糖尿病患者の紹介の手順等に関するガイドライン

糖尿病患者の紹介の手順等に関するガイドライン
1.【専門医療機関への紹介のポイント】
専門医療機関への紹介が必要となるケースとその紹介基準
◇専門医療機関への紹介基準
①血糖コントロールが不良な場合
HbA1c8%以上が6ヶ月以上継続
(栄養指導が必要な場合、教育入院が必要な場合、インスリン導入が必要な場合、
歯周病などの専門的指導が必要な場合)
②1型糖尿病あるいは1型糖尿病が疑われる場合
③初診の糖尿病患者で食事療法・運動療法・薬物療法などの教育が必要な場合
④急性合併症(糖尿病ケトアシドーシスなど)への対応が必要な場合
⑤慢性合併症の検査・治療が必要な場合
糖尿病腎症
尿中アルブミン排泄量(UAE)が
※顕性蛋白尿期に該当する場合
≧300mg/gクレアチニン(尿蛋白持続陽性:顕性腎症)
⑥治療中の患者が妊娠した場合
⑦高度肥満症の場合
BMI
35以上
※いずれかが上記の場合には専門医療機関への相談が望ましい
◇紹介に必要となる情報
①診療情報提供書(紹介状)の項目情報
②紹介目的(戻してほしい基準を含めて)
-1-
糖尿病患者の紹介の手順等に関するガイドライン
2.【専門医療機関からの一般医療機関への紹介のポイント】
一般医療機関 へ紹介となるケースと、その際の紹介基準
◇一般診療所への紹介基準等
①一般医療機関からの紹介目的が達成された時点
②専門医療機関での血糖コントロール良好な場合
◇紹介に必要となる情報
①診療情報提供書(紹介状)の項目情報
②入院・通院期間中に実施した検査データ(感染症や血液型等を含む)
3.【患者情報の共有化のポイント】
◇共有が必要な主な情報
①糖尿病の病型
②治療内容、治療歴
③合併症検査実施情報
④血液等検査記録
◇共有の方法
①糖尿病手帳、糖尿病連携手帳、糖尿病眼手帳、お薬手帳、など (受診時に携帯してもらう)
4.【患者のフォローアップのポイント】
◇ 専門医療機関から一般医療機関 への依頼の方法
①糖尿病手帳、糖尿病連携手帳、糖尿病眼手帳、お薬手帳など
◇一般医療機関への 依頼事項の確認方法
①通常は6ヶ月に1回の専門医療機関への定期的な再診
②最低でも1年に1回は専門医療機関に再診
◇中断者のフォローアップの方法
①中断後3ヶ月間程度を目安に主治医からの声掛け
-2-