水戸市第4期障害福祉計画 (素案) 水 戸 市 目 次 第1章 計画策定の基本的事項............................................................ 1 1 計画策定の背景と趣旨 .............................................................. 1 2 計画の位置付け.................................................................... 2 3 計画の期間........................................................................ 3 4 計画の対象者...................................................................... 3 第2章 障害者を取り巻く現況............................................................ 4 1 障害者数の推移と現況 .............................................................. 4 (1)身体障害者の状況................................................................ 4 (2)知的障害者の状況................................................................ 6 (3)精神障害者の状況................................................................ 7 (4)難病患者の状況.................................................................. 9 (5)保育所(園) ・幼稚園・特別支援学級等の状況 ...................................... 11 (6)特別支援学校の状況 ............................................................. 12 (7)障害者雇用の状況............................................................... 14 (8)各種相談の状況................................................................. 16 ① 水戸地区障害者就業・生活支援センター ......................................... 16 ② 水戸市精神障害者地域生活支援センター「かさはら」 ............................. 18 (9)障害支援区分認定と障害福祉サービス利用の状況 ................................... 19 2 障害者数の推計................................................................... 20 (1)推計方法....................................................................... 20 (2)推計結果....................................................................... 20 第3章 計画の基本的方向............................................................... 23 1 目指す姿......................................................................... 23 2 基本方針及び重点施策 ............................................................. 23 3 基本方針と障害福祉サービスの関係 ................................................. 25 4 障害福祉サービス等の概要 ......................................................... 26 (1)障害者のためのサービスの概要 ................................................... 26 (2)障害児のためのサービスの概要 ................................................... 28 第4章 目標指標と実現に向けた取組..................................................... 29 (1)福祉施設から地域生活への移行 ................................................... 29 (2)地域生活支援拠点等の整備 ....................................................... 30 (3)福祉施設から一般就労への移行 ................................................... 31 第5章 障害福祉サービスの量の見込みと確保に向けた取組 ....................................... 33 (1)訪問系サービス................................................................. 34 (2)日中活動系サービス ............................................................. 37 (3)居住系サービス................................................................. 43 (4)指定相談支援................................................................... 45 (5)障害児支援..................................................................... 47 第6章 地域生活支援事業の量の見込みと確保に向けた取組 ........................................ 50 (1)必須事業....................................................................... 50 (2)任意事業....................................................................... 55 第7章 推進体制と進行管理............................................................. 59 1 推進体制......................................................................... 59 (1) 水戸市社会福祉協議会との連携 ................................................. 59 (2) 水戸市社会福祉事業団との連携 ................................................. 59 (3) 民間事業者との連携 ........................................................... 60 (4) 市民活動団体との連携 ......................................................... 60 (5) 関係機関等との連携 ........................................................... 60 2 進行管理......................................................................... 61 本計画では,本文中で法律の名称について次のとおり略称を使用しています。 略称 正式名称 障害者総合支援法 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 障害者雇用促進法 障害者の雇用の促進等に関する法律 精神保健福祉法 精神保健及び聖障害者福祉に関する法律 難病医療法 難病の患者に対する医療等に関する法律 第1章 1 計画策定の基本的事項 計画策定の背景と趣旨 国においては,2013(平成25)年9月に障害者基本法に基づく「障害者基本計画(第3次) 」 (計 画期間:2013年度~2017年度)を策定し,障害の有無にかかわらず,国民誰もが相互に人格と個性 を尊重し支えあう共生社会の実現を目指しています。 2005(平成17)年11月に「障害者自立支援法」が制定され,支援費制度の対象であった身体障害 者・知的障害者に,精神障害者も含めて,地域での生活支援を行うことになりました。この障害者 自立支援法では,障害のあるすべての人の地域における自立した生活を支えるため,必要な障害福 祉サービスや相談支援等が地域において計画的に提供されるよう,市町村で障害福祉計画(計画期 間は3年)を作成することが義務付けられました。 また, 「障害者自立支援法」が改正され,2013(平成25)年4月から施行された「障害者の日常 生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(以下「障害者総合支援法」という) 」では,こ れまでと同様に市町村障害福祉計画を策定して,障害福祉サービスの提供体制の確保について定め ることとされています。障害者が地域の一員としてともに生きる社会づくりをめざした様々な法の 整備が進められています。 このように障害者施策が大きな改革期となっているなか,本市では,2005(平成17)年4月に障 害者基本法に基づき策定した「水戸市新障害者福祉計画」で掲げた『障害者が地域でいきいきと生 活できるまち』という基本理念のもと,各種の障害者施策を進めてきたところであり,2015(平成 27)年4月からは「水戸市障害者福祉計画(第3次)」に基づき,障害者施策の一層の推進に努め てまいります。 障害福祉サービス,相談支援事業及び地域生活支援事業の種類の量と確保に向け,2011(平成23) 年度に策定した「水戸市第3期障害福祉計画」を見直し,国の障害者制度改革の動向等を踏まえな がら,第4期計画を策定するものです。 1 2 計画の位置付け この計画は,障害者総合支援法第88条において策定を定められている市町村障害福祉計画であり, 国の基本指針に即して,障害福祉サービス,相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の確保が, 計画的に進められるようにすることを目的としています。 また,この計画は,本市の障害福祉サービスにかかわる計画として,地域性を踏まえるとともに, 水戸市第6次総合計画,水戸市障害者福祉計画(第3次)との整合性を保ちながら策定しています。 2 3 計画の期間 この計画の期間は,2015(平成27)年度から2017(平成29)年度までの3か年とします。 なお,社会情勢や制度改正等及び計画取組の成果を踏まえ,他の関連する計画との整合性を図り ながら,必要に応じて見直しを行います。 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 (平成24) (平成25) (平成26) (平成27) (平成28) (平成29) (平成30) (平成31) (平成32) 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 水 戸 市 総 合 計 画 水戸市第5次 総合計画 障 害 者 基 本 法 水戸新障害者福祉計画 障 害 者 自 立 支 援 法 第3期 水戸市障害福祉計画 [2012年度~2014年度] 障 害 者 総 合 支 援 法 4 水戸市第6次総合計画[2014年度~2023年度] 水戸市障害者福祉計画(第3次) [2015年度~2023年度] 第4期 水戸市障害福祉計画 [2015年度~2017年度] 第5期 水戸市障害福祉計画 [2018年度~2020年度] 計画の対象者 この計画における「障害者」とは,障害者総合支援法における障害福祉サービスの対象となる「身 体障害者福祉法」に規定する身体障害者, 「知的障害者福祉法」にいう知的障害者のうち18歳以上 である者,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に規定する精神障害者(発達障害者支援 法に規定する発達障害者を含み知的障害者を除く。)のうち18歳以上である者,治療方法が確立し ていない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が 定める程度である者であって18歳以上である者(対象難病 151疾患)をいいます。 また, 「障害児」とは, 「児童福祉法」に規定する障害児をいいます。 3 第2章 1 障害者を取り巻く現況 障害者数の推移と現況 (1)身体障害者の状況 本市における身体障害者数は,身体障害者手帳所持者数によると2013(平成25)年度で9,008 人となっており,2008(平成20)年度からみると1,826人増加し,増加率は25.4%となるなど, 年々増加傾向にあります。 また,2013(平成25)年度の身体障害者数を障害種別にみると,肢体不自由が4,629人で,身 体障害者手帳所持者全体の半数以上を占め,次いで内部障害が2,934人となっています。増加数 でも肢体不自由の増加数が823人と多く,次いで内部障害が821人の増加となっています。 2013(平成25)年度における身体障害者手帳所持者数の総人口に対する割合は 3.3%であり,年々 増加しています。2008(平成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間の総人口の増加率が 2.5%であることと比べると,身体障害者手帳所持者数の増加率は25.4%と大きくなっています。 ■ 身体障害者手帳所持者数の推移(障害種別) (単位:人) 2008 年度 種類 (平成20) 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (平成20) (平成21) (平成22) (平成23) (平成24) (平成25) ~ 2013 年度 年度 年度 年度 年度 年度 (平成25) 同 増加率 (%) 年度 増加数 視覚障害 592 615 631 632 640 644 52 8.8 聴覚・平衡機能 障害 601 636 664 690 689 717 116 19.3 音声・言語・ そしゃく機能障害 70 75 79 82 85 84 14 20.0 肢体不自由 3,806 3,991 4,185 4,342 4,436 4,629 823 21.6 内部障害 2,113 2,298 2,467 2,625 2,766 2,934 821 38.9 7,182 7,615 8,026 8,371 8,616 9,008 1,826 25.4 264,171 265,270 268,750 269,025 269,681 270,859 6,688 2.5 - - 合計 総人口 対人口比(%) 2.7 2.9 3.0 3.1 3.2 3.3 注1)身体障害者手帳所持者数は各年度3月31日現在。 (資料:茨城県) 注2)総人口は,2008(平成20)年度~2013(平成25)年度は各年度10月1日現在の常住人口による。ただし,2010 (平成22)年度は国勢調査による。 4 (人) 10,000 視覚障害 8,000 631 615 592 6,000 601 70 4,000 3,806 664 636 4,185 3,991 689 690 85 82 79 75 640 632 644 84 4,629 4,342 4,436 2,625 2,766 2,934 2011年度 2012年度 2013年度 2,000 2,113 2,298 2,467 2008年度 2009年度 2010年度 聴覚・平衡機能障害 717 音声・言語・ そしゃく機能障害 肢体不自由 内部障害 0 (平成20年度) (平成21年度) (平成22年度) (平成23年度) (平成24年度) (平成25年度) ■ 身体障害者手帳所持者数(障害種別・程度別) (単位:人) 程度 種類 18歳未満 視覚障害 18歳以上 計 18歳未満 聴覚・平衡 18歳以上 機能障害 計 18歳未満 音声・言語・そしゃく 18歳以上 機能障害 計 18歳未満 肢体不自由 18歳以上 計 18歳未満 内部障害 18歳以上 計 18歳未満 合 計 18歳以上 計 1級 2級 3級 4級 9 253 262 0 17 17 0 1 1 73 930 1,003 18 1,812 1,830 1 179 180 15 228 243 0 4 4 26 966 992 0 31 31 0 45 45 2 78 80 0 56 56 8 850 858 13 462 475 1 40 41 3 146 149 0 23 23 14 1,153 1,167 1 597 598 100 3,013 3,113 42 1,408 1,450 23 1,491 1,514 19 1,959 1,978 注)2014(平成26)年3月31日現在 資料:茨城県 5 5級 6級 計 2 76 78 0 2 2 0 1 37 38 14 212 226 0 0 6 446 452 0 7 150 157 0 0 14 630 644 34 683 717 0 84 84 134 4,495 4,629 32 2,902 2,934 8 524 532 22 399 421 214 8,794 9,008 (2)知的障害者の状況 本市における知的障害者数は,療育手帳※1所持者数によると,2013(平成25)年度で1,926人 で,手帳所持者数は,2008(平成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間に325人増加し, 増加率は20.3%となります。 A (最 2013(平成25)年度について,障害の程度別にみると,A(重度)が513人で最も多く,○ 重度)とあわせると940人となり,療育手帳所持者の約半数を占めています。 2013(平成25)年度における療育手帳所持者数の総人口に対する割合は 0.7%であり,年々増 加しています。2008(平成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間の総人口の増加率が 2.5% であることと比べると,療育手帳所持者数の増加率は20.3%と大きくなっています。 ■ 療育手帳所持者数の推移(年齢区分別) (単位:人) 2008 (平成20) 年度 区分 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (平成20) (平成21) (平成22) (平成23) (平成24) (平成25) ~ 2013 年度 年度 年度 年度 年度 年度 (平成25) 同増 加率 (%) 17.2 18歳未満 442 459 455 473 492 518 年度 増加数 76 18歳以上 1,159 1,197 1,243 1,293 1,338 1,408 249 21.5 合計 1,601 1,656 1,698 1,766 1,830 1,926 325 20.3 264,171 265,270 268,750 269,025 269,681 270,859 6,688 2.5 0.6 0.6 0.6 0.7 0.7 0.7 - - 総人口 対人口比 注1)療育手帳所持者数は各年度3月31日現在。 (資料:茨城県) 注2)総人口は,2008(平成20)年度~2014(平成25)年度は各年度10月1日現在の常住人口による。ただし,2010 (平成22)年度は国勢調査による。 ※1 療育手帳:知的障害者に対して一貫した指導・相談を行うとともに,各種の援助制度を受けやすくす るため,一定の障害のある人に対し申請に基づいて障害程度を判定し,国の療育手帳制度要 綱に定める知的障害者であることの証票として県知事が交付するもの。 6 ■ 療育手帳所持者数の推移(障害程度別) (単位:人) 2008 (平成20) 年度 程度 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (平成20) (平成21) (平成22) (平成23) (平成24) (平成25) ~ 2013 年度 年度 年度 年度 年度 年度 (平成25) 同増加 率 (%) 年度 増加数 A (最重度) 360 368 374 391 407 427 67 18.6 A (重度) 470 483 488 490 490 513 43 9.1 B (中度) 408 401 410 429 456 477 69 16.9 C (軽度) 363 404 426 456 477 509 146 40.2 1,601 1,656 1,698 1,766 1,830 1,926 325 20.3 合計 注2)各年度3月31日現在。 資料:茨城県 (人) 2,000 427 1,500 360 368 374 391 A (最重度) 407 A (重度) 1,000 500 470 483 488 490 477 429 456 426 456 477 509 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 401 410 363 404 2008年度 2009年度 408 490 513 0 (平成20年度) (平成21年度) (平成22年度) (平成23年度) (平成24年度) (平成25年度) 7 B (中度) C (軽度) (3)精神障害者の状況 本市における精神障害者数は,精神障害者保健福祉手帳所持者数によると,2013(平成25)年 度で1,565人です。手帳所持者数は,2008(平成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間 で705人増加しており,2008(平成20)年度と比較すると1.8倍になっています。 2013(平成25)年度について,障害の程度別でみると,2級が913人と全体の半数以上を占め ており,2008(平成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間の増加率では,3級の手帳所 持者数の増加率が大きくなっています。 2013(平成25)年度における精神障害者保健福祉手帳所持者数の総人口に対する割合は 0.6% であり,年々増加しています。2008(平成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間の総人 口の増加率が 2.5%であることと比べると,精神障害者保健福祉手帳所持者数の増加率は82.0% と大きくなっています。 一方,精神障害に関する自立支援医療(精神通院医療)の受給者数については,2013(平成25) 年度で3,637人です。2008(平成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間で1,441人の増加 であり,増加率は65.6%となっています。 ■ 精神障害者保健福祉手帳所持者数の推移(障害程度別) (単位:人) 2008 年度 程度 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (平成20) (平成21) (平成22) (平成23) (平成24) (平成25) 年度 年度 年度 年度 年度 (平成20) 同増 ~ 加率 2013 年度 (%) (平成25)年度 増加数 173 36 26.3 1級 137 151 158 171 176 2級 503 549 648 710 810 913 410 81.5 3級 220 246 288 332 377 479 259 117.7 合計 860 946 1,094 1,213 1,363 1,565 705 82.0 264,171 265,270 268,750 269,025 269,681 270,859 6,688 2.5 0.3 0.4 0.4 0.5 0.5 0.6 - - 総人口 対人口比 注1)精神障害者保健福祉手帳所持者数は各年度3月31日現在。 (資料:茨城県) 注2)総人口は,2008(平成20)年度~25年度は各年度10月1日現在の常住人口による。ただし,2010(平成22) 年度は国勢調査による。 ■ 自立支援医療(精神通院医療)受給者数 (単位:人) 2008 年度 区分 受給者数 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (平成20) (平成21) (平成22) (平成23) (平成24) (平成25) 年度 年度 年度 年度 年度 年度 2,196 2,330 2,486 3,003 注)各年度3月31日現在。 資料:茨城県 8 3,289 3,637 (平成20) 同増 ~ 加率 2013 (%) (平成25)年度 増加数 1,441 65.6 (4)難病患者の状況 本市における難病患者数は,特定疾患※1医療受給者及び小児慢性特定疾患医療受給者数による と,2013(平成25)年度で1,808人です。受給者数は,2008(平成20)年度から2013(平成25) 年度の6年間で480人増加しており,2008(平成20)年度と比較すると1.4倍になっています。小 児慢性特定疾患医療受給者数は減少傾向にありますが,特定疾患医療受給者数が増加しています。 2013(平成25)年度における受給者数の総人口に対する割合は 0.7%であり,年々増加してい ます。2008(平成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間の総人口の増加率が 2.5%であ ることと比べると,受給者数の増加率は36.1%で大きくなっています。 一方,難病患者見舞金の受給者数については,2013(平成25)年度で1,104人です。2008(平 成20)年度から2013(平成25)年度までの6年間で217人の増加であり,増加率は24.5%となっ ています。 ■ 特定疾患医療受給者及び小児慢性特定疾患医療受給者数の推移 (単位:人) 2008 年度 程度 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (平成20) (平成21) (平成22) (平成23) (平成24) (平成25) 年度 年度 年度 年度 年度 年度 (平成20) 同増 ~ 加率 2013 (%) (平成25)年度 増加数 特定疾患 1,086 1,225 1,316 1,405 1,516 1,612 526 48.4 小児慢性 特定疾患 242 225 217 211 214 196 -46 -19.0 1,328 1,450 1,533 1,616 1,730 1,808 480 36.1 264,171 265,270 268,750 269,025 269,681 270,859 6,688 2.5 0.5 0.5 0.6 0.6 0.6 0.7 - - 合計 総人口 対人口比 注)各年度3月31日現在。 資料:水戸保健所 ■ 難病患者見舞金受給者数の推移 (単位:人) 2008 年度 程度 特定疾患 総人口 対人口比 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (平成20) (平成21) (平成22) (平成23) (平成24) (平成25) 年度 年度 年度 年度 年度 (平成20) 同増 ~ 加率 2013 年度 (%) (平成25)年度 増加数 1,104 217 24.5 887 933 1,031 1,084 1,150 264,171 265,270 268,750 269,025 269,681 270,859 6,688 2.5 0.3 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 - - 注)各年度3月31日現在。 資料:水戸市 ※1 特定疾患:原因が不明であって治療法が確立していないいわゆる難病。2014(平成26)年12月までは 県が対象疾患を指定し,特定疾患治療研究事業として医療の確立・普及を図るとともに,医 療費の助成を行ってきた。2015(平成27)年1月からは,難病医療法に基づき医療費助成が 行われている。なお,一部疾患については,引き続き特定疾患治療研究事業となる。 9 ■ 特定疾患医療受給者 疾病別の現状 (単位:人) 疾患名 人数 疾患名 人数 1 ベーチェット病 31 31 原発性胆汁性肝硬変 46 2 多発性硬化症 37 32 重症急性膵炎 3 重症筋無力症 45 33 特発性大腿骨頭壊死症 42 34 混合性結合組織病 10 4 全身性エリテマトーデス 5 スモン 150 1 4 35 原発性免疫不全症候群 1 6 再生不良性貧血 21 36 特発性間質性肺炎 11 7 サルコイドーシス 16 37 網膜色素変性症 36 8 筋萎縮性側索硬化症 22 38 プリオン病 0 9 強皮症・皮膚筋炎及び多発性筋炎 63 39 肺動脈性肺高血圧症 6 10 特発性血小板減少性紫斑病 43 40 神経線維腫症 5 11 結節性動脈周囲炎 23 41 亜急性硬化性全脳炎 0 42 バッド・キアリ(budd-chiari)症候群 0 12 潰瘍性大腸炎 354 13 大動脈炎症候群 15 43 慢性血栓塞栓性肺高血圧症 4 14 ビュルガー病(バージャー病) 13 44 ライソゾーム病 0 15 天疱瘡 10 45 副腎白質ジストロフィー 0 16 脊髄小脳変性症 52 46 家族性高コレステロール血症(ホモ接合体) 0 17 クローン病 90 47 脊髄性筋萎縮症 0 3 18 難治性の肝炎のうち劇症肝炎 0 48 球脊髄性筋萎縮症 19 悪性関節リウマチ 4 49 慢性炎症性脱髄性多発神経炎 20 パーキンソン病関連疾患 21 アミロイドーシス 22 後縦(脊柱)靱帯骨化症 23 ハンチントン病 24 モヤモヤ病(ウィリス動脈輪閉塞症) 25 ウェゲナー肉芽腫症 202 50 肥大型心筋症 3 5 51 拘束型心筋症 1 52 ミトコンドリア病 7 53 リンパ脈管筋腫症(LAM) 0 54 重症多形滲出性紅斑(急性期) 0 55 黄色靱帯骨化症 0 62 0 23 5 26 特発性拡張型(うっ血性) 心筋症 31 27 多系統萎縮症 30 28 表皮水疱症(接合部型及び栄養障害型) 1 29 膿疱性乾癬 7 30 広範脊柱管狭窄症 10 56 間脳下垂体機能障害 合 計 50 1,607 12 注)2014(平成26)年3月31日現在 ■ 小児慢性特定疾患医療受給者 疾病別の現状 (単位:人) 疾患名 人数 疾患名 1 悪性新生物 27 7 糖尿病 2 慢性腎疾患 10 8 先天性代謝異常 6 9 血友病等血液・免疫疾患 3 慢性呼吸器疾患 21 4 慢性心疾患 36 10 神経・筋疾患 5 内分泌疾患 52 11 慢性消化器疾患 6 合 6 膠原病 注)2014(平成26)年3月31日現在 10 人数 7 15 12 4 計 196 (5)保育所(園)・幼稚園・特別支援学級等の状況 2014(平成26)年5月1日現在,保育所(園)に通っている障害児は24か所80人で,2010(平 成22)年度以降は,ほぼ横ばいで推移しています。2014(平成26)年5月1日現在,幼稚園に通っ ている障害児は11園に17人であり,2010(平成22)年度以降増加しています。 また,市療育センターには,合わせて38人が通っています。 2014(平成26)年度に市内の小中学校に設置されている特別支援学級は,小学校で61学級,中 学校で31学級あり,合わせて359人が在籍しています。2010(平成22)年度と比べると,学級数, 人数ともに増えています。 小中学校に設置されている通級指導教室では,小学校6教室に65人が通級による指導を受けて います。 また,幼稚園で行われている「幼児のことば・こころの教室」では,ことばや情緒面での障害 があると思われる4・5歳児 109人の幼児が通い,集団生活を行う上での必要な態度や生活習慣, 知識などを養い,調和のとれた発達を促す指導を受けています。 ■ 保育所(園)・幼稚園・特別支援学級等における障害児等の数 2010 2011 2012 年度 (平成 22) (平成 23) (平成 24) 区分 年度 年度 年度 2013 (平成 25) 年度 2014 (平成 26) 年度 か所数 22 24 20 20 24 人数 84 85 84 75 80 か所数 8 8 10 12 11 人数 10 15 17 16 17 人数 30 25 36 32 38 学級数 48 49 52 54 61 人数 165 195 211 208 245 学級数 30 29 30 31 31 人数 94 111 112 129 114 教室数 6 5 5 5 6 人数 59 61 60 70 65 教室数 1 1 1 - - 人数 3 2 2 - - ことば・こころの教室 教室数 3 3 3 3 3 (幼稚園) 人数 62 106 84 115 109 保育所(園) 幼稚園 療育センター 小学校 特別支援学級 中学校 小学校 通級指導教室 中学校 注)各年度5月1日現在。 資料:保育所(園)については,幼児教育課。幼稚園,特別支援学級,通級指導教室,ことば・こころの教室(幼 稚園)については,総合教育研究所。 11 (6)特別支援学校の状況 特別支援学校の市内在住者の在籍者数は,幼稚部に 4人,小学部に 138人,中学部に91人,高 等部に144人であり,合わせて373人となります。2010(平成22)年度の321人と比べると,52人 の増加となっています。 また,特別支援学校の卒業生の進路は,2013(平成25)年度は,高等部卒業生50人のうち11人 が就職しており,10人が生活介護施設,12人が就労移行支援施設を利用しています。 特別支援学校の高等部を卒業する人数は,2016(平成28)年度まで毎年50人前後が見込まれます。 ■ 特別支援学校在籍者数 (単位:人) 年度 区分 2010 2011 2012 2013 2014 (平成 22)年度 (平成 23)年度 (平成 24)年度 (平成 25)年度 (平成 26)年度 幼稚部 - - 5 2 4 小学部 130 128 124 132 138 中学部 86 83 80 75 91 高等部 105 127 130 155 144 合計 321 338 334 362 373 注)各年度5月1日現在。 資料:盲学校,水戸聾学校,水戸特別支援学校,水戸飯富特別支援学校,水戸高等特別支援学校,友部特別支援学 校,友部東特別支援学校,内原特別支援学校,勝田特別支援学校,茨城大学教育学部附属特別支援学校 12 ■ 特別支援学校高等部卒業生の進路 (単位:人) 年度 区分 進学 就職 職業訓練施設 旧法授産施設(通所) 施設入所支援+生活介護 施設入所支援+その他 療養介護 生活介護 日 中 自立訓練(機能訓練) 活 自立訓練(生活訓練) 動 就労移行支援 系 就労継続支援(A型) 就労継続支援(B型) 在宅 その他 合計 2009 (平成 21) 年度 4 12 0 1 2 0 0 5 0 2 10 0 3 2 0 41 2010 (平成 22) 年度 3 10 1 0 0 0 0 9 0 1 9 0 2 0 0 35 2011 (平成 23) 年度 2 12 1 0 0 3 0 5 0 2 12 0 0 0 1 38 2012 (平成 24) 年度 0 10 0 0 0 1 0 6 1 1 7 0 3 2 2 33 2013 (平成 25) 年度 3 11 0 0 1 2 1 10 0 4 12 2 2 2 0 50 資料:盲学校,水戸聾学校,水戸特別支援学校,水戸飯富特別支援学校,水戸高等特別支援学校,友部特別支援学 校,友部東特別支援学校,勝田特別支援学校,茨城大学教育学部附属特別支援学校 ■ 特別支援学校高等部卒業生の今後の推移(各年度3月卒業) (単位:人) 年度 区分 2014 2015 2016 2017 (平成26)年度 (平成27)年度 (平成28)年度 (平成29)年度 特別支援(知的) 45 48 36 19 特別支援(肢体) 7 9 4 7 特別支援(病弱) 0 3 3 1 盲 0 1 4 2 ろう 1 2 1 0 合計 53 48 48 29 資料:盲学校,水戸聾学校,水戸特別支援学校,水戸飯富特別支援学校,水戸高等特別支援学校,友部特別支援学 校,友部東特別支援学校,勝田特別支援学校,茨城大学教育学部附属特別支援学校 13 (7)障害者雇用の状況 障害者への職業紹介により,一般就労へ移行するケースがある一方で,一般就労から福祉施設 等の利用に移行するケースもあります。2011(平成23)年度には,福祉施設等から22人が一般就 労に進むことができましたが,2013(平成25)年度には12人となり,一般就労への移行が厳しい 環境にあるとみられます。また,ジョブコーチ※1の利用が2011(平成23)年度以降は10人程度に とどまっています。 水戸公共職業安定所への新規登録者数は,2012(平成24)年度以降200人近くとなっており, 就職件数は年々増加しています。 水戸公共職業安定所における障害者の登録者数は,1,036人であり,うち55.4%にあたる 574 人が就業しています。就業中の障害者の割合は,身体障害者が60.6%,知的障害者が65.9%であ る一方,精神障害者は39.5%と低い現状にあります。 2014(平成26)年度の民間企業における雇用状況をみると,法定雇用率( 2.0%)※2が適用さ れている企業は 232社で, 694人の障害者が雇用されています。しかし,法定雇用率を満たして いない企業が136社あります。 2012(平成24)年度には,東日本大震災の影響により企業数が減少するとともに,雇用されて いる障害者数も減少しました。さらに,2013(平成25)年度には障害者を雇用しなければならな い事業主の範囲が拡大されたことに伴い,未達成企業割合が急増しましたが,2014(平成26)年 度は雇用されている障害者数が増加し,未達成企業割合は減少しました。しかし,水戸市全体の 雇用率は1.60%で,近年上昇しましたが,県平均の1.75%や全国平均の1.82%を下回っている状 況にあります。 ■ 障害者の職業紹介状況(水戸市) (単位:人) 年度 区分 2009 2010 2011 2012 2013 (平成 21) (平成 22) (平成 23) (平成 24) (平成 25) 年度 年度 年度 年度 年度 福祉施設等から一般就労に移行した人 10 11 22 17 12 一般就労から福祉施設等に移行した人 6 14 10 9 14 13 17 9 10 9 ジョブコーチ利用者数 資料:水戸地区障害者就業・生活支援センター ※1 ジョブコーチ:職場適応援助者。実際に働く職場において,障害のある人や事業主,又は家族に対して,職場定着 に向けた助言や配慮を行う者又はその制度。 ※2 法定雇用率:障害者雇用促進法に基づき,民間企業,国,地方公共団体は,法定雇用率に相当する数以上の身体障 害者,知的障害者を雇用しなければならないこととされている(精神障害者については雇用義務はない が,雇用した場合は法定雇用率の算定基礎となる)。一般の民間企業の法定雇用率は 2.0%(2012年度 までは1.8%)で,常用労働者50人以上(2012年度までは56人以上)の企業では1人以上の障害者を雇 用しなければならない。 14 ■ 障害者の求職・就職状況(水戸市) (単位:人) 年度 区分 2009 (平成 21) 年度 2010 (平成 22) 年度 2011 (平成 23) 年度 2012 (平成 24) 年度 2013 (平成 25) 年度 新規登録者数 82 106 131 192 182 就職件数 88 113 131 140 148 資料:水戸公共職業安定所 ■ 障害者の登録状況(水戸市) (単位:人) 項目 区分 登録者数 (合計) うち 有効中の者 身体障害者 知的障害者 精神障害者 人数 人数 人数 割合 447 割合 264 その他 割合 人数 314 合計 割合 11 人数 割合 1,036 170 38.0% 84 31.8% 179 57.0% 5 45.5% 438 42.3% うち 就業中の者 271 60.6% 174 65.9% 124 39.5% 5 45.5% 574 55.4% うち 保留中の者 6 1.4% 6 2.3% 11 3.5% 1 9.0% 24 2.3% 注)2014(平成26)年9月4日現在。 資料:水戸公共職業安定所 ■ 民間企業の障害者雇用状況(水戸市) 企業数 項目 障害者数 (人) 45,356 639 183 98 57.0 1.41 1.54 1.55 199 48,528.5 696 191.5 113 56.8 1.43 1.54 1.65 197 48,842.5 544 187.0 111 56.3 1.42 1.59 1.69 226 50,476.0 616 259.0 143 63.3 1.50 1.66 1.76 232 51,845.0 694 232.5 136 58.6 1.60 1.75 1.82 年度 2008 (平成20) 年度 2011 (平成23) 年度 2012 (平成24) 年度 2013 (平成25) 年度 2014 (平成26) 年度 雇用率(%) 算定基礎 労働者数 (人) 172 雇用 不足数 未達成 企業数 未達成 企業割合 水戸市 茨城県 (%) 全国 注1)各年度6月1日現在。 注2)算定基礎労働者数は,短時間労働者1人を0.5人としてカウント。 (2011(平成23)年度より) 注3)障害者数については,重度障害者は1人の雇用をもって2人を雇用としているものとみなされる。ただし, 短時間労働の重度障害者は1人としてカウント。 資料:水戸公共職業安定所 15 (8)各種相談の状況 ① 水戸地区障害者就業・生活支援センター 「水戸地区障害者就業・生活支援センター」では,雇用安定等事業・生活支援等事業を行って おり,障害者の就業相談や生活相談に応じています。 障害者からの相談件数は,年間9,000件を超え,2011(平成23)年には10,000件を超えました。 2012(平成24)年,2013(平成25)年に減少していますが,相談員の一時的な欠員によるもので す。相談方法としては,電話による相談が3,939件で半数近くを占めていますが,職場訪問によ る相談も3,000件近くで推移しています。 相談内容としては,2013(平成25)年度には「生活に係る相談」が4,131件(全体の47.2%) と多くなっています。 事業主からの相談件数は増加しており,2013(平成25)年度は3,540件の相談がありました。 ■ 相談件数 (単位:件) 来所 2009 (平成 21) 年度 1,578 2010 (平成 22) 年度 1,822 2011 (平成 23) 年度 1,963 2012 (平成 24) 年度 1,762 2013 (平成 25) 年度 1,338 電話 4,470 4,251 4,759 4,206 3,939 285 268 246 171 105 2,101 2,903 2,560 2,789 2,684 他の支援機関 605 559 618 755 688 合計 9,039 9,803 10,146 9,683 8,754 年度 区分 家庭・入所施設訪問 職場訪問 資料:水戸地区障害者就業・生活支援センター 16 ■ 内容及び障害別相談件数 (単位:件) 区分 身体障害 知的障害 精神障害 就職に関する相談 職場定着に係る相談 2009 (平成21) 生活に係る相談 年度 就職と生活の両方にわたる相談 合計 119 176 489 91 875 330 1,431 3,297 373 5,431 278 415 1,210 138 2,041 71 79 457 85 692 798 2,101 5,453 687 9,039 就職に関する相談 職場定着に係る相談 2010 (平成22) 生活に係る相談 年度 就職と生活の両方にわたる相談 75 194 174 434 2,116 3,327 218 449 1,371 42 144 447 769 2,903 5,319 69 512 511 6,388 186 2,224 46 679 812 9,803 139 220 177 47 583 802 1,918 3,772 904 7,396 295 374 1,095 131 1,895 21 48 178 25 272 1,257 2,560 5,222 1,107 10,146 90 210 715 2,093 286 443 18 43 1,109 2,789 389 102 791 3,239 907 6,954 920 143 1,792 59 26 146 4,607 1,178 9,683 45 147 332 52 758 2,094 2,711 721 174 424 1,068 174 4 19 20 11 981 2,684 4,131 958 576 6,284 1,840 54 8,754 合計 就職に関する相談 職場定着に係る相談 2011 (平成23) 生活に係る相談 年度 就職と生活の両方にわたる相談 合計 就職に関する相談 職場定着に係る相談 2012 (平成24) 生活に係る相談 年度 就職と生活の両方にわたる相談 合計 就職に関する相談 職場定着に係る相談 2013 (平成25) 生活に係る相談 年度 就職と生活の両方にわたる相談 合計 その他 合計 資料:水戸地区障害者就業・生活支援センター ■ 事業主からの相談件数 (単位:件) 来所 5 2010 (平成 22) 年度 12 電話 429 299 806 636 691 2,101 3,057 2,560 2,789 2,684 175 65 44 74 140 2,710 3,433 3,419 3,526 3,540 年度 区分 企業訪問 その他 合 計 2009 (平成 21) 年度 資料:水戸地区障害者就業・生活支援センター 17 2011 (平成 23) 年度 9 2012 (平成 24) 年度 27 2013 (平成 25) 年度 25 ② 水戸市精神障害者地域生活支援センター「かさはら」 水戸市精神障害者地域生活支援センター「かさはら」では,精神障害に関する相談に対応して います。相談件数は概ね増加傾向にあり,2013(平成25)年度には15,243件となっています。 相談は,約5割が電話によるもので,訪問による相談件数も増加しています。 相談内容としては,生活福祉に関するものが多くを占めていますが,心理や治療服薬,経済問 題に関する相談も増えています。 ■ 相談件数 (単位:件) 電話 2009 (平成 21) 年度 7,330 2010 (平成 22) 年度 8,570 2011 (平成 23) 年度 8,426 2012 (平成 24) 年度 8,995 2013 (平成 25) 年度 8,059 来所 963 1,004 1,275 1,160 1,159 訪問 783 899 1,708 1,973 2,005 その他 905 1,640 2,882 3,707 4,020 9,981 12,113 14,291 15,835 15,243 年度 区分 合計 資料:水戸市精神障害者地域生活支援センター「かさはら」 ■ 内容別相談件数 (単位:件) 2009 (平成 21) 年度 89 2010 (平成 22) 年度 71 2011 (平成 23) 年度 64 2012 (平成 24) 年度 35 2013 (平成 25) 年度 71 1,032 1,337 1,288 2,031 2,532 治療服薬 992 1,441 2,030 2,022 2,259 対人関係 275 177 173 210 104 就労 65 108 71 135 65 経済 254 206 135 507 894 その他生活福祉 4,234 5,549 7,041 7,207 6,362 その他 3,040 3,224 3,489 3,636 2,956 9,981 12,113 14,291 15,783 15,243 年度 区分 利用相談 心理 合計 資料:水戸市精神障害者地域生活支援センター「かさはら」 18 (9)障害支援区分認定と障害福祉サービス利用の状況 障害者総合支援法に基づく「障害福祉サービス」(「介護給付」,「訓練等給付」)及び「指定相 談支援」を利用する際には,市の支給決定を受ける必要があります。 市は,障害者等からの支給申請を受けた場合には,障害支援区分の認定調査を行い,障害者の 福祉サービスの必要性を総合的に判定します。特に,居宅介護,重度訪問介護,行動援護,生活 介護,短期入所,施設入所支援といった介護給付サービスを希望する場合には,必ず障害支援区 分認定が必要になります。 一方,障害児の場合や,機能訓練や生活訓練,就労移行支援や就労継続支援,共同生活援助(グ ループホーム)といった訓練等給付のみを利用する場合は,障害支援区分認定の必要はなく,サー ビスを利用できます。 これらの人を合わせると,介護給付や訓練等給付といった障害福祉サービスを利用している人 は,2013(平成25)年10月末現在で1,729人となっています。 ■ 障害支援区分ごとの障害福祉サービス利用者数の推移 (単位:人) [参考]障害程度区分 年度 障害支援区分 2009 (平成 21) 年度 157 2010 (平成 22) 年度 165 2011 (平成 23) 年度 170 2012 (平成 24) 年度 200 2013 (平成 25) 年度 263 2014 (平成26) 年度 321 区分なし 222 350 321 394 429 450 区分1 14 19 11 16 23 23 区分2 68 71 66 69 78 94 区分3 125 187 204 203 193 210 区分4 145 207 222 229 242 242 区分5 127 178 194 204 205 209 区分6 150 214 221 285 296 298 1,008 1,391 1,409 1,600 1,729 1,847 区分 児童 合計 注)各年度10月末現在。2014(平成26)年度は9月末現在。2012(平成24)年度までは障害者自立支援法に基づく 「障害程度区分」。 資料:障害福祉課 19 2 障害者数の推計 (1)推計方法 本計画においては,2017(平成29)年度までの各種サービスの支給量を見込む前提として,2015 (平成27)年度以降の総人口を推計しています。人口推計については,コーホート法※1を用いて算 出し,社会的増減については新たな開発等の要素を含まないものとしています。 また,障害者数の推計にあたっては,各障害者手帳所持者数を基礎として,総人口に対する割合 を障害別及び程度別に算出し,その年間の平均伸び率及び総人口の推計値に基づき,推計しており ます。 (2)推計結果 本計画の最終年度である2017(平成29)年度には,身体障害者が10,277人,知的障害者が2,143 人,精神障害者が2,102人になるものと推計しました。総人口に対する割合は,身体障害者が3.81%, 知的障害者が0.79%,精神障害者が0.78%になるものと見込まれます。 ■ 障害者数の推計 (単位:人) 区分 年度 実績 推計 総人口 身体障害者数 知的障害者数 精神障害者数 障害者数 合計 2009(平成21)年度 265,270 7,615 1,656 946 10,217 2010(平成22)年度 268,750 8,026 1,698 1,094 10,818 2011(平成23)年度 269,025 8,371 1,766 1,213 11,350 2012(平成24)年度 269,681 8,616 1,830 1,363 11,809 2013(平成25)年度 270,859 9,008 1,926 1,565 12,499 2014(平成26)年度 270,876 9,337 1,983 1,703 13,023 2015(平成27)年度 270,579 9,657 2,037 1,837 13,531 2016(平成28)年度 270,159 9,968 2,091 1,969 14,028 2017(平成29)年度 269,621 10,277 2,143 2,102 14,522 注1)総人口は,2009(平成21)年度,2011(平成23)年度~2014(平成26)年度は各年度10月1日現在の常住人 口による。2010(平成22)年度は国勢調査による。 注2)障害者数は,2013(平成25)年度までは各年度3月31日現在の手帳所持者の実績値。 ※1 コーホート法:同年に出生した集団ごとの過去における実績人口の動勢から「変化率」を求め,それに基づき将来 人口を推計する方法。 20 《身体障害者数の推計》 ■ 身体障害者手帳所持者数の推計(障害種別) (単位:人) 実績値 区分 視覚 割合 聴覚 割合 言語 割合 肢体 割合 内部 割合 総数 割合 2011 (平成 23) 年度 推計値 2012 (平成 24) 年度 2013 (平成 25) 年度 2014 (平成 26) 年度 2015 (平成 27) 年度 2016 (平成 28) 年度 2017 (平成 29) 年度 632 640 644 651 658 664 671 0.23% 0.24% 0.24% 0.24% 0.24% 0.25% 0.25% 690 689 717 737 757 775 794 0.26% 0.26% 0.26% 0.27% 0.28% 0.29% 0.29% 82 85 84 86 89 91 93 0.03% 0.03% 0.03% 0.03% 0.03% 0.03% 0.03% 4,342 4,436 4,629 4,775 4,915 5,052 5,187 1.61% 1.64% 1.71% 1.76% 1.82% 1.87% 1.92% 2,625 2,766 2,934 3,088 3,238 3,386 3,532 0.98% 1.03% 1.08% 1.14% 1.20% 1.25% 1.31% 8,371 8,616 9,008 9,337 9,657 9,968 10,277 3.11% 3.19% 3.33% 3.45% 3.57% 3.69% 3.81% 《知的障害者数の推計》 ■ 療育手帳所持者数の推計(年齢区分別) (単位:人) 実績値 区分 18 歳未満 割合 18 歳以上 割合 総数 割合 2011 (平成 23) 年度 2012 (平成 24) 年度 推計値 2013 (平成 25) 年度 2014 (平成 26) 年度 2015 (平成 27) 年度 2016 (平成 28) 年度 2017 (平成 29) 年度 473 492 518 531 543 555 567 0.18% 0.18% 0.19% 0.20% 0.20% 0.21% 0.21% 1,293 1,338 1,408 1,452 1,494 1,536 1,576 0.48% 0.50% 0.52% 0.54% 0.55% 0.57% 0.58% 1,766 1,830 1,926 1,983 2,037 2,091 2,143 0.66% 0.68% 0.71% 0.73% 0.75% 0.77% 0.79% 21 ■ 療育手帳所持者数の推計(障害程度別) (単位:人) 実績値 区分 A 割合 A 割合 B 割合 C 割合 総数 割合 2011 (平成 23) 年度 2012 (平成 24) 年度 推計値 2013 (平成 25) 年度 2014 (平成 26) 年度 2015 (平成 27) 年度 2016 (平成 28) 年度 2017 (平成 29) 年度 391 407 427 439 450 461 471 0.15% 0.15% 0.16% 0.16% 0.17% 0.17% 0.17% 490 490 513 519 524 529 534 0.18% 0.18% 0.19% 0.19% 0.19% 0.20% 0.20% 429 456 477 489 500 511 522 0.16% 0.17% 0.18% 0.18% 0.18% 0.19% 0.19% 456 477 509 536 563 590 616 0.17% 0.18% 0.19% 0.20% 0.21% 0.22% 0.23% 1,766 1,830 1,926 1,983 2,037 2,091 2,143 0.66% 0.68% 0.71% 0.73% 0.75% 0.77% 0.79% 《精神障害者数の推計》 ■ 精神障害者保健福祉手帳所持者数の推計(障害程度別) (単位:人) 実績値 区分 1級 割合 2級 割合 3級 割合 総数 割合 2011 (平成 23) 年度 2012 (平成 24) 年度 推計値 2013 (平成 25) 年度 2014 (平成 26) 年度 2015 (平成 27) 年度 2016 (平成 28) 年度 2017 (平成 29) 年度 171 176 173 180 186 192 198 0.06% 0.07% 0.06% 0.07% 0.07% 0.07% 0.07% 710 810 913 993 1,071 1,148 1,225 0.26% 0.30% 0.34% 0.37% 0.40% 0.43% 0.45% 332 377 479 530 580 629 679 0.12% 0.14% 0.18% 0.20% 0.21% 0.23% 0.25% 1,213 1,363 1,565 1,703 1,837 1,969 2,102 0.45% 0.51% 0.58% 0.63% 0.68% 0.73% 0.78% 22 第3章 1 計画の基本的方向 目指す姿 障害者総合支援法の趣旨及び国の「基本指針」に示された基本理念を踏まえ,「水戸市障害者福 祉計画(第3次) 」における本市の目指す姿『障害者が笑顔で安心して暮らせるまち・水戸』の実 現に向けて,障害者に対する福祉サービスを充実します。 【目指す姿】 ~ 障害者が笑顔で安心して暮らせるまち・水戸~ 2 基本方針及び重点施策 目指す姿の実現を目指し,基本方針を定め,それに基づく施策を重点的に進めます。 1 就労支援の充実 障害者が社会の一員として自立して暮らすためには,働くことで必要な所得を得るとともに, 社会参加の促進を通し,社会の一員としての生きがいのある暮らしづくりを支援する必要があ ります。 そのため,個々の能力を発揮できる場として,障害者の職業的自立を図る雇用を促進すると ともに,福祉的就労の確保に努めます。 【 重点施策 】 ○就労移行支援事業等を推進し,障害者の福祉施設から一般就労への移行を進め ます。 ○就労継続支援事業及び地域活動支援センター事業を推進し,福祉施設における 福祉的就労の拡大を図ります。 23 2 情報提供と相談支援の充実 障害者が地域で生活するためには,必要な各種支援サービス制度を適切に活用することが重 要です。 そのため,必要な人に必要な情報を提供するとともに,サービス利用等に関する相談やコー ディネートを進めます。 【 重点施策 】 ○相談支援事業の充実,サービス事業者・雇用・教育・医療機関等のネットワー クの構築,地域自立支援協議会の運営等を推進し,必要な情報を提供するとと もに,サービス利用等に関する相談やコーディネート機能の充実に努めます。 3 地域生活支援の充実(在宅福祉サービス等の充実) 障害者の地域生活に必要な支援については,障害の種類・程度に応じた柔軟な福祉サービス の提供が必要です。 そのため,障害者に対する多様な福祉サービスの充実を図ります。 【 重点施策 】 ○訪問系サービス(居宅介護,重度訪問介護等),日中活動系サービス(生活介 護,自立訓練,就労移行支援等),居住系サービス(グループホーム,施設入 所支援等)の障害福祉サービスの充実に努めます。 ○理解促進研修・啓発事業,自発的活動支援事業,相談支援事業,成年後見制度 利用支援事業,意思疎通支援事業,日常生活用具給付等事業,移動支援事業, 地域活動支援センター機能強化事業,日中一時支援事業等の地域生活支援事業 の充実に努めます。 4 子どもの発達支援の充実(障害児に対する福祉サービスの充実) 障害児の支援については,障害の種類・程度,発達段階に応じた福祉サービスの提供が必要 です。 そのため,障害児に対するきめ細やかな福祉サービスの充実を図ります。 【 重点施策 】 ○障害児通所支援サービス(児童発達支援,医療型児童発達支援,放課後等デイ サービス,保育所等訪問支援等) ,障害児相談支援の充実に努めます。 24 3 基本方針と障害福祉サービスの関係 【目指す姿】 ~ 障害者が笑顔で安心して暮らせるまち 水戸~ 基本方針 1 就労支援の充実 重点施策 障害福祉サービスの内容 ○一般就労への移行促 進 ○福祉的就労の拡大 就労系支援 (就労移行支援,就労継続支援) P.42参照 地域活動支援センター P.53参照 指定相談支援 P.46参照 2 情報提供と 相談支援の充実 ○情報提供と相談・ コーディネート機能 の充実 相談支援事業 P.51参照 障害者虐待防止対策支援事業 P.57参照 3 地域生活支援の 充実 ○障害福祉サービスの 充実 ○地域生活支援事業の 充実 訪問系サービス (居宅介護,重度訪問介護等) P.35参照 日中活動系サービス (生活介護,自立訓練等) P.38参照 居住系サービス (グループホーム,施設入所支援) P.44参照 地域生活支援事業 P.51参照 障害児通所支援 P.48参照 4 子どもの 発達支援の充実 ○障害児支援の充実 障害児相談支援 P.50参照 発達障害児相談支援事業 P.57参照 25 4 障害福祉サービス等の概要 (1)障害者のためのサービスの概要 障害者総合支援法による障害者に対する総合的な支援は,自立支援給付と地域生活支援事業で構 成されています。 「障害福祉サービス」は,勘案すべき事項(障害の種類や程度,介護者,居住の状況,サービス の利用に関する意向等)及びサービス等利用計画案を踏まえ,個々に支給決定が行われる「障害福 祉サービス」, 「地域相談支援」と,市町村の創意工夫により,利用者の方々の状況に応じて柔軟に サービスを行う「地域生活支援事業」に大きく分けられます。 サービスは,介護の支援を受ける場合には「介護給付」,訓練等の支援を受ける場合は「訓練等 給付」に位置付けられ,それぞれ利用のプロセスが異なります。 ■ 障害福祉サービスの全体像 市町村 介護給付 ●居宅介護 ●重度訪問介護 ●同行援護 ●行動援護 ●重度障害者等包括支援 ●短期入所 ●療養介護 ●生活介護 ●施設入所支援 自立支援給付 障害者・児 訓練等給付 ●自立訓練 ●就労移行支援 ●就労継続支援 ●共同生活援助 自立支援医療 ●更生医療 ●育成医療 ●精神通院医療※ ※実施主体は都道府県等 相談支援 補装具 地域生活支援事業 ●理解促進研修・啓発事業 ●自発的活動支援事業 ●相談支援事業 ●成年後見制度利用支援事業 ●成年後見制度法人後見支援事業 ●意思疎通支援事業 ●日常生活用具給付等事業 ●手話奉仕員養成研修事業 ●移動支援事業 ●地域活動支援センター ●任意事業 支援 ●専門性の高い相談事業 ●専門性の高い意思疎通支援を行う者の養成・派遣 ●意思疎通支援を行う者の広域的な調整 都道府県 26 ●広域的な対応 ●任意事業 等 入所施設のサービスにおいては,昼間のサービスである「日中活動の場」と夜間のサービスであ る「住まいの場」を分けることにより,複数のサービスを,利用者がそれぞれの状況に応じて組み 合わせて利用することが可能です。 ■ 日中活動と住まいの場の組み合わせ 入所施設のサービスを,昼間のサービス(日中活動事業)と夜間のサービス(居住支援事業) に分けることにより,サービスの組み合わせを選択できます。 利用者一人一人の個別支援計画を作成して,利用目的にかなったサービスが提供されます。 日中活動の場 住まいの場 以下から1ないし複数の事業を選択 療養介護※ 生活介護 プラス 自立訓練(機能訓練・生活訓練) 就労移行支援 障害者支援施設の施設入所支援 又は 居住支援(グループホーム等) 就労継続支援(A型=雇用型,B型=非雇用型) 地域活動支援センター(地域生活支援事業) ※療養介護については,医療機関への入院とあわせて実施 ■ 相談支援の内容 【障害者の相談支援体系】 サービス等 利用計画 地域移行支援 地域定着支援 指 定 特定 相談 支援事 ◆計画相談支援(個別給付) 業者(計画作成担当) ◇サービス利用支援 ※事業者指定は,市町村長 ◇継続サービス利用支援 が行う。 ◆基本相談支援(障害者・障害児等からの相談) 指 定 一般 相談 支援事 ◆地域相談支援(個別給付) 業者 ◇地域移行支援 ※事業者指定は,都道府県 (地域生活の準備のための外出への同行支援・入居支援等) 知事,指定都市市長及び ◇地域定着支援(24時間の相談支援体制等) 中核市市長が行う。 ◆基本相談支援(障害者・障害児等からの相談) 【障害児の相談支援体系】 居宅サービス サービス等 利用計画 等 指定特定相談支援 事業者 ※事業者指定は,市町 村長が行う。 障害児相談支援事 業者 通所サービス 児童福祉法に基づき設置 ※事業者指定は,市町 村長が行う。 ◆計画相談支援(個別給付) ◇サービス利用支援 ◇継続サービス利用支援 ◆基本相談支援 (障害児や障害児保護者等からの相談) ◆障害児相談支援(個別給付) ◇障害児支援利用援助 ◇継続障害児支援利用援助 ※障害児の入所サービスについては,児童相談所が専門的な判断を行うため,障害児相談支援の対象とはなりません。 27 (2)障害児のためのサービスの概要 障害児を対象とした施設・事業は,2012(平成24)年4月から児童福祉法に根拠規定が一本化さ れ,体系も再編されました。 障害児通所支援を利用する保護者は,市町村にサービス利用について申請を行い,サービス等利 用計画を経て,支給決定を受けた後,利用する施設と契約を結びます。障害児入所支援を利用する 場合は,児童相談所に申請します。 ■「児童福祉法」による障害児を対象としたサービスの概要 障害児施設 障害種別で分かれていた障害児施設は,通所による支援(「障害児通所支援(児童発達支援 等)」 ,入所による支援( 「障害児入所支援(障害児入所施設) 」)の2つに大別されています。 居宅サービスと通所サービスの一体的利用 通所サービスの実施主体が2012(平成24)年から市町村になり,居宅サービスと通所サービ スが一体的に利用できるようになりました。 放課後等デイサービス,保育所等訪問支援 学齢児を対象とした放課後支援の充実を図るとともに,障害があっても保育所等の利用がで きるよう訪問サービスを創設しました。 在園期間の延長措置の見直し 18歳以上の障害児施設入所者は障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの対象となりま す。なお,現に入所している方が退所させられないよう配慮します。 ■市町村・都道府県における障害児を対象としたサービス 実施主体 施設区分 サービスの種類 児童発達支援 ①児童発達支援センター ②児童発達支援事業 市町村 障害児通所支援 医療型児童発達支援 放課後等デイサービス 保育所等訪問支援 都道府県 障害児入所支援 28 福祉型障害児入所施設 医療型障害児入所施設 第4章 目標指標と実現に向けた取組 障害者総合支援法では,障害者の地域生活への移行や就労支援といった新たな課題に対応するた め,サービス提供体制の確保が計画的に図れるよう,国が「基本指針」を策定しています。 第4期計画の作成に当たり,国から示された「基本指針」では,2017(平成29)年度を目標年度 として,これまでの取組をさらに推進するものとなるよう求めており,本計画においては,これま での実績を踏まえて,地域移行や就労をより一層推進する数値目標を設定します。 (1)福祉施設から地域生活への移行 2013(平成25)年度末時点の施設入所者のうち,今後,自立訓練事業等を利用し,グループホー ム,一般住宅等に移行する者の数を見込み,その上で2017(平成29)年度末における地域生活に移 行する者の目標値を設定します。 【成果目標】 項目 施設入所者数(A) 【目標値】地域生活移行数(B) 地域生活移行率 新たな施設入所支援利用者(C) 2017(平成29)年度末の入所者数(D) 人数等 286人 備考 2013(平成25)年度末時点の入所者数 34人 (A)のうち,2017(平成29)年度末までに地域 生活へ移行する者の目標数 12% (B/A) 12人 2017(平成29)年度末までに新たに施設入所支援 が必要な利用人員見込 264人 国の目標は12%以上 2017(平成29)年度末の利用人員見込 (A-B+C) *「2013(平成25)年度末時点の入所者数(A) 」は,施設入所支援利用者数 ■ 【参考】国の基本指針(2017(平成29)年度までの目標) ■ ○2013(平成25)年度末時点の施設入所者数の12%以上を地域生活へ移行する。 29 【今後の方向性】 ○地域生活への移行には住まいの確保が必要なことから,グループホームなどの生活基盤整備 については必要な量の確保に努めます。 ○住まいの場に加えて,在宅での生活を継続するためには,訪問系サービスや日中活動の場の 確保,身近な相談窓口や情報提供など,様々なサポートが必要となります。利用者に対する 相談支援によるケアマネジメントを進め,地域での生活を支える各種サービスの提供に努め ます。 ○地域でのグループホーム等の設置・運営をはじめ,地域移行においては,近隣住民の障害の 特性や障害者に対する理解が重要となるため,様々な機会を捉えてノーマライゼーションの 理念の啓発に努めます。 【活動指標】 生活介護の利用者数,利用日数 自立訓練(機能訓練・生活訓練)の利用者数,利用日数 就労移行支援の利用者数,利用日数 就労継続支援(A型・B型)の利用者数,利用日数 短期入所(福祉型,医療型)の利用者数,利用日数 共同生活援助の利用者数 地域相談支援(地域移行支援,地域定着支援)の利用者数 施設入所支援の利用者数 (2)地域生活支援拠点等の整備 【成果目標】 項目 設置数 地域生活支援拠点の整備 1か所 備考 2017(平成29)年度末時点 【今後の方向性】 ○地域生活支援拠点の役割や機能についての研究を進めるとともに,国や県の動向に適切に対 応しながら,その整備に努めます。 ■ 【参考】国の基本指針(2017(平成29)年度までの目標) ■ ○2017(平成29)年度末までに各市町村または各圏域に少なくとも1つを整備することを 基本とする。 30 (3)福祉施設から一般就労への移行 福祉施設の利用者のうち,就労移行支援事業等を通じて,2017(平成29)年度中に一般就労に移 行する者の目標値を設定します。 【成果目標】 項目 人数等 備考 年間一般就労移行者数(実績) 17人 2012(平成24)年度において福祉施設を退所し,一 般就労した人の数 【目標値】 年間一般就労移行者数 40人 2017(平成29)年度において福祉施設を退所し,一 般就労する者の数 135% 国の目標は2012(平成24)年度以降実績の2倍以上 増加とする 一般就労移行の増加割合 項目 人数等 備考 就労移行支援事業利用者数 (実績) 159人 2013(平成25)年度末時点の利用者数 【目標値】 就労移行支援事業利用者数 254人 2017(平成29)年度末時点の利用者の目標数 就労移行支援事業利用者の増 加割合 60% 国の目標は,2013(平成25)年度末から6割以上増 加 ■ 【参考】国の基本指針(2017(平成29)年度までの目標) ■ ○福祉施設から一般就労への移行者数を2012(平成24)年度移行実績の2倍以上とする。 ○就労移行支援事業の利用者数を2013(平成25)年度末の利用者から6割以上増加する。 ○就労移行支援事業所のうち,就労移行率が3割以上の事業所を全体の5割以上とする。 (茨城県の参考値) 項目 事業所数等 備考 2013(平成25)年度末時点の数 就労移行率が3割以上の就労 移行支援事業所の数(実績) 25事業所 (平成25年度就労移行支援事業所数138施設) (就労移行率3割以上の施設の割合18%) 【目標値】 就労移行率が3割以上の就労 移行支援事業所の数 69事業所 2017(平成29)年度末時点の目標数 【目標値】 就労移行率が3割以上の就労 移行支援事業所の割合 50% 国の目標は,全体の5割以上 31 【今後の方向性】 ○就労支援事業者が確保できるよう,関係機関と連携を図りながら情報収集・提供を行い,広 く事業者の新規参入の促進に努めます。 ○公共団体等においては,短時間雇用や臨時職員としての採用など,就労意向を持つ障害者の 能力や適性に応じた多様な就労形態について検討するとともに,新規の仕事内容の開拓を行 い,就労先の拡大に努めます。 ○水戸地区障害者就業・生活支援センターにおける相談・支援体制の強化を図るとともに,ジョ ブコーチ等の活用により,職場定着・就労継続支援に努めます。 ○本人や企業側の努力だけでなく,職場の仲間など周囲の方々の見守りや支え合いが重要であ ることから,障害の特性や障害者についての啓発や理解促進に努めます。 【活動指標】 就労移行支援の利用者,利用日数 就労移行支援事業等から一般就労への移行者数 (就労移行支援,就労継続支援A型,就労継続支援B型) 32 第5章 障害福祉サービスの量の見込みと確保に向けた取組 障害者総合支援法に基づく「障害福祉サービス」 (「介護給付」, 「訓練等給付」), 「指定相談支援」 の円滑な実施を図るため,各サービスの支給量を推計するとともに,その支給量の確保のための対 応策を定めます。 ■サービスの体系 障害者のためのサービス (1)訪問系サービス ①居宅介護サービス【介護給付】 居宅介護,重度訪問介護,同行援護 行動援護,重度障害者等包括支援 (2)日中活動系サービス ①施設での日中介護サービス【介護給付】 療養介護,生活介護 短期入所(ショートステイ) ②自立訓練【訓練等給付】 自立訓練(機能訓練) 自立訓練(生活訓練) ③就労支援【訓練等給付】 就労移行支援 就労継続支援A型(雇用型) 就労継続支援B型(非雇用型) (3)居住系サービス ①共同生活援助【訓練等給付】 共同生活援助(グループホーム) ②施設入所支援【介護給付】 施設入所支援 (4)指定相談支援 計画相談支援,地域移行支援,地域定着支援 障害児のためのサービス ①障害児通所支援 児童発達支援,放課後等デイサービス 保育所等訪問支援,医療型児童発達支援 ②障害児相談支援 33 【サービス支給量の推計方法】 障害福祉サービスを「訪問系サービス」 , 「日中活動系サービス」 , 「居住系サービス」, 「障害児支 援」に分類し, 「指定相談支援」も併せて,それぞれのサービスごとに,2015(平成27)年度から 2017(平成29)年度におけるサービス支給量を推計しました。 サービス支給量の推計にあたっては,2012(平成24)年度から2014(平成26)年度のサービス実 績値等に基づき推計しました。(各年度10月分の利用実績) (1)訪問系サービス ①居宅介護サービス【介護給付】 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 居宅介護 内 容 居宅において入浴,排せつ,食事の介護等のサービスを提供します。 重度訪問介護 重度の肢体不自由者又は重度の知的障害若しくは精神障害により, 行動上著しい困難を有する人で,常時介護を要する方に対し,居宅に おける入浴,排せつ,食事の介護等のサービス及び外出時における移 動中の介護を総合的に提供します。 同行援護 視覚障害により,移動に著しい困難を有する方に対し,外出時にお いて,当該障害者等に同行し,移動に必要な情報を提供するとともに, 移動の援護,排せつ及び食事等の介護その他の当該障害者等が外出す る際に必要な援助を行います。 行動援護 知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有し,常時介護を 必要とする方に対し,行動する際に生じ得る危険を回避するために必 要な援護や,外出時における移動中の介護等のサービスを提供します。 重度障害者等 包括支援 常時介護を要する方で,介護の必要の程度が著しく高い方に対し, 居宅介護等の障害福祉サービスを包括的に提供します。 34 ◇ サービス支給量の実績と推計 ◇ 居宅介護等のサービス利用実績を基に,障害者手帳所持者数の伸びや利用率を踏まえて推計し ました。 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり利用者数) (単位:人) 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 2012 (平成 24) 年度 訪問系サービス利用者数 272 312 331 348 366 384 212 241 247 260 273 287 8 8 8 8 9 9 同行援護 33 38 42 44 46 49 行動援護 19 25 34 36 38 39 0 0 0 0 0 0 居宅介護 重度訪問介護 重度障害者等包括支援 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 サ ー ビ ス 種 類 注1) 各年度とも10月分の利用実績値による。 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり利用時間数) サ ー ビ ス 種 類 訪問系サービス利用時間数 2012 (平成 24) 年度 (単位:時間) 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 8,154 8,601 8,550 9,316 9,848 10,184 居宅介護 4,488 4,891 5,190 5,406 5,680 5,969 重度訪問介護 3,090 3,033 2,541 3,035 3,249 3,249 同行援護 344 375 447 455 478 503 行動援護 232 302 372 420 441 463 0 0 0 0 0 0 重度障害者等包括支援 注1) 各年度とも10月分の利用実績値による。 ◇ 現状と課題 ◇ 2014(平成26)年10月現在,市内には,県の指定を受けて居宅介護サービスを提供する事業者 が38か所,重度訪問介護の事業者が36か所,同行援護の事業者が16か所,行動援護の事業者は12 か所あり,年々増えています。介護保険事業と併せて事業展開している事業所が多くなっていま す。 ノーマライゼーションの理念の定着,障害者の自立意識の高揚,共生社会の実現を目指す施策 の推進等によって,今後ますます地域生活への移行が促進されます。今後も,サービス需要量が 増大することが予想されることから,その対応が必要となります。 35 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 障害者が入所施設や病院での生活から地域生活へ移行するのに伴って,増加が予想される居 宅介護サービスの適正な供給に向け,事業者の新規参入の促進,ヘルパー養成・研修事業等の 充実を図り,人材確保及びより質の高いサービス提供に努めます。 2 障害者支援施設等を退所して地域で生活する重度障害者には,障害支援区分等を勘案しなが ら,自立するために必要な支給決定基準を作成するとともに,よりきめ細かなケアマネジメン トによるサービス利用計画に基づき適正な支給に努めます。 36 (2)日中活動系サービス ①施設での日中介護サービス【介護給付】 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 療養介護 医療を要する障害者で常時介護を要する方に対し,主に昼間におい て,病院等で行われる機能訓練,療養上の管理,看護,医学的管理の 下での介護や日常生活上のサービスを提供します。 生活介護 常時介護を必要とする方に,主に昼間において,障害者支援施設等 で行われる入浴,排せつ,食事の介護,創作活動又は生産活動の機会 の提供などのサービスを提供します。 短期入所 (ショートステイ) 介護者が病気などの理由により,障害者支援施設等へ短期間の入所 が必要な方に,入浴,排せつ,食事の介護等へのサービスを提供しま す。 ◇ サービス支給量の実績と推計 ◇ 療養介護の利用については,横ばい傾向です。今後についても,重度の肢体不自由者の増加に 伴う利用者の増加を見込みました。 生活介護は,利用者が年々増えています。今後も利用者増が見込まれることから実績を踏まえ て推計しました。 短期入所(ショートステイ)も,利用が伸びています。介護者の負担軽減を目的とした需要は 高いと考えられ,実績を基に今後も増加を見込んでいます。 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり) サ ー ビ ス 種 類 人(実利用者数) 療養介護 人日(延べ利用者数) 人(実利用者数) 生活介護 人日(延べ利用者数) 人(実利用者数) 短期入所 人日(延べ利用者数) 2012 (平成 24) 年度 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 42 41 41 43 46 48 1,302 1,271 1,271 1,346 1,415 1,487 604 620 635 651 684 719 12,123 12,378 12,748 13,048 13,711 14,409 70 84 95 100 105 110 491 592 531 654 687 722 注1) 各年度とも10月分の利用実績値による。 37 ◇ 現状と課題 ◇ 療養介護利用者のほとんどは,それまで重症心身障害児施設に入所していた18歳以上の重症心 身障害者が,2012(平成24)年4月に施行された児童福祉法改正により,療養介護サービスの利 用へ移行したケースです。以降,医療型障害児入所施設利用者が18歳に到達し,療養介護サービ スに移った方,疾病等により新たに重症心身障害者となり療養介護利用者となった方が数件と なっています。 市内に療養介護の事業所は2か所ありますが,利用事業所は県内だけでなく,県外にも分散し ています。 2014(平成26)年10月現在,市内には施設等において生活介護サービスを提供している事業所 は27か所あり,新規参入も見られます。 生活介護事業所は,主に重度障害者の日中活動の場となっています。施設入所支援の利用者の ほとんどが日中活動に生活介護を利用するほか,地域で生活する重度障害者の多くが,日中は生 活介護事業所を利用しています。 短期入所サービスを提供する事業者は11か所あります。介護者の精神的負担の軽減や社会的な 活動,休息等を目的とした利用のほか,障害者の疾病後の療養休息や自立訓練等にも利用されて います。 今後も,入所施設や病院からの地域移行に伴い,日中活動系サービスの提供体制の確保は重要 となります。民間事業所等の協力を得ながら障害者の生活を支える体制づくりが必要です。 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 療養介護については,主に医療型障害児入所施設利用者の18歳到達に伴い,療養介護へ移行 する者が利用の中心になると思われます。児童相談所や医療機関,関係事業所等と連携を図り ながら,必要な供給量の確保に努めます。また,必要な設備等を備えた施設等の協力を得なが ら,身近な地域でサービス提供ができる体制の整備を図ります。 2 生活介護は,引き続き需要の増加が見込まれます。供給体制を確保するため,今後も,障害 者支援施設等に協力を求めるほか,事業所の新規参入を促進します。 3 短期入所(ショートステイ)については,障害者の地域生活への移行に伴い,サービス量の 増加が見込まれるほか,緊急時利用に対応できるよう,必要な設備等を備えた施設等の協力を 得ながら供給体制の確保に努めます。また,新規参入も促進します。 38 ②自立訓練【訓練等給付】 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 自立訓練 (機能訓練) 身体機能・生活能力の維持・向上等の支援の必要な身体障害者に対 し,身体機能のリハビリテーション,歩行訓練,コミュニケーション や家事等の訓練,日常生活上の相談支援,就労移行支援事業所等の関 係サービス機関との連絡調整等の支援を行います。 自立訓練 (生活訓練) 生活能力の維持・向上等の支援が必要な知的障害者・精神障害者に 対し,食事や家事等の日常生活能力を向上するための支援,日常生活 上の相談支援,就労移行支援事業所等の関係サービス機関との連絡調 整等の支援を行います。 ◇ サービス支給量の実績と推計 ◇ 自立訓練(機能訓練)の利用実績は増加し,自立訓練(生活訓練)は,実績値が増減していま す。2012(平成24)年度及び2013(平成25)年度の実績をもとに利用見込みを推計しました。 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり) サ ー ビ ス 種 類 自立訓練 (機能訓練) 自立訓練 (生活訓練) 2012 (平成 24) 年度 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 3 3 2 3 3 3 人日(延べ利用者数) 49 57 41 52 55 58 人(実利用者数) 41 35 42 44 46 49 628 718 836 820 862 906 人(実利用者数) 人日(延べ利用者数) 注1) 各年度とも10月分の利用実績値による。 39 ◇ 現状と課題 ◇ 機能訓練については,市内に該当事業者はなく,笠間市にある茨城県立リハビリテーションセ ンターの利用が中心となります。通所利用が困難であり,入所による訓練となることやサービス の標準利用期間が設定されていることから,利用は概ね一定数で推移しています。 生活訓練は,2014(平成26)年10月現在,市内には7か所の事業所があります。一部事業所の 入れ替えはありましたが,第3期計画策定時から引き続きサービス提供を行っている事業所がほ とんどです。標準利用期間が設定されているため,一定期間の訓練を終了すると次のサービス利 用等へ移行するため,利用については横ばい傾向にあります。 今後とも身体障害者の増加に伴い,機能訓練には一定の需要が見込まれます。また,生活訓練 については,入所施設や病院から地域生活への移行をさらに促進することに伴い必要性が高くな ると考えられます。 自立訓練の充実に向け,関係機関との連携強化や情報提供体制の充実,通所施設等における供 給体制の確保が必要となります。 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 特別支援学校高等部卒業生等をはじめ,身体能力・生活能力等の維持向上,技能習得等を目 指す障害者の機能訓練のニーズに対応するため,茨城県福祉相談センターや医療機関,公共職 業安定所などの関係機関と連携し,訓練目的に応じた情報提供に努めるとともに,供給体制の 確保を図ります。 2 障害者が入所施設や病院での生活から地域生活へ移行することに伴い,生活訓練の利用量の 増加が見込まれるため,通所施設等を実施する各事業所に協力を求め,供給体制の確保に努め ます。 40 ③就労支援【訓練等給付】 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 就労移行支援 一般就労を希望する対象者に,定められた期間,生活活動その他活 動の機会を通して,一般就労に必要な知識及び能力の向上のために必 要な訓練等を提供します。 就労継続支援A型 (雇用型) 一般就労が困難な方に対して,雇用契約に基づく就労の機会を提供 します。また,一般就労に必要な知識及び能力の向上を図る支援を行 います。 就労継続支援B型 (非雇用型) 一般就労が困難な方や一定年齢に達している方に対して,就労や生 産活動等の機会を提供し,知識・能力の向上・維持を図る支援を行い ます。 ◇ サービス支給量の実績と推計 ◇ 各サービスとも増加傾向にあります。 福祉的就労から一般就労への移行をより一層推進するため,就労移行支援については,国指針 に基づいた利用者増へ向けて取り組むものとして推計しました。 また,一般就労が困難な障害者の就労の機会の提供は重要であることから,これまでの実績を もとに推計しました。 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり) サ ー ビ ス 種 類 就労移行 支援 就労継続 支援A型 (雇用型) 就労継続 支援B型 (非雇用型) 2012 (平成 24) 年度 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 134 162 150 185 220 254 2,209 2,645 2,610 3,096 3,682 4,251 24 28 40 42 44 46 人日(延べ利用者数) 512 583 853 889 935 982 人(実利用者数) 322 329 372 391 411 432 5,870 6,002 6,552 7,048 7,406 7,783 人(実利用者数) 人日(延べ利用者数) 人(実利用者数) 人日(延べ利用者数) 注1) 各年度とも10月分の利用実績値による。 41 ◇ 現状と課題 ◇ 就労移行支援を行っている事業者は,2014(平成26)年10月現在,市内には26か所あります。 特別支援学校高等部の卒業生や就労継続支援事業利用者の中から就労を希望する者が利用して おり,利用者数は増加し,これに併せて事業所も増えています。しかし,訓練終了後,一般就労 に結びつく例は少なく,就労継続支援B型へ移る方がほとんどです。 就労継続支援A型(雇用型)は,市内では4か所になりましたが,これまで隣接市の事業所を 利用していた方は,引き続き同じ事業所を利用しています。事業所の増加に伴い,利用者も少し ずつ増加しています。 就労継続支援B型(非雇用型)は,市内で35か所です。事業所数は増加していますが,それに 比べ実利用者数の伸びは緩やかです。これまでの利用者に加え,就労移行支援事業の利用期間終 了者及び一般就労から移行した方が利用しています。 今後,障害者の経済的自立へ向けて,より一層障害者の就労移行促進を図るため,就労移行支 援事業利用者を中心に一般就労移行へ向けた効果的な支援が必要となります。また,一般就労が 困難な障害者については,就労継続支援B型利用者等の工賃水準向上のための取組が必要です。 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 一般就労のニーズに対応するため,就労移行支援サービスの供給の充実に向け,各就労移行 支援事業所等への協力要請に努めます。また,水戸市障害者生活支援センターにおける相談支 援の充実を図るとともに,ハローワークをはじめとする関係機関との連携を強化しながら,雇 用に関する情報を提供するなど障害者雇用の促進に努めます。 2 一般就労が困難な障害者の就労機会の充実に向け,新規参入を検討している法人等にも広く 情報提供を行い,就労継続支援A型(雇用型)事業の促進を図ります。 3 就労継続支援B型(非雇用型)については,工賃向上に向け,企業と障害福祉サービス事業 所等の受発注をコーディネートする(仮称)水戸市障害者共同受発注センターを開設し,授産 製品の開発や販路拡大を図るなど,障害者の収入拡大に向けた取組を推進します。 4 サービス提供事業者に対しても,利用者のニーズに的確に対応したサービスが実施できるよ う指導・助言を行うとともに,必要な情報提供を行います。 42 (3)居住系サービス ①共同生活援助【訓練等給付】 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 共同生活援助 (グループホーム) 容 夜間や休日,共同生活を行う住居で相談や日常生活上の援助を行い ます。また,入浴,排せつ,食事の介護等の必要性が認定されている 方にはサービス提供を行います。 ◇ サービス支給量の実績と推計 ◇ 今後も,入所施設や病院からの地域移行に伴う利用が想定され,地域での居住の場の確保が必 要となることから,実績を踏まえて増加を見込みました。 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり) サ ー ビ ス 種 類 共同生活援助 (グループホーム) 人(実利用者数) 共同生活介護 (ケアホーム) 人(実利用者数) 2012 (平成 24) 年度 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 63 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 60 201 105 211 222 233 104 注1) 各年度とも10月分の利用実績値による。 ◇ 現状と課題 ◇ 2014(平成26)年4月から,それまでの「共同生活介護(ケアホーム) 」のサービスは, 「共同 生活援助(グループホーム) 」に統合されました。 2014(平成26)年10月現在,市内には,グループホームが86か所あり,飛躍的に増加していま す。 入所施設や病院からの地域移行が促進されることから,地域で安心して生活が送れるよう,グ ループホームの設置促進,相談機能の充実など地域生活支援体制づくりが必要となります。 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 共生社会の実現を目指す施策の推進等により,利用者増が見込まれるため,事業の新規参入 を検討している法人等にも広く情報提供を行い,グループホームの設置を促進します。 2 障害者が,グループホームを利用しながら,地域で安心して生活ができるよう,相談機能の 充実など,地域生活支援体制づくりを進めます。 43 ②施設入所支援【介護給付】 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 夜間や休日において,入浴,排せつ,食事の介護等を提供します。 施設入所支援 ◇ サービス支給量の実績と推計 ◇ 福祉施設から地域生活への移行実績等を踏まえながら,先に示した2017(平成29)年度の数値 目標を考慮しつつ推計しました。 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり) サ ー ビ ス 種 類 施設入所支援 人(実利用者数) 2012 (平成 24) 年度 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 285 288 284 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 277 270 264 注1) 各年度とも10月分の利用実績値による。 ◇ 現状と課題 ◇ 施設入所支援を提供する施設は,2014(平成26)年10月現在,市内には5か所あります。利用 施設は県内全域に渡ります。 入所施設から地域移行するケースもありますが,将来的な入所を見据えて入所施設に待機する 者も約80名おり,施設入所を希望する者がまだ多いのが現状です。県内に新たな入所施設が整備 されると,他の施設への待機者が入所する等により利用者が増加しています。 今後も,障害者の福祉施設から地域生活への移行を目標として掲げており,現在は施設に入所 しているものの,地域での生活を望む障害者の地域移行の促進を図るとともに,地域で暮らして いる障害者が地域生活を続けられるような支援が必要となっています。 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 現在,施設に入所しているものの,地域での生活を望む障害者に対しては,施設や関係機関 との連携を図りながら,居住支援の充実促進等を通じて,地域生活への移行を促進します。 2 共生社会の実現を目指し,地域生活への移行を進めるため,障害福祉サービス等の充実,情 報提供の充実に努めます。 3 障害の状態により,地域生活が困難な障害者については,施設入所支援により対応します。 44 (4)指定相談支援 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 計画相談支援 障害福祉サービス又は地域相談支援を利用するすべての障害者に対 し,サービス利用の調整やモニタリングを行うとともにサービス等利 用計画を作成します。 地域移行支援 障害者支援施設に入所している障害者や精神科に入院している精神 障害者に対し,住居の確保その他の地域生活に移行するための活動に 関する相談・障害福祉サービス事業所等への同行支援等を行います。 地域定着支援 単身者あるいは家庭の状況により同居している家族に支援を受けら れない障害者に対し,常時の連絡体制を確保し,障害の特性に起因し て生じた緊急の事態等に相談,緊急訪問,緊急対応等を行います。 ◇ サービスの実績と推計 ◇ 「計画相談支援」は,2012(平成24)年度から段階的に対象者を拡大してきました。2015(平 成27)年度以降は,障害福祉サービス等のすべての利用者が,サービス等利用計画の作成対象と なります。一部の方はセルフプランを作成しますが,障害福祉サービス利用者のほとんどが計画 相談支援を利用するものと想定して推計しました。 「地域移行支援」については,6か月程度の一定の期間内で支援を行うものであるため,主に 精神科病院に入院している障害者で新たに地域移行する者のうち,地域移行支援が必要になると 想定される人数を,これまでの実績や今後退院が促進されることを想定し見込みました。 「地域定着支援」は,入所施設や病院からの地域移行が進むことや計画相談支援が浸透するこ と等により利用は増えていくものと見込んでいます。 ■ サービスの実績と推計値 サ ー ビ ス 種 類 2012 (平成 24) 年度 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 計画相談支援 人(実利用者数) 72 368 1,685 1,756 1,830 1,908 地域移行支援 人(実利用者数) 4 4 4 5 6 7 地域定着支援 人(実利用者数) 5 16 20 25 30 35 注1) 各年度とも年間の実利用者数。2014(平成26)年度は予測値。 45 ◇ 現状と課題 ◇ 2014(平成26)年10月現在,市内には17か所の指定相談支援事業所があり,今後も相談支援事 業所の増加が見込まれます。 サービス利用計画の作成についても周知が図られ,計画相談支援事業の利用が進んでいます。 地域移行支援や地域定着支援については,退院する精神障害者の利用が中心となっています。 今後も障害者の生活上の課題やニーズを的確に把握し,適切な支援が求められるとともに,引 き続き障害福祉サービスの利用者の増加が見込まれることから,それらに対応した相談支援体制 の整備を図る必要があります。 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 相談支援実務経験者等に対する相談支援従事者研修への積極的な参加を呼びかけるととも に,障害福祉サービスを提供する事業所等に広く情報提供を行い,相談支援事業者の質の確保 と,提供体制の拡大を図ります。 2 障害者の自立と社会参加の促進に向け,水戸市障害者生活支援センターの運営の充実を図る とともに,新たなセンターの整備の検討を進め,相談・支援体制の充実に努めます。 3 水戸市自立支援協議会の活動の充実に努め,地域における障害者への支援体制に関する課題 を共有し,関係機関の連携の緊密化を図ることで,地域で生活する障害者の支援体制の整備に 役立てます。 4 障害者が地域で安心して生活できる場の確保をはじめ,サービスの利用相談,情報の提供, 利用あっせん・調整などの支援体制の充実を図ります。 46 (5)障害児支援 ①障害児通所支援 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 児童発達支援 集団療育及び個別療育を行う必要があると認められる未就学の障害児 に対し,日常生活における基本的な動作の指導,集団生活への適応訓 練などの支援を行います。 医療型児童発達支援 肢体不自由があり,理学療法等の機能訓練又は医療的管理下での支援 が必要である障害児に対し,児童発達支援及び治療を行います。 放課後等デイサービ 学校通学中の障害児に対して,放課後や夏休み等の長期休業中におい ス て,生活能力の向上のために必要な訓練,社会との交流の促進などの 支援を行います。 保育所等訪問支援 保育所や幼稚園を利用中の障害児,今後利用する予定の障害児に対し て,訪問により,集団生活適応のための専門的な支援等を行います。 ◇ サービスの実績と推計 ◇ 障害児通所支援の利用は増加傾向にあることから,今後も増加するものとして見込んでいます。 医療型児童発達支援については,現在,県内にサービス提供事業所がなく,開設予定の事業所 がないことから,今後も利用を見込んでいません。 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり) サ ー ビ ス 種 類 障害児通所支援実利用者数 児童発達支援 医療型児童発達支援 放課後等デイサービス 保育所等訪問支援 2012 (平成 24) 年度 (単位:人) 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 202 264 315 327 410 515 57 64 75 82 103 129 0 0 0 0 0 0 143 195 236 240 301 378 2 5 4 5 6 8 注2) 各年度とも10月分の利用実績値による。 47 ■ サービスの実績と推計値(1か月あたり) サ ー ビ ス 種 類 2012 (平成 24) 年度 障害児通所支援延べ利用者数 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 2015 (平成 27) 年度 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 2,653 3,332 4,094 4,239 5,317 6,669 837 897 1,149 1,203 1,509 1,892 0 0 0 0 0 0 1,813 2,427 2,915 2,998 3,761 4,718 3 8 30 38 47 59 児童発達支援 医療型児童発達支援 放課後等デイサービス (単位:人日) 保育所等訪問支援 注3) 各年度とも10月分の利用実績値による。 ◇ 現状と課題 ◇ 2012(平成24)年度から,障害児支援の強化を目的とし,国はそれまでの障害児施設・事業を 再編しました。それまでの児童デイサービス等の障害児支援から,未就学児を対象とした児童発 達支援,就学後の児童を対象とした放課後等デイサービス等が創設され,放課後支援・長期休業 中の支援も明確化されました。 2014(平成26)年10月現在,市内には児童発達支援を提供する事業所が10か所,放課後等デイ サービスの事業所が23か所,保育所等訪問支援の事業所が4か所あります。 放課後等デイサービスの需要は高く,利用が伸びていることから,利用増に対応していく必要 があります。また,事業所も増加しており,事業内容や質の確保策等が必要となっています。 保育所等訪問支援サービスが周知が進んだこと,保育所利用により障害に気づくケースや家庭 の事情により保育所利用を希望する障害児が増えていること等から,保育所等訪問支援の利用希 望者が増えつつあります。 さらに,学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD),自閉症等についての理解が進 み,障害と診断されるケースも増えています。また,精神障害者保健福祉手帳の対象となること を国が明確にし,手帳取得するケースも増えていることから,今後も障害児へのサービス需要は 増加していくものと考えられます。 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 今後も障害児のサービス需要は増加していくものと想定されることから,必要なサービスが 提供できるよう,事業所における提供拡大や参入等を促進します。 2 (仮称)水戸市子ども発達支援センターを創設し,福祉サービスに関する情報提供や相談支 援を行うとともに,障害福祉サービスの申請窓口を新設しながら,福祉サービスの利用環境の 整備に努めます。 48 ②障害児相談支援 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 障害児通所支援の申請に係る支給決定前に,障害児支援利用計画案を 作成し,支給決定後に,サービス事業者等との連絡調整等を行うとと もに,障害児支援利用計画の作成を行います。また,支給決定された サービス等の利用状況の検証(モニタリング)を行い,サービス事業 者等との連絡調整などを行います。 障害児相談支援 ◇ サービスの実績と推計 ◇ 2014(平成26)年10月現在,市内には12か所の指定障害児相談支援事業所があり,今後も増加 が見込まれます。 2012(平成24)年度から段階的に対象者を拡大してきました。2015(平成27)年度以降は,す べての障害児通所支援利用者が,障害児支援利用計画の作成対象となります。障害児通所支援の 利用は増加傾向にあることから,障害児通所支援の利用増にあわせて見込んでいます。 ■ サービスの実績と推計値 サ ー ビ ス 種 類 障害児相談 支援 2012 (平成 24) 年度 人(実利用者数) 第3期(実績) 2013 2014 (平成 25) (平成 26) 年度 年度 3 15 397 2015 (平成 27) 年度 414 第4期(推計) 2016 2017 (平成 28) (平成 29) 年度 年度 431 530 注2) 各年度とも年間の実利用者数。2014(平成26)年度は予測値。 ◇ 現状と課題 ◇ 障害児支援利用計画の作成についても周知が図られ,障害児相談支援事業の利用が進んでいま す。障害児通所支援の利用増加に伴い,障害児相談支援の利用も増加が見込まれることから今後 の増加に対応し,相談体制の確保に努める必要があります。 ◇ 施策の方向性 ◇ 1 相談支援実務経験者等に対する相談支援従事者研修への積極的な参加を呼びかけるととも に,障害福祉サービスを提供する事業所等に広く情報提供を行い,相談支援事業者の質の確保 と,提供体制の拡大を図ります。 49 第6章 地域生活支援事業の量の見込みと確保に向けた取組 地域生活支援事業は,障害者が地域においてできるだけ自立した日常生活や社会生活を送ること ができるようにするため,都道府県及び市町村が地域の特性や利用者の状況に応じ,柔軟な形態に より実施する事業です。 市町村地域生活支援事業には,必ず実施しなければならない必須事業と,市町村の実情に応じて 実施する任意事業があります。 (1)必須事業 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 実施に対する考え方 家族会の協力を得て「こころの健康講座」 引き続き実施し,障害のある や「精神障害者家族教室」を開催し,精神障 方が日常生活及び社会生活を 害者に対する理解と社会参加への支援を求 するうえで生じる「社会的障 理解促進研修・ めます。 啓発事業 障害者団体が実施する「ふれあいのひろ 壁」を無くすよう努めます。 ば」の開催に対する補助を行い,障害のある 方もない方も共に集い,交流の場を通じて相 互に理解を深め合う機会の充実を図ります。 障害者団体が実施する「機能回復訓練」等 引き続き実施し,自発的活動 自発的活動支援 の活動に対し補助を行い,自発的な社会活動 を支援します。 事業 を支援します。 相談支援事業 障害のある方,その保護者,介護者などか らの相談に応じ,必要な情報の提供や権利擁 護のための援助を行い,自立生活ができるよ う支援します。 ①障害者相談支援事業 市内4か所の事業所に委託して実施し ているほか,地域自立支援協議会を設置 し,相談支援をはじめとする地域の障害福 祉に関するシステムづくりについての協 議の場としています。 ②市町村相談支援機能強化事業 水戸市障害者生活支援センターに社会 福祉士等の専門職を配置し,困難事例等の 対等に当たり,地域の相談機関の連携強化 の取組を行います。 ③住宅入居等支援事業(居住サポート事業) 水戸市障害者生活支援センターにおい て障害者の住宅の確保に関する相談に応 じます。 50 引き続き実施し相談体制の 充実に努めます。 また,新たな障害者生活支援 センターの整備の検討を進め, 相談・支援体制の充実を図りま す。 事業名 内 容 実施に対する考え方 成年後見制度 利用支援事業 障害福祉サービスを利用し又は利用しよ 市が窓口となって実施して うとする知的障害者又は精神障害者で,後見 おり,これまでに利用者はあり 人等の報酬等,必要となる経費の一部につい ませんでしたが,今後も引き続 て,助成を受けなければ成年後見制度の利用 き実施します。 が困難であると認められる方に対し,成年後 見制度の申立てに要する経費(登記手数料, 鑑定費用等)及び後見人等の報酬の全部又は 一部を助成します。 成年後見制度 法人後見支援事業 成年後見制度における法人後見活動を支 関係機関と実施方法等の検 援するために,実施団体に対する研修,安定 討を進めます。 的な実施のための組織体制の構築,専門職に よる支援体制の構築などを行います。 聴覚障害等により,意思疎通を図ることに 引き続き実施し,聴覚障害者 支障がある方のために,手話通訳者の派遣等 等の意思疎通の円滑化を図り を行い意思疎通の支援を行います。 ます。 ①手話通訳者・要約筆記者派遣事業 意思疎通支援事 聴覚障害者等からの依頼により,手話通 業 訳者又は要約筆記者を派遣します。 ②手話通訳者設置事業 市役所に来庁する聴覚障害者等のため に窓口に手話通訳者を設置します。 障害者の日常生活の利便性を確保するた 毎年度利用が増加している め,障害の種類や程度にあわせた日常生活用 ことから,今後とも充実に努め 具の給付を行います。 ます。 ①介護・訓練支援用具 日常生活用具給 ②自立生活支援用具 付等事業 ③在宅療養等支援用具 ④情報・意志疎通支援用具 ⑤排泄管理支援用具 ⑥居宅生活動作補助用具(住宅改修費) 日常会話を行うのに必要な手話の表現技 引き続き実施し,事業の充実 手話奉仕員養成 術の習得を目指して,手話の入門過程,基礎 に努めます。 研修事業 課程の講座を開催します。 51 事業名 内 容 実施に対する考え方 屋外での移動が困難な障害のある方に対 して,外出のための支援を行います。 個別支援型は社会生活上必要不可欠な外 出や余暇活動等の社会参加のための外出の 際に移動支援員を派遣する事業として実施 します。 グループ支援型は,障害者団体やボラン ティアグループなどとの協働により実施し ており,同一目的地や同一イベント等に複数 人の障害者が同時参加する際に奉仕員を派 遣する事業として実施します。 個別支援型については,利用 者・利用時間とも増加していま す。 グループ支援型についても 制度が定着し,利用団体が増え ています。 引き続き実施し,事業の充実 に努めます。 障害のある方に対し,創作的活動または生 産活動の機会の提供,社会参加の促進等を行 います。 2014(平成26)年度において,地域活動支 援センターが市内に6か所,市外に1か所あ ります。 地域活動支援セ そのうち,市内にあるのは,地域活動支援 ンター センターⅠ型の事業所が3か所,地域活動支 援センターⅢ型の事業所が3か所です。市外 にある1事業所は地域活動支援センターⅡ 型の事業所です。 Ⅲ型の1事業所は基礎的事業のみを実施 していますが,他の事業所は機能強化事業を 実施しています。 2015(平成27)年度より,地 域活動支援センターⅢ型のう ち1事業所が自立支援給付の 事業へ移行します。 引き続き在宅障害者の創作 移動支援事業 52 活動または生産活動の機会の 提供,地域社会との交流促進を 図る場として,地域活動支援セ ンターの活動の充実を図りま す。 ◇ 量の推計 ◇ ■ 必須事業の実績と推計値 第3期計画 年度 種類 第4期計画 2012 (平成 24)年度 2013 (平成 25)年度 2014 (平成 26)年度 2015 (平成 27)年度 2016 (平成 28)年度 2017 (平成 29)年度 実績 実績 見込み 見込み 見込み 見込み (1)理解促進研修・啓発事業 有 有 有 (2)自発的活動支援事業 有 有 有 (3)相談支援事業 ①障害者相談支援事業 4か所 4か所 4か所 4か所 4か所 4か所 基幹相談支援センター 無 無 無 無 無 無 ②市町村相談支援機能強化事業 有 有 有 有 有 有 ③住宅入居等支援事業 (居住サポート事業) 有 有 有 有 有 有 0人 0人 0人 1人 1人 1人 無 有 有 (4)成年後見制度利用支援事業 (5)成年後見制度法人後見支援事業 (6)意思疎通支援事業 ①手話通訳者・要約筆記者派遣事 業 ②手話通訳者設置事業 321人 302人 305人 308人 311人 315人 1人 1人 1人 1人 1人 1人 53 第3期計画 年度 種類 第4期計画 2012 (平成 24)年度 2013 (平成 25)年度 2014 (平成 26)年度 2015 (平成 27)年度 2016 (平成 28)年度 2017 (平成 29)年度 実績 実績 見込み 見込み 見込み 見込み (7)日常生活用具給付等事業 ①介護・訓練支援用具 15件 8件 15件 20件 25件 20件 ②自立生活支援用具 39件 38件 50件 40件 40件 50件 ③在宅療養等支援用具 26件 48件 30件 20件 40件 30件 ④情報・意志疎通支援用具 66件 68件 70件 70件 60件 90件 4,580 4,875件 5,190件 5,527件 5,887件 6,269件 6件 3件 4件 4件 5件 5件 24人 27人 30人 30人 30人 30人 76人 4,401時間 85人 3,465時間 95人 3,640時間 105人 3,822時間 115人 4,013時間 126人 4,214時間 176件 129件 130件 131件 133件 134件 地域活動支援センターⅠ型(市内分) 3か所 220人 3か所 229人 3か所 230人 3か所 230人 3か所 230人 3か所 230人 地域活動支援センターⅡ型(市外分) 1か所 3人 1か所 4人 1か所 3人 1か所 3人 1か所 3人 1か所 3人 地域活動支援センターⅢ型(市内分) 3か所 47人 3か所 46人 3か所 46人 2か所 34人 2か所 34人 2か所 34人 ⑤排泄管理支援用具 ⑥居宅生活動作補助用具 (住宅改修費) (8)手話奉仕員養成研修事業 (9)移動支援事業 ①個別支援型 ②グループ支援型 (10)地域活動支援センター 注1)各年度3月現在。2014(平成26)年度は予測値。 54 (2)任意事業 ◇ 事業の概要 ◇ 事業名 内 容 実施に対する考え方 家庭や通所支援等による入浴が困難な 継続的な利用があることか 訪問入浴サービス 重度の障害者に対して,訪問入浴サービス ら,引き続き実施し,事業の充 事業 の利用を促進します。 実に努めます。 生活訓練等事業 障害者等に対して,日常生活上必要な訓 利用は横ばいですが,実施方 練・指導等を行います。 法について検討を進めながら, ①障害者生活訓練事業 今後も利用促進に努めます。 知的障害者等を対象とし,休日を利用 して,日常生活・社会生活上必要な礼儀 作法,生活技術,コミュニケーション技 術等の訓練指導や,娯楽,スポーツ・レ クリエーション等の余暇活動を実施す ることにより,自立と社会参加の促進を 図ります。 ②精神障害者生活訓練事業 回復途上にある精神障害者に対し,日 中活動の場を提供し,生活リズムを整え ることや仲間づくりを目標として活動 します。 日中一時支援事業 障害者の家族の就労支援や休息等のた 利用は増加しており,提供体 め,通所施設等で障害者を日中に一時預か 制の充実に努めます。 ることによって,障害者の地域生活を支援 します。 障害者の体力向上,交流,余暇等に資す ①定員を超える申し込みがあ るため,スポーツ・レクリエーション教室 り,多くの利用者がいます。 等を開催します。 ②レクリエーションを楽しむ だけでなく発表の場もあり ①障害者スポーツ教室 積極的な参加があります。 障害児(者)水泳教室や,障害者ジョ ③隣接6市町で実施していた ギング教室を実施します。 「水戸地区身体障害者ス スポーツ・レクリ ②障害者レクリエーション教室 ポーツ大会」を2014(平成26) エーション教室開 障害の有無を問わず皆で楽しめるレ 年度より「水戸市身体障害者 催等事業 クリエーションを通して,障害者の自立 スポーツ・レクリエーション と社会参加の促進を図ります。 大会」として,本市主催によ りで開催しています。 ③水戸市身体障害者スポーツ・レクリエー ション大会 引き続き実施し,スポーツ・ 身体障害者の機能回復,体力の維持向 レクリエーションの場の提供 上を図り,交流を通して社会参加を促進 に努めます。 することを目的として開催します。 55 事業名 内 容 実施に対する考え方 点字版「広報みと」,「声の広 文字による情報入手が困難な障害者の 点字・声の広報等 報」 , 「声の議会報」を発行して ため,点訳及び音声訳により,地域で生活 発行事業 おり,引き続き実施してまいり するうえで必要な情報を提供します。 ます。 ①要約筆記奉仕員養成講座 引き続き講座を開催し,障害 要約筆記技術を習得した要約筆記奉仕 者の社会参加支援を行う奉仕 員の養成を行います。 員の養成を行います。 ②点訳奉仕員養成講座 奉仕員養成研修事 点訳技術を習得した点訳奉仕員の養成 業 を行います。 ③障害者グループ外出支援奉仕員養成講座 障害者のグループでの移動を支援する グループ外出支援奉仕員を養成します。 ①自動車運転免許取得費助成事業 引き続き助成を実施し,社会 就労や社会活動のため,身体障害者が運 参加の促進を図ります。 転免許を取得するために要する費用の 自動車運転免許取 一部を助成します。 得費・改造費助成 ②自動車改造費助成事業 事業 身体障害者が自ら運転する自家用車の 改造に要する費用の一部を助成します。 ①引き続きコーディネーター ①発達障害児相談支援事業 を配置し,支援体制の充実に 市 療育 セン タ ーに 発達 障 害専 任の 努めます。また(仮称)子ど コーディネーターを設置して,保護者等 も発達支援センターを創設 からの相談に応じるとともに,早期療育 し,発達障害を含む就学前か 等を実施します。発達障害児に対して一 ら18歳までの障害児に対す その他社会参加支 貫した支援体制が確保できるよう関係 る一貫した支援に努めます。 援事業 機関と連携しながら支援体制の充実に ②より適切の意思疎通の支援 努めます。 が行えるよう,引き続き研修 ②手話通訳者等の研修 を実施してまいります。 登録手話通訳者や要約筆記者等手話 関係職員の研修を実施し,より適切な通 訳業務に役立てます。 水戸市障害者生活支援センター内に障 引き続き実施し,適切な支援 障害者虐待防止対 害者虐待防止センターを設置し,障害者虐 に努めます。 策支援事業 待の未然防止や早期発見,迅速な対応,そ の後の適切な支援を行います。 就労移行支援又は自立訓練の利用者等 利用は横ばいですが,今後と のうち,利用者負担額が無料の者に対し も実施し,就労移行の促進を図 更生訓練費給付事 て,訓練を受けるために必要な文房具や参 ります。 業 考書等の購入及び通所のための経費を更 生訓練費として支給し,就労移行の促進を 図ります。 56 ◇ 量の推計 ◇ ■ 地域生活支援(任意)事業の実績と推計値 第3期計画 年度 種類 単位 訪問入浴サービス事業(実利用者数) 第4期計画 2012 (平成 24)年度 2013 (平成 25)年度 2014 (平成 26)年度 2015 (平成 27)年度 2016 (平成 28)年度 2017 (平成 29)年度 実績 実績 見込 見込 見込 見込 人 12 12 12 12 12 12 障害者生活訓練事業(延利用者数) 人 499 494 500 500 500 500 精神障害者生活訓練事業(延利用者数) 人 282 253 280 280 280 280 実施か所数 か所 28 30 25 28 30 32 実利用者数 人 243 261 280 300 321 343 延利用者数 人 7,599 8,628 9,300 9,951 10,648 11,393 障害児水泳教室(延利用者数) 人 460 877 900 900 900 900 障害者ジョギング教室(延利用者数) 人 330 293 360 360 360 360 レクリエーション教室(延利用者数) 人 155 136 140 140 140 140 水戸市身体障害者スポーツ・レクリエーション大会 回 - - 1 1 1 1 点字版「広報みと」 回 24 24 24 24 24 24 声の広報 回 24 24 24 24 24 24 声の議会報 回 4 4 4 4 4 4 要約筆記奉仕員(受講者数) 人 20 12 15 15 15 15 点訳奉仕員(受講者数) 人 18 14 9 15 15 15 グループ外出支援奉仕員(受講者数) 人 8 8 6 6 6 6 生活訓練事業 日中一時支援事業 スポーツ・レクリエーション教室開催等事業(利用者) 点字・声の広報等発行事業 奉仕員養成事業(利用者数) 57 第3期計画 年度 種類 単位 第4期計画 2012 (平成 24)年度 2013 (平成 25)年度 2014 (平成 26)年度 2015 (平成 27)年度 2016 (平成 28)年度 2017 (平成 29)年度 実績 実績 見込 見込 見込 見込 自動車運転免許取得助成事業(利用者数) 人 2 4 5 5 5 5 自動車改造助成事業(利用者数) 人 9 10 5 5 5 5 有 有 有 有 有 有 1 1 1 1 1 1 有 有 有 有 有 有 6 4 5 5 5 5 その他社会参加支援事業 手話通訳者等研修 発達障害児相談支援事業 か所 虐待防止対策支援事業 更生訓練費給付事業(実利用者数) 人 注1)各年度3月現在。2014(平成26)年度は予測値。 注2)2012(平成24)年度「障害児水泳教室」は,施設修繕の都合により10月~翌年3月までの半年開催。 58 第7章 1 推進体制と進行管理 推進体制 本計画を推進するにあたっては,市関係各課や市社会福祉協議会,市社会福祉事業団はもとよ り,民間事業者,市民活動団体,関係機関等の関係者が相互に連携をとりながら,効率的に施策 や事業を推進することとします。 特に, 「水戸市障害者施策推進協議会」においては,障害者の相談支援,就労支援,社会参加, 子どもの発達支援など重要なテーマごとに最新の社会情勢や地域の動向を踏まえ,適切な施策や 事業のあり方について検討していくこととします。 (1) 水戸市社会福祉協議会との連携 市社会福祉協議会は,地域福祉の担い手として住民参加の福祉活動において重要な役割を果た してきました。直接的な福祉サービスについては,NPOや一般企業などからの新規参入が進ん できたため,福祉サービス提供主体としての役割ばかりでなく,地域の資源や人材を活用した ネットワークづくりにも大きな役割が期待されています。 今後とも,市社会福祉協議会との連携を強化し,障害者の相談支援機能や権利擁護事業,ボラ ンティアの育成をはじめとして地域資源を活用するためにネットワーク体制の充実を図ります。 (2) 水戸市社会福祉事業団との連携 市社会福祉事業団は,障害者のための社会資源が乏しい時代における障害福祉施設の運営や, 民間の事業者では取組みにくい障害者サービスを実施するなど,本市の障害者福祉において先駆 的,先導的役割を果たしてきました。 また,公的な組織における障害福祉に関する人材を育成してきました。こうした人材は今後の 障害者のケアマネジメントを推進する上で重要な役割を担うものと期待されます。 今後とも市社会福祉事業団と連携し,相談支援事業や就労移行支援事業等の充実を図ります。 59 (3) 民間事業者との連携 今後も障害者の増加が見込まれるとともに,施設入所者や長期入院精神障害者の地域移行が一 層推進されることとなります。福祉サービスの向上,生活介護や就労支援等の日中活動の場の確 保,グループホーム等の設置,相談支援の充実等について,民間事業者との連携強化に努めます。 (4) 市民活動団体との連携 ボランティアはこれまでも福祉活動の重要な担い手となってきました。また,障害者自立支援 法の施行に伴い,障害福祉サービス事業所の運営主体について規制緩和があり,NPOによる参 入が相次いでいます。 障害者が地域で暮らていくためには,様々な支援が必要となります。新しい公共の担い手とな るボランティア・NPO等の市民活動団体と行政が連携し,それぞれの専門性を生かしながら協 働により,障害者の地域生活支援の充実を図ります。 (5) 関係機関等との連携 障害者の地域生活移行には,様々な社会資源を有効に活用することが重要です。そのために,県, 医療機関,企業団体,教育機関など関係機関が情報を交換し,意思疎通を図る必要があります。 本市では水戸市地域自立支援協議会を設立し,相談支援事業者間における共通理解の促進に努 めています。今後とも様々な困難を抱えた障害者を支援するために,課題に応じて専門家の参 加・協力や相談員同士の協議や研究の機会を提供しながら連携を図ってまいります。 60 2 進行管理 本計画の推進に当たっては,Plan(計画の策定・見直し) ,Do(施策の実施・運用),Check(施 策の評価) ,Action(検討・改善)によるPDCAサイクルの手法に基づき進行管理を行います。 計画の点検・評価に当たっては,保健,医療,福祉,雇用の関係機関や専門家,学識経験者で 構成する「水戸市障害者施策推進協議会」の積極的な活用を図り,本計画の進捗状況の確認を行 うものとします。 ■ 計画の進行管理(PDCAサイクルのイメージ) 【国の基本指針】 障害福祉計画策定にあたっての基本的考え方及び達成すべき目標,サービス 提供体制に関する見込量の見込み方の提示 PLAN(計画) ACTION(改善) ○目標達成度や実績 等を踏まえ,必要に 応じて施策,予算ま たは計画を見直す。 ○「基本指針」に即して目標 を設定し,その目標を達成 するための障害福祉サービ スの見込量の設定やその他 確保方策等を定める。 CHECK(評価) ○実績を把握して,評価,分 析を行い,計画とのかい離 等を確認する。 ○必要に応じて,協議会等か らの意見聴取等を行う。 61 DO(実行) ○計画の内容を踏 まえ,事業を実施 する。
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