかる活動が成果を上げるとは限りません。また、本投資法人は、稼働率の低い物件や未
竣工の物件の場合にはフォワード・コミットメントにより物件を取得する仕組みを三菱商事その他の適切
と考えるパートナーと構築すべく取り組んでいますが、本投資法人が希望する場合にかかる仕組みが構築
できない可能性もあります。
更に、本投資法人は、三菱商事等との協働による物件の取得を、外部成長戦略の一つとしていますが、
三菱商事等との間でかかる協働関係を規律する契約は存在しません。
したがって、本投資法人は、三菱商事等から本投資法人が適切であると判断する物件を必ずしも希望通
り取得できるとは限りません。
また、本投資法人は、運用資産について、施設拡張工事・改築等を実施することを内部成長戦略の一つ
としていますが、法規制上の制限その他の理由により、必ずしも本投資法人の希望する工事・改築等が行
えるとは限りません。
③
本投資法人の運用に関する一般的なリスク
(イ) 不動産を取得又は処分できないリスク
本投資法人が投資対象とする産業用不動産のうちインダストリアル不動産については、一般的に、オフ
ィス、住宅、商業施設といった他の種類の不動産に比べて取得機会が少なく、また、インフラ不動産につ
いては、未だその流通市場が形成されているとはいえません。他方、不動産投資信託その他の不動産ファ
ンド及びその他の投資家等による不動産に対する投資は一般的に活発化する傾向にあり、産業用不動産へ
の需要も拡大する可能性があります。したがって、本投資法人は、必ずしも、希望する不動産等を取得す
ることができるとは限りません。また、取得が可能であったとしても、投資採算の観点から希望した価
格、時期その他の条件で取引を行えない可能性もあります。更に、本投資法人が不動産等を取得した後に
これらを処分する場合にも、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能
性もあります。その結果、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考える資産のポー
トフォリオを構築できない可能性があります。
(ロ) 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
新投資口の発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行並びにそれらの条件は、本投資法人の経済的信用
力、金利情勢その他の要因による影響を受けるため、今後本投資法人の希望する時期及び条件で新投資口
の発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行を行うことができる保証はなく、その結果、予定した資産を
取得できなかったり、予定しない資産の売却を余儀なくされたり、更には資金繰りがつかなくなる可能性
があります。
また、本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合において、当該金銭の借入れ又は投
資法人債の発行の条件として、現在設定されている資産・負債等に基づく一定の財務指標上の数値を維持
する等の財務制限条項のほかに、追加的に、投資主への金銭の分配を制約する、本投資法人の信用状態に
関する評価を一定の水準に維持する等の財務制限条項が設けられたり、運用資産に担保を設定することと
なったり、規約の変更が制限される等の可能性があります。このような制約が本投資法人の運営に支障を
きたし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、これらの制限
に違反した場合には、追加の担保設定や費用負担等を求められ、又は当該借入契約にかかる借入金若しく
は投資法人債の元利金について期限の利益を喪失するなどの可能性があり、その結果、本投資法人の運営
に重大な悪影響が生じる可能性があります。
更に、借入れ及び投資法人債の金利は、借入れ時及び投資法人債発行時の市場動向に左右され、変動金
利の場合には、その後の市場動向にも左右されます。過去10年以上にわたり日本では低金利状態が続いて
いますが、今後、新規借入れや新規発行投資法人債に適用される金利が上昇したり、変動金利の適用金利
が上昇する可能性があります。借入れ及び投資法人債の金利が上昇し、又は本投資法人の借入額及び投資
法人債発行額が増加した場合には、本投資法人の利払額は増加します。このような利払額の増加により、
投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
─ 121 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ハ) 敷金及び保証金に関するリスク
本投資法人は、運用資産の賃借人が無利息又は低利で預託した敷金又は保証金を運用資産の取得資金の
一部として利用する場合があります。ただし、敷金又は保証金を本投資法人が利用する条件として、本投
資法人が敷金又は保証金の返還債務を負う場合があり、当該返還債務の履行に必要な資金を借入れ等によ
り調達する可能性があります。その結果、本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。 ④
本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ) 三菱商事及びユービーエス・エイ・ジーへの依存、利益相反に関するリスク
三菱商事及びユービーエス・エイ・ジーは、本書の日付現在、本資産運用会社の発行済株式総数のそれ
ぞれ51%及び49%を保有し、また、本資産運用会社の役員中数名が三菱商事及びユービーエス・エイ・ジ
ーの子会社等の出身です。したがって、三菱商事又はユービーエス・エイ・ジーの利益が本投資法人又は
本投資法人の他の投資主の利益と異なる場合、利益相反の問題が生じる可能性があります。三菱商事又は
ユービーエス・エイ・ジーは、それぞれ本投資法人が三菱商事若しくはその関連会社等又はユービーエ
ス・エイ・ジー若しくはその関連会社等から資産を取得する場合、物件の賃貸又はその他の業務を行う場
合に、本投資法人に対して影響力を行使する可能性があり、三菱商事及びユービーエス・エイ・ジーの双
方の関連会社等である者から資産を取得する場合、物件の賃貸又はその他の業務を行う場合には、本投資
法人に対してより強い影響力を行使する可能性があります。また、本投資法人は、三菱商事若しくはその
関連会社等又はユービーエス・エイ・ジー若しくはその関連会社等と資産の取得等に関し直接又は間接的
に競合する場合もあります。かかる場合、本投資法人の業務、財政状態又は経営成績に重大な悪影響を及
ぼす可能性があり、本投資法人の投資口価格や分配金が減少する可能性があります。
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づき、執行役員及び監督役員から構成される役員会において重要な意思決定
を行い、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、
それぞれ委託しています。本投資法人の円滑な業務遂行の実現のためにはこれらの者、特に本資産運用会
社の能力、経験及びノウハウに依存するところが大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要
な人的・財政的基盤等を維持できる保証はありません。また、投信法は、本投資法人の執行役員及び監督
役員並びに本投資法人の関係者に関する義務及び責任を定めていますが、これらの本投資法人の関係者が
投信法その他の法令に反し、又は法定の措置をとらないときは、投資主に損害が発生する可能性がありま
す。
また、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者が、法令上又は契約上負っている善良な管理
者としての注意義務(善管注意義務)、本投資法人のために忠実に職務を遂行する義務(忠実義務)、利
益相反行為を行わない義務、その他の義務に違反した場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を
及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。特に、本投資法人のために資産の運用を行う本資産運用
会社において、その利害関係者のために本投資法人の利益を害する取引が行われるリスクがあり、本資産
運用会社では、かかるリスクに適切に対処するための社内規程(自主ルール)として、利害関係者取引規
程を定めています(参照有価証券報告書「第二部 投資法人の詳細情報
人との取引制限
第3 管理及び運営
2 利害関係
(2) 本投資法人に関する利益相反取引ルール」及び後記「7 投資運用の意思決定機構等
の変更」をご参照下さい。)が、かかる対策が完全に機能するとは限りません。
なお、投信法上、資産運用会社は、複数の投資法人等の資産運用を受託することを禁じられてはおら
ず、本投資法人の資産運用会社である三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社は、本投資法人のほ
か、日本リテールファンド投資法人からも資産の運用を受託しており、かつ、今後他の不動産ファンド等
からも資産の運用を受託することがあります(詳細については後記「7 投資運用の意思決定機構等の変
更」をご参照下さい。)。また、日本リテールファンド投資法人は、商業施設を投資対象とする投資法人
であり、産業用不動産を投資対象とする本投資法人とはその投資対象が異なっていますが、日本リテール
ファンド投資法人以外の不動産ファンド等の投資対象は、本投資法人の投資対象と重複することがありま
す。
─ 122 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
本資産運用会社は、本投資法人及び日本リテールファンド投資法人それぞれの資産の運用に際して利益
相反が生じることのないように、投資法人間の利益相反防止のためのチェックリストを作成しています
(参照有価証券報告書「第二部 投資法人の詳細情報
第3 管理及び運営
2 利害関係人との取引制限
(2) 本投資法人に関する利益相反取引ルール」をご参照下さい。)が、かかるチェックリストが想定通り
機能しない場合もあり得ます。
また、本投資法人に係る資産運用に従事するインダストリアル本部、日本リテールファンド投資法人に
係る資産運用に従事するリテール本部及び不動産ファンド等に係る資産運用に従事する私募運用部に係る
運用の意思決定はそれぞれ独立して行うものとされていますが、投資対象資産の発掘、情報の管理及び配
分並びに取得及び処分に関する交渉等を行うアクイジション本部並びにミドル・オフィス部門及びバッ
ク・オフィス部門においてはかかる区別はなされていません。加えて、本資産運用会社においては、イン
ダストリアル本部、リテール本部及び私募運用部の間で生じ得る投資物件を取得する機会の競合に関し、
投資情報に係る優先検討権ルール(詳細については後記「7 投資運用の意思決定機構等の変更」をご参照
下さい。)を設けていますが、当該ルールに反する物件の取得検討が行われる可能性は否定できません。
更に、かかるルールは今後変更される可能性があり、当該変更により、本投資法人が本書の日付現在と同
様の物件取得機会を確保できないこととなる可能性もあります。その場合、本投資法人の取得機会が減少
すること等により、本投資法人にとって望ましいと考えられるポートフォリオの構築が実現しにくくなる
可能性があり、結果として、本投資法人の収益性や資産の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、本資産運用会社のインダストリアル本部のみならずリテール本部又は私募運用部において不適切
な行為が行われた場合、行政処分が本資産運用会社に対して課せられ、その結果、本投資法人の資産運用
に悪影響を与える可能性や、本投資法人のレピュテーションも低下する可能性があります。
このほかに、本資産運用会社又は本投資法人若しくは運用資産である信託受益権に関する信託受託者か
ら委託を受ける業者として、プロパティ・マネジメント会社、建物の管理会社等があります。本投資法人
の収益性の向上のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところも大きいと考えられま
すが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を必ずしも維持できる保証はありません。これ
らの者について業務の懈怠その他の義務違反があった場合や業務遂行能力が失われた場合には、本投資法
人の存続及び収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) 本資産運用会社の人材に依存しているリスク
本投資法人は、資産運用を本資産運用会社に委託しており、その運営は、本資産運用会社の人材に大き
く依存しています。したがって、本資産運用会社の人材が失われた場合、本投資法人の運営に悪影響をも
たらす可能性があります。
(ニ) 本投資法人の投資方針の変更に関するリスク
本投資法人の規約に記載されている資産運用の対象及び方針等の基本的な事項の変更には、投資主総会
の承認が必要ですが、本投資法人の役員会及び本資産運用会社の取締役会が定めた、より詳細な投資方
針、ポートフォリオ構築方針、運用ガイドライン等については、投資主総会の承認を経ることなく、変更
することが可能です。そのため、本投資法人の投資主の意思が反映されないまま、これらが変更される可
能性があります。
(ホ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
本投資法人は、破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいま
す。)上の破産手続、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以下「民事再
生法」といいます。)上の再生手続及び投信法上の特別清算手続(投信法第164条)に服する可能性があ
ります。
本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合
に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資
証券の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。
本投資法人が清算される場合、投資主は、すべての債権者への弁済(投資法人債の償還を含みます。)
後の残余財産の分配に与ることによってしか投資金額を回収することができません。このため、投資主
は、投資金額の全部又は一部について回収を得ることができない可能性があります。
─ 123 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑤
不動産及び信託受益権に関するリスク
本投資法人の主たる運用資産は、後記「4 規約の変更」に記載の本投資法人第5回投資主総会における変更後
の規約第10条に記載の通り、投資信託及び投資法人に関する法律施行規則(平成12年総理府令第129号。その後
の改正を含みます。以下「投信法施行規則」といいます。)第105条第1号ヘに定める不動産等資産です。不動
産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産の所有者は、その信託財産である不動産又は裏付
けとなる不動産を直接所有する場合とほぼ同様の経済的状況に置かれます。したがって、以下に記載する不動
産に関するリスクは、不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産についても、ほぼ同様
にあてはまります。
なお、信託受益権特有のリスクについては、後記「(ネ) 不動産を信託受益権の形態で保有する場合の固有の
リスク」をご参照下さい。
(イ) 不動産の欠陥・瑕疵に関するリスク
不動産には権利、地盤、地質、構造等に関して欠陥、瑕疵等が存在している可能性があり、また、かか
る欠陥、瑕疵等が取得後に判明する可能性もあります。建築基準法等の行政法規が求める所定の手続を経
由した不動産についても、建築基準関係規定の求める安全性や構造耐力等を有するとの保証はなく、取得
時には想定し得ない隠れた構造上その他の欠陥・瑕疵の存在等が取得後に判明するおそれもあります。ま
た、本投資法人の取得時の調査においても、物理的、時間的その他の制約があり、調査が完全であるとの
保証はありません。本投資法人は、状況によっては、前所有者又は前信託受益者に対し一定の事項につき
表明及び保証を要求し、瑕疵担保責任を負担させる予定ですが、表明及び保証又は瑕疵担保責任を負担さ
せることができない可能性があるほか、負担させた場合においてかかる表明及び保証が真実でなかったこ
とを理由とする損害賠償責任や瑕疵担保責任を追及できたとしても、これらの責任の期間及び責任額は一
定範囲に限定されるのが通例であり、また、前所有者又は前信託受益者が解散したり無資力になっている
ために実効性がない場合もありえます。このようなリスクは前所有者又は前信託受益者が特別目的会社で
ある場合により高いと考えられます。本投資法人の保有資産及び取得予定資産の前所有者又は前信託受益
者は、IIF習志野ロジスティクスセンター(底地)、IIF戸塚テクノロジーセンター(底地)、IIF羽田空
港メインテナンスセンター、IIF横浜都筑テクノロジーセンター、IIF名古屋ロジスティクスセンター、
IIF厚木ロジスティクスセンターⅡ、IIF座間ITソリューションセンター、IIF品川データセンター、IIF川
口ロジスティクスセンター、IIF神戸ロジスティクスセンター、IIF東大阪ロジスティクスセンター、IIF
川崎サイエンスセンター、IIF大阪南港ITソリューションセンター、IIF入間ロジスティクスセンター、
IIF名古屋港タンクターミナル(底地)及びIIF泉佐野フードプロセス&ロジスティクスセンター、IIF福岡
古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)及びIIF相模原R&Dセンターを除きいずれも特別目的会社
です。
これらの場合には、当該欠陥、瑕疵等の程度によっては当該不動産の資産価値が低下することを防ぐた
めに買主である本投資法人が当該欠陥、瑕疵等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくな
ることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
また、本投資法人が不動産を売却する場合、本投資法人は、宅地建物取引業法(昭和27年法律第176
号。その後の改正を含みます。)上、宅地建物取引業者とみなされるため、同法に基づき、売却の相手方
が宅地建物取引業者である場合を除いて、不動産の売買契約において、瑕疵担保責任に関し、買主に不利
となる特約をすることが制限されています。したがって、本投資法人が不動産を売却する場合は、売却し
た不動産の欠陥、瑕疵等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主
が損失を被る可能性があります。
加えて、不動産をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、不動産に関する権利が第三者の権利や行政法規
等により制限を受けたり、第三者の権利を侵害していることが後になって判明する可能性があります。そ
の結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
また、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は不動産に係る権利を取得できないことが
あります。更に、権利に関する事項のみならず、不動産登記簿中の不動産の表示に関する事項が現況と一
致していない場合もあります。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等に対して法律上又は
契約上可能な範囲で責任を追及することとなりますが、その実効性があるとの保証はありません。
─ 124 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ロ) 賃貸借契約に関するリスク
a. 賃貸借契約の解約及び更新に関するリスク
賃借人が賃貸借契約上解約権を留保している場合等には、契約期間中であっても賃貸借契約が終了した
り、また、賃貸借契約の期間満了時に契約の更新がなされない場合もあります。これらの理由等により、
保有物件に空室が生じることとなった場合、本投資法人は新たな賃借人を誘致するよう努めますが、新た
な賃借人の獲得競争が激しく、新たな賃借人を早期に誘致できない場合には、当該不動産の空室状態が長
期化して稼働率が低下し、賃料収入が減少することがあります。また、解約禁止条項、解約ペナルティ条
項等を置いて期間中の解約権を制限している場合や更新料を定めている場合でも、裁判所によって所定の
金額から減額されたり、かかる条項の効力が否定される可能性があります。
以上のような事由により、賃料収入等が減少した場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主
が損失を被る可能性があります。
b. 賃料不払に関するリスク
賃借人の財務状況が悪化した場合又は破産法上の破産手続、民事再生法上の再生手続若しくは会社更生
法(平成14年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「会社更生法」といいます。)上の更生
手続その他の倒産手続(以下、併せて「倒産等手続」と総称します。)の対象となった場合、賃貸借契約
に基づく賃料支払が滞る可能性があり、この延滞賃料等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範
囲を超える状況になった場合には、投資主が損失を被る可能性があります。
c. 賃料改定に係るリスク
不動産賃貸借契約においては、契約期間が長期間であっても、多くの場合、賃料等の賃貸借契約の内容
について、定期的に見直しが行われます。
したがって、このような見直しが行われた場合には、本投資法人が締結する賃貸借契約が長期のもので
あっても、本書に記載の賃料が維持される保証はありません。賃料改定により賃料が減額された場合、本
投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。
また、定期的に賃料等を増額する旨の規定が賃貸借契約にある場合でも、賃借人との交渉如何によって
は、必ずしも、規定通りに賃料を増額できるとは限りません。
d. 賃借人による賃料減額請求権行使のリスク
建物の賃借人は、定期建物賃貸借契約において借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を含み
ます。)(以下「借地借家法」といいます。)第32条に基づく賃料減額請求権を排除する特約を設けた場
合を除いて、同条に基づく賃料減額請求をすることができます。定期建物賃貸借契約の効力が認められる
ためには、借地借家法第38条所定の要件を充足する必要があります。このため、定期建物賃貸借契約を新
たに締結し又は既存の建物賃貸借契約を定期建物賃貸借契約に変更した上で借地借家法第32条に基づく賃
料減額請求権を排除する特約を設けた場合であっても、借地借家法第38条所定の要件が充足されなかった
場合には、賃料減額請求権を排除することができず、当該請求が認められた場合、当該不動産から得られ
る賃料収入が減少し、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。ま
た、建物の所有を目的とする土地の賃借人についても、借地借家法第11条に基づく土地の借賃の減額請求
が認められています。請求が認められた場合、当該不動産から得られる賃料収入が減少し、本投資法人の
収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。
e. 優先的購入権又は先買権その他の合意が存在することによるリスク
本投資法人は、単一のテナントへ物件全体を賃貸するいわゆるシングルテナント物件か少数の核となる
大規模テナントが存在する核テナント物件を投資対象としています。これらの物件の賃貸借契約において
は、賃借人との間で優先的購入や処分禁止に関する合意(その内容は様々です。)をすることにより、賃
貸人等が物件の所有権又はこれらを信託財産とする信託の受益権を第三者に売却しようとする場合に賃借
人に優先的に又は排他的に購入できる機会又は権利(いわゆる優先的購入権や先買権)が与えられたり、
その他賃貸人による物件の自由な売却その他の処分が制限される場合があります。
本投資法人が現在保有する物件の一部においてもかかる合意が存在しますが、かかる合意がなされてい
る場合、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増す可能性があります。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ハ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク
火災、地震、地震に伴う液状化現象、津波、暴風雨、洪水、落雷、火山の噴火、高潮、竜巻、戦争、暴
動、騒乱、テロのほか原子力発電所における事故等(以下「災害等」と総称します。)により不動産が滅
失、毀損若しくは劣化し、又は不動産の正常な運営が妨げられ、それにより、当該不動産に係る収益が減
少し若しくは費用が増加し、又はその価値が影響を受ける可能性があります。このような場合には、滅
失、毀損又は劣化した個所を修復するために多額の費用を要したり、一定期間建物の不稼働を余儀なくさ
れることにより賃料収入が減少し、又は当該不動産の価値が下落する結果、投資主が損失を被る可能性が
あります。例えば、災害等により、不動産の個別事情により保険契約が締結されていない場合、保険契約
で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補されない災害等が発生した場合又は保
険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、減額される若しくは遅れる場合
には、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。
(ニ) 不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
運用資産である不動産を原因として、第三者の生命、身体又は財産等に損害を与えた場合に、本投資法
人に損害賠償義務が発生する可能性があります。特に、土地の工作物の所有者は、民法上の土地工作物責
任等の理論により、無過失責任を負うことがあります。不動産の個別事情により保険契約が締結されてい
ない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補されない災害等が
発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、減額される
若しくは遅れる場合には、本投資法人は悪影響を受ける可能性があります。
また、不動産につき毀損又は劣化等が生じ、修繕が必要となる場合には、かかる修繕に関連して多額の
費用を要し、修繕のために一定期間建物を不稼働とすることを余儀なくされる場合には賃料収入が減少す
る可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、不動産から得られる賃料収入が減
少し、不動産の価格が下落する可能性があります。
(ホ) 不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画
整理等の行政行為の規定の施行又は適用の際、原則としてこれらの規定に適合しない現に存する建物(現
に建築中のものを含みます。)又はその敷地については、当該規定が適用されない扱いとされています
(いわゆる既存不適格)。しかし、かかる既存不適格の建物の建替え等を行う場合には、現行の規定が適
用されるので、現行の規定に合致するよう手直しをする必要があり、追加的な費用負担が必要となる可能
性があり、また、現状と同規模の建物を建築できない可能性があります。
また、不動産に係る様々な行政法規や各地の条例による規制が運用資産である不動産に適用される可能
性があります。例えば、都市計画法、地方公共団体の条例による風致地区内における建築等の規制、河川
法(昭和39年法律第167号。その後の改正を含みます。)による河川保全区域及び土地区画整理法による
土地区画整理事業施行地区における工作物の新築等の制限及び清算金の徴収の決定、文化財保護法(昭和
25年法律第214号。その後の改正を含みます。)に基づく試掘調査義務、一定割合において住宅を付置す
る義務、駐車場設置義務、福祉配慮設備設置義務、緑化推進義務並びに雨水流出抑制施設設置義務等が挙
げられます。このような義務が課せられている場合、当該不動産の処分及び建替え等に際して、事実上の
困難が生じたり、これらの義務を遵守するための追加的な費用負担が生じる可能性があります。更に、運
用資産である不動産を含む地域が道路設置等の都市計画の対象となる場合には、当該都市計画対象部分に
建築制限が付されたり、建物の敷地とされる面積が減少し収益が減少する可能性があります。また、当該
不動産に関して建替え等を行う際に、現状と同規模の建物を建築できない可能性があります。その他、法
律又は条例により、地球温暖化対策として、一定の要件を満たす不動産の所有者等に温室効果ガス排出に
関する報告や排出量制限の義務が課されることがあり、排出量削減のための義務等を履行できない場合に
は、排出権に関する支出等を余儀なくされる可能性があります。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ヘ) 法令の制定・変更に関するリスク
土壌汚染対策法のほか、将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわ
らず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可
能性があります。
また、消防法(昭和23年法律第186号。その後の改正を含みます。)その他不動産の管理に影響する関
係法令の改正により、不動産の管理費用等が増加する可能性があるほか、エネルギーや温室効果ガス削減
を目的とした法令、条例等の制定、改正等によっても、追加的な費用負担等が発生する可能性がありま
す。更に、建築基準法、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為等により
不動産に関する権利が制限される可能性があります。このような法令若しくは行政行為又はその変更等が
本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
(ト) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
本投資法人が、債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機状態にあると認められる又はその疑義が
ある者を売主として不動産を取得した場合には、当該不動産の売買が売主の債権者により取消(詐害行為
取消)される可能性があります。また、本投資法人が不動産を取得した後、売主について倒産等手続が開
始した場合には、不動産の売買が破産管財人、監督委員又は管財人により否認される可能性が生じます。
また、本投資法人が、ある売主から不動産を取得した別の者(以下、本項において「買主」といいま
す。)から更に不動産を取得した場合において、本投資法人が、当該不動産の取得時において、売主と買
主との間の当該不動産の売買が詐害行為として取消され又は否認される根拠となりうる事実関係を知って
いる場合には、本投資法人に対しても、売主と買主との間の売買が否認され、その効果を主張される可能
性があります。
本投資法人は、管財人等により売買が否認又は取消されるリスク等について諸般の事情を慎重に検討
し、実務的に可能な限り管財人等により売買が否認又は取消されるリスク等を回避するよう努めますが、
このリスクを完全に排除することは困難です。
更に、取引の態様如何によっては売主と本投資法人との間の不動産の売買が、担保取引であると判断さ
れ、当該不動産は破産者である売主の破産財団の一部を構成し、又は更生会社若しくは再生債務者である
売主の財産に属するとみなされる可能性(いわゆる真正譲渡でないとみなされるリスク)もあります。
(チ) 転貸に関するリスク
本投資法人の運用資産である不動産の賃借人(転借人を含みます。)に、不動産の一部又は全部を転貸
する権限を与えた場合、本投資法人は、不動産に入居する賃借人を自己の意思により選択できなくなった
り、退去させられなくなる可能性があるほか、賃借人の賃料が、転借人の賃借人に対する賃料に連動する
場合、転借人の信用状態等が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、賃貸借契約が合意解約された場合又は債務不履行を理由に解除された場合であっても、賃貸借契
約上、賃貸借契約終了の場合に転貸人の転借人に対する敷金等の返還義務が賃貸人に承継される旨規定さ
れている場合等には、かかる敷金等の返還義務が、賃貸人に承継される可能性があります。このような場
合、敷金等の返還原資は賃貸人の負担となり、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リ) マスターリース契約に関するリスク
本投資法人は、マスターレッシーが本投資法人又は信託受託者とマスターリース契約を締結した上で、
各転借人に対して転貸するマスターリースの形態をとる物件を取得することがあります。マスターリース
の形態をとる物件においてマスターレッシーの財務状況が悪化した場合、転借人がマスターレッシーに賃
料を支払ったとしても、マスターレッシーの債権者がマスターレッシーの転借人に対する賃料債権を差し
押さえる等により、マスターレッシーから本投資法人又は信託受託者への賃料の支払が滞る可能性があり
ます。
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(ヌ) 賃借人等による不動産の利用状況に関するリスク
不動産の賃貸借においては、日常の管理等が賃借人等に委託されている場合が多く、そうでない場合で
あっても、賃借人等による不動産の利用状況等により、当該不動産の資産価値、ひいては本投資法人の収
益に悪影響が及ぶ可能性があります。賃貸人は賃借人と普通建物賃貸借契約を締結した場合、又は定期建
物賃貸借契約において借地借家法第38条所定の要件が充足されないことにより定期建物賃貸借契約として
の効力が否定された場合、正当事由があると認められなければ、賃借人との賃貸借契約を終了することが
できず、運用資産である不動産のテナント属性の悪化を阻止できない可能性があります。
(ル) 共有物件に関するリスク
運用資産である不動産が第三者との共有物件である場合には、その保存・利用・処分等について単独で
所有する場合には存在しない種々のリスクがあります。
まず、共有物の管理は、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有者の持分の過半数で行うものと
されているため(民法第252条)、持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営に
ついて本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合
に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条)、他の共有者によるこれらの権利行
使によって、本投資法人の当該不動産の保有又は利用が妨げられるおそれがあります。
更に、共有の場合、他の共有者からの共有物全体に対する分割請求権行使を受ける可能性(民法第256
条)、及び裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性(民法第258条第2項)があり、ある共有者
の意図に反して他の共有者からの分割請求権行使によって共有物全体が処分されるリスクがあります。
上記の分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約は5年を超えては効力を
有しません。また、登記済みの不分割特約がある場合でも、特約をした者が倒産等手続の対象となった場
合には、管財人等はその換価処分権を確保するために分割請求ができるとされています。ただし、共有者
は、倒産等手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破
産法第52条、会社更生法第60条、民事再生法第48条)。
他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、共有されていた物件全
体について当該共有者(抵当権設定者)の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶことになると考え
られています。したがって、運用資産である共有持分には抵当権が設定されていなくても、他の共有者の
共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、分割後の運用資産についても、他の共
有者の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶこととなるリスクがあります。
共有持分の処分は単独所有物と同様に自由に行えると解されていますが、共有不動産については、共有
者間で共有持分の優先的購入権や先買権の合意をすることにより、共有者がその共有持分を第三者に売却
しようとする場合に他の共有者が優先的に又は排他的に購入できる機会又は権利を与えるようにする義務
を負い、またその他物件の自由な売却その他の処分が制限される場合があります。
不動産の共有者が賃貸人となる場合、一般的に敷金返還債務は不可分債務になると解されており、ま
た、賃料債権も不可分債権になると解される可能性があり、共有者は他の賃貸人である共有者の信用リス
クの影響を受ける可能性があります。
共有者間において、他の共有者に共有物の賃貸権限を付与し、当該他の共有者からその対価を受領する
旨の合意をする場合がありますが、かかる場合、共有者の収入は賃貸人である他の共有者の信用リスクに
晒されることとなります。これを回避するために、賃借人からの賃料を、賃貸人ではない共有者の口座に
払い込むように取り決めることがありますが、かかる取決めによっても、賃貸人である他の共有者の債権
者により当該他の共有者の各賃借人に対する賃料債権が差し押さえられることもあり、他の共有者の信用
リスクは完全には排除されません。また、複数の共有者が、他の共有者に共有物の賃貸権限を付与する場
合、かかる複数の共有者の他の共有者に対する賃料分配債権が不可分債権と解される可能性があり、共有
者はかかる他の共有者の信用リスクの影響を受ける可能性があります。
共有不動産については、単独所有の場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却
により多くの時間と費用を要したり、価格の低下要因が増す可能性があります。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ヲ) 区分所有建物に関するリスク
区分所有建物とは建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号。その後の改正を含みます。)
(以下「区分所有法」といいます。)の適用を受ける建物で、単独所有の対象となる専有部分(居室等)
と共有となる共用部分(エントランス部分等)及び建物の敷地部分から構成されます。区分所有建物の場
合には、区分所有法上、法定の管理方法及び規約(規約の定めがある場合)によって管理方法が定められ
ます。規約の設定、変更及び廃止は、集会において区分所有者及び議決権(規約に別段の定めのない限
り、その有する専有部分の床面積の割合)の各4分の3以上の決議が、また、建替え決議をする場合には集
会において区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数の決議が必要とされる等(区分所有法第31条、第
62条)、区分所有法の適用を受けない単独所有物件と異なり管理方法に制限があります。
区分所有建物の専有部分の処分は自由に行うことができますが、区分所有者間で優先的購入権、先買権
又は処分禁止の合意をする場合があることは、共有物件の場合と同様です。
区分所有建物と敷地の関係については以下のようなリスクがあります。
区分所有建物の専有部分を所有するために区分所有者が敷地に関して有する権利を敷地利用権といいま
す。区分所有建物では、専有部分と敷地利用権の一体性を保持するために、法律で、専有部分とそれに係
る敷地利用権を分離して処分することが原則として禁止されています(区分所有法第22条)。ただし、敷
地権の登記がなされていない場合には、分離処分の禁止を善意の第三者に対抗することができず、分離処
分が有効となります(区分所有法第23条)。また、区分所有建物の敷地が数筆に分かれ、区分所有者が、
それぞれ、その敷地のうちの一筆又は数筆の土地について、単独で、所有権、賃借権等を敷地利用権(い
わゆる分有形式の敷地利用権)として有している場合には、分離して処分することが可能とされていま
す。このように専有部分とそれに係る敷地利用権が分離して処分された場合、敷地利用権を有しない区分
所有者が出現する可能性があります。
また、敷地利用権が使用借権及びそれに類似した権利である場合には、当該敷地が売却、競売等により
第三者に移転された場合に、区分所有者が当該第三者に対して従前の敷地利用権を対抗できなくなる可能
性があります。
このような区分所有建物と敷地の関係を反映して、区分所有建物の場合には、取得及び売却により多く
の時間と費用を要したり、価格の低下要因が増す可能性があります。
(ワ) 底地物件に関するリスク
本投資法人は、第三者が賃借してその上に建物を所有している土地、いわゆる底地を取得することがあ
ります。底地物件の場合は特有のリスクがあります。借地権は、定期借地権の場合は借地契約に定める期
限の到来により当然に消滅し、普通借地権の場合には期限到来時に本投資法人が更新を拒絶しかつ本投資
法人に更新を拒絶する正当事由がある場合に限り消滅します。借地権が消滅する場合、本投資法人は借地
権者より時価での建物買取を請求される場合があります(借地借家法第13条、借地法(大正10年法律第49
号。その後の改正を含みます。)第4条)。普通借地権の場合、借地権の期限到来時に更新拒絶につき上
記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であり、借地権
者より時価での建物買取を請求される場合においても、買取価格が本投資法人が希望する価格以下である
保証はありません。
また、借地権者の財務状況が悪化した場合又は破産手続、再生手続若しくは更生手続その他の倒産手続
の対象となった場合、借地契約に基づく土地の賃料の支払が滞る可能性があり、この延滞賃料の合計額が
敷金及び保証金等で担保される範囲を超える場合は投資主に損害を与える可能性があります。借地契約で
は、多くの場合、賃料等の借地契約の内容について、定期的に見直しを行うこととされています。賃料の
改定により賃料が減額された場合、投資主に損害を与える可能性があります。借地権者は借地借家法第11
条に基づく土地の借賃の減額請求をすることができ、これにより、当該底地から得られる賃料収入が減少
し、投資主に損害を与える可能性があります。
─ 129 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(カ) 借地物件に関するリスク
借地権とその借地上に存在する建物については、自らが所有権を有する土地上に存在する建物と比べて
特有のリスクがあります。借地権は、所有権と異なり永久に存続するものではなく、期限の到来により当
然に消滅し(定期借地権の場合)又は期限到来時に借地権設定者が更新を拒絶しかつ更新を拒絶する正当
事由がある場合に消滅します(普通借地権の場合)。また、借地権が地代の不払その他による解除、その
他の理由により消滅してしまう可能性もあります。借地権が消滅すれば、時価での建物買取りを請求でき
る場合(借地借家法第13条、借地法第4条)を除き、借地上に存在する建物を取り壊した上で、土地を返
還しなければなりません。普通借地権の場合、借地権の期限到来時の更新拒絶につき上記正当事由が認め
られるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であり、仮に建物の買取請求権を
有する場合でも、買取価格が本投資法人が希望する価格以上である保証はありません。
また、本投資法人又は信託受託者が借地権を有している土地の所有権が、他に転売されたり、借地権設
定時に既に存在する土地上の抵当権等の実行により第三者に移ってしまう可能性があります。この場合、
借地権について適用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないときは、本投資法人又は信託受
託者は、借地権を当該土地の新所有者に対して対抗できず、当該土地の明渡義務を負う可能性がありま
す。
更に、借地権が賃借権である場合、借地権を譲渡するには、原則として、借地権設定者の承諾が必要と
なります。借地上の建物の所有権を譲渡する場合には、当該借地に係る借地権も一緒に譲渡することにな
るので、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。かかる借地権設定者の承諾に関しては、借
地権設定者への承諾料の支払が予め約束されていたり、約束されていなくても慣行を理由として借地権設
定者が承諾料を承諾の条件として請求してくる場合があります(ただし、法律上借地権設定者に当然に承
諾料請求権が認められているものではありません。)。
加えて、借地権設定者の資力の悪化や倒産等により、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金等の全
額又は一部が返還されない可能性があります。借地権設定者に対する敷金及び保証金等の返還請求権につ
いて担保設定や保証はなされないのが通例です。
借地権とその借地上に存在する建物については、敷地と建物を一括して所有している場合と比べて、上
記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の低下要因
が増す可能性があります。
(ヨ) 借家物件に関するリスク
本投資法人は、建物(共有持分、区分所有権等を含みます。)を第三者から賃借の上又は信託受託者に
賃借させた上、当該賃借部分を直接若しくは信託受託者を通じて保有する建物と一体的に又は当該賃借部
分を単独で、賃借人へ転貸することがあります。
この場合、建物の賃貸人の資力の悪化や倒産等により、建物の賃貸人に差し入れた敷金及び保証金等の
全額又は一部が返還されない可能性があることは、前記(カ)の借地物件の場合と同じです。
加えて、民法上、本投資法人が第三者との間で直接又は信託受託者を通じて締結した賃貸借契約が何ら
かの理由により終了した場合、原則として、本投資法人又は当該受託者と賃借人の間の転貸借契約も終了
するとされているため、賃借人から、転貸借契約の終了に基づく損害賠償請求等がなされるおそれがあり
ます。
(タ) 使用許可を取得した敷地上に所在する物件に関するリスク
本投資法人は、国等から、敷地について使用許可を取得した上で、当該敷地上の建物を取得することが
あります。かかる使用許可を受けてする敷地の使用については、借地借家法の適用はありません(国有財
産法(昭和23年法律第73号。その後の改正を含みます。)(以下「国有財産法」といいます。)第18条第
8項)。使用許可の期間が終了した後、使用許可が更新される保証はなく、使用許可には、一定の場合に
は一方的に使用許可の取消しができるなどの本投資法人に不利益となる条件が付される可能性もありま
す。このように、使用許可を取得した敷地上に所在する物件については、通常の借地物件とは異なった固
有のリスクが存在し、これらの要因により、本投資法人が当該物件の使用収益を継続できなくなったり、
収益性が低下する可能性があります。なお、本投資法人の保有する資産のうち、IIF羽田空港メインテナ
ンスセンターは、国からこのような使用許可を取得した敷地上に所在する物件です。
─ 130 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(レ) 開発物件に関するリスク
本投資法人は、規約に定める投資方針に従って、竣工後の物件を取得するために予め開発段階で売買契
約その他建物等の所有権等を取得するための契約(以下、本項において「売買契約」といいます。)を締
結する可能性があります。また、本投資法人は、規約に定める投資方針に従って、新たな建物を建築する
目的で更地を購入したり、不動産の開発を行う特別目的会社に出資を行う可能性もあります。かかる場
合、既に完成した物件につき売買契約を締結して取得する場合とは異なり、様々な事由により、開発が遅
延し、変更され、又は中止されることにより、売買契約通り物件の引渡しを受けられない可能性その他の
不動産の開発に係る各種リスク(開発リスク、許認可リスク、完工リスク、テナントリスク、価格変動リ
スク、開発中の金利変動リスク及び大規模な自然災害発生リスク等)を負担する可能性があります。ま
た、仮にこれらのリスクを排除又は軽減するための契約上の手当てをしている場合であってもそれが十分
である保証はありません。この結果、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性が
あるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定され
ていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担する若しくは被る可能性があり、その結果、本投資
法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(ソ) 埋立地に関するリスク
本投資法人が投資対象とする産業用不動産は埋立地に立地することがありますが、埋立地には、埋立に
使用した土壌に含まれることのある汚染物質に関するリスク、津波、高潮その他の災害、海面上昇等によ
る被害を受けやすいリスク、建物が沈下するリスク、液状化リスク等の特有のリスクがあります。これら
の理由により当該不動産が損害を被った場合、当該不動産の価値が下落し、投資主が損失を被る可能性が
あります。
(ツ) 有害物質に関するリスク
本投資法人が土地又は土地の賃借権若しくは地上権又はこれらを信託する信託の受益権を取得する場合
において、当該土地について産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性や、近隣の施設や賃借人の
活動によりかかる有害物質で当該土地が汚染される可能性があり、これらの場合には当該土地の価格が下
落する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替えや洗浄が必要となる場合
には、これに係る予想外の費用や時間が必要となる可能性があります。また、かかる有害物質によって第
三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償す
る義務を負う可能性があります。なお、土壌汚染対策法によれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、
鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の特定有害物質による土地の土壌の汚染の状況について、都道府県
知事により調査・報告を命ぜられることがあり、また、土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康
に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるときは、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な
汚染の除去等の措置を命ぜられることがあります。
この場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は、支出を余儀なくされ
た費用について、その原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りません。仮に売主
やテナント等との間でこれらのリスクを排除又は軽減するための契約上の手当てをしている場合であって
もそれが十分である保証はありません。
特に、本投資法人が投資対象とする産業用不動産の場合、立地が工場跡地、工業地域内等の土壌汚染が
懸念される地域であったり、当該産業用不動産において土壌汚染を惹起する可能性のある活動が行われて
いることもあり、上記リスクは他の資産を取得する場合に比して相対的に高いものとなることがありま
す。
─ 131 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
また、本投資法人が建物又は建物を信託する信託の受益権を取得する場合において、当該建物の建材等
にアスベストその他の有害物質を含む建材が使用されているか又は使用されている可能性がある場合やポ
リ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物が保管されている場合等には、当該建物の価格が下落する可能性があり
ます。また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的若しくは部分的交換が必要となる場合又は有
害物質の処分若しくは保管が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となる可能性が
あります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて
間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務が発生する可能性があります。これらの場合について
も、仮に売主やテナント等との間でこれらのリスクを排除又は軽減するための契約上の手当てをしている
場合であってもそれが十分である保証はありません。
将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき大気、
土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
(ネ) 不動産を信託受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
本投資法人は、不動産を信託受益権の形式で取得することがあります。
信託受託者が信託財産としての不動産、不動産の賃借権又は地上権を所有し管理するのは受益者のため
であり、その経済的利益と損失は、最終的にはすべて受益者に帰属することになります。したがって、本
投資法人は、信託受益権の保有に伴い、信託受託者を介して、運用資産が不動産である場合と実質的に同
じリスクを負担することになります。
信託契約においては信託受益権を譲渡しようとする場合には、信託受託者の承諾を要求されるのが通常
です。更に、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する信託の受益権は原則として私法上の有価証券
としての性格を有していませんので、債権譲渡と同様の譲渡方法によって譲渡することになり、私法上の
有価証券のような流動性がありません。
信託法(大正11年法律第62号。その後の改正を含みますが、信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関
する法律(平成18年法律第109号)による改正前のもの)及び信託法(平成18年法律第108号。その後の改
正を含みます。)上、信託受託者が倒産手続の対象となった場合に、信託受益権の目的となっている不動
産が信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託された不動産に信託設定登記
をする必要があり、仮にかかる登記が具備されていない場合には、本投資法人は、当該不動産が信託受益
権の目的となっていることを第三者に対抗できない可能性があります。
また、信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、又は信託財産で
ある不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託する信託の受益権を保有する
本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。
更に、信託契約上、信託開始時において既に存在していた信託不動産の欠陥、瑕疵等につき、当初委託
者が信託財産の受託者に対し一定の瑕疵担保責任を負担する場合に、信託財産の受託者が、かかる瑕疵担
保責任を適切に追及しない、又はできない結果、本投資法人が不測の損害を被り、投資主が損害を被る可
能性があります。
借地権が信託財産となっている場合において、当該借地の所有者から信託受益権の譲渡に関して承諾を
得なければならないものとされている場合において当該借地の所有者が当該承諾をしない場合において
も、信託受益権の譲受人は、当該借地の所有者に対して、借地借家法上の借地非訟手続を利用することは
できません。
─ 132 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
本投資法人が信託受益権を準共有する場合、共有物件とほぼ同様のリスクが存在します。まず、準共有
する信託受益権の行使については、それが信託財産の管理に関する事項である場合、準共有者間で別段の
定めをした場合を除き、準共有者の過半数で行うものと解されるため(民法第264条、民法第252条)、持
分の過半数を有していない場合には、当該信託受益権の行使について本投資法人の意向を反映させること
ができない可能性があります。また、準共有持分の処分は、準共有者間で別段の定めをした場合を除き、
単独所有する場合と同様に自由に行えると解されていますが、準共有する信託受益権については、準共有
者間の合意により、他の準共有者の承諾なく準共有持分につき譲渡その他の処分を行わないことが義務づ
けられたり、準共有者がその準共有持分を第三者に売却する場合に他の準共有者が優先的に購入できる機
会を与えるようにする義務を負う場合があります。IIF東雲ロジスティクスセンターは、このような信託
受益権を準共有している物件であり、受益者間協定書において、受益者としての意思形成には、原則とし
て、準共有者全員の合意が必要である旨、他の準共有者の承諾なく準共有持分につき譲渡その他の処分が
できない旨や優先的購入に関する定めなどが設けられています(参照有価証券報告書「第一部 ファンド
情報
第1 ファンドの状況
産の概要
5 運用状況
(2) 投資資産
③ その他投資資産の主要なもの
(ハ) 個別資
L-1 IIF東雲ロジスティクスセンター」をご参照下さい。)。準共有する信託受益権について
は、単独保有する場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と
費用を要したり、減価要因となる可能性があります。
(ナ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
本投資法人は、不動産又は不動産信託受益権を取得するにあたり、いわゆるフォワード・コミットメン
ト(先日付の売買契約であって、契約締結から一定期間経過した後に決済・物件引渡しを行うことを約す
る契約)等を行うことがあります。不動産売買契約が買主の事情により解約された場合には、買主は債務
不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、不動産又は
不動産を信託する信託の受益権の売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされるこ
とも少なくありません。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・物件引渡しまで
に一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が不動産取得資金を調達
できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、違約金等の支払により、本投資法人の
財務状況等が悪影響を受ける可能性があります。
なお、IIF福岡古賀ヴィークルロジスティクスセンター(底地)に係る不動産売買契約は、金融商品取
引業者等向けの総合的な監督指針に定めるフォワード・コミットメント等に該当し、本投資法人がその責
めに帰すべき事由により、売買契約に定める義務に違反した場合、相手方に対し、当該義務違反に起因し
て売主に生じた損害等を相当因果関係の範囲内で賠償するものとされています。ただし、当該売買契約に
おいては、本投資法人が売買代金の支払に必要な資金調達を完了できたことを条件として売買代金の支払
義務が発生するものとされています。また、売主は、売買代金の支払義務が発生しないことにより生じた
損害について、一切請求することができないものとされています。
(ラ) 減損会計の適用に関するリスク
固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計
審議会
平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針
第6号
平成15年10月31日)が、平成17年4月1日以後開始する事業年度より強制適用されたことに伴い、
本投資法人においても減損会計が適用されています。減損会計とは、主として土地・建物等の事業用不動
産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった場合に、一定の条件のもとで
回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のことをいいます。減損会計の適用に伴い、
地価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益や分配金
の支払能力に悪影響を及ぼす可能性があり、また、税務上は当該資産の売却まで損金を認識することがで
きない(税務上の評価損の損金算入要件を満たした場合や減損損失の額のうち税務上の減価償却費相当額
を除きます。)ため、税務と会計の齟齬が発生することとなり、本投資法人の税負担が増加する可能性が
あります。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑥
税制に関するリスク
(イ) 導管性要件に関するリスク
税法上、「投資法人にかかる課税の特例規定」により、一定の要件(導管性要件)を満たした投資法人
に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金に算入
することが認められています。
投資法人の主な導管性要件
支払配当要件
配当等の額が配当可能利益の額の90%超であること
(利益を超えた金銭の分配を行った場合には、金銭の分配の額が配
当可能額の90%超であること)
国内50%超募集要件
規約において、投資口の発行価額の総額のうち国内において募集さ
れる投資口の発行価額の占める割合が50%を超える旨の記載又は記
録があること
借入先要件
機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定す
るものをいう。次の所有先要件において同じ。)以外の者から借入
れを行っていないこと
所有先要件
事業年度の終了の時において、発行済投資口が50人以上の者によっ
て所有されていること又は機関投資家のみによって所有されている
こと
非同族会社要件
事業年度の終了の時において、投資主の1人及びその特殊関係者によ
り発行済投資口総数あるいは議決権総数の50%超を保有されている
同族会社に該当していないこと
会社支配禁止要件
他の法人の株式又は出資の50%以上を有していないこと(一定の海
外子会社を除く)
本投資法人は、導管性要件を満たすよう努めていますが、今後、下記に記載する要因又はその他の要因
により導管性要件を満たすことができない可能性があります。本投資法人が、導管性要件を満たすことが
できなかった場合、利益の配当等を損金算入することができなくなり、本投資法人の税負担が増大する結
果、投資主への分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
a. 会計処理と税務処理との取扱いの不一致によるリスク
会計処理と税務処理との不一致が生じた場合、会計上発生した費用・損失について、税務上その全部又
は一部を損金に算入することができない等の理由により、法人税等の税負担が発生し、配当の原資となる
会計上の利益は減少します。支払配当要件における配当可能利益の額(又は配当可能額)は会計上の税引
前利益に基づき算定されることから、多額の法人税額が発生した場合には、配当可能利益の額の90%超の
配当(又は配当可能額の90%超の金銭分配)ができず、支払配当要件を満たすことが困難となる可能性が
あります。なお、この配当可能利益の額(又は配当可能額)の算定上、特別損失に計上した減損損失と営
業費用に計上したのれんの償却額につき発生する法人税額については、一定の配慮がなされています。
b. 借入先要件に関するリスク
本投資法人が何らかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合若しくは本投資
法人の既存借入金に関する貸付債権が機関投資家以外に譲渡された場合、又はこの要件の下における借入
金の税法上の定義が明確ではないため、賃借人等からの預り金等が借入金に該当すると解釈された場合に
おいては、借入先要件を満たせなくなる可能性があります。
c. 投資主の異動について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
本投資口が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、所有先要件あ
るいは非同族会社要件が満たされなくなる可能性があります。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ロ) 税務調査等による更正処分のため、導管性要件が事後的に満たされなくなるリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、導管性要件に関する取扱いに関して、税務当局との見解の相違
により更正処分を受け、過年度における導管性要件が事後的に満たされなくなる可能性があります。この
ような場合には、本投資法人が過年度において行った利益の配当等の損金算入が否認される結果、本投資
法人の税負担が増大し、投資主への分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) 不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
本投資法人は、規約における投資制限において、その有する特定資産の価額の合計額に占める、特定不
動産の価額の合計額の割合を100分の75以上とすること(規約第13条第2項)としています。本投資法人
は、上記内容の運用方針を規約に定めること、及びその他の税法上の要件を充足することを前提として、
直接に倉庫等以外の不動産を取得する場合の不動産流通税(登録免許税及び不動産取得税)の軽減措置の
適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことが
できない場合、又は軽減措置の要件が変更された場合において、軽減措置の適用を受けることができない
可能性があります。
(ニ) 一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、信託受益権その他本投資法人の資産に関する税制若しくは本投資法人に関する税制又はかかる
税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収
益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、投資口に係る利益の配当、資本の払戻し、譲渡等に関する
税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資口の保有又は売却による投資
主の手取金の額が減少し、又は税務申告等の税務上の手続面での負担が投資主に生じる可能性がありま
す。
⑦
その他
(イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク
本投資法人は、本募集に係る払込期日後遅滞なく、前記「2 投資対象
(1) 取得予定資産の概要」に記
載の取得予定資産の取得を予定しています。
しかし、取得予定資産について法的拘束力を有する売買契約を締結することができない場合又は締結さ
れた売買契約書において定められた条件が成就しない場合等においては、取得予定資産を取得することが
できない可能性や予定していた時期に取得できない可能性があります。
取得予定資産のうち、IIF相模原R&Dセンターの売主であるNECは、平成27年2月27日に開催予定の取締役
会において本物件の売却について決議することを予定していますが、同社の取締役会において本物件の本
投資法人への譲渡が否決された場合や同社の取締役会の開催が延期された場合、本投資法人は本物件を予
定通りに取得できない可能性があります。
これらの場合、本投資法人は、代替資産を取得するための努力又は早期に取得予定資産を取得するため
の努力を行う予定ですが、短期間にこれらの物件を取得することができる保証はなく、短期間に物件を取
得できず、かつ本募集による手取金を有利に運用できない場合には、投資主に対する金銭の分配額等に悪
影響を及ぼす可能性があります。なお、本投資法人は、本書の日付現在保有する資産の保有及び取得予定
資産の取得のみを目的とはしておらず、今後、新たな資産を取得し又は保有資産の一部を売却することが
あります。
(ロ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
不動産の鑑定評価額及び不動産価格調査の調査価格は、個々の不動産鑑定士等の分析に基づく、分析の
時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正な不動産価格と一致するとは限り
ません。同じ物件について鑑定、調査等を行った場合でも、不動産鑑定士等、評価方法又は調査の方法若
しくは時期によって鑑定評価額、調査価格の内容が異なる可能性があります。また、かかる鑑定等の結果
は、現在又は将来において当該鑑定評価額や調査価格により当該不動産の売買が可能であると保証又は約
束するものではありません。
─ 135 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
建築物環境調査報告書、土壌環境評価報告書も、個々の調査会社が行った分析に基づく意見の表明であ
り、評価方法、調査の方法等によってリスク評価の内容が異なる可能性があります。また、かかる報告書
は、専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、土壌汚染等の環境上の問題が存在しないことを保証
又は約束するものではありません。
また、マーケットレポート等により提示される第三者によるマーケット分析は、個々の調査会社の分析
に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正なエリア特性、
需要と供給、マーケットにおける位置付け、市場の動向等と一致するとは限りません。同じ物件について
調査分析を行った場合でも、調査分析会社、分析方法又は調査方法若しくは時期によってマーケット分析
の内容が異なる可能性があります。
建物状況調査報告書の作成者並びに確認検査機関からは特に問題点が指摘されているようなものはない
との調査結果が記載された報告書を得ていますが、建物の状況及び構造に関して専門家が調査した結果を
記載したものにすぎず、不動産に欠陥、瑕疵等が存在しないことを保証又は約束するものではありませ
ん。また、各調査会社が試算した修繕費用は、あくまでも調査会社の意見であり、その内容の妥当性、正
確性が保証されているものではありません。
また、不動産に関して算出されるPMLは、個々の専門家の分析に基づく予想値であり、損害の予想復旧
費用の再調達価格に対する比率で示されますが、将来、地震が発生した場合、予想以上の多額の復旧費用
が必要となる可能性があります。
(ハ) 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、不動産等匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本投資法
人が出資するかかる匿名組合では、本投資法人の出資金を営業者が不動産等に投資することとなります
が、当該不動産等に係る収益が悪化した場合や当該不動産等の価値が下落した場合等には、本投資法人が
匿名組合員として得られる分配金や元本の償還金額等が減少し、その結果、本投資法人が営業者に出資し
た金額を回収できない等の損害を被る可能性があります。また、匿名組合出資持分については契約上譲渡
が制限されていることがあり、又は確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法
人が譲渡を意図しても、適切な時期及び価格で譲渡することが困難となる可能性があります。また、不動
産等匿名組合出資持分への投資は、営業者が保有する不動産等に係る優先交渉権又は優先購入権の取得を
目的として行われることがありますが、かかる優先交渉権又は優先購入権により当該新規物件を取得でき
る保証はありません。
(2) 投資リスクに対する管理体制
本投資法人及び本資産運用会社は、以上のような投資リスクを踏まえ、その上でこのようなリスクに最大限対
応できるよう以下のリスク管理体制を整備しています。
しかし、当該リスク管理体制については、十分に効果があることが保証されているものではなく、リスク管理
体制が適切に機能しない場合、投資主に損害が及ぶおそれがあります。
本投資法人は、執行役員1名及び監督役員2名により構成される役員会により運営されています。かかる役員会
については、役員全員の出席のもと開催できるよう期初において半年間の予定を作成して日程を確保の上、原則
として毎月2回開催します。本投資法人は、役員会において、本資産運用会社に、運用状況の報告と共に資産運用
に関連する各種議案の説明を求めており、同社による資産運用業務の状況を確認しています。その上で、法令遵
守状況に係る監視機能を強化するため、原則として役員会には毎回顧問法律事務所へも出席を求めています。ま
た、財務諸表承認決議の役員会においては、顧問法律事務所と共に会計監査人の出席を求め、法令遵守や内部管
理態勢の状況について十分な議論を行います。
更に、半年に一度、定期的に一般事務受託会社及び資産保管会社から執行状況、法令遵守や内部管理態勢等に
ついて報告させることとしています。
加えて、監督役員による監視機能の実効性を高めるため、原則2年に1回外部専門家を活用し監督役員主導によ
る業務監査を実施することとしています。
─ 136 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
一方、本投資法人の委託を受けた本資産運用会社では、以下のような重層的かつ相互牽制的な検証システムを
通じて、投資運用に係るリスクその他のリスク等について、各リスクの内容と程度に合わせて、必要・適正なレ
ベルで、複数の検証システムによる管理を行っており、重要な事項は取締役会に報告されています。
まず、本資産運用会社は、インダストリアル本部において、資産の取得又は処分に伴う各種リスク(主に不動
産の欠陥・瑕疵に関するリスク、売主の倒産に伴うリスク、共有物件に伴うリスク、開発物件に関するリスク、
有害物質に関するリスク)、資産の運用管理に伴う各種リスク(主に賃貸借契約に関するリスク、災害等による
建物の毀損、滅失及び劣化のリスク、不動産にかかる所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク)及び本投
資法人の資金調達等に関する各種リスクについて管理を行います。これらのリスク管理に加え、リスク管理責任
者(代表取締役副社長)の下で、コンプライアンス管理室が、他の各本部・部・室(以下、本(2)において「各本
部」といいます。)から独立した、全社的な立場から本資産運用会社のリスク管理態勢の企画・立案を行うと共
に、その整備状況及び運用状況の確認・改善業務を統括します。
次に、本資産運用会社は、資産の取得・処分・運用管理、運用管理方針・基準、予決算及び資金調達等に関す
るポートフォリオ全体の総合的なリスクを、資産運用検討委員会において検証・議論し、また同時にそれらのリ
スクに対する対応策を決定しています。
更に、社長、副社長、本部長、副本部長、部長及びコンプライアンス管理室長を常任委員として構成されるコ
ンプライアンス管理委員会が、原則として3か月に1度開催され、資産運用検討委員会に係属する事項以外のリス
クについて適時に把握、検討し、必要な対応策及び管理方針を策定する体制にあります。
常勤監査役は、資産運用検討委員会及びコンプライアンス管理委員会のそれぞれに出席し、意見を述べること
ができます。なお、各委員会の概要については、参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報
況
1 投資法人の概況
(4) 投資法人の機構
第1 ファンドの状
② 投資法人の運用体制」及び後記「7 投資運用の意思決定機構等
の変更」をご参照下さい。
また、内部監査室は、会社及び各本部におけるリスク管理の状況について、内部監査規程に基づき定期的に内
部監査を実施し、内部監査報告書を作成します。同報告書に関する改善策は、監査役監査及び会計監査人監査に
おける指摘事項等とあわせ、コンプライアンス管理委員会における協議を経て、コンプライアンス・プログラム
として取りまとめられます。内部監査室長は、コンプライアンス管理委員会の委員として同委員会に出席し、協
議を行い、その進捗状況を把握することに努めます。コンプライアンス・プログラムは、取締役会に報告され、
その承認を得ます。このプログラムの進捗状況は、コンプライアンス管理委員会でモニタリングされ、更に取締
役会へ報告されています。なお、内部監査室長は、本資産運用会社の副社長が兼任しており、監査員として内部
監査規程に従い外部専門家を指名した上で、内部監査を実施しています。また、各本部内におけるコンプライア
ンス担当者により、各本部内におけるリスク管理及び業務効率化のためのセルフ・アセスメントを行い、適切な
自己点検制度の確立を図っています。
本資産運用会社では、上記各体制に加えて、コンプライアンス管理室による法令等遵守に対する点検及び社内
規程との整合性の確認、更には利害関係者との利益相反行為の有無等の確認など網羅的な内部牽制により、常勤
監査役との連携を図りながらリスク管理体制の充実と実効性の向上を図っています。
また、利害関係者との取引等に関しては、本資産運用会社の社内規程(自主ルール)として、利害関係者取引
規程を定め、これを遵守することにより、当該取引を適切に管理し、もって本資産運用会社が本投資法人に対し
て負う善管注意義務及び忠実義務の履行を十全ならしめる体制を取っています(参照有価証券報告書「第二部 投
資法人の詳細情報
第3 管理及び運営
2 利害関係人との取引制限
(2) 本投資法人に関する利益相反取引ルー
ル」及び後記「7 投資運用の意思決定機構等の変更」をご参照下さい。)。
このように、投資リスクに対しては、本投資法人及び本投資法人から委託を受けた本資産運用会社の重層的か
つ相互牽制的な検証システムを通じ、実効性のあるリスク管理体制を整備し、最大限の効果の発揮に努めていま
す。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
4 規約の変更
参照有価証券報告書提出日後、平成26年9月30日開催の本投資法人第5回投資主総会において、規約の変更の承認決
議を行い、規約の一部が変更されました。
主な変更内容及び変更理由は、以下のとおりです。
(1)平成25年6月19日に公布された金融商品取引法等の一部を改正する法律(平成25年法律第45号。以下「改正法」
といいます。)に基づき、投信法(改正法による改正が全面的に施行された後の投信法を「改正投信法」といい
ます。)が改正されたことに伴い、以下の変更を行いました。
① 改正投信法の内容が明らかになる前に改正投信法にできる限り対応すべく新設した第5条第3項乃至第5項及
び、第53条乃至第55条を削除しました。
② その上で、改正投信法により認められることとなった投資主との合意による本投資口の有償取得を可能とする
ため、投資主との合意により本投資口を有償で取得することができる旨を規約で定めるべく、第7条第2項を新
設しました。更に、この改正について、関連する投信法の改正の施行日に効力を生じる旨を規定すべく、第53
条を新設しました(注)。
(注) 当該規約改正の効力は、改正法による投信法の改正が施行された平成26年12月1日付で生じています。
③ 一定の日及びその日以後遅滞なく投資主総会を招集する旨の定めとして、本投資法人の投資主総会は、平成
28年9月5日及び同日以後遅滞なく招集され、以降、隔年毎の9月5日及び同日以後遅滞なく招集され、また、必
要あるときは随時招集される旨を規定すべく、第33条2項を修正しました。また、変更後第33条第2項第一文の
定めに従って開催された直前の投資主総会の日から25か月を経過する前に開催される投資主総会については公
告を要しない旨を規定すべく、第33条第3項を新設しました。更に、これらの改正について、関連する投信法
の改正の施行日に効力を生じる旨を規定すべく、第55条を新設しました(注)。
(注) 当該規約改正の効力は、改正法による投信法の改正が施行された平成26年12月1日付で生じています。
(2)投信法施行規則が改正されたことに伴い、主として不動産等資産(投信法施行規則第105条第1号ヘに定める不
動産等資産をいいます。)に投資して資産の運用を行う旨の定めを規定するため、第10条を修正しました。
(3)投資信託及び投資法人に関する法律施行令(平成12年政令第480号。その後の改正を含みます。以下「投信法施
行令」といいます。)の改正により特定資産(投信法施行令第3条に定める特定資産をいいます。以下同じで
す。)に該当する資産が追加された場合に、本投資法人の投資対象の明確化及び拡大をすべく、第11条第1項第7
号及び第8号を新設しました。更に、この改正について、関連する投信法施行令の改正の施行日(注)に効力を生じ
る旨を規定すべく、第54条を新設しました。また、本投資法人の特定資産以外の投資対象を一部拡大すべく、第
11条第2項第4号を新設しました。
(注) 投信法施行令の改正は、平成26年9月3日付で施行されています。
(4)不動産等匿名組合出資持分について、より適切な方法及び基準で資産評価を行うため、第18条第3号を修正しま
した。
(5)投資法人債の発行に関する費用を本投資法人が負担することを明確化するため、第32条第2項第11号を修正しま
した。
(6)その他、字句の修正を行うとともに、条文整備等のために、所要の変更を行いました。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
5 役員の選任
参照有価証券報告書提出日後、平成26年9月30日開催の本投資法人第5回投資主総会において、以下のとおり執行役
員及び監督役員が選任されました。
また、執行役員若しくは監督役員が欠けた場合又は法令に定める員数を欠くこととなる場合に備えて、以下のとお
り補欠執行役員及び補欠監督役員が選任されました。
(1)執行役員及び監督役員
執行役員 倉都康行(重任)
監督役員 滝口勝昭(重任)
監督役員 本多邦美(重任)
(2)補欠執行役員 深井聡明
(注) 上記補欠執行役員は、本資産運用会社のインダストリアル本部長です。
(3)補欠監督役員 宇佐美豊
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
6 本資産運用会社の役員の異動
参照有価証券報告書提出日後、以下のとおり本資産運用会社の役員の異動がありました。
(新任)平成26年12月15日付就任
取締役(非常勤)グラハム・マッキー
(退任)平成26年12月12日付退任
取締役(非常勤)トレバー・クック
(注) 平成26年12月12日付で退任していますが、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。)第346条第1項
の規定に従い、グラハム・マッキーが本資産運用会社の取締役に就任した平成26年12月15日まで、取締役としての権
利義務を有していました。
新たに就任した取締役の本書の日付現在の略歴は、以下のとおりです。
役職名
氏名
取締役
(非常勤)
平成14年 7 月
グラハム・
マッキー
(Graham
Mackie)
平成18年 7 月
平成20年 6 月
平成26年12月
所有
株式数
0
アクサ・インベストメント・マネージャーズ フラ
ンス
インターナショナルグラデュエート・トレーニー
として入社
ア ク サ・リ ア ル・エ ス テ ー ト・イ ン ベ ス ト メ ン
ト・マネージャーズ プロパティ・トラスト・アナ
リスト
ア ク サ・リ ア ル・エ ス テ ー ト・イ ン ベ ス ト メ ン
ト・マネージャーズ 日本 マネージャー
UBS グローバル・アセット・マネジメント グロー
バル・リアル・エステート グローバル・マルチ・
マネージャーズ アジア・パシフィック・ヘッド
UBS グローバル・アセット・マネジメント グロー バル不動産部門 アジア・パシフィック・ヘッド
(現任)
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
非常勤取締役(現任)
主要略歴
平成15年 6 月
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
7 投資運用の意思決定機構等の変更
参照有価証券報告書提出日後、改正投信法により、本投資法人と本資産運用会社の利害関係人等(投信法第201条
第1項に定める者をいいます。)との間の有価証券又は不動産の取得、譲渡又は貸借に係る取引について、投資法人
の資産に及ぼす影響が軽微なものとして投信法施行規則に定める一定の場合を除き、あらかじめ本投資法人の役員会
における承認を得ることが必要となりました。かかる改正を受け、本投資法人及び本資産運用会社は、平成26年12月
1日付で、それぞれ役員会規則及び利害関係者取引規程を改定し、改正投信法により必要とされる場合に本投資法人
の役員会の承認を得ることとしました。また、本資産運用会社において、平成27年2月16日付で、これまでの日本リ
テールファンド投資法人及び本投資法人の運用実績を活かした不動産投資商品の拡大や、本資産運用会社の運用不動
産に係るセクター拡大及び運用資産の増大による不動産投資情報量のさらなる拡大を通じた物件ソーシング及び運用
ノウハウのさらなる向上を理由として、私募運用部及びアクイジション本部の設置、私募運用部の設置に伴う本資産
運用会社における投資情報の取扱いの明確化、並びに、本資産運用会社の投資情報の取扱いについて検証を行う投資
情報検討会議の設置が決定されました。
これに伴い、参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報
第1 ファンドの状況
1 投資法人の概況
(4) 投資法
人の機構」の「② 投資法人の運用体制」及び「③ 投資運用の意思決定機構」並びに「第二部 投資法人の詳細情報
第3 管理及び運営
2 利害関係人との取引制限
(2) 本投資法人に関する利益相反取引ルール」は、以下のとおり変
更されました。
「第一部
ファンド情報
第1
ファンドの状況
1
投資法人の概況
(4) 投資法人の機構
②
投資法人の運用体制
前記のとおり、本投資法人の資産運用は、本資産運用会社に委託して行います。
本資産運用会社は、本投資法人の他に日本リテールファンド投資法人からもその資産の運用を受託してお
り、かつ、本投資法人及び日本リテールファンド投資法人以外の不動産ファンド等(投資用のビークルであ
る特別目的会社その他の形態の法人又は組合、信託受託者等を含みますが、これらに限られません。以下単
に「不動産ファンド等」といい、本投資法人及び日本リテールファンド投資法人と併せて「各ファンド」と
総称します。)からも資産の運用を受託することがあります。日本リテールファンド投資法人は、商業施設
を投資対象とする投資法人であり、後記「2 投資方針
(1) 投資方針
① 基本方針
(イ) 投資対象とする
資産」に記載の産業用不動産を投資対象とする本投資法人とはその投資対象が異なっていますが、不動産フ
ァンド等の投資対象は、本投資法人の投資対象と重複することがあります。
このため、本資産運用会社は、各ファンドの資産の運用に際して利益相反が生じることのないように、以
下のように運用体制を整備しています。
a. 資産運用部門の分離とサポート体制
本資産運用会社は、本投資法人に係る資産運用に従事するインダストリアル本部、日本リテールファン
ド投資法人に係る資産運用に従事するリテール本部及び不動産ファンド等に係る資産運用に従事する私募
運用部(以下、個別に又は総称して「フロント部門」ということがあります。)という3部門を設け、各
ファンドの資産運用について、運用責任を明確化しています。また、後記「(ロ) 業務分掌体制」に記載
のとおり、アクイジション本部においては、投資対象資産の発掘、情報の管理及び配分並びに取得及び処
分に関する交渉等を通じて、また、コーポレート本部においては、機関運営、市場調査、経理・適時開示
業務及び資金調達業務等を通じて、フロント部門の業務をサポートする体制となっています。
b. 運用意思決定に係る独立性の確保
社内体制上、各ファンドに係る資産運用に関する意思決定は、後記「③ 投資運用の意思決定機構」に
記載のとおり、本資産運用会社の代表取締役社長による確認、資産運用検討委員会の承認及び場合によっ
ては利害関係者取引審査委員会又は取締役会の承認が必要となりますが、かかる代表取締役社長の確認、
資産運用検討委員会、利害関係者取引審査委員会及び取締役会の承認の可否においては、本資産運用会社
の各フロント部門の意思決定として妥当か否かという観点のみから検討され、他のフロント部門の事情は
考慮しないものとしています。
─ 141 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
c. 投資情報に係る優先検討権ルール
本資産運用会社は、各ファンドから資産の運用にかかる業務を受託し、又は今後受託する予定であるこ
とに伴い、資産運用業務において各ファンド間で投資物件を取得する機会の競合が発生する可能性がある
ため、本資産運用会社が入手する不動産等売却情報(本資産運用会社が入手した、各ファンドの投資対象
となりうる不動産又は不動産を裏付けとする資産に関する、購入希望者の探索に関する情報であり、か
つ、各ファンドでの投資の可否を検討可能な程度の情報をいいます。以下同じです。)に関して、取得に
ついて優先して検討すべき各ファンドを決定するルールを設けており、かかるルールに則った運営を行う
こととしています(以下、本資産運用会社が入手した不動産等売却情報を、他のフロント部門に優先して
検討できる権利を「不動産等売却情報に係る優先検討権」といいます。)。
i. 商業施設に係る優先検討権
(i) 商業施設(不動産を構成する建物の各用途の床面積のうち店舗用途の床面積が最大である不動産又
はこれらを裏付けとする資産をいいます。以下、本c.において同じです。)に関しては、リテール
本部が第一優先検討権(第一順位の優先検討権をいいます。以下同じです。)を得るものとしま
す。
(ii) リテール本部が当該商業施設を購入しないことを決定した場合、又は優先検討期間(詳細について
は後記「viii. 優先検討権の概要」をご参照ください。以下同じです。)内に購入することを決定
しない場合は、私募運用部が第二優先検討権(第一優先検討権に劣後する優先検討権をいいます。
以下同じです。)を得るものとします。
(iii)上記(i)及び(ii)に関わらず、当該商業施設の一部に、産業用不動産(以下に定義します。以下同じ
です。)としての用途に用いられている部分が含まれている場合において、床面積を基準に商業施
設が最大であると判断すると優先検討権を適切に付与することができないおそれがあると認められ
る場合には、投資情報検討会議(詳細については後記「(ニ) 投資情報検討会議」をご参照下さ
い。以下同じです。)の構成員に代表取締役社長及び代表取締役副社長を加えた会議を別途開催
し、その協議により、リテール本部又はインダストリアル本部のいずれに第一優先検討権を付与
し、いずれに第二優先検討権を付与するかを決定します(なお、この場合、私募運用部には常に第
三優先検討権(第一優先検討権及び第二優先検討権に劣後する、第三順位の優先検討権をいいま
す。以下同じです。)が付与されるものとします)。この場合において、コンプライアンス管理室
長は、専門家であって当該決定について特別の利害関係を有しない第三者をオブザーバーとして当
該会議に招聘し、その意見を聞かなければならないものとします。
ii. 産業用不動産に係る優先検討権
(i) 物流施設(不動産を構成する建物の各用途の床面積のうち輸・配送、保管、備蓄、荷役、梱包、仕
分け、流通加工及び情報提供の各機能から構成される企業間物流業務及び販売物流業務に供する諸
施設の床面積が最大である不動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。)、工場・研究開発
施設(不動産を構成する建物の各用途の床面積のうち研究開発、原材料調達・備蓄、保管、製造・
生成、組立・加工、リサイクル等を行うための諸施設の床面積が最大である不動産又はこれらを裏
付けとする資産をいいます。)、インフラ施設(不動産を構成する建物の各用途の床面積のうち交
通、通信、エネルギー、水道、公共施設等産業活動の基盤として整備される施設の床面積が最大で
ある不動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。)及びデータセンター(不動産を構成する
建物の各用途の床面積のうちサーバ、データ通信機器等を設置、運用する施設の床面積が最大であ
る不動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。)(以下、併せて「産業用不動産」といいま
す。)に関しては、インダストリアル本部が第一優先検討権を得るものとします。
(ii) インダストリアル本部が当該産業用不動産を購入しないことを決定した場合、又は優先検討期間内
に購入することを決定しない場合は、私募運用部が第二優先検討権を得るものとします。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(iii)上記(i)及び(ii)に関わらず、当該産業用不動産の一部に、商業施設としての用途に用いられている
部分が含まれている場合において、床面積を基準に産業用不動産が最大であると判断すると優先検
討権を適切に付与することができないおそれがあると認められる場合には、投資情報検討会議の構
成員に代表取締役社長及び代表取締役副社長を加えた会議を別途開催し、その協議により、インダ
ストリアル本部又はリテール本部のいずれに第一優先検討権を付与し、いずれに第二優先検討権を
付与するかを決定します(なお、この場合、私募運用部には常に第三優先検討権が付与されるもの
とします)。この場合において、コンプライアンス管理室長は、専門家であって当該決定について
特別の利害関係を有しない第三者をオブザーバーとして当該会議に招聘し、その意見を聞かなけれ
ばならないものとします。
iii. オフィスビル、居住用施設及びホテルに係る優先検討権
(i) オフィスビル(不動産を構成する建物の各用途の床面積のうち事務所用途の床面積が最大である不
動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。)、居住用施設(不動産を構成する建物の各用途
の床面積のうち住宅の床面積が最大である不動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。)及
びホテル(不動産を構成する建物の各用途の床面積のうちホテル又は旅館の床面積が最大である不
動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。)に関しては、私募運用部が優先検討権を得るも
のとします。ただし、当該オフィスビル、居住用施設又はホテルの一部に、商業施設又は産業用不
動産としての用途に用いられている部分が含まれている場合において、床面積を基準にオフィスビ
ル、居住用施設又はホテルが最大であると判断すると優先検討権を適切に付与することができない
おそれがあると認められる場合には、投資情報検討会議の構成員に代表取締役社長及び代表取締役
副社長を加えた会議を別途開催し、その協議により、優先検討権を付与するフロント部門及びその
順位を決定します。この場合において、コンプライアンス管理室長は、専門家であって当該決定に
ついて特別の利害関係を有しない第三者をオブザーバーとして当該会議に招聘し、その意見を聞か
なければならないものとします。
iv.
複数物件の不動産等売却情報に係る優先検討権
(i) 複数物件の不動産等売却情報を検討する際、個別物件毎の検討が可能な場合には、各物件毎に、上
記i.からiii.までに定めるところに従って、優先検討権を付与します。
(ii)(a) 個別物件毎の検討が不可能な場合(バルクセールにおける一括売却の場合等を含みます。)に
は、原則として、以下①から③までに定めるところに従って第一優先検討権を付与します。
① 複数物件の全部又は一部に商業施設が含まれている場合には、リテール本部が第一優先検討
権を得ることとします。
② 複数物件の全部又は一部に産業用不動産が含まれている場合には、インダストリアル本部が
第一優先検討権を得ることとします。
③ 複数物件の全部又は一部に商業施設及び産業用不動産のいずれもが含まれている場合には、
使用する床面積に係る用途を基準に、商業施設としての用途に用いられている延床面積の合
計が最も大きい場合には、リテール本部が第一優先検討権を得ることとし、産業用不動産と
しての用途に用いられている延床面積の合計が最も大きい場合には、インダストリアル本部
が第一優先検討権を得ることとします。
④ 上記①から③のいずれにも該当しない場合には、私募運用部が優先検討権を得ることとしま
す。
(b) 上記(a)の規定により第一優先検討権を付与されたインダストリアル本部又はリテール本部が当
該物件を購入しないことを決定した場合、又は優先検討期間内に購入することを決定しない場合
は、上記①及び②の場合においては私募運用部が第二優先検討権を得ることとします。上記③の
うちリテール本部が第一優先検討権を得た場合においてはインダストリアル本部が、上記③のう
ちインダストリアル本部が第一優先検討権を得た場合においてはリテール本部が、それぞれ第二
優先検討権を得ることとし、第二優先検討権を付与されたインダストリアル本部又はリテール本
部が当該物件を購入しないことを決定した場合、又は優先検討期間内に購入することを決定しな
い場合は、私募運用部が第三優先検討権を得ることとします。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(c) 上記(a)及び(b)の規定にかかわらず、使用する床面積を基準とすると優先検討権を適切に付与す
ることができないおそれがあると認められる場合には、投資情報検討会議の構成員に代表取締役
社長及び代表取締役副社長を加えた会議を別途開催し、その協議により、各フロント部門に付与
する優先検討権の順位を決定します。この場合において、コンプライアンス管理室長は、専門家
であって当該決定について特別の利害関係を有しない者をオブザーバーとして当該会議に招聘
し、その意見を聞かなければなりません。
(d) 優先検討権を付与されたインダストリアル本部、リテール本部又は私募運用部は、次順位の優先
検討権を付与されることとなる他のフロント部門に対して、共同優先検討権(優先検討権を保有
するフロント部門との共同での投資のみを目的とする、同順位の優先検討権をいいます。)を付
与することができます。
v. 底地に係る優先検討権
(i) 底地(借地権が設定された土地をいいます。以下同じです。)に関しては、当該底地に建築され、
かつ、当該底地に係る借地権を利用する施設の用途を基準に、上記i.からiii.までに定めるところ
に従って、優先検討権を付与します。
(ii) 当該底地に建築され、かつ、当該底地に係る借地権を利用する施設が複数存在する場合には、上記
iv.に準ずる方法により、優先検討権を付与します。
vi. 優先検討権の適用除外
以下の条件に該当する不動産等売却情報は、優先検討権の適用除外とします。
(i) 本資産運用会社が運用する不動産ファンド等において、不動産ファンド等の投資家及び関係者によ
り、物件の取得候補者を指定されている不動産等売却情報
(ii) 物件の売主により物件の取得候補者を指定されている不動産等売却情報
(iii)覚書等に基づきウェアハウジングされており、物件の取得候補者を指定されている不動産等売却情
報
(iv) 契約上の優先交渉権又は将来の取得検討機会が付されており、物件の取得候補者を指定されている
不動産等売却情報
vii. 優先検討権者の決定手順
(i) 個別物件の優先検討権者(不動産等売却情報に係る優先検討権を有することとなるフロント部門を
いいます。以下同じです。)の決定については、アクイジション本部長が当該情報に係る要素を確
認し、決定します。
(ii) アクイジション本部長は、優先検討権者を決定した場合、速やかに当該情報及び当該情報に係る優
先検討権者その他関連する事項を、投資情報検討会議に報告します。
(iii)投資情報検討会議の構成員は、アクイジション本部長の決定が社内規程に反していると認めた場
合、異議を述べることができます。かかる異議が述べられた場合、投資情報検討会議は、当該決定
の社内規程適合性について審議します。
(iv) 投資情報検討会議の審議の結果、アクイジション本部長の決定について修正することが承認された
場合、アクイジション本部長は、これに従い、改めて優先検討権者を決定します。
─ 144 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
viii. 優先検討権の概要
(i) 優先検討権に基づく不動産等売却情報の優先検討期間は、原則として、優先検討権付与の日から10
営業日とします。ただし、アクイジション本部長は、不動産等売却情報の性質に照らし、適切と判
断される場合には、優先検討権者の決定に際し、当該期限を伸長又は短縮することができます。
(ii) 優先検討権者が決定した後、優先検討権者となった各フロント部門を統括する本部長又は部長は、
投資情報検討会議において、優先検討期間終了時までに、取得検討を継続するか否かを意思表明し
なければなりません。
(iii)優先検討権者となった各フロント部門を統括する本部長又は部長は、取得検討を継続するか否かを
意思表明するにあたっては、その合理的な理由を明らかにしなければなりません。
(iv) 投資情報検討会議において取得検討を継続する旨の意思表明がなされた場合には、原則として、当
該取得検討が終了するまでの間、優先検討期間が自動的に延長されます。ただし、投資情報検討会
議における審議の結果、合理的な理由が存在しないと判断された場合には、優先検討期間は延長さ
れないものとします。
(v) 投資情報検討会議に取得検討を継続しない旨の意思表明がなされた場合又は優先検討期間終了時ま
でに何らの意思表明もなされなかった場合には、当該優先検討権者の優先検討権は失効し、当該不
動産等売却情報に係る優先検討権は、次順位の優先検討権者に移転するものとします。この場合に
おいて、次順位の優先検討権に基づく不動産等売却情報の優先検討期間は、上記(i)に定めるところ
によるものとします。
─ 145 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(イ) 経営体制
本資産運用会社の業務運営の組織体系は、以下のとおりです。
─ 146 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
(ロ) 業務分掌体制
インダストリアル本部、アクイジション本部、コーポレート本部、コンプライアンス管理室及び内部監
査室の業務分掌体制は、以下のとおりです。
組織
業務の概略
インダストリアル本部
不動産投資・運用関連
i.
投資戦略の立案に関する事項
業務
ii.
投資基準の起案及び管理に関する事項
iii.
投資対象資産の評価、選定に関する事項
iv.
投資対象資産の取得に係る契約諸条件の判断に関する事項
v.
運用対象資産の処分に係る判断に関する事項
vi.
運用対象資産の運用管理計画策定に関する事項
vii.
運用対象資産の物件管理・維持・修繕等に関する事項(運用の
一環として行う建て替え・大規模修繕等を含みます。)
viii.
運用対象資産のテナント・賃貸借契約条件等に関する事項
ix.
運用対象資産のプロパティ・マネジメント会社の選定に関する
事項
x.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
xi.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
xii.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
xiii.
上記各事項に関連したその他の事項
投資法人管理業務
i.
本投資法人の予算、収益予想、実績管理及び差異分析に関する
事項
ii.
本投資法人の財務戦略策定、資金管理・調達に関する事項
iii.
本投資法人の投資主との関係維持/強化に関する事項
iv.
アナリストを含む本投資法人の投資家からの照会に対する対応
に関する事項
v.
本投資法人の決算説明会・個別IRミーティングでの決算報告に
関する業務支援
vi.
本投資法人の重要書類の作成・管理に関する事項(一般事務委
託契約、資産保管委託契約、投資口事務代行委託契約、資産運
用委託契約、投資法人規約、資産管理計画書等を含みます。)
vii.
信託銀行などの外部業務委託会社との窓口
viii.
本投資法人の投資主への書類縦覧に関する事項
ix.
本投資法人のポートフォリオ管理に関する事項
x.
投資対象資産及び運用対象資産におけるエンジニアリングに関
する事項
xi.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
xii.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
xiii.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
xiv.
上記各事項に関連したその他の事項
─ 147 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
組織
業務の概略
アクイジション本部
i.
投資戦略の立案に係わる分析、調査及びサポートに関する事項
ii.
投資基準の起案及び管理に係わる分析、調査及びサポートに関す
る事項
iii.
投資対象資産の発掘に関する事項
iv.
投資対象資産に係る情報の管理及び配分に関する事項
v.
投資対象資産の評価、選定に係わる分析、調査及びサポートに関
する事項
vi.
投資対象資産の取得に関する交渉、取り纏め、文書化等の実行
(ストラクチャリングを含みます。)に関する事項
vii.
運用対象資産の処分時における対外交渉に関する事項
viii.
不動産売買市場情報と営業情報(機密情報を含みます。)の作
成・保管に関する事項
ix.
投資情報検討会議に係わるサポートに関する事項
x.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
xi.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
xii.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
xiii.
上記各事項に関連したその他の事項
─ 148 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
組織
コーポレート本部
業務の概略
経営企画関連業務
i.
戦略的・長期的目標及び戦略計画の策定・実施・監視・報告等
に関する事項
ii.
全体資源配分及び組織に関する事項
iii.
本資産運用会社の予算方針の策定に関する事項
iv.
本資産運用会社全体に係わる主要問題の分析及びサポートに関
する事項
v.
不動産業界でのプレゼンス及び政官財産業界との連携に関する
事項
vi.
潜在的影響力のある国内外の重要問題の確認と対応戦略に関す
る事項
vii.
新業務・新商品ラインの開発、導入管理に関する事項
viii.
一般社団法人不動産証券化協会、一般社団法人投資信託協会、
一般社団法人日本投資顧問業協会等の業界団体との窓口
xi.
経営情報の提供に関する事項
x.
株主総会、取締役会、資産運用検討委員会に関するサポートに
関する事項
xi.
本資産運用会社がその資産を運用する投資法人(以下、本(ロ)
において「投資法人」といいます。)その他の顧客の不動産投
資運用に関するサポート業務
xii.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
xiii.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
xiv.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
xv.
上記各事項に関連したその他の事項
調査関連業務
i.
不動産市場、産業及び経済・金融事情に関する各種データの分
析に関する事項
ii.
調査・分析結果を活かした投資法人その他の顧客の投資運用戦
略策定に関するサポートにかかる事項
iii.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
iv.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
v.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
vi.
上記各事項に関連したその他の事項
─ 149 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
組織
コーポレート本部
業務の概略
業務管理関連業務
i.
本資産運用会社及び投資法人その他の顧客の経理・決算・税務
に関する事項
ii.
投資法人その他の顧客の予算、収益予想、実績管理及び差異分
析に関する計数管理
iii.
不動産投資、運用及び投資法人その他の顧客管理に関する事務
iv.
本資産運用会社及び投資法人その他の顧客の会計監査に関する
窓口
v.
経理規程及び経理に関する手続の策定・管理に関する事項
vi.
投資法人その他の顧客の支払指図に関する事項
vii.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
viii.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
xi.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
x.
上記各事項に関連したその他の事項
財務関連業務
i.
投資法人その他の顧客の財務方針の策定
ii.
投資法人その他の顧客の資金調達手法に関する企画・提案
iii.
投資法人その他の顧客の取引金融機関との窓口
iv.
格付機関等に対する業績説明
v.
投資法人その他の顧客の資産運用報告書、有価証券報告書等の
継続開示書類の作成取りまとめ及び提出に関する事項
vi.
東京証券取引所及び米国Securities and Exchange Commission
等の開示規定で定められた投資法人の報告・プレスリリースに
関する事項
vii.
投資法人の新投資口発行に伴う有価証券届出書及び目論見書等
の作成取りまとめ、提出
viii.
本資産運用会社及び投資法人その他の顧客のホームページ等で
の情報開示に関する事項
ix.
その他関係官庁、団体への情報開示に関する事項
x.
株式会社証券保管振替機構(以下「保管振替機構」といいま
す。)への必要書類の作成、提出に関する事項
xi.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
xii.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
xiii.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
xiv.
上記各事項に関連したその他の事項
─ 150 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
組織
コーポレート本部
業務の概略
人事関連業務
i.
人事労務の運営・管理に関する事項
ii.
採用・教育・研修に関する事項
iii.
福利厚生・社会保険等に関する事項
iv.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
v.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
vi.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
vii.
上記各事項に関連したその他の事項
総務・IT推進関連業務
i.
株式、株主及び株主総会に関する事項
ii.
取締役会に関する事項
iii.
資産運用検討委員会に関する事項
iv.
投資法人の機関運営事務委託会社との窓口
v.
新聞・雑誌等からの取材受付、イベント参加申込み等の広報窓
口
vi.
本資産運用会社及び投資法人その他の顧客の公告に関する事項
vii.
社内総務・庶務・秘書業務に関する事項
viii.
情報システム(不動産運用関係システムを含みます。)の管
理・開発監理、情報セキュリティ管理に関する事項
所管する什器・動産・不動産の管理及びそのリースに関する事
ix.
x.
文書の企画管理とファイリングに関する事項
xi.
宅地建物取引業に基づく事務
xii.
登記等に関する事項
xiii.
規程等の管理に関する事項
xiv.
印章等の管理に関する事項
xv.
上記各事項におけるリスク管理に関する事項
xvi.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
xvii.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
xviii.
上記各事項に関連したその他の事項
項
─ 151 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
組織
業務の概略
コンプライアンス管理室
i.
法令等諸規則及び社内規則の遵守状況の検証・提案、その変
更、並びに新規則施行状況の点検に関する事項
ii.
法令等諸規則の制定・変更に関する情報の蓄積、役職員への周
知に関する事項
iii.
内部者取引の管理等に関する事項
iv.
個人情報管理に関する事項
v.
重要契約書の文書審査
vi.
広告宣伝等及び文書審査に関する規則に定める文書審査
vii.
内部統制に関する事項(主要株主への報告を含みます。)
viii.
主要株主による業務監査の窓口
ix.
企業倫理、従業員の行動規範等の遵守状況の検証・提案に関す
る事項
x.
役職員へのコンプライアンス教育に関する事項
xi.
コンプライアンス・ハンドブックに関する事項
xii.
コンプライアンス管理委員会に関する事項
xiii.
コンプライアンス・プログラムの策定・遂行に関する事項
xiv.
本資産運用会社のリスク管理に関する事項
xv.
苦情・紛争処理に関する事項
xvi.
従業員等からの問合せ、告発等への対応
xvii.
コンプライアンス違反案件の内容確認・調査と対応指導
xviii.
社内規程等の体系の検証・提案
xix.
金融庁及び国土交通省に対する窓口
xx.
利害関係者取引審査委員会に関する事項
xxi.
投資情報検討会議に関する事項
xxii.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
xxiii.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
xxiv.
上記各事項に関連したその他の事項
内部監査室
i.
各本部・部・室・各委員会の組織運営・業務遂行の状況、会計
処理の状況、及び法令諸規則等の遵守状況の監査の実施に関す
る事項
ii.
内部監査の方針・監査計画の立案及び監査結果の報告に関する
事項
iii.
特に定める事項の監査に関する事項
iv.
上記各事項に関する主務官庁にかかる事項
v.
上記各事項に関する規程・規則の作成・整備
vi.
上記各事項に関連したその他の事項
(ハ) 委員会の概要
本資産運用会社は、資産運用検討委員会、コンプライアンス管理委員会及び利害関係者取引審査委員会
の3つの委員会(このうち、コンプライアンス管理委員会は、意思決定のための諮問機関であり、意思決定
機関ではありません。)を有していますが、投資法人毎には委員会を設置しておらず、各委員会は、本投
資法人に関する事項だけではなく、日本リテールファンド投資法人及びその他の顧客に関する事項につい
ても審議します。ただし、意思決定の独立性を担保する観点から、各委員会の参加者にはそれぞれ以下の
とおり制限を設けています。すなわち、資産運用検討委員会においては、決議について特別の利害関係を
有する委員は議決に加わることができません。コンプライアンス管理委員会においては、個別の投資法人
又はその他の顧客に係るコンプライアンス上の問題及びリスク管理の検討、計画、確認、評価を行う場
合、社長は、当該投資法人又はその他の顧客の投資運用管理に関与しないインダストリアル本部、リテー
─ 152 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
ル本部又は私募運用部に所属する者が当該議案の検討等に参加することの可否を決することができま
す。利害関係者取引審査委員会においては、原則として、インダストリアル本部又はリテール本部所属の
部長が申立てを行い、インダストリアル本部及びリテール本部に所属する者は、申立者のほか、当該取引
の担当者に限り陪席できるものとし、所属本部が投資運用管理を行っていない投資法人に係る議案の審議
には参加又は陪席することができません。
本投資法人に関する各委員会の概要は、以下のとおりです。
a. 資産運用検討委員会
資産運用検討委員会は、原則としてインダストリアル本部長の申立てに応じて開催し、投資法人の投資
方針・基準、運用管理方針・基準、予決算及び資金調達に係る議案について、また、資産の取得・処分・
運用管理に関する議案について、ポートフォリオ全体の総合的なリスク及び投資効果等を審議し、企業統
治の向上及び投資法人の持続的成長に資する意思決定を行うことを目的とします。
委員
社長を委員長とし、副社長、インダストリアル本部長、リテール本
部長、アクイジション本部長、コンプライアンス管理室長及びコー
ポレート本部長、その他委員長が指名した者を委員とします。ただ
し、決議について特別の利害関係を有する委員は議決に加わること
ができないものとします。なお、社長に事故がある場合には、副社
長が委員長の任に当たります。また、社長及び副社長に事故がある
場合には、あらかじめ委員会の決議によって定められた順序に従っ
て他の委員が委員長の任に当たるものとします。インダストリアル
本部長、リテール本部長、アクイジション本部長及びコーポレート
本部長は、自らが事故その他の理由により出席できないときは、そ
の所属する本部の部長を自らの代理人として指名し委員会に出席さ
せることができるものとします。また、コンプライアンス管理室長
は、自らが事故その他の理由により出席することができないとき
は、自らの代理人を指名し委員会に出席させることができます。常
勤監査役は、委員会に出席し意見を述べることができます。委員長
は、必要に応じて、社内外の有識者・専門家をオブザーバーとして
委員会に招聘することができるものとします。
─ 153 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
審議事項
i. 投資方針、分配方針、運用管理方針、予決算関連
(i) 投資方針、投資基準に関する事項
(ii) 分配方針に関する事項(出資の払戻し、内部留保、内部
留保の取り崩しなど)
(iii) 運用管理方針、運用管理基準に関する事項
(iv) 投資法人の予決算に関する事項
・大規模修繕と資本的支出の予算は、工事毎に機能維持
工事(機器類の更新、経年劣化対応等)と機能向上工事
(増築を含み、Value UPに資するもの)を分別して集計
し、工事総額1億円以上のものは列記して行う。
(v) 投資法人の運用目標と進捗に関する事項(資産の取得・
処分計画、増資・投資法人債発行・短中期借入を含む資
金調達計画など)
(vi) IR計画の概要(方針、戦略など)
ii. 資金調達関連
(i) 投資法人の長期借入の実施(変動金利の場合の個別金利
の決定は除きます。)
(ii) 投資法人の長期借入にかかる繰上げ返済
(iii) 投資法人の短期借入枠の設定(借入枠内の個別の短期借
入実施は除きます。)
(iv) 投資法人債の発行に関する提案、期限前償還に関する提
案
(v) 投資法人の増資に関する提案(投資口の募集取扱事務委
託先の選定、ロックアップ条項等を含みます。)
(vi) 投資法人の資金調達にかかるデリバティブ取引の実施
(vii) その他、投資法人の財務に重要な影響を与えると判断さ
れる事項
─ 154 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
iii. 資産の取得・処分関連
(i) 資産の取得・処分に係る収益性及びリスクの評価
・ポートフォリオ全体に与える影響
・インベストメント・ガイドラインに基づく評価
・デュー・ディリジェンス手続に基づく評価
・鑑定に基づく評価
・利益相反がないことの確認
・売買契約における特殊な特約条項
iv. 資産の運用管理関連
(i) 個別の資産におけるプロパティ・マネジメント会社の選
定
(ii) 資産の運用管理におけるリスク(投資法人による取引先
への与信供与を含みます。)
(iii) 既取得の個別の資産の運用の一環として隣接する又は密
接に関連し、かつ既取得の個別の資産の価値増大につな
がる資産を取得し、又は、既に取得している資産の一部
を処分すること(取得対象資産又は処分対象資産が5,000
万円以上の場合に限ります。)
(iv) 個別の資産において総額1億円以上の大規模修繕や資本
的支出又はテナントのために行う資本的支出で当該テナ
ントの年間賃料収入を超える資本的支出のうち、(i) 機
能維持工事で予算を超えるもの、(ii)機能向上工事は実
施の都度、(iii)予算外のもの
(v) 個別の資産において総額1,000万円以上のテナントコンセ
ッションにかかる修繕、資本的支出(本来はテナント実
施工事とされるものをオーナー側で負担するもの)
(vi) 個別の資産において総収入ベースで(直近の決算数値、
又は実績がない場合には予想数値に基づき)30%以上の
割合を有するテナント又は年間賃料収入が1億円以上の
テナントとの新規契約の締結及び契約条件の変更(ただ
し、経済条件以外の変更で委員長が重要性がないと判断
する場合を除きます。)
(vii) 保険の付保範囲の決定、又は変更
(viii) その他、資産の運用管理に重要な影響を与えると判断さ
れる事項
v. その他
(i) 投資法人資産運用委託契約に関する事項
(ii) 調停・訴訟の開始・解決に関する事項
(iii) 鑑定評価を依頼できる会社の選定
(iv) その他上記の付議事項に該当しないもので、取締役会に
付議する事項
(v) 委員長が必要と判断する事項
─ 155 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
審議方法等
資産運用検討委員会では、上程された議案につき、ポートフォリオ
全体の総合的なリスク及び投資効果等を審議し、社内規程、法令、
規則を遵守していることを確認した上で、企業統治の向上及び投資
法人の持続的成長に資する意思決定を行います。
決議は、議決に加わることができる委員長及び各委員の過半数が出
席し、申立者を除く出席者の3分の2以上でこれを行うものとし、決
議について特別の利害関係を有する委員は議決に加わることができ
ないものとします。ただし、決議のためには、委員長の出席を必要
とします。なお、コンプライアンス管理室長は、議案が社内規程、
法令、規則等に適合していないと判断する場合には単独で議案を否
決する権限(以下「否決権」といいます。)を有します。
b. コンプライアンス管理委員会
コンプライアンス管理委員会は、本資産運用会社並びに本資産運用会社が委託を受けた本投資法人、日
本リテールファンド投資法人及びその他の顧客のコンプライアンス上の問題の防止及び対策並びにリスク
管理(ただし、資産運用検討委員会に係属する事項を除きます。)を、具体的及び実践的な観点から定期
的に議論し、総合的な経営運営の立場から検討、計画、確認、評価するために開催されます。なお、深刻
なコンプライアンス上の問題(不祥事・苦情等)が発生した時には、当該委員会がコンプライアンス本部
となることがあります。
委員
社長を委員長とし、副社長、本部長、副本部長、部長及びコンプラ
イアンス管理室長を常任委員とします。社長は、適宜、非常任委員
を指名することができます。また、コンプライアンス管理室長は、
コンプライアンス・シニア・マネージャーを自らの代理人として出
席させることができるほか、非常任委員に指名することができま
す。
また、社長は、必要に応じて、社内外の有識者・専門家をオブザー
バーとして招聘することができるものとします。更に、常勤監査役
は、委員会に出席し意見を述べることができます。内部監査室長
は、内部監査室長の立場で、必要に応じ、出席することができま
す。
本投資法人に係るコンプライアンス上の問題及びリスク管理の検
討、計画、確認、評価を行う場合、社長は、リテール本部又は私募
運用部に所属する者が当該議案の検討等に参加することの可否を決
することができます。
─ 156 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
審議事項
・コンプライアンス対策についての検討、確認、評価
・コンプライアンス態勢/体制の把握、評価
・コンプライアンス・プログラムの内容や改善策の検討、確認、評
価
・コンプライアンス関連問題・事件の防止策、対処策の検討、確
認、評価
・内部監査室との連携を要する事項の協議
・会社の業務運営に関する事務リスク及びシステムリスクに関する
諸問題の適時の把握、検討と、必要な対応策・管理方針の策定
・リスク管理方針・対策の、社内周知徹底のための施策の検討・評
価
・戦略目標や許容リスクの変更に対応すべく管理・報告マニュア
ル、重要な自主点検手法及び業務・組織体制などの適時の評価、
検討、見直し
・規程等の評価、検討、見直し
審議方法等
委員会は、コンプライアンス及びリスク管理に関連する事項の審
議・協議機関又は遵守規定の周知徹底を行う場です。集約された委
員会意見はコンプライアンス及びリスク管理に関する意思決定に当
たり尊重されます。
c. 利害関係者取引審査委員会
利害関係者取引審査委員会は、資産運用検討委員会の審議対象となる取引のうち、本資産運用会社の両
株主が絡む利害関係者取引について、かかる取引が、本資産運用会社がその資産運用の委託を受けた本投
資法人及び日本リテールファンド投資法人の利益を害するものではないことを審査し、もって本資産運用
会社が本投資法人及び日本リテールファンド投資法人に対して負う善管注意義務及び忠実義務の履行を十
全ならしめることを目的とします。
委員
社長を委員長とし、副社長、申立者が所属する本部の本部長、コン
プライアンス管理室長及び外部専門家その他委員長が指名した者を
委員とします。また、コンプライアンス管理室長は、自らが事故そ
の他の理由により出席することができないときは、自らの代理人を
指名し出席させることができます。
また、社長は、必要に応じて、社内外の有識者・専門家をオブザー
バーとして招聘することができるものとします。更に、常勤監査役
は、委員会に出席し意見を述べることができます。
─ 157 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
審議事項
資産運用検討委員会の審議対象となる取引のうち、三菱商事及びユ
ービーエス・エイ・ジーの双方の子会社若しくは関連会社(それぞ
れ財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第3項及
び第5項に定義される子会社及び関連会社をいいます。以下本c.に
おいて同じです。)又は三菱商事及びユービーエス・エイ・ジーの
双方の子会社若しくは関連会社が過半の出資を行うなど重要な影響
を及ぼし得る特別目的会社(特定目的会社、合同会社、株式会社等
を含みます。)、組合その他のファンドが、資産の取得、資産の譲
渡、不動産等の貸借、不動産等の売買若しくは貸借の媒介業務の委
託、不動産管理業務等の委託、資金調達若しくはそれに付随するデ
リバティブ取引、工事の発注、業務の委託又は有価証券の貸借の相
手方である場合に、当該取引に利益相反性がないことを審査しま
す。
審議方法等
決議は、委員長及び各委員の過半数が出席し(電話会議による出席
を可とします。)、出席した委員の3分の2以上でこれを行います。
ただし、決議のためには、委員長、コンプライアンス管理室長及び
外部専門家の出席を必要とし、コンプライアンス管理室長及び外部
専門家は、それぞれ否決権を有します。
(ニ) 投資情報検討会議
本資産運用会社においては、投資対象資産に係る情報のリテール本部、インダストリアル本部又は私募
運用部に対する配分が社内規程に適合するものであるかどうかを検証する機関として投資情報検討会議を
置いています。投資情報検討会議は、恣意的な不動産等売却情報の配分を防止し、もって本投資法人、日
本リテールファンド投資法人並びに不動産ファンド等の間における利益相反を防止し、本資産運用会社の
各ファンドに対する業務の忠実性を確保することを目的としています。
当該会議の構成、審議の方法等は、以下のとおりです。
構成員
コンプライアンス管理室長、リテール本部長、インダストリアル本
部長及び私募運用部長をもって構成し、コンプライアンス管理室長
を議長とします。コンプライアンス管理室長、リテール本部長、イ
ンダストリアル本部長及び私募運用部長は、自ら出席することが困
難なときは、コンプライアンス管理室長の場合はその室員、リテー
ル本部長又はインダストリアル本部長の場合はその不動産運用部員
を、私募運用部長の場合はその部員をそれぞれ指名し、指名した職
員をもって、代理させることができます。
上記にかかわらず、コンプライアンス管理室長は、必要と認める場
合はその室員を出席させることができるものとします。また、コン
プライアンス管理室長は、必要と認める場合にはアクイジション本
部長その他審議に必要と認める者を出席させ意見を述べさせること
ができます。
投資情報検討会議はコンプライアンス管理室長が招集するものと
し、原則として毎週1回以上開催するものとしますが、コンプライ
アンス管理室長が必要と判断した場合には、臨時の投資情報検討会
議を随時開催することができるものとします。
─ 158 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
審議事項
投資情報検討会議は、不動産等売却情報に係る以下の事項について
審議及び決議を行うものとします。
(1)優先検討権者の決定の、本資産運用会社の社内規程への適合性
の検証
(2)優先検討権者の優先検討の終了の決定の、本資産運用会社の社
内規程への適合性の検証
(3)その他上記各事項に付随又は関連する事項
審議方法等
投資情報検討会議の開催にあたっては、構成員の全員の出席を要す
るものとします(なお、代理による出席も出席したものとみなされ
ます。)。
投資情報検討会議の決議は、コンプライアンス管理室長を含む出席
構成員の4分の3以上の賛成によるものとします。なお、コンプライ
アンス管理室長(代理出席者を含みます。)は、審議事項について
否決権を有するものとします。
③
投資運用の意思決定機構
本投資法人の投資方針・基準、運用管理方針・基準、予決算及び資金調達、特定資産の取得・処分・運用
管理についての決定に際しては、資産運用検討委員会が意思決定を行い、取締役会規則に従い、取締役会に
上程され承認を得るものとします。なお、本資産運用会社の両株主が関連する一定の利害関係者取引に該当
する場合、資産運用検討委員会による意思決定に先立ち、利害関係者取引審査委員会における決議を要する
ものとします。更に、本投資法人が、投信法第201条第1項に定める本資産運用会社の利害関係人等との間で
有価証券又は不動産の取得、譲渡又は貸借に係る取引を行う場合には、投資法人の資産に及ぼす影響が軽微
なものとして投信法施行規則に定める一定の場合を除き、取締役会による承認の後、当該取引の実施まで
に、あらかじめ、本投資法人の役員会の承認に基づく本投資法人の同意を得なければならないものとしま
す。
─ 159 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
i. 本投資法人の投資方針・基準、運用管理方針・基準、予決算、資金調達及び資産の取得・処分・運
用管理に係る事項については、インダストリアル本部長が資産運用検討委員会へ申立てを行いま
す。申立者は、事務局宛に資産運用検討委員会の招集を依頼し、議題及び関係資料を作成します。
ii. 申立者は、資産運用検討委員会の開催に先立ち、原則としてコンプライアンス管理室へ法令等遵守
確認書を提出し、議案が法令等に適合していることを説明します。コンプライアンス管理室は、同
確認書につき内容を確認の上、委員長、各委員及び常勤監査役に意見書を提出します。
iii. 当委員会の開催依頼を受けた事務局は、当委員会の開催を通知し、委員を招集します。ただし、社
長は委員会開催の申立てを差戻すことができます。なお、一定の者が相手方となる取引の場合、資
産運用検討委員会の開催に先立ち、利害関係者取引審査委員会による決議を行います。
iv. 資産運用検討委員会では、上程された議案につき、ポートフォリオ全体の総合的なリスクが検討、
確認、評価され、委員による決議により意思決定を行います。決議は、議決に加わることができる
委員長及び各委員の過半数が出席し、申立者を除く出席者の3分の2以上でこれを行うものとし、決
議について特別の利害関係を有する委員は議決に加わることができないものとします。ただし、決
議のためには、委員長の出席を必要とします。なお、コンプライアンス管理室長は、議案が社内規
程、法令、規則等に適合していないと判断する場合には、否決権を有します。
─ 160 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
v. インダストリアル本部長は、取締役会規則に定めのある場合には、同規則に従い議案を取締役会に
上程し、取締役会において8人の内6人以上の賛成を以って承認を得るものとします。
vi. 資産の取得及び処分に関する事項については、申立者は一次伺と二次伺を申し立てます。申立者
は、案件を実行する上で対処すべき項目(以下「要対処項目」といいます。)を明らかにし、案件
の推進につき、一次伺として申立てを行うものとし、資産運用検討委員会の承認を得た場合には、
商慣習上の道義的義務を伴う手続きを行うことができるものとします。また、申立者は、案件の精
査を行った結果、要対処項目への対処が可能であることが明らかとなり、かつ、新たな対処項目が
発見されなかったときは、案件の実行につき、二次伺として申立てを行うものし、資産運用検討委
員会の承認を得た場合には、法的義務を伴う手続きを行うことができるものとします。
vii. 投資法人への影響が大きい事項については、申立者は、関係者間で大枠の合意が形成されつつあ
り、資産運用検討委員会の意思を案件の今後の推進・検討に反映できる段階で、あらかじめ方針伺
として申立てを行うものとします。
viii.本資産運用会社の株主及びその関係者との取引、その他本資産運用会社の株主及びその関係者と本
投資法人の利害が対立する可能性がある事項や決裁権限規程にて定められている事項については、
取締役会において8人の取締役の内6人以上の賛成を以って承認を得ます。
ix. 本投資法人が、本資産運用会社の利害関係人等(投信法第201条第1項に定める者をいいます。)と
の間で有価証券又は不動産の取得、譲渡又は貸借に係る取引を行う場合には、投資法人の資産に及
ぼす影響が軽微なものとして投信法施行規則に定める一定の場合を除き、取締役会による承認の
後、当該取引の実施までに、あらかじめ、本投資法人の役員会の承認に基づく本投資法人の同意を
得なければならないものとします。
なお、本資産運用会社では、上記に加えて、その利害関係者との取引において遵守すべき社内規程(自主
ルール)を定めています。後記「第二部
制限
投資法人の詳細情報
第3 管理及び運営
2 利害関係人との取引
(2) 本投資法人に関する利益相反取引ルール」をご参照下さい。
なお、本資産運用会社は、投資対象資産の取得に必要な資金調達に時間を要する場合等には、本資産運用
会社の親会社である三菱商事株式会社又はユービーエス・エイ・ジーが匿名組合出資等を行っている、当該
投資対象資産の保有のみを目的とする法人等に一旦投資対象を取得させることがありますが、かかる法人等
からの当該投資対象資産の取得についても、上記と同様、本資産運用会社は、その自由な意思に基づき、投
資決定プロセスに従い、投資の意思決定を行います。かかる投資の意思決定については、上記投資決定プロ
セスに従い、本資産運用会社の株主及びその関係者と本投資法人の利害が対立する事項として、本資産運用
会社の取締役会において8人の取締役の内6人以上の賛成を必要とします。また、三菱商事株式会社及びユー
ビーエス・エイ・ジーの双方の子会社若しくは関連会社(それぞれ財務諸表等の用語、様式及び作成方法に
関する規則第8条第3項及び第5項に定義される子会社及び関連会社をいいます。以下本③において同じで
す。)又は三菱商事株式会社及びユービーエス・エイ・ジーの双方の子会社若しくは関連会社が過半の出資
を行うなど重要な影響を及ぼし得る特別目的会社(特定目的会社、合同会社、株式会社等を含みます。)、
組合その他のファンドが一定の取引の相手方になる場合には、資産運用検討委員会による意思決定に先立
ち、利害関係者取引審査委員会における決議を要するものとします。これらの場合にも、本資産運用会社の
社内規程(自主ルール)の対象となります。後記「第二部
害関係人との取引制限
投資法人の詳細情報
第3 管理及び運営
2 利
(2) 本投資法人に関する利益相反取引ルール」をご参照下さい。
第二部
第3
2
投資法人の詳細情報
管理及び運営
利害関係人との取引制限
(2) 本投資法人に関する利益相反取引ルール
本資産運用会社は、利害関係者との取引等に関する社内規程(自主ルール)として「利害関係者取引規程」
を以下のとおり定めています。
─ 161 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
①
目的
利害関係者取引規程は、本資産運用会社が、本投資法人を含む委託を受けた投資法人の資産運用業務を行
うに当たり、以下の②に規定される本資産運用会社の利害関係者と当該投資法人の利害が対立する可能性が
ある取引につき遵守すべき手続その他の事項を定め、当該取引を適切に管理し、もって本資産運用会社が当
該投資法人に対して負う善管注意義務及び忠実義務の履行を十全ならしめることを目的とします。なお、利
害関係者が第三者から契約によりアセットマネジメント業務の委託を受けて取引を行う場合についても本規
程を適用します。
②
利害関係者の範囲
「利害関係者」とは以下のいずれかに該当する者をいいます。
(イ)
投信法第203条第2項により委任を受けた投信法施行令第126条第1項各号及び投信法施行規則第247条に
規定される者
(ロ)
本資産運用会社の株主及びその役員、並びに本資産運用会社の役員又は重要な使用人の出向元
(ハ)
前項に該当する者の子会社及び関連会社(それぞれ財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規
則第8条第3項及び第5項に定義される子会社及び関連会社をいいます。)
(ニ)
前3項のいずれかに該当する者が過半の出資を行うなど重要な影響を及ぼし得る特別目的会社(特定目
的会社、合同会社、株式会社等を含みます。)、組合その他のファンド
③
法令遵守
本資産運用会社は、利害関係者と取引を行おうとするときは、投信法その他の関係法令を遵守してこれを
行うものとします。
④
取締役会の特別多数決による賛成及び利害関係者取引審査委員会による決議並びに役員会における承認
利害関係者との間で以下に規定する各取引を行う場合は、資産運用検討委員会要綱に基づきコンプライア
ンス管理室による確認及び資産運用検討委員会による決議を行うことに加え、取締役会規則に基づき取締役
会において8人の取締役の内6人以上の賛成を要することとし(ただし、特別の利害関係を有する取締役は、
議決に参加することができないものとします。)、より十分な検証を重ねることとします。
(イ)
資産の取得
(ロ)
資産の譲渡
(ハ)
不動産等の貸借
(ニ)
不動産等の売買及び貸借の媒介業務の委託
(ホ)
不動産管理業務等の委託
(ヘ)
資金調達及びそれに付随するデリバティブ取引
(ト)
工事の発注
(チ)
業務の委託
(リ)
有価証券の貸借
また、三菱商事株式会社及びユービーエス・エイ・ジーの双方の子会社若しくは関連会社(それぞれ財務
諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第3項及び第5項に定義される子会社及び関連会社をいい
ます。以下本④において同じです。)又は三菱商事株式会社及びユービーエス・エイ・ジーの双方の子会社
若しくは関連会社が過半の出資を行うなど重要な影響を及ぼし得る特別目的会社(特定目的会社、合同会
社、株式会社等を含みます。)、組合その他のファンドが、上記(イ)から(リ)までの取引の相手方であ
る場合には、資産運用検討委員会による決議に先立ち、利害関係者取引審査委員会における決議を要するも
のとします。
加えて、上記記載の取引の相手方が投信法第201条第1項に定める利害関係人等である場合において、当該
取引が有価証券又は不動産の取得、譲渡又は貸借に係る取引である場合には、投資法人の資産に及ぼす影響
が軽微なものとして投信法施行規則に定める一定の場合を除き、取締役会決議の後、当該取引の実施まで
に、あらかじめ、当該投資法人の役員会の承認に基づく当該投資法人の同意を得なければならないものとし
ます。
─ 162 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑤
資産の取得
(イ)
利害関係者から不動産等を取得する場合の取得価格は、原則として利害関係者に該当しない不動産鑑
定士が鑑定した鑑定評価額を上限の指標とし、当該鑑定評価額を上回る場合は、起案した本部の本部長
又は部長が当該案件を議論する資産運用検討委員会及び取締役会において、当該鑑定評価額を上回った
価格での取得を正当化する理由を説明し、資産運用検討委員会及び取締役会はかかる説明を踏まえた上
で審議・検討します。ただし、ここでいう取得価格は不動産等そのものの価格とし、鑑定評価額の対象
となっていない、取得費用、信託設定に要する費用、固定資産税等の期間按分精算額等を含まないもの
とします。
(ロ)
利害関係者が投資法人への譲渡を前提に一時的に特別目的会社等の組成を行うなどして負担した費用
が存する場合は、当該費用を鑑定評価額に加えて取得することができるものとします。
(ハ)
利害関係者からその他の特定資産を取得する場合、時価が把握できるものは時価とし、それ以外は上
記に準ずるものとします。
⑥
資産の譲渡
(イ) 利害関係者に不動産等を譲渡する場合の譲渡価格は、原則として利害関係者に該当しない不動産鑑定
士が鑑定した鑑定評価額を下限の指標とし、当該鑑定評価額を下回る場合は、起案した本部の本部長又
は部長が当該案件を議論する資産運用検討委員会及び取締役会において、当該鑑定評価額を下回った価
格での譲渡を正当化する理由を説明し、資産運用検討委員会及び取締役会はかかる説明を踏まえた上で
審議・検討します。ただし、ここでいう譲渡価格は不動産等そのものの価格とし、鑑定評価額の対象と
なっていない、売却費用、固定資産税の期間按分精算額等を含まないものとします。
(ロ)
利害関係者へその他の特定資産を譲渡する場合、時価が把握できるものは時価とし、それ以外は上記
に準ずるものとします。
⑦
不動産等の貸借
投資法人が運用する不動産等につき利害関係者と賃貸借契約を締結又は契約更改する場合には、適正な条
件で貸借するものとし、個別の特定資産の賃貸における当該利害関係者からの賃料収入が当該特定資産の総
収入(直近の決算数値又は実績がない場合は予想数値に基づきます。)の30%以上となる契約を締結する場
合は、市場価格、周辺相場等を調査し、利害関係者に該当しない第三者からの意見書等を参考の上、決定し
なければならないものとします。
⑧
不動産等の売買及び貸借の媒介業務の委託
(イ)
利害関係者へ不動産等の売買の媒介を委託する場合は、宅地建物取引業法等に規定する報酬及び相場
の範囲内とし、売買価格の水準、媒介の難易度等を勘案して、他事例や利害関係者に該当しない第三者
からの意見書等を参考の上、決定します。
(ロ)
利害関係者へ貸借の媒介を委託する場合は、宅地建物取引業法等に規定する報酬及び相場の範囲内と
し、賃料の水準、媒介の難易度等を勘案して、他事例や利害関係者に該当しない第三者からの意見書等
を参考の上、決定します。
⑨
不動産管理業務等の委託
(イ) 利害関係者へ不動産管理業務等を委託又はその更新をする場合は、実績、会社信用度等を調査すると
ともに、原則として、2社以上の利害関係者に該当しない他業者たる第三者からの見積りを取得し、又は
利害関係者に該当しない第三者の意見書等を入手して比較・検討の上、提供役務の内容、業務総量等を
勘案し、当該者への委託又は更新及びその条件を決定します。
(ロ) 取得しようとする物件について、利害関係者が既に不動産管理業務等を行っている場合は、取得後の
不動産管理業務等は当該利害関係者に委託することができるものとしますが、委託料の決定について
は、上記に準ずるものとします。
─ 163 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
⑩
資金調達及びそれに付随するデリバティブ取引
利害関係者から借入れ及びそれに付随するデリバティブ取引を行う場合又は利害関係者に本資産運用会社
が資産運用業務の委託を受けている投資法人の発行する投資口若しくは投資法人債(短期投資法人債を含み
ます。)の引受けその他の募集等に関する業務を委託する場合には、借入期間、金利等の借入条件又は委託
条件及び提案内容について、原則として、2社以上の利害関係者に該当しない金融機関たる第三者からの見積
り又は提案書を取得の上市場における水準等と比較して適正であることを確認し、又は利害関係者に該当し
ない外部専門家たる第三者から当該事実に対する意見書を入手の上、決定します。
⑪
工事の発注
利害関係者へ工事等を発注する場合は、実績、会社信用度等を調査するとともに、原則として、2社以上の
利害関係者に該当しない他業者たる第三者からの見積りを取得し、又は利害関係者に該当しない第三者の意
見書等を入手して比較・検討の上、提供役務の内容、業務総量等を勘案し、当該者への委託又は更新及びそ
の条件を決定します。
⑫
業務の委託
上記⑤乃至⑪に定める場合の他、利害関係者へ業務を委託する場合は、実績、会社信用度等を調査すると
ともに、原則として、2社以上の利害関係者に該当しない他業者たる第三者からの見積りを取得し、又は利害
関係者に該当しない第三者の意見書等を入手して比較・検討の上、提供役務の内容、業務総量等を勘案し、
当該者への委託又は更新及びその条件を決定します。
⑬
代替方式等
上記⑧乃至⑫に規定する業務を委託する場合であって、各項に定める第三者からの見積りや第三者の意見
書等の入手が困難な場合は、別途取締役会にて事前に定める料率表等に基づき利害関係者への委託又は更新
及びその条件を決定するか、利害関係者に当該条件で委託する合理的理由を資産運用検討委員会及び取締役
会に説明の上、同委員会及び取締役会の承認を得るものとします。
⑭
有価証券の取得、譲渡又は貸借
利害関係者との間で有価証券を取得、譲渡又は貸借する場合(上記⑤乃至⑦に規定する取引を除きま
す。)は、上記⑤乃至⑦に準じて行うものとします。
なお、本資産運用会社は、上記のような利害関係者取引規程に加えて、資産運用業務の委託を受けた投資法
人間での利益相反を防止するため、資産の売買、資産の管理、資金調達の各場合について、投資法人間の利益
相反防止のためのチェックリストを作成し、意思決定時にこれらのチェックリストを利用して、ある投資法人
の利益のために他の投資法人の利益を害するような取引が行われないような体制を構築しています。」
─ 164 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
8 投資口事務代行委託契約の変更
参照有価証券報告書提出日後、本投資法人と投資主名簿等管理人(三菱UFJ信託銀行株式会社)との間で締結
されている投資口事務代行委託契約について、共通用紙の作成事務に係る業務報酬を明確化したことにより、平成
26年12月24日付で、名義書換手数料のうち諸通知封入発送に係る手数料を一部変更しました。かかる変更は、平成
27年1月1日以降に行われる事務分より適用されています。
名義書換手数料明細表(変更部分のみ記載)
(下線は変更部分を示します。)
項目
手数料(変更前)
手数料(変更後)
1.(現行どおり)
諸通知封入発送料 1.封入発送料
(1) 封書
① 定型サイズの場合
封入物2種まで1通につき25円
1種増すごとに5円加算
ただし、定形サイズでも追加手封入が
ある場合には、追加手封入1通につき
15円加算
② 定形外サイズ又は手封入の場合
封入物2種まで1通につき45円
1種類増すごとに15円加算
(2) はがき 1通につき15円
た だ し、1 回 の 発 送 に つ き 最 低 額 を
50,000円とします。
2.書留適用分 1通につき30円加算
2.(現行どおり)
3.発送差止・送付先指定 1通につき200円
3.(現行どおり)
4.振込通知を分配金計算書と分配金振込先確認 4. 振込通知を分配金計算書と分配金振込先確認
書に分割した場合1件につき25円加算
書に分割した場合
封入物2種と見做し、照合料15円を加算
5.ラベル貼付料 1通につき5円
5.(現行どおり)
6.共通用紙作成料
(本料率を適用する場合、原契約の添付別表
(2)委託投資法人負担経費明細表の帳簿用
紙印刷費は調製費に代えて用紙代を請求す
る)
(1) 議決権行使書(委任状)用紙、行使勧
誘はがき等(用紙の両面に印刷するも
の)
1枚につき2円
ただし、共通用紙から一部仕様変更し
た場合は1枚につき2円加算(議決権行
使書(委任状)用紙の仕様変更は最低
額60,000円とする)
(2) 分配金計算書、宛名台紙等(用紙の片
面に印刷するもの)
1枚につき1円
ただし、共通用紙から一部仕様変更し
た場合は1枚につき2円加算
─ 165 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第3【参照書類を縦覧に供している場所】
産業ファンド投資法人
本店
(東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 東京ビルディング)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
─ 166 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第三部【特別情報】
第1【内国投資証券事務の概要】
1 名義書換の手続、取扱場所、取次所、代理人の名称及び住所並びに手数料
本投資口は振替投資口であるため、投資主は、本投資法人又は投資主名簿等管理人である三菱UFJ信託銀行
株式会社に対して、投資口の名義書換を直接請求することはできません。また、本投資口については、投資証券
を発行することができず、権利の帰属は振替口座簿の記載又は記録により定まります(振替法第226条第1項、第
227条第1項)。本投資口に係る投資主名簿の記載又は記録は、総投資主通知(振替機関が本投資法人に対して行
う、投資主の氏名又は名称、保有投資口数等の通知をいいます。)により行われます(振替法第228条、第152条
第1項)。投資主は、振替機関又は口座管理機関に対して振替(譲受人がその口座における保有欄に譲渡に係る数
の増加の記載又は記録を受け、譲渡人がその口座における保有欄に当該数の減少の記載又は記録を受けることを
いいます。以下同じです。)の申請を行い、本投資口の振替が行われることにより、本投資口の譲渡を行うこと
になります(振替法第228条、第140条)。なお、本投資口の譲渡は、原則として、本投資口を取得した者の氏名
又は名称及び住所を投資主名簿に記載し、又は記録しなければ、本投資法人に対抗することができません(投信
法第79条第1項)。
投資主名簿に係る取扱場所、取次所、代理人の名称及び住所並びに手数料は、以下のとおりです。
取扱場所
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
取次所
なし
代理人の名称及び住所
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
三菱UFJ信託銀行株式会社
手数料
なし
2 投資主に対する特典
該当事項はありません。
3 内国投資証券の譲渡制限の内容
該当事項はありません。
4 その他内国投資証券事務に関し投資者に示すことが必要な事項
該当事項はありません。
─ 167 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
第2【その他】
1 新投資口発行及び投資口売出届出目論見書の表紙及び裏表紙に本投資法人の名称及び英文名称(Industrial &
Infrastructure Fund Investment Corporation)並びに本投資法人及び本資産運用会社のロゴマークを記載し、ま
た表紙及び表紙裏に「産」という文字を使用します。
2 新投資口発行及び投資口売出届出目論見書の表紙裏に、以下のとおり金融商品の販売等に関する法律(平成12年
法律第101号。その後の改正を含みます。)に係る重要事項の記載を行います。
「不動産投資証券は、主に不動産への投資の成果を投資家に還元することを目指した商品です。運用の目的とな
る不動産の価格や収益力の変動等により取引価格が下落し、損失を被ることがあります。また、倒産等、発行者の
財務状態の悪化により損失を被ることがあります。」
3 新投資口発行及び投資口売出届出目論見書の表紙裏に以下のとおり記載を行います。
「募集又は売出しの公表後における空売りについて
(1) 金融商品取引法施行令(昭和40年政令第321号。その後の改正を含みます。)(以下「金商法施行令」
といいます。)第26条の6の規定により、「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」(以下「取引等
規制府令」といいます。)第15条の5に定める期間(有価証券の募集又は売出しについて、有価証券届出
書又は臨時報告書が公衆の縦覧に供された日のうち最も早い日の翌日から、発行価格又は売出価格を決定
したことによる当該有価証券届出書の訂正届出書又は当該臨時報告書の訂正報告書が公衆の縦覧に供され
た時のうち最も早い時までの間(*1))において、当該有価証券と同一の銘柄につき取引所金融商品市場
又は金商法施行令第26条の2の2第7項に規定する私設取引システムにおける空売り(*2)又はその委託若し
くは委託の取次ぎの申込みを行った投資家は、当該募集又は売出しに応じて取得した有価証券により当該
空売りに係る有価証券の借入れ(*3)の決済を行うことはできません。
(2) 金融商品取引業者等は、(1)に規定する投資家がその行った空売り(*2)に係る有価証券の借入れ(*3)
の決済を行うために当該募集又は売出しに応じる場合には、当該募集又は売出しの取扱いにより有価証券
を取得させることができません。
*1 取引等規制府令第15条の5に定める期間は、平成27年2月26日から、発行価格及び売出価格を決定
したことによる有価証券届出書の訂正届出書又は臨時報告書の訂正報告書が提出され、当該訂正
届出書又は当該訂正報告書が公衆の縦覧に供された時のうち最も早い時までの間となります。か
かる有価証券届出書の訂正届出書及び臨時報告書の訂正報告書は、平成27年3月9日から平成27年
3月11日までの間のいずれかの同一の日に提出されます。なお、上記臨時報告書及びその訂正報
告書は、この目論見書により行う投資口の募集及び売出しと同時に決議された海外市場における
投資口の募集に関し提出されるものです。
*2 取引等規制府令第15条の7各号に掲げる、次の取引を除きます。
・先物取引
・国債証券、地方債証券、社債券(新株予約権付社債券及び交換社債券を除きます。)、投資法
人債券等の空売り
・取引所金融商品市場における立会外売買による空売り
*3 取引等規制府令第15条の6に定めるもの(売戻条件付売買又はこれに類似する取引による買付
け)を含みます。」
─ 168 ─
産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
4 新投資口発行及び投資口売出届出目論見書の表紙裏に以下のとおり記載を行います。
「今後、発行価格等(発行価格、発行価額、各引受人の引受投資口数、売出価格及び引受人の手取金をいいま
す。以下同じです。)が決定された場合には、発行価格等及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項
(発行数(国内募集口数)、海外募集口数、海外引受会社の買取引受けの対象口数、海外引受会社に付与する追加
的に発行する本投資口を買い取る権利の対象口数、発行価額(国内募集における発行価額)の総額、海外募集にお
ける発行価額の総額、国内募集における手取金、海外募集における手取金上限、国内募集と同日付をもって決議さ
れた第三者割当による新投資口発行の手取金上限、オーバーアロットメントによる売出しの売出数及びオーバーア
ロットメントによる売出しの売出価額の総額をいいます。以下同じです。)について、目論見書の訂正事項分の交
付に代えて、発行価格等決定日の翌日付の日本経済新聞及び発行価格等の決定に係る有価証券届出書の訂正届出書
の提出後から申込期間の末日までの期間中のインターネット上の本投資法人ウェブサイト(〔URL〕http://
www.iif-reit.com/)(以下「新聞等」といいます。)において公表します。また、発行価格等が決定される前に
有価証券届出書の記載内容について訂正が行われる場合には、目論見書の訂正事項分が交付されます。なお、発行
価格等の決定に際し、発行価格等及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項以外の記載内容についての
訂正が含まれる場合には、目論見書の訂正事項分が交付され、新聞等による公表は行いません。」
5 新投資口発行及び投資口売出届出目論見書の表紙及び表紙裏以降に、取得予定資産の写真を含む以下の内容を掲
載します。
6 新投資口発行及び投資口売出届出目論見書の裏表紙裏に、以下の内容を掲載します。
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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産業ファンド投資法人 有価証券届出書(一般募集分)(平成27年2月25日)
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