年頭のごあいさつ公益財団法人　福岡県中小企業振興センター理事長　髙木　郁夫年頭にあたり謹んで新年のごあいさつを申し上げます。皆様におかれましては、健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。さて、昨年は、「アベノミクス」の効果により、景気は回復基調が続いておりましたが、消費税率引き上げによる駆け込み需要の反動で足踏み状態となりました。さらには、急激な円安による原材料高や燃料高で苦しんでいる中小企業は少なくありません。また昨年 12 月の衆議院選挙で与党が勝利し経済対策の継続が決まりました。中小企業には不安定要素も多いながら、今後大規模な経済対策の実施による景気回復が期待されています。この景気回復への動きが確実なものとなり、日本経済の持続的な成長につながる年となることを祈念しております。日本経済の持続的回復には地域経済を支え、雇用の維持・創出に重要な役割を果たしている中小企業の発展が必要不可欠です。当振興センターでは、経営革新、新事業展開等持続的発展を目指す中小企業の皆様の様々な経営課題に対し、「ワンストップサービスセンター」として総合的に支援を実施しております。なかでも経営革新は、創造的中小企業の創出を図る最も有効な手段であることから、これを中小企業支援の柱と位置づけ、経営革新アドバイザーを配置し、経営革新制度の普及啓発から計画の策定、計画達成のためのフォローアップまで一貫した支援を行ってまいります。また、昨年６月に小規模企業振興基本法が公布・施行されました。中小企業庁は地域の支援体制を強化するため地域の支援機関と連携し様々な経営相談に対応する「福岡県よろず支援拠点」を当振興センター内に設置しました。振興センター内の各種事業との連携や外部の地域支援機関とのネットワークで支援体制の強化を図り、幅広い経営課題に応えてまいります。さらに、新規事業としてフクオカ成長企業評価制度は、経営革新に取り組む中小企業者に対して、分かりづらい中小企業の強みを「評価書」として表現し、取引先への PR や金融機関からの資金調達の際に利用していただく支援を実施してまいります。「ふくおか６次産業化・農商工連携サポートセンター」では、県内の食品加工・流通・販売事業者等及び農林漁業者の６次産業化・農商工連携の取り組みへの支援にも力を注いでまいります。さらに、本県の重要な産業のひとつである自動車産業に関しましては、福岡県の「北部九州自動車産業アジア先進拠点推進構想」の実現推進のため、地場企業の競争力の向上や強化を図り、受注の確保、拡大を目指し、福岡県等と連携しながら、展示商談会の開催や自動車産業アドバイザーによる生産現場の改善、受注に対する助言指導等を継続実施してまいります。その他、中小企業の経営安定と受注確保を図るため、取引のあっせん、展示会・商談会の開催、インターネット上の企業情報データベース「フクオカビジネスマッチングサイト」による取引拡大支援、下請取引の適正化並びに「よかもん市場」によるインターネット通販などの販路開拓支援、また、競争力のある中小企業の育成を図るため、特許など知的財産権の活用支援等、中小企業発展のための諸事業を積極的に進めてまいります。県内中小企業の振興と発展のため、中小企業の皆様への支援に、より一層努めてまいる所存でございますので、積極的なご活用を賜りますようお願い申し上げます。最後になりましたが、本年が皆様にとって飛躍の年になりますことを祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。 2 BUSINESS SUPPORT FUKUOKA 2015.1